JPH10292298A - 偽造防止用紙用スレッドおよび偽造防止用紙の製造方法 - Google Patents

偽造防止用紙用スレッドおよび偽造防止用紙の製造方法

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JPH10292298A
JPH10292298A JP9224397A JP9224397A JPH10292298A JP H10292298 A JPH10292298 A JP H10292298A JP 9224397 A JP9224397 A JP 9224397A JP 9224397 A JP9224397 A JP 9224397A JP H10292298 A JPH10292298 A JP H10292298A
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Takeshi Kamimura
武 上村
Hiroyuki Ohashi
弘幸 大橋
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、少なくとも一方の面に熱可塑性樹脂
の接着剤層を設けたスレッドを紙層中に抄き込む偽造防
止用紙用スレッドにおいて、抄紙時にスレッドの継ぎ手
部分で剥がれることがないスレッドと、操業性に優れた
偽造防止用紙の製造方法に関するものである。 【解決手段】糸状またはテープ状の基材の少なくとも一
方の面に熱可塑性の接着剤層を設けたスレッドを紙層中
に抄き込む偽造防止用紙用スレッドにおいて、スレッド
を継ぎ足すために、ヒートシール法にて作製した継ぎ手
部分の巻き取り内部での重なり方が、巻芯に近い方のス
レッドは外側であり、巻外側に近い方のスレッドは内側
となるように巻取り、180゜剥離試験におけるスレッ
ドの継ぎ手部分の接着強度が、スレッド表裏での見かけ
上の接着強度の1.5倍以上である偽造防止用紙用スレ
ッド。および、巻き取り状態の該スレッドを巻きもどし
ながら紙層中に抄き込む偽造防止用紙の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偽造防止用紙用ス
レッドおよび偽造防止用紙に関するものである。さらに
詳しくは、スレッドの継ぎ手作製方法を特定したスレッ
ドと、抄紙機で紙層間の所定の位置に該スレッドを挿入
し、抄紙した偽造防止用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機技術の進歩によって、有価
証券類の偽造が容易となり、大きな社会問題となってい
るため、紙幣、商品券、小切手、株券、パスポート、身
分証明書、カードなどは不正に変造、偽造できないよう
に、各種の偽造防止対策が施されている。
【0003】偽造防止対策としては、特開昭48−75
808号、特公昭52−48660号、特開昭51−1
30308号公報等に記載の、紙層間に糸状物(スレッ
ドと称す)を抄き込んだ、いわゆる糸入り紙と称する偽
造防止用紙がある。
【0004】紙層間に抄き込むスレッドの形態は、一般
的に10〜100μm程度の厚みで、0.2〜30mm
程度の巾の糸状あるいはテープ状のものであり、金属蒸
着フィルムが一般的に使用されている。近年は、高度な
複写機の技術による偽造を防止するため、複製が非常に
困難なホログラム、ピクセルグラム、グレーティングイ
メージ等がクレジットカード、紙幣等に貼付されている
が、これらを応用した金属蒸着フィルムもスレッドとし
て使用される。これらのスレッドを抄き込んだ偽造防止
用紙は複写機で複写してもスレッドの金属光沢部分は偽
造できず、変造することが困難である。
【0005】しかしながら、スレッドを抄き込んだ偽造
防止用紙において、紙層とスレッドが強固に接着してい
ないと、スレッドを引っ張ると紙層間から抜けて偽造防
止用紙としての価値が損なわれたり、脱落したスレッド
が偽造、変造の目的に流用される恐れを生じてしまう。
【0006】このような問題を解決する手段として、例
えば、抄紙工程においてサイズプレス液に水溶性接着剤
を使用したり、特開平7−56377号公報に記載され
ているように、スレッドに熱可塑性樹脂や水溶性接着剤
を塗工して紙層との接着強度を向上させる方法等が挙げ
られる。
【0007】通常狭い巾の糸状あるいはテープ状のもの
に熱可塑性樹脂や水溶性接着剤を均一に塗工することは
難しく、100mm〜1000mm程度の巾のものに均
一に塗工後、マイクロスリッター等で0.2mm〜30
mm程度の所定の巾にスリットされ、巻き取られる。そ
の際、用紙を抄造する上で長い長さが必要であることか
ら、スレッドの継ぎ足しを行い、10000〜2000
0mのボビン状のロールに巻き取られる。
【0008】しかしながら、これら熱可塑性樹脂や水溶
性接着剤が塗工されたスレッドを実際に巻きもどしなが
ら紙層中に抄き込まれるまでには、少なからず時間の経
過があり、その間の圧力や、温度、湿度等の環境によ
り、巻き取ったスレッド表裏間での見かけ上での接着、
いわゆるブロッキング現象が発生する。その結果、スレ
ッドを巻きもどした時に、スレッドの継ぎ手部分が剥が
れる事があり、剥がれた(切れた)スレッドを再度紙層
間に挿入するまでの時間は継続して用紙を抄紙し続ける
ことから、歩留り低下という問題を引き起す。特に用紙
の巾方向にスレッドを複数挿入した用紙を抄造する場合
には、こうした現象による歩留りの低下は極めて大きな
問題となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、少な
くとも一方の面に熱可塑性樹脂の接着剤層を設けたスレ
ッドを紙層中に抄き込む偽造防止用紙において、抄紙時
にスレッドの継ぎ手部分で剥がれることがないスレッド
と、製造時の操業性に優れた偽造防止用紙の製造方法に
関するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは偽造防止用
紙の製造に使用するスレッドの継ぎ手方法について鋭意
研究を行った結果、スレッドの巻き取り内部での重なり
方と、180゜剥離試験における継ぎ手部の接着強度
と、表裏での見かけ上の接着強度との間に特定の関係が
成立すれば、継ぎ手部での剥がれを抑えられることを見
いだし、本発明を完成させるに至った。
【0011】すなわち、本発明は、糸状またはテープ状
の基材の少なくとも一方の面に熱可塑性の接着剤層を設
けたスレッドを紙層中に抄き込む偽造防止用紙用スレッ
ドにおいて、スレッドを継ぎ足すために、ヒートシール
法で作製した継ぎ手部分の巻き取り内部での重なり方
が、巻芯に近い方のスレッドは外側であり、巻外側に近
い方のスレッドは内側となるように巻取り、180゜剥
離試験におけるスレッドの継ぎ手部分の接着強度が、ス
レッド表裏での見かけ上の接着強度の1.5倍以上であ
ることを特徴とする偽造防止用紙用スレッドである。
【0012】また、本発明は上記のスレッドを巻戻しな
がら紙層間に抄き込んだことを特徴とする偽造防止用紙
の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のスレッド入り偽造防止用
紙は、多層抄きの抄紙機で少なくとも最終の抄き合わせ
を行うよりも前に、基材の少なくとも一方の面にあらか
じめ熱可塑性の接着層剤を設けたスレッドを、抄紙機の
抄き合わせ工程において巻きもどしながら紙層間に挿入
し、乾燥工程の熱によりスレッドの接着剤層を可塑化さ
せて紙層と接着させて得られる。このため、使用する接
着剤は熱可塑性を有することが好ましい。
【0014】なお、スレッドの継ぎ手は、一般に片面も
しくは両面に感圧性接着剤を塗工してなる粘着テープや
接着剤等による接着、ヒートシールによる接着にて作製
される。しかし、粘着テープや接着剤等による接着で継
ぎ手を作製すると、その分厚みが厚くなり、また、巻き
取り内部での圧力により接着剤のはみ出し等の問題が発
生する。一方、ヒートシーラーを用いて熱融着させるこ
とにより継ぎ手を作製すると、継ぎ手部分の厚みが必要
以上に厚くなることがなく、紙層中に抄き込んでも偽造
防止用紙の外観を損うことなく抄造することが可能であ
ることから、継ぎ手はヒートシール法にて作製すること
が好ましい。
【0015】本発明は、スレッドの継ぎ足しで生じる継
ぎ手部分の巻き取り内部での重なり方を特定し、継ぎ手
部分の接着強度をスレッド表裏での見かけの接着強度よ
り特定の範囲以上に制御することにより、抄紙時にスレ
ッドを巻きもどしても継ぎ手部分で剥がれることを抑え
られる。
【0016】すなわち、本発明において継ぎ手部分の巻
き取り内部での重なり方を、巻き芯に近い方のスレッド
が外側であり、巻き外側に近い方のスレッドは内側にな
るように巻き取ることにより、巻きもどしていったスレ
ッド後端が、継ぎ手部分で重なっている継いだスレッド
先端を持上げるがごとく巻きもどしていくため、剥がれ
ることを抑制出来ることを見い出した。
【0017】こうして得られたスレッドの継ぎ手部分に
は、実際に巻きもどされ紙層中に抄き込まれるまで、巻
きの圧力や、温度、湿度等の環境により表裏間での見か
け上での接着、いわゆるブロッキング現象が発生するた
め、スレッド継ぎ手部分の接着強度は強い程、剥がれを
抑えることが出来る。すなわち、本発明におけるスレッ
ド継ぎ手部分の180゜剥離試験での接着強度は、経験
上スレッド表裏間の、見かけ上の接着強度の1.5倍以
上、好ましくは2倍以上であると、継ぎ手部分での剥が
れを抑える効果を著しく向上させることが出来る。1.
5倍未満では巻きもどしている際に、継ぎ手部分の1周
上部で巻き芯側先端部を引上げてしまうことがあり、結
果として剥がれを生じてしまう。
【0018】なお、本発明におけるスレッド継ぎ手部分
の接着強度とは、すなわち、少なくとも一方の面に熱可
塑性の接着剤層を設けたスレッドの表裏を重ね合わせ、
ヒートシーラーを用いて、130℃で2秒間ヒートシー
ルの後、室温で2時間以上放置後、300mm/分の剥
離速度で180゜剥離試験した時の剥離強度をもって、
接着強度(継ぎ手接着力)とする。
【0019】また、本発明におけるスレッド表裏間の見
かけ上の接着強度とは、以下の手法によって測定される
巻き取り内部でのブロッキング力を表す。
【0020】すなわち、少なくとも一方の面に熱可塑性
の接着剤層を設けたスレッドの表裏を重ね合わせ、30
0g/cm2の荷重をかけ、60℃で12時間放置後、
300mm/分の剥離速度で180゜剥離試験した時の
剥離強度をもって、見かけ上の接着強度(ブロッキン
グ)とする。
【0021】本発明に使用するスレッド用接着剤の種類
は特に限定されず、アクリル系樹脂、スチレン−ブタジ
エン系樹脂、スチレン−イソプレン系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル−
ビニルアルコ−ル系樹脂等、一般にヒートシール接着剤
として使用できる公知、公用の樹脂組成物である。これ
らの樹脂はそのまま接着剤として使用しても良いし、複
数の樹脂を混合して使用もしくは2層以上の多層として
使用しても良い。継ぎ手作成の条件を考慮すると、接着
剤樹脂のJIS K−7206で測定した軟化点は70
℃〜120℃とするのが好ましい。120℃を超えると
ヒートシール不良が、70℃未満ではブロッキング不良
が発生することがある。また必要に応じて、各種公知の
染料や顔料、消泡剤や塗れ剤等の界面活性剤、ブロッキ
ング防止剤、滑剤、増粘剤等の助剤を添加しても良い。
【0022】接着剤の塗布方法は、ハケ塗り、スプレー
塗布、ロールコーター、マイヤーバーコーター、グラビ
アロールコーター、ブレードコーター、エアーナイフコ
ーター等の各種塗布装置によって行われ、乾燥は上記の
塗布装置に組み合わせた従来の方法で行われる。なお、
塗布量は乾燥重量で1〜15g/m2程度が好ましい
が、これより少ないと十分な接着強度が得られず、多い
と接着機能が飽和し経済上好ましくない。
【0023】こうして得られたスレッドを、各種のワイ
ヤーパートを組み合わせた公知の多層抄き抄紙機の抄き
合わせ工程で紙層間に挿入し、必要に応じて抄紙途中で
各種表面サイズ剤等をサイズプレス装置等で塗工し、ド
ライヤーで乾燥して目的とする偽造防止用紙を得る。ま
た、得られた偽造防止用紙にマシンカレンダーやスーパ
ーカレンダー処理を施したり、各種塗工装置で表面に顔
料塗被層、感熱記録層、熱転写受像層等を設けてもよ
い。
【0024】本発明で得られた偽造防止用紙は、通常さ
らに所望の印刷および断裁等を行い、紙幣や商品券、磁
気記録層を設けて切符やプリペイドカード等として使用
される。
【0025】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をより具体的に
説明するが、もちろんのこと、本発明はこれによって限
定されるものではない。
【0026】実施例1 〔スレッドの作製〕基材として、厚さ12μmのアルミ
蒸着PETフィルム(商品名「G1302E−12」ダ
イヤホイルヘキスト株式会社製)のアルミ蒸着面側に、
ガラス転移温度約32℃のポリエステル系水溶液型接着
剤(商品名「プラスコートRZ−648」互応化学工業
株式会社製)を乾燥重量で3g/m2となるように、グ
ラビアロールコーターで塗布、乾燥させた。ついで、マ
イクロスリッターで1mm巾にスリット後、巻芯に近い
方のスレッドは外側で、巻外側に近い方のスレッドは内
側になるように重ね、ヒートシーラー(富士インパルス
社製ポリシーラー310E型)を用いて、130℃で2
秒間熱融着することにより継ぎ手を作製、ボビンに巻き
取り、スレッドを得た。
【0027】〔偽造防止用紙の製造〕二槽のシリンダー
バットを備えた円網抄紙機の、一槽目の円網シリンダー
の同一円周表面上にあらかじめ1cm×1cmの形のテ
ープを1cm間隔で貼り付けて網目を塞いでおき、第一
紙層(風乾米坪35g/m2)として1cmおきに1c
m×1cmの穴が空いた紙層を形成するようにした。二
槽目の円網シリンダーには細工を施さず、無地の第二紙
層(風乾米坪70g/m2)を形成するようにした。ま
た、スレッド巻き出し装置を第一槽目と第二槽目の円網
シリンダー間に設置し、スレッドが第一紙層の穴と重な
る位置に、第二紙層とアルミ蒸着面側が接する向きで挿
入されるようにした。なお、この抄紙機で抄造される湿
潤紙(水分約50%)は、12本のシリンダードライヤ
ー(表面温度約70〜100℃)で乾燥後、マシンカレ
ンダー処理される。上記抄紙機により、作成したスレッ
ドを使用して、スレッドが片面で露出と埋没を繰り返し
たタイプの偽造防止用紙を得た。
【0028】実施例2 アルミ蒸着PETフィルムのアルミ蒸着面側に、ガラス
転移温度約7℃のエチレン−酢酸ビニル系エマルジョン
型接着剤(商品名「スミカフレックス301」住友化学
工業株式会社製)を乾燥重量で4g/m2となるように
塗布、乾燥させてスレッドを得た以外は、実施例1と全
く同様にして偽造防止用紙を得た。
【0029】実施例3 アルミ蒸着PETフィルムのPET面側に、ガラス転移
温度約35℃のアクリル系エマルジョン型接着剤(商品
名「Nipol LX855」日本ゼオン株式会社製)
を乾燥重量で2g/m2、アルミ蒸着面側にガラス転移
温度約28℃のポリエステル系有機溶剤溶液型接着剤
(商品名「PES−370S30」東亜合成化学工業株
式会社製)を乾燥重量で3g/m2となるように塗布、
乾燥させてスレッドを得た以外は、実施例1と全く同様
にして偽造防止用紙を得た。
【0030】比較例1 基材として、厚さ12μmのアルミ蒸着PETフィルム
(商品名「G1302E−12」ダイヤホイルヘキスト
株式会社製)のアルミ蒸着面側に、ガラス転移温度約7
℃のエチレン−酢酸ビニル系エマルジョン型接着剤(商
品名「スミカフレックス301」住友化学工業株式会社
製)を乾燥重量で4g/m2となるように塗布、乾燥さ
せた。ついで、マイクロスリッターで1mm巾にスリッ
ト後、巻芯に近い方のスレッドは内側で、巻外側に近い
方のスレッドは外側になる用に重ね、ヒートシーラー
(富士インパルス社製ポリシーラー310E型)を用い
て130℃で2秒間熱融着することにより継ぎ手を作
製、ボビンに巻き取り、スレッドを得た以外は、実施例
1と同様にして偽造防止用紙を得た。
【0031】比較例2 アルミ蒸着PETフィルムのPET面側にガラス転移温
度約14℃のSBR系エマルジョン型接着剤(商品名
「SN−337」住化エイビーエス・ラテックス株式会
社製)を乾燥重量で5g/m2、アルミ蒸着面側にガラ
ス転移温度約28℃のポリエステル系有機溶剤溶液型接
着剤(商品名「PES−370S30」東亜合成化学工
業株式会社製)を乾燥重量で3g/m2となるように塗
布、乾燥させてスレッドを得た以外は、実施例3と全く
同様にして偽造防止用紙を得た。
【0032】比較例3 継ぎ手の作製を両面接着テープ(商品名「ニットー#5
02」日東電工株式会社製、厚み120μm)を用いて
スレッドを得た以外は、実施例1と全く同様にして偽造
防止用紙を得た。
【0033】「評価」各スレッドの継ぎ手部分の接着強
度とブロッキング力、および各偽造防止用紙の製造時に
おけるスレッドを巻き戻した時の操業状態を下記の方法
で評価し、その結果を表1に示した。
【0034】〔継ぎ手部分の接着強度〕少なくとも一方
の面に熱可塑性の接着剤層を設けた10mm巾のスレッ
ドの表裏を重ね合わせ、富士インパルス社製ポリシーラ
ー(310E型)を用いて、130℃で2秒間ヒートシ
ールの後、室温で2時間以上放置後、300mm/分の
剥離速度で180゜剥離試験した時の剥離強度(単位;
gf/10mm)をもって、接着強度とする。
【0035】〔ブロッキング力〕少なくとも一方の面に
熱可塑性の接着剤層を設けた10mm巾のスレッドの表
裏を重ね合わせ、300g/cm2の荷重をかけ、60
℃で12時間放置後、300mm/分の剥離速度で18
0゜剥離試験した時の剥離強度(単位;gf/10m
m)をもって、ブロッキング力とする。
【0036】〔操業状態〕巻き取り状態のスレッドを巻
きもどしながら、用紙の巾方向に対して4本を紙層間に
挿入し、10000mのスレッド入り偽造防止用紙を製
造する際、スレッドの継ぎ手部分での剥がれの回数と製
造状況から、下記の基準で判定した。(スレッドはボビ
ン1巻10000m巻きで、継ぎ手部分を19回含んで
いるため、スレッド4本で合計76回の継ぎ手部分をテ
ストする) ○;剥がれた回数が2回以下で、問題なく製造出来る。 △;剥がれた回数が3回〜5回で、スレッド再挿入によ
り歩留りが低下する。 ×;剥がれた回数が6回以上と頻繁であるため、製造に
適さない。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
はスレッドを巻きだした際に継ぎ手部分での剥がれのな
い偽造防止用紙用スレッドが得られ、このスレッドを用
いると既存の設備で偽造防止用紙を安定して製造するこ
とができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糸状またはテープ状の基材の少なくとも一
    方の面に熱可塑性の接着剤層を設けたスレッドを紙層中
    に抄き込む偽造防止用紙用スレッドにおいて、スレッド
    を継ぎ足すために、ヒートシール法にて作製した継ぎ手
    部分の巻き取り内部での重なり方が、巻芯に近い方のス
    レッドは外側であり、巻外側に近い方のスレッドは内側
    となるように巻取り、180゜剥離試験におけるスレッ
    ドの継ぎ手部分の接着強度が、スレッド表裏での見かけ
    上の接着強度の1.5倍以上であることを特徴とする、
    偽造防止用紙用スレッド。
  2. 【請求項2】請求項1記載の巻き取り状態のスレッドを
    巻きもどしながら紙層中に抄き込むことを特徴とする偽
    造防止用紙の製造方法。
JP9224397A 1997-04-10 1997-04-10 偽造防止用紙用スレッドおよび偽造防止用紙の製造方法 Pending JPH10292298A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002019296A (ja) * 2000-07-11 2002-01-23 Oji Paper Co Ltd 感熱記録紙

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002019296A (ja) * 2000-07-11 2002-01-23 Oji Paper Co Ltd 感熱記録紙

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