JPH1028857A - 粉粒体定量抜き出し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉粒体を均一に流動化することにより、粉粒
体による粉圧の影響を受けず、抜き出しノズルにおいて
閉塞を起こさず、粉粒体の抜き出し量の条件設定が容易
にでき、かつ定量抜き出しを行える粉粒体定量抜き出し
装置を提供するものである。 【解決手段】 粉粒体圧力容器の下部抜き出し口に取り
付けられた流動層において、該流動層の内壁面が通気性
多孔板で構成され、粉粒体を流動化するに必要な気体を
吹き込むノズルを流動槽の側面および底面に備え、該流
動槽の側壁に粉粒体輸送用気体を噴出する加速ノズルと
固気二相流体を抜き出す抜き出しノズルを同一軸上に相
対して配置し、流動化された粉粒体を定量的に抜き出す
ことを特徴とする粉粒体定量抜き出し装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、粉粒体圧力容器内
の粉粒体を定量的に抜き出し、粉粒体燃焼装置に吹き込
むための粉粒体定量抜き出し装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、粉粒体圧力容器内の粉粒体を定量
的に抜き出すには、図３に示すように、通気性多孔板２
１より気体を吹き込んで、粉粒体圧力容器２２内部の粉
粒体を流動化させながら粉粒体圧力容器２２内部を加圧
することにより、抜き出しノズル２３より粉粒体を抜き
出す方法が行われていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】図３に示すように、気
体を通気性多孔板２１より吹き出す方法では、粉粒体圧
力容器２２内の一部の粉粒体しか流動化されず、また、
粉粒体による粉圧の影響を受けるため、粉粒体の定量抜
き出しが困難であるという問題がある。流動化が不均一
であるため抜き出しノズル２３より粉粒体を抜き出すと
きに定量性が保てず、抜き出しノズル２３で閉塞を起こ
すという問題がある。

【０００４】粉体の定量抜き出しは非常に困難であり、
さらには粒体の定量抜き出しは一層困難であるという問
題がある。さらに、粉粒体圧力容器２２内部の圧力を制
御することによる粉粒体の抜き出し量の条件設定が非常
に困難であるという問題がある。

【０００５】従って、本発明の目的は、粉粒体を容易に
均一に流動化させることができ、粉粒体による粉圧の影
響を受けず、粉粒体の定量抜き出しが容易に行える。ま
た、抜き出しノズル９において閉塞を起こさず、粉粒体
の定量抜き出しが、容易にでき、さらに、粉粒体の抜き
出し量の条件設定が容易にできる粉粒体定量抜き出し装
置を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、粉粒体圧力容
器１３の下部抜き出し口に取り付けられた流動層におい
て、該流動層の内壁面が通気性多孔板１０および通気性
多孔板１１で構成され、粉粒体を流動化するに必要な気
体を吹き込むノズルを流動槽の側面および底面に備え該
流動槽の側壁に粉粒体輸送用気体を噴出する加速ノズル
８と固気二相流体を抜き出す抜き出しノズル９を同一軸
上に相対して配置し、流動化された粉粒体を定量的に抜
き出すこと、粉粒体の実質最大粒子径が２０ｍｍ以下で
あることを特徴とする粉粒体定量抜き出し装置を提供す
る。

【０００７】流動槽の内壁面および底面が通気性多孔板
により構成されているので粉粒体の流動化が容易に、し
かも均一に行われる。また、上部粉粒体圧力容器１３と
流動化部分が分離されているので粉体圧の影響が非常に
小さく、流動化が容易になる。加速ノズル８は、流動槽
内部で流動化された粉粒体を、加速するために設置され
る。

【０００８】流動槽内部の粉粒体が均一に流動化され、
加速ノズル８の流量を調節することにより、簡単に粉粒
体の抜き出し量の条件設定ができる。また、加速ノズル
８の流量を一定に保つことにより定量抜き出しができ
る。粉粒体の実質最大粒子径が２０ｍｍ以下であること
が好ましく８ｍｍ以下であることが特に好ましい。

【０００９】

【発明の実施の形態】流動槽１８の内部に吹き込まれた
気体によって、通気性多孔板１０および通気性多孔板１
１から吹き出す気体により流動槽内部の粉粒体が均一に
流動化され、加速ノズル８より吹き出す気体により粉粒
体が加速され抜き出しノズル９から定量的に抜き出され
る。

【００１０】

【実施例】本発明の実施例を図１、図２に基づいて説明
する。図１に示すように、粉粒体圧力容器１３には、粉
粒体圧力容器１３の内部を減圧するための排気弁１、粉
粒体圧力容器１３の内部を加圧するための圧力調節弁１
４、圧力遮断弁１５、粉粒体を粉粒体圧力容器１３に受
け入れるための受入弁２が取り付けられている。

【００１１】粉粒体圧力容器１３の下部には、流動槽１
２が設置されている。流動槽１２の側壁面および底面に
は、通気性多孔板１０および通気性多孔板１１が取り付
けられている。流動槽１２には、通気性多孔板１０およ
び通気性多孔板１１より吹き出す気体を供給する側部流
量調節弁４と側部流量遮断弁１６および下部流量調節弁
６と下部流量遮断弁１８が取り付けられている。

【００１２】流動槽１２の側壁面には、粉粒体輸送用の
気体を噴出する加速ノズル８と粉粒体を抜き出すための
抜き出しノズル９を相対して配置されている。加速ノズ
ル８には、加速用気体流量調節弁５と加速用気体流量遮
断弁１７が取り付けられ、抜き出しノズル９には、抜き
出し弁３が取り付けられている。粉粒体搬送用配管２０
には、搬送気体流量遮断弁１９と搬送気体流量調節弁７
が接続されている。

【００１３】粉粒体の投入前に排気弁１と受入弁２を開
ける。次に、粉粒体圧力容器１３に粉粒体を投入し投入
終了後、排気弁１と受入弁２を閉める。圧力遮断弁１５
を開け、圧力調節弁１４により粉粒体圧力容器１３の圧
力を調節する。粉粒体圧力容器１３の内部を加圧すると
同時に側部流量遮断弁１６と下部流量遮断弁１８を開
け、次に側部流量調節弁４と下部流量調節弁６の流量を
調節することにより流動槽１２内部の粉粒体を流動化さ
せる。

【００１４】粉粒体圧力容器１３の内圧が所定の圧力に
達した後に、加速用気体流量遮断弁１７と搬送気体流量
遮断弁１９を開け、加速用気体流量調節弁５の流量を調
節することにより粉粒体の抜き出し量の設定を行い、搬
送気体流量調節弁７の流量を調節することにより粉粒体
の搬送気体の流量を決めて、抜き出し弁３を開ける。粉
粒体は、流動槽において流動化され、加速ノズル８から
吹き出す気体により加速され抜き出しノズル９より抜き
出され搬送される。

【００１５】流動槽の通気性多孔板１０および通気性多
孔板１１の材質として、ステンレス製多孔質焼結金属板
などを使用し、通気性多孔板の孔径は、粉粒体の性状、
物性を考慮し、数ミクロンから数百ミクロンの範囲の口
径から選ばれることが好ましい。通気性があり粉粒体を
通さないものならばどのようなものも使用できる。

【００１６】流動槽１２内部における加速ノズル８の径
は、数ミリから数十ミリメートルの範囲の口径から選ば
れることが好ましい。また、加速ノズル８より数Ｎｍ３
／ｍｉｎから数十Ｎｍ３ ／ｍｉｎの気体流量を吹き
出すことにより、流動化された粉粒体を加速する。加速
された粉粒体は、加速ノズル８の出口径の約数倍の入口
径を持つ抜き出しノズル９から抜き出される。

【００１７】

【発明の効果】本発明では、粉粒体を容易に均一に流動
化させることができ、粉粒体による粉圧の影響を受け
ず、粉粒体の定量抜き出しが容易に行える。また、抜き
出しノズル９において閉塞を起こさず、粉粒体の定量抜
き出しが、容易にでき、さらに、粉粒体の抜き出し量の
条件設定が容易にできる。

【００１８】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の全体構成を示す説明図であ
る。

【図２】本発明の流動槽の構造を示す断面図である。

【図３】従来技術の全体構成を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 排気弁 ２ 受入弁 ３ 抜き出し弁 ４ 側部流量調節弁 ５ 加速用気体流量調節弁 ６ 下部流量調節弁 ７ 搬送気体流量調節弁 ８ 加速ノズル ９ 抜き出しノズル １０ 通気性多孔板 １１ 通気性多孔板 １２ 流動槽 １３ 粉粒体圧力容器 １４ 圧力調節弁 １５ 圧力遮断弁 １６ 側部流量遮断弁 １７ 加速用気体流量遮断弁 １８ 下部流量遮断弁 １９ 搬送気体流量遮断弁 ２０ 粉粒体搬送用配管 ２１ 抜き出しノズル ２２ 粉粒体圧力容器 ２３ 通気性多孔板

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】粉粒体圧力容器１３の下部抜き出し口に取
   り付けられた流動層において、該流動層の内壁面が通気
   性多孔板１０および通気性多孔板１１で構成され、粉粒
   体を流動化するに必要な気体を吹き込むノズルを流動槽
   の側面および底面に備え、該流動槽の側壁に粉粒体輸送
   用気体を噴出する加速ノズル８と固気二相流体を抜き出
   す抜き出しノズル９を同一軸上に相対して配置し、流動
   化された粉粒体を定量的に抜き出すことを特徴とする粉
   粒体定量抜き出し装置。
2. 【請求項２】粉粒体の実質最大粒子径が２０ｍｍ以下で
   あることを特徴とする第１項記載の粉粒体定量抜き出し
   装置。