JPH10296902A - 光触媒性親水性部材、及び部材表面の親水化方法 - Google Patents

光触媒性親水性部材、及び部材表面の親水化方法

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JPH10296902A
JPH10296902A JP9121746A JP12174697A JPH10296902A JP H10296902 A JPH10296902 A JP H10296902A JP 9121746 A JP9121746 A JP 9121746A JP 12174697 A JP12174697 A JP 12174697A JP H10296902 A JPH10296902 A JP H10296902A
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band
photocatalyst
particle
photo
photocatalytic
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JP9121746A
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Makoto Hayakawa
信 早川
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Toto Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて低照度の励起光の照射でも、短時間で
部材表面を親水性にしうる光触媒性親水性部材の提供。 【解決手段】 基材表面に、粒子表面における伝導電子
帯と価電子帯との間の禁制帯幅が3.3〜5.0eVで
ある光触媒粒子を含む層が形成されており、前記光触媒
の光励起により部材表面が親水性を呈するようになるこ
とを特徴とする光触媒性親水性部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極めて低照度の励
起光の照射により、部材表面を親水性にしうる光触媒性
親水性部材に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者は、先に、半導体光触媒の光励
起作用により物品の表面を高度に親水化する方法を提案
した(WO96/29375号)。この方法に従えば、
物品の表面はアナタ−ゼ型酸化チタンのような半導体光
触媒のコ−ティングによって被覆される。この光触媒性
コ−ティングに光を照射することにより光触媒を充分な
照度で充分な時間にわたり光励起すると、光触媒性コ−
ティングの表面は水との接触角が約0度になる程度に高
度に親水化される。WO96/29375号に開示され
ているように、このように高度に親水化可能な光触媒性
コ−ティングは、防曇、降雨による浄化、水洗による浄
化、乾燥促進その他種々の目的で種々の物品に適用する
ことができる。例えば、車両の風防ガラス、ドアミラ
−、建物の窓ガラス、眼鏡のレンズ、或いは鏡のような
透明物品を光触媒性コ−ティングで被覆した場合には、
光触媒の光励起に伴いコ−ティングの表面は高度に親水
化され、その結果、物品が凝縮湿分や湯気で曇ったり、
付着水滴で翳ったりするのが防止される。或いは、屋外
に配置された建物や物品が光触媒性コ−ティングで被覆
されている場合には、親水化された表面に付着した親油
性又は疎水性の煤塵や汚染物は降雨の都度雨水により洗
い流され、表面は浄化される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記反応は光触媒の励
起光の照射により親水化速度が異なる。すなわち、太陽
光の利用できる屋外用途では、光触媒性コ−ティング中
に含有される光触媒として、半導体光触媒として最も広
く知られているアナタ−ゼ型酸化チタンが利用できる。
しかしながら、屋内の生活空間で光触媒を光励起しよう
とすると、一般照明に含有されるアナタ−ゼ型酸化チタ
ンの励起光は極めて低照度であるために、親水化速度が
遅いという問題点があった。そこで、本発明では、極め
て低照度の励起光の照射により、部材表面を親水性にし
うる光触媒性親水性部材を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、光触媒を含有
する表面層を形成した部材において、光触媒を光励起す
ると、部材の表面が高度に親水化されるという発見に基
づく。この現象は以下に示す機構により進行すると考え
られる。まず、光触媒の価電子帯上端と伝導帯下端との
禁制帯幅以上のエネルギ−を有する光が光触媒に照射さ
れると、光触媒の価電子帯中の電子が励起されて伝導電
子と正孔が生成する。すると、生成した伝導電子及び/
又は正孔の作用により、雰囲気との平衡以上の水酸基
(化学吸着水)が表面に吸着する(この反応は励起種で
ある伝導電子及び/又は正孔の量子反応により引き起こ
される。伝導電子及び/又は正孔の有するエネルギ−が
約2.5eVより小さいと生じない。また、特定の禁制
帯幅を有する光触媒を用いた場合、励起可能な波長であ
れば照射する光の波長は長い程速く進行すると考えられ
る。照射光と禁制帯幅との差により生じるエネルギ−は
熱エネルギ−へと変化するが、熱が部材表面に加えられ
た場合には、吸着平衡は吸着物質が脱離する方向へと働
くからである。またこの吸着反応は、雰囲気中の水蒸気
分圧が高い程、酸素分圧が低い程迅速に進行する。ま
た、この吸着反応は、1つの水酸基を起点としてクラス
タ−状に成長しながら増加する。励起照度が高い程その
成長は速い)。すると、表面の水素結合に基づく表面自
由エネルギ−が増加するので、その増加に応じた量の物
理吸着性の水分子がさらに基材表面に固定される。基材
表面に物理吸着性の水分子が固定されていれば、一般に
表面エネルギの近い物質は接着しやすいことから、付着
自由水が部材表面へなじみやすくなり、水濡れ性が向上
する。以上の機構により、部材表面は光触媒の光励起に
より親水性を呈するようになると考えられる。このよう
に、光励起が継続する限りは、光触媒を含有する層表面
は恒久的に親水性に維持される。光励起を中断すると、
表面の親水性は次第に低下する。これは、上記量子反応
により一旦雰囲気との平衡以上に吸着した化学吸着水及
び物理吸着水が光励起の中断による量子反応の停止によ
り、平衡状態に戻ろうとすることにより引き起こされる
(そして、この吸着水の離脱反応は、雰囲気中の酸素分
圧が高い程、水蒸気分圧が低い程迅速に進行する)。し
かし、光触媒を光励起すれば、再び上記量子反応に基づ
く水の吸着反応が生じ、表面は再び親水性を呈するよう
になる。
【0005】本発明では、基体表面に、粒子表面におけ
る伝導電子帯と価電子帯との間の禁制帯幅が3.3eV
〜5.0eVである光触媒粒子を含む層が形成されてお
り、前記光触媒の光励起により部材表面が親水性を呈す
るようになることを特徴とする光触媒性親水性部材を提
供する。粒子表面における伝導電子帯と価電子帯との間
の禁制帯幅が3.3eV〜5.0eVである光触媒粒子
を用いると、光触媒の価電子帯中の電子の励起により生
成される伝導電子と正孔はより高エネルギ−を有するよ
うになるので、雰囲気との平衡以上の水酸基(化学吸着
水)が表面に吸着する反応を、光触媒としてアナタ−ゼ
型酸化チタン(禁制帯幅3.2eV)を用いた場合と比
較して、より低照度かつより短時間で部材表面を光励起
に応じて親水化できるようになる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の光触媒性親水性部材で
は、基体表面に、粒子表面における伝導電子帯と価電子
帯との間の禁制帯幅が3.3〜5.0eVである光触媒
粒子を含む層が形成されており、前記光触媒の光励起に
より部材表面が親水性を呈するようになるようにする。
ここで光触媒とは、伝導帯と価電子帯との間のエネルギ
−ギャップよりも大きなエネルギ−(すなわち短い波
長)の光(励起光)を照射したときに、価電子帯中の電
子の励起(光励起)が生じて、伝導電子と正孔を生成し
うる物質をいい、例えば、アナタ−ゼ型酸化チタン、ル
チル型酸化チタン、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウ
ム、酸化錫、ジルコニア、三酸化二ビスマス、三酸化タ
ングステン、酸化第二鉄等をいう。粒子表面における伝
導電子帯と価電子帯との間の禁制帯幅が3.3〜5.0
eVである光触媒粒子としては、例えば、図1〜3の態
様が考えられる。図1は、禁制帯幅が3.3〜5.0e
Vを有する物質を光触媒として用いる例である。このよ
うな物質としては、酸化錫、ジルコニア等が好適に利用
できる。図2は、禁制帯幅が2.3〜3.2eV程度の
物質を光触媒として用いる場合であり、この場合には前
記光触媒粒子に特定の第二物質を接触させて、粒子表面
における禁制帯幅が3.3〜5.0eVに広がるように
する。このような第二物質としては、シリカ、アルミ
ナ、ジルコニア、酸化錫、シリコ−ン等が好適に利用で
きる。図3は、禁制帯幅が2.3〜3.2eV程度の物
質を光触媒として用いる場合であり、前記光触媒として
粒子径が約10nm未満の超微粒子を用いる。この場合
も粒子表面における禁制帯幅は広がり、3.3〜5.0
eVにすることができる。ここで光触媒の光励起に用い
る光源としては、太陽光、室内照明、蛍光灯、白熱電
灯、メタルハライドランプ、水銀ランプ、キセノンラン
プ等の光源が好適に利用できる。光触媒の光励起によ
り、基材表面が高度に親水化されるためには、励起光の
照度は、0.001mW/cm2以上あればよいが、
0.01mW/cm2以上だと好ましく、0.1mW/
cm2以上だとより好ましい。
【0007】光触媒を含有する層の膜厚は、0.4μm
以下にするのが好ましい。そうすれば、光の乱反射によ
る白濁を防止することができ、表面層は実質的に透明と
なる。さらに光触媒を含有する層の膜厚を0.2μm以
下にすると一層好ましい。そうすれば、光の干渉による
層の発色を防止することができる。また層が薄ければ薄
いほどその透明度は向上する。更に、膜厚を薄くすれ
ば、層の耐摩耗性が向上する。
【0008】基材がナトリウムのようなアルカリ網目修
飾イオンを含むガラス(ソ−ダライムガラス、並板ガラ
ス等)の場合には、基材と表面層との間にシリカ等の中
間層を形成してもよい。そうすれば、焼成中にアルカリ
網目修飾イオンが基材から表面層へ拡散するのが防止さ
れ、光触媒機能がよりよく発揮される。
【0009】次に、表面層の形成方法について説明す
る。まず表面層が3.3〜5.0eVの禁制帯幅を有す
る光触媒性酸化物のみからなる場合の製法について、光
触媒が酸化錫の場合を例にとり説明する。この場合の方
法は、大別して3つの方法がある。1つの方法はゾル塗
布焼成法であり、他の方法は有機錫化合物法であり、他
の方法は電子ビ−ム蒸着法である。 (1)ゾル塗布焼成法 酸化錫ゾルを、基材表面に、スプレ−コ−ティング法、
ディップコ−ティング法、フロ−コ−ティング法、スピ
ンコ−ティング法、ロ−ルコ−ティング法等の方法で塗
布し、焼成する。 (2)有機チタネ−ト法 有機錫化合物に加水分解抑制剤(塩酸、エチルアミン
等)を添加し、アルコ−ル(エタノ−ル、プロパノ−
ル、ブタノ−ル等)などの非水溶媒で希釈した後、部分
的に加水分解を進行させながら又は完全に加水分解を進
行させた後、混合物をスプレ−コ−ティング法、ディッ
プコ−ティング法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−
ティング法、ロ−ルコ−ティング法等の方法で塗布し、
乾燥させる。乾燥により、有機錫化合物の加水分解が完
遂し、さらに脱水縮重合されて酸化錫の層が基材表面に
形成される。 (3)電子ビ−ム蒸着法 酸化錫のタ−ゲットに電子ビ−ムを照射することによ
り、基材表面に酸化錫の層を形成する。
【0010】次に、光触媒として、光触媒粒子に特定の
第二物質を接触させて粒子表面における禁制帯幅が3.
3〜5.0eVに広がるようにしたものを用いた場合に
ついて、光触媒がアナタ−ゼ型酸化チタン、特定の第二
物質がシリカの場合を例にとり説明する。この場合の方
法は、例えば、以下の3つの方法がある。1つの方法は
ゾル塗布焼成法であり、他の方法は有機チタネ−ト法で
あり、他の方法は4官能性シラン法である。 (1)ゾル塗布焼成法 アナタ−ゼ型酸化チタンゾルとシリカゾルとの混合液
を、基材表面にスプレ−コ−ティング法、ディップコ−
ティング法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−ティン
グ法、ロ−ルコ−ティング法等の方法で塗布し、焼成す
る。 (2)有機チタネ−ト法 チタンアルコキシド(テトラエトキシチタン、テトラメ
トキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキ
シチタン等)、チタンアセテ−ト、チタンキレ−ト等の
有機チタネ−トに加水分解抑制剤(塩酸、エチルアミン
等)とシリカゾルを添加し、アルコ−ル(エタノ−ル、
プロパノ−ル、ブタノ−ル等)などの非水溶媒で希釈し
た後、部分的に加水分解を進行させながら又は完全に加
水分解を進行させた後、混合物をスプレ−コ−ティング
法、ディップコ−ティング法、フロ−コ−ティング法、
スピンコ−ティング法、ロ−ルコ−ティング法等の方法
で塗布し、乾燥させる。乾燥により、有機チタネ−トの
加水分解が完遂して水酸化チタンが生成し、水酸化チタ
ンの脱水縮重合により無定型酸化チタンの層が基材表面
に形成される。その後、アナタ−ゼの結晶化温度以上の
温度で焼成して、無定型酸化チタンをアナタ−ゼ型酸化
チタンに相転移させる。 (3)4官能性シラン法 テトラアルコキシシラン(テトラエトキシシラン、テト
ラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラメ
トキシシラン等)とアナタ−ゼ型酸化チタンゾルとの混
合物を基材の表面にスプレ−コ−ティング法、ディップ
コ−ティング法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−テ
ィング法、ロ−ルコ−ティング法等の方法で塗布し、必
要に応じて加水分解させてシラノ−ルを形成した後、加
熱等の方法でシラノ−ルを脱水縮重合に付す。
【0011】次に、光触媒として、光触媒粒子に特定の
第二物質を接触させて粒子表面における禁制帯幅が3.
3〜5.0eVに広がるようにしたものを用いた場合に
ついて、光触媒がアナタ−ゼ型酸化チタン、特定の第二
物質がシリコ−ンの場合を例にとり説明する。この場合
の方法は、未硬化の若しくは部分的に硬化したシリコ−
ン又はシリコ−ンの前駆体からなる塗料とアナタ−ゼ型
酸化チタンゾルとを混合し、シリコ−ンの前駆体を必要
に応じて加水分解させた後、混合物を基材の表面にスプ
レ−コ−ティング法、ディップコ−ティング法、フロ−
コ−ティング法、スピンコ−ティング法、ロ−ルコ−テ
ィング法等の方法で塗布し、加熱等の方法でシリコ−ン
の前駆体の加水分解物を脱水縮重合に付して、アナタ−
ゼ型酸化チタン粒子とシリコ−ンからなる表面層を形成
する。形成された表面層は、紫外線を含む光の照射によ
りアナタ−ゼ型酸化チタンが光励起されることにより、
シリコ−ン分子中のケイ素原子に結合した有機基の少な
くとも一部を水酸基に置換され、さらにその上に物理吸
着水層が形成されて、高度の親水性を呈する。ここでシ
リコ−ンの前駆体には、メチルトリメトキシシラン、メ
チルトリエトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、
メチルトリプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラ
ン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリブトキシシ
ラン、エチルトリプロポキシシラン、フェニルトリメト
キシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルト
リブトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、ジ
メチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、
ジメチルジブトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラ
ン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシ
ラン、ジエチルジブトキシシラン、ジエチルジプロポキ
シシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニル
メチルジエトキシシラン、フェニルメチルジブトキシシ
ラン、フェニルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、及びそれらの加水
分解物、それらの混合物が好適に利用できる。
【0012】次に表面層が2.3〜3.2eVの禁制帯
幅を有する10nm以下の光触媒性酸化物のみからなる
場合の製法について、光触媒がアナタ−ゼ型酸化チタン
の場合を例にとり説明する。この場合は、例えば、アナ
タ−ゼ型酸化チタンゾルを基材表面に、スプレ−コ−テ
ィング法、ディップコ−ティング法、フロ−コ−ティン
グ法、スピンコ−ティング法、ロ−ルコ−ティング法等
の方法で塗布し、焼成する。
【0013】部材表面が親水性を維持できれば、防曇効
果、表面清浄化効果の他、帯電防止効果(ほこり付着防
止効果)、断熱効果、水中での気泡付着防止効果、熱交
換器における効率向上効果、生体親和性効果等が発揮さ
れるようになる。
【0014】本発明が適用可能な基体としては、防曇効
果を期待する場合には透明な部材であり、その材質はガ
ラス、プラスチック等が好適に利用できる。適用可能な
基材を用途でいえば、車両用バックミラ−、浴室用鏡、
洗面所用鏡、歯科用鏡、道路鏡のような鏡;眼鏡レン
ズ、光学レンズ、写真機レンズ、内視鏡レンズ、照明用
レンズ、半導体用レンズ、複写機用レンズのようなレン
ズ;プリズム;建物や監視塔の窓ガラス;自動車、鉄道
車両、航空機、船舶、潜水艇、雪上車、ロ−プウエイの
ゴンドラ、遊園地のゴンドラ、宇宙船のような乗物の窓
ガラス;自動車、鉄道車両、航空機、船舶、潜水艇、雪
上車、スノ−モ−ビル、オ−トバイ、ロ−プウエイのゴ
ンドラ、遊園地のゴンドラ、宇宙船のような乗物の風防
ガラス;防護用ゴ−グル、スポ−ツ用ゴ−グル、防護用
マスクのシ−ルド、スポ−ツ用マスクのシ−ルド、ヘル
メットのシ−ルド、冷凍食品陳列ケ−スのガラス;計測
機器のカバ−ガラス、及び上記物品表面に貼付させるた
めのフィルムを含む。
【0015】本発明が適用可能な基材としては、表面清
浄化効果を期待する場合にはその材質は、例えば、金
属、セラミックス、ガラス、プラスチック、木、石、セ
メント、コンクリ−ト、繊維、布帛、それらの組合せ、
それらの積層体が好適に利用できる。適用可能な基材を
用途でいえば、建材、建物外装、建物内装、窓枠、窓ガ
ラス、構造部材、乗物の外装及び塗装、機械装置や物品
の外装、防塵カバ−及び塗装、交通標識、各種表示装
置、広告塔、道路用防音壁、鉄道用防音壁、橋梁、ガ−
ドレ−ルの外装及び塗装、トンネル内装及び塗装、碍
子、太陽電池カバ−、太陽熱温水器集熱カバ−、ビニ−
ルハウス、車両用照明灯のカバ−、住宅設備、便器、浴
槽、洗面台、照明器具、照明カバ−、台所用品、食器、
食器洗浄器、食器乾燥器、流し、調理レンジ、キッチン
フ−ド、換気扇、及び上記物品表面に貼付させるための
フィルムを含む。
【0016】本発明が適用可能な基材としては、帯電防
止効果を期待する場合にはその材質は、例えば、金属、
セラミックス、ガラス、プラスチック、木、石、セメン
ト、コンクリ−ト、繊維、布帛、それらの組合せ、それ
らの積層体が好適に利用できる。適用可能な基材を用途
でいえば、ブラウン管、磁気記録メディア、光記録メデ
ィア、光磁気記録メディア、オ−ディオテ−プ、ビデオ
テ−プ、アナログレコ−ド、家庭用電気製品のハウジン
グや部品や外装及び塗装、OA機器製品のハウジングや
部品や外装及び塗装、建材、建物外装、建物内装、窓
枠、窓ガラス、構造部材、乗物の外装及び塗装、機械装
置や物品の外装、防塵カバ−及び塗装、及び上記物品表
面に貼付させるためのフィルムを含む。
【0017】
【実施例】
実施例1.(酸化錫と酸化チタンの比較) 酸化錫ゾル(多木化学、平均結晶子径3.5nm)を、
5×10cm角の施釉タイル(東陶機器、AB02E0
1)の表面にスプレ−コ−ティング法により塗布し、7
50℃の温度で10分間焼成し、#1試料を得た。酸化
錫ゾル(多木化学、平均結晶子径3.5nm)とアナタ
−ゼ型酸化チタンゾル(石原産業、STS−11、平均
結晶子径17nm)を1:1で混合して得た液を、5×
10cm角の施釉タイル(東陶機器、AB02E01)
の表面にスプレ−コ−ティング法により塗布し、750
℃の温度で10分間焼成し、#2試料を得た。また、比
較のため、アナタ−ゼ型酸化チタンゾル(石原産業、S
TS−11、平均結晶子径17nm)を、5×10cm
角の施釉タイル(東陶機器、AB02E01)の表面に
スプレ−コ−ティング法により塗布し、750℃の温度
で10分間焼成し、#3試料を得た。これらの試料を1
週間暗所に放置した後、BLB蛍光灯を用いて、試料表
面に0.3mW/cm2の紫外線照度で3日間紫外線を
照射し、水との接触角を測定した。ここで水との接触角
は、接触角測定器(協和界面科学、CA−X150)を
用いて、マイクロシリンジから水滴滴下後30秒後の値
で評価した。その結果、#3試料では14゜に止まった
のに対し、#1試料では8゜、#2試料では0゜まで親
水化された。この現象は以下のように説明されると考え
られる。 (1)#1試料では、#3試料と比較して、微粒子であ
り、かつ禁制帯幅の広い酸化錫を用いたことにより、親
水化反応が速く進行している。 (2)#2試料では、さらに酸化錫の接触によりアナタ
−ゼ型酸化チタン粒子表面の禁制帯幅が粒子内部と比較
して広がっているために親水化反応がより速く進行して
いる。
【0018】
【発明の効果】本発明の光触媒性親水性部材によれば、
極めて低照度の励起光の照射でも、短時間で部材表面を
親水性にしうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光触媒性親水性部材における光触媒粒
子の帯構造を示す図。
【図2】本発明の光触媒性親水性部材における光触媒粒
子の他の帯構造を示す図。
【図3】本発明の光触媒性親水性部材における光触媒粒
子の他の帯構造を示す図。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体表面に、粒子表面における伝導電子
    帯と価電子帯との間の禁制帯幅が3.3eV〜5.0e
    Vである光触媒粒子を含む層が形成されており、前記光
    触媒の光励起により部材表面が親水性を呈するようにな
    ることを特徴とする光触媒性親水性部材。
  2. 【請求項2】 前記粒子表面における伝導電子帯と価電
    子帯との間の禁制帯幅が3.3eV〜5.0eVである
    光触媒粒子は、粒子内部も伝導電子帯と価電子帯との間
    の禁制帯幅が3.3eV〜5.0eVである光触媒粒子
    で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光
    触媒性親水性部材。
  3. 【請求項3】 前記粒子表面における伝導電子帯と価電
    子帯との間の禁制帯幅が3.3eV〜5.0eVである
    光触媒粒子は、粒子内部は伝導電子帯と価電子帯との間
    の禁制帯幅が2.3eV〜3.2eVである光触媒粒子
    からなり、かつ前記粒子表面の伝導電子帯と価電子帯と
    の間の禁制帯幅を3.3eV〜5.0eVに拡げる物質
    とヘテロ接合してなることを特徴とする請求項1に記載
    の光触媒性親水性部材。
  4. 【請求項4】 前記粒子表面における伝導電子帯と価電
    子帯との間の禁制帯幅が3.3eV〜5.0eVである
    光触媒粒子は、粒子内部は伝導電子帯と価電子帯との間
    の禁制帯幅が2.3eV〜3.2eVである光触媒粒子
    からなり、かつ前記粒子の結晶子径は10nm未満であ
    り、粒子表面の伝導電子帯の曲りにより前記粒子表面に
    おける伝導電子帯と価電子帯との間の禁制帯幅が3.3
    eV〜5.0eVになることを特徴とする請求項1に記
    載の光触媒性親水性部材。
JP9121746A 1997-04-24 1997-04-24 光触媒性親水性部材、及び部材表面の親水化方法 Pending JPH10296902A (ja)

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