JPH1030099A - 漂白洗浄剤組成物 - Google Patents

漂白洗浄剤組成物

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JPH1030099A
JPH1030099A JP24195996A JP24195996A JPH1030099A JP H1030099 A JPH1030099 A JP H1030099A JP 24195996 A JP24195996 A JP 24195996A JP 24195996 A JP24195996 A JP 24195996A JP H1030099 A JPH1030099 A JP H1030099A
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JP
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bleaching
oxygen
water
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detergent composition
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JP24195996A
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English (en)
Inventor
Taro Suzuki
太郎 鈴木
Masafumi Numata
雅史 沼田
Akira Ideno
晃 井手野
Yasushi Uematsu
靖 上松
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用上注意を要する塩素系漂白剤を用いず
に、充分な殺菌・漂白性能を与える新規な漂白洗浄剤組
成物、また、水系溶媒と混合後の見かけ上の体積膨張が
少なく、且つ、洗浄効果が長時間持続する漂白洗浄剤組
成物、更に、斜面に塗布または噴射してもたれ落ちが少
ない漂白洗浄剤組成物を提供する。 【解決手段】本発明の漂白洗浄剤組成物は、酸素系漂白
剤および層状構造型無機粘土鉱物を含有するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、浴室のセ
メント目地部分のような硬質材料表面に付着したカビ等
の汚れを除去するための漂白洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】住居内の浴室等における黒褐色の汚れは
カビによるものが多い。上記汚れを除去するには、汚れ
部分を水で濡らして塩素系漂白剤の配合された溶液をス
プレー等を用いて塗布し、数分間放置してカビ色素が漂
白された後に、スポンジ、ブラシ等を用いてこすり水で
洗い流すという方法が取られている(「建物(居住用建
物)の汚れと洗剤」、花王生活科学研究所著、ビルメン
テナンス誌、昭和59年8月号別冊p33)。
【0003】家庭用の殺菌・漂白洗浄剤には、上記塩素
系漂白剤として次亜塩素酸ナトリウムを配合したものが
多く利用されている。しかし、塩素系漂白剤は特有の臭
気を有するため、芳香剤を配合する技術が特公昭54−
25514号公報に示されている。また、液が飛散して
目に入らないように溶液の粘度を高くする技術が特公平
5−65558号公報に示されている。
【0004】上記塩素系漂白剤を主成分としたスプレー
式カビ取り剤は多数市販されているが、塩素臭による不
快感、むせかえり等の扱いにくさが問題である。また、
塩素系漂白剤は毒性が高いので、飛沫が目に入ったり、
発生するガスを吸入したりすることのないように注意す
る必要がある。
【0005】酸素系漂白剤を使用すれば、上記問題点を
避けることが出来る。特開平7−26292号公報に
は、酸素系漂白剤、該酸素系漂白剤と反応して漂白活性
種を生じる化合物、有機ポリマーを含有するスラリー又
はペースト状の組成物が開示されているが、斜面に塗布
または噴射する際にたれ落ちてしまうため実用化には至
っていない。
【0006】一般に酸素系漂白剤は次亜塩素酸ナトリウ
ム等の塩素系漂白剤と比較して、カビ等の汚れ物質に対
する漂白力は劣る。そのため漂白活性化助剤として、グ
ルコースペンタアセテート、N,N,N’,N’−テト
ラアセチルエチレンジアミン(TAED)、N,N’,
N’’,N’’’−テトラアセチルグリコールウリル
(TAGU)等を配合して漂白力を向上させることが知
られている。
【0007】例えば、N,N,N’,N’−テトラアセ
チルエチレンジアミンとペルオクソ炭酸ナトリウムを粘
度鉱物等の水系増粘剤に配合すると、カビ汚れ等に対す
る漂白効果は向上する。しかしながらペルオクソ炭酸ナ
トリウムから同時に激しく発生した気体が、水系増粘剤
によってゲル状となった組成物中に滞留し、使用する際
に容器からあふれ出るという問題があり、商品化が困難
となる。また、水もしくは水と水溶性有機溶媒からなる
水系溶媒と混合した後は、組成物中の有効酸素量が急速
に減少するため、混合後30分乃至1時間以内に使用す
ることが望まれ、可使時間が短いという欠点がある。
【0008】漂白活性化助剤を配合しない場合でも、酸
素系漂白剤として通常使用されている過酸化水素、ペル
オクソ炭酸ナトリウム、ペルオクソほう酸ナトリウム等
は、増粘剤と共存下で上記水系溶媒と混合した際に、徐
々に酸素系漂白剤から酸素ガスが発生し、有効酸素量が
減少する。また、組成物中の鉄、マンガン及び銅等の重
金属イオンの存在により、その反応はさらに加速され
る。この発生した気体が無機粘土鉱物によってゲル状と
なった組成物中に滞留することにより組成物の見かけ上
の体積膨張が起こり、使用するときも上記と同じ問題が
生ずる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題に鑑
み、使用上注意を要する塩素系漂白剤を用いずに、充分
な殺菌・漂白性能を与える新規な漂白洗浄剤組成物、ま
た、水系溶媒と混合後の見かけ上の体積膨張が少なく、
且つ、洗浄効果が長時間持続する漂白洗浄剤組成物、更
に、斜面に塗布または噴射してもたれ落ちが少ない漂白
洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の漂白洗浄
剤組成物は、酸素系漂白剤および層状構造型無機粘土鉱
物からなることを特徴とするものである。
【0011】請求項1記載の漂白洗浄剤組成物に用いる
酸素系漂白剤としては、過酸化水素、ペルオクソほう酸
塩、ペルオクソ炭酸塩、ペルオクソ一硫酸塩、ペルオク
ソ二硫酸塩等が挙げられ、このうち1種又は2種以上の
混合物として用いられる。これらは水と反応して漂白性
能を発揮する。よって、漂白洗浄の際には水が存在しな
ければならないが、保存の際に酸素系漂白剤と水が接し
た状態であると、使用時までに反応が終了してしまう可
能性がある。
【0012】一方、酸素系漂白剤は塩素系漂白剤に比べ
て毒性が低いという利点を有するが、漂白効果の発現が
緩慢であるため、漂白洗浄剤として用いる場合は、汚れ
部分に接した状態で一定時間保持出来る構成とする必要
がある。さらに、上記保持は、湿潤状態でなされる必要
がある。
【0013】酸素系漂白剤、層状構造型無機粘土鉱物、
水および他の添加剤からなる漂白洗浄剤溶液において、
酸素系漂白剤の割合が少なすぎると充分な漂白効果を得
難いので、上記漂白洗浄剤溶液全体を考慮して酸素系漂
白剤が1重量%以上になるように決定する。また、漂白
洗浄剤溶液全体の50重量%を超えて酸素系漂白剤を添
加しても更に効果を大きくするものではない。
【0014】酸素系漂白剤は、塩素系漂白剤に比べて漂
白洗浄効果の発現が緩慢であるので、漂白活性化剤を添
加して漂白効果の発現を早めることが好ましい。上記漂
白活性化剤は特に限定されるものではない。具体的に
は、アセトニトリル、フタロニトリル等のニトリル化合
物;グルコースペンタアセテート、ペンタエリスリトー
ルテトラアセテート等のo−アセチル化合物;N,N,
N’,N’−テトラアセチルエチレンジアミン(以下
「TAED」という)、ジアセチルメチレンホルムアミ
ド、N,N’,N’’,N’’’−テトラアセチルグリ
コールウリル(TAGU)等のN−アシル化合物;無水
フタル酸、無水琥珀酸等の酸無水物;シアナミド、ハロ
ゲン化トリアジン等が挙げられる。これらは単独でも2
種以上を混合して用いてもよい。
【0015】本発明は、層状構造型無機粘土鉱物がその
構造中の単位層間に水分子を取り込んで膨潤する性質を
利用し、酸素系漂白剤が湿潤、かつ、汚れ部分に接した
状態で保持されることを実現するものである。
【0016】一般に、無機粘土鉱物は、繊維状構造型
(セピオライト、アパタルジャイト等が挙げられ
る。)、非晶質構造型(アロフェン等が挙げられ
る。)、混合層構造型(カオリナイト−モンモリロナイ
ト等が挙げられる。)および層状構造型に大別される。
本発明においては、上記水の存在下で膨潤する性質を有
する層状構造型の無機粘土鉱物を使用する。
【0017】無機粘土鉱物は繊維状構造型、非晶質構造
型の粘土鉱物であっても、水の添加後に高速攪拌装置に
よって攪拌を行うことによって膨潤状態を実現させるこ
とが出来るが、層状構造型粘土鉱物は特別な装置を必要
としない。先に説明したように、酸素系漂白剤を漂白成
分として使用する場合は水の添加を使用直前に行うこと
が想定され、高速攪拌装置を用いる必要のある繊維状構
造型、非晶質構造型は適していない。
【0018】なお、粘土鉱物および水を予め混合攪拌し
て膨潤状態としておき、漂白洗浄の際に酸素系漂白剤を
添加する構成とすることも可能であるが、この場合にも
高速攪拌装置を必要としない層状構造型粘土鉱物は製造
工程上有利である。
【0019】請求項1記載の発明で使用される層状構造
型無機粘土鉱物としては、天然物、化学的合成物いずれ
も使用可能であるが、家庭用の漂白洗浄剤として提供す
るものにおいては、近年の排水浄化の要請を考慮して天
然物から選択する方が望ましい。
【0020】このような層状構造型無機粘土鉱物として
は、ディッカライト、ナクライト、カオリナイト、アノ
ーキサイト、ハロイサイト、メタハロサイト、クリソタ
イル、リザルダイト、蛇紋石、アンチゴライト、バイデ
ライト、モンモリロナイト、ソーコナイト、スチブンサ
イト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バ
ーミキュライト、イライト、セリサイト、海緑石、緑泥
石、雲母−モンモリロナイト、緑泥石−モンモリロナイ
ト、ロウ石−モンモリロナイト、緑泥石−バーミキュラ
イト、イライト−モンモリロナイト、ハロイサイト−モ
ンモリロナイト、カオリナイト−モンモリロナイト等が
挙げられる。
【0021】上記のうち、モンモリロナイト、ソーコナ
イト、スチブンサイト、バイデライト、ノントロナイ
ト、サポナイト、ヘクトライト、バーミキュライトが特
に好ましい。
【0022】これらの層状構造型無機粘土鉱物は他の水
系増粘剤と比較して良好な増粘効果とチクソトロピー性
を示す。そのため、層状構造型無機粘土鉱物の水分散液
を壁面に塗布した場合、たれ落ちが少ないだけでなく、
該組成物を洗い流す際、有機ポリマー等と比較して容易
に水洗できる。
【0023】本発明の漂白洗浄剤組成物は、上記酸素系
漂白剤および層状構造型無機粘土鉱物を含有する漂白洗
浄剤組成物と水の混合物を、施用面に塗布するものであ
る。本発明の漂白洗浄剤組成物によれば、層状構造型無
機粘土鉱物が水分子を取り込んで膨潤し、漂白洗浄剤溶
液の液だれ等を防いで汚れ部分に接した状態で、かつ、
湿潤状態を保ちながら漂白作用が進行する。
【0024】本発明の漂白洗浄剤組成物の組成比を決め
る上では、以下の点に留意すべきである。層状構造型無
機粘土鉱物と水の割合には上記膨潤状態を実現するのに
適した範囲があるので、使用時に添加又は予め混合され
る水の量と層状構造型無機粘土鉱物の割合はこの範囲を
考慮して決定すべきである。上記膨潤状態を実現するの
に適した範囲は層状構造型無機粘土鉱物の種類によって
異なる。例えば、層状構造型無機粘土鉱物としてサポナ
イトを使用する場合は、水100重量部に対し粘土鉱物
を2〜10重量部添加することが好ましい。
【0025】請求項2記載の漂白洗浄剤組成物は、粘度
が500〜5000cpである層状構造型無機粘土鉱物
分散液に、酸素系漂白剤が添加されてなる混合物であっ
て、該混合物の粘度が2000〜50000cpであ
り、且つチクソインデックスが3〜12であるものであ
る。
【0026】本発明でいう粘度とは、温度20±2℃に
おいてB型粘度計(トキメック社製,DVH−BII型)
を用いて50rpmの速度で回転させたときの粘度であ
る。また、チクソインデックスは、上記B型粘度計によ
りローターの回転数が5rpmのときの粘度(V1 )と
50rpmのときの粘度(V2 )の2点を測定し、V1
/V2 の計算式で求められる値であり、この値が大きい
ほどチクロトロピックな性質(チクソ性)が強いことを
示す。
【0027】層状構造型無機粘土鉱物分散液の粘度が5
00cp未満であると酸素系漂白剤を含む粉体を混合す
ることは容易であるが、斜面に塗布したとき組成物のた
れ落ちが生じる。また、5000cpを超えると酸素系
漂白剤を含む粉体を混合する際に、攪拌棒等を用いてか
き混ぜなければならないなど操作が煩雑となる。
【0028】従って、上記分散液の粘度を500〜50
00cpの範囲とすることにより、容易に混合すること
ができ、得られた漂白洗浄剤組成物は酸素系漂白剤を含
む粉体と混合することにより、粘度が2000〜500
00cpに増粘するので斜面等に1cm程度の厚みで塗
布してもたれ落ちることがない。
【0029】また、チクソインデックスが3〜12であ
ることにより、高粘度溶液であるにもかかわらず壁面な
どに容易に塗布することができる。
【0030】酸素系漂白剤は水の存在下で漂白効果を発
揮するものであるから、乾燥を遅らせるために組成物の
塗布厚みを確保することは漂白効果を持続させるために
有効である。漂白洗浄剤溶液における酸素系漂白剤及び
その含有量は請求項1記載の発明の場合と同じである。
また、漂白効果の発現を早めるために漂白活性剤を添加
してもよい。漂白活性剤及びその使用量も請求項1記載
の発明に記載のものと同じである。
【0031】ここで用いられる層状構造型無機粘土鉱物
は請求項1の発明で述べたものと同様のものが使用でき
るが、特にモンモリロナイト、バイデライト、ノントロ
ナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、ス
チブンサイト、バーミキュライト等の層状構造型膨潤性
無機粘土鉱物を用いることが好ましい。
【0032】層状構造型膨潤性無機粘土鉱物の使用方法
は、例えばサポナイトの場合、精製水100重量部に対
し、サポナイト2〜10重量部を分散させるのが好まし
い。しかしながら、水に無機塩など他の配合物が存在す
る場合には、膨潤程度が精製水で膨潤させる場合と異な
る。従って、500〜5000cpの粘度であればサポ
ナイトの配合量は上記以外の配合量であってもよい。
【0033】請求項3記載の漂白洗浄剤組成物は、請求
項1又は請求項2記載の漂白洗浄剤組成物に使用する層
状構造型無機粘土鉱物が、サポナイト、モンモリロナイ
ト、スチブンサイト、ヘクトライトから選ばれる1種以
上のものである。
【0034】請求項4記載の漂白洗浄剤組成物は、酸素
系漂白剤、水系増粘剤、及び水溶性ケイ酸塩からなるも
のである。
【0035】この発明で使用される酸素系漂白剤として
は、過酸化水素、ペルオクソ炭酸塩及びペルオクソほう
酸塩などが挙げられ、その使用量は、少なくなると漂白
効果が弱くなり、多くなると垂直方向の汚れ面に塗布し
た場合、付着させることが難しくなるので0.1〜80
重量%の範囲が好ましい。
【0036】上記酸素系漂白剤は漂白活性種として用い
るので、塩素系漂白洗浄剤と比較して酸化力が弱く、汚
れに対する洗浄力は劣る。そのため壁などのような垂直
面に塗布する場合、汚れ表面に洗浄剤を長時間付着させ
て洗浄剤のたれ落ちを防ぐ必要がある。
【0037】たれ落ちを防ぐ手段として、水系増粘剤が
使用される。水系増粘剤としては、例えば、水溶性有機
ポリマー、水性エマルジョン、粘土鉱物が挙げられる。
水溶性有機ポリマーとしては、例えば、ポリビニルアル
コールまたはその塩、ポリエチレングリコール又はその
誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸又はそ
の塩、アルギン酸又はその塩、セルロース又はその誘導
体、デンプン又はその誘導体、プルラン又はその誘導体
が挙げられる。
【0038】ポリビニルアルコール誘導体としては、ア
セタール化ポリビニルアルコール、ブチラール化ポリビ
ニルアルコール、ホルマール化ポリビニルアルコール、
カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリ
ビニルアルコール等が挙げられる。又、ポリビニルアル
コールとジアルデヒド、側鎖アルデヒド、ポリアクロレ
イン、エステル、ジイソシアネート等を反応させたもの
を用いてもよい。
【0039】ポリエチレングリコール誘導体としては、
カルボキシル化ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げ
られる。
【0040】ポリアクリル酸誘導体としては、アルデヒ
ド化ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル等が挙げ
られる。
【0041】デンプン誘導体としては、酢酸エステル、
コハク酸エステル、硝酸エステル、リン酸エステル、キ
サントゲン酸エステル等のデンプンエステル類、アリル
エーテル、メチルエーテル、カルボキシメチルエーテ
ル、カルボキシエチルエーテル、ヒドロキシエチルエー
テル、ヒドロキシプロピルエーテル、陽性デンプン等の
デンプンエーテル類、ホルムアルデヒド架橋デンプン、
エピクロルヒドリン架橋デンプン、リン酸架橋デンプ
ン、アクロレイン架橋デンプン等が挙げられる。
【0042】プルラン誘導体としてはプルランアセテー
ト、セルロース誘導体としては、カルボキシメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、エチルヒドロキシエチルセルロース等が挙げられ
る。
【0043】上記水溶性有機ポリマーが使用される場
合、漂白洗浄剤組成物中の水溶性有機ポリマーの量は、
少なくなると漂白洗浄剤組成物を垂直な壁面に塗布した
際のたれ落ちを防ぎ難くなり、多くなると漂白洗浄剤組
成物の流動性が悪くなり塗布し難くなるので1〜70重
量%が好ましい。
【0044】前記水系エマルジョンとしては、例えば、
酢酸ビニルエマルジョン、酢酸ビニルと塩化ビニル、エ
チレン、アクリル酸エステル等との共重合体からなる変
性酢酸ビニルビニルエマルジョン、ポリエチレンエマル
ジョン、ポリプロピレンエマルジョン、ゴム系ラテック
ス等が挙げられる。
【0045】水系エマルジョンが使用される場合、漂白
洗浄剤組成物中の水系エマルジョンの固形分量は、少な
くなると漂白洗浄剤組成物を垂直な壁面に塗布した際の
たれ落ちを防ぎ難くなり、多くなると漂白洗浄剤組成物
の流動性が悪くなり塗布し難くなるので1〜70重量%
が好ましい。
【0046】上記粘土鉱物としては、上述した層状構造
型無機粘土鉱物の他、アロフェン等の非晶質構造型粘土
鉱物、アタパルジャイト、セピオライト、パリゴルスサ
イト等の複鎖構造型粘土鉱物が挙げられる。
【0047】漂白洗浄剤組成物の粘度をさらに上昇させ
るために、アラビアガム、グァーガム、ザンタンガム等
の天然高分子や、シリカゲル等の無機系増粘剤を加えて
もよい。
【0048】この発明で使用される水溶性ケイ酸塩とし
ては、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリ
ウム等が挙げられる。ケイ酸リチウムとしては、Li2
O・nSiO2 (nは4〜9の数を示す)で示されるも
のであれば、いずれのケイ酸リチウムでもよい。ケイ酸
ナトリウムとしては、Na2 O・nSiO2 (nは0.
4〜4.5の数を示す)で示されるものであれば、いず
れのケイ酸ナトリウムでもよい。具体的にはオルトケイ
酸ナトリウム、セスキケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナ
トリウム無水物、メタケイ酸ナトリウム1水塩、メタケ
イ酸ナトリウム5水塩、メタケイ酸ナトリウム6水塩、
メタケイ酸ナトリウム8水塩、メタケイ酸ナトリウム9
水塩、1号ケイ酸ナトリウム、2号ケイ酸ナトリウム、
3号ケイ酸ナトリウム等が挙げられる。ケイ酸カリウム
としては、K2 O・nSiO2 (nは0.5〜4の数を
示す)で示されるものであれば、いずれのケイ酸カリウ
ムでもよい。
【0049】漂白洗浄剤組成物中の水溶性ケイ酸塩の量
は、少なくなると該組成物を水系溶媒と混合した際、酸
素系漂白剤からの酸素発生量を低減させることが困難と
なり見かけ上の体積膨張が起こりやすくなる。逆に多く
なると水系溶媒と混合した際に水系増粘剤のゲル化が不
安定となり、良好な増粘効果が得られ難く、たれ落ち防
止効果が低くなるので、0.1〜50重量%であること
が好ましく、より好ましくは0.5〜30重量%であ
る。
【0050】この発明の漂白洗浄剤組成物には、起泡性
を付与するために界面活性剤を加えてもよい。界面活性
剤としては、陽イオン系、陰イオン系、非イオン系、両
性イオン系等いずれのものを使用することができる。界
面活性剤の使用量は漂白洗浄剤組成物の1〜15重量%
が好ましい。また、漂白効果をさらに向上させる目的
で、上記漂白活性化剤が添加されてもよい。
【0051】本発明の漂白洗浄剤組成物において、酸素
系漂白剤として挙げたペルオクソ炭酸塩、ペルオクソほ
う酸塩は水の存在下で漂白効果を発揮する。また、過酸
化水素は通常水溶液として保存される。従って、本発明
の漂白洗浄剤組成物は、特別の場合を除いては水の存在
下で使用されることになる。ペルオクソ炭酸塩又はペル
オクソほう酸塩が充分な漂白効果を発揮するためには、
水の量が漂白洗浄剤組成物中の10重量%以上であるこ
とが好ましい。
【0052】上記の水は増粘剤の効果を調整する役割も
兼ねることができる。用いる増粘剤によって適当な量は
異なるが、水が多すぎると塗布が困難となるため、漂白
洗浄剤組成物中で99.5重量%を超えないことが好ま
しい。また、増粘剤によってはアルコールの存在下で安
定して分散するものもあるが、このような場合、脂肪族
低級アルコール等の水溶性有機溶媒を含む水系溶媒全体
で増粘効果を調整すればよい。上記水溶性有機溶媒は水
系溶媒中で0.1〜70重量%の範囲であることが好ま
しい。
【0053】上述のように、本発明の漂白洗浄剤組成物
は殆どの場合において水を含有し、ペルオクソ炭酸塩、
ペルオクソほう酸塩を含むので保存形態に注意を要す
る。即ち、漂白成分であるペルオクソ炭酸塩やペルオク
ソほう酸塩が水と接触した状態で保存されると、ペルオ
クソ炭酸塩やペルオクソほう酸塩の分解が起こり、使用
する際に良好な漂白効果が得られないことがある。
【0054】このため、水系溶媒を含む組成物と酸素系
漂白剤を含む組成物とは分けて保存しておき、使用時に
混合して使用することが好ましい。水系溶媒と共に保存
される化合物について例を挙げると、水系増粘剤として
水系エマルジョンが使用される場合は、エマルジョンの
固形分は水と共存させるのが一般的である。また、酸素
系漂白剤として過酸化水素が使用される場合は、過酸化
水素が水に溶解された過酸化水素水として保存される。
また、水溶性ケイ酸塩として水溶性ケイ酸塩水溶液とし
て市販されているものを使用する場合は水溶液の形で保
存される。
【0055】このように、予め水が添加されている場合
には、その水を考慮して使用時に添加する水系溶媒の量
を調整する必要がある。また、酸素系漂白剤として過酸
化水素が使用される場合であれば、過酸化水素を分解さ
せる可能性のある化合物(TAEDのような漂白活性化
剤等)を含む組成物と、過酸化水素を含む溶媒組成物と
は分けて保存しておき、使用時に混合して使用すること
が望ましい。
【0056】請求項5記載の漂白洗浄剤組成物は、請求
項1〜4記載の漂白洗浄剤組成物に使用される酸素系漂
白剤が、過酸化水素、ペルオクソほう酸塩、ペルオクソ
炭酸塩の群から選ばれる1種以上のものである。
【0057】酸素系漂白剤として過酸化水素を使用する
場合、過酸化水素と反応して有機過酸又は漂白活性種を
生成する化合物、及び水溶性ケイ酸塩との組合せとして
もよい。上記化合物により漂白活性種が生成されて優れ
た漂白効果を発揮する。この場合、過酸化水素と上記化
合物とのモル比を2〜20とするのが好ましい。
【0058】ここで、酸素系漂白剤から放出される過酸
化水素と反応して有機過酸又は漂白活性種を生成する化
合物は特に限定されるものではないが、具体的には、ア
セトニトリル、フタロニトリル等のニトリル化合物;グ
ルコースペンタアセテート、ペンタエリスリトールテト
ラアセテート等のo−アセチル化合物;TAED、ジア
セチルメチレンホルムアルデヒド、テトラアセチルグリ
コールウリル等のN−アシル化合物;無水フタル酸、無
水コハク酸等の酸無水物;シアナミド、ハロゲン化トリ
アジン等が挙げられる。これらは単独で使用してもよ
く、また、2種以上を混合して使用してもよい。
【0059】TAEDは原粉体を非イオン界面活性剤で
コーティングされたものが市販されており、手軽に入手
することができるが、本発明では原粉体でも、界面活性
剤でコーティングされたものでも支障なく用いることが
できる。
【0060】上記過酸化水素と化合物とのモル比(A/
B)が2未満であると化合物の性能が充分に発揮され
ず、また、20を超えてもより大きな効果を期待できる
ものではない。上記化合物は請求項1乃至5に記載のい
ずれの漂白洗浄剤組成物にも添加することができる。
【0061】請求項1〜5記載の本発明漂白洗浄剤組成
物には、必要に応じて金属封鎖剤、pH調整剤、無機
塩、抗菌剤、防腐剤、香料、顔料、可塑剤、防湿剤(例
えばグリセリン)等の添加物を加えることもできる。
【0062】上記のうち香料としては天然香料及び合成
香料のいずれでも使用できるが、本発明の洗浄剤の性質
上、耐塩基性、耐酸化性を有するものが好ましい。この
ような香料としては、α−ピネン、β−ピネン、カンフ
ェン、リモネン等の炭化水素類;シス−3−ヘキセノー
ル、リナロール、ゲラニオール、シトロネロール、ネロ
ール、ロジノール等のアルコール類;n−ヘプチルアル
デヒド、n−オクチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒ
ド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド等のアルデヒ
ド類;メチル−n−アルミケトン、エチル−n−アルミ
ケトン、メチル−n−ヘキシルケトン等のケトン類;ム
ストン、シベトン、シクロペンタデカノン等のムスク
類;アニソール、p−アセチルアニロール、ジフェニル
オキサイド等のフェノール類の他、エステル類、オキシ
ド類などが挙げられ、上記香料の少なくとも2種以上を
併用することが好ましい。
【0063】上記香料の添加により、TAEDのような
酸素系漂白剤と反応して有機過酸を生成する化合物を配
合した際に発生する有機過酸特有の匂いをマスキングす
ることが可能となる。
【0064】
【実施例】以下に本発明漂白洗浄剤組成物の実施例を説
明する。尚、実施例及び比較例で用いた材料とそのメー
カーは表3の通りである。
【0065】
【表1】
【0066】(実施例1)酸素系漂白剤としてペルオク
ソ炭酸ナトリウム(Na2 CO3 ・1.5H2 2 )、
層状構造型無機粘土鉱物としてサポナイト、漂白活性化
剤としてTAEDを混合し、さらに水を添加した混合物
500グラムを、攪拌機(ビックケミー・ジャパン社
製、標準分散インペラー)によって1000rpmで1
分間攪拌し、ゲル状の漂白洗浄剤溶液を得た。混合比率
は表2に示した通りである。
【0067】(実施例2〜4)実施例1で酸素系漂白剤
として用いたペルオクソ炭酸ナトリウムの代わりに、実
施例2はペルオクソ一硫酸カリウム複塩(KHSO5
KHSO4 :K2 SO 4 =2:1:1)、実施例3はペ
ルオクソほう酸ナトリウム(NaBO3 ・4H 2 O)、
実施例4は30重量%過酸化水素水溶液(H2 2 )を
用いたこと以外は、実施例1と同様にしてゲル状の漂白
洗浄剤溶液を得た。混合比率は表2に示した通りであ
る。
【0068】(実施例5〜7)実施例1で層状構造型無
機粘土鉱物として用いたサポナイトの代わりに、実施例
5はモンモリロナイト、実施例6はスチブンサイト、実
施例7はヘクトライトを用いたこと以外は、実施例1と
同様にしてゲル状の漂白洗浄剤溶液を得た。混合比率は
表2に示した通りである。
【0069】(比較例1)ペルオクソ炭酸ナトリウムを
使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてゲル
状の溶液を得た。
【0070】(比較例2)サポナイトを使用しなかった
こと以外は、実施例1と同様にして漂白洗浄剤溶液を得
た。溶液は水のような粘度状態であった。
【0071】(比較例3)実施例1で用いたサポナイト
の代わりに、非晶質シリカであるAEROSILを用い
たこと以外は、実施例1と同様にして漂白洗浄剤溶液を
得た。混合比率は表2に示した通りである。溶液は水の
ような粘度状態であった。
【0072】(比較例4)実施例1で用いたサポナイト
の代わりに、繊維状構造型無機粘土鉱物であるセピオラ
イトを用いたこと以外は、実施例1と同様にして漂白洗
浄剤溶液を得た。混合比率は表2に示した通りである。
溶液は水のような粘度状態であった。
【0073】(比較例5)市販のスプレー式カビ取り剤
の一例として、次亜塩素酸ナトリウム、界面活性剤(ア
ルカンスルホン酸塩)、水酸化ナトリウムを成分として
いるものを用いた。
【0074】<漂白性能評価>カビの発生している浴室
壁面の目地部分に、実施例1〜7及び比較例1〜4の漂
白洗浄剤溶液を刷毛を用いて塗布した。また、比較例5
のスプレー式カビ取り剤はカビの発生している浴室壁面
の目地部分に吹きつけた。この状態で3時間放置後に、
カビの洗浄度合いを目視によって判定した。判定結果を
表2に示す。判定基準は以下のとおりである。 ○ 完全に白くなった。 △ 白くなっているが、一部残っている汚れが認められ
た。 × 漂白作用が認められなかった。
【0075】
【表2】
【0076】なお、比較例2〜5の塗布溶液は、液だれ
が認められ、5分経過後から漂白状態は変化しなかっ
た。実施例の漂白洗浄剤溶液および比較例1の溶液にお
いては、液だれは認められなかった。また、比較例5の
市販品は、塩素臭があった。
【0077】(実施例8)実施例1で用いたサポナイト
に水を添加した混合物100gを攪拌機(ビックケミー
・ジャパン社製,商品名「標準分散インペラー」)を用
いて回転数1000rpmで1分間攪拌し、ゲル状組成
物を得た。このゲル状組成物と実施例1で用いたペルオ
クソ炭酸ナトリウムを蓋付き容器に入れ、振盪混合する
ことによりゲル状の漂白洗浄剤溶液を得た。混合量は表
3に示した通りである。
【0078】(実施例9〜10)実施例8で用いたサポ
ナイトの代わりに、実施例9ではスチブンサイトを、実
施例10ではヘクトライトを用いた以外は実施例8と同
様にしてゲル状の漂白洗浄剤溶液を得た。混合量は表3
に示した通りである。
【0079】(実施例11)実施例8と同様の方法で得
たゲル状組成物と、実施例1で用いたペルオクソ炭酸ナ
トリウム及びTAEDを実施例8と同様の方法で振盪混
合することによりゲル状の漂白洗浄剤溶液を得た。混合
量は表3に示した通りである。
【0080】(実施例12)実施例11のゲル状組成物
にオルトケイ酸ナトリウムを配合したこと以外は実施例
11と同様にして漂白洗浄剤組成物を得た。混合量は表
3に示した通りである。
【0081】(比較例6)実施例8で用いたサポナイト
の代わりに、有機ポリマーとしてカルボキシメチルセル
ロースを用いた以外は実施例8と同様にしてゲル状の漂
白洗浄剤溶液を得た。混合量は表3に示した通りであ
る。
【0082】(比較例7)サポナイトと水の添加量を表
2に示した混合量とした以外は実施例8と同様にしてゲ
ル状の漂白洗浄剤溶液を得た。
【0083】上記実施例8〜12及び比較例6、7で得
たものにつき、前記と同じ方法で漂白性能を評価し、ま
た、漂白剤混合前のゲル剤の初期粘度、チクソインデッ
クス、及び漂白剤混合後の粘度、チクソインデックスを
測定した。また、実施例1〜7と同様にして漂白性能評
価を行った。以上の結果を表3に示した。
【0084】
【表3】
【0085】(実施例13)水系増粘剤としてサポナイ
ト系粘土鉱物を精製水に分散し、3号ケイ酸ナトリウム
を溶解させた。さらに界面活性剤としてドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム及び保湿剤としてグリセリン
(和光純薬工業社製)を順次混合した。酸素系漂白剤と
してペルオクソ炭酸ナトリウムを上記組成物に混合し、
本発明の漂白洗浄剤組成物を得た。混合組成は表4に示
した通りである。
【0086】(実施例14)3号ケイ酸ナトリウムの代
わりにメタケイ酸ナトリウム無水物を用いた以外は実施
例13と同様にして本発明の漂白洗浄剤組成物を得た。
混合組成は表4に示した通りである。
【0087】(実施例15)3号ケイ酸ナトリウムの代
わりに、27〜29%ケイ酸カリウム水溶液を用いた以
外は実施例13と同様にして本発明の漂白洗浄剤組成物
を得た。混合組成は表4に示した通りである。
【0088】(実施例16)水系増粘剤としてポリビニ
ルアルコールを精製水とイソプロピルアルコール混合液
に溶解し、さらに実施例13で用いた3号ケイ酸ナトリ
ウム、界面活性剤、グリセリンを順次溶解した。酸素系
漂白剤として30%過酸化水素水を上記組成物に混合
し、本発明の漂白洗浄剤組成物を得た。混合組成は表4
に示した通りである。
【0089】(実施例17)3号ケイ酸ナトリウムの代
わりにメタケイ酸ナトリウム無水物を用い、30%過酸
化水素水の代わりにペルオクソ炭酸ナトリウムを用い、
さらにTAEDを配合した以外は実施例16と同様にし
て本発明の漂白洗浄剤組成物を得た。混合組成は表4に
示した通りである。
【0090】(実施例18)ペルオクソ炭酸ナトリウム
の代わりにペルオクソほう酸ナトリウムを用いた以外
は、実施例14と同様にして本発明の漂白洗浄剤組成物
を得た。混合組成は表4に示した通りである。
【0091】(実施例19)水系増粘剤としてサポナイ
ト系粘土鉱物を精製水に分散し、メタケイ酸ナトリウム
無水物を溶解させた。酸素系漂白剤としてペルオクソ炭
酸ナトリウムを上記組成物に混合し、本発明の漂白洗浄
剤組成物を得た。混合組成は表4に示した通りである。
【0092】(実施例20)水系増粘剤としてサポナイ
ト系粘土鉱物を精製水に分散し、メタケイ酸ナトリウム
無水物を溶解させた。酸素系漂白剤としてペルオクソ炭
酸ナトリウムを用い、さらにTAEDを上記組成物に混
合して本発明の漂白洗浄剤組成物を得た。混合組成は表
4に示した通りである。
【0093】(比較例8)3号ケイ酸ナトリウムの代わ
りに水不溶性ケイ酸塩としてケイ酸マグネシウム(和光
純薬工業社製)を用いた以外は、実施例13と同様にし
て漂白洗浄剤を得た。混合組成は表4に示した通りであ
る。
【0094】(比較例9)3号ケイ酸ナトリウムの代わ
りにpH調整剤として水酸化ナトリウム(和光純薬工業
社製)を用いた以外は、実施例13と同様にして漂白洗
浄剤を得た。混合組成は表4に示した通りである。
【0095】(比較例10)3号ケイ酸ナトリウムの代
わりに金属イオン封鎖剤としてエチレンジアミン四酢酸
2ナトリウム(EDTA)(同仁化学研究所社製)を用
いた以外は実施例13と同様にして漂白洗浄剤を得た。
混合組成は表4に示した通りである。
【0096】(比較例11)3号ケイ酸ナトリウムを配
合せず、TAEDを配合した以外は実施例13と同様に
して漂白洗浄剤を得た。混合組成は表4に示した通りで
ある。
【0097】(比較例12)メタケイ酸ナトリウム無水
物を配合しなかった以外は実施例19と同様にして漂白
洗浄剤を得た。混合組成は表4に示した通りである。
【0098】(比較例13)メタケイ酸ナトリウム無水
物を配合しなかった以外は実施例20と同様にして漂白
洗浄剤を得た。混合組成は表4に示した通りである。
【0099】
【表4】
【0100】<漂白性能評価>実施例13〜20及び比
較例8〜13のものにつき、実施例1〜7と同様にして
漂白性能評価を行った。尚、実施例19、20及び比較
例12、13については、漂白洗浄剤の製造後72時間
経過後にも同様にして次の基準で評価を行った。以上の
結果を表5に示した。 ◎ :完全に白くなった。 ○ :白くなっているが、一部残っている汚れが認めら
れた。 △ :漂白作用は認められるが殆どの汚れが残った。 × :漂白作用が認められなかった。
【0101】<漂白洗浄剤の見かけの体積膨張度の判定
>実施例13〜20及び比較例8〜13の漂白洗浄剤各
30gをポリエチレン製50ml容量の広口瓶に入れて
24時間静置し、内容物の見かけの体積膨張度を目視で
判定し、表4に示した。判定基準は以下の通りである。 ◎ :殆ど体積膨張は見られなかった。 ○ :7〜14cm3 程度の体積膨張が見られた。 △ :14を超え28cm3 未満の体積膨張が見られ
た。 × :28以上の体積膨張が見られ、組成物が容器から
あふれ出た。 また、実施例19、20及び比較例12、13の漂白洗
浄剤については、静置時間を72時間としたものについ
ても体積膨張度を判定した。以上の結果も表5に示し
た。
【0102】
【表5】
【0103】表5から判るように、酸素系漂白剤に水溶
性ケイ酸塩を配合した実施例13〜18の組成物は24
時間後には良好なカビ取り効果を示し、見かけの体積膨
張が殆ど見られなかった。また、実施例19、20から
判るように、漂白洗浄剤の製造後72時間経過後にも良
好なカビ取り効果を示し、見かけの体積膨張が殆ど見ら
れなかった。一方、水溶性ケイ酸塩を配合しなかった比
較例12、13のものは、製造直後はカビ取り効果が良
好であったが、72時間経過後ではカビ取り性能が低下
し、見かけの体積膨張は24時間後でもかなり大きかっ
た。
【0104】また、水溶性ケイ酸塩の代わりに水不溶性
ケイ酸塩を用いた組成物(比較例8)と、pH調整剤と
して水酸化ナトリウムを配合した組成物(比較例9)で
はカビ取り効果は見られたものの体積膨張が発生した。
【0105】また、金属イオン封鎖剤としてEDTAを
加え、酸素系漂白剤の安定化を図った組成物(比較例1
0)は、体積膨張はある程度軽減できたが、良好なカビ
取り効果は見られなかった。漂白活性化剤を配合した組
成物(比較例11)では良好なカビ取り効果は得られた
が、体積膨張が大きかった。
【0106】(実施例21)サポナイトに水及びTAE
Dを添加した混合物を攪拌機(ビックケミー・ジャパン
社製,標準分散インペラー)により1000rpmで1
分間攪拌し、ゲル状組成物を得た。このゲル状組成物と
ペルオクソ炭酸ナトリウムを混合してゲル状の漂白洗浄
剤溶液を得た。このものは若干の過酢酸臭があった。混
合量は表6に示した通りである。
【0107】(実施例22)実施例21で得たゲル状組
成物に水溶性ケイ酸塩としてオルトケイ酸ナトリウム及
びゲラニオール、シトロネロールを主成分とする香料
(曽田香料社製)を添加し、再度同じ攪拌機を用いて同
条件で攪拌することによりゲル剤を得た。このゲル剤と
ペルオクソ炭酸ナトリウムを混合して漂白洗浄剤溶液を
得た。このものは香料の匂いがあり、過酢酸臭はなかっ
た。混合量は表6に示した通りである。
【0108】(実施例23)香料を用いず、表6に示す
配合とした以外は実施例22と同様にして漂白洗浄剤溶
液を得た。このものは微かな過酢酸臭があった。
【0109】<漂白性能評価>実施例21〜23で得た
漂白洗浄剤組成物につき、実施例1〜7と同様にして漂
白性能評価を行った。その結果を表6に示した。
【0110】
【表6】
【0111】表6に示した通り、実施例21〜23のも
のはいずれも漂白性能がよく、臭気も殆ど問題のないも
のであった。
【0112】
【発明の効果】本発明の漂白洗浄剤組成物は以上の構成
であるから、以下に述べる効果を有するものである。請
求項1乃至5に記載の漂白洗浄剤組成物によると、酸素
系漂白剤を用いているので低毒性であり、塩素の臭気に
よる不快感を与えない。また、層状構造型無機粘土鉱物
の膨潤性による増粘効果のため、カビ等の汚れ部分に接
した状態で保持され、良好な漂白効果が得られる。
【0113】請求項2記載の漂白洗浄剤組成物による
と、層状構造型無機粘土鉱物分散液を容易に混合するこ
とができ、斜面等に厚く塗布してもたれ落ちせず、漂白
効果が維持される。更に、チクソインデックスが3〜1
2であることにより高粘度溶液であるにもかかわらず容
易に塗布することができる。
【0114】請求項4乃至5記載の漂白洗浄剤組成物に
よると、酸素系漂白剤とともに水系増粘剤が用いられて
いるので、斜面等に塗布してもたれ落ちがなく、優れた
漂白効果を示す。更に水溶性ケイ酸塩を使用するので体
積膨張が抑制され、安定したゲル状態を維持でき、漂白
効果が一層顕著となる。
【0115】上記いずれの漂白洗浄剤組成物は、天然物
である層状構造型無機粘土鉱物及び酸素系漂白剤を構成
成分とするので、排水浄化の要請にも応えるものであ
る。
フロントページの続き (72)発明者 上松 靖 大阪府三島郡島本町百山2−1 積水化学 工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素系漂白剤および層状構造型無機粘土
    鉱物からなる漂白洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】 粘度が500〜5000cpである層状
    構造型無機粘土鉱物分散液に酸素系漂白剤が添加されて
    なる混合物であって、上記混合物の粘度が2000〜5
    0000cpであり、且つ、チクソインデックス(T・
    I)が3〜12であることを特徴とする漂白洗浄剤組成
    物。
  3. 【請求項3】 層状構造型無機粘土鉱物が、サポナイ
    ト、モンモリロナイト、スチブンサイト、ヘクトライト
    から選ばれる1種以上のものである請求項1又は2記載
    の漂白洗浄剤組成物。
  4. 【請求項4】 酸素系漂白剤、水系増粘剤、及び水溶性
    ケイ酸塩からなる漂白洗浄剤組成物。
  5. 【請求項5】 酸素系漂白剤が、過酸化水素、ペルオク
    ソほう酸塩、ペルオクソ炭酸塩、ペルオクソ一硫酸塩、
    ペルオクソ二硫酸塩の群から選ばれる1種以上の過酸化
    物である請求項1〜4のいずれかに記載の漂白洗浄剤組
    成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008133338A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Kao Corp 液体洗浄剤組成物
JP2017008318A (ja) * 2015-06-16 2017-01-12 シーバイエス株式会社 殺菌洗浄剤組成物
JP2017078170A (ja) * 2015-10-21 2017-04-27 ライオン株式会社 浴室用液体洗浄剤

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JP2008133338A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Kao Corp 液体洗浄剤組成物
JP2017008318A (ja) * 2015-06-16 2017-01-12 シーバイエス株式会社 殺菌洗浄剤組成物
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