JPH10295855A - ラケットフレーム - Google Patents

ラケットフレーム

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JPH10295855A
JPH10295855A JP9110801A JP11080197A JPH10295855A JP H10295855 A JPH10295855 A JP H10295855A JP 9110801 A JP9110801 A JP 9110801A JP 11080197 A JP11080197 A JP 11080197A JP H10295855 A JPH10295855 A JP H10295855A
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JP
Japan
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cross
racket frame
width
sectional shape
thickness
Prior art date
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Pending
Application number
JP9110801A
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English (en)
Inventor
Takaaki Ishida
孝明 石田
Masaya Tsunoda
昌也 角田
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラケットフレームの重量及び重心位置を変え
ることなく、その反発特性を向上させる。 【解決手段】 打球面を囲むヘッド部の全周(ヨーク部
は除く)と、スロート部の両側部の断面周長を一定と
し、特定部位の断面形状のみをかえて、断面二次モーメ
ントを小さくし、それによって、ラケットフレームの反
発性能を高めている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテニスその他の球技
用ラケットフレームにおいて、特に、重量、重心位置を
変えずに、反発特性を向上させた球技用ラケットフレー
ムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、一般プレーヤーがより快適に球技
を行えるようにするため、ラケットの重量やバランスだ
けでなく反発特性を向上させ、ボールの飛びをよくした
種々のラケットフレームが提案され、一部実用に供され
ている。例えば、特開昭62ー231682号公報に
は、打球面部の断面二次モーメントを部位に応じて変化
させ、具体的には、トップ部、ヨーク部及びサイド部を
細く、トップ部又はヨーク部とサイド部との間をそれぞ
れ太く形成することにより、又は、断面形状が均一なフ
レームのトップ部又はヨーク部とサイド部間の部位に繊
維を補強することにより剛性を変化させるようにしたテ
ニスラケットフレームが開示されている。
【0003】また、特開平5ー15617号公報には、
縦糸方向の剛性、打球方向(厚み方向)の剛性及び横糸
方向の剛性の間で適切なバランスを保たせることによっ
て、飛び性能を向上させたテニスラケットフレームが開
示されている。更に、特開平5ー237204号公報に
は、外周面にガット保護溝がなくフレームの厚さを均一
にし、打球面部のトップ部及びボトム部の上下の幅より
も両サイド部の幅を狭くしたテニスラケットフレームが
開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ものは、フレームの各部位の剛性をバランスよくコント
ロールすることにより反発特性を向上させるようにした
ものである。
【0005】上記ラケットフレームの剛性を変える手段
として下記の3つの手段がある。第1にラケットフレー
ムの断面形状を変更する。第2にラケットフレームを構
成する繊維強化樹脂の繊維の積層枚数を変更する。第3
に上記積層する繊維の繊維角度を変更する。
【0006】上記3つの手段のうち、第3の繊維角度を
変更する場合には、強度面を考慮すると余り大きな剛性
値の変化が期待できない。また、上記第2の積層枚数を
変更すると、重量、重心位置に大きく影響し、この場合
も強度低下が生じる恐れがある。第1の断面形状を変更
する場合、断面の周長が変化すると、重量、重心位置等
にも大きく影響を及ぼし、第2および第3の繊維の積層
構造を変更させる必要が生じる等の問題がある。
【0007】上記した従来の剛性を変える手段では、い
ずれもラケットの重要な要因である重量と重心位置が変
わってしまうという欠点がある。この重量および重心位
置が変わると、必然的にラケットの操作性やスイートス
ポットの位置等が影響を受けることとなる。このよう
に、ラケットフレームの設計において、重量、重心位置
は重要な設計要素であり、この重量および重心位置の変
更が生じると、設計を最初からやり直さなければなら
ず、非常に手数がかかる。よって、重量および重心位置
に殆ど変更を生じさせずに、フレームの剛性を変えて、
反発性能を高めることができることが強く要望される。
【0008】本発明者は、この点について、すなわち、
重量および重心位置を殆ど変えることなく、上記フレー
ムの剛性を変えて反発性能を高めることができる手段を
実験で鋭意研究した。
【0009】その結果、打球面を囲むヘッド部のフレー
ムをその全周にわたって断面の周長を変化させずに断面
形状を変化させると、断面周長が同一であるため、重量
および重心位置を変化させずに、打球面の面外方向の剛
性、さらにスロート部の面外方向の剛性を変え、反発性
能を高めることが出来ることを見いだした。特に、実験
結果より、反発性能の良くなる剛性としては、縦糸方向
の剛性が低い程、打球面部の面外方向の剛性が高い程、
反発性能が向上し、さらに、打球面部を除いた部分の面
外剛性が高いほど反発性能が良くなるといる結果を得て
いる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した実験
結果に基づいてなされたもので、請求項1で、繊維強化
樹脂製のラケットフレームの打球面を囲むヘッド部の全
周およびスロート部の断面周長を一定とすると共に、上
記ヘッド部およびスロート部の基本断面形状に対して、
上記ヘッド部のトップ端を挟む両側の特定領域の断面形
状を、厚さを大とすると共に幅を小さくして断面二次モ
ーメントを小さくし、縦糸方向の剛性を小さく設定して
いることを特徴とするラケットフレームを提供してい
る。
【0011】上記ラケットフレームは長尺な円筒形状と
した繊維強化材(レイアップ)を、成形用金型のキャビ
ティ内に連続して挿入するため、打球面を囲む全長のう
ちヨーク部は別の強化材が用いられるため、上記同一断
面周長とするヘッド部の全周より除かれる。
【0012】具体的には、上記ヘッド部およびスロート
部の基本断面形状を、厚さを20mm〜24mm、幅を
12mm〜15mmとしている一方、ヘッド部のトップ
端を挟む両側の特定領域の断面形状を、厚さを22mm
〜27mmと大とすると共に幅を9mm〜14mmと小
さくして断面二次モーメントを小さくし、縦糸方向の剛
性を小さく設定している。
【0013】また、請求項2で、繊維強化樹脂製のラケ
ットフレームの打球面を囲むヘッド部の全周およびスロ
ート部の断面周長を一定とすると共に、上記ヘッド部お
よびスロート部の基本断面形状に対して、上記ヘッド部
の最大幅を挟む両側の特定領域の断面形状を、厚さを大
とすると共に幅を小さくして断面二次モーメントを小さ
くし、打球面面外方向の剛性を大きく設定していること
を特徴とするラケットフレームを提供している。
【0014】具体的には、ヘッド部およびスロート部の
基本断面形状を、厚さを20mm〜24mm、幅を12
mm〜15mmとしている一方、上記ヘッド部の最大幅
部分を挟む両側の特定領域の断面形状を、厚さを22m
m〜27mmと大とすると共に幅を9mm〜14mmと
小さくして断面二次モーメントを小さくし、打球面面外
方向の剛性を大きく設定している。
【0015】また、請求項3で、繊維強化樹脂製のラケ
ットフレームの打球面を囲むヘッド部の全周の断面周長
を一定とすると共に、上記ヘッド部の基本断面形状に対
して、スロート部の断面形状を、厚さを大とすると共に
幅を小さくして断面二次モーメントを小さくし、打球面
面外方向の剛性を大きく設定していることを特徴とする
ラケットフレームを提供している。
【0016】具体的には、上記ヘッド部の基本断面形状
を、厚さを20mm〜24mm、幅を12mm〜15m
mとしている一方、スロート部の断面形状を、厚さを2
2mm〜27mmと大とすると共に幅を9mm〜14m
mと小さくして断面二次モーメントを小さくし、打球面
面外方向の剛性を大きく設定している。
【0017】上記請求項1、請求項2および請求項3の
いずれの場合も、厚さを大きくすると共に幅を小さくし
た部分から上記基本形状の部分に、厚さを次第に小さく
すると共に幅を次第に大きくして連続させていることが
好ましい(請求項4)。
【0018】なお、請求項1、請求項2、請求項3の全
ての特徴を備えているラケットフレームあるいは、これ
ら請求項1から請求項3のうち2つの特徴を備えている
ラケットフレームも本発明に当然含まれるものである。
【0019】本発明によれば、ラケットフレームの打球
面を囲むヘッド部のフレームを、その全周にわたって断
面周長を変えないようにしたので、ヘッド部の重量及び
重心位置が変化しない。また、特定領域の断面形状を周
長を変えずに断面二次モーメントが小さくなるように、
形状を設定しているため、フレームの所要部位の断面二
次モーメントを小さくして剛性を高めることができる。
【0020】即ち、ラケットフレームの打球面を囲むヘ
ッド部のトップ端近傍、最大幅のサイド部近傍、スロー
ト部の断面形状を、厚さを大とすると共に幅を小さくな
るように変更して、断面二次モーメントを小さくして剛
性を高めているため、反発特性を向上させることができ
る。特に、上記3カ所を断面二次モーメントを小さくな
るように、断面形状を設定すると、相乗作用により一段
と反発特性を向上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明をテニスラケットフ
レームに適用した実施形態を示す添付の図面を参照して
詳細に説明する。図1及び図2は本発明に係わるテニス
ラケットフレームを示し、ラケットフレーム1は、打球
面を囲むヘッド部2と、該ヘッド部2の両側下端に連続
してV形状となるスロート部4、該スロート部4の両側
部4aと4bとが一体化したシャフト部6と、該シャフ
ト部6に連続するグリップ部3とからなり、グリップ部
3にはグリップレザー5が装着されている。
【0022】上記ラケットフレーム1は、エポキシ樹脂
を含浸させたカーボン繊維からなるプリプレグシートを
複数積層して一体化することにより形成され、ヘッド部
2の外周にはガット張架用の溝が形成されている。な
お、ラケットフレーム1の形成材料としては、エポキシ
樹脂及びカーボン繊維のみに限られるものではなく、公
知の任意のラケットフレーム材料を使用できる。
【0023】具体的には、上記プリプレグシートを積層
して一体化させた長尺な筒体を金型のキャビティ内に連
続して挿入し、打球面を囲むヘッド部2のヨーク部2c
は別の強化材をキャビティ内に挿入すると共に、スロー
ト部4の両側部4a、4bをシャフト部6で重ねると共
に、この重ねた状態でグリップ部3の先端まで延在させ
ている。
【0024】上記ラケットフレーム1では、ヘッド部2
(ヨーク部2cを除く)の全周およびスロート部4の両
側部4a、4bの断面形状は、その周長は全て同一と
し、かつ、これらヘッド部2のトップ端2aの位置a-
aから上下対称に一定距離の特定領域Xまでを図3中に
実線で示す断面形状とし、それ以外は、点線で示す断面
形状としている。即ち、点線で示す断面形状を断面基本
形状とすると、ヘッド部2のトップ端2aの位置a-a
から上下対称に一定距離の特定領域Xまで図3中に実線
で示す断面形状は、基本形状に対して厚さtが大きく、
かつ、幅wが小さい断面形状としている。
【0025】さらに、上記特定領域Xの先端からから任
意の位置、例えば、サイド部2bの最大幅の中央b-b
まで線形補間して、各部位をその断面の周長を変えるこ
となく徐々に形状を変化させている。
【0026】本発明の第2実施形態のラケットフレーム
では、第1実施形態と同様にヘッド部2およびスロート
部両側の断面の周長は同一としているが、ヘッド部2の
サイド部2bの最大幅の位置b-bから左右に一定距離
の特定領域Y(図1に示す)の断面形状を基本断面形状
と相違させている。即ち、図4中の点線で示す基本形状
に対して、上記特定領域Yの断面形状を、実線で示すよ
うに、厚さtが大きく、かつ、幅wが小さい断面形状と
している。
【0027】また、該特定領域Yの両端からヘッド部2
の中央a-a又はヨーク部2cの付け根まで線形補間し
て、各部位の断面形状を、その断面の周長を変えること
なく徐々に変化させている。
【0028】本発明の第3実施形態のラケットフレーム
では、第1および第2実施形態と同様にヘッド部2およ
びスロート部両側の断面の周長は同一としているが、ス
ロート部4の中央位置c-cから一定距離の特定領域Z
(図1に示す)の断面形状を、図5中に実線で示す形状
とし、点線で示すヘッド部2の基本断面形状(ガット張
架用の溝は設けていない)に対して厚さtを大きくする
と共に幅Wを小さく形成している。また、上記特定領域
Zの両端からスロート部の両端まで線形補間して、各部
位の断面形状をその断面の周長を変えることなく徐々に
変化させている。
【0029】なお、前記本発明を適用する部位は、1つ
のラケットフレームで、特定領域Xのみ、あるいはYの
み、Zのみに限定されず、これら特定領域X、Y、Zの
3カ所に適用してもよいし、特定領域XとY、XとZ、
ZとYとに適用してもよい。
【0030】
【実施例1】図1および図2に示すラケットフレーム1
は、その全長685mm、打球面の短径側外径282mm、
内径256mm、打球面部の長径側内径335.4mm、ス
ロート部の長さ93.8mm、シャフト部の長さ49.5mm
で、下記の比較例および実施例1、2、3のラケットフ
レームを上記形状としている。
【0031】比較例のラケットフレームは、市販のテニ
スラケットPRO3000RIM(住友ゴム工業製ラケ
ットの商品名)で、上記ラケットフレーム1のa-a
線、b-b線、cーc線、d-d線でそれぞれ示すフレーム
のトップ部の中央、サイド部の中央、スロート部の中
央、及びシャフト部の断面形状を図6(A)〜(D)に
示す形状とし、厚さを一定(22mm)とすると共に、ヘ
ッド部(ヨーク部を除く)およびスロート部の両側部の
断面の周長は同一としている。
【0032】実施例1のラケットフレームは、上記比較
例のラケットフレームを基本形態として、ラケットフレ
ームのトップ部の特定領域Xの断面形状を、その周長を
変更しないように図3に示す厚さ24.5mm、幅12mm
の断面形状に変更した。それ以外は比較例と同じ形状で
ある。このラケットフレーム1のトップ部はその中央線
a-aから左右対称に50mmづつ計100mmを同形状に
し、その端からサイド部の中心部の中央b-bまで線形
補間して徐々に形状を変化させた。
【0033】
【実施例2】図1に示すラケットフレーム1のヘッド部
2のサイド部2bの特定領域Yを、その周長を変更しな
いように図4に示す断面形状に変更した以外は比較例と
同じ形状のラケットフレームを制作した。そのヘッド部
2のサイド部は、その頂点bから上下50mmずつ計10
0mmを肉厚24.5mm、幅w11mmの同じ断面形状と
し、その両端からトップ部の中央又はヨーク部との接続
部まで線形補間して周長を変えずに徐々に形状が変化す
るように形成した。
【0034】
【実施例3】図1に示すラケットフレーム1のスロート
部の特定領域Zの断面形状を、その周長を変更しないよ
うに図5に示す断面形状に変更した。それ以外は比較例
と同じ形状のラケットフレームを制作した。このスロー
ト部は、その中央位置cから上下10mmずつ計20mmを
肉厚24.5mm、幅12mmの同じ断面形状とし、その両
端からスロート部の両端まで線形補間して徐々に形状が
変化するようにした。
【0035】各実施例で得たラケットフレーム及び比較
例のラケットフレームについて、ラケットフレームの重
量W、重心位置(グリップエンドからの距離)G、図1
の打球面部での縦糸方向の剛性Et、打球面部の厚さ方
向の剛性Ed、打球面部を除いた部分の中央での厚さ方
向の剛性Es、及び各断面での断面二次モーメントと周
長をそれぞれ測定した。また、各ラケットフレームにガ
ットを同じ張りの強さ(55lb)で張り、各ラケット
のグリップ部を柔らかく固定し、その打球面に打ち出し
機から打ち出したボールを30m/sの入射速度で衝突さ
せ、ボールの反発係数Rを測定した。それらの結果を下
記の表1および表2に示す。
【0036】なお、測定は同一種の硬式テニスの公認球
を用いて行い、縦糸方向の剛性Etは、図7に示すよう
に、ラケットフレーム1を垂直にして、そのスロート部
4の左右両側部で二点支持し、ラケットフレーム1の上
方からトップ部の中央に加圧具で矢印で示すように力を
加えて測定した。
【0037】また、打球面部の厚さ方向の剛性Edは、
図8に示すように、ラケットフレーム1を水平にして、
そのトップ側の2点とスロート部の上端側2点とで4点
支持し、ヘッド部の最大幅部の中央に上方から矢印で示
すように力を加えて測定した。
【0038】スロート部中央での厚さ方向の剛性Es
は、図9に示すように、ラケットフレーム1をヘッド部
の打球面側端部2点とグリップエンド近傍とで3点支持
し、その中央に矢印で示すように力を加えて測定した。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】上記表に示す結果から分かるように、ラケ
ットフレームのヘッド部およびスロート部の断面の周長
を同一として、所定部位で、その断面周長を変えないよ
うに、その部分の厚さを大きくすると同時に、幅を小さ
く形成することによって、ラケットフレームの重量及び
重心を変えることなく断面二次モーメントを小さくし、
フレームの縦糸方向の剛性をコントロールでき、所望の
反発特性をうることができた。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ラケットフレームの所定部位を、その断面の
周長を変えることなく断面形状のみを変えるようにした
ので、ラケットフレームの重量及び重心の変動をきたす
ことがなく、フレーム形状及び積層構造を変えなくて
も、ラケットフレームの剛性のバランスをコントロール
し、反発特性を向上させることができる。
【0043】特に、ラケットフレームの打球面を囲むヘ
ッド部のトップ端近傍、サイド部の最大幅近傍、あるい
はスロート部を単独で又は適宜組み合わせて、それぞれ
断面二次モーメントの小さな断面形状にすることによ
り、反発特性を著しく向上させることができ、ボールや
シャトルコック等の飛びを一段と向上させることができ
る。
【0044】しかも、本発明を適用してもラケットフレ
ームの重量及び重心の変動を生じないので、ラケットフ
レームの形状、積層構造あるいは材質を変更することな
く、プレイヤーの技量に応じた特性のものを容易に、か
つ、安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わるラケットフレームの平面図で
ある。
【図2】 図1の正面図である。
【図3】 第1実施形態を示し、図1のa−a線断面図
である。
【図4】 第2実施形態を示し、図1のb−b線断面図
である。
【図5】 第3実施形態を示し、図1のc−c線断面図
である。
【図6】 比較例を示し、(A)は図1のa−a線断面
図、(B)は図1のb−b線断面図、(C)は図1のc
−c線断面図、(D)は図1のd−d線断面図である。
【図7】 実験装置を示す概略図である。
【図8】 他の実験装置を示す概略図である。
【図9】 他の実験装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1 ラケットフレーム 2 ヘッド部 2a トップ端 2b: サイド部 2c: ヨーク部 3: グリップ部 4: スロート部 6: シャフト部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化樹脂製のラケットフレームの打
    球面を囲むヘッド部の全周およびスロート部の断面周長
    を一定とすると共に、上記ヘッド部およびスロート部の
    基本断面形状に対して、上記ヘッド部のトップ端を挟む
    両側の特定領域の断面形状を、厚さを大とすると共に幅
    を小さくして断面二次モーメントを小さくし、縦糸方向
    の剛性を小さく設定していることを特徴とするラケット
    フレーム。
  2. 【請求項2】 繊維強化樹脂製のラケットフレームの打
    球面を囲むヘッド部の全周およびスロート部の断面周長
    を一定とすると共に、上記ヘッド部およびスロート部の
    基本断面形状に対して、上記ヘッド部の最大幅を挟む両
    側の特定領域の断面形状を、厚さを大とすると共に幅を
    小さくして断面二次モーメントを小さくし、打球面面外
    方向の剛性を大きく設定していることを特徴とするラケ
    ットフレーム。
  3. 【請求項3】 繊維強化樹脂製のラケットフレームの打
    球面を囲むヘッド部の全周の断面周長を一定とすると共
    に、上記ヘッド部の基本断面形状に対して、スロート部
    の断面形状を、厚さを大とすると共に幅を小さくして断
    面二次モーメントを小さくし、打球面面外方向の剛性を
    大きく設定していることを特徴とするラケットフレー
    ム。
  4. 【請求項4】 上記厚さを大きくすると共に幅を小さく
    した部分から上記基本形状の部分に、厚さを次第に小さ
    くすると共に幅を次第に大きくして連続させている請求
    項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のラケットフレ
    ーム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2829032A1 (fr) 2001-08-28 2003-03-07 Sumitomo Rubber Ind Cadre de raquette de tennis
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