JPH10298067A - 医療用粘着剤および経皮吸収性粘着製剤 - Google Patents

医療用粘着剤および経皮吸収性粘着製剤

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JPH10298067A
JPH10298067A JP10608497A JP10608497A JPH10298067A JP H10298067 A JPH10298067 A JP H10298067A JP 10608497 A JP10608497 A JP 10608497A JP 10608497 A JP10608497 A JP 10608497A JP H10298067 A JPH10298067 A JP H10298067A
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宏昌 峯松
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 皮膚の動きの激しい部位に貼付した場合も十
分な粘着性を有する新規な医療用粘着剤、さらにかかる
医療用粘着剤を用いた貼付剤および経皮吸収性粘着製剤
を提供する。 【解決手段】 ポリエーテル、ポリエステル、および
ポリアミド骨格として下記式(1)〜(5) (式中、Aは炭素数6〜12の2価の芳香族基、Dは炭
素数2〜15の2価の炭化水素基、Rは炭素数2〜4の
アルキレン基、kは(RO)kで示されるポリオキシア
ルキレン構造の数平均分子量が200〜20,000と
なるような単位繰り返し数、lは(CH2CH2O)で示される
ポリオキシエチレン構造の数平均分子量が200〜2
0,000となるような単位繰り返し数、R’は炭素数
4〜12のアルキル基である。)で示される繰り返し単
位からなるポリエーテルエステルアミド共重合体より構
成されていることを特徴とするポリエーテルエステルア
ミド型医療用粘着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なポリエーテ
ルエステルアミド型医療用粘着剤、及びそれを用いた皮
膚や粘膜のような生体膜に貼付する医療用テープや絆創
膏等の外用貼付剤に関する。より詳細には、本発明は、
新規なポリエーテルエステルアミド型医療用粘着剤、支
持体とかかる医療用粘着剤を粘着剤として含有する粘着
剤層とからなる貼付剤、及びかかる粘着剤層に薬物等を
含有せしめた経皮吸収性粘着製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、重篤な狭心症の発作を緩和ま
たは予防する目的で、優れた薬効を示す硝酸イソソルビ
ド(ISDN)、ニトログリセリンといった硝酸エステ
ルが用いられてきた。一般に薬物の経口投与において
は、胃、腸内のpH値、内容物の有無などの条件により
薬物の消化管吸収性が左右される。従って一定量の薬物
の長期間にわたる除放性ならびに除放された薬物の吸収
量を制御することが困難である。特にISDNは経口投
与における分解性が高いため血中濃度の維持ができず、
夜間の発作の抑制、阻止は不可能である。このような問
題を解決するために薬剤を粘着剤中に含有させ、粘着剤
を皮膚上に貼付することで薬剤を体内に持続的に投与す
る(経皮吸収)方法が知られている。この様な経皮吸収
性粘着製剤は、例えば特開昭57−116011号公
報、特開昭59−199628号公報、特開昭61−1
00520号公報、特開昭58−134020号公報な
どに開示されている。しかしながら、上記特許公報に開
示された粘着製剤は、貼付した状態を維持し難いこと、
および/または粘着力が強すぎて剥離時に剥がし難いと
いう問題があった。これらのことは、貼付時の薬剤の放
出維持に悪影響を与えるのみならず、剥離時の角質層剥
離に伴う刺激による赤変、痛みを惹起してしまい、解決
が望まれてきた。
【0003】上述の問題点は用いる粘着成分の特性に起
因するわけであり、その改良こそが上記問題の解決につ
ながると考えられる。医療用テープとして従来用いられ
てきた粘着剤は、大まかにはゴム系粘着剤とアクリル系
粘着剤に分類される。ゴム系粘着剤の一般的なものとし
ては、天然ゴムや合成ゴム(スチレン−イソプレン−ス
チレンブロック共重合体、ポリブテン、ポリイソブチレ
ン、ポリイソプレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体)
を主成分としてこれに適量のロジン、ロジンエステル、
あるいは合成炭化水素樹脂からなる粘着付与剤、および
軟化剤、安定剤を添加したものである。かかる粘着剤は
配合許容範囲が広いため特性コントロールが容易である
反面、その配合比によっては粘着力の低下、もしくは内
部凝集力不足によって、使用時や剥離時に、被着体であ
る皮膚表面ヘの粘着剤の糊残りを生じる。更に粘着付与
剤、安定剤など、雑多な化学成分の混合物である場合に
は、これら化学成分による刺激が強く、かぶれや皮膚炎
の原因になることが多いという問題点を有する。ゴム系
粘着剤の粘着力不足、糊残り、あるいは皮膚刺激を防ぐ
手段として、粘着剤として機能するのに必要な部分構造
を共有結合により一体化することが検討されている。そ
の代表例であるアクリル系粘着剤としては、2−エチル
へキシル基、ブチル基等の、炭素数4〜18の長鎖アル
キル基の(メタ)アクリレートと、酢酸ビニル、メチル
メタクリレート、高極性モノマー(アクリル酸、ビニル
ピロリドン)等の成分を、共重合等により組み合わせた
ものが知られている。このようなアクリル系粘着剤は高
極性成分や架橋成分と共重合されることで、内部凝集力
の不足に伴う粘着剤分離または皮膚への糊残り現象は起
こり難く、良好な粘着性、薬物除放性を示す。このよう
な粘着剤の改良を行ったISDN粘着製剤として、特公
平6−329539号公報、特開平6−345639号
公報、特開平6−345640号公報、特開平7−17
851号公報、特開平7−42228号公報、特公平4
−74329号公報等が知られている。
【0004】しかしながら、これらはポリマー自体の物
性および/または架橋が強固なため、室温における弾性
損失率が高く、粘着剤が皮膚の動きに追従できず、これ
が貼付時に皮膚に対する刺激となり、しばしばかぶれや
皮膚炎の原因となる。一方、無機のフィラーとして無水
珪酸等を添加し粘着性を落とすことによる皮膚刺激性の
改善が特開平8−245380号公報に開示されている
が、単に粘着剤中に無機粒子を分散させているのみで、
貼付時に無機物が再配向、凝集して粘着力の経時変化が
起こる可能性があり、本質的な解決には至っていない。
これに対し、特開平3−220120号公報には、アク
リル酸エステル系ポリマーおよび該ポリマーと相溶する
液体成分とを含むアクリル系ゲル状粘着剤が提案されて
いる。このゲル状粘着剤は、多量の液体成分を含有でき
るため、従来の非架橋粘着剤に比べて粘着力と剥離容易
性をコントロールでき、角質層剥離も少ないとされてい
る。実際、このものをISDN含有粘着製剤の粘着成分
に用いることで、貼付時、剥離時の皮膚刺激を軽減でき
るという報告が特開平3−223212号公報に開示さ
れている。しかしながら、液体含有ゲル層を形成するた
めに、かかる粘着剤では、アクリル酸エステル系ポリマ
ー中に含まれるアクリル酸単位を、Al3+やチタンなど
の多価金属アルコラートや三官能イソシアネートなどの
低分子架橋剤を用いて化学反応により架橋する必要があ
る。こうした高分子化学架橋反応では、通常、未反応の
試薬が痕跡量系に残存するため、この有害な未反応試薬
が経皮的に体内に吸収される危険性がある。また特開昭
60−147487号公報では、生体親和性の高いゼラ
チンを主成分に、可塑剤、ゲル化阻害剤を配合した粘着
剤が提案されているが、この粘着剤は常温から体温付近
(20〜37℃)にかけての粘着特性の変化が激しく、
特に体温付近の高温多湿下の肌への糊残りや曳糸性の点
で問題がある。またゲル化阻害剤などの添加物の刺激に
よるかぶれ、皮膚炎の問題も無視できない。
【0005】一方、化学的に粘着ポリマーを架橋するこ
と無しに、分子オーダーでの物理的相互作用(例えばV
an−Del−Waals力等)を利用した擬似架橋を
行うことも検討され、例えば、特公平8−2785号公
報では、アルキルアクリレートへのスチレンマクロモノ
マーのグラフト共重合により、側鎖のポリスチレンがド
メインを形成し橋架け状態となった擬似架橋体が、十分
な内部凝集力と柔軟性を併せ持ち、また皮膚刺激の少な
い粘着剤として提案されている。しかしながら、この粘
着剤の場合には、確かに従来のものと比べると凝集力は
向上してなおかつ皮膚刺激が少ないと思われるが、それ
でも完全にこれらの問題点を解決しているとは思えず、
実際糊残りに対する記述はない。すなわち特に効率的な
擬似架橋体形成という意味で改善の余地が残っていると
考えられる。また、医療用セグメント化ポリウレタンに
三官能性のポリオール及びポリプロピレングリコール等
のポリエーテルを導入し、更にポリエチレンオキシド鎖
をグラフトすることで、架橋ポリウレタンを凝集部位と
したゲル粘着剤が報告されているが(敷波、森田、蔦、
谷口、高分子論文集、Vol.49,No.1,pp.19-27(Jan.,199
2))、これも痕跡量の原料イソシアネート、芳香族ジア
ミンの皮膚為害性、発ガン性等の問題を解決していな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
事情に鑑みて、皮膚の動きの激しい部位に貼付した場合
も十分な粘着性を有する新規な医療用粘着剤、さらにか
かる医療用粘着剤を用いた貼付剤および経皮吸収性粘着
製剤を提供することにある。また本発明の目的は、皮膚
の動きの激しい部位に貼付した場合も十分な粘着性を有
し、安定剤を添加しない場合でも相分離等を起こさず、
従って粘着性能、貼付製剤としての機能を経時的な変化
もなく安定に維持できるという安定性を示す、新規な医
療用粘着剤組成物、さらにかかる医療用粘着剤組成物を
用いた貼付剤および経皮吸収性粘着製剤を提供すること
にある。また更に本発明の目的は、皮膚の動きの激しい
部位に貼付した場合も十分な粘着性を有し、安定剤を添
加しない場合でも相分離などを起こさず、従って粘着性
能、貼付製剤としての機能を経時的な変化もなく安定に
維持できるという安定性を示し、かつ糊残りや皮膚刺激
の少ない、新規な医療用粘着剤組成物、さらにかかる医
療用粘着剤組成物を用いた貼付剤および経皮吸収性粘着
製剤を提供することにある。更に本発明の目的は、粘着
性、安定性に優れ、糊残りや皮膚刺激が少なく、安全性
に優れ、かつ他の粘着付与成分の添加無しに機能しう
る、工業的に廉価な新規な医療用粘着剤組成物、さらに
かかる医療用粘着剤組成物を用いた貼付剤および経皮吸
収性粘着製剤を提供することにある。
【0007】本発明者らは、かかる従来技術に鑑みて鋭
意検討の結果、芳香族ジカルボン酸、アルキレングリコ
ール、ポリオキシアルキレングリコール、長鎖アルキル
グラフトグリセロエーテルおよび末端アミノ化ポリエチ
レングリコールという特定の5種類の繰り返し単位から
実質的になり、かつこれら繰り返し単位のうちポリオキ
シアルキレングリコール、末端アミノ化ポリエチレング
リコール及びアルキルグラフトグリセロエーテルの含有
量が特定の範囲内にあるポリエーテルエステルアミド共
重合体からなる粘着剤が十分な粘着力を有し、また適度
な内部凝集力と柔軟性を有しており、更に皮膚刺激性が
少ないことを見出した。
【0008】本粘着剤ではポリエステル主鎖の剛直性な
らびにポリアミドの水素結合部位が擬似架橋ドメインと
して機能し、同時にポリオキシアルキレングリコール鎖
が有する親水性と柔軟性が粘着剤のバルクの皮膚追従性
を維持しつつ、長鎖アルキルグラフト基による粘着性が
十分に発揮される。
【0009】さらにポリオキシアルキレングリコール単
位数、疎水性メチレン鎖の構造および鎖長、芳香族ジカ
ルボン酸の種類、更にこれらの共重合組成の制御したか
かる粘着剤に、吸収促進剤としてのオイル状成分、およ
び薬剤であるISDNを配合して成る粘着性組成物が、
皮膚上へ貼付した際に適度な粘着力を示し、皮膚刺激や
糊残りの少ないこと、及びかかる組成物が、一定量の薬
物を長時間にわたり持続的に放出できることから、前記
の問題点が解決できることを見出し、本発明に到達した
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ポリエ
ーテル、ポリエステル、およびポリアミド骨格として下
記式(1)〜(5)
【0011】
【化5】
【0012】(式中、Aは炭素数6〜12の2価の芳香
族基、Dは炭素数2〜15の2価の炭化水素基、Rは炭
素数2〜4のアルキレン基、kは(RO)kで示される
ポリオキシアルキレン構造の数平均分子量が200〜2
0,000となるような単位繰り返し数、lは(CH2CH
2O)で示されるポリオキシエチレン構造の数平均分子量
が200〜20,000となるような単位繰り返し数、
R’は炭素数4〜12のアルキル基である。)で示され
る繰り返し単位から実質的になり、かつ該式(1)〜
(5)で表される繰り返し単位の合計量に基づく該式
(3)及び(5)で表される繰り返し単位の合計含有量
が重量比で20〜90重量%で、該式(1)〜(4)で
表される繰り返し単位の合計量に基づく該式(4)で表
される繰り返し単位の含有量が重量比で70〜5重量%
であるポリエーテルエステルアミド共重合体より構成さ
れていることを特徴とするポリエーテルエステルアミド
型医療用粘着剤である。更に本発明は、支持体と粘着剤
層とからなる貼付剤であって、該粘着剤層の粘着剤がか
かる医療用粘着剤からなる貼付剤、また該粘着剤層に、
さらに薬物が含有されていることを特徴とする経皮吸収
性粘着製剤である。以下本発明について詳述する。
【0013】
【発明の実施の形態】上記式(1)において、Aは炭素
数6〜12の2価の芳香族基を示し、具体的にはp−フ
ェニレン、m−フェニレン、2,6−ナフチレン、2,
7−ナフチレン、1,4−ナフチレン、1,5−ナフチ
レン、4,4’−ビフェニレン、2,2’−ビフェニレ
ン基等を例示することができる。Aとしてはこれらのう
ちp−フェニレン基、2,6−ナフチレン基が好まし
い。上記式(2)において、Dは炭素数2〜15の二価
の炭化水素基であり、炭素数2〜15の鎖状アルキレン
基若しくはシクロアルキレン基を挙げることができる。
具体的にはエチレン、トリメチレン、プロピレン、テト
ラメチレン、ヘキサメチレン、オクタメチレン、デカメ
チレン、ドデカメチレン基などの炭素数2〜15の鎖状
アルキレン基、若しくは1,4−シクロヘキサンジメチ
レン基などの炭素数8〜12のシクロアルキレン基を例
示することができる。これらのうちテトラメチレン基及
び/又はヘキサメチレン基が好ましく、なかでもテトラ
メチレン基が好ましい。上記式(3)において、Rは炭
素数2〜4のアルキレン基を示し、具体的には、エチレ
ン、プロピレン、テトラメチレン基等を例示することが
できる。Rとしてはこれらのうち、エチレン及び/又は
テトラメチレン基が好ましく、なかでも特にテトラメチ
レン基が好ましい。Rは単独の構造でもよいし、二種以
上の構造から構成されていてもよい(例えばエチレン/
プロピレンブロック)。
【0014】Kは(RO)kで示されるポリオキシアル
キレン構造の数平均分子量が、200〜20,000と
なるような単位繰り返し数を示す。ポリオキシアルキレ
ン構造の数平均分子量は、好ましくは400〜6,00
0、より好ましくは800〜3,000、特に好ましく
は900〜2,000である。例えば、Rがテトラメチ
レンの場合、kがおよそ6〜277、Rがエチレンの場
合、kがおよそ9〜455の範囲の数であれば数平均分
子量で400〜6,000に相当する。更に例えばRが
エチレンの場合、kが18〜228の範囲の数であれば
数平均分子量で800〜3,000に相当し、kが20
〜152の範囲の数であれば数平均分子量で900〜
2,000に相当する。一方、lは(CH2CH2O)で示され
るポリオキシエチレン構造の数平均分子量が200〜2
0,000となるような単位繰り返し数を表すが、上記
式(5)におけるポリオキシエチレン構造の繰り返し単
位数lとしてはやはりポリオキシエチレン構造の数平均
分子量が400〜6,000となる値として9〜455
が好ましく、なかでも数平均分子量が400〜3,00
0となる値として9〜152が好ましい。上記式
(3)、(5)で表されるポリオキシアルキレン構造の
合計含有量は、上記式(1)〜(5)で表される繰り返
し単位の合計量に対し、重量比で20〜90重量(wt)
%である。
【0015】本発明の医療用粘着剤中のポリエーテルエ
ステルアミド共重合体におけるソフトセグメントである
ポリオキシアルキレン成分(即ちポリオキシアルキレン
グリコール及び末端アミノ化ポリオキシエチレンの合計
量)の含有量がポリエーテルエステルアミド共重合体に
対し、重量比で10wt%未満ではポリエーテルエステ
ルアミドの剛直性が高すぎ、粘着剤が皮膚の動きに追従
できにくい傾向にあり、更に本粘着剤に薬物を含有させ
る場合に会っては、例えば薬物であるISDNの溶解性
も低下する。また90wt%を超えると柔軟性が高すぎ
るため、内部凝集力の低下を招き物理的強度も十分では
ない。かかるポリオキシアルキレン成分の含有量は、好
ましくは20〜85wt%、より好ましくは40〜80
wt%である。上記式(3)と(5)で表されるポリオ
キシアルキレン構造における、式(3)で表される繰り
返し単位の式(5)で表される繰り返し単位に対する重
量分率としては、式(3)で表される繰り返し単位の含
有量が重量比で1〜99wt%であるのが好ましい。上
記式(3)の分率は、用いる薬剤処方や使用部位等の使
用条件により任意の組成で組み込むことができる。
(3)の分率が高くなると粘着剤は架橋点が増加して凝
集力が向上するが、柔軟性が低下する。また粘着剤の極
性が高くなり、ステロイド剤等の脂用性薬剤の溶解性が
低下する。上記式(3)で表される繰り返し単位の上記
式(5)で表される繰り返し単位に対する重量分率とし
ては、好ましくは10〜90wt%、より好ましくは5
0〜80wt%である。
【0016】上記式(4)において、R’は炭素数が4
〜12のアルキル基である。かかるアルキル基として
は、直鎖または分岐鎖の炭素数4〜12のアルキル基を
挙げることができ、例えばn−ブチル、n−オクチル、
2−エチルへキシル基等が挙げられるが、なかでも2−
エチルへキシル基が好ましい。また式(1)〜(5)で
表される繰り返し単位の合計量に基づく上記式(4)で
表される繰り返し単位(アルキルグラフトグリセロール
エーテル)の含有量は、重量比で70〜5wt%であ
る。本発明の医療用粘着剤組成物中のポリエーテルエス
テルアミド共重合体における粘着付与部位であるアルキ
ルグラフトグリセロールエーテルの含有量が、該ポリエ
ーテルエステルアミドに対し重量比で5wt%未満では
粘着性が低く、皮膚上への貼付に際して粘着剤として機
能できず、また70wt%を超えると粘着性の著しい増
大並びに凝集力の低下による糊残りを招き、本発明の目
的とする機能発現に関して十分ではない。かかるアルキ
ルグラフトグリセロールエーテルの含有量は、好ましく
は60〜10wt%、より好ましくは50〜20wt%
である。
【0017】すなわち、本発明の医療用粘着剤組成物中
のポリエーテルエステルアミド共重合体を構成する上記
式(1)〜(5)で表される繰り返し単位のA、D、
R、k、l、R’の好ましい組み合わせとしては、Aが
p−フェニレン基又は2,6−ナフチレン基で、Dがテ
トラメチレン基又はヘキサメチレン基で、Rがエチレン
基及び/又はテトラメチレン基、kは(RO)kで示さ
れるポリオキシアルキレングリコールの数平均分子量が
200〜20,000で、lは(CH2CH2O)で示されるポ
リオキシエチレン構造の数平均分子量が200〜20,
000となるような単位繰り返し数、R’が2−エチル
ヘキシル基であるものを挙げることができ、この場合
に、式(3)及び(5)で表される繰り返し単位の含有
量の合計量が式(1)〜(5)で表される繰り返し単位
の合計量に基づいて重量比で20〜85wt%で、式
(4)で表される繰り返し単位の含有量が重量比で60
〜10wt%であるものを好ましいものとしてあげるこ
とができ、なかでも更に、式(3)で表される構成単位
の式(5)に対する重量分率が1〜99wt%であるも
のをより好ましいものとして挙げることができる。なか
でもAがp−フェニレン基又は2,6−ナフチレン基
で、Dがテトラメチレン基及び/又はヘキサメチレン基
で、Rがエチレン基及び/又はテトラメチレン基、kは
(RO)kで示されるポリオキシアルキレングリコール
の数平均分子量が400〜6,000(より好ましくは
900〜2,000)で、 lは(CH2CH2O)で示されるポ
リオキシエチレン構造の数平均分子量が400〜6,0
00で、R’が2−エチルヘキシル基である場合を好ま
しいものとして挙げることができ、更にこの場合に、式
(3)及び式(5)で表される繰り返し単位の含有量の
合計量が式(1)〜(5)で表される繰り返し単位の合
計量に基づいて重量比で20〜85wt%で、式(4)
で示される繰り返し単位の含有量が重量比で60〜10
wt%で、更に式(3)で表される繰り返し単位の式
(5)で表される繰り返し単位に対する重量分率が1〜
99wt%(より好ましくは10〜90wt%)である
ものをより好ましいものとして挙げることができる。
【0018】特に好ましいものとして、Aが2,6−ナ
フチレン基で、Dがテトラメチレン基で、Rがテトラメ
チレン基、kは(RO)kで示されるポリオキシアルキ
レングリコールの数平均分子量が400〜6,000
(より好ましくは900〜2000)で、 lは(CH2CH2
O)で示されるポリオキシエチレン構造の数平均分子量が
400〜6,000で、R’が2−エチルヘキシル基で
ある場合を挙げることができ、更にこの場合に、式
(3)及び式(5)で表される繰り返し単位の含有量の
合計量が式(1)〜(5)で表される繰り返し単位の合
計量に基づいて重量比で20〜85wt%(より好まし
くは40〜80wt%)で、式(4)で表される繰り返
し単位の含有量が重量比で60〜10wt%(より好ま
しくは50〜20wt%)で、更に式(3)で表される
構成単位の式(5)に対する重量分率が1〜99wt%
(より好ましくは50〜80wt%)であるものをより
好ましいものとして挙げることができる。このような本
発明の医療用粘着剤中のポリエーテルエステルアミド共
重合体は、具体的には、(i)上記式(1)及び(2)
で表される繰り返し単位からなる下記式(6)
【0019】
【化6】
【0020】(式中、A、Dの定義は上記式(1)及び
(2)における定義に同じ。)で表されるポリエステル
成分をハードセグメントとし、(ii)上記式(1)及び
(5)で表される繰り返し単位からなる下記式(7)
【0021】
【化7】
【0022】(式中、A、lの定義は上記式(1)及び
(5)における定義に同じ。)で示されるポリアミドの
アミド結合を水素結合の架橋点(補助的なハードセグメ
ント)とし、(iii)上記式(3)で表される繰り返し
単位からなる数平均分子量が200〜20,000のポ
リオキシアルキレングリコール、及び上記式(5)で表
される繰り返し単位からなる数平均分子量が200〜2
0,000の末端アミノ化ポリオキシエチレン成分をソ
フトセグメントとするエラストマーであって、(iv)上
記式(1)及び(4)で表される繰り返し単位からなる
下記式(8)
【0023】
【化8】
【0024】(式中、A、R’の定義は上記式(1)及
び(4)における定義に同じ。)で表されるグラフトポ
リエステルを粘着付与部位として有するポリエーテルエ
ステルアミド共重合体であって、該ポリエーテルエステ
ルアミド共重合体における、該ポリオキシアルキレング
リコール及び末端アミノ化ポリオキシエチレンの含有量
が重量比で20〜90wt%で、該ポリエーテルエステ
ルアミド共重合体における該グラフトポリエステルの含
有量が重量比で70〜5wt%であるポリエーテルエス
テルアミド共重合体よりなることを特徴とする医療用粘
着剤を含んでなる。
【0025】本発明の医療用粘着剤中のポリエーテルエ
ステルアミド共重合体は上記式(1)、(2)、
(3)、(4)及び(5)で表される繰り返し単位より
実質的になるが、ここで実質的になるとは、本発明の目
的とするポリエーテルエステルアミド共重合体の特性に
影響を与えるような他の成分を含まない趣旨であって、
そのような影響を与えない範囲で式(1)〜(5)で表
される繰り返し単位以外の成分を含有することを排除す
る意図ではない。本発明の医療用粘着剤中のポリエーテ
ルエステルアミド共重合体は、上記のハードセグメント
(ならびに架橋点であるポリアミド結合)とソフトセグ
メント及び粘着性付与部位として機能する上記式(1)
及び(4)からなる式(8)とがランダムブロック共重
合体であっても、対称ブロック共重合体であってもよ
い。本発明の医療用粘着剤中のポリエーテルエステルア
ミド共重合体は、上記式(1)で表される繰り返し単位
の1種または2種以上を用いてもよく、上記式(2)で
表される繰り返し単位の1種又は2種以上を用いてもよ
く、上記式(3)で表される繰り返し単位の1種又は2
種以上を用いてもよく(例えばエチレン/プロピレンブ
ロック)、上記式(4)で表される繰り返し単位の1種
又は2種以上を用いてもよい。本発明の医療用粘着剤中
におけるポリエーテルエステルアミド共重合体は、例え
ばポリ(オキシテトラメチレン)グリコールとジメチル
テレフタレート等の芳香族ジカルボン酸および/または
そのエステル形成性誘導体、および1,4−ブタンジオ
ール、グリセロール−α−モノ(2−エチルヘキシル)
エーテル、そして両末端がアミノ化されたポリオキシエ
チレン誘導体等を触媒の存在下、加熱重縮合する従来公
知の製造方法により得ることができる。用いる触媒とし
ては、例えばチタン、アンチモン、ゲルマニウム、ス
ズ、亜鉛等の金属化合物を用いることができる。生成す
るポリエーテルエステルアミド共重合体は、その目的に
応じてポリオキシアルキレングリコール、末端アミノ化
ポリオキシアルキレン成分の分子量、共重合組成を任意
に変化させることができる。生成するポリエーテルエス
テルアミド共重合体の重合度は、フェノール/1,1,
2,2−テトラクロルエタン混合溶媒(重量比6/4)
中、濃度1.2g/dl、温度35℃で測定した還元粘
度で、1.0〜5.0とすることが好ましく、薬物との相
溶性の点から2.0〜3.0とすることがより好ましい。
【0026】上記共重合体には薬物を含有させることに
より、薬物含有粘着剤層とすることができるが、かかる
薬物にとしては、特に限定はなく、例えば、ISDNを
好ましいものとして挙げられる。
【0027】上記共重合体を薬物含有粘着剤層に用いる
際、ISDNを、その飽和溶解度に近い濃度で粘着剤層
に相溶させ、著しい結晶析出が起こらないようにするこ
とで高いISDN放出性が得られる。しかしながら相溶
後ISDNの微結晶析出が起こっても使用は可能であ
る。ISDNの粘着剤中における含有量は、0.5〜4
0重量%、より好ましくは5〜30重量%が好ましい。
上記粘着剤中において、用いる吸収促進剤としてはアル
キル脂肪酸エステル、イオン性、ノニオン性の脂質、界
面活性剤、ロジンエステル等種々の剤が使用できるが、
相溶性の面から特にオイル状のアルキル脂肪酸エステル
が好ましい。この様な脂肪酸エステルとしては、例えば
オクタン酸セチル、ラウリン酸へキシル、ミリスチン酸
イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン
酸ブチル、ステアリン酸オクチル、ヒドロキシステアリ
ン酸オクチル、オレイン酸エチル、オレイン酸デシル、
乳酸ミリスチル等の一価アルコール脂肪酸エステル、お
よびアジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジエチル、セバ
シン酸ジオクチル、琥珀酸ジオクチル等の二塩基酸エス
テル、更にはジカプリン酸プロピレングリコール、トリ
オクタン酸グリセリル、トリ(オクタン酸/デカン酸)
グリセリル、中鎖脂肪酸トリグリセリド等の多価アルコ
ール脂肪酸エステルなどが挙げられ、薬剤の吸収促進
性、相溶性の観点からミリスチン酸イソプロピル、パル
ミチン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、中鎖脂肪
酸トリグリセリドが好ましい。上記粘着剤中における吸
収促進剤の含有量は、少なくなるとISDNの高い放出
性が得られず、多すぎると粘着剤層の凝集力が低下す
る。吸収促進剤の含有量は、上記粘着剤中、5〜50重
量%が好ましく、10〜40重量%がより好ましい。
【0028】本発明の経皮吸収性粘着製剤における粘着
剤層は、上記ポリエーテルエステルアミド型粘着剤及び
吸収促進剤、薬剤を酢酸エチル等のエステル系、または
エーテル系、ハロゲン系等の有機溶剤中にて溶解したの
ち、基板または離型材の片面に塗布し、その後、乾燥処
理により溶媒を除去して、貼付剤用粘着剤層とすること
ができる。または、ホットメルト塗工を行う場合は、溶
媒を用いることなく、単に上記成分を混合、加熱溶融す
ることで得た溶融物を基板または離型材の片面に塗布し
てもよい。これらの混合操作は、大気中、窒素雰囲気下
または減圧下、加圧下で、ディゾルバー、ホモミキサー
等で行われる。出来上がりの粘着剤層の厚みは、例えば
粘着剤に薬物を含有させる場合には、用いる薬剤にもよ
るが、薬剤がISDNの場合、20μm〜100μm、好
ましくは30μm〜80μm程度が好適である。本発明の
経皮吸収性粘着製剤は、上記のようにして得られた本発
明のポリエーテルエステルアミド型粘着剤及び吸収促進
剤、薬物からなる粘着剤層と本発明の支持体とを直接・
間接に積層して得るか、あるいはまた、かかる支持体上
に直接粘着剤組成物を例えばクウォーター等を用いて塗
布するか、支持体上に粘着剤層を転着するなど従来公知
の方法により得ることができる。本発明に用いられる支
持体としては、上記粘着剤層が形成でき、自己保持性が
あって、皮膚表面に貼付して薬剤を経皮吸収により透過
させるための粘着製剤および皮膚面の保護などに用いる
粘着製剤とすることができる基材、離型材であれば特に
制限はなく、ポリエステル、ポリオレフィン、セルロー
スエステルなどのポリマーフィルム、ポリエステル、ポ
リオレフィン、セルロースエステル、ポリウレタン、ポ
リアミド等からなる織物・編物・不織布、紙、ポリエス
テル、ポリオレフィン、セルロースエステル、ポリウレ
タン、ポリアミド等からなる多孔性膜、表面にシリコー
ン、フッ素などの剥離剤をコーティングしたポリエステ
ル、ポリオレフィン、セルロースエステル、ポリアミド
等のフィルム又はこれらの1種又は2種以上の組み合わ
せからなる積層体などが使用できる。これらの支持体の
厚みは、貼付剤の種類にもよるが基材の場合、通常50
μm〜300μm、好ましくは、70μm〜200μmに設
定され、離型材の場合、3μm 〜100μm 、好ましく
は5μm 〜50μmに設定される。
【0029】薬物であるISDNを含有させる方法とし
ては、粘着剤中に、溶融法、または溶媒法により薬物を
あらかじめ混合して薬物含有粘着剤層とするか、あるい
は含浸、転着、スプレー等の方法で薬物を含有しないか
又は薬物を十分には含有しない粘着剤層に薬物を経皮吸
収に十分な量含有させる等、含有させようとする薬物の
物性等に応じて従来公知の方法を採用することができ
る。
【0030】
【発明の効果】本発明の医療用粘着剤等において、ポリ
エーテルエステルアミド共重合体は、ハードセグメント
に相当する疎水性の剛直で結晶性の高い部位である芳香
族ポリエステル成分、分子間水素結合により擬似架橋可
能なアミド結合、及びソフトセグメントに相当するポリ
マー主鎖中に固定された柔軟なポリオキシアルキレング
リコール鎖及び末端アミノ化ポリオキシエチレン鎖、粘
着性付与部位に相当する長鎖アルキル基グラフトポリエ
ステルを有しており、その結果これら各セグメントとは
熱力学的にのみならず、分子レベルで相分離した構造に
なっていると推察される。すなわちかかるポリマーは、
主鎖中に結晶領域と非晶領域がセグメント的に相分離し
て存在しており、主鎖間の相互作用が小さい非晶領域は
高い柔軟性と粘着性、薬剤溶解性を、また結晶領域(ポ
リエステルハード骨格)および水素結合形成により架橋
点となるアミド結合は、ドメイン形成による擬似架橋構
造をそれぞれ発現することができると考えられる。そし
て、これら機能分担部位を組み合わせて用いることでソ
フトセグメントの柔軟性やHLB(親水/疎水バラン
ス)を任意に制御することが可能となり、しかもこれら
機能分担部位を共有結合により一体化したかかるポリマ
ーは、粘着剤の透湿性、吸水性、薬物および吸収促進剤
との親和性を改善されている。この結果、かかるポリマ
ーとオイル状粘着剤、薬物ISDNを混合した粘着剤組
成物は、具体的に後記実施例に示されるような、適度な
内部凝集力と柔軟性、良好な薬剤保持/放出性、皮膚へ
の適度な粘着力を有し、皮膚に貼付した際に優れた皮膚
追従性と低刺激性を示す医療用粘着製剤を工業的にも廉
価なコストで提供することができる。
【0031】
【実施例】以下に、本発明の実施例を記載するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、
実施例中、部および%は重量部および重量%を意味す
る。また、実施例中の「粘着力」および「糊残り」は以
下の方法で測定した。 (1)粘着力 ベークライト板に幅12mm、長さ50mmに切断した
サンプルを貼付し、荷重850gのローラーを1往復さ
せた後、37℃の恒温装置に30分静置させた後、30
0mm/min.の速度で180度方向に剥離し、その
ときの剥離力を粘着力とした。 (2)糊残り 上記(1)の方法で粘着力を測定したのと同様の試料を
用い、拇指テストにより粘着剤の触感を評価、指を離し
た後に粘着剤が指上に残留するかについて目視にて判定
した。
【0032】[参考例1] Glycerol α-Mono(2-ethylhexyl) Ether の製造例 α−モノ(2−エチルヘキシル)グリシジルエーテル
(エピオールEH、日本油脂製)93.15g(0.5mo
l)を、0℃に冷却したトリフルオロ酢酸200gに撹
袢下滴下した。この溶液を0〜5℃に4時間保ち、つい
で10wt%炭酸ナトリウム1lを冷却、かき混ぜなが
ら少しずつ加えて中和した。油状成分を300mlのエ
ーテルで抽出、100mlの脱イオン水で三回洗浄、無
水硫酸ナトリウムにより一夜乾燥した。エーテル留去
後、粗エステルを水酸化ナトリウム40g、水100m
l、メタノール100mlの混合液に加え、室温で12
時間撹袢した。加水分解生成物をクロロホルム抽出、乾
燥後減圧で蒸留精製し(5mmHg、111℃〜113
℃)無色粘性液体を得た。ガスクロマトグラフィーの分
析結果により、液体は純度99.5%であった。またIR
(赤外)スペクトル、及び1H−NMRより目的物であ
ることを確認した。
【0033】[実施例1、2] ポリエーテルエステルアミド共重合体の製造例およびこ
れを用いた粘着剤作成と粘着力測定 100ml三口丸底フラスコ内にて2,6−ナフタレンジ
カルボキシリックアシッド(表1中の略称:QA) 1
5.10g(70.00mmol)、ポリテトラメチレングリコー
ル#850(平均分子量850)(表1中の略称:PT
MG850)22.37g(26.31mmol)、1,4−ブタ
ンジオール(表1中の略称:ブタンジオール) 1.4
9g(16.58mmol)、グリセロ−α−モノ(2−エチル
ヘキシル)エーテル(1)(表1中の略称:ジオール)
4.76g(23.31mmol)、および両末端をアミノ化し
たポリオキシエチレン誘導体(イオネットYB100、
数平均分子量1000、三洋化成製) 3.80g(3.8
0mmol)、テトラブトキシチタン 0.001g(10ppm
トルエン溶液として1ml)を混合し、十分に窒素置換
した。これを常圧下、215〜230℃で5時間反応
し、留出するメタノールを除去、エステル交換反応を行
った。その後235℃で2時間かけ、余剰のジオールを
留去し、更に76cmHgで2時間、0.3〜0.1mm
Hgで20時間反応して無色半透明のエラストマーを得
た(実施例1)。ポリマーの重合度は、クロロホルム溶
媒でGPC測定した数平均分子量(ポリスチレン換算)
で21,000であった。また、フェノール/1,1,
2,2−テトラクロルエタン混合溶媒(重量比6/4)
中、濃度1.2g/dl、温度35℃で測定した還元粘
度は、1.8であった。同様にして表1記載の原料組成
でエラストマーを得た(実施例2)。このようにして重
合して得られた実施例1〜2のポリマーに関して、数平
均分子量(Mn)及び粘着力(g)を測定した結果を表
1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】なお、表1中の注記1)〜3)の意味は下
記のとおりである。 1)ポリマーの構造式は下記式(9)に示した。PTMG=p
oly(tetramethyleneglycol)、PEGA=poly(ethyleneglyco
l) aminated 、PBN=poly(butylenenaphtalate)に対応。
添付数字はポリアルキレングリコールの数平均分子量の
分布平均値を表す。また( )内の数字は重量組成比
(wt%)を表す。
【0036】
【化9】
【0037】(式中、添え字k,lは上記式(3)、
(5)の定義に同じ。またa,b,c,dはそれぞれ1
以上の値の整数である。) 2)QA=2,6-naphtalenedicarboxylic acid、PTMG、末端
アミノ化PEGの添え字の意味は1)に同じ。 3)粘着ポリマー単独での対ベークライト板への粘着力 [実施例3、4]実施例1及び2で得られたポリエーテ
ルエステルアミド共重合体 6.16gとISDN
1.20g、及びミリスチン酸イソプロピル(IPM)
2.64gを混合し(ISDNおよびIPMは、粘着剤
層中それぞれ12wt%、26.4wt%となるようにし
た)、濃度約34wt%のクロロホルムドープを調製し
た。シリコーンコートした離型フィルム上に同ドープ溶
液をフィルムアプリケーター(Yasuda Seiki製)で速度1
200rpmの条件でキャストし、60℃で30分間乾
燥した。乾燥後、PETフィルム(3.5μm)及びパッ
キング材としてサージカルテープ(3M製、Micropore)を
貼り経皮吸収粘着製剤を得た(実施例3、4)。得られ
た粘着製剤の粘着層の厚みは約50μmであった。得ら
れた粘着製剤を12mm×50mmに切断し、粘着力を
測定したところ、粘着力は表2に記載したように良好で
あり、かつ糊残りは見られなかった。また拇指テストに
よる触感評価でも、皮膚への適度な粘着性を示し、剥離
後の糊残りも見られなかった。
【0038】得られた粘着製剤のISDN放出性を、E
VA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)膜を用いたIS
DN膜透過性より評価した。直径10mmの円形に打ち抜
いた後、離型紙を剥がし、レセプター溶液(リン酸バッ
ファー、pH=7.2、リン酸バッファーの混合比は、水
1.0lg、NaCl8.0g、Na2HPO4、1.146g、KCl0.3g、NaH2PO4
0.2gとした)に一日間漬けて膨潤させたEVA膜に貼りつ
けた。これを拡散セルのフランシ゛間に挟着し、ドナー槽の
開口部をEVA膜で完全に閉じた。レセプター槽にはレ
セプター液を満たし(20ml)、温度37℃の恒温槽中
で撹袢した。撹袢開始後1,2,5時間後にサンプル口から
レセプター液200μlを採取し、採取したレセプター
液中のISDN量をHPLC(Shodex、昭和電工製、溶離
液:CH3CN/H2O(1/2v/v)により測定した。結果を表
2に示す。
【0039】同様に、上記実施例の粘着剤の代りに、比
較のためにアクリル酸2−エチルヘキシル 90wt
%、アクリル酸 3wt%、メチルメタクリル酸 7w
t%からなるアクリル系共重合ポリマーを粘着剤として
用いた粘着製剤を得て(比較例1)、その糊残り、粘着
力、ISDN放出性を測定し、結果を表2に記載した。
この結果から、代表的なアクリル系粘着剤(比較例)と
比較しても、本発明の経皮吸収性粘着製剤は、適度な粘
着力を有し、かつ皮膚表面を損傷しない程度の剥離容易
性、長時間にわたるISDNの安定した高い放出性を有
する優れた貼付剤としての特徴を有していることが判
る。
【0040】
【表2】
【0041】1)アアクリル酸2−エチルヘキシル 9
0wt%、アクリル酸 3wt%、メチルメタクリル酸
7wt%のコポリマー 2)拇指テストによる触感、目視評価による 3)対ベークライト板への粘着力

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエーテル、ポリエステル、およびポ
    リアミド骨格として下記式(1)〜(5) 【化1】 (式中、Aは炭素数6〜12の2価の芳香族基、Dは炭
    素数2〜15の2価の炭化水素基、Rは炭素数2〜4の
    アルキレン基、kは(RO)kで示されるポリオキシア
    ルキレン構造の数平均分子量が200〜20,000と
    なるような単位繰り返し数、lは(CH2CH2O)で示される
    ポリオキシエチレン構造の数平均分子量が200〜2
    0,000となるような単位繰り返し数、R’は炭素数
    4〜12のアルキル基である。)で示される繰り返し単
    位から実質的になり、かつ該式(1)〜(5)で表され
    る繰り返し単位の合計量に基づく該式(3)及び(5)
    で表される繰り返し単位の合計含有量が重量比で20〜
    90重量%で、該式(1)〜(5)で表される繰り返し
    単位の合計量に基づく該式(4)の含有量が重量比で7
    0〜5重量%であるポリエーテルエステルアミド共重合
    体より構成されていることを特徴とするポリエーテルエ
    ステルアミド型医療用粘着剤。
  2. 【請求項2】 該ポリエーテルエステルアミド共重合体
    が、(i)上記式(1)及び(2)からなる下記式
    (6) 【化2】 (式中、A、Dの定義は上記式(1)及び(2)におけ
    る定義に同じ。)で表されるポリエステル成分をハード
    セグメントとし、(ii)上記式(1)及び(5)で表さ
    れる繰り返し単位からなる下記式(7) 【化3】 (式中、A、lの定義は上記式(1)及び(5)におけ
    る定義に同じ。)で表されるポリアミドのアミド結合を
    水素結合の架橋点とし、(iii)上記式(3)で表される
    繰り返し単位からなる数平均分子量が200〜20,0
    00のポリオキシアルキレングリコール、上記式(5)
    で表される繰り返し単位からなる数平均分子量が200
    〜20,000の末端アミノ化ポリオキシエチレンをソ
    フトセグメントとするエラストマーであって、(iv)上記
    式(1)と(4)からなる下記式(8) 【化4】 (式中、A、R’の定義は上記式(1)及び(4)にお
    ける定義に同じ。)で表されるグラフトポリエステルを
    粘着付与部位として有するポリエーテルエステルアミド
    共重合体であって、該ポリエーテルエステルアミド共重
    合体における該ポリオキシアルキレングリコールおよび
    末端アミノ化ポリオキシエチレンの合計含有量が重量比
    で20〜90重量%で、該ポリエーテルエステルアミド
    共重合体における該グラフトポリエステルの含有量が重
    量比で70〜5重量%であるポリエーテルエステルアミ
    ド共重合体よりなることを特徴とする請求項1記載の医
    療用粘着剤。
  3. 【請求項3】 Aがp−フェニレン基又は2,6−ナフ
    チレン基で、Dがテトラメチレン基及び/又はヘキサメ
    チレン基で、Rがエチレン基及び/又はテトラメチレン
    基、k は(RO)kで示されるポリオキシアルキレング
    リコールの数平均分子量が400〜6,000で、lは
    (CH2CH2O)で示されるポリオキシエチレン構造の数平均
    分子量が400〜6,000となるような単位繰り返し
    数で、R’が2−エチルへキシル基である請求項1又は
    2記載の医療用粘着剤。
  4. 【請求項4】 Aが2,6−ナフチレン基で、Dがテト
    ラメチレン基で、Rがテトラメチレン基、k は(RO)
    kで示されるポリオキシアルキレングリコールの数平均
    分子量が400〜6,000で、lは(CH2CH2O)で示さ
    れるポリオキシエチレン構造の数平均分子量が400〜
    6,000となるような単位繰り返し数で、R’が2−
    エチルへキシル基である請求項1又は2記載の医療用粘
    着剤。
  5. 【請求項5】 該式(3)及び(5)の含有量の合計が
    重量比で20〜85重量%で、該式(4)の含有量が重
    量比で60〜10重量%である請求項1〜4のいずれか
    1項記載の医療用粘着剤。
  6. 【請求項6】 該式(3)と(5)で表されるポリオキ
    シアルキレン構造における、該式(3)で表される繰り
    返し単位の該式(5)で表される繰り返し単位に対する
    含有量が重量比で1〜99重量%である請求項1〜5の
    いずれか1項記載の医療用粘着剤。
  7. 【請求項7】 支持体と粘着剤層とからなる貼付剤であ
    って、該粘着剤層の粘着剤が請求項1〜6記載の医療用
    粘着剤からなる貼付剤。
  8. 【請求項8】 支持体と薬物を含有する粘着剤層とから
    なる経皮吸収性粘着製剤であって、該粘着剤層の粘着剤
    が請求項1〜6記載の医療用粘着剤からなる経皮吸収性
    粘着製剤。
  9. 【請求項9】 該薬物が硝酸イソソルビドであって、該
    粘着剤層に吸収促進剤が含有せしめられている請求項8
    記載の経皮吸収性粘着製剤。
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