JPH10296605A - 注射針研削装置 - Google Patents

注射針研削装置

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JPH10296605A
JPH10296605A JP9110960A JP11096097A JPH10296605A JP H10296605 A JPH10296605 A JP H10296605A JP 9110960 A JP9110960 A JP 9110960A JP 11096097 A JP11096097 A JP 11096097A JP H10296605 A JPH10296605 A JP H10296605A
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injection needle
grinding
grindstone
angle
point
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】注射針の研削を行う際に、注射針の長さや研削
位置等の他要素を変えないで、先端の研削角度を容易に
且つ正確にかえることができる。 【解決手段】円形砥石の回転によって、注射針を研削す
る注射針研削装置であって、注射針先端と砥石周縁部と
の接点を研削ポイントとしたときに、この研削ポイント
を中心に砥石が転動する手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は針管の先端を研削し
て、注射針の刃先を形成する注射針研削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近では、ディスポーザブル製品を使用
する医療施設が多く、特に注射針は感染等の問題がある
ため、ディスポ化が進んでいる。そして、大量に使用さ
れるディスポ注射針を生産するため、刃先を自動的に研
削する装置が色々と考えられてきた。例えば、特公昭5
1−32878号、特開昭54−59693号公報等に
開示された装置である。しかし、これらの注射針研削装
置は砥石が固定され、注射針保持具(以下、注射針ホル
ダーと称する)を移動するタイプのものであった。即
ち、この装置では注射針を砥石の研削位置に持ってくる
ために、注射針ホルダーを移動しなくてはならず、また
所定の研削角度にしたまま注射針を保持する際に、この
角度の調整と保持はホルダーによって行わなくてはなら
なかった。そのため、このタイプの装置では研削工程を
連続的にラインに組み込むことが困難であり、その結
果、大量の注射針を連続加工して研削することができな
かった。そこで、本出願人らは以前に注射針をテープに
貼り付け、このテープをラインに乗せて流し、研削時に
はテープごと注射針をクランプで所定の位置に保持し、
研削角度は砥石の載置された砥石台の角度や上下及び水
平方向の移動によって調整できる装置を出願し、登録さ
れた(特許第1367949号)。この装置によって、
大量の注射針を研削することが可能となった。
【0003】しかし、この装置は注射針の研削角度を変
更する際、砥石台の位置を変更しなくてはならず、その
際の砥石台の位置や角度の変更及び調整が大変面倒であ
り、且つ熟練を要するものであった。この装置では、砥
石台の位置を変えるために砥石台を垂直方向、或いは水
平方向に移動できる機構と、砥石の注射針に対する研削
角度を変えるための機構とを有しており、操作者はこれ
らの機構を微妙に調整しながら研削角度を決定してい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】既述したように、従来
の装置で注射針の研削角度を変更するためには、所定の
位置に保持(固定)された注射針の刃先に対し、砥石の
位置や注射針に接する砥石の角度を変える必要がある。
図5の(a)〜(c)に見られるように、注射針の刃先
角度は注射針が接触する砥石の円周の位置によって決ま
ってくるため、その位置まで砥石を移動する必要がある
が、従来の装置の砥石台ではこの移動が大変難しかっ
た。例えば、従来の装置で注射針の研削角度を変更する
場合、先ず砥石台と注射針との接触する角度を砥石台の
角度調節機によって調節しながら旋回する。注射針が砥
石の円周の所定の位置に接したところで旋回を止める。
ここで、砥石と注射針との接触している角度が研削角度
であるが、この研削角度は比較的簡単に希望通りに調整
することができる。しかし、研削角度は望み通りになっ
ているが、砥石と注射針の接触点(研削ポイント)はセ
ットすべき位置になっていない。砥石摩耗時における距
離補正のため、砥石台には、スライド移動できる機能を
設けるのが望ましいが、その際、砥石中心を通り且つこ
のスライド移動と平行な直線が砥石外周と交わる点を研
削ポイントと一致させるのが好ましい。そうすると、砥
石の摩耗補正のため、砥石をスライド移動させた時に、
研削ポイントが常に同じ研削角度を維持できるような砥
石外周に位置することができる。従来の装置では、この
ように研削角度を変更するとき、研削ポイントを適当な
位置に持ってくるのが困難であり、その調整を上手く行
わないと砥石の摩耗につれて、研削角度が徐々に変化す
るとの問題があった。或いは、研削角度を望み通りに設
定できても、加工すべき注射針の長さに一致せずに研削
できなかったり、逆に研削し過ぎて針の長さが短くなる
との問題もあった。即ち、研削角度は自由にコントロー
ルできるが、注射針の長さはコントロールされてないの
である。
【0005】逆に注射針の長さに合わすと、研削角度の
コントロールがされていない。そこで、従来は熟練した
操作者が砥石台を旋回した後、垂直方向或いは水平方向
に移動して、砥石の位置及び砥石と注射針との接触する
角度とを変えなくてはならなかった。例えば、注射針の
研削角度を変更する場合、先ず砥石台を旋回して望みの
研削角度にする。従来の装置では、この旋回が特定の基
準を持ったものではなかったので、砥石台を旋回するこ
とによって注射針先端が砥石から離れたり、逆に必要以
上に研削されたりする等の不都合があった。そのため、
従来の装置では、注射針と砥石がその研削角度を維持し
たまま、注射針の先端部が砥石周縁に接触するところま
で砥石台を垂直方向に移動しなくてはならなかった。こ
の時研削角度が最初に調整したのと同じであるか、再度
確認する。微妙にずれた場合には、上記した砥石台の旋
回や水平移動によって、注射針と砥石の研削角度を微調
整しなくてはならない。
【0006】以上は、注射針の研削角度を変更する場合
であるが、砥石の磨耗を補正する場合にも調整が必要と
なってくる。例えば、注射針を砥石で長期間研削してい
ると、砥石が徐々にすり減ってきて注射針が砥石で充分
に研削されなくなる恐れがある。この砥石磨耗による注
射針の研削不足を防止するために、エアーセンサ等で注
射針と砥石の距離を測定し、その距離が所定値以上にな
ると、注射針ホルダーの位置を自動補正する装置等が考
案されている。しかし、この(砥石磨耗による)補正機
構は充分とは言えず、エアーセンサによる注射針と砥石
間の距離の自動補正は行われるものの、その補正によっ
て砥石円周上の研削ポイントが変わるために、注射針の
研削角度が微妙に異なってくる欠点を有していた。そし
て、その研削角度の調整を行うのは、既述したように大
変面倒であった。
【0007】以上のように、注射針の自動研削装置には
まだ未解決の問題が多く残っており、特に注射針の研削
角度の変更や砥石磨耗による補正等のために、治具(注
射針ホルダー)や砥石の位置を調整しなければならず、
その操作は大変面倒で且つ熟練を要した。従って、本発
明の課題は、注射針の研削角度の変更、或は砥石磨耗に
よって生じる研削距離(注射針と砥石の間の距離を言
う)の補正等が容易且つ正確に実施でき、またそれらの
変更・補正等のために(従来の装置では)必要であった
研削ポイントの面倒な調整が不要な注射針研削装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明においては、注射
針を動かないように保持する注射針ホルダーと、前記注
射針と接触し、回転しながら注射針を研削する円形の砥
石を有する注射針研削装置であって、注射針先端と砥石
円周上との接点を研削ポイントとしたとき、この研削ポ
イントを中心に砥石が転動する手段を有する注射針研削
装置によって、上記課題を解決した。即ち、本発明の特
徴は、注射針の研削角度の変更に伴う他の可変要素(例
えば、注射針の長さ、或は砥石と注射針とが接する研削
ポイント:図5における砥石円周上の位置、等)を変更
することなく、容易に且つ精度良く注射針の研削角度を
変更できるようにしたことである。
【0009】そのため、本発明の注射針研削装置におい
て、円形の砥石と注射針先端が接する接点、即ち研削ポ
イントを中心として、砥石を転動する手段を設けた。こ
こで砥石の転動とは、砥石円周上の1点である研削ポイ
ントを固定して、それを中心としてその周りに砥石を転
がせることによって得られる動きである。図4にその動
きの概略について示した。後に述べる理由により、注射
針の研削角度は砥石の転動によって任意に調節すること
ができる。さらに本発明の注射針研削装置に、砥石が砥
石中心線上に沿って移動する手段を設けることによっ
て、研削距離の補正が可能となった。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の様々な実施形態
について簡単に説明する。本発明の注射針研削装置は大
まかに、注射針ホルダー、円形の砥石及びそれを保持す
る砥石台、砥石を研削ポイント周りに転動させる転動手
段等からなる。注射針ホルダーは、少なくとも研削時は
注射針を動かないように保持するクランプであり、2つ
の部材からなる。また注射針ホルダーは、長さの異なる
注射針も把持できるように、注射針の端部をその軸方向
に移動できる位置調整手段を有する。砥石は、注射針先
端を砥石の周縁部とを接触させて高速回転することによ
り、注射針先端を研削研磨することができる。転動手段
は、研削ポイントを中心として自身が旋回することによ
って砥石台を回し、砥石を研削ポイント周りに転動させ
ることができる回転装置である。以下、この回転装置を
便宜上、軌道台という。
【0011】また、この注射針研削装置において、前記
研削ポイントと砥石中心点(砥石の回転中心)とを結ぶ
直線を砥石中心線としたとき、砥石が砥石中心線に沿っ
て移動できる手段を有するものが望ましい。と言うの
は、その移動手段によって、研削角度や研削ポイント
(砥石円周上の位置での)等の他の可変要素を変更する
ことなく、砥石摩耗時の研削距離の補正ができるからで
ある。即ち、砥石中心線と砥石の移動手段の移動方向が
平行になるようにすることがポイントである。そのため
の方法として、移動手段を砥石台に設け、砥石台を砥石
中心線に平行に移動するもの等が考えられる。ここで、
砥石台がスライド機構を有するスライドガイドであり、
特にそのスライドガイドが固定側と可動側の2つの部材
からなるものは、砥石の位置を固定側スライドガイド上
で容易に移動できるので、便利である。可動側スライド
ガイドの移動は、固定側スライドガイドに設けた送りモ
ーター及び送りネジ等によって行われる。
【0012】前記砥石台の下方に、研削ポイントを中心
として旋回する軌道台を設けると、砥石台の砥石中心線
に平行なスライド移動と軌道台の旋回移動がリンクでき
る。例えば、可動側軌道台と固定側スライドガイドとを
ボルト等の手段で連結する等して、砥石台と軌道台とを
連結固定するのである。そうすると、砥石摩耗に対して
は、可動側スライドガイドを注射針の方向にスライドし
て研削距離を補正すると共に、軌道台を旋回して砥石を
研削ポイント周りに転動することによって、注射針の研
削角度を変更することができる。即ち、砥石台と軌道台
とを連結させることによって、軌道台の旋回と、砥石台
のスライド移動がそれぞれ独立に行うこともできるし、
さらに各々の影響を受けることなく、両方の運動を連結
して行うこともできる。
【0013】図2(a),(b)にみられるように、砥
石または砥石台を設けた軌道台6を旋回することによっ
て、注射針先端と砥石の接触する角度を変更することが
できる。この時、軌道台の(研削ポイントを中心として
旋回する)旋回角度が注射針の研削角度に密接に関連
し、本発明の注射針研削装置の研削角度の調整において
も重要な特徴であるので、以下にそれについて詳細に説
明する。図3において、研削ポイントを8,砥石の中心
点を9とする。以下、研削ポイント8と砥石の中心点9
とを通る直線が砥石中心線Aである。注射針2の先端は
接点8(研削ポイント)で砥石4と接しており、接点8
を通るように接線Bを引く。このとき、接線Bと注射針
2とのなす角度αが注射針のおよその研削角度である
(厳密に云うと異なるが、注射針の寸法に比較して砥石
の径が遥かに大きいため、砥石の湾曲:Rが無視でき、
実用上問題がない)。
【0014】次に接点8を通り、注射針2に垂直になる
ような直線Cを引く。このとき直線Aと直線Cとがなす
角度βとすると、以下の理由によりαとβとは同じにな
る。即ち、直線Bは接線であるから、直線Aと直線Bと
がなす角度は90°であり、また設定条件から直線Cと
注射針2とのなす角度は90°である。そして、直線B
と直線Cとのなす角度γは重複しているので、α=βで
ある。このように研削角度αと、砥石中心線と注射針に
垂直な直線Cとのなす角度βは等しくなる。即ち、図3
からも判るように、研削角度αは研削ポイントAを中心
にして回転する軌道台の旋回角度βによって調節でき
る。このように、軌道台の旋回によって、砥石が研削ポ
イント周りに転動し、砥石の転動によって注射針の研削
角度の変更が行われる。つまり、軌道台の旋回角度の変
更によって、注射針の研削角度の変更が行われるのであ
り、逆に研削角度を変更したいときには、軌道台の旋回
角度を変更すれば良い。そのため、軌道台に前記軌道台
の旋回角度を調節する角度調節手段を設けるのが好まし
い。
【0015】軌道台の角度調節を容易に行うため、軌道
台を固定側と可動側の2つの部分に分けるのが好まし
い。というのは、固定側軌道台を注射針研削装置の台座
として使用でき、その台座上で軌道台を容易に旋回でき
るからである。さらに、可動側軌道台の周縁部と、固定
側軌道台の(前記周縁部と接触する)摺動部との少なく
とも一部が、研削ポイントを中心とする仮想円周に沿っ
た形状であると、可動側軌道台の周縁部が固定側軌道台
の摺動部と摺動することによって、可動側軌道台のみを
容易に研削ポイント周りに旋回させることができ、その
旋回によって、砥石を研削ポイント周りに転動させるこ
とができる。また、軌道台に以下に述べるような各構成
からなる角度調節手段を設けるのが好ましい。即ち、軌
道台を旋回せしめる旋回駆動手段と、軌道台を停止さ
せ、その位置に保持する位置保持手段と、駆動台の旋回
角度を示す角度指示手段等からなる調節手段である。特
に、可動側軌道台に旋回角度指示器および位置保持具が
設けられ、前記固定側軌道台に移動溝と該溝に沿って角
度目盛が設けられ、可動側軌道台の旋回時に、移動溝に
沿って旋回角度指示具および位置保持具が移動できるよ
うにすると、旋回角度を目盛りで読みながら可動側軌道
台を旋回することができ、所望する角度で位置保持する
ことができるので、大変便利である。
【0016】
【実施例】以下に、本発明の注射針研削装置の好ましい
実施例を図と共に説明する。注射針研削装置全体として
は、既述した本発明の特徴を除いて、特許第13679
49号に記載したものとほぼ同じであり、そこに記載さ
れた装置をほとんど、そのまま使用している。例えば、
注射針の研削作業を多工程に分割して回転テーブルの円
周に配置したこと、回転テーブルが一回転すると全研削
工程を完了し、針管の配列から研削完了品の巻き取りを
全自動で行うようにしたこと、針管の先端部を露出して
その幅方向に針管の軸線を一致させ、所定本数ずつ間欠
的に貼着したテープを回転テーブルの外周に流すこと、
等の技術はそのまま利用しているため、本明細書では、
それらについての説明は省略する。本発明の特徴は既述
したように、他の可変要素を変更することなく、容易に
研削角度を変更し、また砥石摩耗時の研削距離を補正す
る機構にある。従って、本明細書では上記の特徴に絞っ
て、構成や作用について説明する。
【0017】図1に示すように、注射針研削装置1はご
く大まかに、注射針2とそれを保持する注射針ホルダー
3、円形の砥石4とそれを保持する砥石台5、砥石台と
連結され砥石を研削ポイント周りに転動させる軌道台6
からなる。注射針ホルダー3は2つの把持部材からなる
クランプであって、研削時は注射針2を把持し、次行程
に移る際にはホルダー3を緩めて、注射針を脱離させる
ことが可能である。また、注射針ホルダー3には回転機
構が設けられ、この回転機構によって、注射針をその軸
回りに規定した角度だけ回転して研削部分をずらし、両
側面部(サイドベベル)を研削することができる。注射
針2の下方に棚板と称する上げ底の位置調整手段22を
かますことによって、注射針端部を軸方向に上下させる
ことができる。上下の位置は棚板22の厚さで調整でき
る。
【0018】砥石4は、砥石台の一つである可動側スラ
イドガイド5aに装着され、同じくスライドガイド5a
に装着された砥石回転モーター7によって、砥石中心点
9を中心として高速回転される。そして、注射針先端部
2aと高速回転している砥石周縁部4bとが接触し、注
射針先端部2aが希望する角度に研削される。主研削面
(メインベベル)の研削工程は荒削り、中削り、仕上げ
の3段階に別れ、各工程で使用する砥石の種類も異な
る。また、既述したように研削は主研削面(メインベベ
ル)だけでなく、注射針ホルダに設けた回転機構によっ
て、注射針を規定の角度だけ回転させ、注射針先端の両
側面部(サイドベベル)も研削することができる。
【0019】この注射針先端部2aと砥石の周縁4b
(円周上の)との接点が研削ポイント8であり、砥石中
心点9と研削ポイントを結んだ直線が砥石中心線Aであ
る。可動側スライドガイド5aは砥石中心線Aに平行に
スライドできるように、固定側スライドガイド5bに取
り付けられている。それによって、砥石の摩耗時に、砥
石4を砥石中心線Aに沿って注射針2側に移動すること
ができる。その結果、注射針先端位置や研削角度を変更
せずに、砥石磨耗による研削距離の狂いを補正すること
ができる。また、砥石と注射針先端との距離は、研削ポ
イント付近に設けられたエアーセンサ13によって常時
測定される。その測定値は制御部に送られ、研削距離が
調整される。
【0020】図1に示すように、固定側スライドガイド
5bの内部には、前後送りモーター10とそれに連結し
た送りネジ11が内蔵されている。そして、可動側スラ
イドガイド5aには、送りネジ11と協同してスライド
ガイド5aを前後にスライドさせるためのネジ連結部1
2が設けられている。また、固定側スライドガイド5b
は、砥石の、砥石中心線Aに沿ったスライド機構と研削
ポイント周りの転動機構とをリンクさせるため、軌道台
6の一つである可動側軌道台6aに連結固定されてい
る。「発明の実施の形態」で既述したように、軌道台6
は可動側軌道台6aと固定側軌道台6bの2つの部分か
らなり、固定側軌道台6bは注射針研削装置1全体を支
える台座としても機能している。また、図1に示された
ように、固定側軌道台6bの上方と可動側軌道台6aの
下方には、同じ曲率を有する湾曲部があり、その湾曲部
(可動側軌道台の湾曲部を周縁部14、固定側軌道台の
湾曲部を摺動部15とする)で固定側軌道台6bと可動
側軌道台6aが接しており、摺動によって可動側軌道台
6aを旋回することができる。
【0021】この軌道台6は研削ポイント8を中心とし
て、その仮想円円周上に沿って旋回できるものであれば
特に限定されない。研削ポイントを中心として旋回する
ような軌道台を製作する方法として、計算上、研削ポイ
ントが中心となるように旋回する軌道台を設計すること
もできるし、逆に軌道台の旋回中心を研削ポイントとし
て、そのポイントに合わせて砥石や注射針ホルダーを装
着しても良い。
【0022】さらに、この実施例の注射針研削装置に
は、可動側軌道台を任意の角度だけ旋回させ、その位置
を保持し、さらに旋回した角度を示すための角度調節手
段が設けられている。角度調節手段は、可動側軌道台の
旋回を開始させ任意の角度だけ旋回させる旋回駆動手段
としての旋回角度調節ネジ16と、それを可動側軌道台
に伝達するための旋回補助具17、旋回した軌道台を所
定の位置に保持するための位置保持手段としての位置保
持具18、その際の旋回角度を示す旋回角度指示手段と
しての角度指示器19と角度目盛り20等からなる。旋
回角度調節ネジ16は固定側軌道台6bに内蔵され、可
動側軌道台6aに装着され固定側軌道台内に延出した旋
回補助具17をそのネジ16で押すことによって、可動
側軌道台6aを所定の角度だけ旋回させることができ
る。可動側軌道台6aの端部に設けられた位置保持具1
8及び旋回角度指示器19は、固定側軌道台6bに設け
られた(研削ポイントを中心とした仮想円に沿った)円
弧状の移動溝21に通されており、可動側軌道台6aが
固定側軌道台6bに対して旋回した際、連動して位置保
持具18及び旋回角度指示器19は移動溝21に沿って
移動する。そして、旋回角度指示器19が移動溝21の
そばに刻まれた角度目盛り20において、希望する角度
だけ旋回したら位置保持具18を締め付け、可動側軌道
台6aをその位置に保持する。
【0023】次に、砥石摩耗時の研削ポイントの補正や
研削角度変更がこの注射針研削装置でどのように行われ
るかを以下に示す。まず、砥石4が摩耗して注射針先端
部2aが砥石4と離間し、注射針2が研削不能となった
ときの処置について述べる。この場合には、固定側スラ
イドガイド5bの後端部に装着した前後送りモーター1
0を駆動して、送りネジ11を動かし可動側スライドガ
イド5aを注射針2側にスライドする。可動側スライド
ガイド5aは砥石中心線Aに平行に移動し、砥石4は砥
石中心線Aに沿って移動するので、注射針の研削ポイン
トや研削角度は変更することなく、研削距離の補正がで
きる。本例では、研削ポイント8近傍にエアーセンサ1
3を設けてあるので、砥石4と注射針先端2aとの距離
が所定値以上になったときに、制御部からの指令によっ
て前後送りモーター10が駆動され、自動的に研削距離
が補正される。
【0024】次に研削角度を変更する場合について述べ
る。研削角度を変更する際は旋回角度調節ネジ16を回
して、ネジを軸方向に移動させる。ネジ先端部16aは
可動側軌道台に設けられた旋回補助具17に連結してい
るので、ネジの移動に伴って可動側軌道台6aが旋回を
開始する。可動側軌道台5aの旋回に連動して、旋回角
度指示器19も移動溝21に沿って移動し、また、その
ときの旋回角度は旋回角度指示器19と角度目盛り20
によって確認できる。可動側軌道台5aが旋回して所定
角度になったところで調節ネジ16の回転を止め、固定
側軌道台6bに対して位置保持具18を締め、その位置
を保持する。以上のように、軌道台6が研削ポイント8
を中心として旋回し、それに伴って砥石4が研削ポイン
トの周りを転動するので、他の可変要素を変えることな
く研削角度を変更することができ、その角度を保持して
注射針を研削することができる。
【0025】次に、長さの異なる注射針を研削する場合
について述べる。他の要素(研削角度等)を変更しない
で、異なる長さの注射針を研削するときは、注射針ホル
ダー3を緩め、注射針の基端部に前記の棚板22をかま
すことによって、砥石と注射針の軸方向の距離を変更す
ることができる。
【0026】
【発明の効果】注射針研削角度を変更する場合に、本発
明の注射針研削装置を使用することによって、注射針の
長さや研削ポイント等の可変要素を変更することなく
(独立して)、砥石の位置を調整することができる。ま
た、砥石が摩耗した際も、独立して研削距離の補正を行
うことができる。しかも、研削角度の変更や研削距離の
補正するために必要な調整は容易であり、且つ正確であ
る。そのため、従来の装置で必要であった経験や技術に
頼らずに注射針研削装置を操作・調整することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の注射針研削装置の一例を示す概略図で
ある。
【図2】軌道台の旋回によって、研削角度を変更できる
ことを示す図である。
【図3】軌道台の旋回角度と注射針の研削角度の関係を
示す図である。
【図4】砥石を研削ポイント周りに転動した状態を示す
図である。
【図5】砥石円周上の研削ポイントによる注射針研削角
度の違いを示す図である。
【符号の説明】
1.注射針研削装置 2.注射針 2a.注射針先端部 3.注射針ホルダー 4.砥石 4b.砥石周縁部 5.砥石台 5a.可動側スライドガイド 5b.固定側スライドガイド 6.軌道台 6a.可動側軌道台 6b.固定側軌道台 7.砥石回転モーター 8.研削ポイント 9.砥石中心点 10.前後送りモーター 11.送りネジ 12.ネジ連結部 13.エアーセンサ 14.周縁部 15.摺動部 16.旋回角度調節ネジ 17.旋回補助具 18.位置保持具 19.旋回角度指示器 20.角度目盛り 21.移動溝 22.位置調整手段(棚板) A.砥石中心線 α.研削角度 β.旋回角度(軌道台の)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注射針を動かないように保持する注射針
    ホルダーと、前記注射針と接触し、回転しながら注射針
    を研削する円形の砥石を有する注射針研削装置であっ
    て、注射針先端と砥石円周上との接点を研削ポイントと
    したとき、この研削ポイントを中心に砥石が転動する手
    段を有する注射針研削装置。
  2. 【請求項2】 前記研削ポイントと砥石中心点とを結ぶ
    直線を砥石中心線としたとき、砥石が砥石中心線上に沿
    って移動する手段を有する請求項1記載の注射針研削装
    置。
  3. 【請求項3】 前記砥石が砥石台に装着されており、砥
    石台が砥石中心線に平行に移動する手段を有する請求項
    2記載の注射針研削装置。
  4. 【請求項4】 前記砥石台の移動手段がスライド機構を
    有するものであり、該スライド機構が固定側と可動側の
    2つの部分からなるスライドガイドである請求項3記載
    の注射針研削装置。
  5. 【請求項5】 前記可動側スライドガイドは、固定側ス
    ライドガイドに設けた送りモーターによって移動する請
    求項4記載の注射針研削装置。
  6. 【請求項6】 前記砥石台に、研削ポイントを中心とし
    て旋回する軌道台が設けられた請求項2〜5のいずれか
    の項に記載の注射針研削装置。
  7. 【請求項7】 前記軌道台が固定側と可動側の2つの部
    分からなり、その両者の摺動によって可動側軌道台が旋
    回するものであって、可動側軌道台の周縁部が研削ポイ
    ントを中心とする仮想円周に沿った形状である請求項6
    記載の注射針研削装置。
  8. 【請求項8】 前記軌道台の旋回角度の変更によって、
    注射針の研削角度を変更する請求項6または7記載の注
    射針研削装置。
  9. 【請求項9】 前記軌道台の旋回角度を調節する角度調
    節手段を軌道台に設けた請求項6,7または8記載の注
    射針研削装置。
  10. 【請求項10】 角度調節手段が、軌道台を旋回せしめ
    る旋回駆動手段と、軌道台を停止させその位置に保持す
    る位置保持手段と、軌道台の旋回角度を示す角度指示手
    段とを有する請求項9記載の注射針研削装置。
  11. 【請求項11】 可動側軌道台に旋回角度指示器および
    位置保持具が設けられ、前記固定側軌道台に移動溝と該
    溝に沿って角度目盛が設けられ、可動側軌道台の旋回時
    には、移動溝に沿って旋回角度指示具および位置保持具
    が移動する請求項9または10記載の注射針研削装置。
  12. 【請求項12】 前記砥石台と軌道台とが連結された請
    求項6〜11のいずれかの項に記載の注射針研削装置。
  13. 【請求項13】 前記可動側軌道台と固定側スライドガ
    イドとが連結された請求項6〜12のいずれかの項に記
    載の注射針研削装置。
  14. 【請求項14】 注射針ホルダーが注射針端部を注射針
    長さに合わせて調節する位置調整手段を有する請求項1
    〜13のいずれかの項に記載の注射針研削装置。
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