JPH1097004A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH1097004A
JPH1097004A JP25313996A JP25313996A JPH1097004A JP H1097004 A JPH1097004 A JP H1097004A JP 25313996 A JP25313996 A JP 25313996A JP 25313996 A JP25313996 A JP 25313996A JP H1097004 A JPH1097004 A JP H1097004A
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JP
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photosensitive recording
forming apparatus
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JP25313996A
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English (en)
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Masashi Ueda
昌史 上田
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光性記録媒体を画像表示装置の画像表示画
面に密着させることのみによって簡単な操作をもって所
望の画像を得ることが可能であり、また、小型で且つコ
ストが低く携帯性に優れた画像形成装置を提供する。 【解決手段】 液晶ディスプレイ4に表示された画像を
マイクロカプセル紙10に形成する場合、装置本体2に
対して蓋体3を閉じ、液晶シャッタ12を液晶ディスプ
レイ4に密着することにより液晶シャッタ12を介在さ
せつつマイクロカプセル紙10を液晶ディスプレイ4に
密着させた状態で、液晶シャッタ12の開閉制御を行っ
て液晶ディスプレイ4に表示された画像からの光量を制
御しつつマイクロカプセル紙10に光を照射し、これに
より、液晶ディスプレイ4に表示された画像等に対応し
てマイクロカプセル紙10に形成された画像形成層17
に画像が形成されるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光反応性を有する
画像形成層が設けられた感光性記録媒体を使用するとと
もに、画像表示装置の画像表示画面から光を照射して感
光性記録媒体に所望の画像を形成する画像形成装置に関
し、特に、感光性記録媒体を画像表示装置の画像表示画
面に密着させることのみによって簡単な操作をもって所
望の画像を得ることが可能であり、また、小型で且つコ
ストが低く携帯性に優れた画像形成装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、自ら入力し、また、外部機器
から取り込んだ各種の情報を表示する画像表示装置が付
設された携帯用電子機器(例えば、電子手帳、ビデオ機
器等がある)が普及してきている。ここに、画像表示部
は、携帯用電子機器が扱う画像データをその利用者に認
識させるものであるが、例えば第三者に容易に画像情報
を伝える手段として記録紙に印刷し、伝達するという要
求は依然残されたままである。
【0003】このような事情下、前記携帯用電子機器に
記憶されている各種情報を記録紙に印刷する場合には、
例えば、携帯用電子機器をワードプロセッサに接続して
その印字部を介して印刷したり、また、携帯用電子機器
をパーソナルコンピュータに接続してプリンタ等を介し
て印刷している。
【0004】しかしながら、前記のように携帯用電子機
器の各種情報をワードプロセッサの印字部を介して印刷
したり、パーソナルコンピュータのプリンタを介して印
刷する場合には、ワードプロセッサやパーソナルコンピ
ュータの設置場所まで携帯用電子機器をもっていって接
続した後でなければ印刷することができない。従って、
所望の時に所望の場所で各種情報を印刷することは不可
能なものである。
【0005】これより、前記したような画像表示を備え
た各種の携帯用電子機器の普及と相まって、その携帯性
を最大限の利用すべく携帯性に優れた画像印刷装置の出
現が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来より汎用されているワードプロセッサの印字部や
パーソナルコンピュータと共に使用されるプリンタに使
用されている印字方式は、例えば、銀塩方式、電子写真
方式、インクジェット方式、熱転写方式等が一般的であ
り、これらの各方式はいずれも比較的複雑な印字機構が
必要とされるものである。例えば、銀塩方式では現像液
や現像処理機構が必要であり、電子写真方式では感光
体、レーザ照射機構、トナー装置等が必要であり、イン
クジェット方式ではインクジェットヘッド機構、インク
供給機構等が必要であり、また、熱転写方式ではサーマ
ルヘッド、インクリボン等が必要である。
【0007】従って、これらの印字方式を採用する印字
装置では、その印字方式の特性上、必然的に装置が大型
化してしまうものであり、これより携帯可能な小型の印
刷装置を実現することは困難なものである。
【0008】本発明は前記従来の問題点を解消するため
になされたものであり、感光性記録媒体を画像表示装置
の画像表示画面に密着させることのみによって簡単な操
作をもって所望の画像を得ることが可能であり、また、
小型で且つコストが低く携帯性に優れた画像形成装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1に係る画像形成装置は、光反応性の画像形成層
が設けられた感光性記録媒体を収納する収納手段と、画
像データを表示する画像表示手段と、前記感光性記録媒
体を画像表示手段に対して密着した状態で固定する密着
固定手段と、前記画像表示手段に表示された画像に対応
して画像表示手段から感光性記録媒体に照射される光量
を制御する制御手段とを備え、前記感光性記録媒体を画
像表示手段に密着させた状態で、制御手段を介して光量
を制御しつつ画像表示手段から感光性記録媒体に照射さ
れる光により画像形成層上に画像を形成する構成を有す
る。
【0010】請求項1の画像形成装置では、画像表示手
段に表示された画像を感光性記録媒体に形成する場合、
密着固定手段を介して感光性記録媒体を画像表示手段に
密着させた状態で、制御手段により光量を制御しつつ画
像表示装置から感光性記録媒体に光を照射する。これに
より、画像表示手段に表示された画像に対応して、感光
性記録媒体に設けられた光反応性の画像形成層に画像が
形成される。このように、感光性記録媒体を画像表示手
段に密着させる簡単な操作をもって、画像表示手段に表
示された画像を感光性記録媒体上に形成することが可能
となり、また、感光性記録媒体に画像を照射するにつき
特別の機構を必要とすることなく装置の小型化及び低コ
スト化を図ることが可能となる。また、画像形成時に、
感光性記録媒体と画像表示手段とが密着固定手段を介し
て密着固定されるので、画像形成層に形成される画像が
ぶれたりボケたりすることを防止することが可能であ
り、従って、高画質の画像を得ることが可能となる。更
に、制御手段を介して画像表示手段から感光性記録媒体
に照射される光量を制御できるので、画像形成を行おう
とする所望の画像以外の画像に対応する光が感光性記録
媒体に照射されることを確実に防止可能であり、これよ
り所望の画像のみを適切に記録媒体上に形成することが
可能となる。
【0011】また、請求項2に係る画像形成装置は、請
求項1の画像形成装置において、前記感光性記録媒体が
画像表示手段に密着しているかどうかを検知する検知手
段を備え、前記制御手段は検知手段による検知結果に基
づいて画像表示手段から感光性記録媒体上に照射される
光量を制御することを特徴とする。請求項2の画像形成
装置では、制御手段は検知手段の検知結果に基づいて画
像表示手段から感光性記録媒体に照射される光量を制御
することから、例えば、検知手段により記録媒体が画像
表示手段に密着していないことが検知された場合には、
制御手段により光を遮断することにより、画像形成装置
の利用者の誤操作を防止して過誤により不必要な画像を
感光性記録媒体に形成してまうことを排除することが可
能となる。これにより、ミスプリントを低減し且つ操作
性を向上して感光性記録媒体が無駄に消費されることが
防止される。
【0012】更に、請求項3に係る画像形成装置は、請
求項1又は請求項2の画像形成装置において、前記画像
表示手段から感光性記録媒体上に所定時間光が照射され
た時点で画像形成層上への画像の形成が完了した旨を報
知する報知手段を備えたことを特徴とする。請求項3の
画像形成装置では、報知手段を介して感光性記録媒体の
画像形成層上への画像形成の完了した旨が報知されるこ
とから、請求項2の場合と同様、画像形成装置の利用者
の誤操作を防止してミスプリントを低減することが可能
となる。また、利用者は、画像形成後に必要な操作を行
うタイミングを知ることができ、操作性が向上する。
【0013】また、請求項4に係る画像形成装置は、請
求項1乃至請求項3のいずれかの画像形成装置におい
て、前記画像表示手段から感光性記録媒体上に光が照射
される間、前記密着固定手段により密着状態を解除不能
とする密着解除制限手段を有することを特徴とする。請
求項4の画像形成装置では、画像表示手段から感光性記
録媒体に光が照射されている間においては、密着固定手
段を介して達成される感光性記録媒体と画像表示手段と
の密着状態が密着解除制限手段により制限されるので、
その密着状態が不用意に解除されることはなく、従っ
て、誤動作に起因して画像の品質が悪化することを防止
することが可能となる。
【0014】更に、請求項5に係る画像形成装置は、請
求項1乃至請求項4のいずれかの画像形成装置におい
て、前記制御手段は、前記感光性記録媒体と画像表示手
段との間に配設されているこを特徴とする。請求項5の
画像形成装置では、制御手段により感光性記録媒体に照
射される光を選択的に制御することにより、画像表示手
段に表示される画像の内所望の画像のみを感光性記録媒
体上に形成することが可能となる。
【0015】また、請求項6に係る画像形成装置は、請
求項1乃至請求項5のずれかの画像形成装置において、
前記感光性記録媒体の画像形成層に形成された画像を加
圧する加圧手段を有し、その画像は加圧手段により加圧
されることに基づき現像されることを特徴とする。請求
項6の画像形成装置では、前記のように感光性記録媒体
の画像形成層に形成された画像は加圧手段を介して現像
されることから、画像の現像に際して特殊な現像液や加
熱ヒータを必要としない。従って、携帯性に優れた画像
形成装置を実現することが可能であり、また、加熱ヒー
タが不要であることから放熱作用を考慮する必要がなく
なって小型で且つ低コストの画像形成装置を実現するこ
とが可能となる。
【0016】更に、請求項7に係る画像形成装置は、請
求項6の画像形成装置において、前記加圧手段は、前記
収納手段に対して着脱可能に設けられていることを特徴
とする。請求項7の画像形成装置では、加圧手段が収納
手段に対して着脱可能であるので、収納手段を小型化且
つ低コスト化することが可能となる。
【0017】また、請求項8に係る画像形成装置は、請
求項1乃至請求項7のいずれかの画像形成装置におい
て、前記画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
前記収納手段内に収納された感光性記録媒体の収納状態
を判別する判別手段と、前記判別手段における判別結果
に応じて前記画像データ記憶手段に記憶された画像デー
タを左右反転してなるミラー画像を作成して画像表示手
段に表示させる表示制御手段とを備えたことを特徴とす
る。請求項8の画像形成装置では、表示制御手段が、判
別手段を介して収納手段内の感光性記録媒体の収納状態
を判別し、その判別結果に応じて画像データ記憶手段に
記憶された画像データを左右反転してなるミラー画像を
作成して画像表示手段に表示させる。従って、収納手段
内で感光性記録媒体が、どのような状態で収納されてい
ても常に、感光性記録媒体の画像形成層上に適正に画像
の形成を行うことが可能となる。
【0018】更に、請求項9に係る画像形成装置は、請
求項1乃至請求項8のいずれかの画像形成装置におい
て、前記感光性記録媒体は、所定波長光に感光して硬化
する光硬化性樹脂と色材とを内包したマイクロカプセル
と、色材を発色させる現像材とからなる画像形成層を担
持した第1基材に第2基材が重ね合わされて形成されて
おり、第1基材と第2基材の少なくともいずれか一方は
透明材料で形成されていることを特徴とする。請求項9
の画像形成装置では、その使用される感光性記録媒体に
おける画像形成層が第1基材と第2基材とによりサンド
イッチされた構造を有し、これにより画像形成層に画像
形成を行った後に感光性記録媒体の取り扱いが容易とな
る。また、画像形成層は第1基材及び第2基材とにより
保護されているので、画像形成層が剥がれて欠損してし
まうことを防止することが可能であり、更に耐久性を向
上することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像形成装置
について、本発明を具体化した実施形態に基づいて図面
を参照しつつ詳細に説明する。先ず、第1実施形態に係
る画像形成装置の概略構成について図1、図2に基づき
説明する。図1は装置本体に対して蓋体を開放した状態
を示す画像形成装置の斜視図、図2は装置本体に対して
蓋体を密着した状態を示す画像形成装置の側面図であ
る。
【0020】図1において、画像形成装置1は、基本的
に、装置本体2及び装置本体2の一側にて開閉可能に支
持された蓋体3とから構成されている。装置本体2の上
面には液晶ディスプレイ4が配設されており、この液晶
ディスプレイ4には各種の画像データが表示され、画像
表示手段として作用する。液晶ディスプレイ4に表示さ
れる画像データとしては、他の互換機やパーソナルコン
ピュータ等から画像形成装置1に取り込まれた画像デー
タや画像形成装置1に設けられた手書き入力装置(図示
せず)等の入力装置から入力された画像データがある。
【0021】また、装置本体2の上面で液晶ディスプレ
イ4に近接した位置(図1中、右下位置)には画像形成
指令ボタン5が配置されており、かかる画像形成指令ボ
タン5は、液晶ディスプレイ4に表示された所望の画像
に対応して、後述するマイクロカプセル紙10の画像形
成層17に画像形成を指令するボタンである。即ち、か
かる画像形成指令ボタン5を押下することにより、液晶
シャッタ12が所定時間開放されるとともに、液晶ディ
スプレイ4に表示されている画像に従って光が収納部1
1内のマイクロカプセル紙10上に照射され、これによ
り、所望画像がマイクロカプセル紙10上に形成される
ものである。
【0022】装置本体2の左隅位置にはセンサ孔6が形
成されており、このセンサ孔6内には、蓋体3にてセン
サ孔6の位置に対応して設けられたセンサ突起7(後述
する)を介してオン/オフされるマイクロスイッチ等の
開閉センサ8が配設されている。開閉センサ8は、蓋体
3が装置本体2に対して閉じた状態にあるか又は開放さ
れた状態にあるかを検知し、これにより蓋体3内に収納
されたマイクロカプセル紙10が液晶シャッタ12を介
しての液晶ディスプレイ4に密着されといるかどうかを
検知する作用を行うものである。更に、装置本体2の前
端縁には報知手段としてのスピーカ9が設けられ、かか
るスピーカ9を介してマイクロカプセル紙10に画像形
成が完了した時点でブザー音が発せられる。利用者は、
このブザー音に基づきマイクロカプセル紙10への画像
形成が完了したことを知ることができる。
【0023】蓋体3には、感光性記録媒体としてのマイ
クロカプセル紙10を収納する収納手段としての収納部
11が設けられており、マイクロカプセル紙10は、収
納部11内に収納した状態で、図2に示すようにその一
端が収納部11から外部に引き出されている。蓋体3の
下面において、装置本体2の液晶ディスプレイ4に対応
して、制御手段としての液晶シャッタ12が配設されて
いる。液晶シャッタ12は、液晶ディスプレイ4に表示
された画像に従って光を収納ケース部11内のマイクロ
カプセル紙10に照射する際に、その光量を制御する。
ここに、液晶シャッタ12の下面は、装置本体2に対し
て蓋体3を閉じる方向に回動させて図2に示すように閉
じた状態において、液晶ディスプレイ4の上面に密着さ
れるものである。このように、液晶シャッタ12は、収
納部11内のマイクロカプセル紙10と液晶ディスプレ
イ4との間に存在しており、この状態でマイクロカプセ
ル紙10は、液晶シャッタ12を介在させつつ液晶ディ
スプレイ4に密着されることとなる。尚、この機構が密
着固定手段に該当する。また、液晶シャッタ12の構成
については公知であるので、ここではその説明を省略す
る。
【0024】収納部11内で、マイクロカプセル紙10
の挿入方向における前端位置(図1中、下方端部位置)
の両側には、マイクロカプセル紙10の表裏を判別する
ための判別手段としての一対のシートセンサ13、14
が配置されている。これらの各シートセンサ13、14
は、後述するように、そのオン、オフ信号の組み合わせ
に基づきマイクロカプセル紙10の表裏、即ち、画像形
成可能な状態(正常な状態)にあるかどうかを判別する
作用を行う。また、液晶シャッタ12の左上位置には、
前記装置本体2のセンサ孔6に対応して、センサ突起7
が形成されている。センサ突起7は、蓋体3を閉じた時
にセンサ孔6内の検知手段としての開閉センサ8をオン
させ、かかる開閉センサ8のオン信号に基づき、前記し
たように蓋体3内に収納されたマイクロカプセル紙10
が液晶シャッタ12を介しての液晶ディスプレイ4に密
着されといるかどうかが検知される。尚、図1、図2の
二点鎖線にて示すように、装置本体2に対して蓋体3が
開放された状態にある時には、開閉センサ8はオフ状態
にある。また、センサ突起7には、後述するように、装
置本体2と蓋体3のロック機構の一部を構成する係止溝
が形成されている。
【0025】また、画像形成装置1において、装置本体
2に対して蓋体3を開閉可能に支持する一側(図1、図
2中、右側部)には、上下一対の加圧手段としての加圧
ローラ15が配置されている。この加圧ローラ15は、
マイクロカプセル紙10上に画像を形成した後、マイク
ロカプセル紙0を収納部11から外部へ引き出す際に画
像の現像を行う現像ローラとして作用する。
【0026】次に、マイクロカプセル紙10の構成につ
いて図3乃至図5に基づき説明する。図3はマイクロカ
プセル紙10の模式断面図、図4は正常な状態にあるマ
イクロカプセル紙10と各シートセンサ13、14との
関係を模式的に示す平面図、図5は左右反転した状態に
あるマイクロカプセル紙10と各シートセンサ13、1
4との関係を模式的に示す平面図である。
【0027】図3において、マイクロカプセル紙10
は、基本的に、透明ベースシート16、透明ベースシー
ト16上に形成された光反応性の画像形成層17、及
び、画像形成層17を被覆する透明ラミネートシート1
8からなる三層構造を有する。
【0028】ここに、透明ベースシート16としては、
PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、ポリ
塩化ビニルフィルム等が使用されて好適である。また、
画像形成層17は、発色成分である染料前駆体(色材)
及び所定波長光に感光して機械的強度が変化(感光硬
化)する光硬化性樹脂とを内包するマイクロカプセル1
9と、染料前駆体と反応して発色する顕色剤(現像材)
20とを混合し、その混合物を透明ベースシート16上
に塗布形成してなる。ここに、マイクロカプセル19に
内包される染料前駆体としては、トリフェニルメタン
系、スピロピラン系の染料前駆体が好適であり、また、
光硬化性樹脂としては、トリメチロールプロパントリア
クリレート等のアクリロイル基含有化合物が好適であ
る。更に、ベンゾフェノン、ベンゾイルアルキルエーテ
ル等の光重合開始剤等をゼラチン、ポリアミド、ポリビ
ニルアルコール、ポリイソシアネート樹脂等の重合体壁
に内包した公知の物質も使用することが可能である。ま
た、顕色剤20としては、酸性白土、カオリン等の無機
酸化物、フェノールノボラック樹脂、有機酸等の公知の
顕色剤を使用できる。更に、透明ラミネートシート18
としては、透明なポリエステル、ポリカーボネート等の
樹脂フィルムが好適である。
【0029】前記マイクロカプセル15としては3種の
異なるマイクロカプセルが存在し、各マイクロカプセル
には、イエロー、マゼンタ、シアンの内の1つの6の発
色用の無色の染料前駆体と光の3原色の各々の波長の光
に感光して恋うかする光硬化性樹脂と重合開始剤とが含
まれている。
【0030】このため、例えばブルー光(約470nm
の波長光)をマイクロカプセル紙に露光した場合、イエ
ローのみの染料前駆体を含んだマイクロカプセルの光硬
化性樹脂が感光硬化し、このマイクロカプセル紙に圧力
をかけると、感光硬化したマイクロカプセル(この場合
はイエロー)は破壊されず、硬化しなかったマイクロカ
プセル(この場合はマゼンタ、シアン)が破壊されてマ
ゼンタ、シアンの染料前駆体がマイクロカプセルから流
出して顕色剤と反応して発色しそれらが混色して青色と
なる。
【0031】また、グリーン光(約525nmの波長
光)をマイクロカプセル紙に露光した場合、マゼンタの
みの染料前駆体を含んだマイクロカプセルの光硬化性樹
脂が感光硬化し、圧力現像によりイエロー、シアンのマ
イクロカプセルが破壊され、イエロー、シアンの染料前
駆体と顕色剤との反応によりそれぞれ発色して混色によ
り緑色となる。
【0032】更に、レッド光(約650nmの波長光)
をマイクロカプセル紙に露光した場合、シアンのみの染
料前駆体を含んだマイクロカプセルの光硬化性樹脂が感
光硬化し、圧力現像によりイエロー、マゼンタのマイク
ロカプセルが破壊され、イエロー、マゼンタの染料前駆
体と顕色剤との反応によりそれぞれ発色して混色により
赤色となる。
【0033】また、露光により全てのマイクロカプセル
が感光硬化したときは圧力現像してもそれらが破壊され
ないので発色は起こらない。このように、発色反応が起
こった部分だけカラー画像が形成されるのである。この
発色原理を自己発色と称する。
【0034】続いて、収納部11内のマイクロカプセル
紙10がどのような状態で収納部11内に収納されてい
るか、即ち、マイクロカプセル紙10が画像形成可能を
行うにつき適正(正常)な状態にあるかどうかを判別す
る構成について図4、図5に基づき説明する。ここに、
マイクロカプセル紙10の収納状態としては、表裏反転
せず且つ上下反転していない正常な状態、表裏反転した
状態、又は、上下反転した状態の3種類が存在し得る。
【0035】図4、図5において、方形状のマイクロカ
プセル紙10における四隅の1箇所には切欠部21が設
けられており、収納部11内におけるマイクロカプセル
紙10の収納状態は、各シートセンサ13、14から出
力されるオン信号又はオフ信号の組み合わせに基づいて
判別される。ここに、各シートセンサ13、14は、マ
イクロカプセル紙10が存在する場合にはオン信号を出
力し、一方、マイクロカプセル紙10が存在しない場合
にはオフ信号を出力する。従って、例えば、マイクロカ
プセル紙10が収納部11内で図4に示す状態で収納さ
れている場合には、シートセンサ13は切欠部21によ
りマクロカプセル紙10が存在しないことからオフ信号
を出力する一方、シートセンサ14はマイクロカプセル
紙10の存在に基づきオン信号を出力する。このよう
に、シートセンサ13がオフ信号を出力し、シートセン
サ14がオン信号を出力する場合には、マイクロカプセ
ル紙10が画像形成可能な状態(正常な状態)で収納さ
れていることとなり、この場合、液晶ディスプレイ4に
表示された画像からの光が液晶シャッタ12を介してマ
イクロカプセル紙10の透明ベースシート16側から画
像形成層17に照射される。これにより画像形成層17
上に所望の画像が形成されるものである。尚、画像形成
層17上に形成された画像は透明ラミネートシート18
側から視認される。
【0036】これに対して、マイクロカプセル紙10が
収納部11内で図5に示す状態で収納されている場合に
は、シートセンサ13はマイクロカプセル紙10の存在
に基づきオン信号を出力する一方、シートセンサ14は
切欠部21によりマイクロカプセル紙10が存在しない
ことからオフ信号を出力する。このように、シートセン
サ13がオン信号を出力し、シートセンサ14がオフ信
号を出力する場合には、マイクロカプセル紙10が表裏
反転した状態で収納されていることとなり、この場合、
後述するように、その時点で液晶ディスプレイ4に表示
されている画像を左右反転してなるミラー画像を作成
し、液晶ディスプレイ4にミラー画像を表示させた後、
液晶ディスプレイ4に表示された画像からの光が液晶シ
ャッタ12を介してマイクロカプセル紙10の透明ラミ
ネートシート18側から画像形成層17に照射される。
これにより画像形成層17上に所望の画像が形成される
ものである。尚、画像形成層17上に形成された画像
は、前記と同様、透明ラミネートシート18側から視認
される。
【0037】また、各シートセンサ13、14からオン
信号が出力される場合には、マイクロカプセル紙10が
上下反転した状態で収納部11内に収納されていること
となり、この場合、後述するように、液晶ディスプレイ
4にマイクロカプセル紙10が上下反転して収納されて
いる旨を表示して利用者に対して注意を喚起する。
【0038】尚、各シートセンサ13、14の双方から
オフ信号が出力される場合には、マイクロカプセル紙1
0が収納部11内に収納されていないこととなるので、
後述するように、液晶ディスプレイ4にマイクロカプセ
ル紙10をセットすべき旨の表示を行い、利用者に注意
を喚起する。
【0039】次に、前記画像形成装置1において、蓋体
3を閉じることにより装置本体2の液晶ディスプレイ4
と蓋体3の液晶シャッタ12とを密着させた状態で固定
するロック機構について図6に基づき説明する。図6は
ロック機構22を模式的に示す説明図である。図6に示
すロック機構22において、前記したセンサ突起7には
係止溝23が形成されており、また、装置本体2には、
開閉センサ8(図示せず)の近傍位置にて、支持軸24
の回りに回動可能に構成されたストッパ部材25が配設
されている。かかるストッパ部材25は、駆動モータ
(図示せず)を介して回転駆動される。また、ストッパ
部材25の先端には、係止溝23に係止可能な係止部2
6が形成されている。この係止部26は、ストッパ部材
25が図6中反時計方向に回転された場合には係止溝2
3に係止され、液晶ディスプレイ4と蓋体3の液晶シャ
ッタ12とを密着させた状態で蓋体3を装置本体2に対
して固定する。また、ストッパ部材25が図6中時計方
向に回転された場合には、二点鎖線にて示すように、係
止部26と係止溝23との係止は解除される。
【0040】次に、画像形成装置1の制御系について図
7に基づき説明する。図7は画像形成装置1の制御部を
示すブロック図である。図7において、制御部Cは、C
PU30を核として構成されており、CPU30にはR
AM、ROMが付設されている。また、CPU30に
は、後述する画像形成装置1のメイン処理プログラム等
の各種のプログラムが記憶されるプログラム記憶部3
1、各種画像データを記憶する画像データ記憶手段とし
ての画像メモリ32、画像形成指令ボタン5、開閉セン
サ8が接続され、また、同様に、スピーカ9、液晶ディ
スプレイ4、液晶シャッタ12、シートセンサ13、1
4がそれぞれ接続されている。
【0041】前記のように構成された画像形成装置1の
動作について図8に基づき説明する。図8はメイン処理
プログラムのフローチャートである。画像形成装置1の
メイン処理が開始された後、ステップ(以下、Sと略記
する)1にて、プログラム記憶部31に記憶された表示
制御プログラムに従って画像データが画像メモリ32に
転送記憶されるとともに、その画像データに基づき液晶
ディスプレイ4上に画像が表示される。この状態で、画
像形成装置1の利用者は、液晶ディスプレイ4に表示さ
れた画像を視認しつつ所望の画像データを作成する。こ
のとき、利用者はペン入力装置等(図示せず)を介して
画像修正、変更等を行うことにより所望の画像データを
作成することができる。
【0042】S2では、画像形成指令ボタン5が押下さ
れたかどうか判断される。画像形成指令ボタン5が押下
されている場合(S2:YES)にはS3に移行する一
方、画像形成指令ボタン5が押下されていない場合(S
2:NO)には再度S1に戻る。
【0043】S3においては、各シートセンサ13、1
4のオン/オフ状態が識別される。ここに、シートセン
サ13の出力信号がオフ、シートセンサ14の出力信号
がオンの場合には、前記したように、マクロカプセル紙
10が収納部3内に正常な状態で収納されていることか
らS17に移行する。S17では、ミラーモードとして
OFFが設定され、S7に移行する。これに対して、シ
ートセンサ13、14の出力信号が共にオンの場合に
は、前記したようにマイクロカプセル紙10が上下反転
した状態で収納されていることから、S4において「マ
イクロカプセル紙10の上下が反対です。セットし直し
て下さい。」なるメッセージが液晶ディスプレイ4に表
示された後、S3に戻る。利用者は、このメッセージに
従ってマイクロカプセル紙10を収納部11に収納し直
すこととなる。また、シートセンサ13、14の出力信
号が共にオフの場合には、S5にて、収納部11内にマ
イクロカプセル紙10が収納されていないことから、
「マイクロカプセル紙10をセットして下さい。」なる
メッセージが液晶ディスプレイ4に表示された後、S3
に戻る。利用者は、このメッセージに従ってマイクロカ
プセル紙10を収納部11に収納することとなる。更
に、シートセンサ13の出力信号がオン、シートセンサ
14の出力信号がオフの場合には、前記したようにマイ
クロカプセル紙10が表裏反転した状態で収納されてい
ることから、S6にて、画像メモリ32に記憶された画
像データの左右反転が行われてミラー画像データが作成
保存されるとともに、ミラーモードONが設定される。
そして、S7に移行する。
【0044】前記に続いてS7においては、開閉センサ
8がオンであるかどうか判断される。開閉センサ8がオ
ンである場合(S7:YES)にはS9に移行する一
方、開閉センサ8がオフである場合(S7:NO)には
S8にて「蓋を閉じて下さい。」なるメッセージが液晶
ディスプレイ4に表示された後、S7に戻る。利用者
は、このメッセージに従って蓋体3を閉じることとな
る。
【0045】S9においては、液晶ディスプレイ4に表
示されている画像データが消去され、これにより液晶デ
ィスプレイ4が暗転される。CPU30はこの時点で露
光が開始されたことを識別し、露光モードに入ったこと
を認識する。次のS18では、ストッパ部材25が反時
計方向に回転し、係止部26がセンサ突起7の係止溝2
3に係止される。かかる係止部26と係止溝23との間
の係止に基づき、蓋体3はその開閉が制限され、閉じた
状態で装置本体2にロックされる。尚、このS18が密
着解除手段に該当する。S10では、液晶シャッタ12
が開放されて光が透過可能な状態に設定される。
【0046】続くS19では、前記S17又はS6にて
設定されるミラーモードの判別が行われる。尚、このS
19の手順が表示制御手段に該当する。S19におい
て、ミラーモードがOFFであると判別された場合(S
19:OFF)には、S20にて前記S1で作成され画
像メモリ32に記憶されている画像が読み取られる。こ
れに対して、ミラーモードがONであると判別された場
合(S19:ON)には、S21にて前記S6で作成さ
れ画像メモリ32に記憶されている画像が読み取られ
る。そして、S11において、前記S20又はS21に
て読み取られた画像データが所定時間液晶ディスプレイ
4に表示される。
【0047】このとき、液晶シャッタ12はS10にて
開放されているので、液晶ディスプレイ4に表示された
画像に対応する光がマイクロカプセル紙10に照射さ
れ、これにより、画像形成層17は液晶ディスプレイ4
の画像に従って露光されて画像が形成される。
【0048】ここで、液晶ディスプレイ4に表示される
画像について図9に基づき概説する。前記したようにシ
ートセンサ13がオフ、シートセンサ14がオンと判断
されてマイクロカプセル紙10が正常な状態で収納部1
1に収納されている場合、液晶ディスプレイ4には図9
(A)に示すような画像が表示される。これは、マイク
ロカプセル紙10は、通常、透明ベースシート16を下
面にして収納部11に収納され、液晶ディスプレイ4側
から照射される光(表示画像に基づいて照射される光)
は透明ベースシート16側から入射されるとともに、マ
イクロカプセル紙10上に形成された画像は透明ラミネ
ートシート18側から視認されることに基づく。また、
前記したようにシートセンサ13がオン、シートセンサ
14がオフと判断されてマイクロカプセル紙10が表裏
反転した状態で収納部11に収納されている場合、液晶
ディスプレイ4には図9(B)に示すミラー画像が表示
される。この場合には、マイクロカプセル紙10の表裏
反転に基づいて、透明ラミネートシート18が下面側
に、透明ベースシート16が上面側にあり、液晶ディス
プレイ4側から照射される光は透明ラミネートシート1
8側から入射されるとともに、マイクロカプセル紙10
上に形成された画像は透明ラミネートシート18側から
視認されることに基づく。尚、図9は液晶ディスプレイ
4に表示される正常な画像とミラー画像とを示す説明図
である。
【0049】前記所定時間経過後、S12にて、前記と
同様にして液晶ディスプレイ4が暗転され、この時点で
マイクロカプセル紙10の露光終了が識別される。
【0050】また、S13においては、液晶シャッタ1
2が閉塞され、更に、S14にて、スピーカ9を介して
ブザー音が発生され、マイクロカプセル紙10への画像
の形成が終了したことが報知される。これにより、利用
者は画像の形成が終了したことを知ることができる。
【0051】続く、S15においては、前記ブザー音の
報知に基づいて利用者は、マイクロカプセル紙10の端
部を把持して画像形成装置1の収納部11から引き出
す。このとき、マイクロカプセル紙10は、一対の加圧
ローラ15間で加圧されつつ引き出され、この時、マイ
クロカプセル紙10上に形成されている画像等に従っ
て、画像形成層17のマイクロカプセル19が選択的に
破壊されるとともに、その内包成分が顕色剤20と反応
して所望の画像が形成されるものである。
【0052】この後、ストッパ部材25が時計方向に回
転されて係止部26と係止溝23との係止が解除され
る。これにより、装置本体2に対する蓋体3のロックが
解除されて蓋体3は開放可能な状態となり、再度前記S
1以降の処理を行うことによりマイクロカプセル紙10
に画像の形成、印刷を行うことが可能となる。これにて
メイン処理は終了される。
【0053】以上詳細に説明した通り本実施形態に係る
画像形成装置1では、液晶ディスプレイ4に表示された
画像をマイクロカプセル紙10に形成する場合、装置本
体2に対して蓋体3を閉じ、液晶シャッタ12を液晶デ
ィスプレイ4に密着することにより液晶シャッタ12を
介在させつつマイクロカプセル紙10を液晶ディスプレ
イ4に密着させた状態で、液晶シャッタ12の開閉制御
を行って液晶ディスプレイ4に表示された画像からの光
量を制御しつつマイクロカプセル紙10に光を照射す
る。これにより、液晶ディスプレイ4に表示された画像
等に対応してマイクロカプセル紙10に形成された画像
形成層17に画像が形成される。このように、マイクロ
カプセル紙10を液晶ディスプレイ4に密着させる簡単
な操作をもって、液晶ディスプレイ4に表示された画像
をマイクロカプセル紙10上に形成することができ、ま
た、マイクロカプセル紙10に画像を照射するにつき特
別の機構を必要とすることなく装置の小型化及び低コス
ト化を図ることができる。また、画像形成時に、マイク
ロカプセル紙10と液晶ディスプレイ4とがロック機構
22を介して密着固定されるので、画像形成層17に形
成される画像がぶれたりボケたりすることを防止するこ
とが可能であり、従って、高画質の画像を得ることがで
きる。更に、液晶シャッタ12を介して液晶ディスプレ
イ4からマイクロカプセル紙10に照射される光量を制
御できるので、画像形成を行おうとする所望の画像以外
の画像に対応する光がマイクロカプセル紙10に照射さ
れることを確実に防止可能であり、これより所望の画像
のみを適切にマクロカプセル紙10上に形成することが
可能となる。
【0054】また、液晶シャッタ12は、センサ突起7
により作動する開閉センサ8のオン/オフに基づいて液
晶ディスプレイ4からマイクロカプセル紙10に照射さ
れる光量を制御することから、例えば、開閉センサ8に
よりマイクロカプセル紙10が液晶シャッタ12を介在
させつつ液晶ディスプレイ4に密着していないことが検
知された場合には、液晶シャッタ12により光を遮断す
ることにより、画像形成装置1の利用者の誤操作を防止
して過誤により不必要な画像をマイクロカプセル紙10
に形成してまうことを排除することが可能となる。これ
により、ミスプリントを低減し且つ操作性を向上して感
光性記録媒体が無駄に消費されることが防止される。
【0055】更に、マイクロカプセル紙10への画像の
形成が終了した時点でスピーカ9を介してマイクロカプ
セル紙10の画像形成層17上への画像形成の完了した
旨が報知されることから、前記と同様、画像形成装置1
の利用者の誤操作を防止してミスプリントを低減するこ
とが可能となる。また、利用者は、画像形成後に必要な
操作を行うタイミングを知ることができ、操作性が向上
する。
【0056】また、液晶ディスプレイ4からマイクロカ
プセル紙10に光が照射されている間においては、ロッ
ク機構22を構成するセンサ突起7の係止溝23とスト
ッパ部材25の係止部26とが係止されることに基づい
て蓋体3の開閉はロックされて制限されるので、マイク
ロカプセル紙10と液晶ディスプレイ4との密着状態が
不用意に解除されることはなく、従って、誤動作に起因
して画像の品質が悪化することを防止することが可能と
なる。
【0057】更に、液晶シャッタ12はマイクロカプセ
ル紙10と液晶ディスプレイ4との間に配設されている
ことから、液晶シャッタ12によりマイクロカプセル紙
10に照射される光を選択的に制御して液晶ディスプレ
イ4に表示される画像の内所望の画像のみをマイクロカ
プセル紙10上に形成することが可能となる。
【0058】また、画像形成装置1では、その一端に一
対の加圧ローラ15が配設されており、前記のように画
像形成層17上に画像が形成された後マイクロカプセル
紙10が収納部11から外部に引き出される際に、加圧
ローラ15により画像形成層17の画像に従ってマイク
ロカプセル19が選択的に破壊されるとともに、その内
包された染料前駆体と顕色剤20とが反応して画像が現
像されることから、画像の現像に際して特殊な現像液や
加熱ヒータを必要としない。従って、携帯性に優れた画
像形成装置を実現可能であり、また、加熱ヒータが不要
であることから放熱作用を考慮する必要がなくなって小
型化で且つ低コストの画像形成装置を実現することが可
能となる。
【0059】更に、一対のシートセンサ13、14から
のオン/オフ信号の組合せに基づいて、収納部11内に
収納されているマイクロカプセル紙10の収納状態を判
別するようにし、例えば、シートセンサ13の出力信号
がオフ、シートセンサ14の出力信号がオンの場合に
は、マクロカプセル紙10が収納部3内に正常な状態で
収納されていることから、通常の状態で液晶ディスプレ
イ4上に画像を表示させ、また、シートセンサ13の出
力信号がオン、シートセンサ14の出力信号がオフの場
合には、マイクロカプセル紙10が表裏反転した状態で
収納されていることから、画像メモリ32に記憶された
画像データの左右反転が行われてミラー画像データが作
成保存されるとともに、そのミラー画像データに従いミ
ラー画像を液晶ディスプレイ4に表示させるようにした
ので、収納部11内でマイクロカプセル紙10が、いず
れの状態で収納されている場合においてもマイクロカプ
セル紙10の画像形成層17上に適正に画像の形成を行
うことが可能となる。
【0060】また、マイクロカプセル紙10において、
所定波長光に感光して硬化する光硬化性材料と染料前駆
体(色材)とを内包したマイクロカプセル19と、染料
前駆体を発色させる顕色剤(現像材)とからなる画像形
成層17は、透明ベースシート16と透明ラミネートシ
ート18とによりサンドイッチされた構造を有し、これ
により画像形成層17に画像形成を行った後にマイクロ
カプセル紙10の取り扱いが容易となる。また、画像形
成層17は透明ベースシート16及び透明ラミネートシ
ート18により保護されているので、画像形成層17が
剥がれて欠損してしまうことを防止することが可能であ
り、更に耐久性を向上することが可能となる。
【0061】尚、本発明は前記実施形態に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の
改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、前
記実施形態では一対の加圧ローラ15は画像形成装置1
に対して固定的に設けられているが、図10に示すよう
に、一対の加圧ローラ15をケース40内に一体的に配
置した現像装置Pを使用し、かかる現像装置Pを画像形
成装置1に対して着脱可能に構成してもよい。このよう
に、画像形成装置1に対して現像装置Pを着脱可能に構
成すれば、画像形成装置1の収納部11を小型化且つ低
コスト化することが可能となる。また、前記実施形態で
は必要に応じてスピーカ10を介して警告音を発するよ
うに構成されているが、例えば、収納ケース3の裏面に
CCDを配置し、かかるCCDの点灯状態を液晶シャッ
タ9の解放時と閉塞時とが変化させることにより利用者
に知らせるように構成してもよく、また、液晶シャッタ
9の開放が終了した後に、画像形成装置1を圧電素子等
により振動させて液晶シャッタ9の開放が終了したこと
を利用者に知らせるようにしてもよい。
【0062】
【発明の効果】以上説明した通り請求項1の画像形成装
置では、画像表示手段に表示された画像を感光性記録媒
体に形成する場合、密着固定手段を介して感光性記録媒
体を画像表示手段に密着させた状態で、制御手段により
光量を制御しつつ画像表示装置から感光性記録媒体に光
を照射する。これにより、画像表示手段に表示された画
像に対応して、感光性記録媒体に設けられた光反応性の
画像形成層に画像が形成される。このように、感光性記
録媒体を画像表示手段に密着させる簡単な操作をもっ
て、画像表示手段に表示された画像を感光性記録媒体上
に形成することが可能となり、また、感光性記録媒体に
画像を照射するにつき特別の機構を必要とすることなく
装置の小型化及び低コスト化を図ることが可能となる。
また、画像形成時に、感光性記録媒体と画像表示手段と
が密着固定手段を介して密着固定されるので、画像形成
層に形成される画像がぶれたりボケたりすることを防止
することが可能であり、従って、高画質の画像を得るこ
とが可能となる。更に、制御手段を介して画像表示手段
から感光性記録媒体に照射される光量を制御できるの
で、画像形成を行おうとする所望の画像以外の画像に対
応する光が感光性記録媒体に照射されることを確実に防
止可能であり、これより所望の画像のみを適切に記録媒
体上に形成することが可能となる。
【0063】また、請求項2に係る画像形成装置では、
制御手段は検知手段の検知結果に基づいて画像表示手段
から感光性記録媒体に照射される光量を制御することか
ら、例えば、検知手段により記録媒体が画像表示手段に
密着していないことが検知された場合には、制御手段に
より光を遮断することにより、画像形成装置の利用者の
誤操作を防止して過誤により不必要な画像を感光性記録
媒体に形成してまうことを排除することが可能となる。
これにより、ミスプリントを低減し且つ操作性を向上し
て感光性記録媒体が無駄に消費されることが防止され
る。
【0064】更に、請求項3に係る画像形成装置では、
報知手段を介して感光性記録媒体の画像形成層上への画
像形成の完了した旨が報知されることから、請求項2の
場合と同様、画像形成装置の利用者の誤操作を防止して
ミスプリントを低減することが可能となる。また、利用
者は、画像形成後に必要な操作を行うタイミングを知る
ことができ、操作性が向上する。
【0065】また、請求項4に係る画像形成装置では、
画像表示手段から感光性記録媒体に光が照射されている
間においては、密着固定手段を介して達成される感光性
記録媒体と画像表示手段との密着状態が密着解除制限手
段により制限されるので、その密着状態が不用意に解除
されることはなく、従って、誤動作に起因して画像の品
質が悪化することを防止することが可能となる。
【0066】更に、請求項5に係る画像形成装置では、
制御手段により感光性記録媒体に照射される光を選択的
に制御することにより、画像表示手段に表示される画像
の内所望の画像のみを感光性記録媒体上に形成すること
が可能となる。
【0067】また、請求項6に係る画像形成装置では、
前記のように感光性記録媒体の画像形成層に形成された
画像は加圧手段を介して現像されることから、画像の現
像に際して特殊な現像液や加熱ヒータを必要としない。
従って、携帯性に優れた画像形成装置を実現することが
可能であり、また、加熱ヒータが不要であることから放
熱作用を考慮する必要がなくなって小型で且つ低コスト
の画像形成装置を実現することが可能となる。
【0068】更に、請求項7に係る画像形成装置では、
加圧手段が収納手段に対して着脱可能であるので、収納
手段を小型化且つ低コスト化することが可能となる。
【0069】また、請求項8に係る画像形成装置では、
表示制御手段が、判別手段を介して収納手段内の感光性
記録媒体の収納状態が正常な収納状態にあると判別され
た場合には、画像データ記憶手段に記憶された画像デー
タを画像表示手段に表示させ、また、感光性記録媒体の
収納状態が正常な収納状態に対して反転した収納状態で
あると判別された場合には、画像データ記憶手段に記憶
された画像データを左右反転してなるミラー画像を作成
して画像表示手段に表示させる。従って、収納手段内で
感光性記録媒体が、所定の第1収納状態で収納されてい
る場合、及び、第1収納状態に対して左右反転した第2
収納状態で収納されている場合のいずれの場合において
も、感光性記録媒体の画像形成層上に適正に画像の形成
を行うことが可能となる。
【0070】更に、請求項9に係る画像形成装置では、
その使用される感光性記録媒体における画像形成層が第
1基材と第2基材とによりサンドイッチされた構造を有
し、これにより画像形成層に画像形成を行った後に感光
性記録媒体の取り扱いが容易となる。また、画像形成層
は第1基材及び第2基材とにより保護されているので、
画像形成層が剥がれて欠損してしまうことを防止するこ
とが可能であり、更に耐久性を向上することが可能とな
る。
【0071】以上の通り本発明は、感光性記録媒体を画
像表示装置の画像表示画面に密着させることのみによっ
て簡単な操作をもって所望の画像を得ることが可能であ
り、また、小型で且つコストが低く携帯性に優れた画像
形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】装置本体に対して蓋体を開放した状態を示す画
像形成装置の斜視図である。
【図2】装置本体に対して蓋体を密着した状態を示す画
像形成装置の側面図である。
【図3】マイクロカプセル紙の模式断面図である。
【図4】正常な状態にあるマイクロカプセル紙と各シー
トセンサとの関係を模式的に示す平面図である。
【図5】左右反転した状態にあるマイクロカプセル紙と
各シートセンサとの関係を模式的に示す平面図である。
【図6】ロック機構を模式的に示す説明図である。
【図7】画像形成装置の制御部を示すブロック図であ
る。
【図8】メイン処理プログラムのフローチャートであ
る。
【図9】液晶ディスプレイに表示される正常な画像とミ
ラー画像とを示す説明図である。
【図10】現像装置を着脱可能とした他の実施形態を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 2 装置本体 3 蓋体 4 液晶ディスプレイ 5 画像形成指令ボタン 7 センサ突起 8 開閉センサ 9 スピーカ 10 マイクロカプセル紙 11 収納部 12 液晶シャッタ 13、14 シートセンサ 15 加圧ローラ 16 透明ベースシート 17 画像形成層 18 透明ラミネートシート 19 マイクロカプセル 20 顕色剤 21 切欠部 22 ロック機構 23 係止溝 25 ストッパ部材 26 係止部 30 CPU 31 プログラム記憶部 32 画像メモリ C 制御部 P 現像装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光反応性の画像形成層が設けられた感
    光性記録媒体を収納する収納手段と、 画像データを表示する画像表示手段と、 前記感光性記録媒体を画像表示手段に対して密着した状
    態で固定する密着固定手段と、 前記画像表示手段に表示された画像に対応して画像表示
    手段から感光性記録媒体に照射される光量を制御する制
    御手段とを備え、 前記感光性記録媒体を画像表示手段に密着させた状態
    で、制御手段を介して光量を制御しつつ画像表示手段か
    ら感光性記録媒体に照射される光により画像形成層上に
    画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記感光性記録媒体が画像表示手段に
    密着しているかどうかを検知する検知手段を備え、前記
    制御手段は検知手段による検知結果に基づいて画像表示
    手段から感光性記録媒体上に照射される光量を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記画像表示手段から感光性記録媒体
    上に所定時間光が照射された時点で画像形成層上への画
    像の形成が完了した旨を報知する報知手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記画像表示手段から感光性記録媒体
    上に光が照射される間、前記密着固定手段により密着状
    態を解除不能とする密着解除制限手段を有することを特
    徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像
    形成装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記感光性記録媒体
    と画像表示手段との間に配設されているこを特徴とする
    請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】 前記感光性記録媒体の画像形成層に形
    成された画像を加圧する加圧手段を有し、その画像は加
    圧手段により加圧されることに基づき現像されることを
    特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画
    像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記加圧手段は、前記収納手段に対し
    て着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項6
    記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記画像データを記憶する画像データ
    記憶手段と、 前記収納手段内に収納された感光性記録媒体の収納状態
    を判別する判別手段と、 前記判別手段における判別結果に応じて前記画像データ
    記憶手段に記憶された画像データを左右反転してなるミ
    ラー画像を作成して画像表示手段に表示させる表示制御
    手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項7
    のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記感光性記録媒体は、所定波長光に
    感光して硬化する光硬化性樹脂と色材とを内包したマイ
    クロカプセルと、色材を発色させる現像材とからなる画
    像形成層を担持した第1基材に第2基材が重ね合わされ
    て形成されており、第1基材と第2基材の少なくともい
    ずれか一方は透明材料で形成されていることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像形成装
    置。
JP25313996A 1996-09-25 1996-09-25 画像形成装置 Pending JPH1097004A (ja)

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JP25313996A JPH1097004A (ja) 1996-09-25 1996-09-25 画像形成装置
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7578429B2 (en) 2002-08-23 2009-08-25 Fuji Xerox Co., Ltd. System for writing information and method of writing information
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