JPH10298249A - シリル化プロピレン系樹脂組成物、プロピレン系樹脂組成物、改質プロピレン系樹脂組成物およびその製法、ならびにそれからなる成形体およびその製法 - Google Patents

シリル化プロピレン系樹脂組成物、プロピレン系樹脂組成物、改質プロピレン系樹脂組成物およびその製法、ならびにそれからなる成形体およびその製法

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JPH10298249A
JPH10298249A JP10622297A JP10622297A JPH10298249A JP H10298249 A JPH10298249 A JP H10298249A JP 10622297 A JP10622297 A JP 10622297A JP 10622297 A JP10622297 A JP 10622297A JP H10298249 A JPH10298249 A JP H10298249A
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propylene
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JP10622297A
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Yoshifumi Fukui
祥文 福井
Taizo Aoyama
泰三 青山
Keijun Kin
恵順 金
Koji Oshima
公二 大島
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 すぐれた透明性および加工性を併有するプロ
ピレン系樹脂組成物、すぐれた透明性、加工性および耐
衝撃性を併有する改質プロピレン系樹脂組成物、これら
に用いるシリル化プロピレン系樹脂組成物、ならびにこ
れらを成形してなる成形体を提供すること。 【解決手段】 メルトフローインデックスが0.1〜5
0g/10分のプロピレン系樹脂100重量部に対し
て、シリル基含有ビニルモノマー1〜20重量部および
パーオキサイド0.1〜5重量部を含有し、シリル基含
有ビニルモノマーとパーオキサイドとの重量比(シリル
基含有ビニルモノマー/パーオキサイド)の値が1〜1
00である混合物を、溶融混練状態でグラフト共重合さ
せてなるシリル化プロピレン系樹脂組成物、プロピレン
系樹脂組成物、改質プロピレン系樹脂組成物およびその
製法、ならびにそれからなる成形体およびその製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリル化プロピレ
ン系樹脂組成物、プロピレン系樹脂組成物、改質プロピ
レン系樹脂組成物およびその製法、ならびにそれからな
る成形体およびその製法に関する。さらに詳しくは、透
明性と加工性とがともにすぐれたプロピレン系樹脂組成
物、透明性、加工性および耐衝撃性に同時にすぐれた改
質プロピレン系樹脂組成物およびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンは、剛性、耐熱性、耐薬
品性などの物性のバランスはよいが、結晶性が高いた
め、透明性に劣り、その押出成形シート、カレンダー成
形シート、シートの真空成形、圧空成形などの熱成形
体、射出成形体、ブロー成形ボトルなどの成形体の透明
性も低い。また、結晶性が高いため、加工時に必要な垂
れ抵抗性も小さく、シートの熱成形、カレンダー成形、
ダイレクトブロー成形などの加工性にも劣る。さらに、
耐衝撃性も必ずしも充分ではない。
【0003】従来、ポリプロピレンの透明性を改良する
ために、造核剤の添加が一般的に行なわれてきており、
有機系造核剤の使用によってそれなりの効果がえられて
いる。
【0004】また、ポリプロピレンの加工性を改良する
ために、ポリエチレンの添加が一般的に行なわれてきて
いる。
【0005】さらに、ポリプロピレンの耐衝撃性を改良
するために、ポリオレフィン系ゴムの添加が一般的に行
なわれてきている。
【0006】しかしながら、前記有機系造核剤の使用に
よって透明性を改良しようとするばあいには、比較的高
い透明性がえられる低分子系造核剤のばあいには、ブリ
ードアウトしやすく、かかる低分子系造核剤に起因する
臭気が発生するうえに、加工性も耐衝撃性も改良されな
いという問題がある。
【0007】一方、ブリードアウトや臭気の問題が改善
された高分子系造核剤のばあいには、ブリードアウトや
臭気の問題は少ないが、透明性の高いものはえられず、
やはり加工性も耐衝撃性も改良されないという欠点を有
する。
【0008】また、前記ポリエチレンの添加によって加
工性を改良しようとする際に、ポリプロピレンの屈折率
とポリエチレンの屈折率とが異なるばあいには、透明性
が低下し、ポリプロピレンの屈折率とポリエチレンの屈
折率とが等しいばあいであっても、その透明性は向上し
ないという欠点を有する。
【0009】さらに、前記ポリオレフィン系ゴムの添加
によって耐衝撃性を改良しようとする際に、ポリプロピ
レンの屈折率とポリオレフィン系ゴムの屈折率とが異な
るばあいには、透明性が低下し、ポリプロピレンの屈折
率とポリオレフィン系ゴムの屈折率とが等しいばあいで
あっても、その透明性は向上せず、加工性も改良されな
いという欠点を有する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高い透明性
と加工性とを併有し、ブリードアウトしにくいプロピレ
ン系樹脂組成物、さらにはすぐれた耐衝撃性をも併有す
るプロピレン系樹脂組成物をうることを目的としたもの
であり、本発明者らは、特定の構造を有するシリル化プ
ロピレン系樹脂組成物とプロピレン系樹脂とからなる樹
脂組成物が、透明性および加工性にすぐれた成形体を与
えること、この樹脂組成物に、さらにプロピレン系樹脂
の屈折率と実質的に等しい屈折率を有するオレフィン系
ゴムを添加したばあいには、えられる樹脂組成物は、透
明性、加工性、さらには耐衝撃性にすぐれた成形体を与
えることを見出した。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)メルト
フローインデックスが0.1〜50g/10分のプロピ
レン系樹脂100重量部に対して、シリル基含有ビニル
モノマー1〜20重量部およびパーオキサイド0.1〜
5重量部を含有し、シリル基含有ビニルモノマーとパー
オキサイドとの重量比(シリル基含有ビニルモノマー/
パーオキサイド)の値が1〜100である混合物を、溶
融混練状態でグラフト共重合させてなるシリル化プロピ
レン系樹脂組成物、(2)メルトフローインデックスが
0.1〜50g/10分のプロピレン系樹脂100重量
部に対して、シリル基含有ビニルモノマー1〜20重量
部およびパーオキサイド0.1〜5重量部を含有し、シ
リル基含有ビニルモノマーとパーオキサイドとの重量比
(シリル基含有ビニルモノマー/パーオキサイド)の値
が1〜100である混合物を、溶融混練状態でグラフト
共重合させることを特徴とするシリル化プロピレン系樹
脂組成物の製法、(3)メルトフローインデックスが
0.1〜50g/10分のプロピレン系樹脂99〜70
重量%と、前記シリル化プロピレン系樹脂組成物1〜3
0重量%とからなる混合物を、溶融混練状態で分岐およ
び架橋反応させてなるプロピレン系樹脂組成物、(4)
メルトフローインデックスが0.1〜50g/10分の
プロピレン系樹脂99〜70重量%と、前記シリル化プ
ロピレン系樹脂組成物1〜30重量%とからなる混合物
を、溶融混練状態で分岐および架橋反応させることを特
徴とするプロピレン系樹脂組成物の製法、(5)メルト
フローインデックスが0.2〜45g/10分のプロピ
レン系樹脂99〜70重量%と、前記シリル化プロピレ
ン系樹脂組成物1〜30重量%とからなる混合物を、溶
融混練状態で分岐および架橋反応させてなるプロピレン
系樹脂組成物、(6)メルトフローインデックスが0.
2〜45g/10分のプロピレン系樹脂99〜70重量
%と、前記シリル化プロピレン系樹脂組成物1〜30重
量%とからなる混合物を、溶融混練状態で分岐および架
橋反応させることを特徴とするプロピレン系樹脂組成物
の製法、(7)メルトフローインデックスが0.1〜5
0g/10分のプロピレン系樹脂99〜70重量%およ
び前記シリル化プロピレン系樹脂組成物1〜30重量%
からなる混合物(I)99〜70重量%と、プロピレン
系樹脂の屈折率と実質的に等しい屈折率を有するオレフ
ィン系ゴム(II)1〜30重量%とからなる混合物を、
溶融混練状態で分岐および架橋反応させてなる改質プロ
ピレン系樹脂組成物、(8)メルトフローインデックス
が0.1〜50g/10分のプロピレン系樹脂99〜7
0重量%および前記シリル化プロピレン系樹脂組成物1
〜30重量%からなる混合物(I)99〜70重量%
と、プロピレン系樹脂の屈折率と実質的に等しい屈折率
を有するオレフィン系ゴム(II)1〜30重量%とから
なる混合物を、溶融混練状態で分岐および架橋反応させ
ることを特徴とする改質プロピレン系樹脂組成物の製
法、(9)メルトフローインデックスが0.2〜45g
/10分のプロピレン系樹脂99〜70重量%および前
記シリル化プロピレン系樹脂組成物1〜30重量%から
なる混合物(I)99〜70重量%と、プロピレン系樹
脂の屈折率と実質的に等しい屈折率を有するオレフィン
系ゴム(II)1〜30重量%とからなる混合物を、溶融
混練状態で分岐および架橋反応させてなる改質プロピレ
ン系樹脂組成物、(10)メルトフローインデックスが
0.2〜45g/10分のプロピレン系樹脂99〜70
重量%および前記シリル化プロピレン系樹脂組成物1〜
30重量%からなる混合物(I)99〜70重量%と、
プロピレン系樹脂の屈折率と実質的に等しい屈折率を有
するオレフィン系ゴム(II)1〜30重量%とからなる
混合物を、溶融混練状態で分岐および架橋反応させるこ
とを特徴とする改質プロピレン系樹脂組成物の製法、
(11)前記プロピレン系樹脂組成物を成形してなる成
形体、(12)前記プロピレン系樹脂組成物を成形する
ことを特徴とする成形体の製法、(13)前記改質プロ
ピレン系樹脂組成物を成形してなる成形体、ならびに
(14)前記改質プロピレン系樹脂組成物を成形するこ
とを特徴とする成形体の製法に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のシリル化プロピレン系樹
脂組成物は、前記したように、メルトフローインデック
ス(以下、MIという)が0.1〜50g/10分のプ
ロピレン系樹脂100部(重量部、以下同様)に対し
て、シリル基含有ビニルモノマー1〜20部およびパー
オキサイド0.1〜5部を含有し、シリル基含有ビニル
モノマーとパーオキサイドとの重量比(シリル基含有ビ
ニルモノマー/パーオキサイド)の値が1〜100であ
る混合物を、溶融混練状態でグラフト共重合させてえら
れるものである。
【0013】本発明のシリル化プロピレン系樹脂組成物
のなかでも、とくに沸騰キシレン不溶分(いわゆるゲル
分)の重量分率が50重量%以下であるものは、プロピ
レン系樹脂に均一に分散しやすく、沸騰キシレン可溶分
かつ室温キシレン不溶分(いわゆる非ゲル分)の重量平
均分子量が100000以上で、室温キシレン不溶分の
シリコン含量が0.01重量%以上であり、充分に分岐
および架橋反応することができる。
【0014】前記プロピレン系樹脂は、たとえばプロピ
レンの単独重合体、プロピレンのランダム共重合体であ
り、230℃でのMIが0.1〜50g/10分のもの
である。
【0015】前記プロピレン系樹脂のMIについて、後
述するプロピレン系樹脂組成物の粘度が、分岐および架
橋反応によって高くなり、えられる成形体の表面を平滑
に処理しにくく、透明性が発現されにくくならないよう
にするために、該MIは0.1g/10分以上であり、
えられるシリル化プロピレン系樹脂組成物のゲル分が多
くなり、プロピレン系樹脂組成物をうる際に、プロピレ
ン系樹脂に分散されにくく、透明性が発現されにくくな
るおそれをなくすためには、0.2g/10分以上であ
ることが好ましい。また、プロピレン系樹脂とゲル分と
の粘度差が大きくなることによってゲル分が分散しにく
くなったり、あるいはプロピレン系樹脂とゲル分との絡
み合いが少なくなり、透明性、さらには加工性が発現さ
れにくくならないようにするために、該MIは50g/
10分以下であり、えられるシリル化プロピレン系樹脂
組成物のゲル分が少なくなり、透明性や加工性が発現さ
れにくくなるおそれをなくすためには、45g/10分
以下であることが好ましい。
【0016】なお、本発明に用いられるプロピレン系樹
脂としては、アタクチック重合体の含量が多くなり、そ
の結晶性、剛性、耐熱性および耐薬品性が低下するおそ
れをなくすためには、その結晶性がアイソタクチックペ
ンタッドの含有量として90重量%以上、好ましくは9
5重量%以上であり、100重量%以下であるものが望
ましい。
【0017】前記プロピレンのランダム共重合体として
は、たとえばプロピレンを75重量%以上、とくに90
重量%以上含有しているものが、プロピレン系樹脂の特
徴である結晶性、剛性、耐薬品性などがより保持されや
すいという点から好ましい。
【0018】プロピレンのランダム共重合体を構成する
プロピレンと共重合可能な単量体の例としては、たとえ
ばエチレン、ブテン−1、イソブテン、ペンテン−1、
3−メチルブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペン
テン−1、3,4−ジメチルブテン−1、ヘプテン−
1、3−メチルヘキセン−1、オクテン−1、デセン−
1などの炭素数2または4〜12のα−オレフィン;シ
クロペンテン、ノルボルネンなどの環状オレフィン;5
−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−
ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、メチル−1,4
−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンな
どのジエン;塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニ
トリル、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリ
ル酸グリシジル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸グ
リシジル、無水マレイン酸、スチレン、メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼンなどのビニル単
量体などがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を
併用して共重合させてもよい。これらのなかでは、エチ
レンおよびブテン−1が透明性の良好な重合体を与え
る、安価であるなどの点から好ましい。
【0019】前記のごとき共重合可能な単量体とプロピ
レンとのランダム共重合体の具体例としては、たとえば
プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−
1共重合体などがあげられる。
【0020】なお、前記プロピレン系樹脂の形状、大き
さなどにはとくに限定がないが、表面積が大きいほどグ
ラフト共重合の効率が高いという点から、パウダー状で
あることが好ましい。
【0021】前記シリル基含有モノマーとしては、ラジ
カル重合性が高いものが、適度にグラフト共重合し、後
述するプロピレン系樹脂組成物の製造時に充分なゲル分
がえられるという点から好ましい。
【0022】シリル基含有モノマーの具体例としては、
たとえばβ−メタクリロイルオキシエチルジメトキシメ
チルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメトキ
シジメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピル
ジメトキシメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシ
プロピルエトキシジエチルシラン、γ−メタクリロイル
オキシプロピルジエトキシメチルシラン、γ−メタクリ
ロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、δ−メタク
リロイルオキシブチルジエトキシメチルシラン、γ−ア
クリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン、γ
−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランなど
の(メタ)アクリル官能性シラン化合物;ビニルトリメ
トキシシラン、ビニルジメトキシメチルシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリアセトキシシラン、p−ビニルフェニルトリメト
キシシラン、p−ビニルフェニルジメトキシメチルシラ
ンなどのエチレン性シラン化合物;N,N−ビス[(メ
チルジメトキシシリル)プロピル]メタクリルアミド、
N,N−ビス[(トリメトキシシリル)プロピル]メタ
クリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド官能性シラ
ン化合物;トリメトキシシリルスチレン、トリエトキシ
シリルスチレン、ジメトキシシリルスチレン、ジエトキ
シシリルスチレンなどのシリル基含有スチレンなどがあ
げられるが、これらアルコキシシリル基が加水分解して
生成するシラノール基を含有するモノマーも含まれ、こ
れらは単独でまたは2種以上を混合して用いることがで
きる。これらのなかでは、ラジカル重合性の高さの点か
ら、たとえば(メタ)アクリル官能性シラン化合物など
のアクリロイル基またはメタクリロイル基を含有するモ
ノマーが好ましく、工業的に安価で入手しやすいという
点から、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキ
シシランおよびγ−メタクリロイルオキシプロピルジメ
トキシシランがとくに好ましい。
【0023】シリル基含有ビニルモノマーの量は、グラ
フト共重合し、後述するプロピレン系樹脂組成物の製造
時に充分なゲル分をうるためには、プロピレン系樹脂1
00部に対して1部以上、好ましくは1.5部以上であ
り、またシリル化プロピレン系樹脂組成物のゲル分が少
なく、プロピレン系樹脂組成物の製造時に充分な分散を
うるためには、プロピレン系樹脂100部に対して20
部以下、好ましくは15部以下である。
【0024】前記パーオキサイドは、水素引き抜き性を
有するものが、グラフト共重合しやすく、後述するプロ
ピレン系樹脂組成物の製造時に充分なゲル分がえられる
という点から好ましい。
【0025】パーオキサイドの具体例としては、ケトン
パーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、パーオキシ
ジカーボネートのほか、たとえば1,1−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキ
サン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)ブタンなどのパーオキシケタール;ジクミルパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキサン、α,α′−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルク
ミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド;ベ
ンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイ
ド;t−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパー
オキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレー
ト、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘ
キサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカー
ボネート、2,5−ジメチル−2,5ジ(ベンゾイルパ
ーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテー
ト、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチ
ルパーオキシイソフタレートなどのパーオキシエステル
などがあげられる。これらのなかでは、水素引き抜き性
が高いという点から、パーオキシケタール、ジアルキル
パーオキサイド、ジアシルパーオキサイドおよびパーオ
キシエステルが好ましい。
【0026】パーオキサイドの量は、グラフト共重合し
やすくするためには、プロピレン系樹脂100部に対し
て0.1部以上、好ましくは0.2部以上であり、また
シリル化プロピレン系樹脂組成物の重量平均分子量がと
くに小さくなることがなく、後述するプロピレン系樹脂
組成物の製造時に充分なゲル分をうるためには、プロピ
レン系樹脂100部に対して5部以下、好ましくは2.
5部以下である。
【0027】さらに、グラフト共重合しやすくするため
には、シリル基含有ビニルモノマーとパーオキサイドと
の重量比(シリル基含有ビニルモノマー/パーオキサイ
ド)の値が1以上、好ましくは2以上であり、またシリ
ル化プロピレン系樹脂組成物の重量平均分子量がとくに
小さくならないようにするためには、かかる重量比が1
00以下、好ましくは50以下、さらに好ましくは20
以下、とくに好ましくは15以下である。
【0028】本発明のシリル化プロピレン系樹脂組成物
をうるには、前記プロピレン系樹脂、シリル基含有ビニ
ルモノマーおよびパーオキサイドを含有した混合物を用
いるが、ゲル分散しやすく、組成物の分散性がきわめて
すぐれ、ドローダウンが起こって成形しにくくなること
がないという点から、プロピレン系樹脂がMIが0.2
〜45g/10分のプロピレン系樹脂であり、シリル基
含有ビニルモノマーがアクリロイル基またはメタクリロ
イル基を含有するモノマーであり、かつパーオキサイド
がパーオキシケタール、ジアルキルパーオキサイド、ジ
アシルパーオキサイドまたはパーオキシエステルである
ことがより好ましい。
【0029】さらに、本発明においては、前記混合物
に、必要に応じて、たとえば2,6−ジ−t−ブチル−
4−メチルフェノール、2,2′−メチレン−ビス−
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′
−メチリデン−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、4,4′−チオビス−(3−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、オクタデシル−3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート、テトラキス−[メチレン−3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン、6−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシアニリノ)−2,4−ビス−オクチルチオ−1,
3,5−トリアジン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、ジラ
ウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロ
ピオネート、トリスノニルフェニルホスファイトなどの
酸化防止剤を添加してもよい。
【0030】前記酸化防止剤の量は、プロピレン系樹脂
100部に対して0.005〜10部、好ましくは0.
01〜5部であることが望ましい。
【0031】前記混合物を溶融混練状態でグラフト共重
合させることにより、シリル化プロピレン系樹脂組成物
がえられる。
【0032】溶融混練状態で混合物をグラフト共重合さ
せる条件としては、たとえば130〜300℃程度、さ
らには160〜250℃程度の温度で、1〜60分間程
度、さらには1〜10分間程度の時間混練して反応させ
るといった条件が例示される。
【0033】また、前記グラフト共重合時に、たとえば
プロピレン系樹脂100部に対して水0.1〜100部
を添加することが好ましい。かかる水の量が0.1部未
満であるばあいには、分岐および架橋反応が充分でなく
なることがあり、100部をこえるばあいには、水冷に
より樹脂温度が低下し、プロピレン系樹脂が結晶化する
ことがある。
【0034】さらに、たとえばジブチルスズジラウレー
ト、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクテ
ートなどの分岐および架橋反応促進触媒を混合物に添加
してもよい。添加する触媒の量は、プロピレン系樹脂1
00部に対して0.001〜10部、好ましくは0.1
〜5部であることが望ましい。
【0035】かくしてえられる本発明のシリル化プロピ
レン系樹脂組成物の沸騰キシレン不溶分(ゲル分)の重
量分率(いわゆるゲル分率)は、後述するプロピレン系
樹脂に分散しやすく、充分に分岐および架橋反応させ、
透明性および加工性を発現させるためには、50重量%
以下、好ましくは48重量%以下であることが望まし
い。
【0036】なお、本明細書において、ゲル分とは、グ
ラフト共重合(分岐および架橋反応)によってえられた
(シリル化)プロピレン系樹脂組成物を10μmのポリ
フロンフィルターの袋に入れ、600倍重量のキシレン
中で、130℃で6時間溶解させたのち、10μmのポ
リフロンフィルターの袋に残存したもののことである。
【0037】また、シリル化プロピレン系樹脂組成物の
沸騰キシレン可溶分かつ室温キシレン不溶分(非ゲル
分)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)による重量平均分子量は、後述するプロピレン系樹
脂組成物の製造時に充分なゲル分をえ、透明性および加
工性を発現させるためには、100000以上、好まし
くは200000以上であることが望ましい。
【0038】さらに、シリル化プロピレン系樹脂組成物
の非ゲル分の元素分析によるシリコン含量は、後述する
プロピレン系樹脂組成物の製造時に充分なゲル分をえ、
透明性および加工性を発現させるためには、0.01重
量%以上、好ましくは0.02重量%以上であることが
望ましい。
【0039】これらの点を考慮すると、本発明のシリル
化プロピレン系樹脂組成物としては、沸騰キシレン可溶
分かつ室温キシレン不溶分の重量平均分子量が1000
00以上で、室温キシレン不溶分のシリコン含量が0.
01重量%以上であるものおよび沸騰キシレン不溶分の
重量分率が50重量%以下で、沸騰キシレン可溶分かつ
室温キシレン不溶分の重量平均分子量が200000以
上で、室温キシレン不溶分のシリコン含量が0.02重
量%以上であるものがとくに好ましい。
【0040】本発明のプロピレン系樹脂組成物は、前記
したように、MIが0.1〜50g/10分、好ましく
は0.2〜45g/10分のプロピレン系樹脂99〜7
0重量%と、前記本発明のシリル化プロピレン系樹脂組
成物1〜30重量%とからなる混合物を、溶融混練状態
で分岐および架橋反応させてえられるものである。
【0041】本発明のプロピレン系樹脂組成物は、均一
に充分に分岐および架橋反応しているため、おそらく、
絡み合いに基づく造核作用により、結晶のサイズが小さ
くなり、透明性が向上するものと考えられる。また、同
じく絡み合いに基づき、加工時に必要な垂れ抵抗性が大
きくなり、加工性が向上すると考えられる。
【0042】前記プロピレン系樹脂組成物に用いられる
プロピレン系樹脂としては、前記シリル化プロピレン系
樹脂組成物をうる際に用いられるプロピレン系樹脂があ
げられる。
【0043】なお、前記プロピレン系樹脂の形状、大き
さなどにはとくに限定がなく、たとえばパウダー状、ペ
レット状などであればよい。
【0044】プロピレン系樹脂組成物をうるための混合
物におけるプロピレン系樹脂およびシリル化プロピレン
系樹脂組成物の量は、かかるプロピレン系樹脂組成物の
製造時に充分なゲル分をうるためには、プロピレン系樹
脂が99重量%以下、好ましくは98重量%以下、すな
わちシリル化プロピレン系樹脂組成物が1重量%以上、
好ましくは2重量%以上であり、またゲル分が多くなり
過ぎず、すなわち粘度が高くなり過ぎず、後述する成形
体の表面を平滑に処理しやすくするためには、プロピレ
ン系樹脂が70重量%以上、好ましくは80重量%以
上、すなわちシリル化プロピレン系樹脂組成物が30重
量%以下、好ましくは20重量%以下である。
【0045】前記混合物を溶融混練状態で分岐および架
橋反応させることにより、プロピレン系樹脂組成物がえ
られる。
【0046】溶融混練状態で混合物を分岐および架橋反
応させるときに使用する装置(プロピレン系樹脂、シリ
ル基含有ビニルモノマーおよびパーオキサイドを含有し
た混合物を、溶融混練状態でグラフト共重合させるとき
に使用する装置を含む)としては、たとえばロール、コ
ニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダー、単軸押
出機、2軸押出機などの混練機、2軸表面更新機、2軸
多円板装置などの横型撹拌機、ダブルヘリカルリボン撹
拌機などの縦型撹拌機などがあげられる。これらのなか
では、とくに押出機が生産性の点から好ましい。
【0047】装置の温度は、130〜400℃程度、さ
らには150〜350℃程度であることが、プロピレン
系樹脂が溶融し、かつ熱分解しないという点から好まし
い。またその時間は、一般に1〜60分間程度、さらに
は1〜30分間程度であることが好ましい。
【0048】かくしてえられる本発明のプロピレン系樹
脂組成物の沸騰キシレン不溶分(ゲル分)の重量分率
は、透明性および加工性を充分に向上させ、後述する成
形体の製造時に表面を平滑に処理しやすくするために
は、0.02重量%以上、好ましくは0.05重量%以
上であること望ましく、また27重量%以下、好ましく
は25重量%以下であることが望ましい。
【0049】本発明の改質プロピレン系樹脂組成物は、
前記したように、MIが0.1〜50g/10分、好ま
しくは0.2〜45g/10分のプロピレン系樹脂99
〜70重量%および前記本発明のシリル化プロピレン系
樹脂組成物1〜30重量%からなる混合物(I)99〜
70重量%と、プロピレン系樹脂の屈折率と実質的に等
しい屈折率を有するオレフィン系ゴム(II)1〜30重
量%とからなる混合物を、溶融混練状態で分岐および架
橋反応させてえられる。
【0050】前記改質プロピレン系樹脂組成物に用いら
れる混合物(I)は、本発明のプロピレン系樹脂組成物
をうる際に用いられる混合物である。
【0051】本発明の改質プロピレン系樹脂組成物をう
る際には、プロピレン系樹脂組成物の透明性を低下させ
ずに、耐衝撃性を改良するために、前記混合物(I)と
ともに、プロピレン系樹脂の屈折率と実質的に等しい屈
折率を有するオレフィン系ゴム(II)(以下、特定のオ
レフィン系ゴム(II)ともいう)が用いられる。
【0052】前記屈折率が実質的に等しいとは、屈折率
の差が0.02以下、好ましくは0.015以下、さら
に好ましくは0.005以下であることをいう。屈折率
は、実測値、簡便には、たとえば「ポリマーハンドブッ
ク」第三版(ジョン・ウィリー・アンド・サンズ社、1
989年)などに記載されている値に基づくものであっ
て、共重合体の屈折率は、それぞれの単量体の重量分率
で比例計算された値(共重合体を構成する単量体の単独
重合体の屈折率の、単量体の重量分率での加重平均値)
が用いられる。
【0053】なお、たとえば代表的な樹脂の具体的な屈
折率は、前記「ポリマーハンドブック」および実測値よ
り、 直鎖状ポリプロピレン;1.503 低密度ポリエチレン;1.51 ポリイソブテン(ポリイソブチレン、ポリブテン);
1.505〜1.51 ブチルゴム;1.508 ポリスチレン;1.59〜1.592 エチレン−プロピレンゴム;1.4748〜1.48 エチレン−ブチレンゴム;1.457〜1.47(実測
値) である。
【0054】前記特定のオレフィン系ゴム(II)の具体
例としては、たとえば液状ポリブテン(たとえば日本石
油化学(株)製の日石ポリブテンHV−15、HV−3
00、HV−3000など)やクラム状ポリブテン(た
とえば日本石油化学(株)製のテトラックス3T、5
T、6Tなど);ポリイソブチレン(たとえばエクソン
化学(株)製のビスタネックスLM−MS、MML−8
0、MML−140など);イソブチレンと少量のイソ
プレンとからなるブチルゴムのなかの液状ブチルゴム
(たとえばエクソン化学(株)製のカレン800、カレ
ン1300など)やクラム状ブチルゴム(たとえば日本
合成ゴム(株)製のブチル−065、ブチル−268、
ブチル−365、エクソン化学(株)製のエクソンブチ
ル065、165、077、007など);芳香族ビニ
ル単量体とジエン系単量体とからなるランダム共重合体
の水素化物(たとえば日本合成ゴム(株)製のダイナロ
ン1910Pなど);芳香族ビニル単量体とジエン系単
量体とからなるブロック共重合体の水素化物(たとえば
スチレン−ブタジエン系のトリブロック共重合体または
ジブロック共重合体の水素化物);スチレン−エチレン
−ブチレン−スチレンブロック系共重合体(たとえばシ
ェル化学(株)製のクレイトンG1650、G165
2、G1726Xなど);スチレン−イソプレン系のト
リブロック共重合体またはジブロック共重合体の水素化
物;スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合
体(たとえば(株)クラレ製のセプトン2007、40
33など);水素化スチレン−ビニル化イソプレン−ス
チレン系ブロック共重合体(たとえば(株)クラレ製の
HVS−3など);プロピレン−αオレフィン共重合体
(たとえば三井石油化学工業(株)製のタフマーXR1
06Lなど)などがあげられ、これらは単独でまたは2
種以上を混合して用いることができる。
【0055】改質プロピレン系樹脂組成物をうるための
混合物における混合物(I)および特定のオレフィン系
ゴム(II)の量は、透明性、加工性および耐衝撃性を向
上させるためには、混合物(I)が99重量%以下、好
ましくは98重量%以下、すなわち特定のオレフィン系
ゴム(II)が1重量%以上、好ましくは2重量%以上で
あり、また剛性を向上させるためには、混合物(I)が
70重量%以上、好ましくは80重量%以上、すなわち
特定のオレフィン系ゴム(II)が30重量%以下、好ま
しくは20重量%以下である。
【0056】前記混合物を溶融混練状態で分岐および架
橋反応させることにより、改質プロピレン系樹脂組成物
がえられる。
【0057】溶融混練状態で混合物を分岐および架橋反
応させる条件としては、たとえば前記本発明のプロピレ
ン系樹脂組成物をうる際に、溶融混練状態で混合物を分
岐および架橋反応させる条件などを採用することができ
る。
【0058】なお、本発明において、前記特定のオレフ
ィン系ゴム(II)の添加は、プロピレン系樹脂組成物を
製造する際に、具体的には、プロピレン系樹脂およびシ
リル化プロピレン系樹脂組成物を含有した混合物を分岐
および架橋反応させるときに行なってもよい。とくに、
かかる分岐および架橋反応時に特定のオレフィン系ゴム
(II)を添加することは、分散させやすくなる点から好
ましい。
【0059】なお、前記分岐および架橋反応時に特定の
オレフィン系ゴム(II)を添加するばあい、まず特定の
オレフィン系ゴム(II)およびシリル化プロピレン系樹
脂組成物を充分に溶融混練したのち架橋させ、プロピレ
ン系樹脂と溶融混練させることが、分散させやすくなる
という点から好ましい。
【0060】かくしてえられる本発明の改質プロピレン
系樹脂組成物および前記本発明のプロピレン系樹脂組成
物には、たとえば前記シリル化プロピレン系樹脂組成物
に配合することができる水、酸化防止剤、分岐および架
橋反応促進触媒のほかに、さらに必要に応じて、本発明
の効果を損わない範囲で、たとえば金属不活性剤、リン
系加工安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増白
剤、金属石鹸などの安定剤、連鎖移動剤、滑剤、可塑
剤、充填材、強化材、顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤
などの添加剤を配合してもよい。
【0061】本発明のプロピレン系樹脂組成物は、すぐ
れた透明性、加工性などを発現し、また特定のオレフィ
ン系ゴム(II)を用いてえられる本発明の改質プロピレ
ン系樹脂組成物は、すぐれた透明性および加工性に加え
て、さらにすぐれた耐衝撃性などを発現するので、従来
のプロピレン系樹脂組成物を用いたばあいには困難であ
った成形方法も含めて、種々の成形方法によって有用な
成形体を製造することができる。
【0062】本発明の成形体は、このように前記本発明
のプロピレン系樹脂組成物または改質プロピレン系樹脂
組成物を成形してえられる。
【0063】本発明の成形体をうる際に用いられる成形
方法としては、たとえば押出成形法、カレンダー成形
法、真空成形、圧空成形などの熱成形法、射出成形法、
ブロー成形法、発泡成形法などがあげられる。
【0064】たとえば本発明のプロピレン系樹脂組成物
または改質プロピレン系樹脂組成物を押出成形またはカ
レンダー成形することにより、フィルムないしシート状
成形体をうることができる。さらに該フィルムないしシ
ート状成形体に、適した温度で熱成形を行なうことによ
って、熱成形体をうることができる。また、前記樹脂組
成物を射出成形またはブロー成形することにより、それ
ぞれ射出成形体またはブロー成形体をうることができ
る。さらに、前記樹脂組成物に発泡剤を添加し、オート
クレーブや押出機を用いて発泡成形することにより、発
泡体をうることができる。
【0065】なお、本発明のプロピレン系樹脂組成物か
ら成形体をえようとするばあいには、プロピレン系樹脂
およびシリル化プロピレン系樹脂組成物を含有した混合
物を、また本発明の改質プロピレン系樹脂組成物から成
形体をえようとするばあいには、混合物(I)および特
定のオレフィン系ゴム(II)を含有した混合物を、溶融
混練状態で分岐および架橋反応させながら成形すること
が、透明性および加工性がより向上するという点からと
くに好ましい。このように分岐および架橋反応させなが
ら成形する際には、たとえば成形機のフィード口やベン
ト口から、水または含水物を添加するなどすればよい。
【0066】さらに、本発明の成形体をうる際に、表面
に平滑処理を施して成形することが、透明性がさらに向
上するという点から好ましい。たとえばプレスシート、
カレンダーシート、ポリッシングロール式押出シート、
ベルト式押出シート、射出成形体、射出延伸ボトルなど
は、表面に平滑処理を施して成形することができる。
【0067】
【実施例】つぎに、本発明を実施例に基づいてさらに詳
細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定され
るものではない。
【0068】実施例Aおよび比較例A 表1および表2に示す組成の混合物を、160〜200
℃、100rpmの2軸押出機((株)日本製鋼所製、
ラボテックス、32mmφ、L/D=25.5)にて、
溶融混練状態で2分間グラフト共重合させ、シリル化プ
ロピレン系樹脂組成物をえた。
【0069】えられたシリル化プロピレン系樹脂組成物
のゲル分率、重量平均分子量およびシリコン含量を以下
の方法にしたがって調べた。その結果を表1および表2
に示す。
【0070】(ゲル分率)あらかじめ秤量したシリル化
プロピレン系樹脂組成物のペレットを10μmのポリフ
ロンフィルターの袋に入れ、600倍重量のキシレン中
で、130℃で6時間溶解させたのち、ポリフロンフィ
ルターの袋に残存したゲル分を50℃で8時間真空乾燥
させ、ついでその重量を測定し、あらかじめ秤量したペ
レットの重量に対する割合を求めた。
【0071】(重量平均分子量)前記ゲル分率を求める
際の沸騰キシレン可溶分を室温まで冷却し、2時間以上
放置したのち、不溶分を濾取し、高温GPC(150C
V、日本ウォーターズリミテッド社製、o−ジクロロベ
ンゼン展開溶媒、140℃、RI検出、PS換算)によ
り重量平均分子量を求めた。
【0072】(シリコン含量)前記ゲル分率を求める際
と同様にしてペレット/キシレンを一度沸騰させ、1時
間以上撹拌溶解させたものを、室温まで冷却して2時間
以上放置したのち、不溶分を濾取したものをシリコン分
析に用い、シリコン含量を求めた。
【0073】なお、表1および表2中の略号は、以下に
示すとおりである。
【0074】 J300P:ホモポリプロピレンパウダー(ハイポール
J300P、三井石油化学工業(株)製、MI:1.4g
/10分、屈折率:1.503) J900P:ホモポリプロピレンパウダー(ハイポール
J900P、三井石油化学工業(株)製、MI:40g/
10分、屈折率:1.503) B200P:ホモポリプロピレンパウダー(ハイポール
B200P、三井石油化学工業(株)製、MI:0.5g
/10分、屈折率:1.503) PPWAX:ポリプロピレンワックス(三洋化成(株)
製、屈折率:1.503) TSMA:γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメト
キシシラン STTS:トリメトキシシリルスチレン VTMS:ビニルトリメトキシシラン BPO−1:ベンゾイルパーオキサイド(含水量:25
重量%) BPO−2:ベンゾイルパーオキサイド(含水量:0重
量%) tBPO:ジ−t−ブチルパーオキサイド AIBN:アゾイソブチロニトリル
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】実施例Bおよび比較例B 表3〜5に示す成分のうち、水以外の成分をフィーダー
から、また水をサイドフィーダーから、160〜200
℃、100rpmの実施例Aで用いられたものと同じ2
軸押出機に供給し、溶融混練状態で2分間分岐および架
橋反応させたのち、ダイから押出したストランドを水槽
で冷却してペレット化し、直径約5mm、長さ約5mm
のプロピレン系樹脂組成物または改質プロピレン系樹脂
組成物のペレットをえた。
【0078】えられたペレットを用い、実施例Aおよび
比較例Aと同様にしてゲル分率を求めた。その結果を表
6〜8に示す。
【0079】つぎに、えられたペレットを、210〜2
50℃、50rpmの単軸押出機((株)プラコー製、ク
リアシーター、65mmφ、L/D=36)に供給し、
3分間溶融混練させたのち、Tダイから押出したシート
をベルト、水槽およびロールで冷却し、これをカットし
て幅約60mm、厚さ0.25mmのプロピレン系樹脂
組成物または改質プロピレン系樹脂組成物のシートをえ
た。
【0080】なお、実施例Bの19では、プロピレン系
樹脂組成物をペレット化せずに単軸押出機に供給し、シ
ートを作製した。
【0081】実施例Bの25では、ホモポリプロピレン
以外の成分を溶融混練したのち架橋させ、ホモポリプロ
ピレンと溶融混練させた。
【0082】えられたシートの透明性、面衝撃強度およ
び垂れ抵抗性を以下の方法にしたがって調べた。その結
果を表6〜8に示す。
【0083】(透明性)厚さ0.25mmの試験片(シ
ート)を用い、ASTM−D1003に記載の方法に準
拠して濁度(Hz(%))、全光線透過率(Tt
(%))および光沢(Gs(%))を測定した。
【0084】(面衝撃強度)厚さ0.25mmの試験片
(シート)を用い、JIS K7211に記載の方法に
準拠して23℃での面衝撃強度(kg・cm)を測定し
た。
【0085】(垂れ抵抗性)開口部が600mm×50
0mmのクランプに580mm×480mm、厚さ0.
25mmのシートを固定し、600℃のヒーターで加熱
して100mmから150mmドローダウンするまでの
時間(秒)を測定した。
【0086】なお、前記ドローダウンするまでの時間が
長いほど、垂れ抵抗性が高く、加工性にすぐれることを
示す。
【0087】また、前記ドローダウンするまでの時間の
測定中、従来の低分子量の有機系造核剤を用いたばあい
に発生する臭いの有無を調べた。
【0088】表3〜5中の略号は、以下に示すとおりで
ある。
【0089】 J300:ホモポリプロピレン(ハイポールJ300、
三井石油化学工業(株)製、MI:1.4g/10分、屈
折率:1.503) J900:ホモポリプロピレン(ハイポールJ900、
三井石油化学工業(株)製、MI:40g/10分、屈折
率:1.503) B200:ホモポリプロピレン(ハイポールB200、
三井石油化学工業(株)製、MI:0.5g/10分、屈
折率:1.503) RB410:エチレン−プロピレンランダムコポリマー
(MI:0.5g/10分、屈折率:1.50) SEBS:スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブ
ロックコポリマー(クレイトンG1726X、シェル化
学(株)製、屈折率:1.505) HSBR:水添スチレン−ブタジエンランダムコポリマ
ー(ダイナロン1910P、日本合成ゴム(株)製、屈
折率:1.505) SEPS:スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン
ブロックコポリマー(セプトン2007、(株)クラレ
製、屈折率:1.513) SnMB:ジブチルスズジラウレート EPR:エチレン−プロピレンランダムコポリマー(タ
フマーPO680、三井石油化学工業(株)製、屈折率:
1.480) LDPE:低密度ポリエチレン(レスクロンF102、
日本石油化学(株)製、屈折率:1.51) NA:リン系造核剤(アデカスタブNA21、旭電化工
業(株)製)
【0090】
【表3】
【0091】
【表4】
【0092】
【表5】
【0093】
【表6】
【0094】
【表7】
【0095】
【表8】
【0096】表6〜8に示された結果から、本発明のプ
ロピレン系樹脂組成物は、透明性および加工性がともに
改良されており、また本発明の改質プロピレン系樹脂組
成物は、透明性、加工性および耐衝撃性がともに改良さ
れていることがわかる。とくに、透明性に関しては、前
記本発明の樹脂組成物から、従来の低分子量の有機系造
核剤を添加した系と同程度の透明性を示す成形体がえら
れることがわかる。また、加工性に関しては、前記本発
明の樹脂組成物から、従来の低密度ポリエチレンを添加
した系と同程度以上の加工性を示す成形体がえられるこ
とがわかる。なお、従来の低分子量の有機系造核剤を用
いたばあいに発生する加工中の臭いの問題などもないこ
とがわかる。さらに、耐衝撃性に関しても、前記本発明
の樹脂組成物から、従来のオレフィン系ゴムのみを添加
した系に近い耐衝撃性を示す成形体もえられることがわ
かる。
【0097】
【発明の効果】本発明のシリル化プロピレン系樹脂組成
物を用いてえられる本発明のプロピレン系樹脂組成物
は、高い透明性および加工性を併有し、ブリードアウト
しにくい成形体を与えることができる。また、前記プロ
ピレン系樹脂組成物を用いてえられる本発明の改質プロ
ピレン系樹脂組成物は、高い透明性、加工性および耐衝
撃性を併有し、ブリードアウトしにくい成形体を与える
ことができる。そして、これらの成形体は、プロピレン
系樹脂の特徴である、剛性、耐熱性、耐薬品性などの特
徴をそのまま保持しているものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 51:06 23:22 53:00)

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メルトフローインデックスが0.1〜5
    0g/10分のプロピレン系樹脂100重量部に対し
    て、シリル基含有ビニルモノマー1〜20重量部および
    パーオキサイド0.1〜5重量部を含有し、シリル基含
    有ビニルモノマーとパーオキサイドとの重量比(シリル
    基含有ビニルモノマー/パーオキサイド)の値が1〜1
    00である混合物を、溶融混練状態でグラフト共重合さ
    せてなるシリル化プロピレン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 シリル基含有ビニルモノマーとパーオキ
    サイドとの重量比(シリル基含有ビニルモノマー/パー
    オキサイド)の値が1〜50である請求項1記載のシリ
    ル化プロピレン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 プロピレン系樹脂のメルトフローインデ
    ックスが0.2〜45g/10分である請求項1記載の
    シリル化プロピレン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 シリル基含有ビニルモノマーがアクリロ
    イル基またはメタクリロイル基を含有するモノマーであ
    る請求項1記載のシリル化プロピレン系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 パーオキサイドがパーオキシケタール、
    ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイドま
    たはパーオキシエステルである請求項1記載のシリル化
    プロピレン系樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 プロピレン系樹脂がメルトフローインデ
    ックスが0.2〜45g/10分のプロピレン系樹脂で
    あり、シリル基含有ビニルモノマーがアクリロイル基ま
    たはメタクリロイル基を含有するモノマーであり、かつ
    パーオキサイドがパーオキシケタール、ジアルキルパー
    オキサイド、ジアシルパーオキサイドまたはパーオキシ
    エステルである請求項1記載のシリル化プロピレン系樹
    脂組成物。
  7. 【請求項7】 沸騰キシレン可溶分かつ室温キシレン不
    溶分の重量平均分子量が100000以上で、室温キシ
    レン不溶分のシリコン含量が0.01重量%以上である
    請求項1、2、3、4、5または6記載のシリル化プロ
    ピレン系樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 沸騰キシレン不溶分の重量分率が50重
    量%以下で、沸騰キシレン可溶分かつ室温キシレン不溶
    分の重量平均分子量が200000以上で、室温キシレ
    ン不溶分のシリコン含量が0.02重量%以上である請
    求項1、2、3、4、5または6記載のシリル化プロピ
    レン系樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 メルトフローインデックスが0.1〜5
    0g/10分のプロピレン系樹脂100重量部に対し
    て、シリル基含有ビニルモノマー1〜20重量部および
    パーオキサイド0.1〜5重量部を含有し、シリル基含
    有ビニルモノマーとパーオキサイドとの重量比(シリル
    基含有ビニルモノマー/パーオキサイド)の値が1〜1
    00である混合物を、溶融混練状態でグラフト共重合さ
    せることを特徴とするシリル化プロピレン系樹脂組成物
    の製法。
  10. 【請求項10】 メルトフローインデックスが0.1〜
    50g/10分のプロピレン系樹脂99〜70重量%
    と、請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の
    シリル化プロピレン系樹脂組成物1〜30重量%とから
    なる混合物を、溶融混練状態で分岐および架橋反応させ
    てなるプロピレン系樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 沸騰キシレン不溶分の重量分率が0.
    02〜27重量%である請求項10記載のプロピレン系
    樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 沸騰キシレン不溶分の重量分率が0.
    05〜27重量%である請求項10記載のプロピレン系
    樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 メルトフローインデックスが0.1〜
    50g/10分のプロピレン系樹脂99〜70重量%
    と、請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の
    シリル化プロピレン系樹脂組成物1〜30重量%とから
    なる混合物を、溶融混練状態で分岐および架橋反応させ
    ることを特徴とするプロピレン系樹脂組成物の製法。
  14. 【請求項14】 メルトフローインデックスが0.2〜
    45g/10分のプロピレン系樹脂99〜70重量%
    と、請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の
    シリル化プロピレン系樹脂組成物1〜30重量%とから
    なる混合物を、溶融混練状態で分岐および架橋反応させ
    てなるプロピレン系樹脂組成物。
  15. 【請求項15】 沸騰キシレン不溶分の重量分率が0.
    1〜27重量%である請求項14記載のプロピレン系樹
    脂組成物。
  16. 【請求項16】 沸騰キシレン不溶分の重量分率が1〜
    27重量%である請求項14記載のプロピレン系樹脂組
    成物。
  17. 【請求項17】 メルトフローインデックスが0.2〜
    45g/10分のプロピレン系樹脂99〜70重量%
    と、請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の
    シリル化プロピレン系樹脂組成物1〜30重量%とから
    なる混合物を、溶融混練状態で分岐および架橋反応させ
    ることを特徴とするプロピレン系樹脂組成物の製法。
  18. 【請求項18】 メルトフローインデックスが0.1〜
    50g/10分のプロピレン系樹脂99〜70重量%お
    よび請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の
    シリル化プロピレン系樹脂組成物1〜30重量%からな
    る混合物(I)99〜70重量%と、プロピレン系樹脂
    の屈折率と実質的に等しい屈折率を有するオレフィン系
    ゴム(II)1〜30重量%とからなる混合物を、溶融混
    練状態で分岐および架橋反応させてなる改質プロピレン
    系樹脂組成物。
  19. 【請求項19】 メルトフローインデックスが0.1〜
    50g/10分のプロピレン系樹脂99〜70重量%お
    よび請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の
    シリル化プロピレン系樹脂組成物1〜30重量%からな
    る混合物(I)99〜70重量%と、プロピレン系樹脂
    の屈折率と実質的に等しい屈折率を有するオレフィン系
    ゴム(II)1〜30重量%とからなる混合物を、溶融混
    練状態で分岐および架橋反応させることを特徴とする改
    質プロピレン系樹脂組成物の製法。
  20. 【請求項20】 メルトフローインデックスが0.2〜
    45g/10分のプロピレン系樹脂99〜70重量%お
    よび請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の
    シリル化プロピレン系樹脂組成物1〜30重量%からな
    る混合物(I)99〜70重量%と、プロピレン系樹脂
    の屈折率と実質的に等しい屈折率を有するオレフィン系
    ゴム(II)1〜30重量%とからなる混合物を、溶融混
    練状態で分岐および架橋反応させてなる改質プロピレン
    系樹脂組成物。
  21. 【請求項21】 メルトフローインデックスが0.2〜
    45g/10分のプロピレン系樹脂99〜70重量%お
    よび請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の
    シリル化プロピレン系樹脂組成物1〜30重量%からな
    る混合物(I)99〜70重量%と、プロピレン系樹脂
    の屈折率と実質的に等しい屈折率を有するオレフィン系
    ゴム(II)1〜30重量%とからなる混合物を、溶融混
    練状態で分岐および架橋反応させることを特徴とする改
    質プロピレン系樹脂組成物の製法。
  22. 【請求項22】 請求項10記載のプロピレン系樹脂組
    成物を成形してなる成形体。
  23. 【請求項23】 請求項10記載のプロピレン系樹脂組
    成物を成形することを特徴とする成形体の製法。
  24. 【請求項24】 メルトフローインデックスが0.1〜
    50g/10分のプロピレン系樹脂99〜70重量%
    と、請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の
    シリル化プロピレン系樹脂組成物1〜30重量%とから
    なる混合物を、溶融混練状態で分岐および架橋反応させ
    ながら成形する請求項23記載の成形体の製法。
  25. 【請求項25】 表面に平滑処理を施して成形する請求
    項23または24記載の成形体の製法。
  26. 【請求項26】 請求項14記載のプロピレン系樹脂組
    成物を成形してなる成形体。
  27. 【請求項27】 請求項14記載のプロピレン系樹脂組
    成物を成形することを特徴とする成形体の製法。
  28. 【請求項28】 メルトフローインデックスが0.2〜
    45g/10分のプロピレン系樹脂99〜70重量%
    と、請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の
    シリル化プロピレン系樹脂組成物1〜30重量%とから
    なる混合物を、溶融混練状態で分岐および架橋反応させ
    ながら成形する請求項27記載の成形体の製法。
  29. 【請求項29】 表面に平滑処理を施して成形する請求
    項27または28記載の成形体の製法。
  30. 【請求項30】 請求項18記載の改質プロピレン系樹
    脂組成物を成形してなる成形体。
  31. 【請求項31】 請求項18記載の改質プロピレン系樹
    脂組成物を成形することを特徴とする成形体の製法。
  32. 【請求項32】 メルトフローインデックスが0.1〜
    50g/10分のプロピレン系樹脂99〜70重量%お
    よび請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の
    シリル化プロピレン系樹脂組成物1〜30重量%からな
    る混合物(I)99〜70重量%と、プロピレン系樹脂
    の屈折率と実質的に等しい屈折率を有するオレフィン系
    ゴム(II)1〜30重量%とからなる混合物を、溶融混
    練状態で分岐および架橋反応させながら成形する請求項
    31記載の成形体の製法。
  33. 【請求項33】 表面に平滑処理を施して成形する請求
    項31または32記載の成形体の製法。
  34. 【請求項34】 請求項20記載の改質プロピレン系樹
    脂組成物を成形してなる成形体。
  35. 【請求項35】 請求項20記載の改質プロピレン系樹
    脂組成物を成形することを特徴とする成形体の製法。
  36. 【請求項36】 メルトフローインデックスが0.2〜
    45g/10分のプロピレン系樹脂99〜70重量%お
    よび請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の
    シリル化プロピレン系樹脂組成物1〜30重量%からな
    る混合物(I)99〜70重量%と、プロピレン系樹脂
    の屈折率と実質的に等しい屈折率を有するオレフィン系
    ゴム(II)1〜30重量%とからなる混合物を、溶融混
    練状態で分岐および架橋反応させながら成形する請求項
    35記載の成形体の製法。
  37. 【請求項37】 表面に平滑処理を施して成形する請求
    項35または36記載の成形体の製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015008221A (ja) * 2013-06-25 2015-01-15 三菱電機株式会社 太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法

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