JPH10298900A - 食品容器の製造方法 - Google Patents

食品容器の製造方法

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JPH10298900A
JPH10298900A JP10212697A JP10212697A JPH10298900A JP H10298900 A JPH10298900 A JP H10298900A JP 10212697 A JP10212697 A JP 10212697A JP 10212697 A JP10212697 A JP 10212697A JP H10298900 A JPH10298900 A JP H10298900A
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slurry
food container
mold
molded product
sinus
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JP10212697A
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Joichi Go
叙一 呉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一な厚みの食品容器を製造することができ
る食品容器の製造方法を提供する。 【解決手段】 水に葦パルプを分散させてスラリー1を
調製する。成形型2に凹所3を形成すると共に凹所3に
多数個の吸引脱水孔4を穿設する。凹所3にスラリーを
供給すると共に凹所3内のスラリーに吸引脱水孔4を介
して吸引作用を施して脱水することにより成形物5を形
成する。成形物5を圧締型6で挟んで加熱圧締する。ス
ラリー1を凹所3に偏りなく均一に付着させることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品を保存したり
販売したりするときに用いられる食品容器の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明者は、葦パルプを用いて食品容器
を製造する方法を開発したが、その方法は図10及び図
11に示すようにして行われている。まず、図10
(a)に示すように、葦パルプを水に分散させて調製さ
れるスラリー1に雄型14を浸漬して複数個の雄型14
の表面にスラリー1を付着させる。次に雄型14をスラ
リー1から引き上げた後、図10(b)に矢印で示すよ
うに真空ポンプなどで雄型14を通して雄型14の表面
のスラリー1に吸引作用を施すことによって、このスラ
リー1を脱水する。次に、図10(c)に示すような雌
型15を各雄型14の下側に嵌め込んで雄型14の表面
のスラリー1を挟持し、圧縮加熱成形を行って雄型14
の表面のスラリー1を乾燥させることによって成形物5
を形成する。
【0003】次に、図10(d)に示すような搬送機1
0の取出具11を成形物5内に差し込み、取出具11の
先端の吸引孔13を成形物5の内面に当接させると共に
真空ポンプなどで吸引孔13を介して成形物5の内面に
吸引作用を及ぼすことによって取出具11に成形物5を
吸着させ、搬送機10を上動させて成形物5を雌型15
から取り出す。
【0004】次に雌型15から取り出した各成形物5を
搬送機10で搬送し、雌型15とほぼ同形の切断用雌型
12に嵌め込んで収納する。次に、図10(e)に示す
ように切断用雌型12の上面でロール7を転動させて切
断用雌型12の開口縁部に成形物5の切断用雌型12の
開口部からはみ出ている不要部分をロール7により押し
付けることによって、成形物5の不要部分を切断して除
去する。次に、図11(a)に示すように上記と同様に
して搬送機10の取出具11を用いて切断用雌型12か
ら成形物5を取り出してベルトコンベア9へと搬送す
る。この後、図11(b)に示すように成形物5をベル
トコンベア9で搬送しながら紫外線を照射して殺菌する
ことによって、図9に示すような食品容器Aが形成され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記方法を用いると葦
パルプの食品容器を容易に製造することができる。しか
し、雄型14にスラリー1を均一な厚みで付着させるこ
とができず、均一な厚みの食品容器Aを製造することが
できないという問題があった。本発明は上記の点に鑑み
てなされたものであり、均一な厚みの食品容器を製造す
ることができる食品容器の製造方法を提供することを目
的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の食品容器Aの製造方法は、水に葦パルプを分散させて
スラリー1を調製し、成形型2に凹所3を形成すると共
に凹所3に多数個の吸引脱水孔4を穿設し、凹所3にス
ラリーを供給すると共に凹所3内のスラリーに吸引脱水
孔4を介して吸引作用を施して脱水することにより成形
物5を形成し、成形物5を圧締型6で挟んで加熱圧締す
ることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。葦はイネ科の多年草であって、中国の河や湖畔に
天然に無尽蔵に繁殖しているものである。この葦をまず
洗浄して汚れを取り除く。次に葦を適当な大きさに切断
した後、必要に応じて漂白し、次に200℃の蒸気高圧
下で2〜3時間加熱し、この後、粉砕すると共に水に分
散させて葦から抽出される葦パルプ(セルロース繊維)
を含有する濃度3〜5%の原液スラリーを調製する。
【0008】この原液スラリーをフィルターに通して不
純物を除去した後、原液スラリーにメラミン−ホルムア
ルデヒド樹脂や尿素−ホルムアルデヒド樹脂等で構成さ
れる防水耐油添加剤と、孟宗竹から抽出されるタケキノ
ンエキス等で構成される抗菌剤を配合する。この防水耐
油添加剤により食品容器に防水性と耐油性を付与するこ
とができ、また抗菌剤により食品容器に抗菌性を付与す
ることができる。この後、原液スラリーにさらに水を加
えて空気の噴射等で混合することによって、濃度(葦パ
ルプの濃度)が0.8〜1.0%のスラリー1を調製す
る。スラリー1の濃度が0.8%未満であれば、厚い食
品容器を得にくくなる恐れがあり、またスラリー1の濃
度が1.0%を超えると、成形型2の凹所3に均一にス
ラリー1を供給することができない恐れがある。
【0009】次に、図1(a)に示すように、上記スラ
リー1を成形装置20にセットされた成形型2に供給す
る。図2に示すように、成形装置20には上型21と下
型22が設けられており、図4に示すように、上型21
の上部には導入管23が設けられていると共に下型22
には開口部24が形成されている。図3に示すように、
成形型2は二個の凹所3を有するものであって、その全
体に亘って多数個の吸引脱水孔4が穿設されて網状に形
成されている。吸引脱水孔4の大きさは約0.5mm程
度に形成することができる。そして二個の成形型2を開
口部24に嵌め込んでセットすると共に成形型2の上方
を覆うようにして下型22に上型21を載置し、導入管
23から上型21を通じて凹所3にスラリー1を供給す
る。スラリー1の供給と同時に凹所3には吸引脱水孔4
を通じて吸引作用が施される。この吸引は真空ポンプ等
を用いて行われ、凹所3内の圧力は0.08〜0.09
MPaに減圧される。そしてこの吸引作用によって凹所
3内のスラリー1が脱水されて凹所3とほぼ同じ形状の
成形物5が葦パルプから形成される。成形型2には二個
の凹所3が設けられているので、二個の成形物5が繋が
った状態で形成される。
【0010】次に、成形装置20から上記成形物5を取
り出してプレス装置25で加熱加圧を施す。図5に示す
ように、プレス装置25には圧締型6が設けられてい
る。圧締型6は圧締雄型26と圧締雌型27で形成され
ており、圧締雄型26の下面には凸部28が、圧締雌型
27には図6に示すように凹部29がそれぞれ設けられ
ている。そして図1(b)に示すように、成形物5を凹
所3に保持したまま成形型2とともに凹部29内に配置
し、3m3 /min程度の空気圧で圧締雄型26を下動
させて成形物5内に凸部28を嵌め込み、圧締雄型26
と圧締雌型27で成形物5を挟んで加熱圧締成形する。
この時の温度は120〜150℃、圧力は4〜6kg/
cm2 (0.4〜0.6MPa)、時間は30〜40秒
に設定する。このようにして成形物5を乾燥させること
によって、成形物5の含水率を約5%にする。
【0011】次に、プレス装置25から上記成形物5を
取り出すと共に成形物5を成形型2から脱型し、図1
(c)、図7に示すように切断装置30に設けたカッタ
ー31の刃33で二個の成形物5を分離すると共に各成
形物5の不要部分を切断して除去する。次に、切断装置
30から成形物5を取り出し、図8に示すようにベルト
コンベア34で搬送しながら殺菌装置32で紫外線を照
射して殺菌することによって、図9に示すような食品容
器Aが形成される。
【0012】この食品容器Aの葦パルプと防水耐油添加
剤と抗菌剤の含有割合は、葦パルプが50〜98重量
%、防水耐油添加剤が1〜2重量%、抗菌剤が1〜2重
量%にするのが好ましい。各成分の配合割合がこの範囲
を逸脱すると、食品容器Aの強度が低下したり防水性や
耐油性が低下したり抗菌効果を奏しなくなる恐れがあ
る。またさとうきびや麦藁やとうもろこしなどの他の食
物繊維を0〜46重量%含有させることもできる。
【0013】この食品容器Aは主成分が葦パルプである
ので、有毒ガスを出さずに焼却して廃棄することができ
る。また土に埋めて廃棄すると約20日〜1ヵ月で自然
に分解されて無くなり、植物の肥料となるものである。
また包装紙や段ボールとして再生することができる。さ
らに耐熱性が高く、200〜300℃の温度でも燃えた
り形が崩れたりすることがなく、電子レンジでもそのま
ま使用することができる。また葦は木材よりも安価であ
るので、コストを低くすることができる。加えて透湿性
やガス透過性が小さく、食品を湿らせにくく且つ酸化さ
せにくくすることができる。また木材パルプを用いるよ
りも強度が大きくなり、且つ土に埋めて廃棄した場合、
早く溶解されて無くなる(木材パルプの場合、約40〜
50日で自然に分解されて無くなる)。さらに成形型2
の凹所3にスラリー1を供給するので、従来例の雄型1
4を用いた場合のようにスラリーが垂れ落ちたりするこ
とがなくスラリー1を凹所3に偏りなく均一に付着させ
ることができ、均一な厚みの食品容器を製造することが
できる。また成形物5を成形型2に保持した状態で成形
装置20からプレス装置25へ運んだり、プレス装置2
5から切断装置30へ運んだりするので、形を崩すこと
なく簡単に成形物5を運ぶことができ、生産効率を高め
ることができる。
【0014】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に記載の
発明は、水に葦パルプを分散させてスラリーを調製し、
成形型に凹所を形成すると共に凹所に多数個の吸引脱水
孔を穿設し、凹所にスラリーを供給すると共に凹所内の
スラリーに吸引脱水孔を介して吸引作用を施して脱水す
ることにより成形物を形成し、成形物を圧締型で挟んで
加熱圧締するので、スラリーを凹所に偏りなく均一に付
着させることができ、均一な厚みの食品容器を製造する
ことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)乃至(c)は本発明の実施の形態の一例
を示す概略断面図である。
【図2】同上の成形装置を示す正面図である。
【図3】同上の成形装置の一部を示す斜視図である。
【図4】同上の上型の一部を示す斜視図である。
【図5】同上のプレス装置を示す正面図である。
【図6】同上のプレス装置の一部を示す斜視図である。
【図7】同上の切断装置の一部を示す斜視図である。
【図8】同上の殺菌装置の一部を示す斜視図である。
【図9】同上の食品容器を示す斜視図である。
【図10】(a)乃至(e)は従来例を示す概略図であ
る。
【図11】(a)乃至(b)は従来例を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1 スラリー 2 成形型 3 凹所 4 吸引脱水孔 5 成形物 6 圧締型 A 食品容器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水に葦パルプを分散させてスラリーを調
    製し、成形型に凹所を形成すると共に凹所に多数個の吸
    引脱水孔を穿設し、凹所にスラリーを供給すると共に凹
    所内のスラリーに吸引脱水孔を介して吸引作用を施して
    脱水することにより成形物を形成し、成形物を圧締型で
    挟んで加熱圧締することを特徴とする食品容器の製造方
    法。
JP10212697A 1997-04-18 1997-04-18 食品容器の製造方法 Pending JPH10298900A (ja)

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Effective date: 19990126