JPH10296046A - 排ガス中酸性成分の除去方法 - Google Patents

排ガス中酸性成分の除去方法

Info

Publication number
JPH10296046A
JPH10296046A JP9122947A JP12294797A JPH10296046A JP H10296046 A JPH10296046 A JP H10296046A JP 9122947 A JP9122947 A JP 9122947A JP 12294797 A JP12294797 A JP 12294797A JP H10296046 A JPH10296046 A JP H10296046A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
amount
concentration
absorbent
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9122947A
Other languages
English (en)
Inventor
Keizo Hamaguchi
敬三 浜口
Hiroshi Osada
容 長田
Satoshi Fujii
聡 藤井
Manabu Kuroda
学 黒田
Susumu Ayukawa
将 鮎川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP9122947A priority Critical patent/JPH10296046A/ja
Priority to PCT/JP1998/001862 priority patent/WO1998048924A1/ja
Priority to DK98917639T priority patent/DK0930091T3/da
Priority to EP98917639A priority patent/EP0930091B1/en
Priority to DE69824823T priority patent/DE69824823T2/de
Priority to KR10-1998-0710408A priority patent/KR100375198B1/ko
Publication of JPH10296046A publication Critical patent/JPH10296046A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】燃焼排ガス中のHCl、SOx等の酸性成分を
吸収剤を用いて、効率よく除去する。 【解決手段】焼却炉1からの排ガスの温度を炉出口温度
計8で測定し、或いはボイラ水の蒸発量計測器10等の
測定信号を噴霧量制御装置手段7に送り、温度或いは蒸
発量の基準値と比較し、比較結果に基づいて吸収剤供給
装置6に指示を与え、測定信号が基準値より大きいとき
は吸収剤の噴霧量を増やし、基準値より小さい場合は減
らすように吸収剤噴霧量を制御する。 【効果】測定値と酸性成分濃度に高い相関があり、且つ
フィードフォワード制御ができるので、高い効率で酸性
成分を低濃度にまで除去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ焼却施
設、可燃性廃棄物処理施設及びその他の燃焼装置で燃焼
工程に伴って排出される有害物質を含む排ガスや、金属
精錬工場などで加熱に伴って排出される有害物質を含む
排ガスの無害化処理方法に関連し、詳しくは、塩基性吸
収剤を噴霧して排ガス中に含まれる有害物質である酸性
成分を除去する際に、吸収剤噴霧量を制御する排ガスの
処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ごみや産業廃棄物を焼却処理すると
きに排出する排ガスや、金属精錬工場などで可燃性の付
着物を含むスクラップを予熱或いは溶解する際に付着物
が焼却されるときの排ガスには、ばいじん、塩化水素等
の酸性ガス、窒素酸化物、水銀等の重金属、ダイオキシ
ン類およびその前駆物質など、さまざまな有害物質が含
まれている。これらの有害物質の内、HClやSOxな
どの酸性成分は、公害防止の観点から、大気汚染防止法
などにより、その排出濃度の上限が定められたり、総量
規制が課せられたりしている。
【0003】ごみ焼却施設などの清掃工場においては、
HClやSOxなどの酸性成分を除去した後に排ガスを
放出することが義務づけられており、消石灰やソーダ類
の塩基性吸収剤を排ガスに噴霧して中和させ、集塵機で
ばいじんとともに排ガスから除去している。加熱炉や焼
却炉では炉内温度が700℃〜1800℃であり、これ
らの高温ガスは、集塵機の作動に適した温度120〜3
00℃まで冷却された後に除塵される。
【0004】一方、高温排ガスの熱エネルギを回収する
ために、発電用のボイラを通し、その後に冷却処理を施
すことも行われている。例えば、特開平5−31323
号公報には、ボイラ水の蒸発に利用した排ガスを120
℃〜200℃に冷却し、塩基性吸収剤を乾式で噴霧して
酸性成分を吸収させ、これらの吸収剤をばいじんと共に
集塵して除去する方法が開示されている。
【0005】又、塩基性吸収剤を作用させる方式には、
塩基性吸収剤を粉末で噴霧する乾式法と、水溶液で噴霧
する湿式法とがあり、例えば、特公昭63−65368
号公報には、塩基性吸収剤の水溶液を噴霧し、集塵する
前に排ガスの温度を露点以上に高めて中和生成塩を析出
させ、これを集塵する方法が記載されている。
【0006】従来、酸性成分の排出濃度を抑制するため
に、単に一定量の吸収剤噴霧が行われている場合と、処
理後の排ガス中の酸性成分濃度に基づいて粉末吸収剤の
噴霧量を、フィードバック制御する場合とがある。後者
の制御系を図12に示す。焼却炉1から出た排ガスはボ
イラ2で熱を与え、冷却装置3を通り、集塵機5でばい
じんや使用された吸収剤を除かれ、煙突5から放出され
る。
【0007】塩基性吸収剤の噴霧は、冷却装置3内か又
は冷却装置3と集塵機5との間で吸収剤供給装置6によ
って行われる。吸収剤供給装置6は噴霧量制御手段7の
指示により吸収剤を供給するが、噴霧量制御手段7はH
Cl濃度計14の測定を得て、噴霧量を演算し指示す
る。即ち、消石灰等粉末塩基性吸収剤を噴霧してバグフ
ィルターなどで集塵処理したあとの煙突入口における排
ガス中の酸性成分濃度が、所定の値を越える場合には吸
収剤噴霧量を増加させ、所定の値を下回る場合には、吸
収剤噴霧量を一定又は減少させる操作を連続的に行い、
酸性成分排出濃度を規制値以下にする制御方法である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来方法の内、
一定量の吸収剤を噴霧する方法では、酸性成分発生量の
変動に対応した噴霧が行われず、除去処理後の酸性成分
濃度に大きなばらつきが生じ、酸性成分発生量が過多の
時には長時間規制濃度を越えることや、逆に酸性成分発
生量が過小の時に消石灰を無駄に多く消費するという問
題が生じていた。
【0009】また、処理後の酸性成分濃度を検知して、
塩基性吸収剤噴霧量を制御する方法でも、制御が時間遅
れのフィードバック制御になり、制御の効果が小さいと
いう問題を有していた。即ち、酸性成分を測定する地点
が、酸性成分が発生する焼却炉出口など排ガスの上流側
地点でなく除塵装置よりも下流になり、フィードバック
制御にならざるを得ない。
【0010】除塵装置よりも上流、例えば、ボイラ出口
など除去処理前の排ガス中の酸性成分濃度を測定して、
塩基性吸収剤の噴霧量を設定する方法が考えられるが、
集塵処理前の排ガスでは煤塵含有量が多く長期に連続し
てのサンプリングすることがプローブの目詰まりなどに
より困難である。
【0011】これに加えて、酸性成分濃度の測定に長時
間を要することも問題である。HClを代表とする排ガ
ス中の酸性成分は、通常、イオン電極方式などサンプル
排ガスを吸収液に吸収させ、この液中の濃度を測定して
排ガス中の濃度に換算する方式の連続分析計によって測
定されるが、この方式は一般に応答時間が長く、HCl
が一時的に多く発生したときでも、例えば10分遅れで
測定値が指示され、しかも、鋭敏な変動が緩慢な変動と
なって表示される。
【0012】これらのことから、排ガス中の酸性成分の
濃度を測定してから、塩基性吸収剤噴霧量を制御する方
法では、必要な塩基性吸収剤噴霧量を適正に噴霧するこ
とができず、無駄に塩基性吸収剤が消費されたり、時間
遅れの噴霧により処理後のHCl濃度が大きく脈動する
など、一定値又は一定値以下の制御が困難であった。
【0013】本発明は以上に述べた問題を解決するため
になされたもので、発生する酸性成分と相関の高い排ガ
ス温度やボイラ水蒸発量を測定することによって、塩基
性吸収剤の噴霧のフィードフォワード制御を行い、効率
よく安定して排ガス中の酸性成分を除去することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の手段は、次の発明である。第1の発明は、燃焼や加熱
に伴って排出される排ガスを、冷却処理により120℃
乃至300℃に冷却し、塩基性吸収剤を噴霧して排ガス
中の酸性成分を除去する方法において、排ガスが冷却処
理を施される以前に該排ガスの温度(以下、単に上流温
度と称す)を測定し、この測定値に基づいて前記吸収剤
の噴霧量を制御することを特徴とする排ガス中酸性成分
の除去方法である。
【0015】加熱炉や燃焼炉等の炉内温度や炉出口温度
などで測定される排ガスの温度は、加熱炉や焼却炉内の
燃焼状態によって変化する。排ガス中の成分も又加熱炉
や焼却炉内の燃焼状態によって変化する。発明者らは、
燃焼状態によって変化する排ガスの温度と排ガス中のH
Clなどの酸性成分の発生量との間に正の相関があるこ
とを見出した。
【0016】即ち、酸性成分が多量に発生する燃焼状態
のときは排ガス温度が高くなり、酸性成分が少量しか発
生しない燃焼状態のときは、排ガス温度が低くなる。そ
して、排ガスは炉から出ると放熱又は一定の熱回収によ
り冷却されるが、この冷却過程ではその温度は酸性ガス
の発生量を示す有効な指標となる。但し、後段の集塵機
での処理温度を調整するために所定の温度に冷却処理を
施された後はもはや指標とはならない。
【0017】したがって、上流温度を測定し、この測定
値に基づいて塩基性吸収剤の噴霧量を制御すると、排ガ
ス中の酸性成分の濃度に応じた適切な量を噴霧すること
ができる。しかも、排ガスの温度は塩基性吸収剤噴霧よ
り前の工程で測定され且つ測定値は瞬時に得られるの
で、噴霧量のフィードフォワード制御を行うことができ
る。
【0018】第2の発明は、前記温度の測定値が、基準
値を上回る場合にその程度に応じて前記塩基性吸収剤の
噴霧量を増加し、基準値を下回る場合にその程度に応じ
て前記塩基性吸収剤の噴霧量を減少することを特徴とす
る排ガス中酸性成分の除去方法である。
【0019】前述したように、冷却処理以前の排ガス温
度は、酸性成分濃度と正の相関があるので、酸性成分濃
度が高いときに塩基性吸収剤の噴霧量を多くし、酸性成
分濃度が低いときに塩基性吸収剤の噴霧量を少なくす
る。このとき制御量を決める手法として、排ガス温度を
測定する位置での排ガスの基準温度を定めておき、測定
値と基準値の差に応じて制御量を求める。即ち、測定値
が、基準値を大きく上回る場合に塩基性吸収剤の噴霧量
を多く増加し、小さく上回る場合は少し増加し、測定値
が、基準値を下回る場合は噴霧量を減少する。
【0020】第3の発明は、前記排ガスの温度測定値に
よる制御方法に加えて、更に前記塩基性吸収剤を噴霧し
た後の排ガス中の酸性成分の濃度を検知し、その濃度に
基づいて前記塩基性吸収剤の噴霧量を制御する方法とを
併用する排ガス中酸性成分の除去方法である。
【0021】通常は、第1と第2の発明の排ガス中酸性
成分の除去方法を実施することによって、放出する排ガ
ス中の酸性成分濃度を所望の濃度以下に安定して規制す
ることができる。しかし、何らかの理由で処理後の酸性
成分濃度が規制値を越える場合があるので、更に塩基性
吸収剤を噴霧した後即ち放出直前の排ガス中の酸性成分
の濃度を検知し、これに基づく制御を組み合わせて行
う。
【0022】第4の発明は、燃焼や加熱に伴って排出さ
れる排ガスの顕熱をボイラ水の蒸発に利用し、その後冷
却処理により120℃乃至300℃に冷却し、排ガスに
塩基性吸収剤を噴霧して排ガス中の酸性成分を除去する
方法において、ボイラ水の蒸発量を測定し、この蒸発量
に基づいて前記塩基性吸収剤の噴霧量を制御することを
特徴とする排ガス中酸性成分の除去方法である。
【0023】都市ごみや産業廃棄物の焼却炉や大型のス
クラップ加熱炉などでは、排ガスの熱をボイラ発電に利
用することが行われている。これらの炉では、ボイラ水
の蒸発量が連続的に測定されており、この蒸発量に基づ
いて吸収剤の噴霧量を制御することができる。
【0024】ボイラ水の蒸発量は、排ガス温度に忠実に
殆ど時間的遅れもなく追随し、排ガス温度とボイラ水の
蒸発量とは非常に高い相関がある。したがって、ボイラ
水の蒸発量も又排ガス中の酸性成分濃度との間に高い相
関があるり、排ガス温度測定の場合と同様に、蒸発量に
より噴霧量をフィードフォワード制御をすることができ
る。
【0025】第5の発明は、前記蒸発量が、基準値を上
回る場合にその程度に応じて前記塩基性吸収剤の噴霧量
を増加し、基準値を下回る場合にその程度に応じて前記
塩基性吸収剤の噴霧量を減少することを特徴とする排ガ
ス中酸性成分の除去方法である。
【0026】前述したように、蒸発量は排ガス温度に忠
実に追従する。このため、蒸発量についても、排ガス温
度を測定して制御する場合と同様に、基準値を定めてお
き、蒸発量と基準値の差に応じて制御量を求める。
【0027】第6の発明は、前記蒸発量の測定値による
制御方法に加えて、前記塩基性吸収剤を噴霧した後の排
ガス中の酸性成分の濃度を検知し、その濃度に基づいて
前記塩基性吸収剤の噴霧量を制御する方法とを併用する
ことを特徴とする排ガス中酸性成分の除去方法。
【0028】通常は、第4と第5の発明の排ガス中酸性
成分の除去方法を実施することによって、放出する排ガ
ス中の酸性成分濃度を所望の濃度以下に安定して規制す
ることができる。しかし、何らかの理由で処理後の酸性
成分濃度が規制値を越える場合があるので、即座にその
状態を脱するため、塩基性吸収剤を噴霧した後、即ち放
出直前の排ガス中の酸性成分の濃度を検知し、これに基
づく制御を組み合わせて行う。
【0029】
【発明の実施の形態】図1にごみ焼却処理施設を例示
し、これを用いて本発明の実施の形態を説明する。ここ
で、1は焼却炉、2はボイラ、3は排ガス冷却装置、4
は集塵機、5は煙突、6は吸収剤供給装置、7は噴霧量
制御手段、8は焼却炉の出口で排ガス温度(以下、炉出
口温度と呼ぶ)を測定する炉出口温度計、10は蒸発量
計測器である。
【0030】焼却炉1から排出される700〜1000
℃の排ガスはボイラ2に導入され熱回収により、200
〜400℃に減温される。続いて排ガスは冷却装置3に
より、120〜300℃に冷却された後、集塵機4に導
入されバグフィルターなどによりばいじん等の有形含有
物が除去される。塩基性吸収剤は、吸収剤供給装置6に
より、集塵機4の手前の煙道に噴霧され、煙道内や集塵
機内で酸性成分が除去される。このような過程を経て集
塵機4を出た排ガスは清浄な排ガスとなって煙突5から
大気に放出される。
【0031】吸収剤の噴霧量については、制御手段8か
ら発する噴霧量制御信号によって吸収剤供給装置6が指
示され供給量の制御が行われる。噴霧量制御手段8は、
炉出口温度計8から発する温度の測定値や、ボイラにお
ける蒸気量計測器10から発する測定信号を受信し、こ
れらの信号を予め設定した基準値と比較して塩基性吸収
剤噴霧量の制御値を設定する。
【0032】図1は、本発明を説明するための概略図で
あり、排ガスを誘導するための誘引ファンや、その他周
辺機器の記述は省略してある。また、排ガス中のNOx
を低減するための脱硝装置や、ダイオキシン類などの有
機ハロゲン化合物を除去するための活性炭噴霧装置など
は、排ガスの浄化程度により別途付設する場合もある
が、ここでは同様に省略する。
【0033】吸収剤の噴霧量と炉出口温度や蒸発量と排
気ガス中の酸性成分濃度との関係について詳述する。排
ガス中の酸性成分濃度はこれを代表するHClを分析す
るこ4によって求められる。排ガス中の酸性成分は、S
2 やSO3 などのSOx 、HClが主であるが、これ
らは消石灰や苛性ソーダなどの塩基によって中和されて
塩を形成し、塩は集塵機によって除去される。
【0034】例えば、吸収剤が消石灰の場合、周知のよ
うに次の(1)式、(2)式、(3)式にしたがい酸性
成分は中和され塩を形成する。
【0035】
【化1】
【0036】
【化2】
【0037】
【化3】
【0038】消石灰は、HClにもSOx にも同じよう
に作用して各々これらの酸のCa塩を生成する。したが
って、塩基性吸収剤による酸性成分低減の効果は排ガス
中のHCl濃度を測定することによって把握される事が
予想される。そして、発明者らにより、HClがある除
去水準で除去された場合に、SOxも同様に除去される
ことを確認されており、ごみ焼却処理のようにHCl濃
度がSOx濃度の10倍以上である場合は、一層厳密に
HClは酸性成分を代表する。
【0039】図1に示した焼却処理施設で、炉出口温度
を連続的に測定するとともに、ボイラ出口で排ガスを採
取し、含まれるHCl濃度を測定すると、図2に示すこ
れらのグラフが得られる。図示した上側が炉出口温度グ
ラフであり、下側がボイラ出口のHCl濃度を示すグラ
フである。二つのグラフは極めて類似しているが、HC
l濃度の変化は炉出口温度の変化に10分程遅れてこれ
に追随している。この時間的遅れは、主として試料採取
とHClの分析に要した時間である。厳密には、これに
排ガスが炉出口からボイラ出口まで流れる時間を加えた
時間であるが、この時間は無視できる程短い。
【0040】この遅れを補正して、炉出口温度とボイラ
出口のHCl濃度との関係を示したのが図3である。塩
基性吸着財の噴霧が未だ行われていないボイラ出口で
は、炉出口温度が高いときにHCl濃度が高くなる。即
ち、炉出口温度と酸性成分の発生量とはよく対応し、こ
れらの間に高度の正の相関がある。
【0041】排ガスの温度は、その流れに従い順次低下
して行く。炉出口温度が酸性成分発生量の指標となるこ
とは、図2から明らかであるが、他の位置の温度や蒸発
量との相関を把握するために、これらの変化と炉出口温
度の変化との関係を調べた結果が図4である。
【0042】図で、グラフは各々、Aは炉内温度、Bは
炉出口温度、Cはボイラ内で第2パスの位置での温度
(以下、ボイラ2パス温度と称す)、Dは蒸発量を示
す。縦軸の左側が温度目盛り、右側が蒸発量目盛りであ
る。炉内温度Aと炉出口温度Bとは10℃〜20℃の差
で全く同じように変化し、ボイラ2パスは炉からやや下
流に離れた場所なので、その温度Cは炉内温度Bより3
00℃程低くなり変化がやや緩慢になっているが、同じ
時点で同じ変化を示す同時性があり、その変化のパター
ンは炉内温度Bと同じである。
【0043】更に、蒸発量Dも同時性があり、その変化
のパターンは炉内温度Bと同じである。このことから、
排ガス温度については、炉内温度やボイラ2パス温度も
炉出口温度と同様に排ガス中の酸性成分濃度と相関があ
り、又、ボイラ水の蒸発量も酸性成分濃度と相関がある
ことが明瞭である。排ガスの温度は排ガス冷却装置より
上流側で測定すれば、その温度は排ガス中のダイオキシ
ン類濃度と相関があると考えられる。
【0044】言い換えれば、排ガス温度は炉出口温度の
みならず排ガス冷却装置以前のどの位置で測定しても、
炉の燃焼状態を示す指標として用いることができるの
で、これから排ガス中の酸性成分濃度を推定することが
できる。蒸発量についても同じであり、これから排ガス
中の酸性成分濃度を推定することができる。
【0045】次に、塩基性吸収剤の噴霧量について述べ
る。図5は、消石灰の量を変えて乾式で噴霧し、噴霧前
の排ガスと除塵処理を経た排ガスとを採取して各々のH
Cl濃度の差から、HClの除去率を求めた結果を示す
ものである。消石灰の噴霧量として、消石灰当量比が用
いられているが、これは次の理由による。
【0046】排ガス中には、複数種の酸性成分が混在し
且つその混合比も一定ではない。そこで、実用上混合比
を測定し或いは過去の経験から予測し、これを一定と仮
定して酸性成分の平均当量を定め、これを中和するため
に必要な消石灰当量を理論的に求めておく。そして、実
際に噴霧する消石灰の量はこの消石灰当量に対する比で
表わす。即ち、理論必要量に対する比である。
【0047】図で、噴霧量が増えればHCl除去率は向
上するが、その関係は単純に一次の関係でなく、単純増
加曲線である。そしてこの関係は、後述するが、制御量
を求めるときに利用される。
【0048】排ガス温度や蒸発量は連続的に測定されて
いることが多い。制御量の演算については、これらの変
化の速さに応じて適当な周期で行えばよく、図4に示し
た変化の速さでは、1分〜5分程度の周期で行うのが適
当である。制御の演算に用いるデータは、その時の上流
温度の測定値や蒸発量のデータでもよいが、データの採
取を更に高頻度で行い、基準値との比較には複数の測定
値の平均値を用いてもよい。
【0049】むしろ制御時だけの一つのデータでは偶然
に偏るおそれもあるので、平均値を用いる方が好まし
い。例えば、10秒周期で採取したデータの1分間或い
は2分間更には5分間の平均値を用いて各々の周期で演
算を行い制御量を求める等、適宜行えばよい。更には、
制御間隔内に採取されたデータだけでなく、2分周期の
制御であっても過去5分間のデータ等前回の制御以前の
データも含めた最新のデータの平均値即ち移動平均値を
求めて、基準値と比較してもよい。
【0050】特に、排ガス温度として、炉内温度を用い
ると温度計の設置位置にもよるが、火炎流の直接の影響
でやや変動が大きくなる。このような場合には、移動平
均値を用いることが望ましい。上流温度として、炉出口
温度を用いた場合は、この影響が小さくて平均的な炉内
燃焼を示すのでその心配は少ない。
【0051】炉内温度は燃焼が順調に行われるように設
定されるので、酸性成分の発生量を減らすために、燃焼
状態を損なってまで低い温度に設定することはできな
い。したがって、排ガス温度や蒸発量の基準値は炉内温
度の設定値によって決められる。しかし、塩基性吸収剤
噴霧量の増減の分岐点となる塩基性吸収剤噴霧量の基準
値は、平均的に発生する酸性成分と規制濃度によって決
めることができる。
【0052】これを決める方法として、最初は任意に設
定した値を用い、結果と照合しながら適切な基準値に改
善して行く方法がある。しかし、例えば、炉の安定運転
時即ち排ガス中の酸性成分濃度が低位に安定していた運
転時の各々の時間平均値を最初に設定するとよい。具体
的に消石灰を噴霧するする場合で例示すると、炉出口温
度の基準値が850℃で、放出する排ガス中のHCl濃
度を70ppm に規制する場合、図3から処理前のHCl
濃度は平均的に約700ppmである。
【0053】処理後のHCl濃度例えば煙突入口のHC
l濃度を70ppmに規制するためには、除去率を90%
にする必要があり、図5から消石灰の噴霧量は消石灰当
量比として約2だけ必要である。これから、基準値を2
消石灰当量比と定める。
【0054】基準値との比較結果に基づいて塩基性吸収
剤の噴霧量を設定するが、比較は排ガス温度の測定値或
いは蒸発量とこれらの基準値との差或いは比を調べるこ
とによって行う。例えば、比に適当な係数を乗じこれに
定数を加えて求めるが、このとき、排ガス温度と酸性成
分濃度との関係や蒸発量と酸性成分濃度との関係、及び
噴霧量と酸性成分の除去率との関係に基づいて係数及び
定数を決める。
【0055】測定値が炉出口温度で、塩基性吸収剤が消
石灰の場合であれば、図3に示した炉出口温度とHCl
濃度との関係、及び図5に示した噴霧量とHCl濃度と
の関係を利用することができる。排ガス温度の測定位置
が炉出口以外或いは蒸発量であれば、図3に示した関係
に、図4に示した炉出口温度と他の位置の温度或いは蒸
発量の関係を加味して得られるこれらの測定値と酸性成
分濃度の関係を用いる。
【0056】必要な塩基性吸収剤噴霧量が算出されたあ
とは、PID制御手法などを用いて、過剰制御を防ぎな
がら吸収剤噴霧量を制御させることが望ましいが、必要
に応じて比例項のみで制御してもよい。なお、排ガス温
度の測定値と蒸発量の双方に基づいて吸収剤噴霧量を制
御してもよく、この場合は一方の測定器に故障が生じた
場合でも誤制御を避けることができる。
【0057】以上に説明した方法により、通常は放出す
る排ガス中の酸性成分濃度を所望の濃度以下に安定して
規制することができる。しかし、万一何らかの理由で処
理後の酸性成分濃度が規制値を越えることがあれば、即
座にその状態を脱しなければならない。このため、放出
直前例えば煙突入口の排ガス中の酸性成分の濃度を検知
し、これに基づく制御を組み合わせて行う。
【0058】ここで、何らかの理由とは、例えば、被焼
却物であるごみが急激に塩素やイオウを多量に含むもの
に変ったとか、故障或いはその他外乱因子により、通常
の運転が維持できなくなる場合である。このような場合
は一時的に吸収剤の量を増やして酸性成分の量を減ら
し、その後、基準値や係数などの見直しを行う。
【0059】塩基性吸収剤は、排ガスに含まれる気体ま
たはミスト状のHClやSOxなどの酸性成分を、主に
中和作用により固定し、排ガスから分離できる作用をも
つものであればいかなる薬剤でもよい。排ガス処理施設
が廃水処理を伴なわない乾式法であれば、粉体状であっ
て、例えば、消石灰、炭酸カルシウム、生石灰、ドロマ
イトなどから選ばれるカルシウム系の塩基性物質で、か
つ取り扱いが容易であるものが望まく、粉末消石灰が推
奨される。スラリ状の塩基性吸収剤を噴霧する半乾式法
においても、消石灰スラリが適当であり、湿式法におい
ては、苛性ソーダや炭酸ソーダ等も適切である。
【0060】塩基性吸収剤の噴霧は、排ガスに対して均
一に行うことが重要で、塩基性吸収剤供給装置は、乾式
法の場合では、テーブルフィーダーなど粉体供給部分の
回転体の回転数を変化させることなどにより容易に粉体
の切り出し量を操作でき、定量的に供給が可能なものが
好ましい。更に供給変動がごく少ないものの方が、煙道
および集塵機内で塩基性吸収剤を均一に分散し、排ガス
中の酸性成分とよく接触させ中和反応効率を上昇させる
ので、より好ましい。塩基性吸収剤供給装置6は塩基性
吸収剤噴霧量制御手段からの信号を受信できて、塩基性
吸収剤の噴霧量を制御できるものであれば、いかなる形
式であってもかまわない。
【0061】本発明は、上流温度や蒸発量の信号を用い
て、塩基性吸収剤噴霧量を制御する方法であるが、酸性
成分の除去性能を左右する条件、例えば、噴霧する煙道
の排ガス温度や集塵機温度、バグフィルターのろ過速
度、差圧などを考慮して、これらの値を制御に関わる信
号として、塩基性吸収剤噴霧量制御手段に追加して組み
込んでもよい。
【0062】以上、本発明の実施の形態をごみ焼却処理
施設に適用した場合について詳しく述べたが、本発明
は、燃焼や加熱に伴って排出される排ガス中にHClや
SOxなどの酸性成分が存在していれば適用でき、産業
廃棄物など可燃性廃棄物やその他燃焼装置一般から排出
される排ガスや、金属精錬工場でスクラップを予熱或い
は溶解する際に排出される排ガスであっても、同じよう
に適用することができる。
【0063】
【実施例】本発明の燃焼排ガス処理方法をごみ焼却処理
施設に適用し、排ガス中の酸性成分の除去効果を調べ
た。なお、従来の放出直前の排ガス中HCl濃度により
塩基性吸収剤噴霧量をフィードバック制御する方法、及
び一定量の塩基性吸収剤を噴霧する方法についても同様
に調査し、本発明の方法と比較した。これらの方法の詳
細は以下のようである。
【0064】実施例1.炉出口温度を測定し、この測定
値に基づいて塩基性吸収剤の噴霧量を制御した。排ガス
処理施設の運転条件は、炉出口温度平均850℃、ボイ
ラ出口排ガス温度250℃、集塵装置入口温度180
℃、処理排ガス量40、000Nm3/h 、塩基性吸収剤と
して粉末消石灰を用いた。酸性成分としてはHCl濃度
を監視した。排ガス1Nm3 当たりの塩基性吸収剤噴霧量
W[g/Nm3] を,炉出口温度をT [℃] として、次の
(1)式により設定した。
【0065】
【数1】
【0066】即ち、炉出口温度が増加する場合に、塩基
性吸収剤噴霧量が大きく設定され、炉出口温度が減少す
る場合に、塩基性吸収剤噴霧量が小さく設定され、炉出
口温度が850℃のとき、2.0g/Nm3 の噴霧量が設定
される。炉出口温度の基準値には、通常の燃焼条件で得
られる平均値でかつ設定値でもある850℃を採用し
た。塩基性吸収剤噴霧量の基準値を2.0g/Nm3 とした
が、これは、処理後の煙突入口のHCl濃度の目標設定
値は100ppmとし、図7を参照して、設定したもので
ある。又、温度係数0.01は、図6、図7を参考に設
定した値である。
【0067】なお、炉出口温度のデータの採取間隔は3
0秒とし、過去5分の移動平均値を採用した。又、塩基
性吸収剤噴霧量W[g/Nm3] は排ガス中に噴霧する濃度を
設定したものであり、実際には変動する排ガス流量の移
動平均値を乗じて、塩基性吸収剤供給装置による噴霧量
を設定した。
【0068】実施例2.用いた制御系を図2に示す。炉
出口温度計8の測定値に基づいて塩基性吸収剤の噴霧量
を制御するとともに、煙突5の入り口でHCl濃度計1
4によりHCl濃度を測定しこの測定値を用いてのフィ
ードバック制御を併せて行った。排ガス処理施設の運転
条件は、実施例1と同じであった。塩基性吸収剤噴霧量
W[g/Nm3] は、次の(2)式で設定した。
【0069】
【数2】
【0070】比較例1.煙突入口のHCl濃度に基づい
て、その濃度が目標の100ppm になるように噴霧量を
制御した。排ガス処理施設の運転条件は実施例1と同じ
であり、塩基性吸収剤噴霧量の変更量ΔW[g/Nm3] を、
次の(3)式で求めて制御を行った。
【0071】
【数3】
【0072】比較例2.排ガス処理施設の運転条件は、
実施例と同じとしたが、塩基性吸収剤噴霧量はは2.0
g/Nm3 で一定量を噴霧した。なお、この噴霧量は80kg
/hであった。
【0073】以上のようにして、2時間半にわたって煙
突入口でHCl濃度を測定し、放出される燃焼排ガス中
のHCl濃度を調べた。調べた結果を図7〜10に示
す。各々、図7は実施例1の結果あり、図8は実施例2
の結果、図9は比較例1の結果、図10は比較例2の結
果である。
【0074】実施例1では、煙突入口HCl濃度は、目
標濃度100ppm に対して±15ppm程の変動幅ので制
御でき、実施例2では、実施例1よりも、HCl濃度の
変動がやや小さくなり、特に目標濃度100ppm を越え
る時間をより少なくすることができた。
【0075】これに対し、比較例1では、HCl濃度は
大きく脈動し、目標濃度100ppmに対して±50ppm程
度の大きな変動を示した。又、一定量噴霧を行った比較
例2においても±50ppm程度の変動を示し、時に15
0ppm を超えることもあった。
【0076】更に、上記の各例を実施し48時間の試験
を行い、HCl除去率、消石灰の消費量を調べた。調査
の結果を、他の条件とともに一覧表にて図11に示す。
なお、処理前HCl濃度はボイラ出口での排ガス中濃度
の平均値であり、処理後HCl濃度は煙突入り口での排
ガス中濃度の平均値である。又、消石灰の消費量は実施
例1の場合を1.00とし、消費量比で示した。
【0077】実施例1及び実施例2では、処理後のHC
l濃度は目標の100ppm をほぼ達成し、HCl除去率
が約86%と満足できる結果であった。又、消石灰消費
量が少なく、実施例1で最も少なかった。これに対し、
比較例1では処理後のHCl濃度、HCl除去率は満足
できる結果であったが、消石灰消費量が30%〜40%
増しとなった。
【0078】又、比較例2では、処理後のHCl濃度が
目標濃度を20%も上回り、HCl除去率も不十分であ
った。比較例1で消石灰消費量が多かったのは、制御が
遅れてなされるので、噴霧剤を無駄に消費したためと考
えられる。
【0079】なお、排ガス中のHCl濃度とともにSO
x濃度も測定したが、HCl濃度と同じ挙動を示した。
以上、本発明では、、処理後の酸性成分濃度を十分に低
下させ、変動の小さい安定した除去処理ができること、
同時に塩基性吸収剤の消費量を節約し効率よく除去する
ことが明確となった。
【0080】
【発明の効果】本発明は、焼却炉などでの酸性成分の発
生と深く関連のある炉出口温度やボイラにおける蒸発量
を塩基性吸収剤の噴霧量制御に用いるので、フィードフ
ォワード制御ができ、時間遅れがなく発生した酸性成分
量に適正に対応する塩基性吸収剤量が噴霧される。した
がって無駄な塩基性吸収剤の消費を避け、かつ、安定し
た処理後の酸性成分濃度が確保される。これにより、従
来の脈動の大きな酸性成分濃度の制御を克服し、簡便な
方法により効率良く燃焼排ガス中の酸性成分の除去を可
能としたこの発明の効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するためのごみ焼却処理施設での
制御系の概念図である。
【図2】炉出口温度とボイラ出口HCl濃度の関係を表
した図である。
【図3】炉出口温度とボイラ出口HCl濃度の相関を示
した図である。
【図4】排ガス温度の各測定位置における測定値及びボ
イラ水の蒸発量の関系を表す図である。
【図5】消石灰当量比とHCl除去率の関係を表した図
である。
【図6】実施例に用いたごみ焼却処理施設での制御系の
概念図である。
【図7】実施例1で得られた煙突入口での排ガス中HC
濃度の変化を示す図である。
【図8】実施例2で得られた煙突入口での排ガス中HC
濃度の変化を示す図である。
【図9】比較例1で得られた煙突入口での排ガス中HC
濃度の変化を示す図である。
【図10】比較例2で得られた煙突入口での排ガス中H
C濃度の変化を示す図である。
【図11】HCl除去率、消石灰消費量及びその他の条
件を一覧する図である。
【図12】従来の燃焼排ガス処理方法の制御系の概念図
である。
【符号の説明】
1 焼却炉 2 ボイラ 3 排ガス冷却装置 4 集塵機 5 煙突 6 吸収剤供給装置 7 噴霧量制御手段 8 炉出口温度計 10 蒸発量計測器 14 HCl濃度計
フロントページの続き (72)発明者 黒田 学 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 鮎川 将 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼や加熱に伴って排出される排ガス
    を、冷却処理により120℃乃至300℃に冷却し、こ
    の排ガスに塩基性吸収剤を噴霧して排ガス中の酸性成分
    を除去する方法において、排ガスが冷却処理を施される
    以前に該排ガスの温度を測定し、この測定値に基づいて
    前記吸収剤の噴霧量を制御することを特徴とする排ガス
    中酸性成分の除去方法。
  2. 【請求項2】 前記測定値が、基準値を上回る場合にそ
    の程度に応じて前記塩基性吸収剤の噴霧量を増加し、基
    準値を下回る場合にその程度に応じて前記塩基性吸収剤
    の噴霧量を減少することを特徴とする請求項1記載の排
    ガス中酸性成分の除去方法。
  3. 【請求項3】 前記排ガスの温度測定値による制御方法
    に加えて、更に前記塩基性吸収剤を噴霧した後の排ガス
    中の酸性成分の濃度を検知し、その濃度に基づいて前記
    塩基性吸収剤の噴霧量を制御する方法とを併用すること
    を特徴とする請求項1又は2記載の排ガス中酸性成分の
    除去方法。
  4. 【請求項4】 燃焼や加熱に伴って排出される排ガスの
    顕熱をボイラ水の蒸発に利用し、その後冷却処理により
    120℃乃至300℃に冷却し、該排ガスに塩基性吸収
    剤を噴霧して排ガス中の酸性成分を除去する方法におい
    て、ボイラ水の蒸発量を測定し、この蒸発量に基づいて
    前記塩基性吸収剤の噴霧量を制御することを特徴とする
    排ガス中酸性成分の除去方法。
  5. 【請求項5】 前記蒸発量が、基準値を上回る場合にそ
    の程度に応じて前記塩基性吸収剤の噴霧量を増加し、基
    準値を下回る場合にその程度に応じて前記塩基性吸収剤
    の噴霧量を減少することを特徴とする請求項4記載の排
    ガス中酸性成分の除去方法。
  6. 【請求項6】 前記蒸発量の測定値による制御方法に加
    えて、更に前記塩基性吸収剤を噴霧した後の排ガス中の
    酸性成分の濃度を検知し、その濃度に基づいて前記塩基
    性吸収剤の噴霧量を制御する方法とを併用することを特
    徴とする排ガス中酸性成分の除去方法。
JP9122947A 1997-04-25 1997-04-25 排ガス中酸性成分の除去方法 Pending JPH10296046A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9122947A JPH10296046A (ja) 1997-04-25 1997-04-25 排ガス中酸性成分の除去方法
PCT/JP1998/001862 WO1998048924A1 (fr) 1997-04-25 1998-04-23 Procede de traitement des emanations gazeuses
DK98917639T DK0930091T3 (da) 1997-04-25 1998-04-23 Fremgangsmåde til behandling af röggasser
EP98917639A EP0930091B1 (en) 1997-04-25 1998-04-23 Method of treating exhaust gas
DE69824823T DE69824823T2 (de) 1997-04-25 1998-04-23 Methode zur abgasbehandlung
KR10-1998-0710408A KR100375198B1 (ko) 1997-04-25 1998-04-23 배출가스의처리방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9122947A JPH10296046A (ja) 1997-04-25 1997-04-25 排ガス中酸性成分の除去方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10296046A true JPH10296046A (ja) 1998-11-10

Family

ID=14848568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9122947A Pending JPH10296046A (ja) 1997-04-25 1997-04-25 排ガス中酸性成分の除去方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10296046A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002113327A (ja) * 2000-10-11 2002-04-16 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 排ガス処理脱塩剤の供給量制御方法
KR20020066411A (ko) * 2001-02-10 2002-08-17 류지원 질소산화물 제거 시스템
JP2002361040A (ja) * 2001-06-12 2002-12-17 Takuma Co Ltd 排ガス処理の制御方法とその制御機構
JP2010234175A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Jfe Engineering Corp 排ガス処理方法
KR101098408B1 (ko) * 2009-02-18 2011-12-23 케이지에코서비스코리아(주) 고반응 소석회를 이용한 산성 유해가스 제거시스템

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002113327A (ja) * 2000-10-11 2002-04-16 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 排ガス処理脱塩剤の供給量制御方法
KR20020066411A (ko) * 2001-02-10 2002-08-17 류지원 질소산화물 제거 시스템
JP2002361040A (ja) * 2001-06-12 2002-12-17 Takuma Co Ltd 排ガス処理の制御方法とその制御機構
KR101098408B1 (ko) * 2009-02-18 2011-12-23 케이지에코서비스코리아(주) 고반응 소석회를 이용한 산성 유해가스 제거시스템
JP2010234175A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Jfe Engineering Corp 排ガス処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5180097B2 (ja) 排ガス処理方法と装置
EP2127728B1 (en) Method and apparatus for treating discharge gas
KR100375198B1 (ko) 배출가스의처리방법
EP0474263B1 (en) Method of modifying a by-product of a waste gas treating process
WO2004023040A1 (ja) 排煙処理システム
EP1399695B1 (en) Flue gas purification device for an incinerator
JP2010075897A (ja) 飛灰処理装置、飛灰処理方法、廃棄物処理システム、及び廃棄物処理システムの運転方法
WO1998029692A1 (fr) Equipements de combustion pour installations produisant des fumees
JPH10296046A (ja) 排ガス中酸性成分の除去方法
JP2810024B2 (ja) プロセスガスの浄化方法
JP2000317264A (ja) 排ガス中の有害成分除去方法および排ガス処理装置
JP2000317263A (ja) 排ガス処理方法および装置
JP3235513B2 (ja) 排ガスの処理方法
JP3368751B2 (ja) 反応バグフィルターシステム及びその運転方法
WO2003008072A1 (fr) Procede de traitement du mercure dans un gaz d'echappement et systeme de traitement de gaz d'echappement
JP7264372B2 (ja) 廃棄物焼却システム
JP6909667B2 (ja) 燃焼排ガスの処理装置
JP2003190915A (ja) 溶融処理方法および溶融処理装置
JP2000262853A (ja) 排ガス処理方法および装置
JP3361441B2 (ja) 集じん装置の集じん効率測定装置
JPH04141214A (ja) 排煙脱硫装置
JP3027127B2 (ja) ゴミ焼却設備の運転制御装置
JP6417149B2 (ja) 排ガス処理装置およびこれを用いた処理方法
JPH10216463A (ja) 消石灰と吸着剤の噴霧方法及び装置
WO2021210311A1 (ja) 排ガス処理システム及び排ガス処理方法