JP3776556B2 - スレッド入り偽造防止用紙の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スレッド入り偽造防止用紙の製造方法に関するものである。更に詳しくは、スレッドが露出と埋没を交互に繰り返したタイプの偽造防止用紙の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機技術の進歩によって、有価証券類の偽造が容易となり、大きな社会問題となっているため、紙幣、商品券、小切手、株券、パスポート、身分証明書、カードなどは不正に変造、偽造できないように、各種の偽造防止対策が施されている。
【0003】
偽造防止対策としては、特開昭48−75808号、特公昭52−48660号、特開昭51−130308号公報等に記載の、紙層間に糸状物(スレッドと称す)を抄き込んだ、いわゆる糸入り紙と称する偽造防止用紙がある。
【0004】
紙層間に抄き込むスレッドの形態は、一般的に10〜100μm程度の厚みで、0.2〜30mm程度の巾の糸状あるいはテープ状のものであり、例えば、金糸、銀糸、プラスチックフィルム、金属蒸着フィルム等が使用される。近年は、高度な複写機の技術による偽造を防止するため、複製が非常に困難なホログラム、ピクセルグラム、グレーティングイメージ等がクレジットカード、紙幣等に貼付されているが、これらもスレッドとして使用される。これらのスレッドを抄き込んだ偽造防止用紙は複写機で複写してもスレッドの金属光沢部分は偽造できず、変造することが困難である。
【0005】
しかしながら、スレッドを抄き込んだ偽造防止用紙において、紙層とスレッドが強固に接着していないと、スレッドを引っ張ると紙層間から抜けて偽造防止用紙としての価値が損なわれたり、脱落したスレッドが偽造、変造の目的に流用される恐れを生じてしまう。
【0006】
このような問題を解決する手段として、例えば、抄紙工程においてサイズプレス液に水溶性接着剤を使用したり、特開平7−56377号公報に記載されているように、スレッドに熱可塑性樹脂や水溶性接着剤を塗工して紙層との接着強度を向上させる方法等が挙げられる。しかしながら、サイズプレス液では十分な接着強度が得られないし、スレッドに熱可塑性樹脂や水溶性接着剤を塗工しながら紙層間に抄き込むことは既存の設備では困難である。
【0007】
また、あらかじめ接着剤層を設けたスレッドを使用する方法では、スレッドの露出した部分に設けた接着剤層が乾燥工程の円筒型ドライヤードラムと接触するとスレッド表面が摩擦で傷つき、偽造防止用紙としての美観が損なわれてしまうという欠点がある。一方、このような問題を解決するための手段としては、登録実用新案公報第3034283号に記載されているようにスレッドのドライヤードラムと接する側に熱によって溶融もしくは軟化しない層を設ける方法があるが、この場合スレッド被覆部の紙層がスレッド表面から浮き上がり、偽造防止用紙の美観が劣るので好ましくない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、接着剤層を設けたスレッドが露出と埋没を交互に繰り返したタイプの偽造防止用紙の製造において、抄紙後の乾燥工程でスレッドの露出部がドライヤードラムとの摩擦で傷つくことなく、美観に優れた偽造防止用紙の製造方法に関するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはスレッド入り偽造防止用紙の製造方法、特に抄紙後の乾燥工程について鋭意研究を行った結果、スレッド表面に発生する傷の大きさや発生頻度と、乾燥時の紙の幅方向の収縮率との関係を解明し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、糸状またはテープ状の基材の両面に熱可塑性および/または水再湿性の接着剤層を設けたスレッドを、紙の片面においてスレッドが露出と埋没を交互に繰り返すように紙層中に抄き込んだ偽造防止用紙の製造方法において、乾燥工程にヤンキードライヤーを使用し、スレッドが露出する側をヤンキードライヤードラムに接触させて乾燥させることを特徴とするスレッド入り偽造防止用紙の製造方法である。
また、本発明は、乾燥工程における紙の幅方向の収縮率が4.5%以下の範囲であることを特徴とするスレッド入り偽造防止用紙の製造方法である。
さらに、本発明は、スレッドのドライヤードラムと接する側に設けた接着剤層が、ゲル含有率50%以上である熱可塑性の接着剤からなるスレッドを用いる、スレッド入り偽造防止用紙の製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の偽造防止用紙は、基材の両面にあらかじめ接着剤を塗布、乾燥したスレッドを、抄紙機の抄き合わせ工程において紙層間に挿入し、乾燥して得られる。
【0012】
すなわち、本発明の偽造防止用紙は、多層抄きの抄紙機で少なくとも最終の抄き合わせを行うよりも前にスレッドを紙層間に挿入し、抄き合わせ時の水分や乾燥工程の熱によりあらかじめスレッドに設けた接着剤層を可塑化させて紙層と接着させる。
【0013】
一般に、スレッドと紙層との接着性を向上させるためにスレッドの両面に接着剤層を設けるが、水分や熱で可塑化した接着剤層は非常に傷つきやすく、乾燥工程の円筒型ドライヤー上で生じる乾燥時の紙の収縮によるドライヤードラムとの摩擦が原因でスレッド接着剤層の表面に傷が発生し、偽造防止用紙としての美観が損なわれてしまうという問題がある。
【0014】
本発明は、乾燥工程における紙の幅方向の収縮率を特定の範囲に抑えることでドライヤードラムとスレッド露出部の接着剤層表面との摩擦を最小限に抑え、傷の発生を防止するものである。収縮率はドライヤーゾーン入口と出口の紙幅を測定して求めることができる。すなわち、収縮率={[入口の紙幅−出口の紙幅]/入口の紙幅}×100(%)として計算する。
【0015】
すなわち本発明においては、乾燥前の湿潤紙の紙巾に対する乾燥工程を経た後の紙巾の収縮率が4.5%以下、好ましくは4.0%以下、さらに好ましくは3.5%以下であるときに、スレッド露出部の接着剤層表面に発生する傷の問題を解決することができる。
【0016】
ちなみにスレッドの構成によっては、収縮率が3.5%〜4.0%の範囲であってもスレッド表面に注意して見ると発見される傷を生じる可能性があり、4.0%〜4.5%の範囲ではスレッドに微少な傷を生じてしまうこともある。また、4.5%を超えると傷の発生がひどく、偽造防止用紙としての美観が損なわれてしまう。
【0017】
なお、幅方向の収縮率は、湿潤紙をドライヤードラムに押さえつけるキャンバスの張力や乾燥工程のドライヤー温度勾配、抄紙工程や乾燥工程の速度、通紙ロール間の張力等を変化させることにより、約1%〜10%程度の範囲で制御可能であるが、多筒式ドライヤーにヤンキードライヤーを組み合わせることによって収縮率の制御が容易になる。
【0018】
また、乾燥工程にヤンキードライヤーを単独もしくは多筒式シリンダードライヤーとの併用で使用すれば、紙の幅方向の収縮率を制御しやすいだけでなく、ヤンキードライヤーとスレッド表面が接するようにすることによってドライヤードラムの熱が効率的にスレッドの接着剤に伝わるので、スレッドが紙層と接着しやすく非常に好ましい。この効果は接着剤層の水再湿性が小さいほど、また熱可塑性が大きいほど得られやすい。
【0019】
熱可塑性の接着剤はゲル含有率が高いほど高温時の可塑性が適度に低下し、傷が発生しにくくなる傾向にあるので、本発明では、スレッドのヤンキードライヤーと接する側に設ける接着剤層に、ゲル含有率が50%以上である熱可塑性の接着剤を使用すれば、傷の発生を抑える効果を著しく向上させることができる。
【0020】
また、ゲル含有率が50%以下である熱可塑性の接着剤を使用すると、スレッドがドライヤードラムと接触した際、接着剤の転移でドライヤードラムを汚染する恐れがあり、ドライヤードラムの汚染を防止する目的からも、ゲル含有率は50%以上であることが好ましい。
【0021】
なお、本発明におけるゲル含有率とは、以下の手法によって測定される樹脂中の有機溶剤不溶分の割合であり、樹脂固形分全体における残存モノマーやオリゴマー、比較的重合度の低い樹脂成分等を除いた高分子成分が占める割合を表す。
【0022】
即ち、ゲル含有率測定用試料にはテフロンシート上で50℃/24時間乾燥させた厚さ0.3mm〜0.5mmの樹脂皮膜(3cm角)を使用し、これをトルエンに24時間浸漬後取り出し、洗浄した後105℃/3時間乾燥させて溶剤を完全に揮発させる。試料のトルエン浸漬前後における重量変化を測定し、次の式によってゲル含有率を算出する。
ゲル含有率(%)={浸漬後の重量(g)÷浸漬前の重量(g)}×100
【0023】
本発明に使用するスレッド用接着剤の種類は特に限定されず、アクリル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、スチレン−イソプレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル−ビニルアルコ−ル系樹脂等、一般にヒートシール接着剤や水再湿接着剤として使用できる公知、公用の樹脂組成物が用いられる。
【0024】
これらの樹脂はそのまま接着剤として使用しても良いし、複数の樹脂を混合して使用しても良い。また必要に応じて、各種公知の染料や顔料、消泡剤や濡れ剤等の界面活性剤、ブロッキング防止剤、滑剤、増粘剤等の助剤を添加しても良い。
【0025】
接着剤の塗布方法は、ハケ塗り、スプレー塗布、ロールコーター、マイヤーバーコーター、グラビアロールコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター等の各種塗布装置によって行われ、乾燥は上記の塗布装置に組み合わせた従来の方法で行われる。なお、塗布量は乾燥重量で1〜15g/m2程度が好ましいが、これより少ないと十分な接着強度が得られず、多いと接着機能が飽和し経済上好ましくない。
【0026】
本発明で使用するスレッド基材は特に限定されないが、薄くて強度にも優れる厚さ10〜100μm程度のPETフィルムが一般によく使用される。PETフィルムには偽造防止や装飾的な目的から金属蒸着や、文字、図柄等の印刷、ホログラム、ピクセルグラム、グレーティングイメージ等の光学的な特殊処理等を施したり、磁気記録層を設けて情報を付与したりすることもできる。なお、スレッド基材は、接着剤を塗布、乾燥後に所定の巾にスリット加工し、スレッドとして使用される。
【0027】
こうして得られたスレッドを、各種のワイヤーパートを組み合わせた公知の多層抄き抄紙機の抄き合わせ工程で紙層間に挿入し、必要に応じて抄紙途中で各種表面サイズ等をサイズプレス装置等で塗工し、ヤンキードライヤーを含む円筒式ドライヤードラムで乾燥して目的とする偽造防止用紙を得る。表面サイズ剤等の塗工は乾燥途中のドライヤー間にサイズプレス装置等を設置して行ってもよいし、完全に乾燥させた後塗工を行い、再度乾燥させてもよい。また、得られた偽造防止用紙にマシンカレンダーやスーパーカレンダー処理を施したり、各種塗工装置で表面に顔料塗被層、感熱記録層、熱転写受像層等を設けてもよい。
【0028】
なお、一度完全に乾燥させた後に各種塗工装置で塗工した塗工液の乾燥工程における紙の収縮率等はスレッドが乾燥設備に接触することがなければ特に限定されるものではない。
【0029】
本発明で得られた偽造防止用紙は通常さらに所望の印刷および断裁等を行い、紙幣や商品券、磁気記録層を設けて切符やプリペイドカード等に使用される。
【0030】
【実施例】
以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、もちろんのこと、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0031】
〔スレッドAの作成〕
基材として、厚さ12μmのアルミ蒸着PETフィルム(商品名「G1302E−12」ダイヤホイルヘキスト株式会社製)のアルミ蒸着面側にガラス転移温度約28℃のポリエステル系接着剤(商品名「PES−370S30」東亞合成化学工業株式会社製)を乾燥重量で6g/m2、PET面側にガラス転移温度約14℃、ゲル含有率約60%のSBR系接着剤(商品名「SN337」住化エイビーエス・ラテックス株式会社製)を乾燥重量で2g/m2となるように、グラビアロールコーターで塗布、乾燥させた。
ついで、マイクロスリッターで1mm巾にスリット後ボビンに巻き取り、スレッドをA得た。
【0032】
〔スレッドBの作成〕
基材として、厚さ12μmのアルミ蒸着PETフィルム(商品名「G1302E−12」ダイヤホイルヘキスト株式会社製)のアルミ蒸着面側に、ガラス転移温度約7℃のエチレン−酢酸ビニル系接着剤(商品名「スミカフレックス301」住友化学工業株式会社製)を乾燥重量で4g/m2、PET面側にガラス転移温度約25℃、ゲル含有率約80%のアクリル系接着剤(商品名「Nipol LX814」日本ゼオン株式会社製)を乾燥重量で2g/m2となるようにグラビアロールコーターで塗布、乾燥させた。
ついで、マイクロスリッターで1mm巾にスリット後ボビンに巻き取り、スレッドBを得た。
【0033】
〔スレッドCの作成〕
基材として、厚さ12μmのアルミ蒸着PETフィルム(商品名「G1302E−12」ダイヤホイルヘキスト株式会社製)のアルミ蒸着面側にガラス転移温度約28℃のポリエステル系接着剤(商品名「PES−370S30」東亞合成化学工業株式会社製)を乾燥重量で6g/m2、PET面側にガラス転移温度約23℃、ゲル含有率約35%のSBR系接着剤(商品名「P−4778」住化エイビーエス・ラテックス株式会社製)を乾燥重量で2g/m2となるように、グラビアロールコーターで塗布、乾燥させた。
ついで、マイクロスリッターで1mm巾にスリット後ボビンに巻き取り、スレッドをC得た。
【0034】
〔偽造防止用紙の製造〕
実施例1
二槽のシリンダーバットを備えた円網抄紙機の、一槽目の円網シリンダーの同一円周表面上にあらかじめ1cm×1cmの形のテープを1cm間隔で貼り付けて網目を塞いでおき、第一紙層(風乾米坪で35g/m2)として1cmおきに1cm×1cmの穴が空いた紙層を形成するようにした。二槽目の円網シリンダーには細工を施さず、無地の第二紙層(風乾米坪で70g/m2)を形成するようにした。また、スレッド巻き出し装置を一槽目と二槽目のシリンダー間に設置し、スレッドが第一紙層の穴と重なる位置に、第二紙層とアルミ蒸着面側が接する向きで挿入されるようにした。この抄紙機で抄造される湿潤紙(水分約50%)は、第一紙層と接するヤンキードライヤーとこれに続く6本のシリンダードライヤー(表面温度約60℃〜120℃)で乾燥後、マシンカレンダー処理される。
上記抄紙機により、スレッドAを使用し、スレッドが片面で露出と埋没を繰り返したタイプの偽造防止用紙を得た。最終米坪は105g/m2である。
なお、乾燥前後における紙の幅方向の収縮率は2.9%であった。
【0035】
実施例2
乾燥前後における紙の幅方向の収縮率が3.4%となるように調節した以外は、実施例1と全く同様にして偽造防止用紙を得た。
【0036】
実施例3
乾燥前後における紙の幅方向の収縮率が3.8%となるように調節した以外は、実施例1と全く同様にして偽造防止用紙を得た。
【0037】
実施例4
スレッドAの代わりにスレッドBを使用した以外は、実施例1と全く同様にして偽造防止用紙を得た。
【0038】
実施例5
スレッドAの代わりにスレッドBを使用した以外は、実施例2と全く同様にして偽造防止用紙を得た。
【0039】
実施例6
スレッドAの代わりにスレッドBを使用し、乾燥前後における紙の幅方向の収縮率が3.8%となるように調節した以外は、実施例1と全く同様にして偽造防止用紙を得た。
【0040】
実施例7
乾燥前後における紙の幅方向の収縮率が4.4%となるように調節した以外は、実施例1と全く同様にして偽造防止用紙を得た。
【0041】
実施例8
乾燥前後における紙の幅方向の収縮率が4.7%となるように調節した以外は、実施例1と全く同様にして偽造防止用紙を得た。
【0042】
参考例1
スレッドAの代わりにスレッドCを使用した以外は、実施例2と同様にして偽造防止用紙を得た。
【0043】
比較例1
ヤンキードライヤーを使用せずに、14本のシリンダードライヤーで乾燥した以外は、実施例1と全く同様にして偽造防止用紙を得た。
なお、乾燥前後における紙の幅方向の収縮率は5.7%であった。
【0044】
比較例2
スレッドAの代わりにスレッドBを使用し、乾燥前後における紙の幅方向の収縮率が6.3%となるように調節した以外は、比較例1と全く同様にして偽造防止用紙を得た。
【0045】
比較例3
スレッドAの代わりにスレッドCを使用した以外は、比較例1と全く同様にして偽造防止用紙を得た。
【0046】
「評価」
各偽造防止用紙の製造時におけるスレッド表面の傷の発生状況を下記の方法で評価し、その結果を表1に示した。
【0047】
〔スレッドの傷〕
生産直後の偽造防止用紙についてスレッド表面の傷の発生状況を下記の基準で判断した。
◎:スレッドに全く傷がみられず、極めて美観に優れる。
○:スレッドに若干の傷がみられるが、実用上問題ない。
△:スレッドの傷がやや目立ち、美観に劣るが使用限界。
×:スレッドの傷がひどく、使用できない。
【0048】
【表1】
Figure 0003776556
【0049】
【発明の効果】
表1の結果から明らかなように、ヤンキードライヤーを使用し、紙の幅方向の収縮率が3.5%以下の時にはスレッドに傷が殆どみられず、3.5%〜4.0%ではスレッドに若干の傷がみられ、4.0〜4.7ではスレッドにやや傷が目立ち、ヤンキードライヤーを用いず、収縮率が5.7%以上となると使用に耐えないほどスレッドに傷が発生することが分かる。また、スレッドの傷以外の欠点としては、参考例1と比較例3ではドライヤー表面が接着剤により汚染され、偽造防止用紙の製造上、長時間の連続操業ができないと言う問題があった。以上の結果から、本発明極めて美観に優れたものから実用上障害のないレベルの偽造防止用紙を既存の設備で製造することができる。

Claims (2)

  1. 糸状またはテープ状の基材の両面に熱可塑性および/または水再湿性の接着剤層を設けたスレッドを、紙の片面においてスレッドが露出と埋没を交互に繰り返すように紙層中に抄き込んだ偽造防止用紙の製造方法において、乾燥工程にヤンキードライヤーを使用し、スレッドのヤンキードライヤーと接する側に設ける接着剤層にはゲル含有率が50%以上である熱可塑性の接着剤を使用し、スレッドが露出する側をヤンキードライヤードラムに接触させて乾燥させることを特徴とするスレッド入り偽造防止用紙の製造方法。
  2. 該乾燥工程における紙の幅方向の収縮率が4.5%以下であることを特徴とする請求項1記載のスレッド入り偽造防止用紙の製造方法。
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