JPH10291902A - 水面施用農薬製剤 - Google Patents

水面施用農薬製剤

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JPH10291902A
JPH10291902A JP2156298A JP2156298A JPH10291902A JP H10291902 A JPH10291902 A JP H10291902A JP 2156298 A JP2156298 A JP 2156298A JP 2156298 A JP2156298 A JP 2156298A JP H10291902 A JPH10291902 A JP H10291902A
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weight
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water
formulation
powdery mixture
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JP2156298A
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English (en)
Inventor
Kunihiro Isono
邦博 磯野
Norihito Kobayashi
則仁 小林
Toshio Goshima
敏男 五島
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Bayer CropScience KK
Original Assignee
Nihon Bayer Agrochem KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 農薬有効成分を田面全体にむらなく行きわた
らせることのできる水面施用農薬製剤を提供すること。 【解決手段】 見かけ比重が約0.21〜約0.25であ
り且つ約800μm〜約3000μmの範囲内の粒径を
有する木粒に、農薬活性物質、アルキルナフタレンスル
ホン酸塩、ジアルキルスルホサクシネート塩及びリグニ
ンスルホン酸塩から成り、場合によりアルキルサルフェ
ート塩を含む粉状混合物をスピンドルオイルを用いて把
持被覆せしめて成り、且つ均一分散性が約12〜約45
の範囲内にあることを特徴とする水面施用農薬製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水面施用農薬製剤に関す
る。さらに詳しくは、本発明は農業用薬剤の散布に係わ
る製剤形態として、田面水における浮遊走行性が良好な
水面施用農薬製剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び課題】農業用薬剤の散布に係わる製剤
形態としては、これまで、粒剤、粉剤、水和剤、フロア
ブル剤、水溶剤、液剤、乳剤等が知られており、また最
近では、錠剤(ジャンボ剤)、パック剤も開発されてい
る。
【0003】一方、農業分野においても、より一層の省
力化、農薬使用に際しての環境面への配慮に伴う減農薬
化の傾向等が高まり、農業用薬剤の製剤形態の改良が求
められている。
【0004】このような状況の下、近年、粒剤施用量の
少量化(30kg/ha散布から10kg/ha散布
へ)と機械散布および大型投げ込み用製剤の開発がなさ
れている。大型投げ込み用製剤は水田に入らず畔から投
げ込むことによって、農薬有効成分が水田水中に均一に
分布するように意図された製剤である。具体的には、水
溶性賦形剤や発泡剤を用いて、田面水への農薬有効成分
の分散を容易にした100gまたは50gのタブレッ
ト、ボール、個装などが試験されている。
【0005】しかし、これらは通常の粒剤と較べると、
極端に局所施用されるので、実際には、農薬有効成分が
田面水中に均一に分散するまでに長い時間を要したり、
あるいは田面水全体に農薬有効成分がゆきわたらないこ
とがあり、その結果、効果が不均一になったり、薬害が
発生したりする。
【0006】このように施用の省力化のために提案され
た大型投げ込み用製剤は、農薬有効成分を田面水中に速
やかにかつ均一に分布させることが困難であるという問
題があり、その問題を解決することが求められている。
【0007】これらの問題を解決するものとして、例え
ば、特開平5−155703号公報には、水面施用農薬
製剤が提案されている。しかし、この水面施用農薬製剤
では、使用する界面活性剤の種類によっては、十分に田
水面上に広がらずに、散布した場所に沈んでしまうもの
があり、また、嵩が大きくなり処理、流通等に問題とな
る可能性がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な状況に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、或る特定の形態
の製剤を施用した場合、該製剤が田面水を良好に浮遊走
行し、田面水全体に均一の農薬活性物質を分布させるこ
とができることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0009】すなわち、本発明は、見かけ比重が約0.
21〜約0.25であり且つ約800μm〜約3000
μmの範囲内の粒径を有する木粒上に、農薬活性物質、
アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホサ
クシネート塩及びリグニンスルホン酸塩から成り、場合
によりさらにアルキルサルフェート塩を加えた粉状混合
物を、スピンドルオイルを用いて把持被覆せしめて成
り、且つ均一分散性が約12〜約45の範囲内にあるこ
とを特徴とする水面施用農薬製剤を提供するものであ
る。
【0010】本発明の水面施用農薬製剤を水田に施用し
た場合、該製剤はアルキルナフタレンスルホン酸塩、ジ
アルキルスルホサクシネート塩及びリグニンスルホン酸
塩並びに場合により添加されるアルキルサルフェート塩
の溶解に伴って水面で色々な方向に走行し、その結果、
粒子は極めて速く田面水に均一に分散し、そして該製剤
から放出される農薬活性物質も、該製剤の走行に伴っ
て、田面水中に均一分散され溶解する。
【0011】また、本発明の水面施用農薬製剤において
担体として用いられる木粒は、施用後短時間で速やかに
崩壊、分散、沈降し、水面上に残ることなく消失する。
従って、担体として木粒が長時間田面水上に浮いたり、
水路等に流亡することがなく、環境上好適である。
【0012】本明細書において「均一分散性」は、水に
対する製剤の分散性における有効成分の重量の分布の変
動係数(%)であり、本発明の水面施用農薬製剤は約1
2〜約45、好ましくは約15〜約40の範囲内の値を
示す。均一分散性が45を超える高い値を示すものは一
般に分散、崩壊が適当でなく、施用したときに有効成分
が一箇所に集まり局所的となりやすい。
【0013】以下、本発明の水面施用農薬製剤について
さらに詳細に説明する。
【0014】本発明の水面施用農薬製剤において担体と
して用いられる粒核は、見かけ比重が約0.21〜約0.
25であり且つ約800μm〜約3000μm、好まし
くは約1000μm〜約2000μmの範囲内の粒径を
有する、木屑、おが屑などの木粉を造粒した木粒であ
る。このような粒径を有する粒核は、例えば、JIS規
格の標準フルイを用い、上記粒径範囲の上限より大きな
粒子及び下限より小さい粒子を取り除くことにより調製
することができる。
【0015】本発明の水面施用農薬製剤において、スピ
ンドルオイルが、農薬活性成分、アルキルナフタレンス
ルホン酸、ジアルキルスルホサクシネート塩及びリグニ
ンスルホン酸塩並びに場合によりアルキルサルフェート
塩を添加した粉状混合物を、前記木粒の粒核上に坦持さ
せるために用いられる。
【0016】更に、使用する農薬活性成分に応じて、粉
状混合物を粒核上に担持させるために、油状物質とし
て、例えば、パラフィン、グリセリンエステル、動・植
物性油脂、ブタジエン等を加えることもできる。
【0017】本発明の水面施用農薬製剤において使用さ
れるアルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスル
ホサクシネート塩、リグニンスルホン酸塩及びアルキル
サルフェート塩は、空気−水界面張力を変化させ、粒剤
が田面水上を走行すると同時に農薬活性成分を田面水中
に速やかに放出させる作用を持つ。
【0018】場合により、空気−水界面張力をさらに変
化させる能力をもつ物質を加えることができ、そのよう
な物質としては、水に臨界ミセル濃度(cmc)で添加
したときに、水の表面張力を30%以上減少させる能力
をもつ物質が好ましく、例えば、アルキルベンゼンスル
ホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルリン酸エステル、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪
酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ナフタレンス
ルホン酸塩ホルマリン縮合物、アルキルアンモニウム
塩、アルキルアミン塩、アルキルグリシン塩、アラニン
塩、シリコンポリエーテル系活性剤、アルキルアリルス
ルホン酸塩などを挙げることができる。これらは常温で
一般に固体粉末の形態をとるものであることが望まし
い。
【0019】本発明の水面施用農薬製剤において使用さ
れるアルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスル
ホサクシネート塩及びリグニンスルホン酸塩の混合比は
次のとおりとすることができる:アルキルナフタレンス
ルホン酸塩1重量部に対して、 ジアルキルスルホサクシネート塩:1重量部〜6重量
部、好ましくは2重量部〜3.3重量部、 リグニンスルホン酸塩:0.6重量部〜6重量部、好ま
しくは1.5重量部〜3.3重量部、 更に必要に応じて、アルキルサルフェート塩をアルキル
ナフタレンスルホン酸塩1重量部に対して0.16重量
部〜1重量部の割合で混合することもできる。
【0020】一方、本発明の水面施用農薬製剤に用いら
れる農薬活性物質は、特に限定されなく、除草活性、殺
虫活性、殺菌活性等を有する物質を用いることができ
る。
【0021】具体的には下記の化合物を例示することが
できる:除草活性を有する化合物 :2−ベンゾチアゾール−2−
イルオキシ−N−メチルアセトアニリド、(RS)−2
−ブロモ−N−(α,α−ジメチルベンジル)−3,3
−ジメチルブチルアミド、2−クロロ−2’,6’−ジ
エチル−N−(2−プロポキシエチル)アセトアニリ
ド、2−クロロ−2’,6’−ジエチル−N−(ブトキ
シメチル)アセトアニリド、2−クロロ−N−(3−メ
トキシ−2−テニル)−2’,6’−ジメチルアセトア
ニリド、S−(4−クロロベンジル)−N,N−ジエチ
ルチオカーバメイト、S−ベンジル l,2−ジメチル
プロピル(エチル)チオカーバメイト、O−3−ter
t−ブチルフェニル6−メトキシ−2−ピリジル(メチ
ル)チオカーバメイト、S−エチルヘキサヒドロ−1H
−アゼピン−l−カーボチオエート、1−(ジエチルカ
ルバモイル)−3−(2,4,6−トリメチルフェニル
スルホニル)−1,2,4−トリアゾール、1−(2−
クロロフェニル)−4−(N−シクロペンチル−N−エ
チルカルバモイル)−5(4H)−テトラゾリノン、1
−(2−クロロフェニル)−4−(N−シクロペンチル
−N−プロピルカルバモイル)−5(4H)−テトラゾ
リノン、1−(2−クロロフェニル)−4−(N−シク
ロヘキシル−N−エチルカルバモイル)−5(4H)−
テトラゾリノン、1−(2−クロロ−6−メチルフェニ
ル)−4−(N−シクロペンチル−N−プロピルカルバ
モイル)−5(4H)−テトラゾリノン、1−(2−ブ
ロモフェニル)−4−(N−シクロペンチル−N−エチ
ルカルバモイル)−5(4H)−テトラゾリノン、1−
(2−ブロモフェニル)−4−(N−シクロペンチル−
N−プロピルカルバモイル)−5(4H)−テトラゾリ
ノン、l−(2−ブロモ−6−メチルフェニル)−4−
(N−シクロペンチル−N−プロピルカルバモイル)−
5(4H)−テトラゾリノン、メチル2−〔(4,6−
ジメトキシ−2−ピリミジニル)オキシ〕−6−〔1−
(メトキシイミノ)エチル〕ベンゾエート、メチル α
−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモ
イルスルファモイル−O−トルアート、エチル 5−
(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル−カルバモ
イルスルファモイル)−l−メチルピラゾール−4−カ
ルボキシラート、N−(2−クロロイミダゾール〔l,
2−a〕ピリジン−3−イル−スルホニル)−N−
(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジル)ウレア、N−
(〔4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノ
カルボニル)−l−メチル−4−(2−メチル−2H−
テトラゾール−5−イル)−lH一ピラゾール−5−ス
ルホンアミド、N−(〔4,6−ジメトキシ−1,3,
5−トリアジン−2−イル〕アミノカルボニル)−2−
(2−メトキシエトキシ)ベンゼンスルホンアミド、l
−〔〔O−(シクロプロピルカルボニル)フェニルスル
ファモイル−3−(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジ
ニル)ウレア、4−(2.4−ジクロロベンゾイル)−
1,3−ジメチルピラゾール−5−イル−p−トルエン
スルホネート、2−〔4−(2,4−ジクロロ−m−ト
ルオイル)−l,3−ジメチルピラゾール−5−イルオ
キシ〕−4−メチルアセトフェノン、2−〔4−(2,
4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチルピラゾー
ル−5−イルオキシ]アセトフェノン、2−(β−ナフ
チルオキシ)プロピオンアニリド、(RS)−2−
(2,4−ジクロロ−m−トリルオキシ)プロピオンア
ニリド、n−ブチル(R)−2−〔4−(4−シアノ−
2−フルオロフェノキシ)フェノキシ〕プロピオネー
ト、1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−p−トリ
ルウレア、N−〔(2−クロロフェニル)メチル〕−
N’−(l−メチル−1−フェニルエチル)ウレア、2
−メチル−4−クロロフェノキシ酪酸、2,4−ジクロ
ロフェノキシ酢酸、2,4−ビス(エチルアミノ)−6
−メチルチオ−1,3,5−トリアジン、2−エチルア
ミノ−4−(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−6−
メチルチオ−l,3,5−トリアジン、殺虫活性を有する化合物 :2−イソプロポキシフェニル
−N−メチルカーバメート、2−sec−ブチルフェニ
ル−N−メチルカーバメート、l−(6−クロロ−3−
ピリジルメチル)−N−ニトロイミダゾリジン−2−イ
リデンアミン、O,O−ジメチル−0−〔3−メチル−
4−(メチルチオ)フェニル〕チオホスフェート、殺菌活性を有する化合物 :l−(4−クロロフェノキ
シ)−3,3−ジメチル−1−(1,2,4−トリアゾ
ール−l−イル)−2−ブタノン、all−rac−1
−(ビフェニル−4−イルオキシ)−3,3−ジメチル
−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−l−イル)
ブタン−2−オール、プロピレンビスジチオカルバミン
酸亜鉛、 3−アリルオキシ−l,2−ベンゾイソチア
ゾール−1,1−ジオキシド、l,2,5,6−テトラ
ヒドロピロロ〔3,2,1−ij〕キノリン−4−オ
ン。
【0022】本発明の水面施用農薬製剤は、上記例示の
如き農薬活性物質を単独であるいは二種以上組合わせて
含有することができる。
【0023】本発明の水面施用製剤には、場合により粉
状混合物にさらに増量剤を配合することができる。用い
うる増量剤は、易水溶性であればその種類は特に限定さ
れず、具体的には例えば、尿素、硫酸ナトリウム、硫酸
カリウム、塩化カリウム、糖類、ポリエチレングリコー
ル等を挙げることができ、好ましくは、尿素、硫酸ナト
リウムを挙げることができる。かかる易水溶性増量剤を
添加することにより、粒核の木粒の量を減らすことがで
き、嵩体積の小さい製剤を得ることができる。上記の農
薬活性物質、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアル
キルスルホサクシネート塩、リグニンスルホン酸塩、ア
ルキルサルフェート塩及び増量剤を用いて粉状混合物を
調製するには、それ自体既知の乾式粉砕方法を採用する
ことができる。すなわち、これら各成分をピンミル、ハ
ンマーミル、ジェットミル等に仕込み混合粉砕すること
により粒状混合物を得ることができる。
【0024】本発明の水面施用農薬製剤は、該製剤10
0重量部あたり、以上に述べた如き農薬活性物質を約
0.05重量部〜約50重量部、好ましくは約1.0重
量部〜約30重量部;アルキルナフタレンスルホン酸
塩、ジアルキルスルホサクシネート塩及びリグニンスル
ホン酸塩、そして場合によりアルキルサルフェート塩を
添加した混合物を約0.5重量部〜約25重量部、好ま
しくは約5重量部〜約15重量部;スピンドルオイルを
約1重量部〜約16重量部、好ましくは約5重量部〜約
14重量部;易水溶性増量剤を約0重量部〜約40重量
部、好ましくは約0重量部〜約25重量部;そして木粒
を約10重量部〜約80重量部、好ましくは約30重量
部〜約60重量部の割合で含有することができる。
【0025】本発明の水面施用農薬製剤は、散布の効率
を高めるために、場合により、該製剤を1包装あたり約
10〜約200g、好ましくは約25〜約60gの単位
で水溶性フィルムに包装した固体製剤にすることができ
る。
【0026】包装材料である水溶性フィルムの構成材料
の例としては、水溶性ポリビニールアルコール、カルボ
キシメチルセルロース、デキストリン、澱粉、ヒドロキ
シエチルセルロースなどを挙げることができる。
【0027】また、本発明の製剤は、約10〜約200
gの単位で、一定の型に入れて、加温および/または圧
縮し、大型の成形製剤にすることもできる.その形状と
しては球状、円盤状、円柱状、直方体、立方体等が可能
であるが、これらに限定されるものではない。
【0028】成形に際しては結合剤を使用することがで
き、該結合剤として下記のものを例示することができる
が、これらに限定されるものではない:ポリエチレング
リコール、糖類、天然ガム、ポリビニールアルコール、
天然もしくは合成ゴム、天然もしくは変性セルロースな
ど。
【0029】本発明の水面施用農薬製剤は、例えば、以
上に述べた見かけ比重が約0.21〜約0.25であり且
つ約800μm〜約3000μmの範囲内の粒径を有す
る木粒を、まず、スピンドルオイルで被覆し、そして該
被覆粒核表面に、農薬活性物質、アルキルナフタレンス
ルホン酸塩、ジアルキルスルホサクシネート塩及びリグ
ニンスルホン酸塩から成り、場合によりアルキルサルフ
ェート塩をさらに含む粉状混合物を担持被覆させること
により製造することができ、これにより、均一分散性が
約12〜約45の範囲内になる製造を得ることができ
る。
【0030】より具体的には、例えば、粒核としての前
述した如き木粒を、標準篩3000μm及び800μm
の目開きに準じた篩で粒径を調整し、粒径が調整された
該木粒をパンコーターに移し、パンコーターを運転しな
がら、スピンドルオイルの所定量を木粒に滴下し、十分
に被覆する。次いで、予め調製された農薬活性物質、ア
ルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホサク
シネート塩及びリグニンスルホン酸塩、並びに場合によ
りさらにアルキルサルフェート塩及び/又は易水溶性増
量剤を添加した粉状混合物を徐々に加え、該粉状混合物
が粒状担体表面にほぼ均一にコーティングされるまで十
分にパンコーターを作動させることにより、目的の水面
施用農薬製剤を製造することができる。
【0031】本発明の水面施用農薬製剤を製造するに際
して、農薬活性物質が液状である場合には、予めホワイ
トカーボン、タルク、珪藻土、クレー等の担体に吸着さ
せた後、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキル
スルホサクシネート塩及びリグニンスルホン酸塩と混合
し粉状混合物とすることもできる。
【0032】本発明の水面施用農薬製剤を実際に使用す
る場合、該製剤は、適当な振出口を付けた箱、瓶、袋等
から直接水田中に振込み処理することができる。また、
水溶性フィルムに包装した固体製剤に加工した場合に
は、水田10アール当たり、2〜40個、好ましくは5
〜20個を投下することにより十分な作用効果を発揮さ
せることができる。いずれの場合も、投下間隔は、均一
である必要はなく、ランダムな間隔での投下により所望
の効果を現わすことが可能である。
【0033】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定される
ものではない。
【0034】製剤例1 木粒(常陸化工(株)社製;見かけ比重0.21〜0.2
5)をJlS標準篩800μm及び3000μmに準じ
た目開きの篩で整粒する。
【0035】 1−(2−クロロフェニル)−4−(N−シクロヘキシル−N−エチルカルバモ イル)−5(4H)−テトラゾリノン(71.0%)の原末 〔8.87重量部〕、 メチル α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファ モイル)−O−トルアート(10.1%)の原末 〔6.24重量部〕、 1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−〔1−メチル−4−( 2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)ピラゾール−5−イルスルフォニ ル〕ウレア(4.93%)の原末 〔2.56重量部〕、 1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−p−トリルウレア(84.8%)の原 末 〔11.67重量部〕、 アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩 〔2.00重量部〕、 ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩 〔5.02重量部〕、 リグニンスルホン酸ナトリウム塩 〔4.04重量部〕及び 尿素 〔4.60重量部〕 をピンミルで粉砕し、よく混合し、粉状混合物を調製す
る。(なお;農薬活性物質の名称の後のカッコ内の数値
は、各原末中の該農薬活性物質の濃度を表わす。以下同
様) パンコーターに整粒した木粒〔45.00重量部〕を投
入し、スピンドルオイル〔10.00重量部〕を滴下す
る。スピンドルオイルが充分に行きわたった後、上記粉
状混合物を少しずつパンコーターに加え、この粉状混合
物が木粒上に見かけ上ほぼ均一にコーティングされるま
でパンコーターを作動させることにより、目的の農薬製
剤を調製する。
【0036】 製剤例2 1−(2−クロロフェニル)−4−(N−シクロヘキシル−N−エチルカルバモ イル)−5(4H)−テトラゾリノン(71.0%)の原末 〔8.87重量部〕、 メチル α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファ モイル)−O−トルアート(10.1%)の原末 〔6.24重量部〕、 1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−〔1−メチル−4−( 2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)ピラゾール−5−イルスルフォニ ル〕ウレア(4.93%)の原末 〔2.56重量部〕、 1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−p−トリルウレア(84.8%)の原 末 〔11.67重量部〕、 アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩 〔2.00重量部〕、 ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩 〔5.02重量部〕及び リグニンスルホン酸ナトリウム塩 〔4.04重量部〕 をピンミルでよく粉砕し、よく混合し、粉状混合物を調
製する。
【0037】パンコーターに製剤例1の如くして整粒し
た木粒〔47.60重量部〕を投入し、スピンドルオイ
ル〔12.00重量部〕を滴下する。スピンドルオイル
が充分に行きわたった後、上記粉状混合物を少しずつパ
ンコーターに加え、この粉状混合物が木粒上に見かけ上
ほぼ均一にコーティングされるまでパンコーターを作動
させることにより、目的の農薬製剤を調製する。
【0038】この農薬製剤50gをヒートシーラーを用
いて作られた厚さ40μmの水溶性PVA(ポリビニル
アルコール)フィルムの袋(12×12cm)に入れ、
ヒートシーラーで封印し、固形農薬製剤を調製する。
【0039】 製剤例3 2−ベンゾチアゾール−2−イルオキシ−N−メチルアセトアニリド(86.2 %)の原末 〔18.79重量部〕、 メチル α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファ モイル)−O−トルアート(10.1%)の原末 〔10.40重量部〕、 1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−p−トリルウレア(84.8%)の原 末 〔11.14重量部〕、 アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩 〔2.00重量部〕、 ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩 〔5.02重量部〕及び リグニンスルホン酸ナトリウム塩 〔4.04重量部〕 をピンミルでよく粉砕し、よく混合し、粉状混合物を調
製する。
【0040】製剤例1の如くして整粒した木粒〔38.
61重量部〕を投入し、スピンドルオイル〔10.00
重量部〕を用い上記製剤例1及び2におけると同様の手
順により、50gの農薬製剤を封入した固形農薬製剤を
調製する。
【0041】 製剤例4 2−ベンゾチアゾール−2−イルオキシ−N−メチルアセトアニリド(86.2 %)の原末 〔18.79重量部〕、 メチル α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファ モイル)−O−トルアート(10.1%)の原末 〔15.57重量部〕、 アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩 〔2.00重量部〕、 ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩 〔5.02重量部〕及び リグニンスルホン酸ナトリウム塩 〔4.04重量部〕 をピンミルでよく粉砕し、よく混合し、粉状混合物を調
製する。
【0042】製剤例1の如くして整粒した木粒〔42.
69重量部〕を投入し、スピンドルオイル〔12.00
重量部〕を用い上記製剤例1及び2におけると同様の手
順により、50gの農薬製剤を封入した固形農薬製剤を
調製する。
【0043】 製剤例5 1−(2−クロロフェニル)−4−(N−シクロヘキシル−N−エチルカルバモ イル)−5(4H)−テトラゾリノン(71.0%)の原末 〔8.87重量部〕、 1−(2−クロロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン−3−イルスルホニル)−3 −(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)尿素(31.0%) の原末 〔6.09重量部〕、 1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−p−トリルウレア(84.8%)の原 末 〔24.76重量部〕、 アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩 〔2.00重量部〕、 ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩 〔5.02重量部〕及び リグニンスルホン酸ナトリウム塩 〔4.04重量部〕 をピンミルで粉砕し、よく混合し、粉状混合物を調製す
る。
【0044】製剤例1の如くして整粒した木粒〔39.
22重量部〕を投入し、スピンドルオイル〔10.00
重量部〕を用い上記製剤例1及び2におけると同様の手
順により、50gの農薬製剤を封入した固形農薬製剤を
調製する。
【0045】 製剤例6 1−(2−クロロフェニル)−4−(N−シクロヘキシル−N−エチルカルバモ イル)−5(4H)−テトラゾリノン(71.0%)の原末 〔8.87重量部〕、 1−(2−クロロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン−3−イルスルホニル)−3 −(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)尿素(31.0%) の原末 〔6.09重量部〕、 1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−p−トリルウレア(84.8%)の原 末 〔24.76重量部〕、 アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩 〔2.00重量部〕、 ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩 〔4.00重量部〕及び リグニンスルホン酸ナトリウム塩 〔6.00重量部〕 をピンミルで粉砕し、よく混合し、粉状混合物を調製す
る。
【0046】製剤例1の如くして整粒した木粒〔38.
28重量部〕を投入し、スピンドルオイル〔10.00
重量部〕を用い上記製剤例1及び2におけると同様の手
順により、50gの農薬製剤を封入した固形農薬製剤を
調製する。
【0047】 製剤例7 1−(2−クロロフェニル)−4−(N−シクロヘキシル−N−エチルカルバモ イル)−5(4H)−テトラゾリノン(71.0%)の原末 〔8.87重量部〕、 1−(2−クロロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン−3−イルスルホニル)−3 −(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)尿素(31.0%)の原末 〔6.09重量部〕、 アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩 〔2.00重量部〕、 ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩 〔5.02重量部〕及び リグニンスルホン酸ナトリウム塩 〔4.04重量部〕 をピンミルで粉砕し、よく混合し、粉状混合物を調製す
る。
【0048】製剤例1の如くして整粒した木粒〔59.
98重量部〕を投入し、スピンドルオイル〔14.00
重量部〕を用い上記製剤例1及び2におけると同様の手
順により、50gの農薬製剤を封入した固形農薬製剤を
調製する。
【0049】 製剤例8 1−(2−クロロフェニル)−4−(N−シクロヘキシル−N−エチルカルバモ イル)−5(4H)−テトラゾリノン(71.0%)の原末 〔8.87重量部〕、 5−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イルカルボニルスルファモイル)−1 −メチルピラゾール−4−カルボキシリックアシッド(4.21%)の原末 〔14.96重量部〕、 アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩 〔2.00重量部〕、 ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩 〔5.00重量部〕及び リグニンスルホン酸ナトリウム塩 〔4.00重量部〕 をピンミルで粉砕し、よく混合し、粉状混合物を調製す
る。
【0050】製剤例1の如くして整粒した木粒〔51.
17重量部〕を投入し、スピンドルオイル〔14.00
重量部〕を用い上記製剤例1及び2におけると同様の手
順により、50gの農薬製剤を封入した固形農薬製剤を
調製する。
【0051】 製剤例9 2−ベンゾチアゾール−2−イルオキシ−N−メチルアセトアニリド(86.2 %)の原末 〔10.00重量部〕、 アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩 〔2.00重量部〕、 ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩 〔5.00重量部〕及び リグニンスルホン酸ナトリウム塩 〔4.00重量部〕 をピンミルで粉砕し、よく混合し、粉状混合物を調製す
る。
【0052】製剤例1の如くして整粒した木粒〔65.
00重量部〕を投入し、スピンドルオイル〔14.00
重量部〕を用い上記製剤例1及び2と同様の手順によ
り、50gの農薬製剤を封入した固形農薬製剤を調製す
る。
【0053】 製剤例10 2−ベンゾチアゾール−2−イルオキシ−N−メチルアセトアニリド(86.2 %)の原末 〔10.00重量部〕、 アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩 〔1.75重量部〕、 ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩 〔4.50重量部〕、 リグニンスルホン酸ナトリウム塩 〔4.00重量部〕及び アルキルサルフェートナトリウム塩 〔0.50重量部〕 をピンミルで粉砕し、よく混合し、粉状混合物を調製す
る。
【0054】製剤例1の如くして整粒した木粒〔65.
25重量部〕を投入し、スピンドルオイル〔14.00
重量部〕を用い上記製剤例1及び2と同様の手順によ
り、50gの農薬製剤を封入した固形農薬製剤を調製す
る。
【0055】 比較製剤例l 1−(2−クロロフェニル)−4−(N−シクロヘキシル−N−エチルカルバモ イル)−5(4H)−テトラゾリノン(71.0%)の原末 〔8.87重量部〕、 メチル α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファ モイル)−O−トルアート(10.1%)の原末 〔6.24重量部〕、 1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−〔1−メチル−4−( 2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)ピラゾール−5−イルスルフォニ ル〕ウレア(4.93%)の原末 〔2.56重量部〕、 1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−p−トリルウレア(84.8%)の原 末 〔11.67重量部〕、 アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩 〔4.00重量部〕及び リグニンスルホン酸ナトリウム塩 〔2.00重量部〕 をピンミルで粉砕し、よく混合し、粉状混合物を調製す
る。
【0056】製剤例1の如くして整粒した木粒〔52.
66重量部〕を投入し、スピンドルオイル〔12.00
重量部〕を用い上記製剤例1及び2と同様の手順によ
り、50gの農薬製剤を封入した固形農薬製剤を調製す
る。
【0057】 比較製剤例2 1−(2−クロロフェニル)−4−(N−シクロヘキシル−N−エチルカルバモ イル)−5(4H)−テトラゾリノン(71.0%)の原末 〔8.87重量部〕、 1−(2−クロロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン−3−イルスルホニル)−3 −(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)尿素(31.0%)の原末 〔6.09重量部〕、 1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−p−トリルウレア(84.8%)の原 末 〔24.76重量部〕、 ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩 〔2.00重量部〕及び リグニンスルホン酸ナトリウム塩 〔10.00重量部〕 をピンミルで粉砕し、よく混合し、粉状混合物を調製す
る。
【0058】製剤例1の如くして整粒した木粒〔38.
28重量部〕を投入し、スピンドルオイル〔10.00
重量部〕を用い上記製剤例1及び2と同様の手順によ
り、50gの農薬製剤を封入した固形農薬製剤を調製す
る。
【0059】試験例1 (分散性の試験) 縦74cm、横120cmのガラス水槽に直径約9c
m、深さ1.8cmのペトリ皿14個を図1に示すよう
に配置し、水深約5cmになるように水を入れた。次に
製剤例2によって調製し水溶性PVAフィルムの袋(縦
3cm、横3cm)に包装した10gの製剤を水槽に静
かに投下した。1時間後、静かにペトリ皿を取り出し、
ペトリ皿上の水をメスフラスコ集め、更にペトリ皿をア
セトニトリルで洗浄して洗液をメスフラスコに集めた。
メスフラスコを定容にした後、HPLC法により各ペト
リ皿上の農薬有効成分の重量を求めた。更に、農薬有効
成分(1−(2−クロロフェニル)−4−(N−シクロ
ヘキシル−N−エチルカルバモイル)−5(4H)−テ
トラゾリノン)の平均重量及び有効成分の重量の変動係
数を下記式により求めた。
【0060】
【数1】
【0061】Xi=ペトリ皿の農薬有効成分の重量(X1、
X2...Xi...Xn)。
【0062】n=14=ペトリ皿の数。
【0063】製剤例5、製剤例6、比較製剤例1及び比
較製剤例2の製剤についても試験例1と同様にして、農
薬有効成分(1−(2−クロロフェニル)−4−(N−
シクロヘキシル−N−エチルカルバモイル)−5(4
H)−テトラゾリノン)の平均重量及び農薬有効成分の
重量の変動係数(%)を求めた。それらの結果を下記第
1表に示す。
【0064】
【表1】
【0065】試験例2 (水田での分散性試験) 図2に示すように、縦4.1m、横2.6mのコンクリ
ート製のプールに障害物として直径7.5cmのビンを
7本配置し、水深約5cmになるように500リットル
の水を入れた。次に製剤例2によって調製し水溶性PV
Aフィルムの袋に包装した6.0gの製剤をプールに投
下後、図2に示される地点から一定量の水を経時的に採
取し、農薬有効成分(1−(2−クロロフェニル)−4
−(N−シクロヘキシル−N−エチルカルバモイル)−
5(4H)−テトラゾリノン)の濃度を測定し分散状況
を調査した。
【0066】製剤例6、比較製剤例1および比較製剤例
2の製剤についても同様に試験を行った。それらの結果
を第2表に示す。
【0067】
【表2】
【0068】
【表3】
【0069】試験例3 (水田雑草に対する除草効果お
よび移植水稲に対する薬害性) 雑草(タイヌビエ、タマガヤツリ、ホタルイ、コナギ及
び広葉雑草)が自然発生する水田を代掻き整地し、10
0m2(10m×10m)に区切った。水稲(品種:日
本晴、2.5葉期、草丈15cm)を3本1株として移植
し水深約4cmを保った。雑草が発生しタイヌビエが
1.5葉期になったときに、製剤例2によって調製した
水溶性PVAフィルムの袋に包装した50gの製剤を投
入した。投入後分散の状況を目測により調査した。
【0070】投入場所は、区画片隅の50cm×50c
mの地点である(図3参照)。
【0071】除草効果および移植水稲に対する薬害性は
投入2週間後及び3週間後に調査した。
【0072】評価の基準は100を完全枯殺、0を効果
無しとた。除草効果90以上を実用可能とし、また、薬
害性は10以下の場合に実用可能とした。
【0073】製剤例6、比較製剤例1および比較製剤例
2の製剤についても同様に試験を行った。
【0074】これらの結果を第3表に示す。
【0075】
【表4】
【0076】
【表5】
【0077】
【表6】
【0078】
【発明の効果】以上の試験例の結果から明らかなよう
に、本発明の製剤の田面水中での拡展性は非常に良好で
あるので、施用時に必ずしも田面水に均一に投下する必
要はなく、畦の近傍への施用によっても田面全体に均一
に農薬活性物質を分散させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例1(分散性の試験)におけるペトリ皿の
配置及び製剤投下場所を示す図である。
【図2】試験例2(水田での分散性試験)における障害
物の位置、製剤投下地点及び試料採取地点を示す図であ
る。
【図3】試験例3(水田雑草に対する除草効果および移
植水稲に対する薬害性)における水田への試験薬剤(製
剤)投下地点を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A01N 25/34 A01N 25/34 Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 見かけ比重が約0.21〜約0.25であ
    り且つ約800μm〜約3000μmの範囲内の粒径を
    有する木粒からなる粒核に、農薬活性物質、アルキルナ
    フタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホサクシネート
    塩及びリグニンスルホン酸塩からなる粉状混合物を、ス
    ピンドルオイルを用いて担持被覆せしめて成り、且つ均
    一分散性が約12〜約45の範囲内にあることを特徴と
    する水面施用農薬製剤。
  2. 【請求項2】 粉状混合物がアルキルサルフェート塩を
    さらに含有する請求項1記載の水面施用農薬製剤。
  3. 【請求項3】 粉状混合物が易水溶性増量剤をさらに含
    有する請求項1又は2記載の水面施用農薬製剤。
  4. 【請求項4】 易水溶性増量剤が尿素である請求項3記
    載の水面施用農薬製剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の農薬製
    剤を、l包装当たり約l0g〜約200gの割合で水溶
    性フィルムによって包装して成る固形農薬製剤。
  6. 【請求項6】 見かけ比重が約0.21〜約0.25であ
    り且つ約800μm〜約3000μmの範囲内の粒径を
    有する木粒からなる粒核に、農薬活性物質、アルキルナ
    フタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホサクシネート
    塩及びリグニンスルホン酸塩からなる粉状混合物を、ス
    ピンドルオイルを用いて担持被覆させることを特徴とす
    る均一分散性が約12〜約45の範囲内にある水面施用
    農薬製剤の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112584702A (zh) * 2018-08-03 2021-03-30 北兴化学工业株式会社 水面漂浮性农药制剂

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