JP4425236B2 - 空調・発電システム - Google Patents
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この構成によれば、他の室外機が受電電力の情報を親室外機の状態にかかわらず常時受信することができる。
この構成によれば、親室外機が受電電力の情報の送信をできない状態から脱したときに、自動的に元の状態に復旧することができる。
この構成によれば、ノイズ等の原因で親室外機からの受電電力の情報が代替室外機側へ送信されない場合等に、直ちに代替送信に切り替わることがなくなる。
この構成によれば、親室外機又は代替室外機の受電電力以外の情報を他の室外機と共有することができる。
また、親室外機が信号を送信できない状態から脱したときに、自動的に元の状態に復旧することができる。従って、メンテナンス員が逐次切り替える必要がなく、メンテナンス性が向上する。
さらに、ノイズ等の原因で親室外機からの受電電力の情報が代替室外機側へ送信されない場合等に、直ちに代替送信に切り替わることがなくなる。従って、システム全体の安定性が向上する。
図1は、室外機が1つの場合のガスエンジン駆動式の空気調和装置1を示しており、まず、図1を用いてこの空気調和装置1の概要を説明する。
この空気調和装置1は、室外ユニット2と2つの室内ユニット3とを有し、これらを液管4aおよびガス管4bからなるユニット間配管4で接続して構成されている。室外ユニット2には、ガスエンジン10と、このガスエンジン10の駆動力により発電を行う発電機11と、ガスエンジン10の駆動力により冷媒を圧縮する圧縮機12とが収容されている。このガスエンジン10は、燃料調整弁7を経て供給されるガスなどの燃料と、スロットル弁8を経て供給される空気との混合気を燃焼させて駆動力を発生する。
このガスエンジン10は水冷式であり、このガスエンジン10のウォータージャケットを循環した冷却水は、第1の三方弁22、逆潮流ヒータ23および第2の三方弁24を経て、ラジエター25に供給される。このラジエター25は、室外熱交換器17と併設されており、これらは同一の送風機26により送られる空気によって空冷され、このラジエター25を経た冷却水は、冷却水ポンプ27、排ガス熱交換器29の順に流れて、ガスエンジン10のウォータージャケットに戻される。
排ガス熱交換器29には、ガスエンジン10の排気ガスが通され、この排気ガスは、排気トップ30を経て、室外ユニット2の外に排出される。
第2の三方弁24は、例えば暖房運転時に切り替えられ、この場合、冷却水はラジエター25をバイパスし、プレート式熱交換器31を経て、冷却水ポンプ27、排ガス熱交換器29の順に流れ、ウォータージャケットに戻される。
この発電機11には、系統連系インバータ33が接続され、この系統連系インバータ33は、発電機11からの三相交流電力を、AC/DCコンバータを介して、直流電力に変換した後、100V/200Vの交流の電力に変換して、商用系統35に出力する。この商用系統35は、商用電源36と、ブレーカ37と、需要家負荷38とを含み、系統連系インバータ33は、ブレーカ37と、需要家負荷38との間に接続されている。
また、系統連系インバータ33は、発電機11の発電量を制御する機能を有し、必要に応じ、発電量を減少または増大させる。また、この発電は、発電機11が、圧縮機12を駆動する余剰動力を用いて行われる。
需要家負荷38は、電力検出器43、系統連系インバータ33および室外側コントローラ39により常時監視されている。
また、電力検出器43と室外機2との間には系統連系盤60が接続されている。
系統連系盤60は、OVGR/RPR(地絡過電圧継電器/逆電力継電器)61、UPR(不足電力継電器)62、W/TD(ワット・トランスデューサ)64を備えている。この系統連系盤60は、電力検出器43として設けられた商用電源の電圧を検出するVT(電圧トランスデューサ)43a及び電流を検出するCT(電流トランスデューサ)43bからの信号を受信するようになっていると共に、OVGR/RPR61、UPR62からの信号が親機2aのインバータ基板54に送られるようになっている。これにより、詳細は後述する系統連系インバータ33aが、商用電源36の情報を得ることができるようになっている。
この系統連系インバータ33aには、電源基板51a、メイン基板52a、インターフェース基板53a及びインバータ基板54aがそれぞれ設けられている。同様に、系統連系インバータ33b〜33dには、電源基板51b〜51d、メイン基板52b〜52d、インターフェース基板53b〜53d及びインバータ基板54b〜54dがそれぞれ設けられている。
発電機11aは、スイッチ55aを介してインバータ基板54aにそれぞれ接続されており、このスイッチ55aによってそれぞれ切り替え自在になっている。同様に、発電機11b〜11dは、スイッチ55b〜55dを介してインバータ基板54b〜54dにそれぞれ接続されており、このスイッチ55b〜55dによってそれぞれ切り替え自在になっている。
また、これらの電源基板51a、メイン基板52a、インターフェース基板53a及びインバータ基板54aは、それぞれが相互にデータの通信が可能に構成されている。同様に、これらの電源基板51b〜51d、メイン基板52b〜52d、インターフェース基板53b〜53d及びインバータ基板54b〜54dは、それぞれが相互にデータの通信が可能に構成されている。
インターフェース基板53a、53b、53c、53dは、CT43bまたはW/TD64の信号から、発電すべき電力量を算出し、インバータ基板54a、54b、54c、54dに出力する。
インバータ基板54a、54b、54c、54dは、上述したように、発電機11a、11b、11c、11dからの三相交流電力を、AC/DCコンバータを介して、直流電力に変換した後、100V/200Vの交流の電力に変換するものである。このインバータ基板54a、54b、54c、54dは、インターフェース基板53a、53b、53c、53dの算出結果に基づいて、発電機11a、11b、11c、11dの発電量を制御し、発電機11a、11b、11c、11dが発電した電力を電源基板51a、51b、51c、51dに出力する。
電源基板51a、51b、51c、51dには、それぞれ商用電源36が接続されており、各インバータ基板54a、54b、54c、54dで100V/200Vの交流の電力に変換された電力を商用系統35に出力する。
親機2a及び代替機2bのインターフェース基板53a、53bには、系統連系盤60からCT43及びW/TD64の信号が送信されるようになっている。一方、子機2c、2dのインターフェース基板53c、53dには、これらの信号は送信されないようになっている。
また、親機2a、代替機2b、子機2c、2dは、図2に示すように、それぞれがユニット間通信71によって通信可能になっている。また、親機用インバータ33a、代替機用インバータ33b、子機用インバータ33c、33dは、インバータ間通信72によって通信可能になっている。
親機2aのインターフェース基板53aから受電電力の情報データと親機データとが送信された代替機2b及び子機2c、2dのインターフェース基板53b〜53dは、自身の発電状況に基づくインバータ情報を親機2aに送信する。
なお、遠隔監視盤80は、システム全体を監視するための監視盤であり、W/TD44から出力された受電電力量パルス及び親機2a、子機2b、2c、2dの発電状況を取得している。
図3において、縦軸は受電電力Pの値を示し、この受電電力の範囲をゾーン(1)〜(5)の5つのゾーンに分けている。また、順潮電流基準値(順潮+1kw)をPs、制御目標電流値(Ps+α)をPtで示している。
Ptから(Ps+0.5)までの範囲では、受電電力Pが目標値であるPtよりも若干上回っているので、受電電力PをPtまで下げるように、各室外機2a〜2dでの発電量が追加されるように制御される。なお、Ptから(Ps+0.5)までの範囲での発電量の変化率は、ゾーン(1)での変化率よりも小さくなっている。
PsからPtまでの範囲では、受電電力Pが目標値であるPtよりも若干下回っているので、受電電力PをPtまで上げるように、各室外機2a〜2dでの発電量が削減されるように制御される。
図4は、本発明の実施の形態に係る空調・発電システムにおける「親子切り替え制御」のサブルーチンを示すフローチャートである。
このフローでは、最初に、各インバータ33a、33b、33c、33dのEEPROM等に割り当てられている番号を呼び出して、自己の室外機が代替機2bに指定されているかどうかを確認する(S11)。例えば、代替機2bには「2」の番号が付されており、他の子機には「3」「4」等の番号が付されている場合には、「2」を指定して呼び出した場合、代替機2bのみが該当することになる。呼び出された室外機が代替機2bに指定されていない場合には、このサブルーチンの処理を終了する(S12)。
代替機2bは、親機2aの定期通信コマンドの送信を常に監視している。このフローでは、まず、代替機2bが親機2aからの定期通信コマンドの有無を確認する(S21)。定期通信コマンドがある場合には、親機2aは正常に動作しているので、親機停止カウントをクリアして(S22)処理を終了する(S30)。また、定期通信コマンドがない場合には、親機停止カウントを行う(S23)。この親機停止カウントの数を確認し(S24)、カウント数が所定数以下の場合には処理を終了させる(S30)。
一方、S23の処理を数回行って、親機停止カウントが所定数を越えた場合には、代替機2bは、親機2aに対して定期通信コマンドを親機2aに送信する(S25)。なお、この親機停止カウントは、1つのカウントを行うためにスキャンタイム分だけの時間がかかるので、例えば、S25の処理を時間で設定することもできる。また、代替機2bは、親機2aと子機2c、2dとの定期通信コマンドの有無を確認して処理を進めることもできる。
次に、代替機2bは、子機2c、2dに対して初期通信を行い、代替機2bに接続されている子機2c、2dの台数を確認する(S28)。そして、代替機2bは、親機2aの代わりに定期通信コマンドを子機2c、2dに対して送信し(S29)、代替機2bにより代替通信が開始される。
このサブルーチンは、図4を用いて説明したように、親機2aが通信できない状態のときに動作するものである。最初に、代替機2bは、親機2aから台数の確認のための初期通信を受けているか否かを確認する(S31)。
初期通信を受けていない場合には、親機2aが通信できない状態のままであると判断し、処理を終了する(S34)。一方、初期通信を受けている場合には、親機2aが通信できる状態であるため、代替機2bの定期通信コマンドの送信を停止させる(S32)と共に、代替機2bの通信親設定をOFFにする(S33)。これにより、代替機2bによる代替通信が終了し、通常の親機2aによる通信が開始される。
また、親機2aが信号を送信できない状態から脱したときに、自動的に元の状態に復旧することができる。従って、メンテナンス員が逐次切り替える必要がなく、メンテナンス性が向上する。
さらに、ノイズ等の原因で親機2aからの受電電力の情報が代替機2b側へ送信されない場合等に、直ちに代替送信に切り替わることがなくなる。従って、システム全体の安定性が向上する。
本実施の形態では、室外機を親機2a、代替機2b、子機2c、2dの4台の場合について説明したが、室外機が5台以上であっても構成することができる。この場合、親機が1台、代替機が1台で、残りを子機にすることができる。逆に、室外機を3台(親機1台、代替機1台、子機1台)で構成することもできる。これにより、例えば、大型ビルなどで室外機の設置台数が多いときであっても、空調運転を行っている場合には、効率よく発電を行うことができる。
また、親機2a、代替機2bの数は、それぞれ1台でなくてもかまわない。例えば、親機や代替機を2台づつ設けることもできる。この場合には、2台の親機のうちどちらが主として動作するかを予め決定しておけばよい。代替機が2台ある場合も同様である。これにより、システムの信頼性をさらに向上させることができる。
2 室外機
2a 親室外機(親機)
2b 代替室外機(代替機)
2c、2d 子室外機(子機)
3 室内ユニット
8 スロットル弁
10 エンジン
11 発電機
11a、11b、11c、11d 発電機
33 系統連系インバータ
33a 親機用系統連系インバータ
33b 代替機用系統連系インバータ
33c、33d 子機用系統連系インバータ
35 商用系統
36 商用電源
37 ブレーカ
38 需要家負荷
39 室外側コントローラ
43 電力検出器
43a VT(電圧トランスデューサ)
43b CT(電流トランスデューサ)
51a、51b、51c、51d 電源基板
52a、52b、52c、52d メイン基板
53a、53b、53c、53d インターフェイス基板
54a、54b、54c、54d インバータ基板
55a、55b、55c、55d スイッチ
60 系統連系盤
61 OVGR(地絡過電圧継電器/逆電力継電器)
62 UPR(不足電力継電器)
64 W/TD(ワット・トランスデューサ)
71 ユニット間通信
72 インバータ間通信
80 遠隔監視盤
Claims (4)
- 空調負荷に基づいて圧縮機を駆動させるエンジンと、前記エンジンの余剰動力によって駆動される発電機と、商用電源からの受電電力に基づいて前記発電機の発電量の増減を制御する系統連系インバータとをそれぞれ備えた複数の室外機を有し、
前記複数の室外機は、親機として機能する少なくとも一つの親室外機と、親室外機の代替機として機能する少なくとも一つの代替室外機とを有し、親室外機の系統連系インバータは、代替室外機及び他の室外機の系統連系インバータに対して通信を行い、前記受電電力の情報データと、親室外機の発電状況に基づくインバータ情報を含む親機データとを送信し、親室外機から受電電力の情報データと親機データとが送信された代替室外機及び他の室外機は、自身の発電状況に基づくインバータ情報を親室外機に送信し、
前記代替室外機が前記親室外機からの前記受電電力の情報の送信を検出し、送信されていない場合には、親室外機に替わって前記受電電力の情報を他の室外機に代替送信することを特徴とする空調・発電システム。 - 前記代替室外機は、前記親室外機が受電電力の情報の送信を開始したときに、前記代替送信を終了することを特徴とする請求項1に記載の空調・発電システム。
- 前記代替室外機は、前記親室外機の受電電力の情報の送信がない場合に、親室外機に対して確認信号を送信し、前記親室外機の送信状態を確認することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空調・発電システム。
- 前記親室外機又は前記代替室外機は、受電電力の他に各室外機の状態に関する情報の全て又は一部を送信することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の空調・発電システム。
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