JPH10291226A - 中空射出成形方法及びその装置 - Google Patents
中空射出成形方法及びその装置Info
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- JPH10291226A JPH10291226A JP11873297A JP11873297A JPH10291226A JP H10291226 A JPH10291226 A JP H10291226A JP 11873297 A JP11873297 A JP 11873297A JP 11873297 A JP11873297 A JP 11873297A JP H10291226 A JPH10291226 A JP H10291226A
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- B29C45/1704—Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles
- B29C45/1705—Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles using movable mould parts
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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Abstract
両側からガスを注入するものであって、ガスの合流部分
近傍に該合流部分の樹脂圧力を低下させる圧力低下手段
を設けることで、ガスで押出される溶融樹脂の圧力を低
下させて、両側からのガスを良好に合流させて、ガス合
流部を完全に中空状と成し、ヒケを確実に防止すること
ができる中空射出成形装置の提供を目的とする。 【解決手段】型内に樹脂を射出して部分的に厚肉部を有
する製品の該厚肉部にガスを注入することで中空部を形
成する中空射出成形装置であって、樹脂の通過する通路
31の両側からガスを注入するガス注入手段と、ガスの
合流部分近傍に設けられて該合流部分の樹脂圧力を低下
させる圧力低下手段24とを備えたことを特徴とする。
Description
の樹脂製のバンパやインストルメントパネルのように剛
性向上のために部分的に厚肉部を有する製品の該厚肉部
に対してヒケ防止を目的として中空部を形成するような
中空射出成形方法及びその装置に関する。
トルメントパネル等の樹脂製品の剛性を向上させるため
には、樹脂製品にリブ(部分的な厚肉部)を一体成形す
ればよいが、単に一体成形したのではヒケによって表面
形状が悪化するので、樹脂材料の射出工程中に高圧のガ
ス(N2 ガスなど)を溶融樹脂内部に注入して、中空部
を形成するという中空射出成形手段が用いられ、これに
よってヒケを防止すべく構成している。
の説明と本発明の実施例の説明とを兼用する)に示す如
く車両用樹脂バンパ91の剛性を向上させるためには、
同図に点線で示す如くバンパフェース92の背面でかつ
横リブ93,94間にX字状に交差した中空厚肉部95
(X字状リブ)を形成すると、ねじれ剛性が向上してバ
ンパ91の変形量を低減することができる。
は、図11に示す如く中空射出成形装置のキャビティ型
(固定型)とコア型(可動型)との間の成形キャビティ
(但し、図11はコア型側から見た状態を示す)に上述
の横リブ93,94およびX字状リブ95に対応する通
路96を形成し、例えばX字状に交差した通路の中心に
ガス注入口97を配置して、このガス注入口97より樹
脂射出完了時において高圧ガスを溶融樹脂内部に注入す
ることが考えられる。
矢印b方向との両側から流れてくるガス圧力が共に等し
いので、ガス合流部分付近において左右から流れてくる
ガス圧力が均衡し、範囲βで示す部分に中実状の樹脂溜
りが形成され、この部分βが樹脂の冷却過程においてヒ
ケることにより、外観形状が悪化する。このため上述の
如き中空のX字状リブ95を成形することが不可能であ
って、従来においては上下の横リブ93,94間に金属
製のレインフォースメントを用いて車両用樹脂バンパ9
1のねじれ剛性向上を図っている現状である。
の長い通路と、長さが短い通路とを有する成形キャビテ
ィを備えたものにおいて、長い通路の方からかN2 ガス
を注入する技術思想が開示されているが、通路の両側か
らガスが注入されてくるものにおいてガス合流部分に中
空部を形成することは不可能であった。
通路においてガス圧を注入初期に低圧とし、注入後期に
高圧とする技術思想が開示されているが、通路の両側か
らガスが注入されてくるものに適用すべく、一方からの
ガス圧を強く設定すると、ガス合流点がガス圧の弱い側
へずれるため、本来の形成したい部位による中空部を形
成することができない問題点があった。
載の発明は、樹脂の通過する通路(成形キャビティ)の
左右両側からガスを注入するものであって、ガスの合流
部分近傍にこの合流部分の樹脂圧力を低下させる圧力低
下手段を設けることで、ガスで押出される溶融樹脂の圧
力を低下させて、両側からのガスを良好に合流させて、
ガス合流部を完全に中空状と成し、ヒケを確実に防止す
ることができる中空射出成形装置の提供を目的とする。
求項1記載の発明の目的と併せて、圧力低下手段を、通
路断面を拡大する樹脂逃し部で構成することにより、ガ
スで押出される溶融樹脂を上述の樹脂逃し部に逃して、
両側からのガスを良好に合流させることができる中空射
出成形装置の提供を目的とする。
求項1または2記載の発明の目的と併せて、上述の樹脂
逃し部を通路の一部を構成する可動ピンで構成すること
で、零から大に変化する容積室の形成が容易で、しかも
容積の調整も簡単なうえ、樹脂逃し部の構造の簡略化を
図ることができる中空射出成形装置の提供を目的とす
る。
通過する通路の両側からガスを注入するものであって、
両側から侵入するガスのうちガス侵入速度が早い方の侵
入方向通路を狭くするガス規制手段を設けることで、両
側からのガスが合流するポイントを任意に設定すること
ができ、中実状の樹脂溜りがない完全な中空部を形成す
ることができる中空射出成形装置の提供を目的とする。
求項4記載の発明の目的と併せて、上述のガス規制手段
は侵入方向通路をしゃ断することで、このガスしゃ断手
段にてガス侵入速度が早い方の通路をしゃ断規制するこ
とができる中空射出成形装置の提供を目的とする。
求項4または5記載の発明の目的と併せて、X字状(ク
ロス状)に交差した通路の中心(交点部)からガスを注
入することで、単一のガス注入口からガスを注入するこ
とができ、ガス注入手段の簡略化を図ることができる中
空射出成形装置の提供を目的とする。
求項4,5または6記載の発明の目的と併せて、上述の
通路のガス圧力を検出して、ガス規制手段を駆動する圧
力手段を設けることで、ガス侵入速度が早い方の侵入方
向通路をそのガス圧力により確実に検出することができ
る中空射出成形装置の提供を目的とする。
通過する通路の両側からガスを注入するものであって、
ガスの合流部分近傍にこの合流部分の樹脂圧力を低下さ
せる圧力低下手段を設けると共に、両側から侵入するガ
スのうちガス侵入速度が早い方の通路を狭くするガス規
制手段を設けることで、両側から注入されてくるガスの
侵入速度の如何にかかわらず予め設定された圧力低下手
段の配置部にガスで押出される溶融樹脂圧力を低下させ
て、両側からのガスを良好に合流させて、ガス合流部を
完全に中空状と成し、ヒケを確実に防止することができ
る中空射出成形装置の提供を目的とする。
通過する通路の両側からガスを注入する方法であって、
ガスの合流部分近傍においてこの合流部分の樹脂圧力を
低下させることで、両側からのガスを確実に合流させ
て、ガス合流部を完全に中空状と成し、ヒケを確実に防
止することができる中空射出成形方法の提供を目的とす
る。
請求項9記載の発明の目的と併せて、上記合流部分の樹
脂圧力の低下は、樹脂逃し部で構成され、該樹脂逃し部
は通路の一部を構成する可動ピンに設定することで、樹
脂逃し部の構造の簡略化を図ることができる中空射出成
形方法の提供を目的とする。
請求項9または10記載の発明の目的と併せて、上述の
ガスの合流部分に樹脂逃し部を設ける一方、射出成形後
において容積室を相当する樹脂を削除することで、所期
の中空射出製品を製造することができる中空射出成形方
法の提供を目的とする。
請求項9,10または11記載の発明の目的と併せて、
X字状に交差した中空厚肉部を備えた製品(例えばバン
パやインストルメントパネル)を成形することで、別体
の金属製レインフォースメントを何等用いることなく成
形された製品のねじれ剛性の向上を図ることができる中
空射出成形方法の提供を目的とする。
する方向からガスを注入することで中空部が形成された
樹脂製品であって、上記中空部が連続して形成された樹
脂製品の提供を目的とする。
請求項13記載の発明の目的と併せて、平行したリブ
と、これら両リブ間に位置するX字状リブとが設けられ
た樹脂製品であって、上記リブ内の中空部が連続して形
成された樹脂製品の提供を目的とする。
の発明は、型内に樹脂を射出して部分的に厚肉部を有す
る製品の該厚肉部にガスを注入することで中空部を形成
する中空射出成形装置であって、樹脂の通過する通路の
両側からガスを注入するガス注入手段と、ガスの合流部
分近傍に設けられて該合流部分の樹脂圧力を低下させる
圧力低下手段とを備えた中空射出成形装置であることを
特徴とする。
求項1記載の発明の構成と併せて、上記圧力低下手段は
通路断面を拡大する樹脂逃し部で構成された中空射出成
形装置であることを特徴とする。
求項1または2記載の発明の構成と併せて、上記樹脂逃
し部が通路の一部を構成する可動ピンで構成された中空
射出成形装置であることを特徴とする。
樹脂を射出して部分的に厚肉部を有する製品の該厚肉部
にガスを注入することで中空部を形成する中空射出成形
装置であって、樹脂の通過する通路の両側からガスを注
入するガス注入手段と、上記両側から侵入するガスのう
ちガス侵入速度が早い方の侵入方向通路を狭くするガス
規制手段とを備えた中空射出成形装置であることを特徴
とする。
求項4記載の発明の構成と併せて、上記ガス規制手段は
侵入方向通路をしゃ断する中空射出成形装置であること
を特徴とする。
求項4または5記載の発明の構成と併せて、X字状に交
差した通路の中心からガスを注入する中空射出成形装置
であることを特徴とする。
求項4,5または6記載の発明の構成と併せて、上記通
路のガス圧力を検出して、上記ガス規制手段を駆動する
圧力検出手段が設けられた中空射出成形装置であること
を特徴とする。
樹脂を射出して部分的に厚肉部を有する製品の該厚肉部
にガスを注入することで中空部を形成する中空射出成形
装置であって、樹脂の通過する通路の両側からガスを注
入するガス注入手段と、ガスの合流部分近傍に設けられ
て該合流部分の樹脂圧力を低下させる圧力低下手段、上
記両側から侵入するガスのうちガス侵入速度が早い方の
通路を狭くするガス規制手段とを備えた中空射出成形装
置であることを特徴とする。
樹脂を射出して部分的に厚肉部を有する製品の該厚肉部
にガスを注入することで中空部を形成する中空射出成形
方法であって、樹脂の通過する通路の両側からガスを注
入するガス注入手段を設け、ガスの合流部分近傍におい
て該合流部分の樹脂圧力を低下させる中空射出成形方法
であることを特徴とする。
請求項9記載の発明の構成と併せて、上記合流部分の樹
脂圧力の低下は、樹脂逃し部で構成され、該樹脂逃し部
は通路の一部を構成する可動ピンに設定された中空射出
成形方法であることを特徴とする。
請求項9または10記載の発明の構成と併せて、上記ガ
スの合流部分に樹脂逃し部を設ける一方、射出成形後に
おいて容積室に相当する樹脂を削除する中空射出成形方
法であることを特徴とする。
請求項9,10または11記載の発明の構成と併せて、
X字状に交差した中空厚肉部を備えた製品が成形される
中空射出成形方法であることを特徴とする。
する方向からガスを注入することで中空部が形成された
樹脂製品であって、上記中空部が連続して形成された樹
脂製品であることを特徴とする。
請求項13記載の発明の構成と併せて、平行したリブ
と、これら両リブ間に位置するX字状リブとが設けられ
た樹脂製品であって、上記リブ内の中空部が連続して形
成された樹脂製品であることを特徴とする。
によれば、上述のガス注入手段で樹脂の通過する通路の
両側からガスを注入する時、ガスの合流部分近傍に設け
られた圧力低下手段が合流部分の樹脂圧力を低下させる
ように作動するので、ガスで押出される合流部分の溶融
樹脂の圧力を逃がして、両側からのガスを良好に合流さ
せることができる。この結果、ガス合流部を完全に中空
状と成し、ヒケを確実に防止することができる効果があ
る。
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の圧力低
下手段を、通路断面を拡大する樹脂逃し部で構成したの
で、ガスで押出される溶融樹脂を上述の樹脂逃し部に逃
して、両側からのガスを良好に合流させることができる
効果がある。
上記請求項1また2記載の発明の効果と併せて、上述の
樹脂逃し部を可動ピンで構成したので零から大に変化す
る容積室の形成が容易で、しかも容積の調整も簡単なう
え、樹脂逃し部の構造の簡略化を図ることができる効果
がある。
上述のガス注入手段で樹脂の通過する通路の両側からガ
スを注入する時、ガス規制手段は両側から注入されてく
るガスのうちガス侵入速度が早い方の侵入方向通路を狭
くする。このため、両側からのガスが合流するポイント
を任意に設定することができ、中実状の樹脂溜りがない
完全な中空部を形成することができる効果がある。
上記請求項4記載の発明の効果と併せて、上述のガス規
制手段は侵入方向通路をしゃ断するので、このガスしゃ
断手段にてガス侵入速度が早い方の通路をしゃ断規制す
ることができる効果がある。
上記請求項4または5記載の発明の効果と併せて、X字
状に交差した通路の中心(交点部)からガスを注入する
ので、単一のガス注入口からガスを注入することができ
て、ガス注入手段(ガスノズル等)の簡略化を図ること
ができる効果がある。
上記請求項4,5または6記載の発明の効果と併せて、
ガス注入手段で樹脂の通過する通路の両側からガスを注
入する時、上述の圧力検出手段は通路のガス圧力を検出
することによりガス侵入速度が早い方の侵入方向通路を
確実に検出することができる。この結果、圧力検出手段
からの検出結果(検出信号等)により前述のガス規制手
段を正確に駆動することができる効果がある。
上述のガス注入手段で樹脂の通過する通路の両側からガ
スを注入する時、ガスの合流部分近傍に設けられた圧力
低下手段は合流部分の樹脂圧力を低下するように作動
し、またガス規制手段は両側から注入されてくるガスの
うちガス侵入速度が早い方の侵入方向通路を狭くする。
早い方のガスで押出される合流部分の溶融樹脂圧力を低
下した後に、ガス規制手段にてガス侵入速度が早い方の
侵入方向通路を狭くして、ガス侵入速度が遅い方の通路
から注入されてくるガスを合流部分において確実に合流
させることができる。この結果、両側から注入されてく
るガスの侵入速度の如何にかかわらず予め設定された圧
力低下手段配置部位でガスで押出される溶融樹脂を逃が
し、両側から侵入するガスを良好に合流させて、ガス合
流部を完全に中空状と成し、ヒケを確実に防止すること
ができる効果がある。
上述のガス注入手段で樹脂の通過する通路の両側からガ
スを注入する時、ガスの合流部分において該合流部分の
樹脂圧力を低下させる方法であるから、両側から侵入す
るガスを確実に合流させて、ガス合流部を完全に中空状
と成し、ヒケを確実に防止することができる効果があ
る。
ば、上記請求項9記載の発明の効果と併せて、上記合流
部分の樹脂圧力の低下は、樹脂逃し部で構成され、該樹
脂逃し部は通路の一部を構成する可動ピンに設定したの
で、樹脂逃し部の構造の簡略化を図ることができる効果
がある。
ば、上記請求項9または10記載の発明の効果と併せ
て、上述の容積室を樹脂逃し部にて零から大に変化させ
ることができると共に、射出成形後において容積室に相
当する樹脂(本来の製品には不要な樹脂)を削除する方
法であるから、所期の中空射出製品を製造することがで
きる効果がある。
ば、上記請求項9,10または11記載の発明の効果と
併せて、上記方法によりX字状に交差した中空厚肉部を
備えた製品を成形するので、別部材の金属製レインフォ
ースメントを何等使用することなく、成形された製品の
ねじれ剛性の向上を図ることができる効果がある。
ば、相反する方向からガスを注入することで中空部が形
成された樹脂製品であって、上記中空部が連続して形成
された樹脂製品であるから、ヒケのない樹脂製品を得る
ことができる効果がある。
ば、上記請求項13記載の発明の効果と併せて、平行し
たリブと、これら両リブ間に位置するX字状リブとが設
けられた樹脂製品であって、上記リブ内の中空部が連続
して形成された樹脂製品であるから、別部材の金属製レ
インフォースメントを何等使用することなく、製品のね
じれ剛性向上を図ることができる効果がある。
述する。図面は中空射出成形方法及びその装置を示す
が、まず図1乃至図4を参照して、中空射出成形装置の
構成について述べる。この中空射出成形装置1は型板
2,3にそれぞれ取付けられて互に接離可能(型締め、
型開き可能)に設けられたキャビティ型(固定型)4と
コア型(可動型)5とを備えている。
ての車両用バンパ91(図10参照)を成形するための
成形キャビティ6と溶融樹脂の通路となるゲート部7お
よびランナ部8が形成される。上述のキャビティ型4の
内部には、バルブ機構9をもった溶融樹脂射出用の樹脂
ノズル10が設けられ、この樹脂ノズル10のインレッ
ト側は型板2に形成されたホットランナに接続され、バ
ルブ機構9の開時に、射出成形機から射出されたポリプ
ロピレン、ポリカーボネート、ABSその他の溶融樹脂
がホットランナ、樹脂ノズル10、ランナ部8、ゲート
部7をこの順に介して上述の成形キャビティ6に充填さ
れる。
状面まで臨設したガスノズル11を配設し、この各ガス
ノズル11の上流端には、N2 ガス等の不活性高圧ガス
の流通をON、OFF制御する電磁弁12を取付けてい
る。またガス供給源としてのガスボンベ13を設け、こ
のガスボンベ13とガス計量シリンダ14(いわゆる圧
縮シリンダ)とを接続するガス吐出ライン15には減圧
弁16および流量制御弁17を介設し、上述のガス計量
シリンダ14の計量室18と上述の各電磁弁12とを結
ぶガス配管19には開閉弁20を介設している。
れる不活性高圧ガスを減圧弁16で減圧し、かつ流量制
御弁17で流量制御した後に、ガス計量シリンダ14の
計量室18に供給し、サーボモータや流体シリンダなど
のアクチュエータ21でピストン22を駆動した時、必
要量の不活性高圧ガスを開閉弁20およびガス配管19
を介して上述の電磁弁12のインレット側に供給すべく
構成している。
けるX字状リブ95(図10参照)を成形する部位を、
コア型5側から見た状態で示す図面で、この成形キャビ
ティ6は図10の上側の横リブ93に相当する第1通路
31と、図10の下側の横リブ94に相当する第2通路
32と、図10のX字状リブ95に相当して、これら上
下の各通路31,32間に設けられてX字状に交差した
第3通路33および第4通路34とを備えている。
字状に交差した通路33,34の中心(交点)に前述の
ガスノズル11におけるガス注入口23を配置して、X
字状交点部から不活性高圧ガスを注入すべく構成してい
る。このようにX字状交点部から不活性高圧ガスを注入
した場合、第1通路31と第2通路32との交差範囲α
内にあっては通路31,32の左右両側からガスが注入
されてくることになる。
における交差範囲α内の中間、望ましくは中央(ガスの
合流部分)には該合流部分の樹脂圧力を低下させる圧力
低下手段の一例としての樹脂逃し部を構成する可動ピン
24を配設し、この可動ピン24をコア型5側に設けら
れた油圧シリンダ25(アクチュエータ)で駆動して、
容積を初期時の零から大に変化させて溶融樹脂を逃す
(樹脂圧力を低下させる)容積室26(図5参照)を形
成すべく構成している。
とにおける交差範囲α内の可動ピン24を隔てた両サイ
ドには、両側から注入されてくるガスのうちガス侵入速
度が早い方の侵入方向通路を狭くすべくしゃ断するガス
しゃ断手段(ガス規制手段)としての押出しピン27を
それぞれ配設し、これらの押出しピン27をコア型5側
に設けられた油圧シリンダ28(アクチュエータ)で駆
動すべく構成している。
押出しピン27の配設部位との間、望ましくは可動ピン
24の両脇部位には、通路31,32のガス圧力を検出
して、その検出信号(検出結果)にてガスしゃ断手段
(ガス規制手段)としての押出しピン27を駆動する左
右の圧力センサ29,30(圧力検出手段)を配設して
いる。これらの各圧力センサ29,30も図2に示す如
くコア型5側に設けられている。なお、上述の圧力セン
サ29,30の出力信号を例えばCPUやシーケンス回
路に入力し、CPU出力またはシーケンス回路出力にて
押出しピン27を駆動制御すればよい。このように構成
した中空射出成形装置1を用いて、中空射出成形品の一
例としての車両用バンパ91を成形する中空射出成形方
法について、以下に詳述する。
ら注入されてくるガスの侵入速度(到達タイミング)が
等しい場合について述べる。なお、この実施例では樹脂
としてはポリプロピレン等を用い、不活性高圧ガスとし
てはN2 ガスを用いる。
コア型5とを型締めして、両型4,5間に車両用バンパ
91に相当する成形キャビティ6を形成し、この成形キ
ャビティ6に対して、ホットランナ、樹脂ノズル10、
ランナ部8、ゲート部7を介してポリプロピレン等の溶
融樹脂を射出充填する。
ンダ14で予め計量されたN2 ガスを、開閉弁20、ガ
ス配管19、電磁弁12、ガスノズル11およびガス注
入口23を介してX字状交点部から成形キャビティ6内
の溶融樹脂内部に射出注入し、ガス射出完了後1〜2秒
間をタイムラグをもって可動ピン24を後退させる。
樹脂の内部に注入すると、このN2ガスは矢印aで示す
ように第3通路33から第1通路31に注入されると同
時に、矢印bで示すように第4通路34から第1通路3
1に注入され、交差範囲α内においては図4に示す如く
第1通路31の左右両側からN2 ガスが注入されてくる
ことになる。
N2 ガスの圧力は共に等しく、本来ならばガス合流付近
において樹脂溜りが形成されるが、上述の如くガス射出
完了後1〜2秒間のタイムラグをもって可動ピン24を
図4に示す状態から図5に示す如く後退させて、この可
動ピン24により樹脂圧力を低下させるための容積室2
6を形成するので、N2 ガスで押圧される合流部分の溶
融樹脂を上述の容積室26内部に逃して、左右両側から
のガスを図5に示すように良好に合流させることができ
る。この結果、ガス合流部35を完全に中空状と成し、
ヒケを確実に防ぐことができる効果がある。
後においては、キャビティ型4とコア型5とを型開き
し、成形品としての車両用バンパ91が中空射出成形装
置1内から取出されると共に、ゲート部7およびランナ
部8に対応して車両用バンパ91の一端側に形成される
カル部(残渣部、不要部分)、並びに上述の容積室26
に相当する樹脂は切断分離して削除されるので、図10
に示すようにX字状に交差した中空厚肉部(X字状リブ
95参照)を備えた所期の車両用バンパ91が成形され
る。なお図10におけるCはN2 ガスの注入により厚肉
部に形成された中空部である。
れてくるN2 ガスの侵入速度(到達タイミング)が互に
等しい場合について述べたが、ガスチャンネル寸法の加
工誤差、樹脂圧力、樹脂温度その他に起因してN2 ガス
の成長タイミングが変動し、左右両側から注入されてく
るN2 ガスの侵入速度が異なる場合の中空射出成形方法
について、図6、図7、図8を参照して以下に詳述す
る。
1通路31においてその左側(矢印a参照)から注入さ
れてくるN2 ガスの侵入速度(到達タイミング)が同右
側(矢印b参照)から注入されてくるN2 ガスの侵入速
度(到達タイミング)よりも早い場合、矢印a側のN2
ガス圧力がガスの通過と共に急激に上昇するので、同側
のガスおよび溶融樹脂を図6示す如く容積室26内に注
入した後に、このガス圧力上昇を図6の圧力センサ29
で検出し、この圧力センサ29の出力により油圧シリン
ダ28を介して図7に示す如く左側の押出しピン27を
押出して、侵入速度が早い方の侵入方向通路(第1通路
31の可動ピン24を隔てた左側)を狭くするようにし
ゃ断する。
と、図7の部位a´の圧力に対して矢印b方向からの圧
力が強くなるので、この矢印b方向から注入されてくる
N2 ガスは部位a´のガスと合流した後に容積室26内
に流入して、ガス合流部35を完全に中空状と成して、
ヒケを確実に防止することができる効果がある。
イミング)が異なる場合の中空射出成形方法にあって
も、型締め工程、溶融樹脂射出工程、N2 ガス注入工
程、型開き工程、型開き後の容積室26に相当する樹脂
の削除工程についてはN2 ガスの侵入速度(到達タイミ
ング)が等しい場合の中空射出成形方法と同様であるか
ら、図6乃至図8において前図と同一の部分には同一符
号を付して、その詳しい説明を省略する。
によれば、上述のガスノズル11で樹脂の通過する通路
(成形キャビティ6の第1通路31参照)の両側からN
2 ガスを注入する時、N2 ガスの合流部分に設けられた
圧力低下手段としての樹脂逃し部(可動ピン24参照)
が容積を零から大に変化するように作動するので、N2
ガスで押出される合流部分の溶融樹脂を容積室26内に
逃がして(樹脂圧力を低下して)、両側からのガスを良
好に合流させることができる。この結果、ガス合流部3
5を完全に中空状と成し、ヒケを確実に防止することが
できる効果がある。
し部を可動ピン24で構成したので零から大に変化する
容積室26の形成が容易で、しかも容積の調整も簡単な
うえ、樹脂逃し部の構造の簡略化を図ることができる効
果がある。
ノズル11で樹脂の通過する通路(成形キャビティ6の
第1通路31参照)の両側からガスを注入する時、ガス
規制手段としてのガスしゃ断手段(押出しピン27参
照)は両側から注入されてくるガスのうちガス侵入速度
(ガス到達タイミング)が早い方の通路をしゃ断する。
ントを任意に設定することができ、中実状の樹脂溜りが
ない完全な中空部を形成することができる効果がある。
た通路(第3通路33、第4通路34参照)の中心(交
点部)からガスを注入するので、単一のガス注入口23
からガスを注入することができて、ガス注入手段(ガス
ノズル11参照)の簡略化を図ることができる効果があ
る。
路の両側からガスを注入する時、上述の圧力検出手段
(圧力センサ29,30参照)は通路のガス圧力を検出
することによりガス侵入速度(ガス到達タイミング)が
早い方の通路を確実に検出することができる。この結
果、圧力検出手段(圧力センサ29,30参照)からの
検出結果(検出信号等)により前述のガス規制手段とし
てのガスしゃ断手段(押出しピン27参照)を正確に駆
動することができる効果がある。
11参照)で樹脂の通過する通路の両側からガスを注入
する時、ガスの合流部分近傍に設けられた圧力低下手段
としての樹脂逃し部(可動ピン24参照)は容積室26
の容器を零から大に変化するように作動し、またガス規
制手段としてのガスしゃ断手段(押出しピン27参照)
は両側から注入されてくるガスのうちガス侵入速度(ガ
ス到達タイミング)が早い方の侵入方向通路をしゃ断す
る。
早い方のガスで押出される合流部分の溶融樹脂を図6に
示すように容積室26内に逃がした後に、図7に示す如
くガス規制手段としてのガスしゃ断手段(押出しピン2
7参照)にてガス侵入速度が早い方の通路を狭くなるよ
うにしゃ断して、ガス侵入速度が遅い方の通路から注入
されてくるガスを図8で示したように合流部分において
確実に合流させることができる。この結果、両側から注
入されてくるガスの侵入速度(到達タイミング)の如何
にかかわらず予め設定された圧力低下手段としての樹脂
逃し部(可動ピン24参照)で形成される容積室26の
内部にガスで押出される溶融樹脂を逃がし(圧力を低下
し)、両側からのガスを良好に合流させて、ガス合流部
35を完全に中空状と成し、ヒケを確実に防止すること
ができる効果がある。
よれば、上述のガス注入手段(ガスノズル11参照)で
樹脂の通過する通路の両側からガスを注入する時、上述
の圧力低下手段(樹脂逃し部参照)にてガスの合流部分
において容積室26を零から大に変化させて樹脂を容積
室26に逃がす方法であるから、両側からのガスを確実
に合流させて、ガス合流部35を完全に中空状と成し、
ヒケを確実に防止することができる効果がある。
しての樹脂逃し部(可動ピン24参照)にて零から大に
変化させることができると共に、射出成形後において容
積室26に相当する樹脂(本来の製品には不要な樹脂)
を削除する方法であるから、所期の中空射出製品(車両
用バンパ91参照)を製造することができる効果があ
る。
中空厚肉部(X字状リブ95参照)を備えた製品(車両
用バンパ91参照)を成形するので、別部材の金属製レ
インフォースメントを一切使用することなく、成形され
た製品のねじれ剛性の向上を図ることができる効果があ
る。
如く各通路36,37,38,39が配置された構成に
も適用することができるので、図9において前図と同一
の部分においては同一符号を付けして、その詳しい説明
を省略するが、図3、図9の何れの実施例においても中
空部が全て連続した状態となる。
において、この発明の部分的な厚肉部は、横リブ93,
94およびX字状リブ95に対応し、以下同様に、製品
は、車両用バンパ91に対応し、中空部は、中空部Cに
対応し、樹脂の通過する通路は、成形キャビティ6およ
び各通路31〜34、通路36〜39に対応し、ガス注
入手段は、ガスノズル11に対応し、ガスは、高圧不活
性ガスとしてのN2 ガスに対応し、圧力低下手段として
の樹脂逃し部は、可動ピン24に対応し、ガス規制手段
としてのガスしゃ断手段は、押出しピン27に対応し、
X字状に交差した通路は、各通路33,34に対応し、
圧力検出手段は、圧力センサ29,30に対応し、X字
状に交差した中空厚肉部は、X字状リブ95に対応する
も、この発明は、上述の実施例の構成のみに限定される
ものではない。
つのガス注入口23からのガス流を分流して、特定の通
路31,32の交差範囲αにおいて両側からガスが注入
されるものを例示したが、左右両側に設けられた2つの
ガス注入口から通路に対してガスを注入するものに適用
してもよい。
部は可動ピンに代えて最初は容積室の容積が零で樹脂逃
し時に容積が大となるように容積室を弁部材(弁手段)
にて開閉すべく構成してもよい。さらに製品は実施例で
例示した車両用バンパ(樹脂バンパ)に代えて、インス
トルメントパネル等の他の中空射出成形品であってもよ
い。
ピンの配置構造を示す説明図。
図。
Claims (14)
- 【請求項1】型内に樹脂を射出して部分的に厚肉部を有
する製品の該厚肉部にガスを注入することで中空部を形
成する中空射出成形装置であって、樹脂の通過する通路
の両側からガスを注入するガス注入手段と、ガスの合流
部分近傍に設けられて該合流部分の樹脂圧力を低下させ
る圧力低下手段とを備えた中空射出成形装置。 - 【請求項2】上記圧力低下手段は通路断面を拡大する樹
脂逃し部で構成された請求項1記載の中空射出成形装
置。 - 【請求項3】上記樹脂逃し部が通路の一部を構成する可
動ピンで構成された請求項1または2記載の中空射出成
形装置。 - 【請求項4】型内に樹脂を射出して部分的に厚肉部を有
する製品の該厚肉部にガスを注入することで中空部を形
成する中空射出成形装置であって、樹脂の通過する通路
の両側からガスを注入するガス注入手段と、上記両側か
ら侵入するガスのうちガス侵入速度が早い方の侵入方向
通路を狭くするガス規制手段とを備えた中空射出成形装
置。 - 【請求項5】上記ガス規制手段は侵入方向通路をしゃ断
する請求項4記載の中空射出成形装置。 - 【請求項6】X字状に交差した通路の中心からガスを注
入する請求項4または5記載の中空射出成形装置。 - 【請求項7】上記通路のガス圧力を検出して、上記ガス
規制手段を駆動する圧力検出手段が設けられた請求項
4,5または6記載の中空射出成形装置。 - 【請求項8】型内に樹脂を射出して部分的に厚肉部を有
する製品の該厚肉部にガスを注入することで中空部を形
成する中空射出成形装置であって、樹脂の通過する通路
の両側からガスを注入するガス注入手段と、ガスの合流
部分近傍に設けられて該合流部分の樹脂圧力を低下させ
る圧力低下手段と、上記両側から侵入するガスのうちガ
ス侵入速度が早い方の通路を狭くするガス規制手段とを
備えた中空射出成形装置。 - 【請求項9】型内に樹脂を射出して部分的に厚肉部を有
する製品の該厚肉部にガスを注入することで中空部を形
成する中空射出成形方法であって、樹脂の通過する通路
の両側からガスを注入するガス注入手段を設け、ガスの
合流部分近傍において該合流部分の樹脂圧力を低下させ
る中空射出成形方法。 - 【請求項10】上記合流部分の樹脂圧力の低下は、樹脂
逃し部で構成され、該樹脂逃し部は通路の一部を構成す
る可動ピンに設定された請求項9記載の中空射出成形方
法。 - 【請求項11】上記ガスの合流部分に樹脂逃し部を設け
る一方、射出成形後において容積室に相当する樹脂を削
除する請求項9または10記載の中空射出成形方法。 - 【請求項12】X字状に交差した中空厚肉部を備えた製
品が成形される請求項9,10また11記載の中空射出
成形方法。 - 【請求項13】相反する方向からガスを注入することで
中空部が形成された樹脂製品であって、上記中空部が連
続して形成された樹脂製品。 - 【請求項14】平行したリブと、これら両リブ間に位置
するX字状リブとが設けられた樹脂製品であって、上記
リブ内の中空部が連続して形成された請求項13記載の
樹脂製品。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP11873297A JP3752778B2 (ja) | 1997-04-21 | 1997-04-21 | 中空射出成形装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP11873297A JP3752778B2 (ja) | 1997-04-21 | 1997-04-21 | 中空射出成形装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10291226A true JPH10291226A (ja) | 1998-11-04 |
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JP11873297A Expired - Fee Related JP3752778B2 (ja) | 1997-04-21 | 1997-04-21 | 中空射出成形装置 |
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JP (1) | JP3752778B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002283424A (ja) * | 2001-03-27 | 2002-10-03 | Nishikawa Kasei Co Ltd | 中空樹脂射出成形品及びその成形方法 |
-
1997
- 1997-04-21 JP JP11873297A patent/JP3752778B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002283424A (ja) * | 2001-03-27 | 2002-10-03 | Nishikawa Kasei Co Ltd | 中空樹脂射出成形品及びその成形方法 |
JP4637393B2 (ja) * | 2001-03-27 | 2011-02-23 | ダイキョーニシカワ株式会社 | 中空樹脂射出成形品及びその成形方法 |
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JP3752778B2 (ja) | 2006-03-08 |
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