JPH10291318A - プリントヘッドの製造方法及び孔加工装置並びにプリントヘッドの製造方法 - Google Patents

プリントヘッドの製造方法及び孔加工装置並びにプリントヘッドの製造方法

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JPH10291318A
JPH10291318A JP9353702A JP35370297A JPH10291318A JP H10291318 A JPH10291318 A JP H10291318A JP 9353702 A JP9353702 A JP 9353702A JP 35370297 A JP35370297 A JP 35370297A JP H10291318 A JPH10291318 A JP H10291318A
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JP
Japan
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mask
optical system
angle
light
lens
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JP9353702A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ito
弘 伊藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、複数の逆テーパの孔を一括に、しか
も被加工物を動かすことなく、マスクの損傷なく形成す
る。 【解決手段】オリフィス孔25とするための複数の円形
開口18が形成されたマスク17とオリフィスプレート
20との間に、これらマスク17とオリフィスプレート
20との両者に対してテレセントリックであるテレセン
トリック結像光学系19を配置し、マスク17に照射す
るレーザ光12のビーム入射角S1 を変化させ、マスク
17を通過したマスク像を、テレセントリック結像光学
系19によりマスク17へのビーム入射角S2 に対応す
るビーム入射角S3 でオリフィスプレート20に結像し
て、オリフィスプレート20にオリフィス孔25を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ照射方向に
対して逆テーパ状に孔を形成することにより、インクジ
ェットプリンタのオリフィス孔を形成するプリントヘッ
ドの製造方法及びそれに用いる孔加工装置並びにプリン
トヘッドの製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このようなインクジェットプリンタのヘ
ッド部分は、図20に示すように複数のインク室1に対
し、複数のオリフィス孔2の形成された金属オリフィス
板3が接着されている。このうち各インク室1の隔壁4
は、図21に示すように例えばPZT(圧電素子)によ
り形成され、このPZTに電圧が印加されることにより
隔壁4が変形し、インクをオリフィス孔2から吐出すも
のとなっている。
【0003】このようなインクジェットプリンタのオリ
フィス孔2は、約30ミクロンの直径に形成され、かつ
その金属オリフィス板3には板厚50μm程度のNi,
コバール等のプレートが用いられている。
【0004】そして、この金属オリフィス板3の製造に
は、通常、電鋳法とも呼ばれるメッキ法が用いられてい
るが、その後のプリンタヘッド製作プロセスにおいて、
プリンタのヘッド部分に金属オリフィス板3を接着する
とき、金属オリフィス板3の各オリフィス孔2と各イン
ク室1との位置決め精度を精度高く確保することが困難
であり、又、オリフィス孔2が接着材5で塞がってしま
う問題がある。
【0005】このような問題を回避するために、オリフ
ィスプレートをプリンタのヘッド部分に接着した後、レ
ーザ光を用いてオリフィス孔2を開ける加工方法が提案
されている。
【0006】このような加工方法では、オリフィス孔2
がレーザビーム入射方向に対して図21に示すように逆
テーパ形状に形成されることが必須条件であり、これが
インクの良好な吐出しに必要な条件である。
【0007】この場合、オリフィスプレートの材料とし
ては主に高分子材料が使用され、かつレーザ光としては
精密なアブレーション加工が可能なエキシマレーザが使
用される。
【0008】逆テーパ形状のオリフィス孔加工方法とし
ては、例えば一次及び二次の反射面を用いてレーザ光を
反射させて被覆板に照射し、オリフィス孔を加工する方
法(特表平6−510958号公報)、マスクを密着し
た後にプリンタヘッドをレーザビームに対して傾けさせ
てノズル孔を開ける方法(特開平1−108056号公
報)がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記一
次及び二次の反射面を用いる方法では、オリフィス孔を
1つづつしか形成できないので、数百個のオリフィス孔
を形成するのには時間がかかり、生産技術上実現性の低
い方法である。
【0010】一方、マスクを密着した後にプリンタヘッ
ドをレーザビームに対して傾ける方法では、一括して複
数の孔を形成できるものの、マスクを密着させかつ位置
精度を確保する必要があること、レーザ照射で損傷する
マスクの交換が必要なこと、さらにはヘッドを揺動させ
る必要があり、これでは生産上での不都合となる。
【0011】そこで本発明は、複数の逆テーパ形状を持
つ孔を一括に、しかも被加工物を揺り動かすことなく、
マスクも損傷させることなく形成できるプリントヘッド
の製造方法及び孔加工装置並びにプリンタヘッドの製造
装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、プリ
ントヘッド筐体に被加工物を固定した後に開口部が形成
されたマスクと被加工物との間に、結像光学系を配置す
ることで、マスクに照射するレーザ光の入射角を変化さ
せ、マスクの開口部を通過したマスク像を、結像光学系
によりマスクへのビーム入射角に比例する角度にて被加
工物へ結像光学系によって結像して、被加工物にインク
噴出孔を形成するプリントヘッドの製造方法である。
【0013】請求項2によれば、開口部が形成されたマ
スクと、このマスクに対して平行光に整形したレーザ光
を所定の角度で照射する走査光学系と、マスクと被加工
物との間に配置され、マスクの開口部を通過したレーザ
光を平行光に保つと共にマスクに対するレーザ光の入射
角に比例した角度にてマスク像を被加工物に結像し、被
加工物とマスクとの両側にテレセントリックな関係とな
るように配置されている結像光学系と、を備えた孔加工
装置である。
【0014】請求項3によれば、レーザ光を所定の形状
及び光強度分布に整形制御するビーム整形光学系と、被
加工物であるプリントヘッドインク噴出孔を結像するた
めの複数の開口が形成されたマスクと、ビーム整形光学
系により整形制御されたレーザ光をマスクに対して所定
の角度で照射する走査光学系と、この走査光学系により
照射されたレーザ光を平行光とし、かつ走査光学系によ
る所定の走査角度に比例する角度でレーザ光をマスクに
照射するリレーレンズと、マスクと被加工物との間に配
置され、マスクを通過したレーザ光を平行光に保つと共
にマスクに対するレーザ光の入射角に比例した角度でマ
スク像を被加工物に結像し、被加工物とマスクとの両側
にテレセントリックな関係となるように配置された結像
光学系とを備え、走査光学系とマスクとがリレーレンズ
に対して共役な位置関係に配置されているプリントヘッ
ドの製造装置である。
【0015】請求項4によれば、レーザ光を開口部が形
成されたマスクに照射してこのマスク像をプリントヘッ
ドに投影し、このプリントヘッドにインク噴出孔を形成
するプリントヘッドの製造装置において、レーザ光の光
路上に、少なくともアレイレンズ、リレーレンズ、マス
ク及び結像レンズを配置し、かつリレーレンズがアレイ
レンズの集光面を結像レンズの入射瞳の位置に結像する
作用を持つように配置されるとともに結像レンズに対し
てテレセントリックな関係となるように配置するプリン
トヘッドの製造装置である。
【0016】請求項5によれば、請求項4記載のプリン
トヘッドの製造装置において、レーザ光の光路上には、
アレイレンズの入射面で回転対称な光強度分布に形成す
る光強度分布形成手段が配置された。
【0017】請求項6によれば、請求項4記載のプリン
トヘッドの製造装置において、レーザ光の光路上には、
レーザ光のパルス数に応じてレーザ光の出力強度を調整
する出力調整手段が配置された。
【0018】請求項7によれば、請求項4記載のプリン
トヘッドの製造装置において、アレイレンズは、2つの
シリンドリカルアレイレンズであり、かつこれらシリン
ドリカルアレイレンズの各集光点は同一面にほぼ一致す
る。
【0019】請求項8によれば、請求項4記載のプリン
トヘッドの製造装置において、各シリンドリカルアレイ
レンズのうち少なくともいずれか一方のシリンドリカル
アレイレンズに光軸周辺のレーザ光を遮光する遮光手段
が配置された。請求項9においては、請求項4記載のプ
リントヘッドの製造装置において、結像レンズは、開口
数が0.3以上である。
【0020】
【発明の実施の形態】
(1) 以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参
照して説明する。図1はインクジェットプリンタのオリ
フィス孔を形成するための孔加工装置の構成図である。
【0021】エキシマレーザ等のレーザ発振器10のレ
ーザ光路上には、ビーム整形光学系11が配置されてい
る。このビーム整形光学系11は、レーザ発振器10か
ら出力されたレーザ光12を所定の形状・分布に整形制
御する機能を有するもので、例えばアパーチャ13、集
光レンズ14を配置した構成となっている。なお、集光
レンズ14の焦点距離はf1 である。
【0022】このビーム整形光学系11を通過したレー
サ光12の光路上には、ビーム走査光学系15が配置さ
れている。このビーム走査光学系15は、ビーム整形光
学系11によって整形制御されたレーザ光12の光軸に
対して垂直な平面方向に対して走査するもの、すなわち
ビーム出射角S1 を調整するもので、例えばXY2軸の
スキャナミラーが用いられている。
【0023】このビーム走査光学系15の走査方向の光
軸上には、リレーレンズ16を介してマスク17が配置
されている。このうちマスク17は、図2に示すように
インクジェットプリンタのオリフィス孔を形成するため
の複数の円形開口18が所定間隔毎にライン状に形成さ
れている。
【0024】又、リレーレンズ16は、ビーム走査光学
系15により走査されたレーザ光12を平行光に整形
し、かつビーム走査光学系15による走査角度すなわち
ビーム出射角S1 に対応するビーム入射角S2 でレーザ
光12をマスク17に照射するものとなっている。
【0025】このリレーレンズ16は、マスク17とビ
ーム走査光学系15とに対して共役な関係となるように
配置され、リレーレンズ16を通過したレーザ光12の
ビーム中心が常にマスク17における照射面の中心部分
を通過するように調整されている。
【0026】これらビーム走査光学系15とリレーレン
ズ16とマスク17との位置関係は、L1 をビーム走査
光学系15とリレーレンズ16との間の距離、L2 をリ
レーレンズ16とマスク17との間の距離、f2 をリレ
ーレンズ16の焦点距離とすると、 (1/L1 )+(1/L2 )=1/f2 …(1) となる。
【0027】又、ビーム整形光学系11の集光レンズ1
4の焦点距離f1 とビーム走査光学系15、リレーレン
ズ16の関係は、集光レンズ14とビーム走査光学系1
5との間の距離をLo とすると、 Lo +L1 =f1 +f2 …(2) となっている。
【0028】さらにビーム走査光学系15により設定さ
れたビーム出射角S1 とマスク17へのビーム入射角S
2 との関係は、 S2 =S1 ・L1 /L2 …(3) となっている。
【0029】結像光学系としてのテレセントリック結像
光学系19は、マスク17と被加工物としてのオリフィ
スプレート20との間の光軸上に配置され、マスク17
を通過したマスク像を形成する平行光を保つと共に、マ
スク17に対するレーザ光12のビーム入射角S2 に対
応したビーム入射角S3 でマスク像をオリフィスプレー
ト20に結像するものである。
【0030】このテレセントリック結像光学系19は、
マスク17とオリフィスプレート20との両者に対して
テレセントリックな状態となっている。このテレセント
リック結像光学系19は、例えば図3の概略図に示すよ
うに光軸上にアパーチャ21及び各光学レンズ22、2
3を配列した構成となっており、破線矢印により結像状
態を示している。又、オリフィスプレート20は、ポリ
イミドで形成されており、紫外線のレーザ光により1μ
mオーダの精度でアブレーション加工ができるようにな
っている。
【0031】ここで、テレセントリック結像系19の倍
率をMとすると、マスク17上での円形開口18の孔径
H 、孔間隔LH は、 DH =D/M …(4) LH =L/M …(5) となる。
【0032】倍率Mは1以下が採用されることにより、
テレセントリック結像系19は縮小光学系となる。この
テレセントリック結像系19は、上記のようにマスク1
7とオリフィスプレート20との両者に対してテレセン
トリックとなっており、これによりオリフィスプレート
20上での全てのオリフィス孔の位置に対してビーム入
射角S3 となっている。
【0033】このテレセントリック結像系19は、マス
ク17とテレセントリック結像系19との間の距離をL
3 、テレセントリック結像系19とオリフィスプレート
20との間の距離をL4 、そしてテレセントリック結像
系19の焦点距離をf3 とすると、 (1/L3 )+(1/L4 )=1/f3 …(6) の位置関係に配置されている。
【0034】又、オリフィスプレート20へのビーム入
射角S3 は、 S3 =S2 ・L3 /L4 …(7) となっている。
【0035】なお、オリフィスプレート20は、レーザ
光12による加工前に主にエポキシ系接着剤によつて予
めインクジェットプリンタヘッド筐体24に接着されて
いる。
【0036】次に上記の如く構成された装置を用いたオ
リフィス孔の加工について説明する。レーザ発振器10
からレーザ光12が出力されると、このレーザ光12は
ビーム整形光学系11により所定の形状、分布となるよ
うに整形されてビーム走査光学系15に入射する。
【0037】このビーム走査光学系15は、レーザ光1
2のビーム出射角S1 が例えば3つのビーム出射角S1
(S11,S12,S13)に予め設定されており、このうち
まずビーム出射角S11でレーザ光12を反射する。
【0038】このビーム走査光学系15で反射したレー
ザ光12は、リレーレンズ16を通過することにより、
集光レンズ14により集光されたものが平行光に整形さ
れ、かつビーム走査光学系15でのビーム出射角S1
比例するビーム入射角S2 でマスク17に入射する。
【0039】このマスク17は、図2に示すようにイン
クジェットプリンタのオリフィス孔を形成するための複
数の円形開口18が所定間隔毎に配列されているので、
このマスク17を通過したレーザ光12すなわちマスク
像は、ビーム入射角S2 でテレセントリック結像系19
に入射する。
【0040】なお、リレーレンズ16は、マスク17と
ビーム走査光学系15とに対して共役な関係となるよう
に配置されているので、リレーレンズ16を通過したレ
ーザ光12のビーム中心は常にマスク17における照射
面の中心を通過する。
【0041】テレセントリック結像光学系19は、マス
ク17を通過したマスク像を形成する平行光をそのまま
保つと共に、マスク17に対するレーザ光12のビーム
入射角S2 に比例したビーム入射角S3 でマスク像をオ
リフィスプレート20に結像する。
【0042】次に、ビーム走査光学系15のビーム出射
角S1 が図4に示すようにS12に設定される。このビー
ム走査光学系15で反射したレーザ光12は、リレーレ
ンズ16を通過して平行光に整形され、かつビーム走査
光学系15でのビーム出射角S12に比例するビーム入射
角S22でマスク17に入射する。
【0043】このマスク17を通過したマスク像は、ビ
ーム入射角S22でテレセントリック結像光学系19に入
射する。このテレセントリック結像光学系19は、マス
ク17を通過したマスク像の平行光を保つと共に、マス
ク17に対するレーザ光12のビーム入射角S22に対応
したビーム入射角S32でマスク像をオリフィスプレート
20に結像する。
【0044】次に、ビーム走査光学系15のビーム出射
角S1 が図5に示すように光軸上と同一のS13に設定さ
れる。このビーム走査光学系15で反射したレーザ光1
2は、リレーレンズ16を通過して平行光に整形され、
かつビーム走査光学系15でのビーム出射角S13に対応
するビーム入射角S23でマスク17に入射する。
【0045】このマスク17を通過したマスク像は、ビ
ーム入射角S23でテレセントリック結像光学系19に入
射する。このテレセントリック結像光学系19は、マス
ク17を通過したマスク像を形成する平行光を保つと共
に、マスク17に対するレーザ光12のビーム入射角S
23に対応したビーム入射角S33でマスク像をオリフィス
プレート20に結像する。
【0046】このようにオリフィスプレート20に対
し、3方向のビーム入射角S31、S32、S32からマスク
像を結像することにより図6に示すような逆テーパのオ
リフィス孔25が複数で一括して加工形成される。
【0047】このときの逆テーパのオリフィス孔25の
テーパ角は、ビーム走査光学系15のビーム出射角S1
の決定により可変される。ここで、オリフィス孔25の
形状は、図6に示すように縦横方向の径が a1 >a2 の関係となるような楕円の逆テーパ形状に形成される。
【0048】このような楕円の逆テーパのオリフィス孔
25を形成するには、ビーム走査光学系15でのビーム
出射角S11、S12、S13を制御し、図7に示すようにオ
リフィスプレート20に結像されるマスク像が結果的に
楕円状に投影されるようにすればよい。
【0049】このように上記第1の実施の形態において
は、オリフィス孔25とするための複数の円形開口18
が形成されたマスク17とオリフィスプレート20との
間に、これらマスク17とオリフィスプレート20との
両者に対してテレセントリックであるテレセントリック
結像光学系19を配置し、マスク17に照射するレーザ
光12のビーム入射角S1 を変化させ、マスク17を通
過したマスク像を、テレセントリック結像光学系19に
よりマスク17へのビーム入射角S2 に比例するビーム
入射角S3 でオリフィスプレート20に結像して、オリ
フィスプレート20にオリフィス孔25を形成するよう
にしたので、楕円逆テーパ形状の複数のオリフィス孔2
5、例えば数百個のオリフィス孔25を一括して加工形
成することができ。従って、これらオリフィス孔25の
加工に時間がかからず、生産技術上での実現性が高い。
【0050】このときのオリフィス孔25のテーパ角
も、ビーム走査光学系15によるビーム入射角度S1
制御することにより所望とする角度に容易に設定変更で
きる。又、レーザ光12をビーム走査光学系15により
ビーム入射角度S1 に走査するだけで、精度高くオリフ
ィス孔25を逆テーパに形成でき、インクの吐出しに良
好な条件を得ることができる。
【0051】又、オリフィスプレート20をインクジェ
ットプリンタヘッド筐体24に接着した状態で複数のオ
リフィス孔25を形成するので、これらオリフィス孔2
5と各インク室との位置精度を高く確保できる。
【0052】又、テレセントリック結像光学系19の倍
率Mを1倍以下にして縮小光学系にするので、マスク1
7面上でのレーザ光12のエネルギー密度を低減でき、
マスク17の損傷を回避できる。
【0053】又、インクジェットプリンタの高解像度化
を実現するために、オリフィス孔25の形状を図6に示
すように楕円逆テーパ形状に形成する場合も、ビーム走
査光学系15でのビーム出射角S11、S12、S13を制御
するだけで、容易に加工できる。
【0054】なお、上記一実施の形態は、次の通り変形
してもよい。例えば、オリフィス孔25を形成する場
合、マスク17に形成されている全ての円形開口18に
レーザ光12を照射して、オリフィスプレート20に全
てのオリフィス孔25を一度の加工プロセスで形成する
のに限らず、図8に示すようにマスク17に形成されて
いる円形開口18を複数に分割して、少なくとも2回の
加工プロセスで形成するようにしてもよい。
【0055】又、逆テーパのオリフィス孔25を形成す
る場合、ビーム走査光学系15でのビーム出射角S1
3つの角度(S11,S12,S13)に設定しているが、オ
リフィス孔25のテーパ角やサイズに応じて3つ以上の
角度に設定してもよい。
【0056】又、図6に示す楕円逆テーパ形状のオリフ
ィス孔25を形成する場合、x方向のビーム入射角を大
きくし、y方向のビーム入射角を小さく設定して、a1
>a2 となるように形成してもよい。 (2) 以下、本発明の第2の実施の形態について図面を参
照して説明する。
【0057】図9は上記のようなインクジェットプリン
タのオリフィス孔を形成するための孔加工装置の構成図
である。KrFエキシマレーザ発振器30は、波長40
0nm以下のパルス状のレーザ光を出力するものであ
る。
【0058】このKrFエキシマレーザ発振器30から
出力されるレーザ光の光路上には、バリアブルアッテネ
ータ31、アップコリメータ32、イメージローテータ
33、ミラー34が配置され、さらにこのミラー34の
反射光路上には、アレイレンズ照明系35、マスク36
及び投影レンズ(結像レンズ)37が配置されている。
【0059】一方、xyステージ38a、38b及びz
ステージ38cが設けられ、このうちzステージ38c
上に被加工物としてのオリフィスプレート20が載置さ
れている。
【0060】ここで、上記アレイレンズ照明系35から
マスク36、投影レンズ37にかけての光学系の具体的
な構成について図10を参照して説明する。同図に示す
ようにレーザ光の光路上には、アレイレンズ照明系3
5、リレーレンズ39、マスク36及び投影レンズ37
が配置されている。
【0061】アレイレンズ照明系35は、図11に示す
ように2つのシリンドリカルアレイレンズ35a、35
bを互いに垂直に交わる方向に間隔Lo をおいて配置し
たものとなっている。
【0062】これらシリンドリカルアレイレンズ35
a、35bの各集光面40は、シリンドリカルアレイレ
ンズ35bから距離L1 のところの同一面に一致するも
のとなっている。
【0063】又、これらシリンドリカルアレイレンズ3
5a、35bの集光面40をリレーレンズ39により投
影レンズ37の入射瞳(絞り)41の面に結像し、これ
により投影レンズ37に対してテレセントリックな条件
が成立するようにアレイレンズ照明系35、リレーレン
ズ39、入射瞳41、投影レンズ37が配置されてい
る。
【0064】このようなテレセントリックな光学系によ
りオリフィスプレート20の膜厚方向に平行な中心軸を
有する逆テーパのオリフィス孔が形成されるものとな
る。上記マスク36は、図12に示すように長方形に形
成され、その長手方向にインクジェットプリンタのオリ
フィス孔を形成するための複数の円形開口36aが所定
間隔毎にライン状に形成されている。
【0065】このマスク36は、リレーレンズ39の焦
点位置に配置されている。このマスク36に対してレー
ザ光を均一な強度分布で照射するために、上記アップコ
リメータ32は、KrFエキシマレーザ発振器30から
出力されたレーザ光を、マスク36上の全ての円形開口
36aを覆うように線状のビーム(平行光)に変換する
機能を有している。
【0066】又、アレイレンズ照明系35及びリレーレ
ンズ39の焦点距離とアレイレンズ照明系35の幅によ
りマスク36上でのレーザ光のビームサイズが図11に
示すようにXYサイズに決定されるものとなっている。
【0067】これらアレイレンズ照明系35、リレーレ
ンズ39、マスク36及び投影レンズ37の距離及び焦
点距離の関係を具体的に示すと次の通りとなる。各シリ
ンドリカルアレイレンズ35a、35bの各焦点距離を
o 、f1 、リレーレンズ39の焦点距離をf2 、投影
レンズの焦点距離をf3 、各シリンドリカルアレイレン
ズ35a、35bの単位アレイレンズの幅をW、これら
シリンドリカルアレイレンズ35a、35bの列数を
N、マスク36に投影するレーザ光のサイズを図11に
示すようにXY、投影レンズ37の倍率をMとすると、
各シリンドリカルアレイレンズ35a、35bの間隔L
o は、 Lo =fo −f1 …(8) となり、アレイレンズ照明系35からその集光点までの
距離は、 L1 =f1 …(9) となる。
【0068】又、リレーレンズ39の径dは、 d=W(N+L2 /L1 −1) …(10) となる。
【0069】各シリンドリカルアレイレンズ35a、3
5bの焦点距離fo 、f1 は、 fo =f2 /X・W …(11) f1 =f2 /Y・W …(12) となる。
【0070】さらに、 L3 =f2 …(13) f2 =W(N−1)/NAin/2 …(14) L2 =f2 (f2 /L4 +1) …(15) NAin=NAout /M …(16) の関係となっている。
【0071】投影レンズ37の入射瞳41の瞳径EPD
は、 EPD=L4 ・NAin・2 …(17) により表される。
【0072】さらに、 f3 =L(2+M+1/M) …(18) L6 =(1+M)・f3 …(19) L5 =f3 …(20) L4 =(1+1/M)・f3 −f3 =f3 /M …(21) の関係となっている。
【0073】上記アレイレンズ照明系35の少なくとも
一方のシリンドリカルアレイレンズ35a、35bに
は、レーザ光の光軸周辺のビームを遮光する遮光板42
が設けられている。
【0074】この遮光板42は、図13に示すように2
つのシリンドリカルアレイレンズ35a、35bを組み
合わせたときのアレイの大きさを例えば5×5画素とす
ると、レーザ光の光軸Qの周辺の9画素を遮光するサイ
ズに形成されている。
【0075】これにより、遮光板42を通過したレーザ
光は、口字形状に成形される。上記投影レンズ37は、
オリフィスプレート20に形成するオリフィス孔がレー
ザ光の照射側で孔径が小さく、出射側で大きい逆テーパ
状に形成することから、そのNAは0.3以上必要であ
ることが実験より見出した。
【0076】図14はレーザ光のエネルギー密度と順テ
ーパ角計算値及び実測値を示す図であって、ポリイミド
フィルムに対して垂直にレーザ光を照射した場合の孔側
壁のテーパ角θを実測したものである。
【0077】同図において実線は理論式に基づくもの
で、次式に理論式を示す。 θ=arcsin(Fth/F) …(22) ここで、Fthは加工フルエンス閾値であり、Fは加工フ
ルエンスである。
【0078】オリフィスプレート20に対してレーザ光
を垂直照射する場合では、図15に示すように順テーパ
角となり、その角度はフルエンスに依存する。通常、1
〜2J/cm2 程度のフルエンスで加工するので、逆テー
パ角θa の孔を形成するためには、順テーパ分θ(F)
だけ、より大きな入射角で孔側壁にレーザ光を照射する
必要がある。上記式(22)に順テーパ分θ(F)のオフセ
ットをもたせると、投影レンズ37のNAは、 NA=sin (θ(F)+θa ) …(23) となる。
【0079】この式から例えばオリフィス孔形状として
使用する15°近辺の逆テーパ角を得るために必要な投
影レンズ37のNAは、図14に示す点線のような変化
となる。この結果からNAは、0.3以上となる。
【0080】前記イメージローテータ33は、アレイレ
ンズ照明系35の入射面でレーザ光を回転対称な強度分
布に形成する強度分布形成手段としての機能を有するも
のである。
【0081】すなわち、KrFエキシマレーザ発振器3
0から出力されるレーザ光は、例えば図16に示すよう
に不均一な強度分布を有している。このため、アレイレ
ンズ照明系35を通してマスク36を照射すると、オリ
フィスプレート20の表面では、均一な強度分布となる
が、オリフィスプレート20の裏面では偏りのある強度
分布となり、この裏面側のオリフィス孔形状が図17
(a) に示すように回転対称の形状にならない場合があ
る。
【0082】そこで、イメージローテータ33によりア
レイレンズ照明系35の入射面でレーザ光を回転対称な
強度分布に形成し、オリフィス孔形状を図17(b) に示
すように回転対称の形状にする。
【0083】このイメージローテータ33は、図16に
示すようにダブプリズム43を回転機構44により回転
させるものとなっている。このイメージローテータ33
の回転方向は、レーザ光の進行方向を回転軸として、例
えばオリフィスプレート20の孔開け加工に必要な約2
00パルスのレーザ光の照射の間に連続して回転するも
のとなっている。
【0084】なお、このイメージローテータ33として
は、反射鏡を組み合わせた構成にしてもよい。前記バリ
アブルアッテネータ31は、KrFエキシマレーザ発振
器30から出力されるレーザ光のパルス数に応じてレー
ザ光の出力強度を調整する出力調整手段としての機能を
有するものである。
【0085】このバリアブルアッテネータ31には、例
えば図18に示すようにレーザ光の入射角に依存して透
過率が変化するようにコーティングが施された反射鏡4
5と、この反射鏡45を透過したときのレーザ光の光軸
のずれを元に戻すコンペンセータ46と、これら反射鏡
45とコンペンセータ46とを対応して回転させる回転
機構47とから構成されている。
【0086】なお、これら反射鏡45及びコンペンセー
タ46は、それぞれ各回転軸45a、46aを中心とし
て矢印(イ)、(ロ)方向に回転自在に設けられてい
る。図19はコーティングが施された反射鏡45の透過
率特性を示すもので、ここでは反射鏡45の回転角に応
じて透過率が変化している。
【0087】例えば、レーザ光のビーム入射面側のオリ
フィス孔径を30μm、オリフィスプレート20を形成
するポリイミドの厚さを50μm、オリフィス孔のテー
パ角を15°とすると、オリフィスプレート20の裏面
側でのオリフィス孔径は、56.8μmとなる。
【0088】レーザ光の出力を一定にして加工すると、
フルエンスはオリフィスプレート20の表面でのフルエ
ンスに対し、裏面側では約3分の1の70%減のフルエ
ンスになる。
【0089】よって、オリフィスプレート20の表面付
近は加工できても、裏面まで加工できなくなる場合があ
る。これを避けるために高いフルエンスで加工を行う
と、裏面までの加工は可能であるが、表面側でのオリフ
ィス孔形状に熱の影響と思われる「だれ」が生じてしま
う。
【0090】従って、これを避けるために反射鏡45の
レーザ光軸に対する入射角度をレーザパルス数に応じて
変化させることにより、一定のフルエンスで裏面まで加
工できるものとなっている。
【0091】一方、微細加工コントローラ48は、孔加
工装置の全体を制御する機能を有するもので、次の各機
能を有している。すなわち微細加工コントローラ48
は、KrFエキシマレーザ発振器30に対してレーザ制
御信号(トリガ信号)を送出し、KrFエキシマレーザ
発振器30の動作制御を行う機能を有している。
【0092】又、微細加工コントローラ48は、イメー
ジローテータ33の回転機構44に対して回転速度制御
信号を送出し、例えばオリフィスプレート20の孔開け
加工に必要な約200パルスのレーザ光の照射の間にイ
メージローテータ33を連続して回転させる機能を有し
ている。
【0093】又、微細加工コントローラ48は、バリア
ブルアッテネータ31に対してフルエンス制御信号を送
出し、KrFエキシマレーザ発振器30から出力される
レーザ光のパルス数に応じてレーザ光の出力強度を調整
する機能を有している。
【0094】又、微細加工コントローラ48は、オート
フォーカスユニット48に対してフォーカス制御信号を
送出し、マスク像をオリフィスプレート20に結像させ
る機能を有している。
【0095】このオートフォーカスユニット48には、
カメラ50が接続され、このカメラ50により撮像され
るオリフィスプレート20上のマスク像に基づいてフォ
ーカスのずれを求め、このフォーカスのずれを無くす駆
動信号をドライバ51に送出する機能を有している。こ
のzドライバ51は、オートフォーカスユニット48か
らの駆動信号に従ってzステージ38cを動作させる機
能を有している。
【0096】又、微細加工コントローラ48は、xyド
ライバ52に対して位置制御信号を送出し、マスク像を
オリフィスプレート20上に投影させるようにxyテー
ブル38a、38bを動作させる機能を有している。
【0097】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。KrFエキシマレーザ発振器30から出
力されたパルス状のレーザ光は、先ず、バリアブルアッ
テネータ31に入射する。
【0098】このバリアブルアッテネータ31は、Kr
Fエキシマレーザ発振器30から出力されたレーザ光の
パルス数に応じてレーザ光の出力強度を調整する。すな
わち、このバリアブルアッテネータ31は、図18に示
すようにレーザ光のパルス数に応じて反射鏡45の回転
角が変化し、この反射鏡45に対するレーザ光の入射角
に依存して透過率を変化させてレーザ光の出力強度を調
整する。
【0099】このときコンペンセータ46は、反射鏡4
5の回転角に対応して回転し、レーザ光の光軸のずれを
元に戻す。このように反射鏡45のレーザ光軸に対する
入射角度をレーザパルス数に応じて変化させると、図1
9に示すようにオリフィスプレート20に対して一定の
フルエンスで裏面まで加工できる。
【0100】次に、アップコリメータ32は、バリアブ
ルアッテネータ31から出射されたレーザ光を、マスク
36上の全ての円形開口36aを覆うように線状のビー
ムに変換し、イメージローテータ33に送る。
【0101】このイメージローテータ33は、KrFエ
キシマレーザ発振器30から出力されるレーザ光が例え
ば図16に示すように不均一な強度分布を有しているの
で、図16に示すダブプリズム43を回転機構44によ
り例えばオリフィスプレート20の孔開け加工に必要な
約200パルスのレーザ光の照射の間に連続して回転さ
せ、アレイレンズ照明系35の入射面でレーザ光を回転
対称な強度分布に形成する。
【0102】このイメージローテータ33から出射され
るレーザ光は、ミラー34で反射し、アレイレンズ照明
系35に入射する。このレーザ光は、アレイレンズ照明
系35の2つのシリンドリカルアレイレンズ35a、3
5bによって集光面40に集光され、さらにリレーレン
ズ39によりマスク36に照射される。
【0103】これらシリンドリカルアレイレンズ35
a、35bのうちシリンドリカルアレイレンズ35aに
図13に示すようなレーザ光の光軸Qの周辺を遮光する
遮光手段としての遮光板42が設けられていると、この
遮光板42により遮光されない口字形状に成形されたレ
ーザ光がリレーレンズ39に送られる。
【0104】このとき、図11に示すようにマスク36
上でのレーザ光のビームサイズXYは、アレイレンズ照
明系35及びリレーレンズ39の焦点距離とアレイレン
ズ照明系35の幅により決定され、例えば口字形状のレ
ーザ光は、マスク36上の全ての円形開口36aを覆う
ように線状のビームに変換さている。
【0105】そして、アレイレンズ照明系35の集光面
40はリレーレンズ39によりマスク36に投影レンズ
37の入射瞳41の面に結像されるので、レーザ光が投
影レンズ37を通してオリフィスプレート20に投影さ
れることにより、オリフィスプレート20には、逆テー
パ状のオリフィス孔が形成される。
【0106】このように上記第2の実施の形態において
は、レーザ光の光路上に、少なくともアレイレンズ照明
系35、リレーレンズ39、マスク36及び投影レンズ
37を配置し、かつアレイレンズ照明系35の集光面4
0を投影レンズ37の入射瞳41の位置に結像する投影
レンズ37に対してテレセントリック光学系の位置関係
に配置したので、オリフィスプレート20に複数の逆テ
ーパ状のオリフィス孔を一括で、しかもオリフィスプレ
ート20を移動させることなく加工できる。
【0107】さらに、アレイレンズ照明系35の入射面
で回転対称な強度分布に形成するイメージローテータ3
3を配置したので、回転対称な形状の逆テーパ状のオリ
フィス孔を加工できる。
【0108】又、レーザ光のパルス数に応じてレーザ光
の出力強度を調整するバリアブルアッテネータ31を配
置したので、レーザ光の出力を一定にして加工する場合
のようにオリフィスプレート20の表面付近は加工でき
ても、裏面まで加工できなくなるようなこと、又は高い
フルエンスで加工した場合のように裏面まで加工ができ
るが、表面側でのオリフィス孔形状に熱影響と思われる
「だれ」が生じるようなことがなく、一定のフルエンス
で裏面まで加工できる。
【0109】又、各シリンドリカルアレイレンズ35
a、35bのうちいずれか一方のシリンドリカルアレイ
レンズ35aに光軸周辺のレーザ光を遮光する遮光板4
2を配置したので、高次の周波数のレーザ光をオリフィ
スプレート20に照射でき、逆テーパの形状が形成しや
すくなり、かつシャープな形状に逆テーパのオリフィス
孔が形成できる。
【0110】又、投影レンズ37の開口数を0.3以上
にしたので、レーザ光の照射側で孔径が小さく、出射側
で大きい逆テーパ状のオリフィス孔を形成するのに最適
なNAで使用できる。
【0111】なお、本発明は、上記第1及び第2の実施
の形態に限定されるものでなく次の通り変形してもよ
い。例えば、オリフィスプレート20は、その材料とし
てポリイミドフィルムを用いているが、これに限らずポ
リサルフォン、ポリエーテルサルフォン、PET等の高
分子材料を用いても上記同様に逆テーパ状のオリフィス
孔の加工ができる。
【0112】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、複
数の逆テーパの孔を一括に、しかも被加工物を動かすこ
となく、マスクの損傷なく形成できるプリントヘッドの
製造方法及び孔加工装置並びにプリントヘッドの製造装
置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる孔加工装置の第1の実施の形態
を示す構成図。
【図2】マスクに形成された複数の円形開口を示す図。
【図3】テレセントリック結像光学系の概略構成図。
【図4】オリフィス孔の加工方法の一過程を示す図。
【図5】オリフィス孔の加工方法の一過程を示す図。
【図6】オリフィス孔の形状を示す図。
【図7】楕円逆テーパのオリフィス孔を形成するときの
マスク像の各照射位置を示す図。
【図8】オリフィス孔を形成するときのレーザ光の照射
位置を示す図。
【図9】本発明に係わる孔加工装置の第2の実施の形態
を示す構成図。
【図10】アレイレンズ照明系からマスク、投影レンズ
にかけての具体的な構成図。
【図11】アレイレンズ照明系の一部構成図。
【図12】マスクの構成及びこのマスクに照射されるレ
ーザ光の形状を示す図。
【図13】シリンドリカルアレイレンズに設けられる遮
光板を示す図。
【図14】レーザ光のエネルギー密度と順テーパ角計算
値及び実測値を示す図。
【図15】逆テーパ角を得るために必要な投影レンズの
NAを説明するための図。
【図16】イメージローテータの構成図。
【図17】イメージローテータを用いたときのオリフィ
ス孔の形状をに示す図。
【図18】バリアブルアッテネータの構成図。
【図19】バリアブルアッテネータにおける反射鏡の透
過率特性を示す図。
【図20】従来におけるインクジェットプリンタのオリ
フィス孔の加工方法を説明するための図。
【図21】同オリフィス孔でのインク吐出しに必要な条
件を説明するための図。
【符号の説明】
10…レーザ発振器、 11…ビーム整形光学系、 15…ビーム走査光学系、 16…リレーレンズ、 17…マスク、 19…テレセントリック結像光学系、 20…オリフィスプレート、 30…KrFエキシマレーザ発振器、 31…バリアブルアッテネータ、 32…アップコリメータ、 33…イメージローテータ、 35…アレイレンズ照明系、 36…マスク、 37…投影レンズ、 38a,38b…xyステージ、 38c…zステージ、 39…リレーレンズ、 42…遮光板、 43…ダブプリズム、 45…反射鏡、 46…コンペンセータ、 48…微細加工コントローラ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリントヘッド筐体に被加工物を固定し
    た後に開口部が形成されたマスクと前記被加工物との間
    に、結像光学系を配置することで、前記マスクに照射す
    るレーザ光の入射角を変化させ、前記マスクの前記開口
    部を通過したマスク像を、前記結像光学系により前記マ
    スクへのビーム入射角に比例する角度にて前記被加工物
    へ前記結像光学系によって結像して、前記被加工物にイ
    ンク噴出孔を形成することを特徴とするプリントヘッド
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 開口部が形成されたマスクと、 このマスクに対して平行光に整形したレーザ光を所定の
    角度で照射する走査光学系と、 前記マスクと被加工物との間に配置され、前記マスクの
    前記開口部を通過したレーザ光を平行光に保つと共に前
    記マスクに対する前記レーザ光の入射角に比例した角度
    にて前記マスク像を前記被加工物に結像し、前記被加工
    物と前記マスクとの両側にテレセントリックな関係とな
    るように配置されている結像光学系と、を具備したこと
    を特徴とする孔加工装置。
  3. 【請求項3】 レーザ光を所定の形状及び光強度分布に
    整形制御するビーム整形光学系と、 被加工物であるプリントヘッドインク噴出孔を結像する
    ための複数の開口が形成されたマスクと、 前記ビーム整形光学系により整形制御されたレーザ光を
    前記マスクに対して所定の角度で照射する走査光学系
    と、 この走査光学系により照射された前記レーザ光を平行光
    とし、かつ前記走査光学系による前記所定の走査角度に
    比例する角度で前記レーザ光を前記マスクに照射するリ
    レーレンズと、 前記マスクと前記被加工物との間に配置され、前記マス
    クを通過したレーザ光を平行光に保つと共に前記マスク
    に対する前記レーザ光の入射角に比例した角度で前記マ
    スク像を前記被加工物に結像し、前記被加工物と前記マ
    スクとの両側にテレセントリックな関係となるように配
    置された結像光学系とを備え、 前記走査光学系と前記マスクとが前記リレーレンズに対
    して共役な位置関係に配置されていることを特徴とする
    プリントヘッドの製造装置。
  4. 【請求項4】 レーザ光を開口部が形成されたマスクに
    照射してこのマスク像をプリントヘッドに投影し、この
    プリントヘッドにインク噴出孔を形成するプリントヘッ
    ドの製造装置において、 前記レーザ光の光路上に、少なくともアレイレンズ、リ
    レーレンズ、前記マスク及び結像レンズを配置し、かつ
    前記リレーレンズが前記アレイレンズの集光面を前記結
    像レンズの入射瞳の位置に結像する作用を持つように配
    置されるとともに前記結像レンズに対してテレセントリ
    ックな関係となるように配置することを特徴とするプリ
    ントヘッドの製造装置。
  5. 【請求項5】 前記レーザ光の光路上には、前記アレイ
    レンズの入射面で回転対称な光強度分布に形成する光強
    度分布形成手段が配置されたことを特徴とする請求項4
    記載のプリントヘッドの製造装置。
  6. 【請求項6】 前記レーザ光の光路上には、前記レーザ
    光のパルス数に応じて前記レーザ光の出力強度を調整す
    る出力調整手段が配置されたことを特徴とする請求項4
    記載のプリントヘッドの製造装置。
  7. 【請求項7】 前記アレイレンズは、2つのシリンドリ
    カルアレイレンズであり、かつこれらシリンドリカルア
    レイレンズの各集光点は同一面にほぼ一致するものであ
    ることを特徴とする請求項4記載のプリントヘッドの製
    造装置。
  8. 【請求項8】 前記各シリンドリカルアレイレンズのう
    ち少なくともいずれか一方のシリンドリカルアレイレン
    ズに光軸周辺の前記レーザ光を遮光する遮光手段が配置
    されたことを特徴とする請求項4記載のプリントヘッド
    の製造装置。
  9. 【請求項9】 前記結像レンズは、開口数が0.3以上
    であることを特徴とする請求項4記載のプリントヘッド
    の製造装置。
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