JPH10302317A - 光学式貼り合わせディスク及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 保護膜の段差によって生じるチルトを防止で
きる光学式貼り合わせディスクを提供する。 【解決手段】 ２枚のディスク基盤１，２のうち少なく
とも一方のディスク基盤の記録面を保護膜１ｆで被覆
し、２枚のディスク基盤１，２間に紫外線硬化型接着剤
３を介在させて貼り合わせた光学式貼り合わせディスク
に関する。ディスク基盤の保護膜塗布開始位置Ｓより内
側部分に保護膜１ｆとほぼ面一の環状凸部１ｂを形成し
たことを特徴とする。２枚のディスク基盤１，２を貼り
合わせる際、ディスク基盤１，２の反りや捩れを矯正す
るためにプレス等により圧着した場合においても、保護
膜１ｆとほぼ面一の環状凸部１ｂを形成したので、圧着
によってディスクが折れ曲がることがなく、得られる貼
り合わせディスクはこの折れ曲がりに起因するチルトの
悪化を回避することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、オーディオ情報、
ビデオ情報、或いは通常データの記録又は再生を光学的
に行う光学式貼り合わせディスク及びその製造方法に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、２枚のディスク基盤を表裏に貼り
合わせる貼り合わせディスクにおいて、ディスク基盤の
アルミ等の反射膜上に、腐食や傷を防止するための紫外
線硬化樹脂等の保護膜を塗布・形成し、その後にホット
メルトと称される熱可塑性の接着剤やカチオン重合性樹
脂等の反応性接着剤を塗布し、プレス等により圧着して
貼り合わせる製造方法がある。

【０００３】これらの製造方法における保護膜の塗布に
関しては、従来よりスピンコートにより塗布するのが一
般的である。このスピンコートによる塗布においてはデ
ィスク基盤表面の凹凸などに液状の紫外線硬化樹脂が入
り込むとその部分から扇状にこの紫外線硬化樹脂の塗布
厚が大きく乱れる。この塗布厚の乱れは、スタンパクラ
ンプ溝によるものが特に大きい。スタンパクランプ溝
は、透明ディスク基盤の成形の際に金型にスタンパを固
定させる治具によって型取られ形成されるグルーブ溝の
ことである。このスタンパクランプ溝による塗布厚の乱
れは、目標とする保護膜厚を５μｍに設定した場合でも
１０μｍ以上にも及ぶ。その結果として、この乱れが貼
り合わせたディスクのチルトに悪影響を与える。

【０００４】例えば１０μｍの高さの違いがこの部分よ
り３ｍｍ離れた部位で完全に貼り合わされた場合、計算
上でも約０．２度のチルト変化となる。従ってスタンパ
クランプ溝に樹脂が入り込まないよう保護膜の塗布開始
位置をスタンパクランプ溝の径よりも外に設定するのが
一般的である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな塗布においても、実際のディスク基盤上では塗布さ
れた部分（スタンパクランプ溝よりも外側）と塗布され
ていない部分（スタンパクランプ溝よりも内側）とには
保護膜の厚さに相当する段差が存在している。このディ
スク基盤上にホットメルト接着剤やカチオン重合性接着
剤を塗布し、ディスクの反りや捩れを矯正するためにプ
レス等により圧着する。この圧着によって保護膜の厚さ
による段差の分だけディスクが折れ曲がる結果となり、
特に折れ曲がる部分がディスク保持部を含む場合、得ら
れる貼り合わせディスクはこの折れ曲がりに起因するチ
ルトの悪化を回避することが不可能であった。

【０００６】また一方で、このグルーブ溝（スタンパク
ランプ溝）や、スタックリングにより、これらを折れ代
としたディスクの屈曲、即ちチルトが発生している。こ
のスタックリングは、ディスク集積の際のディスクの分
離を容易にするためにディスクに形成されているリング
状の突起である。

【０００７】ディスクが屈曲した部分に紫外線硬化型等
の硬化収縮を有する樹脂を保護膜として塗布すると、こ
のディスクの屈曲はこの硬化収縮の影響を受けてさらに
大きくなる。また、保護膜がディスク基盤と同じ材料で
ない限り温湿度による伸縮（膨張）に差を生じ、結果的
にこのディスクの屈曲に様々な悪影響を与えてしまう。

【０００８】そこで、本発明は、保護膜の段差によって
生じるチルトを防止できる光学式貼り合わせディスクを
提供することを目的とする。また、本発明の他の目的
は、温湿度によるチルト変化の少ない光学式貼り合わせ
ディスクを提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項１の発明の光学式貼り合わせディスクでは、２
枚のディスク基盤のうち少なくとも一方のディスク基盤
の記録面を保護膜で被覆し、前記２枚のディスク基盤間
に熱可塑性又は反応硬化性接着剤を介在させて貼り合わ
せた光学式貼り合わせディスクにおいて、前記ディスク
基盤の保護膜塗布開始位置より内側部分に保護膜とほぼ
面一の凸部を形成したことを特徴とする。

【００１０】この構成では、２枚のディスク基盤におい
て、ディスク基盤上にホットメルト接着剤やカチオン重
合性接着剤を塗布し、ディスクの反りや捩れを矯正する
ためにプレス等により圧着した場合においても、保護膜
とほぼ面一の凸部を形成したので、圧着によってディス
クが折れ曲がることがなく、得られる貼り合わせディス
クはこの折れ曲がりに起因するチルトの悪化を回避する
ことができる。

【００１１】また、請求項２の発明の光学式貼り合わせ
ディスクでは、請求項１記載の光学貼り合わせディスク
において、前記ディスク基盤のスタンパクランプ溝及び
スタックリングの何れの位置よりも外側に前記保護膜を
塗布したことを特徴とする。

【００１２】この構成では、ディスク基盤のスタンパク
ランプ溝及びスタックリングの何れの位置よりも外側に
保護膜を塗布したので、温湿度によるチルトの変化を小
さくすることができる。

【００１３】また、請求項３の発明の光学式貼り合わせ
ディスクでは、請求項２記載の光学式貼り合わせディス
クにおいて、前記スタンパクランプ溝をディスク中心穴
に近接させて配置したことを特徴とする。

【００１４】この構成では、請求項２の作用に加えて、
スタンパクランプ溝をディスク保持部の内側に位置させ
ることができ、従ってスタンパクランプ溝により発生す
るチルトを小さくすることができる光学式貼り合わせデ
ィスクを提供することができる。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。なお、以下において、同一の構
成、同様な構成は、共通の符号をもって示し、その説明
を割愛している部分がある。

【００１６】図１は、本発明の第１実施形態に係わる光
学式貼り合わせディスクの断面図である。図１に示すよ
うに、第１実施形態の光学式貼り合わせディスクは、２
枚のディスク基盤１，２間に熱可塑性接着剤であるホッ
トメルト３を図示しないロールコータにより介在させて
貼り合わせる光学式貼り合わせディスクにおいて、ディ
スク基盤１，２のスタンパクランプ溝１ｃ，２ｃ及びス
タックリング１ｄ，２ｄの何れの位置よりも径方向外側
に保護膜１ｆ，２ｆを塗布したものである。

【００１７】さらに、この光学式貼り合わせディスクで
は、保護膜１ｆ，２ｆを塗布するディスク基盤１，２に
予め保護膜１ｆ，２ｆとほぼ面一の環状凸部１ｂ，２ｂ
が保護膜塗布開始位置Ｓより内側であって、スタンパク
ランプ溝１ｃ，２ｃ及びスタックリング１ｄ，２ｄの位
置よりも内側に形成されている。

【００１８】この構成では、２枚のディスク基盤１，２
において、ディスク基盤１，２上にホットメルト接着剤
やカチオン重合性接着剤３を塗布し、ディスク基盤１，
２の反りや捩れを矯正するためにプレス等により圧着し
た場合においても、保護膜１ｆ，２ｆとほぼ面一の環状
凸部１ｂ．２ｂを形成したので、圧着によってディスク
が折れ曲がることがなく、得られる貼り合わせディスク
はこの折れ曲がりに起因するチルトの悪化を回避するこ
とができる。この環状凸部１ｂ，２ｂは、記録領域又は
記録領域に対応する面１ｅに対してディスク保持部ＣＡ
に対応する部分の面に段差Ｄを設けたものである。

【００１９】前記環状凸部１ｂ，２ｂは本実施形態で
は、ディスク保持部ＣＡに対応する部分としたので、デ
ィスク保持部ＣＡのチルト角を小さくすることができ
る。なお、図１、２、５中、符号１ａは中心穴の切り取
り線である。

【００２０】図２は、第１実施形態の光学式貼り合わせ
ディスクの一部を構成する片面ディスク基盤の成形金型
を示す図である。この成形金型は、固定側金型４と、移
動側金型５と、移動側金型５にスタンパ７を取り付ける
スタンパ取付金具６とを備え、スタンパ取付金具６によ
りスタンパ７が移動側金型５に取り付けられている。こ
のスタンパ取付金具６は、成形されるディスク基盤１
（２）のディスク保持部ＣＡに対応する部分、即ちスタ
ンパクランプ溝１ｃの内側部分に有する成形面６ａの高
さが外側部分に有する成形面７ａの高さ（スタンパの成
形面）より保護膜１ｆ（図１参照）の厚み分Ｄだけ低く
形成されている。

【００２１】従って、この成形金型で成形されたディス
ク基盤１（２）は、ディスク保持部ＣＡに対応する部分
が、成形面より保護膜１ｆ（図１参照）の厚み分高く形
成される。したがって、保護膜１ｆを塗布した後には、
保護膜１ｆの表面と環状凸部１ｂ，２ｂの表面とが同一
平面内となる面一となる。

【００２２】上記第１実施形態では、スタンパクランプ
溝１ｃの外側部分の成形面７ａをスタンパ７の成形面と
した記録ディスク基盤の場合について説明したが、「片
面１層」貼り合わせディスクの如く、記録領域のないダ
ミーディスク基盤の成形の場合には、スタンパ７を使用
せずに移動側金型５の成形面をスタンパの厚み分高くし
てスタンパ取付金具６部分を一体化したものを使用して
も良い。

【００２３】上記第１実施形態では、段差Ｄを形成する
環状凸部１ｂ，２ｂよりもスタンパクランプ溝１ｃが外
側、即ちディスク保持部ＣＡより外側のため、チルトに
関してベストとはいえない。そこで、次に、チルトも小
さくすることができる実施形態について説明する。

【００２４】図３は、本発明の第２実施形態に係わる光
学式貼り合わせディスクの断面図である。

【００２５】図３に示すように、第２実施形態の光学式
貼り合わせディスクでは、表面が保護膜３の表面と同一
平面内にある環状凸部２１ｂ，２２ｂをスタンパクラン
プ溝２１ｃ，２２ｃの外周に近接して形成したので、デ
ィスク基盤２１，２２のスタンパクランプ溝２１ｃ，２
２ｃは、ディスク基盤２１，２２の中心穴１ａ，２ａに
近接して配設することができ、ディスク基盤２１，２２
の反りにより発生するチルト角に有利である。前記スタ
ンパクランプ溝は、中心穴に隣接するのが最も好ましい
が、若干離れていても近接していればよい。

【００２６】図４は、第２実施形態の光学式貼り合わせ
ディスクの一部を構成する片面ディスク基盤の成形金型
を示す図である。図４に示すように、第２実施形態の光
学式貼り合わせディスクの成形金型は、移動金型９及び
スタンパ１１に段差部Ｄを設けて、この段差部Ｄにより
成形されるディスク基盤２１の環状凸部２１ｂの情報記
録面２１ｅからの高さを保護膜１ｆ（図３参照）の厚さ
と同等としたものである。前記スタンパ１１に段差部Ｄ
を設けるには、図５（ａ）に示すように、エンボス用金
型６１間にスタンパ１１を配置してシリンダ６２で加圧
することにより、図５（ｂ）に示すように段差の形成さ
れたスタンパ１１を得ることができる。

【００２７】上記第１実施形態及び第２実施形態の環状
凸部１ｂ，２ｂによる段差Ｄは、片方のディスク基盤の
みに設けてもよい。

【００２８】図６は本発明に係わる光学式貼り合わせデ
ィスクの断面図であり、（ａ）は第３実施形態、（ｂ）
は第４実施形態をそれぞれ示す。図６（ａ）に示すよう
に、第３実施形態の光学式貼り合わせディスクは、従来
の成形方法で成形したディスク基盤、即ち凸部の段差の
ないディスク基盤３１，３２に紫外線硬化型樹脂３等の
塗料層１２によって段差Ｄが形成された環状凸部を接着
剤の塗布・貼り合わせ前に形成する。この塗料層１２の
段差Ｄにより保護膜表面と保護膜１ｆのない部分の表面
とを同一平面内としたことにより、圧着により貼り合わ
せてもチルト角が大きくなることがない。

【００２９】図６（ｂ）の第４実施形態に示すように、
ディスク基盤４１，４２のスタンパクランプ溝１ｃ，２
ｃを中心穴１ａ，２ａ付近に近接させてその外側に塗料
を付着させて塗料層１２を形成するようにしてもよい。
この場合にはスタンパクランプ溝１ｃ，２ｃを中心穴１
ａ，２ａ付近に位置させることができるので、スタンパ
クランプ溝１ｃ，２ｃをディスク保持部ＣＡより内側に
位置させることができ、チルトに関して有利である。

【００３０】図７は、図６（ｂ）に示す第４実施形態の
光学式貼り合わせディスクの貼り合わせ方法の一例を工
程順に示す図であり、（ａ）は片側のディスク基盤３
２、（ｂ）は印刷部、（ｃ）は紫外線照射部である。

【００３１】図７に示すように、先ず、成形後の片側の
ディスク基盤３２に形成されているスタンパ取付金具に
よる溝であるスタンパクランプ溝２ｃを上向きに配置し
てスタンプ１４の下方に搬送し、シリンダ１３を作動さ
せてスタンプ１４に付着している紫外線硬化型樹脂であ
る塗料を片側のディスク基盤３２の中心穴２ａ周囲に保
護膜と同厚に付着し、紫外線ランプＵＶにより片側ディ
スク基盤３２に付着した塗料層１２を硬化させる。な
お、図６（ａ）の第３実施形態の場合も同様に塗料層を
設けることができる。

【００３２】図８は、第３及び第４実施形態の光学式貼
り合わせディスクの貼り合わせ方法の他の例を示す図で
ある。この方法では、第３実施形態及び第４実施形態に
おいて、塗料層１２の代わりに環状凸部となるスペーサ
１３を一対のディスク基盤３１（４１），３２（４２）
間に介在させて紫外線硬化型接着剤３に接触させるよう
にして貼り合わせるものである。このスペーサ１３とし
ては、例えば、金属薄等を使用することができる。この
スペーサ１３により塗料層１２と同様に、保護膜表面と
スペーサ表面とを同一平面内として貼り合わせによるチ
ルト角の発生を防止することができる。

【００３３】図９は、第３及び第４実施形態に係わる貼
り合わせディスクを製造するための貼り合わせ装置の構
成を示す略示平面図である。図９において、ａは貼り合
わせ前の片側のディスク基盤（ディスク基盤３１又は４
１）、ｂは貼り合わせ前の他の片側のディスク基盤（デ
ィスク基盤３２又は４２）、Ｄは該一対のディスク基盤
ａ，ｂを貼り合わせた後の完成した貼り合わせディスク
である。ディスク基盤ａ，ｂはそれぞれ図６のような断
面形状である。なお、以下の説明において、符号にａま
たはｂが付いた部材は、それぞれディスク基盤ａ用また
はディスク基盤ｂ用の部材であることを示している。

【００３４】５８ａ，５８ｂはディスク搬入アーム、５
９ａ，５９ｂは塗料層印刷用のインデックステーブル、
６０ａ，６０ｂはスクリーン印刷部、６１ａ，６１ｂは
紫外線照射部、６２ａ，６２ｂはディスク移載アーム、
６３はホットメルトの塗布台たるロールコータテーブ
ル、６４はロールコータ、６５ａ，６５ｂはディスク移
載アーム、６７はホットメルトを塗布した２枚のディス
クを重ね合わせるテーブル部、６８はディスク反転装
置、６９はディスク移載アーム、７０は圧着プレス部、
７１はディスク搬出アームである。圧着プレス部７０は
同じものが２組設けられており、交互に圧着処理を行う
ことにより全体の処理速度に同期できるように考慮され
ている。

【００３５】片面ディスク基盤ａと片面ディスク基盤ｂ
は、スタンド（図示略）に載置されてディスク搬入アー
ム５８ａ，５８ｂの位置に運び込まれる。そして、これ
ら片面ディスク基盤ａ，ｂはディスク搬入アーム５８
ａ，５８ｂによってそれぞれインデックステーブル５９
ａ，５９ｂ上に移載される。

【００３６】インデックステーブル５９ａは矢印の方向
に１ピッチづつ所定時間間隔で回転されており、インデ
ックステーブル５９ａ上に載置された片面ディスク基盤
ａがスクリーン印刷部６０ａに送られると、スクリーン
印刷部６０ａは、紫外線硬化樹脂である塗料を用いて片
面のディスク基盤ａの上面に、塗料層１２をスクリーン
印刷する。次いで、片面のディスク基盤ａは紫外線照射
部６１ａで紫外線を照射され、印刷塗料の硬化が行なわ
れる。

【００３７】インデックステーブル５９ｂは矢印の方向
に１ピッチづつ所定時間間隔で回転されており、インデ
ックステーブル５９ｂ上に載置された片面ディスク基盤
ｂがスクリーン印刷部６０ｂに送られると、スクリーン
印刷部６０ｂは、紫外線硬化樹脂である塗料を用いて片
面ディスク基盤ｂの上面に、塗料層をスクリーン印刷す
る。次いで、片面ディスク基盤ａ，ｂは紫外線照射部６
１ａ，６１ｂで紫外線を照射され、印刷塗料の硬化が行
なわれる。

【００３８】印刷塗料の硬化が終了した片面ディスク基
盤ａは、ディスク移載アーム６２ａによってロールコー
タテーブル６３上に移載されるとともに、他方の片面デ
ィスク基盤ｂも、ディスク移載アーム６２ｂによってコ
ータテーブル６３上に移載される。

【００３９】両面ディスク基盤ａ,ｂがロールコータテ
ーブル６３上に移載されると、このテーブル６３がロー
ルコータ６４の下を移動して、これらのディスク基盤上
にホットメルトが塗布される。その後、ディスク反転装
置６８は、移載された片面ディスク基盤ｂを１８０°反
転し、ホットメルトの塗布面を下向きにした後、片面デ
ィスク基盤ａに重ね合わせる。

【００４０】重ね合わされた片面ディスク基盤ａ，ｂ
は、圧着ディスク移載アーム６９によって圧着プレス部
７０上に移載され、プレス装置で圧着されることによ
り、一枚のディスクに貼り合わされる。そして、貼り合
わせ完了後の完成ディスクＤは、ディスク搬出アーム７
１によって取り出され、後工程（検査工程など）へ移送
される。なお、図９の装置で第１又は第２実施形態の貼
り合わせディスクを製造する場合には、インデックステ
ーブル５９ａ，５９ｂは不要である。

【００４１】

【発明の効果】以上の説明から明らかな如く請求項１の
発明によれば、圧着によってディスクが折れ曲がること
がなく、得られる貼り合わせディスクはこの折れ曲がり
に起因するチルトの悪化を回避することができるので、
保護膜の段差によって生じるチルトを防止できる光学式
貼り合わせディスクを提供することことができる。

【００４２】また、請求項２の発明によれば、請求項１
の効果に加えて、温湿度によるチルトの変化の少ない光
学式貼り合わせディスクを提供できる。

【００４３】また、請求項３の発明によれば、請求項２
の効果に加えて、スタンパクランプ溝をディスク保持部
の内側に位置させることができ、従ってスタンパクラン
プ溝により発生するチルトを小さくすることができる光
学式貼り合わせディスクを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施形態に係わる光学式貼り合わ
せディスクの断面図である。

【図２】第１実施形態の光学式貼り合わせディスクの一
部を構成する片面ディスク基盤の成形金型を示す図であ
る。

【図３】本発明の第２実施形態に係わる光学式貼り合わ
せディスクの断面図である。

【図４】第２実施形態の光学式貼り合わせディスクの一
部を構成する片面ディスク基盤の成形金型を示す図であ
る。

【図５】スタンパの加工を説明するための図であり、
（ａ）はエンボス加工用金型、（ｂ）は加工後のスタン
パを示す。

【図６】本発明に係わる光学式貼り合わせディスクの断
面図であり、（ａ）は第３実施形態、（ｂ）は第４実施
形態をそれぞれ示す。

【図７】図６（ｂ）に示す第４実施形態の光学式貼り合
わせディスクの貼り合わせ方法の一例を工程順に示す図
であり、（ａ）は片側のディスク基盤３２、（ｂ）は印
刷部、（ｃ）は紫外線照射部である。

【図８】第３及び第４実施形態の光学式貼り合わせディ
スクの貼り合わせ方法の他の例を示す図である。

【図９】第３及び第４実施形態に係わる貼り合わせディ
スクを製造するための貼り合わせ装置の構成を示す略示
平面図である。

【符号の説明】

１ ディスク基盤 １ａ ディスク中心穴 １ｂ 凸部 １ｃ スタンパクランプ溝 １ｄ スタックリング ２ａ ディスク中心穴 ２ｂ 凸部 ２ｃ スタンパクランプ溝 ２ｄ スタックリング ３ ホットメルト ２１ｂ 凸部 ２１ｃ スタンパクランプ溝 ２２ｂ 凸部 ２２ｃ スタンパクランプ溝 ３１ ディスク基板 ３２ ディスク基板 ４１ ディスク基板 ４２ ディスク基板 Ｄ 段差

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ２枚のディスク基盤のうち少なくとも一
   方のディスク基盤の記録面を保護膜で被覆し、前記２枚
   のディスク基盤間に熱可塑性又は反応硬化性接着剤を介
   在させて貼り合わせた光学式貼り合わせディスクにおい
   て、 前記ディスク基盤の保護膜塗布開始位置より内側部分に
   保護膜とほぼ面一の凸部を形成したことを特徴とする光
   学式貼り合わせディスク。
2. 【請求項２】 前記ディスク基盤のスタンパクランプ溝
   及びスタックリングの何れかの位置よりも外側に前記保
   護膜を塗布したことを特徴とする請求項１記載の光学式
   貼り合わせディスク。
3. 【請求項３】 前記スタンパクランプ溝をディスク中心
   穴に近接させて配置したことを特徴とする請求項２記載
   の光学式貼り合わせディスク。