JPH10294058A - プラズマディスプレイ用平面基板の製造方法とその製造方法により製造したプラズマディスプレイ用平面基板 - Google Patents

プラズマディスプレイ用平面基板の製造方法とその製造方法により製造したプラズマディスプレイ用平面基板

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JPH10294058A
JPH10294058A JP9101848A JP10184897A JPH10294058A JP H10294058 A JPH10294058 A JP H10294058A JP 9101848 A JP9101848 A JP 9101848A JP 10184897 A JP10184897 A JP 10184897A JP H10294058 A JPH10294058 A JP H10294058A
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JP
Japan
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plasma display
substrate
electrode
resin composition
rib
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JP9101848A
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English (en)
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Atsushi Sasaki
淳 佐々木
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高解像性で優れた微細パターンを大画面にわた
って安定して作製し、表示品質が一様で優れた輝度、コ
ントラストの特性が得られるプラズマディスプレイパネ
ルを提供すること。 【解決手段】前面ガラス基板あるいは背面ガラス基板を
構成する平面基板上に、複数の放電空間を区画するため
に設けられた複数のリブと、このリブの間に電極が形成
されたプラズマディスプレイ用平面基板の製造方法にお
いて、電極およびリブを形成する工程が、感光性樹脂組
成物を平面基板に塗布し、フォトリソグラフィー技術に
よりパターン状に除去した領域に電極材料、リブ材料を
充填する工程を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマデイスプレ
イパネル用平面基板とその製造方法に関し、特にパネル
構造の大型化、高精細化に伴って要求される多画素化、
狭ピッチパターン化に、良質の形状で、しかも低コスト
で対応でき、デイスプレイ表示品質の一様に安定した光
輝度表示が可能なプラズマデイスプレイ用の平面基板と
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマデイスプレイは、これまで赤橙
色のモノクロームが市場に供給され大画面情報表示機器
として実用化されてきた。このようなプラズマデイスプ
レイの開発方向は低コスト、薄型、軽量、低消費電力型
へと向けられ、液晶デイスプレイの規格域に到達するま
でに近づいている。しかしながら、液晶デイスプレイの
急速なカラー化、低価格化の流れのなかで、近年プラズ
マデイスプレイ開発は自発光型であるその特徴を生かし
て急速に大型化、フルカラー化へと移行している。
【0003】図1、図2に現在主流となっている一般的
なプラズマデイスプレイの構造を示した。図1はDC型
プラズマデイスプレイの構造図である。前面ガラス基板
1と背面ガラス基板2が平行に対向配置され、その内側
に電極、リブ、蛍光体層が設けられ画素セルが構成され
ている。電極は前面ガラス基板1側に複数の表示陽極3
と複数の補助陽極4が互いに平行に設けられ、さらに蛍
光体層5が赤、緑、青の各色の蛍光体層5R、5G、5
Bに分かれて表示陽極3の両側に隣接して形成されてい
る。背面ガラス基板2側には、表示陽極3や補助陽極4
と交差するように複数の陰極6および複数のリブ7が設
けられている。
【0004】さらに、前面ガラス基板1は背面ガラス基
板2のリブ7の頂部と接しており適切な間隙が保たれて
いる。そして、表示陽極3と陰極6との間で電界を印加
させることにより、前面ガラス基板1と背面ガラス基板
2及びリブ7との間の画素セル8内で放電が発生する。
この放電により生じる紫外線が蛍光体層5を発光させ、
前面ガラス基板1を通過する可視光9を映像や情報とし
て視認する構造となっている。
【0005】図2に一般的なAC型プラズマデイスプレ
イの構造を示した。前面ガラス基板1と背面ガラス基板
2が、平行に対向配置され、内側に電極、リブ、蛍光体
層が設けられている。電極は前面ガラス基板1側に表示
電極10、バス電極11がペアで形成され、さらに誘電
体層12と保護層13で覆われている。背面ガラス基板
2側には、表示電極10とバス電極11に交差するよう
にアドレス電極14と、このアドレス電極14と平行に
アドレス電極の両側に挟まれるようにリブ7とが設けら
れている。また、背面ガラス基板2側のアドレス電極1
4上およびリブ7の壁面には蛍光体層5が赤、緑、青の
各色に分かれてそれぞれストライプパターン状に形成さ
れている。
【0006】さらに、前面ガラス基板1の保護層13
は、背面ガラス基板2のリブ7の頂部と接して、適切な
間隙が保たれている。このような、AC型プラズマデイ
スプレイにおいて、表示電極10とバス電極13間に交
番電圧を印加し、さらに、表示するセルを得るために任
意の表示電極10とアドレス電極14に電圧を印加させ
て選択をおこない、これらの電極の交点に発生する放電
により蛍光体層5を発光させ、前面ガラス基板1を通過
する可視光9を映像や情報として視認する構造となって
いる。
【0007】このAC型プラズマデイスプレイの場合、
背面ガラス基板2上の蛍光体層5から発光した光を、透
明電極の形成された前面ガラス基板1から透かして視認
する方式であることから、前面ガラス基板上に形成した
蛍光体層5を通過してくる光を見る従来の透過型方式に
比べ高輝度が得られる特徴がある。AC型ではさらにリ
ブ7の壁面に蛍光体層5を形成させ、発光した光の利用
量を増大しようとするプラズマデイスプレイが開発され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のプラズマデイス
プレイ基板の電極、リブ、蛍光体層の形成方法にはスク
リーン印刷方式あるいはフォトリソ方式が一般的に知ら
れている。スクリーン印刷方式で電極、リブパターンを
形成する場合は、電極材或いはアルミナと低融点ガラス
フリットをエチルセルロースなどを主体としたビヒクル
と混練したペーストを用い、シルクスクリーンメッシュ
などを介して押印塗布するもので製造装置が比較的安価
であり、また製造工程数も少ないことから、量産化には
適しており、現在プラズマデイスプレイの製造方法の要
素技術として利用されている。
【0009】一方フォトリソ方式は、ポリビニルアルコ
ールと重クロム酸塩との混合水溶液に電極材或いはアル
ミナと低融点ガラスフリットを分散させたスラリーを基
板全面に塗布し、紫外線により露光部を硬化させ、未露
光部を現像除去しストライプパターン形状、ドットパタ
ーン形状、モザイクパターン形状などを得るもので、高
精度なパターン形成が可能で、かつ、高品質のものが得
られる。
【0010】しかしながら、スクリーン印刷方式では、
スクリーン版の変形や経時変化のため十分なパターン精
度が得にくいことや、ペーストが流動性を有しているの
で印刷直後パターン形状を保持することが困難でにじみ
やだれが発生してしまう。リブに至っては、所定の高さ
まで印刷が繰り返し行われるため、高さ方向に対する位
置ズレや、パターン下部側の幅が広がってしまい、電
極、リブを高解像で、位置ズレのない微細加工を実現す
ることは困難である。
【0011】また、蛍光体層の形成にスクリーン印刷方
式を採用した場合、蛍光体ペーストを背面基板のリブ頂
部から押印塗布してアドレス電極上に形成すると、平面
な基材へ塗布する場合と違い、スクリーン版とリブ頂部
との接触面積が僅かである理由から、流動性のペースト
で膜厚をコントロールすることが非常に難しい。このた
め、膜厚を均一にすることが出来ないばかりか、スクリ
ーンメッシュから塗出しない場合が発生し、蛍光体の抜
けムラとなってしまう。
【0012】フォトリソ方式では、基板全面にスラリー
を塗布し、未露光部を現像除去することから高価な電極
材を使用するとコストの点で不利である。一方、リブの
形成においては、塗布したスラリー膜中を紫外線が吸収
して、露光部が硬化する膜厚が数μmであることから、
スラリーの塗布、露光を数回乃至数十回繰り返し、この
後現像処理することから作業工程数が大幅に増加してし
まう。
【0013】本発明は、上記のような課題を解決するも
のであり、大画面で高解像度化、狭ピッチ化の電極、リ
ブ或いは蛍光体パターンを高精度且つ低コストで形成す
ることが可能なプラズマディスプレイ基板とその製造方
法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の第1の方法は、前面ガラス基板あるいは背面
ガラス基板を構成する平面基板上に、複数の放電空間を
区画するために設けられた複数のリブと、このリブの間
に電極が形成されたプラズマディスプレイ用平面基板の
製造方法において、前記電極及びリブを形成する工程
が、感光性樹脂組成物を平面基板に塗布し、フォトリソ
グラフィー技術によりパターン状に除去した領域に電極
材料、リブ材料を充填する工程を備えたプラズマディス
プレイ用平面基板の製造方法である。
【0015】本発明の第2の方法は、前面ガラス基板あ
るいは背面ガラス基板を構成する平面基板上に、複数の
放電空間を区画するために設けられた複数のリブと、こ
のリブの間に電極および蛍光体層が形成されたプラズマ
ディスプレイ用平面基板の製造方法において、前記電
極、リブ及び蛍光体体層を形成する工程が、感光性樹脂
組成物を平面基板に塗布しフォトリソグラフィー技術に
よりパターン状に除去した領域に電極材料、リブ材料を
充填する工程と、感光性蛍光体ペーストを感光性樹脂組
成物及びリブ材上部に塗布し、フォトリソグラフィー技
術により蛍光体層をパターン形成する工程とを備えたプ
ラズマディスプレイ用平面基板の製造方法である。
【0016】本発明の第3の方法は、請求項2記載のプ
ラズマディスプレイ用平面基板の製造方法において、
赤、緑及び青の発光色を有する感光性蛍光体ペーストを
用い、かつ発光色の配置に対応してフォトリソグラフィ
ー技術を繰り返して複数色の蛍光体層を形成するプラズ
マディスプレイ用平面基板の製造方法である。
【0017】本発明の第4の方法は、請求項1乃至3の
いずれかに記載されるプラズマディスプレイ用平面基板
の製造方法において、平面基板上の感光性樹脂組成物、
電極材料、リブ材料及び蛍光体層を焼成し、有機組成分
の除去を行うプラズマディスプレイ用平面基板の製造方
法である。
【0018】本発明の第5の方法は、請求項1乃至4の
いずれかに記載のプラズマディスプレイ用平面基板の製
造方法において、感光性樹脂組成物を、膜厚を開口幅で
除した比で0. 05以上7以下を満足する条件で、スト
ライプパターン状に開口させるプラズマディスプレイ用
平面基板の製造方法である。
【0019】本発明の第6の方法は、請求項1乃至5の
いずれかに記載のプラズマディスプレイ用平面基板の製
造方法において、平面基板上に塗布される感光性樹脂組
成物がバインダー樹脂、光重合性単量体、光開始剤、及
び溶剤から構成されているプラズマディスプレイ用平面
基板の製造方法である。
【0020】本発明の第7の方法は、請求項1乃至6の
いずれかに記載のプラズマディスプレイ用平面基板の製
造方法において、感光性蛍光体ペーストが微細粉砕され
た蛍光体粒子粉末、バインダー樹脂、光重合性単量体、
光開始剤及び溶剤から構成されているプラズマディスプ
レイ用平面基板の製造方法である。
【0021】本発明の第8の方法は、請求項1乃至7の
いずれかに記載のプラズマディスプレイ用平面基板の製
造方法において、感光性蛍光体ペーストが微細粉砕され
た蛍光体粒子粉末、バインダー樹脂、光重合性単量体、
光開始剤及び溶剤から構成されおり、微細粉砕された蛍
光体粒子粉末が、光重合性単量体の50乃至300重量
部、光重合性単量体がバインダー樹脂の20乃至80重
量部で構成されているプラズマディスプレイ用平面基板
の製造方法である。
【0022】本発明の第9の方法は、請求項1乃至8の
いずれかに記載のプラズマディスプレイ用平面基板の製
造方法を用いて製造されたプラズマディスプレイ用平面
基板である。
【0023】本発明に用いられる平面基板としては、透
明性と厚みが均一なフロートガラスを用いることが可能
で、SiO2 、Al2 3 、MgO、CaOなどを主成
分としたガラス板を利用することができる。透明性が特
に要求されない場合には結晶化ガラス、アルミナ等の絶
縁材料を用いた平面基板を用いるこが可能である。
【0024】本発明のプラズマデイスプレイ用平面基板
において、前記感光性樹脂組成物をストライプパターン
状に開口させる条件は、膜厚を開口幅で除した比で0.
05以上7以下を満足する条件であることが好ましい。
比が0. 05より小さいと充填されるパターン幅が広
く、狭ピッチ化仕様に対応し難く、また比が7より大き
いとパターン幅が細く、有機成分を除去する焼成によっ
て形状が変形し易くなる傾向がある。
【0025】前記感光性組成物を塗布、現像、露光し、
例えば、ストライプパターン状に除去した領域に電極材
料と高粘度ビークルとを含むペーストを、スクリーン印
刷、ドクター等によって充填する。膜厚は残留している
感光性樹脂組成物と同等にすることが好ましい。電極材
料としては、Ag、Ni、Al、Pd、Cu、La
6 、ThO2 、BaAl4 その他アルカリ金属、アル
カリ土類金属を用いることができる。リブ材としては、
Al2 3 、TiO2 、ZrO2 、ZrSiO2 、Ca
2 などの無機粉末材を用いることができる。これら
を、低温蒸発性を有する樹脂、例えばエチルセルロース
或いはブチラール樹脂などに混合してペースト化して用
いる。また、SiO2 、PbO、K2 5 、B2 3
AlF3 、As2 3 などの低融点ガラスフリットを加
えることも可能である。
【0026】本発明に用いられる感光性樹脂組成物は、
バインダー樹脂、光重合性単量体、光開始剤及び溶剤を
混合した組成物からなる。焼成により有機物を除去する
組成物においてはバインダー樹脂の組成は極めて重要で
ある。特に、酸素導入量の限られた雰囲気中において分
解することが必要で、焼成後に炭素質等を残留させては
ならない。従って、アクリル酸アルキル、ポリアクリル
酸アルキル、又はメタクリル酸アルキル、ポリメタクリ
ル酸アルキル、又はその各種共重合体のようなアクリル
系共重合体をバインダー樹脂として用いる。
【0027】さらに、微細粉砕された蛍光体粒子粉末を
混合する場合においては、アクリル酸、メタクリル酸は
分散性とそれを堅持するための成分として有用であり、
上記(メタ)アクリル酸のエステルの共重合体は好まし
い組成である。
【0028】感光性樹脂組成物の光重合性単量体として
は、少なくとも1つの重合性エチレン性基を有する付加
重合性エチレン性不飽和化合物を有するものである。単
独で又は他の単量体と共に使用することができる適当な
単量体としては、例えば、次のようなものがある。ジエ
チレングリコール/アジピン酸等からなるポリエステル
をアクリル酸、メタクリル酸で変性したポリエステルア
クリレート、ポリエステルメタクリレート、ビスフェノ
ールAとエピクロルヒドリンから得られたエポキシ化合
物をメタクリル酸、アクリル酸で変性したエポキシアク
リレート乃至エポキシメタクリレート等が挙げられる。
その他、ジアクリレート、トリアクリレート、テトラア
クリレート、及びメタアクリレートを含めてアクリレー
ト類である。適当であることが分かっている特定のアク
リレートは、テトラエチレングリコールジアクリレー
ト、トリエチレングリコールジアクリレートなどであ
る。これらの不飽和単量体成分は感光性組成物を構成す
るバインダー樹脂に対して20乃至80重量部存在す
る。
【0029】フォトリソグラフィー技術によりパターン
形成する際の良好な現像性と、焼成による分解揮発性と
を整合するよう組成物中の単量体の量は最小にすること
が好ましい。従って、単量体の量はバインダー樹脂に対
して20〜80重量部で、好ましくは、30〜60重量
部である。
【0030】本発明に用いられる光開始剤は波長400
nm以下の活性光に露出したときに活性ラジカルを生成
するものである。これらには、例えば、4, 4'-ビス
(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4'-ビス(ジメチ
ルアミノベンゾフェノン)、オルトベンゾイル安息香酸
メチル、トリメチロールプロパントリアクリレート、ミ
ヒラーズケトン、2- (2, 3ー ジクロロフェニル)-
4, 5- ジフェニルイミダゾール、2, 4- ジエチルチ
オキサントン、エチル- 4- (ジエチルアミノ)ベンゾ
エート、ベンジルジメチルケタール、2- ヒドロキシ-
2- メチル- 1-フェニルプロパン- 1オン、1- ヒド
ロキシシンクロヘキシルフェニルケトン、ジエトキシア
セトフェノン、2- フェニル- 4, 6- ビス(トリクロ
ロメチル)- s- トリアジン、ピペロニルトリクロロメ
チルsートリアジン、アシルフォスフィンオキシド、4
- (2- ヒドロキシエトキシ)- フェニル(2- ヒドロ
キシ- 2- プロピル)ケトン等が挙げられる。
【0031】本発明の感光性樹脂組成物は、平面基板上
に塗工形成される場合に、スクリーン印刷法、ブレード
コート法、スピンコート法によって適用される。従っ
て、スクリーンを容易に通過できるよう適当な流動性を
付与するために溶剤成分を構成する。
【0032】この感光性樹脂組成物の構成成分である溶
剤としては、不活性液体の有機溶媒が使用できる。この
溶剤の沸点は130〜350℃の沸点範囲を有している
ことが好ましく、このために適当な溶媒としては、α又
はβテルピノールのようなテルペン、又はケロセン、ジ
ブチルフタレート、ブチルカルビトール、ブチルカルビ
トールアセテート、ヘキサメチレン、グリコール、及び
高沸点のアルコール及びアルコールエステルのような他
の溶媒との混合物である。各適用についての所望の粘度
及び揮発性要件を得るためこれらの溶媒及び他の溶媒の
各種の組み合わせで調合される。使用する有機溶媒の量
及び種類は最終的に所望の粘度が得られるように定め
る。
【0033】放電空間にNe、Xe- He、Xe- Ar
等の混合ガスのグロー放電により放射される真空紫外線
を利用して、励起発光する蛍光体を利用することがで
き、希土類またはマンガン族を付活剤としたアルミン酸
塩蛍光体、けい酸塩蛍光体等を用いる。赤色としてY2
3 :Eu、Y2 SiO5 :Eu、(Y、Gd)B
3:Eu、緑色としてZn2 SiO4 :Mn、BaA
1219:Mn、青色としてY2 SiO5 :Ce、Ba
MgAl1423:Euなどを用いる。
【0034】感光性ペースト中に混合される微細粉砕さ
れた蛍光体粒子粉末は、光重合性単量体に対して50乃
至300重量部で構成されていることが好ましく、焼成
により有機成分を除去した後、所望の厚みが得られるよ
うに比率を適宜定める。50重量部以下では、蛍光膜が
薄くなり設計膜厚が得られ難く、300重量部以上で
は、フォトリソ技術による良好な現像性が得られなくな
る傾向がある。
【0035】蛍光体層の形成においては、従来より知ら
れているポリビニルアルコールと重クロム酸塩との混合
水溶液に蛍光体粉末を分散したスラリーを用いて、塗
布、露光、現像を所望の回数繰り返して、複数の蛍光体
層を形成してもよい。
【0036】請求項1に係わるプラズマディスプレイ用
平面基板においては、フォトリソグラフィ技術によっ
て、感光性樹脂組成物層をパターニングし電極材料、リ
ブ材料の充填領域が形成される。そして、電極材料、リ
ブ材料はパターニングした領域内に充填され、この規定
された領域内において電極、リブがパターン形成され
る。従って、感光性樹脂組成物層に規定されることによ
って、パターンの位置ズレや裾広がりを防止することが
でき、電極またはリブパターンの微細加工が行える。
【0037】請求項2に係わるプラズマディスプレイ用
平面基板においては、フォトリソグラフィ技術に依っ
て、感光性樹脂組成物層をパターニングし電極材料、リ
ブ材料の充填領域が形成される。そして、電極材料、リ
ブ材料はパターニングした領域内に充填され、この規定
された領域内において電極、リブがパターン形成され
る。次いで、感光性蛍光体ペーストを、感光性樹脂組成
物層上及びリブ材上に塗布し、露光、露光された領域以
外の感光性蛍光体ペーストを現像除去するフォトリソグ
ラフィー技術が使用される。蛍光体層を平面な基材上に
おいて塗布しフォトリソグラフィ技術を採用することに
より、大面積に渡って高度な合わせ精度が得られ、位置
ずれにした蛍光体層及びこれに起因するむらが防止でき
る。
【0038】請求項3に係わるプラズマディスプレイ用
平面基板においては、前記請求項1乃至2に係わるプラ
ズマディスプレイ用平面基板で得られる作用効果の他
に、平面基板上に赤、緑及び青の発光色を有する複数色
の蛍光体層を形成することができる。このことにより、
フルカラー表示が可能なプラズマディスプレイ用平面基
板を提供することができる。
【0039】請求項4に係わるプラズマディスプレイ用
平面基板においては、前記請求項1乃至3に記載される
プラズマディスプレイ用平面基板によって得られる作用
効果の他に加えて、蛍光体のパターニングを終えた後、
平面基板上の有機成分を焼成によって除去する。焼成に
より、電極、リブ、蛍光体ペースト中のビヒクルや感光
性樹脂組成物は分解され、蛍光体粉末は基板底面と次第
に降下する。蛍光体粉末は樹脂成分よりも比重が重いた
め、必然的に基板底面は厚くなるが、リブ壁面にも残留
し、焼成後は均一な膜が形成される。
【0040】請求項5に係わるプラズマディスプレイ用
平面基板においては、前記感光性組成物をストライプパ
ターン状に開口させる条件が、膜厚を開口幅で除した比
で0. 05以上7以下を満足する条件で規定すること
で、充填される電極、リブパターンを狭ピッチパターン
で位置ズレなく、そして裾幅の広がらない形状とするこ
とができる。
【0041】請求項6に係わるプラズマディスプレイ用
平面基板においては、前記請求項1乃至5項にプラズマ
ディスプレイ用平面基板で得られる作用効果に加えて、
焼成によって有機成分を除去する際に、本発明の感光性
樹脂組成物によって、酸素導入量の限られた雰囲気中で
完全に分解させることが可能で、本質的に炭素物質など
の残留物を残すことがなく電極、リブ、蛍光体の形成さ
れたプラズマディスプレイ用平面基板を提供することが
できる。
【0042】請求項7及び請求項8に係わるプラズマデ
ィスプレイ用平面基板においては、前記請求項1乃至6
項にプラズマディスプレイ用平面基板で得られる作用効
果に加えて、上記平面基板上への塗工形成に容易に適用
できる組成物であり、且つ微細粉砕された蛍光体粉末を
良好に分散できる形態をとる。これにより、設計した形
状で蛍光体層を形成したプラズマディスプレイ用平面基
板を提供することができる。
【0043】
【実施例】以下、本発明のプラズマデイスプレイ用平面
基板の製造方法の一実施例について各段階の状態を模式
的に示す図面を参照しながら説明する。説明における使
用材料および温度、時間などの材料処理条件は好適な一
例を示したもので、説明に用いた図面は本発明を各構成
成分の大きさ、形状、配置関係を概略して示した。
【0044】<実施例1>はじめに感光性組成物を、以
下の手順で合成した。すなわち、メタクリル酸40重量
部、メチルメタクリレート40重量部、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート20重量部をそれぞれ混合しジエ
チレングリコールモノエチルエーテルを溶媒にして、常
法にしたがって共重合を行った。固形分比は40%so
ln. 重合開始剤にはアゾビスイソブチロニトリルを使
用した。
【0045】上記共重合体をバインダー樹脂とし固形分
100重量部に対し、ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート(東亜合成株式会社製、多官能アクリルモノ
マー:M400)60重量部、光重合開始剤(東京化成
株式会社製:2、2−ジメトキシ−2−フェニルアセト
フェノン)0. 12重量部の比率で混合し、感光性樹脂
組成物15を得た。
【0046】この感光性樹脂組成物15を、先ず、ポリ
エステル300メッシュのスクリーン版を用いて背面ガ
ラス基板2上に全面ベタで塗布し、乾燥(70°C、2
0分)させ、線幅50μm、ピッチ150μmのストラ
イプパターンのクロム蒸着石英マスク16を介して紫外
光17で露光(400mJ/cm2 )した(図3(a)
参照)。
【0047】ついで、スプレー現像(0. 1%Na2
3 水溶液)を行い遮光領域を除去し、厚さ10μm、
開口幅50μmの感光性樹脂組成物15をストライプパ
ターン状に、背面ガラス基板2上に露出させた(図3
(b)参照)。膜厚を開口幅で除した比は0. 2であ
る。
【0048】次に、Agと低融点ガラスフリットを低温
蒸発性且つ高粘度ビヒクルに分散している電極用ペース
ト(ノリタケカンパニーリミテッド製:NP- 4028
A)をドクター等を用いて基板表面を移動させ、前記感
光性樹脂組成物のストライプパターン開口部へ充填しア
ドレス電極14とした(図3(c)参照)。
【0049】次いで、ストライプパターン状に露出され
た感光性樹脂組成物膜とこの感光性樹脂組成物膜の開口
部に充填されたアドレス電極が塗布された背面ガラス基
板上に、再度感光性樹脂組成物15を、ポリエステル3
0メッシュのスクリーン版を用いて、全面ベタで塗布
し、膜厚150μmを積層形成し、同様に紫外光17で
露光を行った(図3(d)参照)。この後、スプレー現
像を行い感光性樹脂組成物15を開口幅50μmのスト
ライプパターン状に開口させた(図3(e)参照)。膜
厚を開口幅で除した比は3である。
【0050】次に、アルミナと低融点ガラスフリットを
エチルセルロースをビヒクルに分散しているリブペース
ト(奥野製薬株式会社製:ELDー530)をドクター
等を用いて基板表面を移動させ、前記感光性樹脂組成物
15のストライプパターン開口部へ充填し、リブ7とし
た(図3(f)参照)。
【0051】続いて、蛍光体層を形成する。前記共重合
体をバインダー樹脂とし、固形分100重量部に対し、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(東亜合成
株式会社製、多官能アクリルモノマー:M400)60
重量部、同アクリルモノマーに対し、化成オプトニクス
製の赤色用蛍光体粉末(Y、Gd)BO3 :Euを25
0重量部、同アクリルモノマーに対し光重合開始剤(東
京化成製:2、2ージメトキシー2ーフェニルアセトフ
ェノン)0. 12重量部の比率で混合し、感光性蛍光体
ペーストを得た。
【0052】この感光性蛍光体ペーストをポリエステル
150メッシュのスクリーン版を用いてリブペーストが
充填された感光性樹脂組成物15表面へ、全面ベタで塗
布した。乾燥後の膜厚は40μmであった。
【0053】次いで、アドレス電極に平行でリブ7へオ
ーバーラップするストライプパターンのマスク16を用
いて、発光色の配置に対応して露光した(図3(g)参
照)。
【0054】次いで、現像してストライプパターンの蛍
光体層5Rを形成した(図3(h)参照)。
【0055】以下同様に、緑色用蛍光体粉末Zn2 Si
4 :Mn、青色用蛍光体粉末BaMgAl1423:E
uをペースト化し繰り返し位置合わせを行い、緑色蛍光
体層5G、青色蛍光体層5Bを形成した(図3(i)参
照)。
【0056】この後、感光性樹脂組成物15と電極、リ
ブ及び蛍光体ペースト中の有機成分を除去するために4
20°C、60分の条件と、電極、リブペースト中の低
融点ガラスフリットを軟化融着させるために580°
C、10分の条件で焼成を行った。こうして、背面ガラ
ス基板2上へ電極パターン、リブパターンおよび蛍光体
層を形成しプラズマディスプレイ用平面基板を製造した
(図3(j)参照)。
【0057】<実施例2>メタクリル酸30重量部、ア
クリル酸40重量部、2ーヒドロキシエチルメタクリレ
ート30重量部比の共重合体100重量部に対し、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート60重量部、光
重合開始剤(チバガイギー社製:ピペロニルトリクロロ
メチルsートリアジン)0. 15重量部の比率で混合
し、感光性樹脂組成物15を得た。この感光性樹脂組成
物15を実施例1に記載のように塗布、乾燥、露光、現
像して膜厚10μm、開口幅50μmで背面ガラス基板
をストライプパターン形状に開口し露出させた。膜厚を
開口幅で除した比は0. 2である。この後、この領域へ
実施例1と同様の電極用ペーストを充填した。
【0058】次いで、上記の感光性樹脂組成物15を再
び背面ガラス基板上2に全面ベタで塗布し、乾燥、露
光、現像して、膜厚150μm、開口幅50μmのスト
ライプパターンを状に開口させた。膜厚を開口幅で除し
た比は3である。この後、この領域実施例1と同様にし
てリブペーストを充填した。
【0059】続いて、上記共重合体100重量部に対
し、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(東亜
合成株式会社製 多官能アクリルモノマー:M400)
60重量部、同アクリルモノマーに対し、化成オプトニ
クス株式会社製の赤色用蛍光体粉末(Y、Gd)B
3 :Euを250重量部、同アクリルモノマーに対し
光重合開始剤(チバガイギー社製:ピペロニルトリクロ
ロメチルsートリアジン)0. 15重量部の比率で混合
し、感光性蛍光体ペーストを得た。この感光性蛍光体ペ
ーストを全面ベタで塗布し、アドレス電極に平行でリブ
7へオーバーラップするストライプパターンのマスクを
介して、露光、現像して蛍光体層5Rを形成した。以下
同様に、緑色用蛍光体層5G、青色蛍光体層5Bを形成
した。
【0060】この後、感光性樹脂組成物15と電極、リ
ブ及び蛍光体ペースト中の有機成分を除去するために4
20°C、60分の条件と、電極、リブペースト中の低
融点ガラスフリットを軟化融着させるために580°
C、10分の条件で焼成を行った。こうして、背面ガラ
ス基板2上へ電極パターン、リブパターンおよび蛍光体
層を形成しプラズマディスプレイ用平面基板を製造した
(図3(j)参照)。
【0061】<実施例3>メタクリル酸40重量部、メ
チルメタクリレート40重量部、2ーヒドロキシエチル
メタクリレート20重量部比の共重合体100重量部に
対し、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート60
重量部、光重合開始剤(東京化成株式会社製:2、2ー
ジメトキシー2ーフェニルアセトフェノン)0. 12重
量部の比率で混合し、感光性樹脂組成物15を得た。こ
の感光性樹脂組成物15を実施例1に記載のように塗
布、乾燥、露光、現像して膜厚10μm、開口幅30μ
mで背面ガラス基板をストライプパターン形状に露出さ
せた。膜厚を開口幅で除した比は0. 33である。この
後、この領域へ電極用ペーストを充填した。
【0062】次いで、上記の感光性樹脂組成物15を再
び背面ガラス基板上2に全面ベタで塗布し、乾燥、露
光、現像して、膜厚150μm、開口幅30μmのスト
ライプパターンを状に開口させた。膜厚を開口幅で除し
た比は5である。この後、この領域へリブペーストを充
填した。
【0063】続いて、上記共重合体100重量部に対
し、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(東亜
合成株式会社製 多官能アクリルモノマー:M400)
60重量部、同アクリルモノマーに対し化成オプトニク
ス株式会社製の赤色用蛍光体粉末(Y、Gd)BO3
Euを250重量部、同アクリルモノマーに対し光重合
開始剤(東京化成株式会社製:2、2ージメトキシー2
ーフェニルアセトフェノン)0. 15重量部の比率で混
合し、感光性蛍光体ペーストを得た。この感光性蛍光体
ペーストを全面ベタで塗布し、アドレス電極に平行でリ
ブ7へオーバーラップするストライプパターンのマスク
を介して、露光、現像して蛍光体層5Rを形成した。以
下同様に、緑色用蛍光体層5G、青色蛍光体層5Bを形
成した。
【0064】この後、感光性樹脂組成物15と電極、リ
ブ及び蛍光体ペースト中の有機成分を除去するために4
20°C、60分の条件と、電極、リブペースト中の低
融点ガラスフリットを軟化融着させるために580°
C、10分の条件で焼成を行った。こうして、背面ガラ
ス基板2上へ電極パターン、リブパターンおよび蛍光体
層を形成しプラズマディスプレイ用平面基板を製造した
(図3(j)参照)。
【0065】<実施例4>メタクリル酸30重量部、ア
クリル酸40重量部、2ーヒドロキシエチルメタクリレ
ート30重量部比の共重合体100重量部に対し、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート60重量部、光
重合開始剤(チバガイギー社製:ピペロニルトリクロロ
メチルsートリアジン)0. 15重量部の比率で混合
し、感光性樹脂組成物15を得た。この感光性樹脂組成
物を実施例1に記載のように塗布、乾燥、露光、現像し
て膜厚10μm、開口幅30μmで背面ガラス基板をス
トライプパターン形状に露出させた。膜厚を開口幅で除
した比は0. 33である。この後、この領域へ電極用ペ
ーストを充填した。
【0066】次いで、上記の感光性樹脂組成物17を再
び背面ガラス基板上2に全面ベタで塗布し、乾燥、露
光、現像して、膜厚200μm、開口幅30μmでスト
ライプパターン状に開口させた。膜厚を開口幅で除した
比は6. 7である。この後、この領域へリブペースト充
填した。
【0067】続いて、上記共重合体100重量部に対
し、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(東亜
合成株式会社製 多官能アクリルモノマー:M400)
60重量部、同アクリルモノマーに対し、化成オプトニ
クス株式会社製の赤色用蛍光体粉末(Y、Gd)B
3 :Euを250重量部、同アクリルモノマーに対し
光重合開始剤(チバガイギー社製:ピペロニルトリクロ
ロメチルsートリアジン)0. 15重量部の比率で混合
し、感光性蛍光体ペーストを得た。この感光性蛍光体ペ
ーストを全面ベタで塗布し、アドレス電極に平行でリブ
7へオーバーラップするストライプパターンのマスクを
介して、露光、現像して蛍光体層5Rを形成した。以下
同様に、緑色用蛍光体層5G、青色蛍光体層5Bを形成
した。
【0068】この後、感光性樹脂組成物15と電極、リ
ブ及び蛍光体ペースト中の有機成分を除去するために4
20°C、60分の条件と、電極、リブペースト中の低
融点ガラスフリットを軟化融着させるために580°
C、10分の条件で焼成を行った。こうして、背面ガラ
ス基板2上へ電極パターン、リブパターンおよび蛍光体
層を形成しプラズマディスプレイ用平面基板を製造した
(図3(j)参照)。
【0069】<実施例5>実施例1に記載の感光性樹脂
組成物と電極ペースト及びリブペーストを用いて、同条
件でアドレス電極、リブペーストの充填を順次行った。
次いで、蛍光体層の形成は、ポリビニルアルコールと重
クロム酸塩との混合水溶液に化成オプトニクス株式会社
製の赤色用蛍光体粉末(Y、Gd)BO3 :Euを25
0重量部(対固形分比)、分散させたスラリーを用い基
板全面にベタで塗布し、アドレス電極に平行でリブ7へ
オーバーラップするストライプパターンのマスクを介し
て、露光、現像して蛍光体層5Rを形成した。以下同様
に、緑色用蛍光体層5G、青色蛍光体層5Bを形成し
た。
【0070】この後、感光性樹脂組成物15と電極、リ
ブ及び蛍光体ペースト中の有機成分を除去するために4
20°C、60分の条件と、電極、リブペースト中の低
融点ガラスフリットを軟化融着させるために580°
C、10分の条件で焼成を行った。こうして、背面ガラ
ス基板2上へ電極パターン、リブパターンおよび蛍光体
層を形成しプラズマディスプレイ用平面基板を製造した
(図3(j)参照)。
【0071】こうして製造した実施例1〜5のプラズマ
ディスプレイ用平面基板のアドレス電極、リブ、蛍光体
層は共に優れた形状を有し、また、寸法位置ずれのない
ものであった。焼成後に得られたパターンの膜厚、線幅
等を表1に示した。
【0072】
【表1】
【0073】このように形成したプラズマディスプレイ
用背面基板とは別に、前面ガラス基板1上へITO(I
ndium Tin Oxide)をスパッタ法により
製膜し、任意のパターンに形成した表示電極10、バス
電極11とさらに誘電体層12、MgO層からなる保護
層13を設けた。そして、前記プラズマディスプレイ用
背面基板とを対向配置し、かつ表示電極とアドレス電極
が直交するよう重ね合わせパネル外周部にホウ珪酸鉛ガ
ラスペースト(日本電気ガラス株式会社製 粉末フリッ
ト#PLSー7105/100)を200重量部、エチ
ルセルロースを10重量部、ブチルカルビトールアセテ
ートを20重量部、をそれぞれ加え混合したペーストを
塗布し、排気管より排気しながら450°C、20分の
条件で焼成しガラスフリットを熔融させて封止した。真
空度が10-5Torrに達した後、パネル内にガスを封
入してパネルを完成させた(図2参照)。このようにし
て製造したプラズマディスプレイパネルは、安定してお
り、十分な輝度、コントラストを得ることができた。
【0074】<比較例1>前記実施例で用いた感光性組
成物15を用いずに、同じ材料の電極ペースト及びリブ
ペーストによって、直接背面ガラス基板2上にそれぞれ
のパターンに対応したスクリーン印刷版を用いて、アド
レス電極14を形成した。続いて、繰り返しスクリーン
印刷を行いリブ7を形成した。形成されたパターン形状
は、印刷直後ペースト形状を保持することができずにじ
みが発生し、リブについてはパターン下部側の幅が広が
っていた。更に両者ともスクリーン版の延びに起因する
位置ズレが生じておりおり、電極、リブを高解像で位置
ズレなく微細加工することが出来なかった(表1参
照)。
【0075】また、同様にして蛍光体粉末をエチルセル
ロースをビヒクルとした赤色用蛍光体ペーストを用い、
所定の位置にリブパターンへオーバーラップするように
開口したスクリーン版を用いて蛍光体層5Rを印刷し
た。同様にして、位置合わせし緑色蛍光体層5G、青色
蛍光体層5B形成した。このようにして製造した背面基
板を観察したところ、膜厚を均一にすることが出来てお
らず、またスクリーンメッシュから塗出しない場所が発
生し、蛍光体の抜けムラとなっていた。
【0076】前面基板と平面基板を前記実施例と同様に
して封止し、パネルを完成させたが、安定した輝度やコ
ントラストが得られない問題が発生した。
【0077】
【発明の効果】従来のスクリーン印刷法による厚膜パタ
ーン形成に比べ、電極パターンの絶対寸法精度、リブの
位置合わせ精度が向上するとともに、高解像性で優れた
高精細パターンを大画面化にも対応し形成することがで
きる。従って、本発明によってプラズマデイスプレイパ
ネル製造することで、安定した輝度やコントラストの表
示品質を有するプラズマデイスプレイパネルを低コスト
で提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】DC型プラズマデイスプレイの構造を示す斜視
説明図である。
【図2】AC型プラズマデイスプレイの構造を示す斜視
説明図である。
【図3】本発明の一実施例であるプラズマデイスプレイ
用平面基板の製造方法の一実施例を示す説明図で、
(a)は感光性樹脂組成物15を背面ガラス基板2上に
塗布し、マスク16を介して紫外光17で露光した状態
を示す説明図、(b)は遮光領域を除去して背面ガラス
基板2上に感光性樹脂組成物15をストライプパターン
状に露出させた状態を示す説明図、(c)はストライプ
パターン開口部に電極用ペーストを充填し、アドレス電
極14を形成させた状態を示す説明図、(d)はさらに
感光性樹脂組成物15を積層形成させ、紫外光17で露
光させた状態を示す説明図、(e)は遮光領域を除去し
て感光性樹脂組成物15をストライプパターン状に開口
させた状態を示す説明図、(f)はストライプパターン
開口部にリブ7を充填した状態を示す説明図、(g)は
感光性樹脂ペーストを全面塗布し、露光させた状態を示
す説明図、(h)は現像してストライプパターン状の赤
色蛍光体層5Rを形成させた状態を示す説明図、(i)
は赤色蛍光体層5Rのほか緑色蛍光体層5Gと青色蛍光
体層5Bを形成させた状態を示す説明図、(j)は焼成
工程を経てプラズマデイスプレイ用平面基板とした状態
を示す説明図である。
【符号の説明】
1…前面ガラス基板 2…背面ガラス基板 3…表示陽極 4…補助陽極 5…蛍光体層 6…陰極 7…リブ 8…画素セル 9…可視光 10…表示電極 11…バス電極 12…誘電体層 13…保護層 14…アドレス電極 15…感光性樹脂組成物 16…マスク 17…紫外光

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前面ガラス基板あるいは背面ガラス基板を
    構成する平面基板上に、複数の放電空間を区画するため
    に設けられた複数のリブと、このリブの間に電極が形成
    されたプラズマディスプレイ用平面基板の製造方法にお
    いて、 前記電極及びリブを形成する工程が、感光性樹脂組成物
    を平面基板に塗布し、フォトリソグラフィー技術により
    パターン状に除去した領域に電極材料、リブ材料を充填
    する工程を備えたことを特徴とするプラズマディスプレ
    イ用平面基板の製造方法。
  2. 【請求項2】前面ガラス基板あるいは背面ガラス基板を
    構成する平面基板上に、複数の放電空間を区画するため
    に設けられた複数のリブと、このリブの間に電極および
    蛍光体層が形成されたプラズマディスプレイ用平面基板
    の製造方法において、 前記電極、リブ及び蛍光体体層を形成する工程が、感光
    性樹脂組成物を平面基板に塗布しフォトリソグラフィー
    技術によりパターン状に除去した領域に電極材料、リブ
    材料を充填する工程と、感光性蛍光体ペーストを感光性
    樹脂組成物及びリブ材上部に塗布し、フォトリソグラフ
    ィー技術により蛍光体層をパターン形成する工程とを備
    えたことを特徴とするプラズマディスプレイ用平面基板
    の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載のプラズマディスプレイ用平
    面基板の製造方法において、赤、緑及び青の発光色を有
    する感光性蛍光体ペーストを用い、かつ発光色の配置に
    対応してフォトリソグラフィー技術を繰り返して複数色
    の蛍光体層を形成することを特徴とするプラズマディス
    プレイ用平面基板の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載されるプ
    ラズマディスプレイ用平面基板の製造方法において、平
    面基板上の感光性樹脂組成物、電極材料、リブ材料及び
    蛍光体層を焼成し、有機組成分の除去を行うことを特徴
    とするプラズマディスプレイ用平面基板の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかに記載のプラズ
    マディスプレイ用平面基板の製造方法において、感光性
    樹脂組成物を、膜厚を開口幅で除した比で0. 05以上
    7以下を満足する条件で、ストライプパターン状に開口
    させることを特徴とするプラズマディスプレイ用平面基
    板の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかに記載のプラズ
    マディスプレイ用平面基板の製造方法において、平面基
    板上に塗布される感光性樹脂組成物がバインダー樹脂、
    光重合性単量体、光開始剤、及び溶剤から構成されてい
    ることを特徴とするプラズマディスプレイ用平面基板の
    製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれかに記載のプラズ
    マディスプレイ用平面基板の製造方法において、感光性
    蛍光体ペーストが微細粉砕された蛍光体粒子粉末、バイ
    ンダー樹脂、光重合性単量体、光開始剤及び溶剤から構
    成されていることを特徴とするプラズマディスプレイ用
    平面基板の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1乃至7のいずれかに記載のプラズ
    マディスプレイ用平面基板の製造方法において、感光性
    蛍光体ペーストが微細粉砕された蛍光体粒子粉末、バイ
    ンダー樹脂、光重合性単量体、光開始剤及び溶剤から構
    成されおり、微細粉砕された蛍光体粒子粉末が、光重合
    性単量体の50乃至300重量部、光重合性単量体がバ
    インダー樹脂の20乃至80重量部で構成されているこ
    とを特徴とするプラズマディスプレイ用平面基板の製造
    方法。
  9. 【請求項9】請求項1乃至8のいずれかに記載のプラズ
    マディスプレイ用平面基板の製造方法を用いて製造され
    たプラズマディスプレイ用平面基板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100329789B1 (ko) * 1999-06-30 2002-03-25 박종섭 플라즈마디스플레이 패널의 제조방법
JP2002367518A (ja) * 2001-06-12 2002-12-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイパネル用電極、プラズマディスプレイパネル

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