JPH10294036A - 回路遮断器の消弧装置 - Google Patents

回路遮断器の消弧装置

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JPH10294036A
JPH10294036A JP11442497A JP11442497A JPH10294036A JP H10294036 A JPH10294036 A JP H10294036A JP 11442497 A JP11442497 A JP 11442497A JP 11442497 A JP11442497 A JP 11442497A JP H10294036 A JPH10294036 A JP H10294036A
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JP
Japan
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arc
grid
extinguishing
extinguishing device
circuit breaker
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Application number
JP11442497A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Miura
三浦  正夫
Atsushi Koyama
淳 小山
Naoji Uchida
直司 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10294036A publication Critical patent/JPH10294036A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回路遮断器のデアイオン形消弧装置において、
グリッドの切欠両側の脚部のアークによる損傷を防止す
る。 【解決手段】グリッド2を支持する絶縁体12の内側
に、グリッド2の切欠2aークの両側の脚部を側壁13
aで内側から覆う中消弧室13を設置する。グリッド脚
部が中消弧室13の側壁13aによりアークから遮蔽さ
れるので、この部分のアークによる溶融、飛散が防止さ
れる。また、中消弧室13に、その左右側壁13aの上
端部間を結ぶ前壁13bを設けることにより、開離後の
可動接触子1と最上段のグリッド2との間に溶融金属粒
子が付着・固化して可動接触子1の運動が阻害されるこ
とが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、配線用遮断器や漏電
遮断器などの回路遮断器に用いられる消弧装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】上記消弧装置として、図4に示すいわゆ
るデアイオン形のものが知られている。この消弧装置は
可動接触子1が通るV字状の切欠2aを持つグリッド2
を適当な間隔で積み重ね、これらを絶縁物(ファイバ、
ポリエステルガラスマット積層板など)の支持板3で支
持したもので、グリッド2は支持板3に接着やかしめ加
工により固定されている。
【0003】図5は上記デアイオン形消弧装置を備えた
回路遮断器の一例を示す電源側部分の縦断面図で、電源
側端子4が一体形成された固定接触子5の反対側の端部
は可動接触子1に沿うようにU字状に折り返され、この
折り返し部5aの先端に可動接触子1の可動接点6と接
触する固定接点7が設けられている。また、固定接触子
5には可動・固定接点6,7間に発生したアーク8を消
弧装置に向かって導くアークホーン9が取り付けられて
いる。
【0004】ここで、固定接触子5の折り返し部5aと
これに平行な可動接触子1とをそれぞれ流れる電流の向
きは矢印Aで示すように互いに逆向きであるため、これ
らの電流間には電磁反発力が作用し、短絡電流などの大
電流が流れると可動接触子1はこの電磁反発力で撥ね上
げられる。その結果、作動原理は省略するが可動接触子
1は限流機構10に駆動されて開閉機構11の作動を待
たずに鎖線で示す開離位置まで急速に駆動される。その
際、アーク8は折り返し部5aを流れる電流の磁界によ
り矢印B方向に力を受け、消弧装置の奥に向かって駆動
される。このアーク8はグリッド2の存在により生じる
自身の磁束の片寄りにより更にその奥まで引き込まれ、
グリッド2により冷却されるとともに各グリッド2間の
短いアークに分割され、アーク電圧が高められて急速に
消弧される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような消弧装置に
おいて、従来はグリッドをアークから遮蔽する有効な手
段を持たないため、最も高温になるアーク中心部の近傍
にあるグリッドの両脚部(V字状切欠の両側部分)がア
ークと接触して溶融、飛散し、金属微粒子が開閉機構部
に付着してその円滑な動作を阻害したり、相間の絶縁強
度を低下させたりする危険が大きかった。そこで、この
発明の課題は、アークによるグリッドの損傷を防止し、
併せて遮断性能の向上を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、可動接触子が通るV字状の切欠を持つ
複数枚のグリッドが適当な間隔に積み重ねられた回路遮
断器の消弧装置において、前記切欠の両側に位置する前
記グリッドの両脚部を内側から覆う左右一対の側壁を有
する絶縁物の中消弧室を設けるものとする。このような
手段によれば、グリッドの露出面が少なくなり、その
分、アークによるグリッドの損傷が抑制される。
【0007】上記消弧装置において、開極状態の可動接
触子の先端部と最上段のグリッドの切欠奥部との間を遮
る前壁を中消弧室の左右側壁の上端部間を結んで形成す
るのがよく、これにより可動接触子の開極状態におい
て、最上段のグリッドの切欠奥部と可動接触子先端部と
の間に、アーク熱により溶融、飛散した金属が詰まり、
そのまま冷却・固化するトラブルが回避できる。
【0008】上記中消弧室はアークとの接触により消弧
性のガスを発生するモールド樹脂により一体成形するの
がよい。これにより、中消弧室から発生する消弧性ガス
でアークの冷却が促進され、遮断性能の向上が図れる。
【0009】一方、消弧装置と開閉機構との間を仕切る
隔壁を設けることにより、開閉機構部分へのアークガス
の侵入や溶融金属の飛散、付着が防止され、また固定接
触子の上面を覆う絶縁カバーを設けることにより、固定
接触子からアークホーンへのアークの足の速やかな移動
が図られるが、前記隔壁や絶縁カバーを中消弧室に形成
すれば、消弧装置の構成が簡潔となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図3に基づいてこの
発明の実施例を説明する。なお、従来例と対応する部分
には同一の符号を用いるものとする。図1は縦に破断し
て示した消弧装置部分の斜視図、図2は中消弧室の斜視
図、図3は消弧装置の縦断面図である。図1において、
電源側端子4が一体形成された固定接触子5は反対側が
U字状に折り返され、この折り返し部の上面に固定接点
7が接合され、またその先の部分にアークホーン9が取
り付けられている。消弧装置は絶縁体12に複数枚(図
では5枚)のグリッド2が適当な間隔に積み重ねられて
構成され、可動接触子1はグリッド2に形成されたV字
状の切欠2aを通して、図1に実線で示した閉成位置と
鎖線で示した開離位置との間で開閉運動をする。可動接
触子1とグリッド2との間には中消弧室13が設置され
ている。
【0011】図1及び図3において、絶縁体12は左右
の一対の側壁12aと、これらを上部及び下部でそれぞ
れ互いに連結する連結部12b及び12cとからなり、
耐アーク性のメラミン系モールド樹脂により一体成形さ
れている。左右の側壁12aの対向面には断面方形の条
溝14が、側壁12aの負荷側端面(図3の右側端面)
から斜めに上昇するように多段に形成され、グリッド2
は左右の側壁12aに跨がるようにして条溝14に圧入
されている。
【0012】一方、中消弧室13は、左右一対の側壁1
3aと、左右の側壁13aの上端部間をグリッド2の切
欠2aに沿って円弧状に結ぶ前壁13bとを備えてい
る。また、中消弧室13には、消弧装置と開閉機構11
(図5参照)との間を仕切る隔壁15と、固定接触子5
の上面を覆う絶縁カバー16とが一体形成されている。
隔壁15には可動接触子1の開閉運動経路に沿ってスリ
ット15aが設けられ、絶縁カバー16には固定接点7
を露出させる窓穴16aが設けられている。中消弧室1
3は、高温のアークと接触するとアーク冷却効果の高い
水素ガスが発生する樹脂、例えばポリメチルペンテン樹
脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアセタール樹
脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂などを用いて成形される。
【0013】中消弧室13は絶縁体12の内側に隔壁1
5が絶縁体側壁12aの端面に接するように図3の右側
から組み合わされ、絶縁カバー16を介して固定接触子
5上に支持され、回路遮断器の図示しない本体カバーで
押さえられて固定される。この状態において、中消弧室
13の側壁13aは可動接触子1の両側に位置するグリ
ッド2の両脚部(切欠2aの両側部分)を内側から覆
い、また前壁13bは図3に示すように、最上段のグリ
ッド2の切欠2aの奥部に位置する。
【0014】上記構成において、電流遮断時には可動・
固定接点6,7間にはアークが発生し、このアークはす
でに述べたようにグリッド2に引き込まれて消弧される
が、その際、グリッド2の両脚部は中消弧室13の側壁
13aで内側から覆われ、アークから遮蔽されるので、
アークによるこの部分の溶融、飛散が防止されるととも
に、アークに近接する側壁13aからは大量の消弧性ガ
スが発生し、アークの冷却が促進されて消弧が早められ
る。
【0015】また、開離後の可動接触子1の先端部分は
最上段のグリッド2の切欠奥部と接近した状態で停止す
るため、従来は図3に示すように、これら両部分の間が
グリッド2や接点6,7などの溶融で生じた金属微粒子
の溶着・固化物17により橋絡され、可動接触子1が動
かなくなるようなことがあったが、図示構成においては
可動接触子1の先端部分と最上段のグリッド2の切欠奥
部との間を中消弧室13の前壁13bが遮っているので
前記橋絡が発生せず、可動接触子1の動作が妨げられる
ような事故も生じない。
【0016】更に、図示実施の形態においては、金属微
粒子の開閉機構部への飛散を防止する隔壁15及び固定
接触子5をアークから遮蔽する絶縁カバー16は中消弧
室13と一体形成されているため、これらを別途形成し
て装着する必要がなく、消弧装置の構成が簡潔となる。
【0017】
【発明の効果】この発明によれば、中消弧室によりアー
クの最も温度の高い中心部に曝されるグリッドの両脚部
がアークから遮蔽されるため、グリッド両脚部の溶着、
飛散による開閉機構の損傷や相間絶縁の低下が少なくな
る。また、中消弧室に前壁を設けることにより、開離後
の可動接触子の先端部分とグリッドとの間に溶融金属粒
子が付着・固化して可動接触子の動作が阻害されること
が防止される。更に、中消弧室を消弧性ガスを発生する
樹脂から成形することにより、アークと最も近接する中
消弧室から大量の消弧性ガスが発生して消弧が促進され
る。また、その場合、消弧装置と開閉機構との間を仕切
る隔壁と、固定接触子の上面を覆う絶縁カバーとを中消
弧室に一体形成すれば、消弧装置の構成を簡潔になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す消弧装置部分の破
断斜視図である。
【図2】図1における中消弧室の斜視図である。
【図3】図1の消弧装置部分の縦断面図である。
【図4】従来の消弧装置を示す斜視図である。
【図5】図4の消弧装置を備えた回路遮断器の要部縦断
面図である。
【符号の説明】
1 可動接触子 2 グリッド 5 固定接触子 6 可動接点 7 固定接点 9 アークホーン 13 中消弧室 13a 側壁 13b 前壁 15 隔壁 16 絶縁カバー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可動接触子が通るV字状の切欠を持つ複数
    枚のグリッドが適当な間隔に積み重ねられた回路遮断器
    の消弧装置において、 前記切欠の両側に位置する前記グリッドの両脚部を内側
    から覆う左右一対の側壁を有する絶縁物の中消弧室を設
    けたことを特徴とする回路遮断器の消弧装置。
  2. 【請求項2】開極状態の可動接触子の先端部と最上段の
    グリッドの切欠奥部との間を遮る前壁を中消弧室の左右
    側壁の上端部間を結んで形成したことを特徴とする請求
    項1記載の回路遮断器の消弧装置。
  3. 【請求項3】中消弧室をアークとの接触により消弧性の
    ガスを発生するモールド樹脂から成形したことを特徴と
    する請求項1〜請求項3のいずれかに記載の回路遮断器
    の消弧装置。
  4. 【請求項4】消弧装置と開閉機構との間を仕切る隔壁
    と、固定接触子の上面を覆う絶縁カバーとを中消弧室に
    一体形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2記
    載の回路遮断器の消弧装置。
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