JPH10298517A - 放射線硬化型感圧性接着剤組成物とこれを用いた接着シ―ト類およびその製造方法 - Google Patents

放射線硬化型感圧性接着剤組成物とこれを用いた接着シ―ト類およびその製造方法

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JPH10298517A
JPH10298517A JP11083797A JP11083797A JPH10298517A JP H10298517 A JPH10298517 A JP H10298517A JP 11083797 A JP11083797 A JP 11083797A JP 11083797 A JP11083797 A JP 11083797A JP H10298517 A JPH10298517 A JP H10298517A
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Katsuhiko Kamiya
克彦 神谷
Kazuhisa Maeda
和久 前田
Yutaka Moroishi
裕 諸石
Michio Umeda
道夫 梅田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着特性の制御が容易で、用途目的に応じた
所望の接着力および凝集力を発揮させうる無溶剤系の接
着シ―ト類の製造方法を提供する。 【解決手段】 アクリル酸またはメタクリル酸のアルキ
ルエステルを主成分とする単量体、重合開始剤および分
散剤を含む水分散液を重合処理して、粒径が0.5〜1
0mmの重合体粒子を生成し、この重合体粒子を分離回収
して、上記単量体100重量部あたり、分子内に放射線
反応性不飽和結合を1個以上有する化合物0〜30重量
部とともに、押出機内に投入し、支持体上に塗工後、放
射線を照射して硬化処理することにより、接着シ―ト類
を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無溶剤の放射線硬
化型感圧性接着剤組成物と、これを用いた接着シ―ト類
およびその製造方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境衛生や安全面などの点より、
感圧性接着剤を用いたシ―ト状やテ―プ状などの接着シ
―ト類の製造は、有機溶剤を使用しない方向への転換が
進みつつある。有機溶剤を使用しない製造方法には、エ
マルジヨン型感圧性接着剤やホツトメルト型感圧性接着
剤を用いる方法が知られるが、前者は耐水性の欠如とい
う問題があり、また後者は耐熱性の欠如という問題があ
る。
【0003】また、放射線硬化型として、単量体または
そのオリゴマ―の状態で塗布して、放射線にて塊状重合
させる方法も知られているが、重合度や架橋度の調整が
容易でなく、所望の接着特性が得られにくい。これらに
対し、最近、粒状の感圧性接着剤として、水系での懸濁
重合で得られる粒状物を分離回収し、これを押出機内に
投入し、支持体上に無溶剤状態で塗工して、接着シ―ト
類を得る方法が提案されている。これは、無溶剤で環境
衛生や安全面にすぐれ、耐水性や耐熱性にもすぐれてお
り、しかも上記の塊状重合に比べて重合も容易である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、粒状の感圧
性接着剤を用いる方法で、用途目的に応じた種々の接着
特性を得るには、懸濁重合時に単量体組成などをその都
度変更する必要があり、この場合、重合安定性などを考
慮して、分散剤の種類や量などを適宜調整する必要があ
るといつた煩わしさがあり、この点でなお満足できなか
つた。
【0005】本発明は、上記従来の事情に照らし、接着
特性の制御が容易で、用途目的に応じた所望の接着力お
よび凝集力を発揮させうる無溶剤系で粒状の放射線硬化
型感圧性接着剤組成物と、この感圧性接着剤組成物を用
いた接着シ―ト類およびその製造方法を提供することを
目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的に対して、鋭意検討した結果、水系での懸濁重合で生
成する重合体粒子を分離回収し、これに放射線硬化性化
合物を適宜加えた状態で放射線を照射して硬化処理する
方式によると、上記化合物の種類や量あるいは放射線の
照射量を変化させることで、用途目的に応じた所望の接
着特性を任意に発現させることができ、この場合、懸濁
重合時に単量体組成などを大幅に変更したり、またこれ
に伴い分散剤の種類や量を選択して重合安定性を確保す
るといつた配慮も必要でなく、懸濁重合後に上記特定の
処理を施すだけで上記格別の効果が奏されることを知
り、本発明を完成するに至つた。
【0007】すなわち、本発明は、アクリル酸またはメ
タクリル酸のアルキルエステルを主成分とする単量体、
重合開始剤および分散剤を含む水分散液の重合処理によ
り生成する粒径が0.5〜10mmの重合体粒子に、上記
単量体100重量部あたり、分子内に放射線反応性不飽
和結合を1個以上有する化合物0〜30重量部を配合し
てなる放射線硬化型感圧性接着剤組成物(請求項1)
と、支持体上に上記構成の放射線硬化型感圧性接着剤組
成物を放射線にて硬化させてなる層を有するシ―ト状や
テ―プ状などの接着シ―ト類(請求項2)とに係るもの
である。
【0008】また、本発明は、アクリル酸またはメタク
リル酸のアルキルエステルを主成分とする単量体、重合
開始剤および分散剤を含む水分散液を重合処理して、粒
径が0.5〜10mmの重合体粒子を生成し、この重合体
粒子を分離回収して、上記単量体100重量部あたり、
分子内に放射線反応性不飽和結合を1個以上有する化合
物0〜30重量部とともに、押出機内に投入し、支持体
上に塗工後、放射線を照射して硬化処理することを特徴
とするシ―ト状やテ―プ状などの接着シ―ト類の製造方
法(請求項3)に係るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明における単量体は、アクリ
ル酸またはメタクリル酸のアルキルエステルを主成分と
し、重合体のガラス転移点が250°K以下となるもの
であればよく、一般には、アクリル酸またはメタクリル
酸と炭素数12以下のアルコ―ルとのエステルが用いら
れる。とくに、炭素数4〜12のアルキル基を有するア
クリル酸アルキルエステルを主成分、つまり単量体全体
中50重量%以上含有し、必要により重合体のガラス転
移点が250°K以下となる範囲内においてその他の改
質用単量体を併用したものが好ましく用いられる。
【0010】上記の改質用単量体としては、たとえば、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、アクリル
アミド、メタクリルアミド、マレイン酸のモノまたはジ
エステル、N−メチロ―ルアクリルアミド、グリシジル
アクリレ―ト、グリシジルメタクリレ―ト、N,N−ジ
メチルアミノエチルアクリレ―ト、N,N−ジメチルア
ミノプロピルメタクリルアミド、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレ―ト、メタクリル酸、オリゴエステルアクリ
レ―ト、ε−カプロラクトンアクリレ―トなどが挙げら
れる。これらの改質用単量体は、重合体のガラス転移点
や感圧性接着剤組成物の特性を考慮して、その種類と量
が適宜決定される。
【0011】本発明における重合開始剤は、通常使用さ
れるベンゾイルパ―オキサイドのような過酸化物や、ア
ゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ系化合物などの
熱重合開始剤を使用してもよいし、1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフエニルケトン、α,α−ジメトキシ−α−
フエニルアセトフエノンなどの光重合開始剤を使用して
もよい。これら重合開始剤の使用量としては、単量体1
00重量部に対して、通常0.02〜3重量部とするの
がよい。
【0012】本発明における分散剤としては、各種の無
機粉末、タルク、ベントナイト、モンモリロナイト、シ
リカ、炭酸カルシウムや、難水溶性の各種塩類、硫酸バ
リウム、炭酸マグネシウム、燐酸カルシウムなどの無機
物、水溶性ポリマ―であるポリビニルアルコ―ル、カル
ボキシメチルセルロ―ス、ゼラチン、ポリアクリル酸ソ
―ダなどが使用される。また、粒径を調整するために、
アニオン性界面活性剤やノニオン性界面活性剤を少量併
用してもよい。
【0013】これら分散剤の使用量は、用いる単量体に
より異なるが、重合体粒子の回収、洗浄の作業性を考慮
して、水中に分散される単量体油滴の粒径が0.5〜1
0mmの範囲になるように、分散剤の種類を考慮して決定
する。通常は、単量体100重量部に対し、0.1〜1
0重量部、好ましくは0.5〜5重量部とするのがよ
い。この使用量が多すぎると、感圧性接着剤組成物の特
性、とくに耐水性に悪影響を与え、少なすぎると、重合
中に凝集するなどの不都合がある。
【0014】本発明においては、まず、上記の単量体、
重合開始剤および分散剤を含む水分散液を調製する。こ
の調製は、分散剤を均一に溶解ないし分散させた水中
に、上記の単量体、重合開始剤および必要により連鎖移
動剤を均一に混合した混合物を加えて、撹拌混合すれば
よい。連鎖移動剤は、重合体粒子の分子量を調整するた
めのものであり、通常は、メルカプタン類が好ましく用
いられる。撹拌混合の方法は、とくに限定されないが、
たとえば、高さ方向に連続した翼構造を持ち撹拌軸の回
転で水流を大きくする撹拌槽が、重合中の粒子の安定性
や粒径分布の均一性のために、好ましく用いられる。剪
断応力が強くかかるような撹拌方法は、粒子の凝集を招
くため、好ましくない。
【0015】つぎに、この水分散液を窒素などの不活性
ガスで置換処理し、溶存酸素を除去する。溶存酸素が存
在すると、重合反応を遅らせるだけでなく、分子量の低
下という悪影響もみられるため、十分に窒素置換を行う
のがよい。とくに溶存酸素を2ppm以下にすることが
好ましい。このように窒素置換を行つたのち、窒素ガス
などの不活性ガスを流しながら、熱重合開始剤を用いた
ものでは、40〜90℃の温度で2〜16時間重合処理
する。また、光重合開始剤を用いたものでは、紫外線を
発生できる通常のランプ、たとえば、高圧水銀ランプや
メタルハライドランプなどを用いて、紫外線を照射しな
がら重合処理する。
【0016】この重合反応後、懸濁液中に生成する粒径
が0.5〜10mmの重合体粒子を、メツシユなどを用い
て分離回収し、水または温水で洗浄したのち、乾燥処理
する。乾燥処理には、温風による乾燥や、押出機中での
ベント処理による乾燥などのいずれの方式を採用しても
よい。このようにして得られる重合体粒子は、溶剤を含
まず、かつ高温にすることで塗工でき、これ単独で本発
明の放射線硬化型感圧性接着剤組成物とすることがで
き、またその凝集力をより高めるために、放射線硬化性
化合物として、分子内に放射線反応性不飽和結合を1個
以上有する化合物を配合して、本発明の放射線硬化型感
圧性接着剤組成物とする。
【0017】上記の放射線硬化性化合物としては、2−
ヒドロキシ−3−フエノキシプロピル(メタ)アクリレ
―ト、ジシクロペンテルオキシエチル(メタ)アクリレ
―ト、エチルカルビト―ル(メタ)アクリレ―ト、メチ
ルトリグリコ―ル(メタ)アクリレ―ト、N,N−ジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチレ
ングリコ―ルジ(メタ)アクリレ―ト、エチレングリコ
―ルジ(メタ)アクリレ―ト、テトラエチレングリコ―
ルジ(メタ)アクリレ―ト、ネオペンチルグリコ―ルジ
(メタ)アクリレ―ト、1,6−ヘキサンジオ―ルジ
(メタ)アクリレ―ト、トリメチロ―ルプロパントリ
(メタ)アクリレ―ト、ペンタエリスリト―ルトリ(メ
タ)アクリレ―ト、ジペンタエリスリト―ルヘキサ(メ
タ)アクリレ―ト、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリ
ル酸ビニル、アジピン酸ビニル、N,N−メチレンビス
(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。これらの放
射線硬化性化合物は、重合体粒子を構成する前記の単量
体100重量部あたり、通常、0〜30重量部、好まし
くは0.5〜20重量部の割合で用いられる。あまり多
く用いすぎると、接着力に乏しくなり、好ましくない。
【0018】本発明の放射線硬化型感圧性接着剤組成物
には、通常使用される添加剤、たとえば、粘着付与樹
脂、充填剤、顔料、着色剤などを配合してもよい。ま
た、塗工時の重合体粒子の変性を抑制するために、老化
防止剤や重合禁止剤を添加してもよい。これら老化防止
剤や重合禁止剤の使用量は、重合体粒子を構成する前記
の単量体100重量部あたり、通常、0.05〜2重量
部とするのがよく、多く用いすぎると、放射線硬化性が
阻害されるため、好ましくない。
【0019】本発明の接着シ―ト類は、プラスチツクフ
イルム、紙、不織布、発泡体、金属箔などからなる適宜
の支持体上に、上記構成の放射線硬化型感圧性接着剤組
成物からなる層を所定の厚さに設け、これを放射線にて
硬化させてなるものである。支持体上に上記の層を設け
るには、上記の放射線硬化型感圧性接着剤組成物を、押
出機内に投入し、均一に加熱混合したのち、ダイコ―タ
により支持体の片面または両面に塗工すればよい。この
塗工後、放射線を照射して硬化処理するが、放射線とし
ては、活性エネルギ―線、たとえば、α線、β線、γ
線、中性子線、電子線などの電離性放射線が用いられ
る。照射線量は、通常0.5〜20Mrad、好ましく
は1〜10Mradであり、少なすぎると、架橋不十分
で保持性能に劣り、多すぎると支持体の劣化が懸念され
る。
【0020】このように作製されるシ―ト状やテ―プ状
などの接着シ―ト類は、上記組成物中の放射線硬化性化
合物の種類や量を調整したり、また放射線の照射量を変
化させることにより、用途目的に応じた所望の接着力お
よび凝集力を得ることができる。したがつて、前記の懸
濁重合に際し、単量体組成などを大幅に変更したり、ま
たこれに伴い分散剤の種類や量を選択して重合安定性を
確保するなどの配慮を要することなく、接着特性の制御
を容易に行うことができる。
【0021】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を記載して、より具
体的に説明する。なお、以下において、部とあるのは重
量部を意味する。
【0022】実施例1 2−エチルヘキシルアクリレ―ト70部、n−ブチルア
クリレ―ト20部、i−ボロニルアクリレ―ト7部、メ
タクリル酸3部の単量体混合物に、アゾビスイソブチロ
ニトリル0.3部およびラウリルメルカプタン0.05
部を均一に混合した。水にポリビニルアルコ―ル2部を
均一に溶解した水溶液200部に、上記の混合物を加
え、よく撹拌混合して、単量体混合物の懸濁液を得た。
つぎに、窒素置換を十分に行い、懸濁液中の溶存酸素量
を1.5ppmにしたのち、65℃に加熱して、7時間
重合反応を行つた。
【0023】このようにして粒径が約3mmの重合体粒子
を生成させ、この重合体粒子をメツシユでろ過して分離
回収したのち、温水で洗浄し、乾燥処理した。ついで、
この重合体粒子を、押出機内に投入し、さらにテトラエ
チレンジメタクリレ―ト0.5部およびN,N−ジメチ
ルアミノプロピルメタクリルアミド0.5部を投入し、
120℃で均一に加熱混合したのち、ダイコ―タにより
厚さが38μmのポリエステルフイルム上に塗工し、電
子線を3Mrad照射して硬化処理し、厚さが50μm
の感圧性接着剤層を有する接着テ―プを作製した。
【0024】実施例2 実施例1の方法で生成し分離回収した粒径が約3mmの重
合体粒子を、押出機内に投入し、さらにテトラエチレン
ジメタクリレ―ト2部、N,N−ジメチルアミノプロピ
ルメタクリルアミド1部およびロジンフエノ―ル樹脂2
0部を投入し、以下、実施例1と同様の塗工処理および
硬化処理を行つて、厚さが50μmの感圧性接着剤層を
有する接着テ―プを作製した。
【0025】実施例3 i−オクチルアクリレ―ト70部、エチルアクリレ―ト
20部、スチレン5部、メタクリル酸5部の単量体混合
物に、α,α−ジメトキシ−α−フエニルアセトフエノ
ン0.2部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフエニルケ
トン0.2部およびラウリルメルカプタン0.05部を
均一に混合した。水に微粉シリカ2部を均一に分散させ
た水分散液200部に、上記の混合物を加え、よく撹拌
混合して、単量体混合物の懸濁液を得た。
【0026】つぎに、窒素置換を十分に行い、系の溶存
酸素量を1.5ppmにしたのち、高圧水銀ランプを用
いて、紫外線を照射した。この際、系の重合温度が30
℃になるように水冷し、紫外線ランプの照射を一時中断
して、調整を行つた。約3時間で発熱は全くみられず、
重合が完結したことを確認した。このときの紫外線の照
射時間は30分であり、全照射光量は1,500mJで
あつた。
【0027】このようにして粒径が約4mmの重合体粒子
を生成させ、この重合体粒子をメツシユでろ過して分離
回収したのち、温水で洗浄し、押出機内に投入して、ベ
ント処理により押出機内で脱水処理した。さらにトリメ
チロ―ルプロパントリアクリレ―ト1部、重合ロジンの
ペンタエリスリト―ルエステル樹脂20部を投入し、以
下、実施例1と同様の塗工処理および硬化処理(3Mr
ad照射)を行つて、厚さが50μmの感圧性接着剤層
を有する接着テ―プを作製した。
【0028】実施例4 懸濁液中に連鎖移動剤であるラウリルメルカプタン0.
05部を加えなかつた以外は、実施例3と同様の重合処
理を行つて、重合体粒子を生成した。この重合体粒子を
メツシユでろ過して分離回収し、温水で洗浄し、押出機
内に投入して、ベント処理により押出機内で脱水処理し
た。以下、実施例1と同様の塗工処理および硬化処理
(ただし、5Mrad照射)を行つて、厚さが50μm
の感圧性接着剤層を有する接着テ―プを作製した。
【0029】上記の実施例1〜4で得られた各接着テ―
プについて、接着特性を評価するため、以下の方法によ
り、剥離接着力試験および保持力試験を行つた。これら
の結果は、後記の表1に示されるとおりであつた。
【0030】<剥離接着力試験>接着テ―プを20mm×
100mmの大きさに切断して試験片とした。この試験片
を、被着体として#280のサンドペ―パでサンデイン
グしたステンレス板に、2Kgのロ―ラを1往復させる方
式で圧着した。この圧着後、23℃で20分経過したの
ち、65%RHの雰囲気下、引張速度300mm/分の条
件で、その剥離に要する力、つまり、180度剥離接着
力(g/20mm幅) を測定した。
【0031】<保持力試験>接着テ―プをフエノ―ル樹
脂板に10mm×20mmの接着面積で貼り付け、20分経
過後、80℃下で20分間放置した。ついで、フエノ―
ル樹脂板を垂直につるし、接着テ―プの自由端に500
gの荷重を負荷し、80℃において接着テ―プが落下す
るまでの時間(分)を測定し、これを保持力とした。
【0032】
【0033】上記の表1の結果から、実施例1〜4のよ
うに、単量体の懸濁重合により生成する重合体体粒子に
配合する放射線重合性化合物の種類や量を調整したり、
また放射線の照射量を変化させることにより、所望の接
着力および凝集力(保持力)を示す接着テ―プを容易に
製造できるものであることがわかる。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、水系で
の懸濁重合で生成する重合体粒子を分離回収し、これに
放射線硬化性化合物を適宜加えた状態で放射線を照射し
て硬化処理するという方式を採用することにより、接着
特性の制御が容易で、用途目的に応じた所望の接着力お
よび凝集力を発揮させうる無溶剤系で粒状の放射線硬化
型感圧性接着剤組成物と、この感圧性接着剤組成物を用
いた接着シ―ト類およびその製造方法を提供することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅田 道夫 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル酸またはメタクリル酸のアルキ
    ルエステルを主成分とする単量体、重合開始剤および分
    散剤を含む水分散液の重合処理により生成する粒径が
    0.5〜10mmの重合体粒子に、上記単量体100重量
    部あたり、分子内に放射線反応性不飽和結合を1個以上
    有する化合物0〜30重量部を配合してなる放射線硬化
    型感圧性接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 支持体上に請求項1に記載の放射線硬化
    型感圧性接着剤組成物を放射線にて硬化させてなる層を
    有する接着シ―ト類。
  3. 【請求項3】 アクリル酸またはメタクリル酸のアルキ
    ルエステルを主成分とする単量体、重合開始剤および分
    散剤を含む水分散液を重合処理して、粒径が0.5〜1
    0mmの重合体粒子を生成し、この重合体粒子を分離回収
    して、上記単量体100重量部あたり、分子内に放射線
    反応性不飽和結合を1個以上有する化合物0〜30重量
    部とともに、押出機内に投入し、支持体上に塗工後、放
    射線を照射して硬化処理することを特徴とする接着シ―
    ト類の製造方法。
JP11083797A 1997-04-28 1997-04-28 放射線硬化型感圧性接着剤組成物とこれを用いた接着シ―ト類およびその製造方法 Pending JPH10298517A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003147310A (ja) * 2001-09-13 2003-05-21 Tesa Ag 反応性押し出しによるアクリルホットメルトの加工
JP2005042061A (ja) * 2003-07-25 2005-02-17 Nitto Denko Corp 光学部材用粘着剤組成物、光学部材用粘着剤層、粘着型光学部材及びその製造方法、並びに画像表示装置

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