JPH10293389A - 印刷装置、印刷方法、印刷装置の制御方法および記録媒体 - Google Patents

印刷装置、印刷方法、印刷装置の制御方法および記録媒体

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JPH10293389A
JPH10293389A JP11636897A JP11636897A JPH10293389A JP H10293389 A JPH10293389 A JP H10293389A JP 11636897 A JP11636897 A JP 11636897A JP 11636897 A JP11636897 A JP 11636897A JP H10293389 A JPH10293389 A JP H10293389A
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developing
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JP11636897A
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Shunetsu Takahashi
俊悦 高橋
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Original Assignee
PURITETSUKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光した後に加圧現像を行って発色させるサ
イカラーメディアなどの感光性のメディアを印刷する際
に、白枠を印刷しなくても変色を防止でき、画像を印刷
する領域を広くできる印刷装置および印刷方法を提供す
る。 【解決手段】 走査方向に現像プレート38の上を走行
しながら加圧現像を行う現像ローラー36と、現像プレ
ート38との間のギャップGを制御可能とし、ギャップ
Gのある加圧現像を行わない第2のモードと、ギャップ
Gのない加圧現像を行う第1のモードを設定できるよう
にする。これによって、露光しない領域は加圧現像を行
わないことによって変色を防止し、自然露光させて白く
することができる。従って、露光および加圧現像をせず
に紙送りが可能となり、印刷時間を短くできると共に、
白枠を印刷(露光)しないで良いので、画像を印刷する
領域もより広くできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サイカラーメディ
アなどの露光後に加圧現像を行う感光性の印刷用紙を用
いた印刷装置、印刷方法および印刷装置の制御方法並び
に印刷データおよび印刷データを作成するプログラムを
格納した記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラープリントの可能な感光性用紙とし
ては、例えば、赤、緑および青の感乳剤層を感光材とし
て表面に積層した多層乳剤発色法を用いたプリント材料
(メディア)や、発色物質を含んだ無数のマイクロカプ
セルを備えた感光材の層を有するサイカラーメディアな
どが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図1に、近年開発さ
れ、市販が計画されている支持フィルムと感光フィルム
が一体となったコンポジット型のサイカラーメディアの
概要を示してある。このサイカラーメディア1は、薄い
ポリエステルなどのフィルム(支持フィルム)2上に、
サイリスと呼ばれるマイクロカプセルを無数に含んだ感
光材の層9が形成されたメディアである。サイリスを含
んだ感光材は、従来、感光フィルムとして支持フィルム
とは別途提供されていたものであるが、図1に示したメ
ディアは支持フィルム2に感光材9が積層されたコンポ
ジットタイプとして提供されている。一般に、サイリス
3は、シアン、マゼンダ、イエローの発色物質のうちの
1つと、特定の波長の光に感度を有するフォトイニシェ
ーターと呼ばれる感応物質が封入された3色に対応した
ものが均等に塗布されており、様々な色の画像が印刷で
きるようになっている。それぞれのサイリス3に封入さ
れたフォトイニシェーターは特定の波長の光が照射され
ると、該当するサイリスを硬化させて発色物質の発色反
応を不活性化させるようになっており、各発色物質を含
んだサイリス3はそれぞれの補色の光、すなわち、シア
ンを含んだサイリス3aは赤、マゼンダを含んだサイリ
ス3bは緑、イエローを含んだサイリス3cは青の光が
照射されるとフォトイニシェーターによってサイリス3
a〜3cのそれぞれが不活性化するようになっている。
【0004】サイカラーメディア1は、このような3色
のサイリス3a〜3cに対し所定の色の光を照射して画
像を露光し、活性化あるいは不活性化する。その後、高
い圧力をかけて活性化状態のサイリス3a〜3cをつぶ
してサイリス3a〜3cの上面にコーティングされたレ
シーバ4と呼ばれる透明なポリエステル等により形成さ
れている受像層と化学反応させることにより露光(印
刷)された画像を発色させる加圧現像を行う。たとえ
ば、赤の光のみを照射した場合には、3色のサイリス3
a、3b、および3cのうちシアンのサイリス3aのみ
がフォトイニシェーターによって硬化する。このため、
圧力をかけるとマゼンダ、イエローのサイリス3bおよ
び3cがつぶれてマゼンダとイエローの発色物質が発色
する。その結果、それらの発色物質が混ざって赤を発色
する。同様に、緑の光を照射した場合には、シアンとイ
エローのサイリス3aおよび3cがつぶれて緑を発色
し、青の光を照射した場合には、シアンとマゼンダのサ
イリス3aおよび3bがつぶれて青を発色する。
【0005】さらに、フォトイニシエーターの光に対す
る応答はデジタル的ではなく連続であるため、露光時に
照射された光量に応じたそれぞれのサイリスの発色が得
られる。従って、露光時の光量を制御することにより任
意の階調が表現することが可能であり、サイカラーメデ
ィアを露光した後に加圧現像することにより多階調表示
のカラー印刷を行うことができる。
【0006】このようなコンポジット型のサイカラーメ
ディア(メディア)1は、長方形などの定型の印刷用紙
として1枚毎あるいは複数枚をカセットに収納して市販
することが考えられている。定型の印刷用紙の1つの例
は、図2(a)に示すように、四方の縁1aに沿ってボ
ーダーと呼ばれる白枠5が予め露光されたメディア1で
ある。上述したように、サイカラーメディアは、光を照
射(露光)することによってサイリス3a〜3cを不活
性化して発色する色や階調を表現し、さらに加圧現像す
ることにより露光した画像が現像できるようにしてい
る。従って、裁断する前に縁1aの周囲を予め露光して
サイリスを不活性化することにより、裁断するときに力
が加えられてもメディア1の縁1aが黒く発色するのを
防止できる。
【0007】しかしながら、定型サイズA×Bのメディ
ア1で内側のサイズC×Dの白枠5が予め露光されてい
るメディア1においては、印刷装置で画像を露光(印
刷)できる範囲6は、図2(b)に示すように白枠5の
内側のサイズC×Dと等しいかあるいは白枠5を露光し
たときの影響が全く及んでいない一回り小さなサイズE
×Fの範囲となってしまう。さらに、メディア1に露光
される白枠5のサイズには公差があり、印刷装置にメデ
ィア1が紙送りされたときの位置ずれや傾き(スキュ
ー)なども発生する。例えば、図3(a)に示すよう
に、メディア1にスキューが発生した場合は、図3
(b)に示すように、印刷装置で露光した範囲6と白枠
5が重なって画像が欠け落ちる部分7aと、未露光のた
め加圧現像すると黒く変色する部分7bが現れる。これ
に対し、画像の欠け落ちを防止することを考えて露光す
る範囲を露光可能な範囲6より小さくすると画像と白枠
5との間に変色する領域が発生してしまう。このため、
メディア1に画像を印刷する際には実際に画像を印刷す
る領域は白枠5の内側のサイズより一回り小さなサイズ
に止め、その画像を印刷する領域の周囲に白枠を印刷す
る領域を設けて画像と白枠とを同時に露光することが考
えられている。これによって、予め設けられた白枠5に
重なるように白枠が印刷され、その内部に画像が印刷さ
れるので、画像の欠け落ちや変色領域が発生するのを防
止することができる。しかしながら、白枠を合わせて印
刷するので白枠の領域が広がることとなり、画像を印刷
可能な面積はさらに小さくなってしまう。
【0008】また、近年、メディア1をレーザーを用い
て定型に裁断する技術が開発されており、この方法では
縁1aの周囲に力が加わらないので変色する恐れがな
く、ボーダー(白枠)のないメディア1を供給可能な状
況になっている。従って、メディア1の全体に画像を印
刷することも可能になるが、必ずしもメディア1の全面
積を必要とする画像が印刷されるとは限らない。このた
め、メディア1の一部に画像を印刷する場合は、画像印
刷領域以外のメディアが不活性状態のまま加圧現像され
て黒くならないように、画像を印刷する領域の周囲に白
枠を露光する必要がある。さらに、印刷装置に白枠のな
いメディア1をセットするときにも位置ずれや傾き(ス
キュー)などが発生するので、縁1aの近傍が黒く変色
しないように、また、画像の欠け落ちが発生しないよう
にするには、やはり、実際に画像を印刷する領域はメデ
ィアの有効な面積よりも小さくして、その周囲に白枠を
露光する必要がある。従って、メディアの印刷可能な領
域を全て有効に活用することができない。
【0009】そこで、本発明においては、白枠を印刷す
る領域を画像印刷領域の周囲に設けなくとも画像の欠け
落ちや変色を防止できる印刷装置および印刷方法を提供
することを目的としている。そして、メディア1の印刷
可能な面積を有効活用できる印刷装置および印刷方法、
さらに、印刷装置の制御方法および印刷装置の印刷デー
タを作成するプログラムが格納された記録媒体を提供す
ることを目的としている。また、白枠を印刷(露光)す
る処理をなくすことによって印刷データを削減でき、ま
た、印刷時間を短縮できる印刷装置および印刷方法など
を提供することを本発明の目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、メディアの印刷可能な領域を全て常に加圧現像す
るのではなく、加圧現像する領域と加圧現像しない領域
を設定できるようにしている。すなわち、本発明の印刷
装置は、感光性の印刷用紙(メディア)を露光可能な露
光装置と、露光された印刷用紙を加圧現像可能な現像装
置とを有し、現像装置が加圧現像を行う第1のモード
と、加圧現像を行わない第2のモードとを備えているこ
とを特徴としている。また、本発明の印刷方法は、感光
性の印刷用紙の印刷可能な領域の全てを露光し加圧現像
する工程に加え、印刷用紙の印刷可能な領域の1部を選
択して露光する露光工程と、露光された印刷用紙の領域
内を選択して加圧現像する現像工程とを有することを特
徴としている。
【0011】従来の印刷装置および印刷方法では、加圧
現像したときに黒く発色しないようにサイカラーメディ
アなどの加圧現像を行う必要のある印刷用紙(メディ
ア)を白色で露光して白枠を印刷していた。これに対
し、本発明においては、加圧現像する領域と加圧現像し
ない領域を設定し、加圧現像する領域を限定可能にする
ことによって、画像を印刷した領域以外の、露光してい
ない印刷可能な領域は加圧現像しないで印刷を終了し、
排紙できるようにしている。露光していない領域は、加
圧現像しないことによって排紙された後に日光や室内光
などで自然に露光されるので、白色化して安定した状態
になる。このため、白枠を印刷しなくとも、露光してい
ない領域は加圧現像しないことによって、すなわち、画
像を印刷するために露光した領域内のみを加圧現像する
ことによって、画像を印刷した領域の周囲を黒く変色さ
せずに白枠化することができる。従って、画像を印刷す
る領域の周囲に白枠を印刷するための所定の面積を確保
する必要もないので、メディアのサイズ限界まで画像印
刷領域として用いることができる。一方、メディアより
小さな画像を印刷する場合は、その画像印刷領域のみを
露光して加圧現像すれば良く、メディア全体を露光する
必要がないので印刷時間を大幅に短縮することができ
る。
【0012】露光装置が走査方向に往復動しながら露光
可能な露光ヘッドを備えた小型で安定した画質の得られ
る印刷装置においては、走査方向に延びた現像プレート
と、露光ヘッドと連動して現像プレート上を走査方向に
走行しながら加圧する現像ユニットとを用いた小型で高
圧力を発生する現像装置を採用することができ、現像プ
レートと現像ユニットの距離(ギャップ)を制御可能な
ギャップ制御装置を設けることにより、ギャップのない
加圧現像を行う第1のモードと、適度なギャップのある
加圧現像を行わない第2のモードを設定することができ
る。従って、紙送りされた印刷用紙(メディア)に対
し、印刷可能な領域の一部あるいは全部を選択して加圧
現像する、あるいは加圧現像しないようにできる。ギャ
ップを制御するには現像プレートあるいは現像ユニット
のいずれか一方、あるいは両方を動かしても良い。しか
しながら、現像ユニットと連動して露光ヘッドが動いて
しまう可能性があるので、ギャップ制御装置は、現像プ
レートの側を動かすことが望ましく、現像プレートを紙
経路と垂直な方向に動かすことによってギャップを制御
することができる。また、ギャップ制御装置は適当な大
きさのソレノイドなどを用いて現像プレートを動かすこ
とも可能である。しかしながら、十分な動力が得られる
ソレノイドなどの駆動機構は大型になるので、紙送り用
として用意されるフィードモーターの動力を用いて現像
プレートを動かすことによって、ギャップ制御装置をコ
ンパクトに纏めることが望ましい。
【0013】このような露光装置あるいは現像装置が走
査方向に動く印刷装置に本発明を適用すると、画像を形
成しない領域に対しては露光装置あるいは現像装置を走
査方向に動かさずに紙送りすることができる。従って、
印刷スピードを向上することが可能であり、特に、画像
を形成せずに白枠化することが多い印刷用紙(メディ
ア)のヘッダーとフッターの部分を紙送りするスピード
を大幅に向上できる。
【0014】また、本発明の印刷装置および印刷方法で
は、実際に画像を露光する領域がメディアの印刷可能な
領域よりも小さく、残りの領域を白枠化するような場合
は、露光工程で露光される領域と現像工程で加圧現像さ
れる領域がほぼ一致しており、露光していない領域は加
圧現像しないことによって自然に白枠化される。一方、
現像工程において、露光した領域の一部あるいは全部を
加圧現像しないことも可能であり、露光済ではあるが、
加圧現像していない領域(隠し領域)を形成することが
できる。この隠し領域は、例えば、ユーザーがペン先な
どでマニュアルで加圧現像して印刷内容を表示させるこ
とが可能であり、クイズの回答や当たり番号、さらに
は、個人情報の記載領域などとして活用することができ
る。
【0015】このように、感光性の印刷用紙を印刷デー
タに基づき露光し、その後、露光した領域の少なくとも
1部を加圧現像する印刷装置の制御方法においては、加
圧現像の要否を設定する工程を設けることにより、加圧
現像しない領域を設定することが可能であり、その領域
を白枠化することができる。あるいは、露光した領域の
中に加圧現像を要しない領域を設定することにより、露
光(印刷)された情報(画像)が隠れた状態で印刷装置
(プリンター)から出力され、その情報を必要に応じて
現すことができる隠し領域をメディア上に形成すること
ができる。このような制御は、プリンタードライバや、
画像あるいは文書処理用のアプリケーションなどに含ま
れる印刷データを作成するプログラムにおいて、加圧現
像の要否を示すデータ、さらには、露光の要否を示すデ
ータを作成できるようすることにより、印刷データを介
して行うことができる。このようなプログラムおよび印
刷データはコンピュータに読み取り可能な記録媒体に格
納して提供でき、記録媒体に格納したコンピュータで利
用できる状態で保持することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図4に、感光性のメディア、例え
ば、上述したサイカラーメディア1を用紙カセット10
に収納し、印刷装置(プリンター)20にセットして印
刷を行う様子を模式的に示してある。本例の印刷装置2
0は、例えば、B7版(約89mm×127mm)のサ
イカラーメディア1を、薄いほぼ直方体状の用紙カセッ
ト10に収納して、プリンター20の本体21にセット
できるようになっている。そして、用紙カセット10か
ら1枚1枚のメディアがプリンター20の前方の配置さ
れた印刷部22に供給され、印刷部22でカラー画像が
露光され、現像の終了したサイカラーメディア(メディ
ア)1が前面21aに用意された排出口21bから得ら
れるようになっている。このような印刷処理を行う本例
のプリンター20は、CD−ROMドライブ装置あるい
は5インチのフロッピーディスクドライブ装置などと同
じ5インチファイルベイサイズ程度に纏めることが可能
であり、パソコン本体に収納したり、あるいは、ハンデ
ィタイプのプリンターとしてノートパソコン80やPD
Aなどと共に持ち運んで使用することができる。
【0017】本例の用紙カセット10は、全体として薄
いほぼ直方体状のハウジング11を備えており、その内
部に複数枚の印刷用紙1をパッケージングできるスペー
スが形成されている。印刷用紙1に感光材の層9が形成
されているので、ハウジング11の8方の壁面は全て遮
光性のプラスチックまたは遮光処理された紙などの遮光
性の素材を用いて形成されている。用紙カセット10に
は、プリンター20の印刷部22に給紙するための給紙
口12が設けられており、この給紙口12にも遮光性を
確保するために開閉可能なシャッター13が設けられて
いる。このシャッター13は用紙カセット10がプリン
ター20に着脱されたときに自動的に開閉するようにな
っており、プリンター20にセットされるとシャッター
13が開いて給紙口12から前方10aの給紙方向15
にメディア1が給紙され、この給紙方向15と直交する
左右の走査方向16に画像が形成(印刷)される。
【0018】本例のプリンター20で画像を印刷するた
めの印刷データは、ノート型のパーソナルコンピュータ
(パソコン)80で作成され、赤外線インタフェース2
9あるいはプリンターインタフェースなどを介してプリ
ンター20に供給される。印刷する文字や画像などを含
んだ画像データを作成するときは、ノートパソコン80
で、フロッピーディスク81あるいは内蔵のハードディ
スク82などパソコン80で読み取り可能な記録媒体に
格納された文書処理あるいは画像処理を行うアプリケー
ションプログラムがロードされて立ち上げられる。アプ
リケーションプログラムで印刷処理が選択されると、ア
プリケーションプログラム自身あるいはOS(オペレー
ティングシステム)にインストールされたプリンタード
ライバによって画像データが印刷データに変換され、プ
リンター20に供給される。
【0019】図5に本例のプリンター20の印刷部22
に用紙カセット10を装着した状態を示し、また、図6
および図7に、本例の印刷装置20の概略構成を模式的
に示してある。本例のプリンター20の印刷部22は、
メディア1が用紙カセット10の給紙口12から供給さ
れる給紙経路(紙経路)23に沿って、用紙カセット1
0からメディア1をピックアップするピックアップロー
ラー24、ピックアップされたメディア1を印刷ヘッド
30の方向に送る給紙ローラー25、メディア1に対し
走査方向16に往復動しながら露光および加圧現像を行
う印刷ヘッド30、印刷されたメディア1を排紙する排
紙ローラー26が配置されている。これらのローラー2
4、25および26は駆動モーター27によって駆動さ
れ、制御部28の下で一括して制御されるようになって
いる。また、印刷ヘッド30は、中心を貫くように設置
されたキャリッジプレート31に沿ってタイミングベル
ト32で走査方向16に往復動できるようになってい
る。そして、タイミングベルト32も適当な駆動機構3
3を介して紙送り用の駆動モーター27によって駆動さ
れるようになっており、印刷ヘッド30の動作も制御部
28で制御されるようになっている。
【0020】本例の印刷ヘッド30には、メディア1の
サイリスを活性化あるいは不活性化してカラー画像を露
光可能なように複数のLED素子が配置された露光ヘッ
ド35と、露光後のメディア1を加圧現像するための現
像ローラー36を備えた現像ユニット37が配置されて
いる。露光ヘッド35には、赤外線インタフェース29
を介して制御部28に入力された印刷データに基づいて
露光制御を行う露光制御部34が設けられており、これ
に従って露光ヘッド35からRGBの各光が照射され、
メディア1はこれらの光によって露光される。露光され
たメディア1は紙経路23に沿って紙送りされ、現像ロ
ーラー36とプラテン(現像プレート)38に挟まれて
加圧され加圧現像される。このように、本例のプリンタ
ー20の現像装置40は、走査方向16に延びた現像プ
レート38と、露光ヘッド35と共に印刷ヘッド30に
内蔵された現像ローラー36を用いた現像ユニット37
とを備えており、現像ローラー36が走査方向16に走
行しながらメディア1を加圧現像できるようになってい
る。走査方向に走行する現像ローラー36を用いること
によって、小型で高圧力をメディアに印加でき、駆動力
は小さくて済むので、本例の小型のプリンター20に適
した現像装置40を実現することができる。加圧現像さ
れたメディア1は、さらに、不図示の定着用のヒーター
で加熱されて発色がほぼ終了した状態で排紙ローラー2
6によってプリンター20から排紙される。
【0021】本例のプリンター20の現像装置40は、
さらに、現像プレート38と、願像ユニット37の現像
ローラー36との間の距離(ギャップ)Gを調整できる
ようになっており、図6に示すように、現像プレート3
8と現像ユニット37である現像ローラー36のギャッ
プGがなく、現像プレート38に現像ローラー36が圧
着された状態で走行し加圧現像を行う第1のモードと、
図7に示すように、現像プレート38と現像ローラー3
6の間にギャップGが形成されて、現像プレート38に
現像ローラー36が触れずに走行し加圧現像を行わない
第2のモードとを切り換えられるようになっている。こ
のため、本例の現像プレート38は、紙経路23に沿っ
た一方の端38aを軸に紙経路23に対し垂直な方向に
旋回できるようになっている。現像プレート38の他方
の端38bには現像プレート38を現像ローラー36の
方向に加圧するバネ42が配置されていると共に、他方
の端38bは、回転ピン43と噛み合って、バネ42に
逆らって現像プレート38を現像ローラー36から離れ
る方向(ギャップGが広がる方向)に旋回できるように
なっている。
【0022】このギャップGを制御する本例のギャップ
制御装置41は、図8および図9に詳しく示してあるよ
うに、回転ピン43を旋回駆動する中間レバー44と、
この中間レバー44を旋回駆動するカム45を備えてお
り、このカム45の駆動力をフィードモーター27に接
続された駆動シャフト50から得られるようにしてい
る。本例のギャップ制御装置41は、駆動シャフト50
とカム45をバネクラッチ46で接続し、バネクラッチ
46をソレノイド51によってオンオフ制御してモータ
ー27の動力でカム45が動作するようにしている。こ
のように、本例のギャップ制御装置41はソレノイド5
1によって直に現像プレート38を動かす代わりに、モ
ーター27の動力を用いて現像プレート38を動かすよ
うにしている。このため、ソレノイド51はバネクラッ
チ46を制御できる程度の小さなもので良く、動力も小
さくて済むので消費電力も少なくて良い。従って、本例
のギャップ制御装置41は、省スペースで電池の消費も
少ないので、本例のプリンター20のような非常に小型
でハンディーなプリンターに適した機構であると言え
る。
【0023】図8および図9に示すように、本例のギャ
ップ制御装置41に採用されているバネクラッチ46
は、駆動シャフト50に止めピン47でクラッチ軸48
が固定されており、このクラッチ軸48にバネクラッチ
46が巻きついたり、離れたりすることによって動力が
得られるようになっている。このため、バネクラッチ4
6の一端がカム45に設けられた突起に対しクラッチ軸
48の回転方向が締めつけ方向になるように引っかけら
れており、バネクラッチ46の他端が制動板49の突起
に緩むように引っかけられている。従って、ソレノイド
51を励磁してトリガープレート52を制動板49に設
けられたストッパーから外れる方向に動かすと、バネク
ラッチ46がクラッチ軸48に巻きついてカム45が駆
動され、中間レバー44および回転ピン43を介して現
像プレート38が旋回する。この結果、現像プレート3
8と現像ローラー36との間にギャップGがある状態、
すなわち、図7に示した第2のモードになる。現像プレ
ート38が旋回してギャップが開いたときにソレノイド
51を非励磁にしてトリガープレート52で制動板49
の動きを止めると、バネクラッチ46が緩むのでカム4
5が停止し、現像プレート38は旋回し(開き)ギャッ
プGの開いた加圧現像を行わない第2のモードの状態で
保持される。
【0024】同様に、ソレノイド51を再び励磁してバ
ネクラッチ46でカム45を回転させると、中間レバー
44および回転ピン43がカム45に連動して、図6に
示したように現像プレート38が回転ピン43から開放
される方向に動く。その結果、現像プレート38がバネ
42によって現像ローラー36に押しつけられ、ギャッ
プGがなくなり加圧現像ができる第1のモードの状態に
なる。この状態でソレノイド51を非励磁にしてトリガ
ープレート52で制動板49の動きを止めるとバネクラ
ッチ46が緩んでカム45が停止するので、現像プレー
ト38は加圧現像を行う第1のモードの状態で保持され
る。本例のギャップ制御装置41では、現像プレート3
8を加圧現像する第1のモード(ローラー36との間に
ギャップGがない位置)と、加圧現像を行わない第2の
モード(ローラー36との間にギャップGがある位置)
に保持する2つのポジションでカム45が停止するよう
に制動板49の2か所にストッパーが設けられている。
このため、本例のギャップ制御装置41は、ソレノイド
51をオンオフすることによって現像プレート38を第
1のモードと第2のモードの2つの位置に順番にセット
できる。さらに、クラッチ軸48には、巻き方向の異な
る2つのバネクラッチ46が設置されており、駆動シャ
フト50がモーター27によっていずれの方向に回転し
ている場合でも、その動力を用いてカム45を動かし、
現像プレート38を制御できるようになっている。
【0025】図10に、本例のプリンター20の露光お
よび現像に関する制御方法の一例を示してある。まず、
ステップ61で紙経路23にあるメディア1を給紙ロー
ラー25あるいは排紙ローラー26によって紙送り(フ
ィード)する。ステップ62で、フィードされたときに
露光ヘッド35の走査線上に画像を印刷(露光)する露
光領域(印刷領域)があるか否かを確認する。この露光
の要否を設定するステップ62において露光領域がある
ことが判明すれば、ステップ63で制御部28を介して
供給された印刷データに基づき露光を行い、一方、露光
領域がない場合はステップ63をバイパスする。これと
同時に、あるいは前後して、ステップ64で現像ローラ
ー36の走査線上に露光された領域があるか否かを確認
し、露光領域がなければ加圧現像できないので、ステッ
プ67に移行し、ギャップ制御装置41を用いて現像プ
レート38を旋回して加圧現像が行われない第2のモー
ドにする。さらに、ステップ65において、露光済の領
域であっても、加圧現像を行わずに未発色の状態で印刷
を終了することが指定されている領域(隠し領域)であ
れば、上記と同様にステップ67に移行し加圧現像を行
わない。ステップ64および65の加圧現像の要否を設
定するステップにおいて加圧現像を行う領域であると判
断された場合は、ステップ66において、現像プレート
38を図6に示す加圧現像を行う第1のモードに設定し
て加圧現像を行う。
【0026】図10に示した制御では、走査線毎に露光
領域の有無、加圧現像を行うか否かの判断をしている
が、走査線毎に限らず、各ドット毎あるいはメディア上
の所定の領域毎などで露光の要否および加圧現像の要否
を判断しても良いことはもちろんである。本例のプリン
ター20を用いて、図12に示すように、メディア1の
ヘッダー1bとフッター1cに画像を印刷せずに白枠化
し、さらに、印刷された画像8の中間に露光だけして現
像しない隠し領域1dを設ける印刷を行う場合は次のよ
うに処理される。まず、本例のプリンター20では、画
像を形成しないヘッダー1bを部分は露光および加圧現
像を行わないので、ヘッダー1bが露光ヘッド35の前
面を通過している間は、露光ヘッド35および現像ロー
ラー36を駆動する必要がない。このため、ヘッダー1
bの部分は、印刷ヘッド30を停止した状態で、さら
に、図7に示すようにギャップ制御装置41で現像プレ
ート38を現像ローラー36から放れた第2のモードの
状態でメディア1をフィードすることができる。従っ
て、短時間でヘッダー1bの部分を紙送りすることが可
能であり、印刷時間を大幅に短縮できる。また、紙送り
する間は、現像ローラー36と現像プレート38が離れ
ているので紙経路23での抵抗は少なく、低負荷で紙送
りすることができ、電力消費量を低減することができ
る。
【0027】ヘッダー1bの部分が紙送りされて、露光
ヘッド35の走査線上に画像を印刷する露光領域8が入
ると露光ヘッド35で露光(印刷)を開始する。露光ヘ
ッド35が露光を開始した時点では、現像ローラー36
の走査線上には露光済の領域が到達しない。このため、
現像プレート38は開放されたままの状態で印刷ヘッド
30は走査方向16に動く。露光が開始された後に、適
当な距離だけ紙送りされると、現像ローラー36の走査
線上に露光済の領域8が到達するので、この時点でギャ
ップ制御装置41によって現像プレート38が図6に示
す現像ローラー36と密着する第1のモードになり露光
済の領域8を加圧現像する。
【0028】さらにメディア1が紙送り方向15に送ら
れ、現像ローラー36の走査線上に加圧現像を行わない
隠し領域1dが現れると、現像ローラー36が隠し領域
1dに到達したタイミングでギャップ制御装置41によ
って現像プレート38が図7に示す第2のモードにな
り、隠し領域1dを過ぎると現像プレート38が図6に
示す加圧現像を行う第1のモードに復帰する。隠し領域
1dが現像ローラー36の走査線上にある場合は、この
動作を繰り返すことにより隠し領域1dでは加圧現像を
行わずにメディア1は紙送りされ、隠し領域1dに露光
された画像は現像されないままの状態でプリンター20
から排紙される。従って、隠し領域1dに露光(印刷)
された画像(情報)はメディア1には現れておらず、そ
の部分に印刷された情報を見たいユーザーは隠し領域1
dの部分をコインやボールペンのキャップなどで擦るな
どの圧力を加える処理を行うことによって隠し領域1d
の情報を見ることになる。このため、隠し領域1dは、
クイズの回答や当たり番号を記載するなどのゲームの一
部として利用することができ、また、個人情報などの秘
密情報を記載する領域などとしても利用することができ
る。さらに、図12に示した例では、メディア1の一部
を隠し領域1dにしているが、メディア1の印刷可能な
領域全体を隠し領域として印刷することも可能である。
また、隠し領域1dは未現像の状態であるので、光に当
たると白色化して印刷(露光)された情報(画像)が消
失する。従って、期間を限定して見ることができる情報
を印刷する領域として利用することも可能である。さら
に、隠し領域1dに印刷された情報を長時間にわたり保
ためには、メディア1全体、あるいは少なくとも隠し領
域1dを遮光性のテープなどの遮光性の媒体によってカ
バーしておくことが望ましい。
【0029】メディア1がさらに紙送りされて、露光す
る領域8が露光ヘッド35の走査線上を過ぎて白色化す
るフッター1cの領域に達すると露光ヘッド35は露光
を停止する。そして、露光済の領域8が現像ローラー3
6の走査線上を過ぎてフッター1cに達するとギャップ
制御装置41によって現像プレート38が開放され、加
圧現像も停止する。このため、フッター1cの部分にな
ると、本例のプリンター20ではヘッダー1bと同様に
印刷ヘッド30の動作を停止してメディア1を紙送り
し、迅速に排紙することができる。
【0030】このように、本例のプリンター20におい
ては、メディア1に対して画像を印刷する領域が小さな
場合にメディア1(印刷用紙)の前後のヘッダーおよび
フッターの部分の処理を非常に短時間で行うことが可能
になる。メディア1の前後に加えて左右(走査方向)に
白枠を設ける場合も同様の処理が可能であり、画像を印
刷する必要のない領域は露光および加圧現像を行わない
ことによって白枠化でき、露光しない領域が加圧現像さ
れて変色してしまうような事態が発しするのを防止でき
る。さらに、上述した紙送り方向15に限らず、走査方
向16においても印刷ヘッド30の動く領域を、実際に
画像を印刷する領域に限定することが可能である。ある
いは、実際に画像を印刷する領域以外は印刷ヘッド30
を走査方向16に早送りするなどの制御も採用すること
ができる。本例のプリンター20は、露光および加圧現
像を行わないことによって実際に画像を印刷する領域以
外の部分を自動的に白枠化できるので、画像を印刷した
部分より外側が自動的に白枠になり、従来のように画像
を印刷する領域の外側に白枠を印刷する領域を予め設け
る必要はない。このため、画像を印刷可能なサイズを広
く設定でき、メディア(印刷用紙)の印刷可能な領域サ
イズ一杯まで画像を印刷することが可能となる。また、
従来では、実際に印刷する画像がメディアに比べて小さ
い場合であっても、メディアの露光可能な全面積を露光
(印刷)するデータを作成してプリンター20に供給
し、全面積を露光および加圧現像する必要があった。こ
れに対し、本例のプリンター20においては、実際に印
刷する画像に対応する印刷データをプリンター20に供
給すれば良いので、印刷データの量も少なくなり、デー
タ転送に必要な時間および印刷時間を短縮することがで
きる。
【0031】図11に、本例のプリンター20にパソコ
ン80などから印刷データを作成して供給する処理の一
例を示してある。まず、ステップ71でJPEGなどで
フォーマットで記憶されていた画像データを、例えば、
RGB各8ビットのデータやプリンターメーカー特有の
言語の印刷データに変換する。そして、ステップ72で
画像データ中に白枠や白抜きがある場合、あるいは、印
刷対象となるメディアに対して画像を印刷する際に白枠
あるいは白抜きとなる領域がある場合は、ステップ73
において、該当する領域では露光を行わず、また、加圧
現像を行わないことを示すデータを印刷データに加え
る。さらに、ステップ74において、印刷する画像中に
隠し領域がある場合は、その領域では加圧現像を行わな
いことを示すデータを印刷データに加える。このように
して、露光の要否および加圧現像の要否を示すデータが
加えられた印刷データがプリンター20に供給され、そ
の印刷データによって本例のプリンター20は上述した
ような処理を行い、画像が印刷されない領域を白枠化で
き、隠し領域を備えた印刷を行うことができる。このよ
うな露光の要否および加圧現像の要否のデータを備えた
印刷データへの変換は、プリンター20の側で行うこと
ももちろん可能である。
【0032】このような本例のプリンター用の印刷デー
タの作成処理を行うソフトウェアは、ノートパソコン8
0などのコンピュータで実行可能なプログラムとして提
供することが可能であり、画像処理や文書処理用のアプ
リケーションプログラムの機能として、また、プリンタ
ードライバの機能として組み込むことができる。そし
て、アプリケーションプログラムやプリンタードライバ
は、フロッピー81やCD−ROMなどの移動型のコン
ピュータに読み取り可能な記録媒体に収納して提供する
ことができ、ハードディスク82などの固定型のコンピ
ュータに読み取り可能な記録媒体に記憶して使用するこ
とができる。さらに、これらのプログラムをインターネ
ットなどのコンピュータネットワークを介して提供する
ことももちろん可能である。
【0033】また、このようなソフトウェアで作成され
た加圧現像の要否、さらに露光の要否を示すデータを備
えた印刷データもフロッピー81やCD−ROMなどの
移動型のコンピュータに読み取り可能な記録媒体に収納
して提供することができ、また、ハードディスク82な
どの固定型のコンピュータに読み取り可能な記録媒体に
記憶して使用することができる。さらに、これらのプロ
グラムをインターネットなどのコンピュータネットワー
クを介して提供することももちろん可能である。
【0034】以上に説明したように、本例のプリンター
20は、加圧現像の要否によって加圧現像用の現像プレ
ート38が動いて現像ローラー36との間にギャップを
設け、加圧現像を行わないでメディア1を紙送りできる
ようにしている。現像プレート38の代わりに現像ロー
ラー36の側を動かして、あるいは現像プレート38と
現像ローラー36の双方を動かしてギャップを制御する
ことも可能である。しかしながら、現像ローラー36あ
るいは現像ユニット37がドット単位で露光を行う露光
ヘッド35と連動して動くプリンターの場合は、現像ロ
ーラー36の動きで露光ヘッド35の位置が微妙に動
き、露光位置がずれて色ずれが発生したり、印刷された
画像に歪みが生ずる要因となる可能性がある。このた
め、本例のプリンター20のように、現像プレート38
の側を動かすことが望ましく、これによって、露光ヘッ
ド35に対する影響を防げるので、高解像度で高品質の
印刷が行える。
【0035】なお、本例のプリンター20においては、
現像プレート38をフィードモーターの駆動力を用いて
動かしているが、ソレノイドなどの他のアクチュエータ
を用いて動かす機構を採用することももちろん可能であ
る。また、本例のプリンター20では現像ユニット37
の現像ローラー36としてシャフトタイプのローラーを
採用しているが、これに限らず球状のローラーなどの他
の形状の回転体であっても良いことはもちろんである。
さらに、現像ユニット37は、回転体の他に滑りながら
スポット的に圧力を加えられるように先端が加工された
ユニットであっても良く、また、露光ヘッド35とは別
に駆動されるユニットであってももちろん良い。さら
に、走査方向に移動しながら加圧現像を行う現像ユニッ
トを用いた現像装置に代わり、走査方向に延びて紙送り
方向に回転する加圧ローラーでメディア1を挟み込むタ
イプの現像装置を採用し、加圧ローラー同士の間隔を調
整することによって加圧現像を行うか否かの制御が可能
である。しかしながら、走査方向に延びた加圧ローラー
を制御するには、多大な荷重を付加する機構に加え、そ
の荷重を除く機構が必要になるので、現像装置が大型化
し高価になる。このため、本例のプリンターのようにパ
ソコン本体に収納したり、携帯可能な程度にまで小型化
されたプリンターに対しては、本例のように走査方向に
走行しながら加圧現像を行うタイプの現像装置が適して
いる。
【0036】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、現像装置に加圧現像を行う第1のモードと加圧現像
を行わない第2のモードを設け、画像を印刷しない領域
は露光および加圧現像を行わないことによって白枠化で
きるようにしている。従って、露光した後に加圧現像を
行って発色させるサイカラーメディアなどの感光性のメ
ディアを印刷する際に、画像を印刷する領域の周囲に白
枠を印刷しなくてもその部分を白く保持することが可能
となり、白枠を露光しなくても変色を防止することがで
きる。また、白枠を印刷するための印刷データを用意し
なくて良いので、印刷用紙上で画像を印刷する領域を広
く確保することができる。従って、サイカラーメディア
のような加圧現像を行う感光性のメディアの印刷可能な
面積を有効活用できる印刷装置および印刷方法を提供で
きる。また、本発明の印刷装置および印刷方法を採用す
ることにより、白枠を露光および加圧現像しなくて良い
ので紙送り時間が大幅に短縮でき、また、画像を露出だ
けして加圧現像をしない隠し領域を設定することも可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光性の印刷用紙の一例としてサイカラーメデ
ィアの構成を示す図である。
【図2】図1に示した印刷用紙に設けられた第1の白枠
(図2(a))と、露光可能な範囲(図2(b))を示
す図である。
【図3】図1に示した印刷用紙にスキューが発生したと
きの状態(図3(a))と、それにより画像が欠けた
り、変色領域が発生する状態(図3(b))を示す図で
ある。
【図4】図1に示した印刷用紙を用紙カセットに収納
し、さらに、プリンターに入れてカラー印刷を行う概要
を示す斜視図である。
【図5】図4に示したプリンターの印刷部の概要を拡大
して示す斜視図である。
【図6】図4に示すプリンターの概要を模式的に示す図
であり、現像装置が加圧現像を行う第1のモードにセッ
トされた状態を示す図である。
【図7】図4に示すプリンターの概要を模式的に示す図
であり、現像装置が加圧現像を行わない第2のモードに
セットされた状態を示す図である。
【図8】図4に示すプリンターのギャップ制御装置の概
要を平面的に示す図である。
【図9】図8に示すギャップ制御装置を側面から見た概
要を示す図である。
【図10】図4に示すプリンターの制御の概略を示すフ
ローチャートである。
【図11】図4に示すプリンター用の印刷データを作成
するプログラムの概要を示すフローチャートである。
【図12】図4に示すプリンターの印刷結果の一例を示
す図である。
【符号の説明】
1・・メディア(印刷用紙) 1a・・メディアの縁 1b、1c・・メディアのヘッダーおよびフッター 1d・・隠し領域 2・・メディアの支持層 3・・サイリス(マイクロカプセル) 4・・レシーバ 5・・メディアに予め露光されたボーダー 6・・露光範囲 8・・画像を印刷する領域 9・・感光材の層 10・・印刷装置(プリンタ) 10・・用紙カセット 12・・給紙口 13・・シャッター 15・・紙送り方向 16・・走査方向 20・・プリンター 21・・本体 22・・印刷部 23・・紙経路 24、25、26・・紙送り用のローラー 28・・制御部 30・・印刷ヘッド 35・・露光ヘッド 36・・現像ローラー 37・・現像ユニット 38・・現像パネル 40・・現像装置 41・・ギャップ制御装置 80・・ノートパソコン 81・・フロッピーディスク 82・・ハードディスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/26 521

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性の印刷用紙を露光可能な露光装置
    と、露光された印刷用紙を加圧現像可能な現像装置とを
    有し、この現像装置が紙送りされた印刷用紙に対し加圧
    現像を行う第1のモードと、加圧現像を行わない第2の
    モードとを備えていることを特徴とする印刷装置。
  2. 【請求項2】 感光性の印刷用紙を露光可能な露光装置
    と、露光された印刷用紙を加圧現像可能な現像装置とを
    有し、 前記露光装置は、走査方向に往復動しながら露光可能な
    露光ヘッドを備え、 前記現像装置は、走査方向に延びた現像プレートと、前
    記露光ヘッドと連動して前記現像プレート上を走査方向
    に走行しながら加圧する現像ユニットと、前記現像プレ
    ートと現像ユニットの距離を制御可能なギャップ制御装
    置とを備えていることを特徴とする印刷装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記ギャップ制御装
    置は、印刷用紙が紙送りされる紙経路と垂直な方向に前
    記現像プレートを動かすことを特徴とする印刷装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、印刷用紙を紙送りす
    るフィードモーターを有し、前記ギャップ制御装置は前
    記紙送り用のフィードモーターの動力を用いて前記現像
    プレートを動かすことを特徴とする印刷装置。
  5. 【請求項5】 感光性の印刷用紙の1部の領域を選択し
    て露光する露光工程と、 露光された印刷用紙の領域内を選択して加圧現像する現
    像工程とを有する印刷方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記露光工程で露光
    される領域と、前記現像工程で加圧現像される領域がほ
    ぼ一致していることを特徴とする印刷方法。
  7. 【請求項7】 請求項5において、前記露光工程で露光
    される領域の少なくとも1部が前記現像工程では加圧現
    像されないことを特徴とする印刷方法。
  8. 【請求項8】 感光性の印刷用紙を印刷データに基づき
    露光し、その後、露光した領域の少なくとも1部を加圧
    現像する印刷装置の制御方法であって、加圧現像の要否
    を設定する工程を有することを特徴とする印刷装置の制
    御方法。
  9. 【請求項9】 請求項8において、露光の要否を設定す
    る工程を有することを特徴とする印刷装置の制御方法。
  10. 【請求項10】 感光性の印刷用紙を露光し、その後、
    露光した領域の少なくとも1部を加圧現像する印刷装置
    用の印刷データを作成する作成プログラムであって、加
    圧現像の要否を示すデータを設定する処理を実行可能な
    作成プログラムを格納した記録媒体。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の作成プログラムで
    あって、さらに、露光の要否を示すデータを設定する処
    理を実行可能な作成プログラムを格納した記録媒体。
  12. 【請求項12】 感光性の印刷用紙を露光し、その後、
    露光した領域の少なくとも1部を加圧現像する印刷装置
    用の印刷データであって、加圧現像の要否を示すデータ
    を有する印刷データを格納した記録媒体。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の印刷データであっ
    て、さらに、露光の要否を示すデータを有する印刷デー
    タを格納した記録媒体。
JP11636897A 1997-04-18 1997-04-18 印刷装置、印刷方法、印刷装置の制御方法および記録媒体 Pending JPH10293389A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2250299B (en) * 1990-11-28 1994-10-12 Nisshin Oil Mills Ltd Process for producing salad oil

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2250299B (en) * 1990-11-28 1994-10-12 Nisshin Oil Mills Ltd Process for producing salad oil

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