JPH1029091A - 下向片面ガスシールドアーク溶接方法 - Google Patents

下向片面ガスシールドアーク溶接方法

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JPH1029091A
JPH1029091A JP8187099A JP18709996A JPH1029091A JP H1029091 A JPH1029091 A JP H1029091A JP 8187099 A JP8187099 A JP 8187099A JP 18709996 A JP18709996 A JP 18709996A JP H1029091 A JPH1029091 A JP H1029091A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業時間を短縮化し、作業時の安全性を高め
ることができると共に、優れたビード形状を有する高強
度の継手を得ることができる下向片面ガスシールドアー
ク溶接方法を提供する。 【解決手段】 板状部材1及び2は若干離間して、実質
的に水平に配置されており、開先部3の裏面には非消耗
性当材4が配置されていて、当材4は溶接方向に移動さ
せることができるようになっている。この非消耗性当材
4には、深さが0.5乃至2.0mmの円弧又は平底面
を有する凹部が形成されている。このように形成された
開先部3に対して、上方から溶接トーチ5を下向きに当
て、溶接ワイヤ6の先端にアークを発生させると共に、
溶接トーチ5の移動に伴って当材4を溶接方向と同一方
向に摺動させることにより、板状部材1と板状部材2と
を溶接する。使用する溶接ワイヤとしては、ワイヤ全重
量あたりのスラグ生成剤量が1乃至11重量%であるフ
ラックス入りワイヤを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超大型浮体式海洋構
造物(以下、メガフロートという)、船の甲板及び狭隘
な場所等において溶接するのに好適な下向片面ガスシー
ルドアーク溶接方法に関し、特に、作業時間を短縮する
ことができると共に、優れた裏波ビード形状を得ること
ができる下向片面ガスシールドアーク溶接方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】洋上におけるメガフロートにおいては、
一般的に、一定の面積を有する複数個のブロックを洋上
で溶接することにより、所望の面積のメガフロートを建
設している。また、船の底板等においても、洋上で溶接
されることがある。
【0003】このような洋上での溶接に対しては、一般
的に、下向片面溶接が適用されるが、従来は、例えば、
作業者が一旦水中に潜り、作業が可能な空間において、
溶接母材の開先裏面に溶融池を支えるための固定式の消
耗性当材を接着テープ等により装着した後、開先部上面
から溶接していた。そして、溶接が終了した後、再び母
材の開先裏面の当材を取り外す作業が必要であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに、一旦水中に潜って当材を開先裏面に装着し、溶接
終了後に取り外す場合、狭隘な場所での作業となるた
め、装着及び取り外しの作業が困難であり、作業時間を
要すると共に、作業者の危険を伴うという問題点があ
る。
【0005】他に、船の甲板等の溶接においても、同様
の下向片面溶接が適用されているが、底板からの甲板の
高さが例えば、10乃至20m程度と高くなると、当材
の装着及び取り外し作業が困難になると共に、その作業
時に当材が落下すると極めて危険であるという問題点も
ある。
【0006】また、適切な当材が開先部の裏面に配置さ
れていないと、裏波ビードにカット又はオーバラップが
発生し、ビード形状が劣化すると共に、これにより、溶
接部の強度が低下するという問題点がある。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、作業時間を短縮化し、作業時の安全性を高
めることができると共に、優れたビード形状を有する高
強度の継手を得ることができる下向片面ガスシールドア
ーク溶接方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る下向片面ガ
スシールドアーク溶接方法は、2枚の被溶接板を実質的
に水平に配置して、その開先裏面に非消耗性当材を配置
し、溶接の進行と共に前記当材を前記被溶接材裏面に沿
って摺動させる下向片面ガスシールドアーク溶接方法に
おいて、前記非消耗性当材には深さが0.5乃至2.0
mmの円弧又は平底面を有する凹部が形成されており、
ワイヤ全重量あたりのスラグ生成剤量が1乃至11重量
%のフラックス入りワイヤを使用して溶接することを特
徴とする。
【0009】この非消耗性当材は溶接の進行と同期させ
て移動させるか、又は溶接の進行に先立ち間欠的に移動
させることができる。また、非消耗性当材は内部水冷型
の銅又は銅合金からなるブロックであることが好まし
い。更に、開先ギャップを4乃至20mmとすることが
好ましい。
【0010】更にまた、溶接時に生成される溶融池の溶
接方向先端から2乃至15mm後方で溶接アークを発生
させることが好ましく、溶接速度を5乃至14(cm/
分)とすることが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明においては、溶接の進行と
共に非消耗性当材を被溶接材裏面に沿って摺動させる。
図1(a)は本発明の実施例に係る下向片面ガスシール
ドアーク溶接方法を示す斜視図であり、(b)はその断
面図である。板状部材(被溶接材)1及び2は若干離間
して、実質的に水平に配置されており、両者が対向する
端面には、例えば、V開先形状となる切欠き1a及び2
aが形成され、これにより、開先部3が形成されてい
る。そして、開先部3の裏面には非消耗性当材4が配置
されており、当材4は溶接方向に移動させることができ
るようになっている。この非消耗性当材4は、溶接時に
変形又は融着しない材質にする必要があり、例えば、内
部水冷型の銅又は銅合金からなるブロックを使用するこ
とができる。
【0012】このように形成された開先部3に対して、
上方から溶接トーチ5を下向きに当て、溶接ワイヤ6の
先端にアークを発生させると共に、溶接部周辺にシール
ドガスを供給すると、当材4の上面の開先部3に溶融池
7が形成される。そして、溶接トーチ5を溶接方向に移
動させると共に、当材4を溶接方向と同一方向に摺動さ
せることにより、板状部材1と板状部材2とを溶接す
る。但し、当材4を移動させるタイミングは、溶接ワイ
ヤ6の移動に同期させて移動させる方法がある。また、
溶接方向に長尺の当材を使用する場合、溶接ワイヤの移
動に先立ち間欠的に移動させることもできる。即ち、当
材4を停止させておき、この当材4の一端から他端に向
けて溶接トーチ5を移動させて溶接を行い、溶接トーチ
5が当材4の他端に近づいたときに、当材4をその溶接
方向前方に移動させ、その後、当材4を停止させた状態
で溶接トーチ5のみを当材4の溶接方向先端付近まで移
動させて溶接する。この繰り返しにより、当材を板状部
材1及び2の裏面に沿って間欠的に移動させることとし
てもよい。
【0013】また、本発明においては、当材4に円弧又
は平底面を有する凹部を形成し、この凹部の深さを規定
すると共に、使用する溶接ワイヤ6に含有されるスラグ
生成剤の量を適正量に規定する。
【0014】このように、本発明においては、溶接の前
後に当材を装着したり、取り外すための作業が不要とな
るので、溶接作業時間が短縮化され、作業時の安全性を
向上させることができると共に、優れた形状の裏波ビー
ドを得ることができる。更に、開先部3の開先ギャッ
プ、溶接時の溶接アークの発生位置及び溶接速度を調整
することにより、融合不良又は当材の融着等の発生を防
止することができ、より一層優れた形状の裏波ビードを
得ることができる。
【0015】以下、本発明における下向片面ガスシール
ドアーク溶接方法について、更に説明する。
【0016】当材の凹部の深さd:0.5乃至2.0m
本発明においては、当材に円弧又は平底面を有する凹部
を形成すると共に、その深さdを規定することにより、
優れた凸状の形状を有し、母材とのなじみが良好である
裏波ビードを形成する。図2は当材の形状の例を示す断
面図である。図2(a)及び(b)に示すように、当材
14a及び14bは板状部材11及び12の間の開先ギ
ャップよりも若干広い幅で、夫々、凹部15a及び15
bが形成されている。当材14aは平底面を有する凹部
15aが形成されたものであり、当材14bは円弧状に
凹んだ凹部15bが形成されたものである。なお、本発
明において、凹部の深さdとは、当材の母材との接触面
から、凹部の最も深い位置までの距離のことである。
【0017】図3は当材の深さ及び溶接ワイヤ中のスラ
グ生成剤量に影響される裏波ビード形状の例を示す断面
図である。但し、図3においては、当材を省略してい
る。
【0018】図3(a)に示すように、板状部材11及
び12の開先裏面に配置する当材の凹部の深さdが0.
5mm未満であると、スラグ16により溶接金属17が
押し上げられてしまうので、裏波ビード18aにカット
(凹み)が発生する。一方、図3(b)に示すように、
凹部の深さdが2.0mmを超えると、裏波ビード18
bの突出が大きくなりすぎて、ビードの両端部のなじみ
が悪くなり、オーバラップが発生するので、継手強度が
低下する。従って、図3(c)に示すように、カット及
びオーバラップが発生しない優れた形状の裏波ビード1
8cを得るためには、当材の凹部の深さdを0.5乃至
2.0mmとする。
【0019】ワイヤ全重量あたりのスラグ生成剤量:1
乃至11重量%、好ましくは2乃至5重量% 溶接金属の裏波ビード形状は、当材の凹部の深さのみで
なく、使用するフラックス入りワイヤに含有されるスラ
グ生成剤の含有量にも影響される。即ち、裏波ビードの
両端を母材になじませ、優れたビード形状を得るために
は、溶接時に適切な量のスラグを発生させる必要があ
る。
【0020】図3(b)に示すように、ワイヤ全重量あ
たりのスラグ生成剤の量が1重量%未満であると、発生
するスラグの量が少ないので、裏波ビード18bのなじ
みが悪くなると共に、オーバラップが発生する。一方、
図3(a)に示すように、ワイヤ全重量あたりのスラグ
生成剤の量が11重量%を超えると、スラグ16が多量
に発生するので、溶接金属17が押し上げられて、裏波
ビード18aにカットが発生する。従って、図3(c)
に示すように、カット及びオーバラップが発生しない優
れた形状の裏波ビード18cを得るためには、フラック
ス入りワイヤに含有されるスラグ生成剤の量は1乃至1
1重量%とする。なお、好ましくは、フラックス入りワ
イヤに含有されるスラグ生成剤の量は、ワイヤ全重量あ
たり2乃至5重量%とすることが望ましい。
【0021】開先ギャップ:4乃至20mm 2枚の板状部材からなる母材間の開先ギャップが4mm
未満であると、裏波ビードの両端部と母材とのなじみが
悪くなって、融合不良が発生する。一方、母材間の開先
ギャップが20mmを超えると、溶融池が不安定になる
ので、裏波ビードも不安定となる。従って、母材間の開
先ギャップは4乃至20mmとすることが好ましい。
【0022】溶接アークの発生位置:溶融池の溶接方向
先端から2乃至15mm後方 本発明においては、非消耗性当材を使用するので、当材
の損傷及び母材との融着を防止するために、溶接アーク
の発生位置を規定することが好ましい。溶融池7の溶接
方向先端から2mm後方の位置よりも溶接方向側(前
方)で溶接アークが発生すると、アークが直接当材4に
当たるので、当材4が損傷するか又は母材と融着してし
まう。一方、溶融池7の溶接方向先端から15mmを超
える後方の位置で溶接アークが発生すると、開先裏面へ
の熱の伝導が悪くなるので、裏波ビードの両端部と母材
とのなじみが悪くなる。従って、溶接時に生成される溶
融池7の溶接方向先端から2乃至15mm後方で溶接ア
ークを発生させることが好ましい。
【0023】溶接速度:5乃至14(cm/分) 本発明においては、当材の母材との融着を防止すると共
に、良好な形状の裏波ビードを得るために、溶接速度を
規定することが好ましい。溶接速度が14(cm/分)
を超えると、当材が母材に融着しやすくなる。一方、溶
接速度が5(cm/分)未満であると、裏波ビードにオ
ーバラップが発生しやすくなる。従って、溶接速度は5
乃至14(cm/分)とすることが好ましい。
【0024】
【実施例】以下、本発明に係る下向片面ガスシールドア
ーク溶接方法の実施例についてその比較例と比較して具
体的に説明する。
【0025】先ず、2枚の鋼板(被溶接材)を所定の間
隔離間させて実質的に水平に配置すると共に、その開先
裏面に種々の深さの凹部を有する当材を配置し、下記表
1に示す組成を有するフラックス入りワイヤを使用して
開先部を下向片面溶接し、裏波ビード形状及び作業時間
を評価した。但し、実施例No.1乃至9及び比較例N
o.10乃至14は、銅からなる当材を摺動させながら
溶接を実施したものであり、比較例No.15は、当材
として従来の板状の消耗セラミック材を使用し、これを
開先裏面に取り付けた後、溶接したものである。全ての
溶接に共通する条件を下記表2に示し、その他の条件及
び評価結果を下記表3及び4に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】上記表3及び4に示すように、実施例N
o.1乃至9は、溶接の進行と共に当材を鋼板の裏面に
沿って摺動させて溶接しているので、作業時間が短縮化
された。また、ワイヤ中のスラグ生成剤の量及び当材の
凹部の深さが本発明の範囲内であるので、凹部の形状に
拘わらず、裏波ビード形状が良好なものとなった。一
方、比較例No.10及び11は、ワイヤ中のスラグ生
成剤の量が本発明範囲の上限を超えているので、裏波ビ
ードにカットが発生した。また、比較例No.12は、
スラグ生成剤の量が本発明範囲の下限未満であるので、
裏波ビードの突出が大きくなってオーバラップが発生し
た。
【0031】比較例No.13は、当材の凹部の深さが
本発明範囲の下限未満であるので、裏波ビードにカット
が発生した。また、比較例No.14は、当材の凹部の
深さが本発明範囲の上限を超えているので、裏波ビード
の突出が大きくなってオーバラップが発生した。
【0032】また、比較例No.15は、当材として従
来の消耗性セラミック材を開先裏面に装着した後、溶接
を実施しているので、裏波ビード形状は良好であった
が、作業時間が長くなった。
【0033】次いで、溶接母材である2枚の鋼板の間隔
(開先ギャップ)を変化させ、2種の形状の当材を使用
して、実施例No.1乃至9と同様の方法で下向片面溶
接を実施すると共に、裏波ビード形状及び作業時間を評
価した。溶接条件及び評価結果を下記表5及び6に示
す。
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】上記表5及び6に示すように、実施例N
o.16乃至19は、開先ギャップが本発明の好ましい
範囲内であるので、当材の形状に拘わらず、裏波ビード
形状が良好なものとなった。一方、比較例No.20及
び21は、開先ギャップが本発明の好ましい範囲の下限
未満であるので、いずれの形状の当材を使用しても、裏
波ビードの両端と母材とのなじみ性が悪くなって、融合
不良が発生した。また、比較例No.22及び23は、
開先ギャップが本発明の好ましい範囲の上限を超えてい
るので、溶融池が不安定となり、裏波ビードの形状も不
安定となった。
【0037】次に、溶接アークの発生位置を変化させ
て、実施例No.1乃至9と同様の方法で下向片面溶接
を実施すると共に、裏波ビード形状及び作業時間を評価
した。溶接条件及び評価結果を下記表7乃至9に示す。
【0038】
【表7】
【0039】
【表8】
【0040】
【表9】
【0041】上記表7乃至9に示すように、実施例N
o.24乃至26は、溶接アークの発生位置が本発明の
好ましい範囲内であるので、裏波ビード形状が良好なも
のとなった。一方、比較例No.27は、溶融池の溶接
方向先端側で本発明範囲から外れて溶接アークが発生し
たので、当材が母材に融着した。また、比較例No.2
8及び29は、溶融池の溶接方向の後方側で本発明範囲
から外れて溶接アークが発生したので、融合不良が発生
した。
【0042】更に、溶接速度を変化させて、実施例N
o.1乃至9と同様の方法で下向片面溶接を実施すると
共に、裏波ビード形状及び作業時間を評価した。溶接条
件及び評価結果を下記表10及び11に示す。
【0043】
【表10】
【0044】
【表11】
【0045】上記表10及び11に示すように、実施例
No.30は溶接速度が本発明の好ましい範囲内である
ので、良好な形状の裏波ビードを形成することができ
た。一方、比較例No.31は溶接速度が本発明の好ま
しい範囲の上限を超えているので、当材が母材に融着し
た。また、比較例No.32は溶接速度が本発明の好ま
しい範囲の下限未満であるので、裏波ビードにオーバラ
ップが発生した。
【0046】本実施例においては、銅からなる当材を使
用したが、溶接時に変形又は母材との融着等が発生しな
いような当材であれば、どのような材質を使用してもよ
い。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
溶接の進行と共に非消耗性当材を被溶接材裏面に沿って
摺動させて下向片面溶接を実施し、当材に所望の深さの
凹部を設けると共に、フラックス入りワイヤに含有され
るスラグ生成剤の量を規定しているので、作業時間を短
縮化することができ、作業時の安全性を向上させること
ができると共に、優れた形状の裏波ビードを得ることが
でき、これにより、継手強度を向上させることができ
る。
【0048】更に、非消耗性当材として銅又は銅合金か
らなる水冷式当材を使用すると、当材の変形及び母材へ
の融着を防止することができる。更にまた、母材間の開
先ギャップ、溶接アークの発生位置及び溶接速度を調整
すると、より一層優れた形状の裏波ビードを得ることが
でき、当材の母材への融着等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施例に係る下向片面ガスシ
ールドアーク溶接方法を示す斜視図であり、(b)はそ
の断面図である。
【図2】当材の形状の例を示す断面図である。
【図3】当材の深さ及び溶接ワイヤ中のスラグ生成剤量
に影響される裏波ビード形状の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1、2、11、12;板状部材 3;開先部 4、14a、14b;当材 5;溶接トーチ 6;ワイヤ 7;溶融池 15a、15b;凹部 16;スラグ 17;溶接金属 18a、18b、18c;裏波ビード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B63B 9/06 103 B63B 9/06 103 (72)発明者 今岡 進 神奈川県藤沢市宮前字裏河内100番1 株 式会社神戸製鋼所藤沢事業所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の被溶接板を実質的に水平に配置し
    て、その開先裏面に非消耗性当材を配置し、溶接の進行
    と共に前記当材を前記被溶接材裏面に沿って摺動させる
    下向片面ガスシールドアーク溶接方法において、前記非
    消耗性当材には深さが0.5乃至2.0mmの円弧又は
    平底面を有する凹部が形成されており、ワイヤ全重量あ
    たりのスラグ生成剤量が1乃至11重量%のフラックス
    入りワイヤを使用して溶接することを特徴とする下向片
    面ガスシールドアーク溶接方法。
  2. 【請求項2】 前記非消耗性当材は溶接の進行と同期さ
    せて移動させることを特徴とする請求項1に記載のガス
    シールドアーク溶接方法。
  3. 【請求項3】 前記非消耗性当材は溶接の進行に先立ち
    間欠的に移動させることを特徴とする請求項1に記載の
    ガスシールドアーク溶接方法。
  4. 【請求項4】 前記非消耗性当材は内部水冷型の銅又は
    銅合金からなるブロックであることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれか1項に記載の下向片面ガスシールド
    アーク溶接方法。
  5. 【請求項5】 開先ギャップを4乃至20mmとするこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    下向片面ガスシールドアーク溶接方法。
  6. 【請求項6】 溶接時に生成される溶融池の溶接方向先
    端から2乃至15mm後方で溶接アークを発生させるこ
    とを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
    下向片面ガスシールドアーク溶接方法。
  7. 【請求項7】 溶接速度を5乃至14(cm/分)とす
    ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記
    載の下向片面ガスシールドアーク溶接方法。
  8. 【請求項8】 前記スラグ生成剤量は2乃至5重量%で
    あることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に
    記載の下向片面ガスシールドアーク溶接方法。
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