JPH10289847A - 荷電粒子ビーム露光方法及びシステム - Google Patents

荷電粒子ビーム露光方法及びシステム

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JPH10289847A
JPH10289847A JP9094204A JP9420497A JPH10289847A JP H10289847 A JPH10289847 A JP H10289847A JP 9094204 A JP9094204 A JP 9094204A JP 9420497 A JP9420497 A JP 9420497A JP H10289847 A JPH10289847 A JP H10289847A
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exposure
charged particle
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JP9094204A
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Yoshihisa Daikyo
義久 大饗
Hitoshi Tanaka
仁 田中
Akiyoshi Tsuda
章義 津田
Kazuji Ishida
和司 石田
Hiroshi Yasuda
洋 安田
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Fujitsu Ltd
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Advantest Corp
Fujitsu Ltd
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  • Electron Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の荷電粒子ビーム露光装置に共通の試料走
査用ステージを用いる場合に、露光位置精度を向上させ
る。 【解決手段】ステージ19に固定された反射鏡70L及
び70Rの位置を計測し、その値に基づいて試料16A
〜16Eの位置を算出し、該位置の目標位置に対するず
れを求め、また、ステージ19の基準長さに対する伸縮
率を算出しこれに基づいて試料上露光目標位置のずれを
算出し、両ずれを偏向器で補正する。ステージ19を、
剛体領域19A〜19Eが連結されているとモデル化
し、各領域について、3点の位置を計測し、その値に基
づいて各領域の回転による試料上露光目標位置のずれを
算出し、これを偏向器で補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子ビーム露
光方法及びシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来では、各荷電粒子ビーム露光装置毎
に独立したステージが用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】複数の荷電粒子ビーム
露光装置を一列に備えてマルチコラムにし、マルチコラ
ムの下方の試料室を共通にしてその中に1つの試料走査
用ステージを備え、ステージに搭載された複数枚の試料
に対し同一露光データで同時に露光する露光システムが
考えられる。この露光システムによれば、露光装置を互
いに接近させて配置することができるので、その設置ス
ペースを狭くすることができ、また、同一露光データを
用いることができるのでシステム全体としての構成が簡
単になる。
【0004】しかし、ステージがマルチコラムの列方向
に長くなるので、ステージの温度変動やステージに加わ
る力の変動に基づくステージの歪みの変動により露光位
置精度が低下するという問題が大きくなる。 (1)ステージの温度変動による露光位置精度低下 例えば露光装置を400mmのピッチで5台1列に配置
した場合には、ステージの列方向長さは2mになる。ス
テージを高速動作させかつ停止精度を向上させるため
に、ステージを密度の小さいアルミナで形成した場合、
その線膨張率は4×10-6/度である。ステージの温度
が0.01度変化したとき、ステージの伸びは、 4×10-6×2×106 ×0.01=0.08μm になる。例えば幅0.5μmのパターンを形成する場
合、その1/10の露光位置精度が要求されるので、
0.01度の温度変化による伸びは無視できない。
【0005】ステージの温度は、電子ビームの試料への
照射により変動し、また、ステージ移動方向を制限して
ステージを案内するガイドでの摩擦により変動する。そ
の変化量は、連設された露光装置の数の増加に伴って増
加する。さらに、ステージの温度は周囲温度の変動によ
っても変化する。これらの原因によるステージの温度変
化を温度制御により0.01度以下に抑えることは困難
であり、その結果として露光位置精度が低下する。この
問題は、露光パターンの微細化に伴って大きくなる。
【0006】従来では、単一荷電粒子ビーム露光装置用
のステージが短かったので、ステージの温度変動による
露光位置精度低下は問題にならなかった。 (2)ステージに加わる力の変動による露光位置精度低
下 ステージの剛性は、ステージが長くなるほど低くなる。
荷電粒子ビーム露光装置では一般にステージ・インレン
ズ方式が用いられるので、ステージの剛性を確保するた
めのステージの厚みは制限される。他方、ステージが長
くなるほど自重による歪みが大きくなり、機械加工の直
線性が低下し、さらに加速時の慣性力も大きくなるの
で、ステージ駆動時にガイド機構から受ける力も大きく
なり、ステージに加わる力の変動による歪みの変動が大
きくなる。従って、ステージが長くなるほど、ステージ
に加わる力の変動による歪みの変動が大きくなる。
【0007】ステージが微小回転すると、アッベの誤差
が生ずる。例えば図6に示す如く、ウェーハ16と反射
鏡70とが剛体のステージ(不図示)に固定されている
と仮定する。反射鏡70の点Qに、不図示のレーザ干渉
測長器からレーザビームLBが照射されて、反射鏡70
の位置が計測される。ウェーハ16上の照射目標位置で
ある点R0に荷電粒子ビームEBが照射される。点R0
を通りウェーハ16に垂直な線と、点Qを通り反射鏡7
0に垂直な線とが点S0で直交する。図示のように点Q
を中心としてθだけステージが微小回転したとき、回転
前の点R0及び点S0に対応する回転後の点をそれぞれ
点R1及び点S1とする。荷電粒子ビームEBの直線と
回転後のウェーハ16との交点をTとする。
【0008】回転前後で点Qが同一であるためにレーザ
干渉測長器の計測値が同一であっても、回転により、荷
電粒子ビームEBのウェーハ16上への照射点が点R0
から点Tに変化する。点R1が回転後の目標位置である
ので、点R1に対する点TのずれΔ1が露光位置誤差
(アッベの誤差+Δ0)になる。ここにΔ0は、点S1
と直線R0_S0との間隔Δ0であり、h=0のときの
露光位置誤差(アッベの誤差は0)である。
【0009】例えば、L=200mm、h=10mmの
とき、点S0に対する点S1のずれを5μmとすると、 θ=5/(200×103 ) Δ0=5θ=0.125×10-3μm Δ1−Δ0=hθ=0.25μm となり、Δ0は無視できるが、誤差Δ1は無視すること
ができない。
【0010】したがって、上記のようなステージに加わ
る力の変動により露光位置精度が低下する。この問題
は、露光パターンの微細化に伴って大きくなる。従来で
は、ステージ全体を剛体としてステージの微小回転角θ
を計測しアッベの誤差を補正していたが、長いステージ
ではステージ全体を剛体と見なすことができないので、
補正精度が不充分である。露光の高速化と露光パターン
の微細化に伴い、この補正を例えば10MHzで行うに
は、短時間で補正計算ができかつ充分な補正精度が確保
されなければならない。
【0011】本発明の目的は、このような問題点に鑑
み、複数の荷電粒子ビーム露光装置に共通の試料走査用
ステージを用いる場合に、露光位置精度を向上させるこ
とが可能な荷電粒子ビーム露光方法及びシステムを提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段及びその作用効果】請求項
1では、荷電粒子ビームを偏向器で走査させる露光装置
が一方向に複数n配置され、該一方向を長手方向とし該
複数の露光装置に共通の試料走査用ステージを備えた荷
電粒子ビーム露光システムを用い、該ステージ上のn個
の試料搭載部の各々に搭載された試料を同時に露光する
荷電粒子ビーム露光方法において、該ステージの長手方
向両端部の位置を計測し、その計測値に基づいて、該ス
テージに搭載された該複数の試料の位置を算出し、算出
された該試料の位置の目標位置に対するずれを試料位置
誤差として算出し、該試料位置誤差を該偏向器で補正す
る。
【0013】ステージの温度は、電子ビームの試料への
照射により変動し、また、ステージ移動方向を制限して
ステージを案内するガイドでの摩擦により変動し、その
変化量は、連設された露光装置の数の増加に伴って増加
する。温度検出器の応答速度は数分と遅い。しかし、請
求項1の荷電粒子ビーム露光方法によれば、温度変動に
よる複数の試料位置の変動が直接リアルタイムで補正さ
れるので、露光位置精度が向上し、温度変動をもたらす
ステージの高速走査が可能となるという効果を奏し、荷
電粒子ビーム露光のスループット向上に寄与するところ
が大きい。
【0014】請求項2の荷電粒子ビーム露光方法では、
請求項1において、上記ステージの長手方向両端部の位
置の計測値に基づいて、該ステージの基準長さに対する
伸縮率を算出し、該伸縮率に基づいて、該伸縮率で定ま
る伸縮率分布で該ステージが伸縮するとみなしたときの
試料上露光目標位置のずれを伸縮誤差として算出し、該
伸縮誤差を該偏向器で補正する。
【0015】この荷電粒子ビーム露光方法によれば、各
試料上露光目標位置の温度変動によるずれが補正され、
露光位置精度がさらに向上するという効果を奏する。請
求項3の荷電粒子ビーム露光方法では、請求項1又は2
において、上記ステージを、上記試料搭載部を1つ含む
n個の剛体領域が連結されているとモデル化し、該n個
の剛体領域の各々について、互いに離れた2点以上の位
置を計測し、該位置の計測値に基づいて、該剛体領域の
回転による試料上露光目標位置のずれを回転露光位置誤
差として算出し、該回転露光位置誤差を該偏向器で補正
する。
【0016】ステージの剛性はステージが長くなるほど
低くなるので、ステージ全体を剛体として取り扱うと歪
み補正の精度が低下する。また、ステージが長くなるほ
ど自重による歪みが大きくなり、機械加工の直線性が低
下し、さらに加速時の慣性力も大きくなるので、ステー
ジ駆動時にガイド機構から受ける力も大きくなり、ステ
ージに加わる力の変動による歪みの変動が大きくなる。
しかし、請求項3の荷電粒子ビーム露光方法によれば、
ステージの非剛体的動作が考慮されるので、歪み補正の
精度が相当向上する。また、試料搭載部を1つ含むn個
の剛体領域が連結されているとモデル化しているので、
歪み計算が簡単になり、ステージを高速走査させてもリ
アルタイムで歪み補正することが可能になるという効果
を奏し、荷電粒子ビーム露光のスループット向上に寄与
するところが大きい。
【0017】請求項4の荷電粒子ビーム露光方法では、
請求項3において、上記剛体領域の回転は、上記ステー
ジ長手方向の軸の回りの回転であり、その回転角がθY
のとき、該角θYに比例したアッベの誤差を上記回転露
光位置誤差の1成分として算出する。請求項5の荷電粒
子ビーム露光方法では、請求項3において、上記剛体領
域の回転は、試料面に垂直な軸の回りの回転であり、そ
の回転角がθZのとき、光軸と試料との略交点を始点と
する上記露光目標位置のベクトルと、該ベクトルを該試
料面内で該角θZ回転させたベクトルとの差を、上記回
転露光位置誤差の1成分として算出する。
【0018】請求項6の荷電粒子ビーム露光方法では、
請求項3において、上記剛体領域の回転は、試料面に垂
直な軸の回りの回転であり、その回転角がθZのとき、
該角θZに比例したアッベの誤差を上記回転露光位置誤
差の1成分として算出する。請求項7の荷電粒子ビーム
露光方法では、請求項3において、上記剛体領域の回転
は、上記ステージ長手方向の軸及び上記試料面に垂直な
軸の両方に垂直な軸の回りの回転であり、その回転角が
θXのとき、該角θXに比例したアッベの誤差を上記回転
露光位置誤差の1成分として算出する。
【0019】請求項8の荷電粒子ビーム露光方法では、
請求項7において、上記nは3以上の値であり、上記n
個の剛体領域のうち両端の剛体領域の各々について互い
に離れた2点以上の位置を計測し、その計測値に基づい
て、該両端の剛体領域の、上記角θXに比例したアッベ
の誤差ΔXP1及びΔXPnを算出し、該両端の剛体領
域を除くn−2個の剛体領域のアッベの誤差を、該アッ
ベの誤差ΔXP1及びΔXPnの関数の値として求め
る。
【0020】この荷電粒子ビーム露光方法によれば、角
θXの計測が困難な、両端の剛体領域を除くn−2個の
剛体領域のアッベの誤差も補正されるので、比較的長い
ステージを用いた場合の露光位置精度がさらに向上する
という効果を奏する。請求項9の荷電粒子ビーム露光方
法では、請求項8において、パラメータを用いて上記関
数を表しておき、上記アッベの誤差ΔXP1及びΔXP
nと、上記n−2個の剛体領域のいずれかにおける試料
上露光位置との組を複数回計測し、該試料上露光位置の
試料上露光目標位置に対する誤差を実測誤差として求
め、該アッベの誤差ΔXP1及びΔXPnを該関数に代
入して得られる該いずれかの領域におけるアッベの誤差
の該実測誤差に対するずれが最小になるように、該パラ
メータを決定する。
【0021】請求項10の荷電粒子ビーム露光方法で
は、請求項2記載の伸縮誤差と、請求項4記載の回転露
光位置誤差の1成分と、請求項5記載の回転露光位置誤
差の1成分と、請求項6記載の回転露光位置誤差の1成
分と、請求項8記載の回転露光位置誤差の1成分とのベ
クトル和を、ステージ歪み露光位置誤差として求め、該
ステージ歪み露光位置誤差を上記偏向器で補正する。
【0022】請求項11では、荷電粒子ビームを偏向器
で走査させる露光装置が一方向に複数n配置され、該一
方向を長手方向とし該複数の露光装置に共通の試料走査
用ステージを備え、該ステージ上のn個の試料搭載部の
各々に搭載された試料を同時に露光する荷電粒子ビーム
露光システムにおいて、該ステージの長手方向一端部及
び他端部にそれぞれ、背面が対向して固定された第1及
び第2の反射鏡と、該第1及び第2の反射鏡の各々の鏡
面にレーザ光が垂直照射されるように固定側にそれぞれ
配置された第1及び第2のレーザ干渉測長器と、該第1
及び第2のレーザ干渉測長器の計測値に基づいて、該ス
テージ上のn個の試料搭載部の各々に搭載された試料の
位置を算出し、算出された該位置の目標位置に対するず
れを試料位置誤差として算出し、該試料位置誤差を含む
合計誤差を該偏向器で補正するための補正値を出力する
補正回路とを有する。
【0023】請求項12の荷電粒子ビーム露光システム
では、請求項11において、上記補正回路は、上記計測
値に基づいて、上記ステージの基準長さに対する伸縮率
に比例した伸縮率で試料が伸縮するとみなしたときの試
料上露光目標位置のずれを伸縮誤差として算出し、該伸
縮誤差を上記合計誤差の一成分とする。請求項13の荷
電粒子ビーム露光システムでは、請求項12において、
反射面が上記第1及び第2の反射鏡のそれと直角にされ
且つ上記n個の試料搭載部の各々に背面が向けられて上
記ステージに固定された第31〜3n反射鏡と、該第31
〜3n反射鏡の各々の鏡面にレーザ光が垂直照射される
ように固定側にそれぞれ配置され、各鏡面上の互いに離
れた2点以上の位置を計測し、その計測値を上記補正回
路に供給する第31〜3nレーザ干渉測長器とを有し、該
補正回路は、該計測値に基づいて該第31〜3n反射鏡の
各々の回転角を算出し、該第31〜3n反射鏡に対応した
該n個の試料搭載部の各々が互いに独立した剛体領域で
あるとみなしたときの該剛体領域の回転による試料上露
光目標位置のずれを回転露光位置誤差として算出し、該
回転露光位置誤差を上記合計誤差の一成分とする。
【0024】請求項14の荷電粒子ビーム露光システム
では、請求項13において、上記補正回路において、上
記剛体領域の回転の一成分は、上記ステージ長手方向の
軸の回りの回転であり、その回転角がθYのとき、該角
θYに比例した第1のアッベの誤差を該長手方向の軸及
び試料面に垂直な軸の両方に直角な方向の誤差として算
出し、他の一成分は、該試料面に垂直な軸の回りの回転
であり、その回転角がθ Zのとき、光軸と試料との略交
点を始点とする上記露光目標位置のベクトルと、該ベク
トルを該試料面内で該角θZ回転させたベクトルとの差
を回転誤差として算出し、かつ、該角θZに比例した第
2のアッベの誤差を試料面内の誤差として算出し、該第
1及び第2のアッベの誤差と該回転誤差とのベクトル和
を上記回転露光位置誤差として算出する。
【0025】請求項15の荷電粒子ビーム露光システム
では、請求項14において、上記nは3以上の値であ
り、上記第1及び第2のレーザ干渉測長器は、上記第1
及び第2の反射鏡の各鏡面上の互いに離れた2点以上の
位置を計測し、上記補正回路は、該第1及び第2のレー
ザ干渉測長器の計測値に基づいて、上記n個の剛体領域
のうち両端の剛体領域の各々につき、上記ステージ長手
方向の軸及び上記試料面に垂直な軸の両方に垂直な軸の
回りの回転角θX1及びθXnに比例したアッベの誤差Δ
XP1及びΔXPnを算出し、該両端の剛体領域を除く
n−2個の剛体領域のアッベの誤差を、該アッベの誤差
ΔXP1及びΔXPnの関数の値として求める。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態を説明する。図1は、荷電粒子ビーム露光シス
テムの概略構成図である。このシステムは、互いに同一
構成の荷電粒子ビーム露光装置10A〜10Eが連設さ
れている。真空チャンバは、1列に等間隔で並設された
コラム2A〜2Eが試料室3上に立設された形状となっ
ている。図1において、コラム2A〜2E内の対応する
構成要素には、同一番号を付しさらにそれぞれA〜Eを
付加しており、また、コラム2A〜2E内の光学系は、
その一部のみ示されている。
【0027】コラム2A内では、荷電粒子銃11Aから
射出された荷電粒子ビームEBA、例えば電子ビーム
が、絞り12Aの矩形アパーチャを通って成形され、さ
らにマスク13Aを通って成形される。マスク13Aの
種類は、矩形アパーチャが1つ形成されたマスク、透過
孔のブロックパターンが複数形成されたステンシルマス
ク又はブランキングアパーチャアレイなどのいずれであ
ってもよい。マスクの種類により光学系の一部も異なる
が、図1中にはマスク13Aの種類によらない光学系の
みが示されている。
【0028】マスク13Aを通った荷電粒子ビームEB
Aは、絞り14Aの円形アパーチャ位置で入射立体角が
制限され、次いで対物レンズ15Aを通り、試料室3内
の試料としてのウェーハ16A上に収束照射される。こ
れにより、マスク13Aのパターンがウェーハ16A上
に縮小投影露光される。照射位置は、荷電粒子ビームE
BAが主偏向器17A及び副偏向器18Aを通るときに
偏向されてウェーハ16A上で走査される。コラム2B
〜2E内についてもコラム2A内と同じである。
【0029】試料室3内には、荷電粒子ビーム露光装置
10A〜10Eに共通の試料走査用ステージ19が配設
されている。ステージ19は、コラム2A〜2Eの列方
向である図示Y方向に移動可能なYステージ191と、
Yステージ191に対しY方向と直角なX方向(紙面垂
直方向)に移動可能なXステージ192とを備えてい
る。Yステージ191は、その側部に突設された送りバ
ー193がパルスモータ194で軸方向に駆動されるこ
とにより、不図示のガイドで案内されてY方向に移動す
る。Xステージ192は、その側部に紙面垂直方向へ突
設された送りバー195が不図示のパルスモータで軸方
向に駆動されることにより、不図示のガイドで案内され
てX方向に移動する。
【0030】ステージ19上には、コラム2A〜2Eに
対応してそれぞれウェーハホルダ20A〜20Eが設置
されている。ウェーハホルダ20A〜20Eは、それぞ
れウェーハ16A〜16Eを固定し、且つ、ステージ1
9に対しそれぞれウェーハ16A〜16EのX方向位
置、Y方向位置及び面内回転角を微調整するためのもの
である。ウェーハホルダ20A〜20Eは、ウェーハ固
定具として例えば押さえ板を用い、微調整用アクチュエ
ータとして例えばピエゾ素子を用いている。この微調整
は、ウェーハホルダ20A〜20Eの上方にそれぞれ配
置された不図示のCCDカメラでウェーハ16A〜16
Eを撮像し、ウェーハ16A〜16Eの各々に形成され
た複数のマークの位置を検出し、その位置の目標位置か
らのずれに基づいて行われる。
【0031】ステージ19の下方には、ステージ19と
の重心を不動にするためのバランス用ステージ21が配
設されている。バランス用ステージ21は、ステージ1
9と同様の構成であり、Y方向に移動可能なYステージ
211と、Yステージ211に対しX方向に移動可能な
Xステージ212とを備えている。Yステージ211
は、その側部に突設された送りバー213がパルスモー
タ214で軸方向に駆動されることにより、不図示のガ
イドで案内されてY方向に移動する。Xステージ212
は、その側部に紙面垂直方向へ突設された送りバー21
5が不図示のパルスモータで軸方向に駆動されることに
より、不図示のガイドで案内されてX方向に移動する。
【0032】これらのパルスモータは、ステージ制御装
置30から供給される駆動信号により駆動される。パル
スモータ194及び送りバー195駆動用パルスモータ
を駆動する信号は、記憶装置31に格納された露光デー
タに基づいてシステム制御装置32から供給されるステ
ージ目標位置(X1,Y1)により定められる。パルス
モータ214及び送りバー215駆動用パルスモータを
駆動する信号は、ステージ19とバランス用ステージ2
1との重心G(XG,YG)が不動点になるように定め
られる。すなわち、ステージ19及びバランス用ステー
ジ21の質量をそれぞれM1及びM2とすると、これら
駆動信号は、バランス用ステージ目標位置(X2,Y
2)、 X2=XG+(M2/M1)(XG−X1) Y2=YG+(M2/M1)(YG−Y1) により定められる。例えばM1=M2、XG=YG=0
の場合には、X2=−X1、Y2=−Y1となり、両目
標位置が重心Gについて点対称になる。
【0033】荷電粒子ビーム露光装置10A〜10Eの
荷電粒子ビームEBA〜EBEは、システム制御装置3
2からそれぞれビーム制御装置33A〜33Eを介して
制御される。システム制御装置32は、記憶装置31に
格納された露光データに基づいて、ビーム制御装置33
A〜33Eへ共通の信号を供給する。ビーム制御装置3
3A〜33Eは、互いに同一構成であるが、荷電粒子ビ
ーム露光装置10A〜10Eの各々の光学系の取り付け
位置や感度にばらつきがあるので、これを補正するため
のパラメータを保持するレジスタを備えている。ビーム
制御装置33A〜33Eはそれぞれ、同一の露光パター
ンが得られるようにするため、システム制御装置32か
らの共通の信号を、該レジスタに保持されたパラメータ
で補正して、光学系を介し荷電粒子ビームEBA〜EB
Eを制御する。
【0034】図2(A)及び(B)はそれぞれ、ステー
ジ位置計測部の概略構成を示す平面図及び正面図であ
る。ステージ19の位置を高精度で計測するために、ス
テージ19上の側部に反射鏡70A〜70E、70L及
び70R(図1中には不図示)が立設固定されている。
反射鏡70A〜70EはY方向に平行であり、それぞれ
ウェーハホルダ20A〜20Eに対応している。反射鏡
70L及び70RはX方向に平行であり、ステージ19
の一端側び他端側に位置している。反射鏡70A〜70
E、70L及び70Rの反射面に対向してそれぞれ、レ
ーザ干渉測長器71A〜71E、71L及び71R(図
1中には不図示)が固定側に配置されている。
【0035】ステージ19の温度変動やステージ19に
加わる力の変動に基づき、ステージ19の歪みが変動す
る。この歪みによる露光位置の誤差はサブミクロンのオ
ーダであり露光位置精度上無視できないが、ステージの
サイズに比し小さな量であるので、この歪みを次のよう
なモデルで近似する。すなわち、ウェーハホルダ20A
〜20Eを含むステージ19の、ウェーハホルダ20A
〜20Eに対応した等ピッチの領域をそれぞれ19A〜
19Eとし、各領域は剛体であり、領域間が非剛体的に
接続されていると仮定する。すなわち、ステージ19の
歪みは、剛体領域19A〜19Eの姿勢変化の組み合わ
せであると仮定する。
【0036】図4(A)は、このモデルを模式的に表し
たものである。点PL1と点PR1とを通る直線と、こ
の直線に垂直でそれぞれ点PA1〜PE1を通る直線と
の交点を、OA〜OEとする。交点OA〜OEは、固定
座標系から見れば一定であるが、ステージ19から見れ
ばステージ19の移動に伴って移動する。このモデルの
ステージ回転歪みモードには、図4(B)〜(D)に示
すようなものがある。図4(B)のモードは、領域19
A〜19Eの各々について、X軸に平行な軸の回りの回
転であり、いわゆるXピッチングである。図4(C)の
モードは、領域19A〜19Eの各々について、Y軸に
平行な軸の回りの回転であり、いわゆるYピッチングで
ある。図4(D)のモードは、領域19A〜19Eの各
々について、Z軸に平行な軸の回りの回転であり、いわ
ゆるヨーイングである。
【0037】図4(E)に示す如く、領域19Aの交点
OAを原点とするXA−YA−ZA直交座標系におい
て、XA、YA及びZAの軸の回りの領域19Aの回転
角をそれぞれθXA、θYA及びθZAで表す。 (1)Xピッチング角θXAによるアッベの誤差ΔXPA 図4(B)中のXピッチング角θXAは、図2のレーザ干
渉測長器71Lの計測値を用いて図3の補正回路72に
より、後述のようにして算出される。計測においては、
レーザ干渉測長器71Lから反射鏡70L上へ略垂直に
2本のレーザビームが照射され、その照射点をPL1及
びPL2とすると、点PL1と点PL2とはZ軸に平行
な直線上にある。Xピッチング角θXAは、 θXA=(点PL2の計測位置と点PL1の計測位置との
差)/(点PL1と点PL2との間隔) により算出される。Xピッチング角θXAによるアッベの
誤差ΔXPAは、ΔXPA=hXA・θXAで算出され、ここに
XAは図6中のhに対応した長さであり、領域19A内
の位置に依らない。
【0038】レーザ干渉測長器71Rはレーザ干渉測長
器71Lと同一構成である。レーザ干渉測長器71Aか
らは、反射鏡70A上へ略垂直に3本のレーザビームが
照射され、その照射点をPA1、PA2及びPA3とす
ると、点PA1と点PA2とはZ軸に平行な直線上にあ
り、点PA1と点PA3とはX軸に平行な直線上にあ
る。レーザ干渉測長器71B〜71Eはいずれも、レー
ザ干渉測長器71Aと同一構成である。
【0039】領域19EのXピッチングによるアッベの
誤差ΔXPEも、レーザ干渉測長器71Rの計測値を用
い、上記同様にして図3の補正回路72により求められ
る。領域19B〜19DのXピッチングによるアッベの
誤差ΔXPB〜ΔXPEは、上記のようにして求めることが
できないので、補正回路72により、理論的又は実験的
に予め定められた関数ΔXPB=FB(ΔXPA,Δ
PE)、ΔXPC=FC(ΔXPA,ΔXPE)及びΔXPD
FD(ΔXPA,ΔXPE)に計測値ΔXPA及びΔXPEが代
入されて求められる。
【0040】この場合、これら関数を、パラメータを用
いて表しておき、パラメータの値を次のようにして最適
化する。誤差ΔXPA、ΔXPE及びウェーハ16B上の露
光位置の組を多数回計測し、この露光位置の露光目標位
置に対する誤差を実測誤差として求め、計測された誤差
ΔXPA、ΔXPEを関数FB(ΔXPA,ΔXPE)に代入し
て得られるアッベの誤差ΔXPBの実測誤差に対するずれ
が最小になるように、該パラメータを決定する。この露
光位置は、荷電粒子ビームEBBを、ウェーハ16B上
に形成された上述のマークを横切るように走査して2次
電子を検出し、その検出量の変化から求められる。他の
関数のパラメータの最適化についても同様である。
【0041】以上のようにして求められたアッベの誤差
ΔXPA〜ΔXPEは、ウェーハ上のY軸方向誤差である。 (2)Yピッチング角θYAによるアッベの誤差ΔYPA 次に、図4(C)中のYピッチング角θYAは、図2のレ
ーザ干渉測長器71Aの計測値を用いて図3の補正回路
72により、後述のようにして算出される。計測におい
ては、レーザ干渉測長器71Aから反射鏡70A上へ垂
直に3本のレーザビームが照射される。その照射点PA
1、PA2及びPA3のうち、点PA1と点PA2とは
Z軸に平行な直線上にあり、点PA1と点PA3とはY
軸に平行な直線上にある。Yピッチング角θYAは、 θYA=(点PA2の計測位置と点PA1の計測位置との
差)/(点PA1と点PA2との間隔) により算出される。Yピッチング角θYAによるアッベの
誤差ΔYPAは、ΔYPA=hYA・θYAで算出され、ここに
YAは図6中のhに対応した長さであり、領域19A内
の位置に依らない。
【0042】領域19B〜19EのYピッチングによる
アッベの誤差ΔYPB〜ΔYPEもそれぞれ、レーザ干渉測
長器71B〜71Eの計測値を用い、上記同様にして図
3の補正回路72により求められる。このようにして求
められたアッベの誤差ΔYPA〜ΔYPEは、ウェーハ上の
−X軸方向誤差である。
【0043】(3)ヨーイング角θZAによるアッベの誤
差ΔZPA 次に、図4(D)中のヨーイング角θZAは、図2のレー
ザ干渉測長器71Aの計測値を用い、図3の補正回路7
2により、 θZA=(点PA3の計測位置と点PA1の計測位置との
差)/(点PA1と点PA3との間隔) として算出される。
【0044】図1の荷電粒子ビームEBA〜EBEが走
査用偏向器で偏向されないとき、図4(A)において、
荷電粒子ビームが交点OA〜OEを通るように露光シス
テムが設計される。しかし、実際には荷電粒子ビームは
交点OA〜OEからずれる。荷電粒子ビームEBAが走
査用偏向器で偏向されないときの試料面上でのずれを
(ΔXA,ΔYA)とする。
【0045】図6において、紙面を試料面とし、荷電粒
子ビームが紙面垂直に点Tに照射されたとすると、ステ
ージの回転により、Lに依存しない(領域19A内の位
置に依らない)アッベの誤差が生ずる。ヨーイング角θ
ZAによるアッベの誤差ΔZPAは、ベクトル(−Δ
YAθZA,ΔXAθZA)となる。領域19B〜19Eのヨー
イングによるアッベの誤差ΔZPB〜ΔZPEもそれぞれ、
レーザ干渉測長器71B〜71Eの計測値を用い、上記
同様にして図3の補正回路72により求められる。
【0046】(4)ヨーイング角θZAによる回転誤差Δ
ZA 図5において、回転前の露光目標位置ベクトルV0は回
転により、ベクトルV0をヨーイング角θZA回転させた
ベクトルV1となる。ヨーイング角θZAによる露光位置
誤差ベクトルΔZAはV0−V1となり、領域19A上
の位置に依存する。露光目標位置ベクトルV0の大きさ
の最大値は1mm程度であり、例えば、 θZA=5/(200×103)、|V0|=1mmのと
き、|V1−V0|=|V0|θZA=0.025μm となる。誤差ベクトルΔZAは、補正回路72により求
められる。
【0047】ヨーイングによる領域19B〜19Eの露
光位置誤差ベクトルΔZB〜ΔZEもそれぞれ、レーザ
干渉測長器71B〜71Eの計測値を用い、上記同様に
して補正回路72により求められる。 (5)温度変動によるステージ19の伸縮歪み 温度検出器の応答速度は数分と遅く、また、上述のよう
に0.01度の温度変動による伸縮も無視できないの
で、伸縮量を直接計測する。図4(B)のXピッチング
モードにおける領域19AのY方向伸縮量は、図6のΔ
0程度、例えば上述のように0.125×103 であ
り、これを5倍したステージ19のY方向伸縮量は無視
できる。図4(C)及び4(D)のモードについてもス
テージ19のY方向伸縮量は無視できる。従って、点P
Lと点PRとの間の長さWの、所定温度でのその長さW
0からのずれΔW=W−W0を、温度変動によるY方向
伸縮量とみなすことができる。伸縮率μ=ΔW/Wは、
X方向及びY方向について同一であり且つステージ19
上で均一であると仮定する。
【0048】該所定温度における、点PL1から交点O
A〜OEの各々までの長さをそれぞれLA0〜LE0で
表す。該所定温度における、交点OA〜OEからそれぞ
れ反射鏡70A〜70Eの反射面までの距離は、互いに
等しくD0であるとする。X−Y座標系での点PL1の
Y座標計測値及び点PA1〜PE1のX座標計測値をそ
れぞれYL1及びXA1〜XE1で表す。ここに、点P
B1〜PE1は点PA1に対応した反射鏡70B〜70
E上のレーザビーム照射点である。ステージ19が原点
に在るときのYL1及びXA1〜XE1をそれぞれYL
0及びXA0〜XE0で表す。このとき、交点OA〜O
Eの各試料に固定された座標系での現在位置座標は、次
のように表され、図3の補正回路72により算出され
る。
【0049】 OA:(XA1−XA0+μD0,YL1−YL0−μ
LA0) OB:(XB1−XB0+μD0,YL1−YL0−μ
LB0) OC:(XC1−XC0+μD0,YL1−YL0−μ
LC0) OD:(XD1−XD0+μD0,YL1−YL0−μ
LD0) OE:(XE1−XE0+μD0,YL1−YL0−μ
LE0) 試料の伸縮率μ’がステージ伸縮率μに比例すると仮定
すると、領域19Aについては、図5の歪み補正前の露
光目標位置ベクトルV0は、ヨーイングによる回転誤差
を補正するとベクトルV1になり、温度補正により(1
+μ’)V1になり、さらにXピッチング、Yピッチン
グ及びヨーイングによるアッベの誤差を補正するとベク
トル(1+μ’)V1+(hYA・θYA−ΔYAθ・ZA,−
XA・θ XA+ΔXAθZA)になる。すなわち、露光目標位
置ベクトルV0に対するステージ歪み補正ベクトルΔE
Aは、ΔEA=(1+μ’)V1−V0+(hYA・θYA
−ΔYAθ・ZA,−hXA・θXA+ΔXAθZA)になる。領域
19B〜19Eにおけるステージ歪み補正ベクトルにつ
いても同様にして求められ、ΔEAに対応したこれらの
ステージ歪み補正ベクトルをそれぞれΔEB〜ΔEEで
表す。
【0050】図3は、露光位置補正部のブロック図であ
る。レーザ干渉測長器71A〜71E、71L及び71
Rを纏めてレーザ干渉測長器71と称す。補正回路72
には、レーザ干渉測長器71の出力及び図1のシステム
制御装置32からのステージ目標位置OAoが供給され
る。ステージ目標位置OAoは、例えば交点OAの試料
上での目標位置であり、補正回路72は、このステージ
目標位置OAoのY座標に上記LB0〜LE0を加算し
てそれぞれ交点OB〜OEの試料上での目標位置OBo
〜OEoを算出し、交点OA〜OEの試料上での上記現
在位置を求め、これら現在位置と目標位置との差のベク
トルΔPA〜ΔPEを試料位置補正ベクトルとして算出
する。補正回路72はさらに、上記ステージ歪み補正ベ
クトルΔEA〜ΔEEを算出し、これに試料位置補正ベ
クトルΔPA〜ΔPEを加算した補正ベクトルΔEA+
ΔPA〜ΔEE+ΔPEを求め、これに比例したベクト
ルをそれぞれ偏向補正ベクトルΔDA〜ΔDEとして加
算器331A〜331Eの一方の入力端に供給する。
【0051】加算器331A〜331Eの他方の入力端
にはいずれも、図1のシステム制御装置32から副偏向
ベクトルDATが供給される。加算器331A〜331
Eの出力はそれぞれ、ドライバ332A〜332Eを介
して副偏向器18A〜18Eに供給される。加算器33
1A及びドライバ332Aは図1のビーム制御装置33
Aの構成要素であり、加算器331B及びドライバ33
2Bは図1のビーム制御装置33Bの構成要素であり、
加算器331C〜331E及びドライバ332C〜33
2Eについても同様である。
【0052】偏向補正ベクトルΔDA〜ΔDEの計算は
比較的簡単であるので、偏向補正を例えば露光の1ショ
ットサイクル毎、例えば10MHzで行われる。偏向補
正ベクトルΔDA〜ΔDEがいずれも0の場合には、荷
電粒子ビームEBA〜EBEはそれぞれ副偏向器18A
〜18Eによりウェーハ16A〜16E上の点RA0〜
RE0に照射される。偏向補正ベクトルΔDA〜ΔDE
により荷電粒子ビームEBA〜EBEの偏向が補正され
て、ウェーハ16A〜16E上の点RA〜RE上に照射
される。
【0053】実際には、副偏向器18A〜18Eの取付
位置の誤差や、印加電圧に対する偏向量の比である感度
が副偏向器18A〜18E間で僅か異なるので、これら
も考慮して偏向補正ベクトルΔDA〜ΔDEの値が定め
られる。一列に並んだ複数の荷電粒子ビーム露光装置に
共通の、列方向に長いステージ19を用いた場合、ステ
ージ19の温度変動やステージ19に加わる力の変動に
基づきステージ19の無視できない歪みが変動するが、
本実施形態によればこの歪みの変動がリアルタイムに補
正されるので、露光位置精度が向上し、微細パターンの
露光が可能になる。
【0054】なお、本発明には外にも種々の変形例が含
まれる。例えば、上記実施形態では簡単化のために温度
変動による伸縮率μがステージ19上で均一であると仮
定したが、ステージ19のガイド機構による拘束を考慮
し、伸縮率μがステージ19上で不均一であるとしても
よいことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の荷電粒子ビーム露光シス
テム概略構成図である。
【図2】(A)及び(B)はそれぞれ、ステージ位置計
測部の概略構成を示す平面図及び正面図である。
【図3】露光位置補正部のブロック図である。
【図4】ステージ歪みモード説明図であり、(A)はス
テージの歪み前のモデルを示す平面図、(B)はXピッ
チングモードを示す正面図、(C)はYピッチングモー
ドを示す斜視図、(D)はヨーイングモードを示す平面
図、(E)はXA−YA−ZA直交座標系における各軸
の回りのステージ回転角を説明する斜視図である。
【図5】ステージの領域19A内の歪み補正を示すベク
トル図である。
【図6】アッベの誤差説明図である。
【符号の説明】
10A〜10E 荷電粒子ビーム露光装置 16、16A〜16E ウェーハ 18A〜18E 副偏向器 19 ステージ 20A〜20E ウェーハホルダ 70A〜70E、70L、70R 反射鏡 71A〜71E、71L、71R レーザ干渉測長器 EBA〜EBE 荷電粒子ビーム OA〜OE 交点
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01J 37/305 H01J 37/305 B H01L 21/30 551 (72)発明者 田中 仁 東京都練馬区旭町1丁目32番1号 株式会 社アドバンテスト内 (72)発明者 津田 章義 東京都練馬区旭町1丁目32番1号 株式会 社アドバンテスト内 (72)発明者 石田 和司 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 安田 洋 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子ビームを偏向器で走査させる露
    光装置が一方向に複数n配置され、該一方向を長手方向
    とし該複数の露光装置に共通の試料走査用ステージを備
    えた荷電粒子ビーム露光システムを用い、該ステージ上
    のn個の試料搭載部の各々に搭載された試料を同時に露
    光する荷電粒子ビーム露光方法において、 該ステージの長手方向両端部の位置を計測し、 その計測値に基づいて、該ステージに搭載された該複数
    の試料の位置を算出し、 算出された該試料の位置の目標位置に対するずれを試料
    位置誤差として算出し、 該試料位置誤差を該偏向器で補正する、 ことを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
  2. 【請求項2】 上記ステージの長手方向両端部の位置の
    計測値に基づいて、該ステージの基準長さに対する伸縮
    率を算出し、 該伸縮率に基づいて、該伸縮率で定まる伸縮率分布で該
    ステージが伸縮するとみなしたときの試料上露光目標位
    置のずれを伸縮誤差として算出し、 該伸縮誤差を該偏向器で補正する、 ことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム露光方
    法。
  3. 【請求項3】 上記ステージを、上記試料搭載部を1つ
    含むn個の剛体領域が連結されているとモデル化し、 該n個の剛体領域の各々について、互いに離れた2点以
    上の位置を計測し、 該位置の計測値に基づいて、該剛体領域の回転による試
    料上露光目標位置のずれを回転露光位置誤差として算出
    し、 該回転露光位置誤差を該偏向器で補正する、 ことを特徴とする請求項1又は2記載の荷電粒子ビーム
    露光方法。
  4. 【請求項4】 上記剛体領域の回転は、上記ステージ長
    手方向の軸の回りの回転であり、その回転角がθYのと
    き、該角θYに比例したアッベの誤差を上記回転露光位
    置誤差の1成分として算出する、 ことを特徴とする請求項3記載の荷電粒子ビーム露光方
    法。
  5. 【請求項5】 上記剛体領域の回転は、試料面に垂直な
    軸の回りの回転であり、その回転角がθZのとき、光軸
    と試料との略交点を始点とする上記露光目標位置のベク
    トルと、該ベクトルを該試料面内で該角θZ回転させた
    ベクトルとの差を、上記回転露光位置誤差の1成分とし
    て算出する、 ことを特徴とする請求項3記載の荷電粒子ビーム露光方
    法。
  6. 【請求項6】 上記剛体領域の回転は、試料面に垂直な
    軸の回りの回転であり、その回転角がθZのとき、該角
    θZに比例したアッベの誤差を上記回転露光位置誤差の
    1成分として算出する、 ことを特徴とする請求項3記載の荷電粒子ビーム露光方
    法。
  7. 【請求項7】 上記剛体領域の回転は、上記ステージ長
    手方向の軸及び上記試料面に垂直な軸の両方に垂直な軸
    の回りの回転であり、その回転角がθXのとき、該角θX
    に比例したアッベの誤差を上記回転露光位置誤差の1成
    分として算出する、 ことを特徴とする請求項3記載の荷電粒子ビーム露光方
    法。
  8. 【請求項8】 上記nは3以上の値であり、上記n個の
    剛体領域のうち両端の剛体領域の各々について互いに離
    れた2点以上の位置を計測し、 その計測値に基づいて、該両端の剛体領域の、上記角θ
    Xに比例したアッベの誤差ΔXP1及びΔXPnを算出
    し、該両端の剛体領域を除くn−2個の剛体領域のアッ
    ベの誤差を、該アッベの誤差ΔXP1及びΔXPnの関
    数の値として求める、 ことを特徴とする請求項7記載の荷電粒子ビーム露光方
    法。
  9. 【請求項9】 パラメータを用いて上記関数を表してお
    き、上記アッベの誤差ΔXP1及びΔXPnと、上記n
    −2個の剛体領域のいずれかにおける試料上露光位置と
    の組を複数回計測し、該試料上露光位置の試料上露光目
    標位置に対する誤差を実測誤差として求め、該アッベの
    誤差ΔXP1及びΔXPnを該関数に代入して得られる
    該いずれかの領域におけるアッベの誤差の該実測誤差に
    対するずれが最小になるように、該パラメータを決定す
    る、 ことを特徴とする請求項8記載の荷電粒子ビーム露光方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項2記載の伸縮誤差と、請求項4
    記載の回転露光位置誤差の1成分と、請求項5記載の回
    転露光位置誤差の1成分と、請求項6記載の回転露光位
    置誤差の1成分と、請求項8記載の回転露光位置誤差の
    1成分とのベクトル和を、ステージ歪み露光位置誤差と
    して求め、 該ステージ歪み露光位置誤差を上記偏向器で補正する、 ことを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
  11. 【請求項11】 荷電粒子ビームを偏向器で走査させる
    露光装置が一方向に複数n配置され、該一方向を長手方
    向とし該複数の露光装置に共通の試料走査用ステージを
    備え、該ステージ上のn個の試料搭載部の各々に搭載さ
    れた試料を同時に露光する荷電粒子ビーム露光システム
    において、 該ステージの長手方向一端部及び他端部にそれぞれ、背
    面が対向して固定された第1及び第2の反射鏡と、 該第1及び第2の反射鏡の各々の鏡面にレーザ光が垂直
    照射されるように固定側にそれぞれ配置された第1及び
    第2のレーザ干渉測長器と、 該第1及び第2のレーザ干渉測長器の計測値に基づい
    て、該ステージ上のn個の試料搭載部の各々に搭載され
    た試料の位置を算出し、算出された該位置の目標位置に
    対するずれを試料位置誤差として算出し、該試料位置誤
    差を含む合計誤差を該偏向器で補正するための補正値を
    出力する補正回路と、 を有することを特徴とする荷電粒子ビーム露光システ
    ム。
  12. 【請求項12】 上記補正回路は、上記計測値に基づい
    て、上記ステージの基準長さに対する伸縮率に比例した
    伸縮率で試料が伸縮するとみなしたときの試料上露光目
    標位置のずれを伸縮誤差として算出し、該伸縮誤差を上
    記合計誤差の一成分とする、 ことを特徴とする請求項11記載の荷電粒子ビーム露光
    システム。
  13. 【請求項13】 反射面が上記第1及び第2の反射鏡の
    それと直角にされ且つ上記n個の試料搭載部の各々に背
    面が向けられて上記ステージに固定された第31〜3n
    射鏡と、 該第31〜3n反射鏡の各々の鏡面にレーザ光が垂直照射
    されるように固定側にそれぞれ配置され、各鏡面上の互
    いに離れた2点以上の位置を計測し、その計測値を上記
    補正回路に供給する第31〜3nレーザ干渉測長器とを有
    し、 該補正回路は、該計測値に基づいて該第31〜3n反射鏡
    の各々の回転角を算出し、該第31〜3n反射鏡に対応し
    た該n個の試料搭載部の各々が互いに独立した剛体領域
    であるとみなしたときの該剛体領域の回転による試料上
    露光目標位置のずれを回転露光位置誤差として算出し、
    該回転露光位置誤差を上記合計誤差の一成分とする、 ことを特徴とする請求項12記載の荷電粒子ビーム露光
    システム。
  14. 【請求項14】 上記補正回路において、上記剛体領域
    の回転の一成分は、上記ステージ長手方向の軸の回りの
    回転であり、その回転角がθYのとき、該角θYに比例し
    た第1のアッベの誤差を該長手方向の軸及び試料面に垂
    直な軸の両方に直角な方向の誤差として算出し、他の一
    成分は、該試料面に垂直な軸の回りの回転であり、その
    回転角がθZのとき、光軸と試料との略交点を始点とす
    る上記露光目標位置のベクトルと、該ベクトルを該試料
    面内で該角θZ回転させたベクトルとの差を回転誤差と
    して算出し、かつ、該角θZに比例した第2のアッベの
    誤差を試料面内の誤差として算出し、該第1及び第2の
    アッベの誤差と該回転誤差とのベクトル和を上記回転露
    光位置誤差として算出する、 ことを特徴とする請求項13記載の荷電粒子ビーム露光
    システム。
  15. 【請求項15】 上記nは3以上の値であり、 上記第1及び第2のレーザ干渉測長器は、上記第1及び
    第2の反射鏡の各鏡面上の互いに離れた2点以上の位置
    を計測し、 上記補正回路は、該第1及び第2のレーザ干渉測長器の
    計測値に基づいて、上記n個の剛体領域のうち両端の剛
    体領域の各々につき、上記ステージ長手方向の軸及び上
    記試料面に垂直な軸の両方に垂直な軸の回りの回転角θ
    X1及びθXnに比例したアッベの誤差ΔXP1及びΔX
    Pnを算出し、該両端の剛体領域を除くn−2個の剛体
    領域のアッベの誤差を、該アッベの誤差ΔXP1及びΔ
    XPnの関数の値として求める、 ことを特徴とする請求項14記載の荷電粒子ビーム露光
    システム。
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