JPH10296868A - ガラスロービング - Google Patents

ガラスロービング

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JPH10296868A
JPH10296868A JP9120279A JP12027997A JPH10296868A JP H10296868 A JPH10296868 A JP H10296868A JP 9120279 A JP9120279 A JP 9120279A JP 12027997 A JP12027997 A JP 12027997A JP H10296868 A JPH10296868 A JP H10296868A
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JP
Japan
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strand
roving
strands
glass
inner layer
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Ceased
Application number
JP9120279A
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English (en)
Inventor
Isao Taguchi
功 田口
Tadao Fujimori
忠夫 藤森
Toshiaki Takagi
俊明 高木
Kazuma Fukuhara
一馬 福原
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Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
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Publication date
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  • Filamentary Materials, Packages, And Safety Devices Therefor (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Unwinding Of Filamentary Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 解舒した際にストランド束が広がりやすいた
め、FW成形や引き抜き成形で含浸不良が発生しにく
く、ガラス繊維と直角方向にも補強効果を持つガラスロ
ービングを提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明のガラスロービングは、1個乃至
複数個の予備ロービングから解舒された第1のストラン
ドの複数本と、シングルエンドロービングから解舒さ
れ、第1のストランドに比べて番手の大きい第2のスト
ランドの1本乃至複数本が合糸され、円筒状に回巻きさ
れてなるガラスロービングであって、このガラスロービ
ングを使用する際の回巻体内層からの解舒方向と、この
ガラスロービングを製造する際の半分以上の第1のスト
ランドの予備ロービングの内層からの解舒方向及び/又
は半分以上の第2のストランドのシングルエンドロービ
ングの内層からの解舒方向が逆方向であることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維強化プラスチック
(FRP)の成形法であるフィラメントワインディング
成形(以下、FW成形という)や引き抜き成形等に用い
られるガラスロービングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】FRPは、ガラス繊維等の補強繊維に液
状の熱硬化性樹脂を含浸させた後、樹脂を硬化させるこ
とによって製造されるものであり、従来からパイプや棒
材等として広く用いられている。
【0003】このようなFRPの成形法としては、FW
成形法や引き抜き成形法等が知られている。FW成形法
は、パイプ状や円筒状の成形体を作製するのに適してお
り、液状の熱硬化性樹脂を含浸したガラスロービング等
の補強材に張力を加えた状態で型(マンドレル)に弛み
のない状態で巻き付けてから樹脂を硬化させる方法であ
る。
【0004】また引き抜き成形法は、パイプ状、板状、
無空棒状の成形体を作製するのに適しており、液状の熱
硬化性樹脂を含浸させたガラスロービング等の補強材を
所定の断面形状を有する型を通しながら引き抜き、この
間に加熱して樹脂を硬化させる方法である。
【0005】一般にこの種のガラスロービングを製造す
るには、まず直径が6〜15μmのガラスフィラメント
に集束剤を塗布した後、50〜1600本集束し、スト
ランド番手が20〜735番手のストランドとしてから
綾を掛けながらそろばん玉形状に巻き取ることによって
ケーキを形成した後で乾燥する。次いで、この乾燥した
ケーキを複数個準備し、各ケーキの内層からストランド
を解舒し、所定本数引き揃え、合糸する方法が採られ
る。
【0006】またこれとは別の方法として、直径13〜
24μmのガラスフィラメントに集束剤を塗布した後、
800〜4000本集束し、275〜4800番手のス
トランドを作製してから巻き取ることによって、シング
エンドロービングとし、このシングルエンドロービング
からストランドを解舒し、他のストランドと合糸してガ
ラスロービングを作製する方法もある。
【0007】このようにして作製されたガラスロービン
グは、円筒状に回巻きされ、ロービングを使用解舒する
際に取り出すための開口部を一端に有する熱収縮フィル
ム等で包装されて出荷される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなケーキを
作製する場合、一般に同一の直径を有するガラスフィラ
メントを集束し、1本のストランドにしてから巻き取っ
たり、同一の直径を有するガラスフィラメントをほぼ同
一本数に分割し、集束して複数本のストランドにしてか
らそれらを巻き取る方法が採られる。
【0009】また通常、ガラスロービングは、複数個の
ケーキから、ほぼ同一の番手を有するストランドの複数
本を合糸してから円筒状に回巻きすることによって作製
されるが、一定の円筒形状を得るためには、ガラスロー
ビングを構成するストランド束全体のテンションを制御
する必要がある。このように同種のケーキから解舒され
たストランドの場合、その解舒テンションや最も簡便な
テンション付与装置であるバーテンサーによってかかる
テンションのトータルタンションが各ストランドでほぼ
均一となるため、いずれのストランドもほとんど弛みが
ない状態で円筒状に巻き取られる。
【0010】そのためこのようなガラスロービングの回
巻体内層からガラスロービングを解舒し、これをFW成
形や引き抜き成形で樹脂に含浸しても、ストランド束が
広がりにくく、含浸不良が発生しやすくなる。
【0011】特に引き抜き成形の場合、ガラス繊維がほ
とんど一方向に配向しているため、ガラス繊維と直角方
向にはほとんど補強効果がなく、成形品に落下等のわず
かな衝撃が加わったたけで破断することがある。
【0012】このような成形品の破断を防止するため、
ガラスストランドを渦状に堆積した後、ストランドを接
着し、シート状にしたコンティニュアスストランドマッ
トやガラスストランドを10〜100mmに切断、無配
向に堆積した後、ストランドを接着し、シート状にした
チョップドストランドマットをロービングと併用し、成
形することがなされているが、この場合、コンティニュ
アスストランドマットやチョップドストランドマットが
高価であったり、成形時にこれらがちぎれやすい等の問
題がある。
【0013】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、解舒した際にストランド束が広がりやすいため、F
W成形や引き抜き成形で含浸不良が発生しにくく、ガラ
ス繊維と直角方向にも補強効果を持つガラスロービング
を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく種々の実験を繰り返した結果、ガラスロー
ビングを構成するストランド束を広がりやすくするに
は、予め複数本のストランドを合糸した予備ロービング
の内層から解舒したストランドと、この予備ロービング
を構成するストランドに比べて番手が大きく、シングル
エンドロービングの内層から解舒したストランドを合糸
すると共に、一部或いは全部の予備ロービングの内層か
らのストランドの解舒方向及び/又は一部或いは全部の
シングルエンドロービングの内層からのストランドの解
舒方向と、ガラスロービングを使用する際の回巻体内層
からの解舒方向を逆にすれば良いことを見いだした。
【0015】つまりガラスロービングを番手の異なる2
種類のストランドから構成すると、番手の小さいストラ
ンドは、番手の大きいストランドに比べて剛直性に劣る
ため、若干弛んだ状態で合糸され、広がりやすくなる。
【0016】また、本発明における予備ロービングは、
複数個のケーキからストランドを解舒し、これらを合
糸、巻き取ることによって作製され、合糸されたストラ
ンドの束は1150〜7000番手となるが、このよう
なストランドが予備ロービングの内層から解舒される
際、時計回りに解舒されると、反時計回りの撚り(Z撚
り)がかかり、逆に反時計回りに解舒されると、時計回
りの撚り(S撚り)がかかることになる。
【0017】さらにシングルエンドロービングの内層か
ら解舒されるストランドについても、その解舒方向と逆
方向の撚りがかかる。すなわちシングルエンドロービン
グの内層からストランドが解舒される際、時計回りに解
舒されると、ストランドには反時計回りの撚り(Z撚
り)がかかり、逆にシングルエンドロービング内層から
ストランドが解舒される際、反時計回りに解舒される
と、ストランドには、時計回りの撚り(S撚り)がかか
ることになる。
【0018】そのため例えばシングルエンドロービング
の内層や予備ロービングの内層から時計回りに解舒され
たストランドやストランド束を合糸、巻き取り、ガラス
ロービング回巻体を作製し、このガラスロービングの回
巻体内層から再度時計回りにガラスロービングを解舒す
ると、ガラスロービングを構成するストランドやストラ
ンド束には合糸時と解舒使用時の2回に亘って反時計回
りの解舒撚りがかかることになり、ストランドは広がり
にくくなるが、本発明では、ガラスロービングの解舒使
用時に一部或いは全部のストランドやストランド束の撚
りがほぐれるようにした。
【0019】すなわち本発明のガラスロービングは、1
個及至複数個の予備ロービングから解舒された第1のス
トランドの複数本と、シングルエンドロービングから解
舒され、第1のストランドに比べて番手の大きい第2の
ストランドの1本乃至複数本が合糸され、円筒状に回巻
きされてなるガラスロービングであって、このガラスロ
ービングを使用する際の回巻体内層からの解舒方向と、
このガラスロービングを製造する際の半分以上の第1の
ストランドの予備ロービングの内層からの解舒方向及び
/又は半分以上の第2のストランドのシングルエンドロ
ービングの内層からの解舒方向が逆方向であることを特
徴とする。
【0020】また本発明のガラスロービングは、好まし
くは第1のストランドと第2のストランドの番手差が、
400番手以上であることを特徴とし、また第1のスト
ランドを構成するガラスフィラメントの単繊維直径が1
5μm以下であり、第2のストランドを構成するガラス
フィラメントの単繊維直径が16μm以上であることを
特徴とする。
【0021】
【作用】本発明で用いる第2のストランドは、第1のス
トランドに比べて、ストランド番手が大きいため、剛直
となる。よって第2のストランドを、第1のストランド
と合糸すると、その剛直さにより第2のストランドは合
糸される際のテンションが第1のストランドのそれより
大きくなるため、第1のストランドは第2のストランド
の周囲に若干弛んだ状態で合糸されることになる。この
ことにより、これらを合糸したガラスロービングを構成
するストランド束は広がりやすくなる。
【0022】また本発明においては、ガラスロービング
を使用する際の回巻体内層からの解舒方向と、このガラ
スロービングを製造する際の半分以上の第1のストラン
ドの予備ロービングの内層からの解舒方向及び/又は半
分以上の第2のストランドのシングルエンドロービング
の内層からの解舒方向を逆方向にしているため、ガラス
ロービングを使用する際に、一部或いは全部のストラン
ドやストランド束の撚りがほぐれ、広がりやすくなる。
【0023】さらに本発明においては、ガラスロービン
グを製造する際の半分以上の第1のストランドの予備ロ
ービングの内層からの解舒方向と、半分以上の第2のス
トランドのシングルエンドロービングの内層からの解舒
方向を逆方向にすると、ガラスロービングの解舒時に撚
りがほぐされるストランドやストランド束(ストランド
A)と、さらに撚りがかかるストランドやストランド束
(ストランドB)が併存することになるため、より好ま
しい。
【0024】すなわち時計回りに解舒されたストランド
やストランド束と、反時計回りに解舒されたストランド
やストランド束を合糸すると、それらはお互い逆方向に
解舒撚りがかかることになる。こうして作製したガラス
ロービングを使用する際、回巻体内層からの解舒時に一
方のストランドやストランド束(ストランドA)は撚り
がほぐされることになり、他方のストランドやストラン
ド束(ストランドB)には、さらに撚りがかかることに
なる。
【0025】その結果、合糸された際には、ほぼ等長で
あったストランドA、Bは、ガラスロービング回巻体か
ら解舒されることによって、ストランドAの見かけ糸長
が長くなり、ストランドBの見かけ糸長が短くなる。こ
のことによりストランドAは、ストランドBの周囲に弛
んで位置する状態となり、ストランド束が広がりやす
い。
【0026】こうして作製されたガラスロービングをF
W成形や引き抜き成形に使用すると、ガラス繊維と直角
方向にも補強効果を持ち、また成形品での含浸不良が少
なくなり、良品率が向上する。
【0027】このような効果は、FW成形や引き抜き成
形を行う成形設備の含浸装置、マンドレル、金型にもよ
るが、通常、ガラスロービング回巻体内層からの解舒方
向と、このガラスロービングを製造する際の半分以上の
第1のストランドの予備ロービングの内層からの解舒方
向もしくは半分以上の第2のストランドのシングルエン
ドロービングの内層からの解舒方向が逆方向であれば得
られ、特にガラスロービング回巻体内層からの解舒方向
と、第1のストランドの予備ロービングの内層からの解
舒方向を逆方向にすると効果が大きい。さらにガラスロ
ービングの回巻体内層からの解舒方向と、全ての第1の
ストランドの予備ロービングの内層からの解舒方向、又
は全ての第2のストランドのシングルエンドロービング
の内層からの解舒方向を逆方向にした方が効果は顕著で
ある。因みにここで言う半分以上とは、ストランド番手
を基準とするものである。
【0028】また本発明において第2のストランドの番
手を、第1のストランドの番手より400番手以上大き
くすると、第1のストランド束の弛みがより大きくな
り、さらに第2のストランドを構成するガラスフィラメ
ントの単繊維直径を16μm以上、第1のストランドを
構成するガラスフィラメントの単繊維直径を15μm以
下にすると、第2のストランドを構成するガラスフィラ
メント自体が第1のストランドを構成するガラスフィラ
メントより剛直となり、第2のストランドは、第1のス
トランドに比べてより一層剛直となる。その結果、両者
の糸長差が大きくなり、且つ、第1のストランドの弛み
がより大きくなり、ストランド束がさらに広がりやすく
なるため好ましい。
【0029】尚、本発明では予め複数本のストランドが
合糸された予備ロービングを用いるが、この予備ロービ
ングを作製する際のケーキ内層からの解舒方向は特に限
定されない。また、予備ロービングやシングルエンドロ
ービングを用いることによって、ケーキから解舒された
ストランドのみを用いる場合に比べて、ガラス繊維の解
舒方向を確認、区別、管理することが容易となり、特に
高速で多数のストランド束を合糸する際に作業性が向上
するという利点も得られる。
【0030】
【実施例】以下、本発明のガラスロービングを実施例及
び比較例に基づいて詳細に説明する。
【0031】(実施例1)まず単繊維直径13.3μm
のガラスフィラメントに集束剤を塗布した後、これらの
800本を集束し、290番手のストランド(第1のス
トランド)としてから綾を掛けながらそろばん玉形状に
巻き取り、乾燥することによって強熱減量0.4重量%
のケーキを作製し、次いでこのケーキ8個の内層から第
1のストランドを時計回りに解舒し、合糸することによ
って、2320番手の予備ロービングを作製し、巻き取
った。
【0032】上記集束剤としては、結束剤として酢ビエ
マルジョン(日本エヌエスシー株式会社製:ヨドゾール
LD−1010)を7.0重量%、シランカップリング
剤としてγ−メタクリロキシプロピル・トリメトキシシ
ラン(日本ユニカー株式会社製:A−174)を0.2
重量%、潤滑剤としてカチオン界面活性剤を0.03重
量%、残部水からなるものを使用した。
【0033】また単繊維直径16.7μmのガラスフィ
ラメントに集束剤を塗布した後、これらの2000本を
集束し、1150番手のストランド(第2のストラン
ド)としてから綾を掛けながら円筒状に巻き取り、乾燥
することによって、強熱減量0.4重量%のシングルエ
ンドロービングを作製した。
【0034】上記集束剤としては、結束剤として常温液
状エポキシエマルジョン(日本エヌエヌシー株式会社
製:エポルジョンEA−7)を7.0重量%、シランカ
ップリング剤としてγ−メタクリロキシプロピル・トリ
メトキシシラン(日本ユニカー株式会社製:A−17
4)を0.2重量%、潤滑剤としてカチオン界面活性剤
を0.03重量%、残部水からなるものを使用した。
【0035】次に予備ロービング3個の内層から第1の
ストランドを時計回りに解舒し、またシングルエンドロ
ービング2個の内層から第2のストランドを時計回りに
解舒し、これらを合糸してから円筒状に巻き取ることに
よって、9260番手のガラスロービングの回巻体を作
製した。
【0036】そして、このガラスロービング回巻体を3
個準備し、これらの内層から反時計回りにロービングを
解舒し、ニップロール式含浸槽にて不飽和ポリエステル
樹脂を含浸、0.5m/分の速さで引き抜き成形を実施
し、直径6mmの無空棒状引き抜き成形品を作製した。
尚、引き抜き成形の際にはストランド束の弛みが見られ
た。
【0037】こうして得られたFRP成形品の断面を目
視にて観察したところ、ストランドへの不飽和ポリエス
テル樹脂の含浸状態は良好であった。
【0038】(実施例2)実施例1と同様のシングルエ
ンドロービングを2個準備し、これらの内層から第2の
ストランドを反時計回りに解舒した以外は、全て実施例
1と同じ条件でガラスロービングの回巻体を作製した。
次いでこのガラスロービング回巻体を3個準備し、これ
らの内層から反時計回りにガラスロービングを解舒し、
ニップロール式含浸槽にて不飽和ポリエステル樹脂を含
浸、0.5m/分の速さで引き抜き成形を実施し、直径
6mmの無空棒状引き抜き成形品を作製したところ、引
き抜き成形の際に、ストランド束の弛みが見られた。
【0039】こうして得られたFRP成形品の断面を目
視で観察したところ、ストランドへの不飽和ポリエステ
ル樹脂の含浸状態は良好であった。
【0040】(比較例)実施例1と同様に13.3μm
のガラスフィラメントに集束剤を塗布した後、これらの
800本を集束し、290番手のストランドとしてから
綾を掛けながらそろばん玉形状に巻き取り、乾燥するこ
とによって強熱減量0.4重量%のケーキを作製した。
【0041】そしてこれらのケーキ32個の内層からス
トランドを反時計回りに解舒し、これらを合糸してから
円筒状に巻き取ることによって、9280番手のガラス
ロービングの回巻体を作製した。
【0042】次いでこのガラスロービング回巻体を3個
準備し、これらの内層から反時計回りにガラスロービン
グを解舒し、実施例1と同様の方法で直径6mmの無空
棒状引き抜き成形品を作製したところ、引き抜き成形の
際にストランド束の弛みは見られなかった。
【0043】こうして得られたFRP成形品の断面を目
視にて観察したところ、ストランドへの不飽和ポリエス
テル樹脂の含浸状態に一部不具合があり、未含浸状態の
ストランドが観察された。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明のガラスロービング
をFW成形や引き抜き成形に使用すると、成形時にスト
ランド束が広がりやすく、樹脂のストランドへの含浸が
良好になり、成形品での含浸不良が少なくなり、良品率
が向上する。またガラス繊維と直角方向にも補強効果を
有する引き抜き成形品を得ることができ、しかも合糸時
に解舒される解舒体の個数が少なくなるので、ケーキよ
り解舒された複数本のストランドだけを合糸する場合に
比べて作業性を大幅に向上させることができる。
【0045】さらに本発明では、予め複数本のストラン
ドが合糸され、各ストランドの撚り方向が一定である予
備ロービングと、シングルエンドロービングを用いるた
め、ガラス繊維の解舒方向を確認、区別、管理すること
が容易であり、多数のストランドを合糸する際に特に有
効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福原 一馬 滋賀県大津市晴嵐2丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1個及至複数個の予備ロービングから解
    舒された第1のストランドの複数本と、シングルエンド
    ロービングから解舒され、第1のストランドに比べて番
    手の大きい第2のストランドの1本乃至複数本が合糸さ
    れ、円筒状に回巻きされてなるガラスロービングであっ
    て、このガラスロービングを使用する際の回巻体内層か
    らの解舒方向と、このガラスロービングを製造する際の
    半分以上の第1のストランドの予備ロービングの内層か
    らの解舒方向及び/又は半分以上の第2のストランドの
    シングルエンドロービングの内層からの解舒方向が逆方
    向であることを特徴とするガラスロービング。
  2. 【請求項2】 第1のストランドと第2のストランドの
    番手差が、400番手以上であることを特徴とする請求
    項1記載のガラスロービング。
  3. 【請求項3】 第1のストランドを構成するガラスフィ
    ラメントの単繊維直径が15μm以下であり、第2のス
    トランドを構成するガラスフィラメントの単繊維直径が
    16μm以上であることを特徴とする請求項1、2記載
    のガラスロービング。
JP9120279A 1997-04-22 1997-04-22 ガラスロービング Ceased JPH10296868A (ja)

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