JPH10288008A - コンバインドサイクル発電プラント - Google Patents

コンバインドサイクル発電プラント

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JPH10288008A
JPH10288008A JP9893397A JP9893397A JPH10288008A JP H10288008 A JPH10288008 A JP H10288008A JP 9893397 A JP9893397 A JP 9893397A JP 9893397 A JP9893397 A JP 9893397A JP H10288008 A JPH10288008 A JP H10288008A
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秀隆 森
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスタービンプラントと蒸気タービンプラン
トとを組み合わせたコンバインドサイクル発電プラント
において、冷却蒸気の温度を適切に調整することによ
り、入手性の良い素材を使用して製作し得るようにした
タービンを提供することを課題とするものである。 【解決手段】 高圧蒸気タービン排気を冷却蒸気として
ガスタービンの高温部に供給する冷却蒸気供給経路中
に、中圧蒸発器から蒸気を供給して混入することによ
り、全体の効率は何ら低下させることはなく冷却蒸気の
温度を低下させるようにし、被冷却部に当たるガスター
ビン高温部を形成する材料として耐熱性能を低下した素
材が採用可能となり、比較的安価で入手性の良い材料で
設計製作を対応できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスタービンプラン
トと蒸気タービンプラントとを組み合わせたコンバイン
ドサイクル発電プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】コンバインドサイクル発電プラントは、
ガスタービンプラントと蒸気タービンプラントを組み合
わせた発電システムであり、熱エネルギーの高温域をガ
スタービンで、また、低温域を蒸気タービンでそれぞれ
分担して受持ち、熱エネルギーを有効に回収し、利用す
るようにしたものであり、近年特に脚光を浴びている発
電システムである。
【0003】このコンバインドサイクル発電プラントで
は、効率向上のための一つのポイントを、ガスタービン
の高温化に置いて研究開発が進められてきた。
【0004】一方、高温化の達成には、タービン構造体
の耐熱性の面から冷却システムを追求する必要があり、
この分野でも種々の試行錯誤が行われており、冷却媒体
として旧来の圧縮空気の利用から脱して、蒸気を用いて
蒸気冷却を行う形態へと進展してきている。
【0005】一例として挙げれば、特開平05−163
960号公報のものがあるが、ここに記載されたもの
は、ガスタービンの冷却媒体として蒸気を採用するとい
う概念の開示はともかくとして、その冷却蒸気は排熱回
収ボイラの中圧蒸気を用いるものであり、蒸気のトータ
ル分量が十分ではなく、安定した確実な冷却を確保する
には必ずしも十分とは言い難いものであった。
【0006】従って、昨今では、これから更に一歩進ん
で、前記冷却蒸気として、分量的に十分であり、安定し
た冷却を実施できる点に着目して、高圧タービンの排気
を前記冷却蒸気として用いるものが検討されるに至って
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記したように従来の
蒸気冷却方式は、冷却媒体として中圧蒸気を使用するこ
とから高圧排気の使用へと進展して、実用性を一段と高
めたが、高圧排気はその温度も高いことから被冷却部に
当たるガスタービンの高温部は、この高温に耐えられる
材料を選択して作らなければならない。
【0008】高温に耐えられる材料は、その特性を厳し
く要求されることから、自ずと高価なものとなり、なか
でもタービンディスク等に至っては、コストダウン等の
要求も有って、適切な素材の入手に苦慮するという設計
製作上もきびし問題があるのが実態である。
【0009】本発明はこのような実態に鑑み、蒸気冷却
の機能の安定性を何ら損ずることなく、冷却媒体として
用いる冷却蒸気の温度を適切に調整して、入手性の良い
素材を使用してタービンを製作し得るようにしたものを
提供することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は前記した課題を
解決するべくなされたもので、ガスタービンプラントと
蒸気タービンプラントを組合せるとともに、ガスタービ
ンの排熱を利用して蒸気タービン駆動用蒸気を発生させ
る排熱回収ボイラを備えて構成したコンバインドサイク
ル発電プラントにおいて、高圧蒸気タービン排気を冷却
蒸気としてガスタービンの高温部に供給する冷却蒸気供
給経路に、中圧蒸発器から蒸気を供給して混入し、前記
冷却蒸気の温度を低下させたコンバインドサイクル発電
プラントを提供するものである。
【0011】即ち、ガスタービンの高温部の冷却媒体と
して先ず高圧蒸気タービン排気を選んで採用し、それと
共に排熱回収ボイラの中圧蒸発器からいわゆる中圧蒸気
を導いて前記高圧蒸気タービン排気に混入して温度を低
下した冷却媒体を作成し、これをガスタービンの高温部
へ供給することにより冷却を行うものである。
【0012】この様に、分量的に十分の高圧排気に対し
て、温度の低い、しかし高圧排気とは圧力がほぼ等しい
中圧蒸気を混入し、これにより高圧排気の温度を低下さ
せるようにしたことにより、被冷却部に当たるガスター
ビン高温部は耐熱性能を低下した素材を採用可能とし、
しかも全体効率を低下することなく安定した冷却の実施
を可能としたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図1に基
づいて説明する。
【0014】本実施の形態は、ガスタービン、蒸気ター
ビン及び排熱回収ボイラの3者を組み合わせて構成され
るコンバインドサイクル発電プラントを基本とするもの
であり、まずその全貌から説明する。
【0015】10はガスタービンプラントで、ガスター
ビン11、同ガスタービン11で駆動される空気圧縮機
12、同空気圧縮機12から供給される圧縮空気を燃料
と共に燃焼させる燃焼器13を主要機器として構成され
ている。
【0016】このガスタービン11内には、図示省略の
動翼、静翼等が内在し、これ等が冷却を必要とする高温
部11aに相当することになる。また燃焼器13は燃焼
室後域から燃焼ガス出口にかけて尾筒冷却部13aを有
しており、同尾筒冷却部13aも前記高温部11a同様
に冷却を必要とする部位となっている。
【0017】そして、前記ガスタービン11の高温部1
1aに向かって、冷却蒸気を供給する冷却蒸気供給経路
14と、また同冷却蒸気供給経路14から分岐して、前
記燃焼器13の尾筒冷却部13aへ冷却蒸気を供給する
冷却蒸気分岐経路15がそれぞれ設けられている。
【0018】20は排熱回収ボイラで、前記ガスタービ
ン11の排気を加熱源とし、その内部は、高圧蒸気発生
部と、中圧蒸気発生部と、低圧蒸気発生部とに区分され
て構成されている。
【0019】各蒸気発生部に区画される機器を蒸気のマ
クロな流れ順に従って羅列すれば、低圧蒸気発生部は、
低圧節炭器21、低圧蒸発器22、低圧過熱器23等で
構成され、中圧蒸気発生部は、中圧節炭器24、中圧給
水ポンプ25、中圧蒸発器26、中圧第1再熱器27、
中圧第2再熱器28等で構成されている。
【0020】更に最後の高圧蒸気発生部は、高圧第1節
炭器29、高圧給水ポンプ30、高圧第2節炭器31、
高圧蒸発器32、高圧第1過熱器33、そして高圧第2
過熱器34等で構成されている。
【0021】40は蒸気タービンプラントで、前記排熱
回収ボイラ20の高圧第2過熱器34から高圧蒸気を供
給される高圧タービン41、中圧第2再熱器28から中
圧蒸気を供給される中圧タービン42、そして同中圧タ
ービン42の排気、および前記低圧過熱器23から低圧
蒸気とを供給される低圧タービン43から構成されてい
る。
【0022】なお、低圧タービン43の排気は、その下
流に設けられた復水器44で凝縮され、ボイラ給水ポン
プ45、グランドコンデンサ46と順次経由して前記排
熱回収ボイラ20へと循環されるように構成されてい
る。そして、50は煙突、51はガスタービンプラント
10で駆動される発電機、52は蒸気タービンプラント
40で駆動される発電機を示している。
【0023】以上各種機器を羅列して概略的に説明した
が、本実施の形態は前記ガスタービンプラント10と排
熱回収ボイラ20と蒸気タービンプラント40とにより
コンバインドサイクルプラントを構成し、更に次の構成
を含んでいる。
【0024】即ち、前記排熱回収ボイラ20中の中圧蒸
発器26には、中圧蒸気を取り出す中圧蒸気供給経路3
5が連絡しており、同中圧蒸気供給経路35は前記冷却
蒸気供給経路14から冷却蒸気分岐経路15が分岐した
後流位置に連絡し、同冷却蒸気供給経路14中に中圧蒸
気を混入するように配置されている。
【0025】また、冷却蒸気供給経路14には、中圧蒸
気供給経路35の連絡位置のさらに下流の位置でバック
アップスプレー水供給経路36が連絡しており、その上
流の中圧給水ポンプ25に通じている。
【0026】なお、37はガスタービン冷却蒸気回収経
路で、中圧第2再熱器28の入口側に連通し、また38
は尾筒冷却蒸気回収経路で、前記中圧第2再熱器28の
出口側に連通している。
【0027】本実施の形態は前記した様に構成されてお
り、定常状態に於けるガスタービン11の高温部11
a、および燃焼器13の尾筒冷却部13aの冷却は次の
ようにおこなわれる。
【0028】即ち、高圧タービン41の高圧排気が冷却
蒸気供給経路14を経て供給され、一部は途中で分流し
て冷却蒸気分岐経路15から燃焼器13に至り、尾筒冷
却部13aを冷却し、また、分流しなかった残部はその
まま冷却蒸気供給経路14を経てガスタービン11に至
りその高温部11a冷却する。
【0029】しかしここで、冷却蒸気供給経路14から
ガスタービン11に供給される冷却蒸気には、中圧蒸気
供給経路35により中圧蒸発器26から供給される中圧
蒸気が混入し、冷却蒸気供給経路14中の冷却蒸気は温
度を低下される。
【0030】その温度低下の一例を示せば、高圧タービ
ン41を出る高圧排気の温度は、約370℃であり、こ
の温度の蒸気に晒されるとタービン動翼及びそのディス
クのような可動部分は特に耐熱条件が厳しくなり、それ
をクリヤーするために高価な材料を必要とし、経済的条
件が悪くなる。
【0031】しかし、中圧蒸発器26から出る中圧蒸気
の温度は、約250℃であるので、この中圧蒸気を前記
約370℃の高圧排気に混入すれば、その混合蒸気の温
度は約330℃に低下し、前記タービン動翼及びそのデ
ィスクのような可動部分を製作する素材として比較的安
価で入手性の良い材料で対応でき、経済的条件は大幅に
好転する。
【0032】また、ここで高圧排気に混入するべく中圧
蒸発器26から供給された中圧蒸気は、高圧タービン4
1を出た高圧排気と圧力がほぼ等しいことから、この混
入によって全体の効率は何ら低下することもなく、所期
の温度低下を行うことが出来るものである。
【0033】なお、燃焼器13の尾筒冷却部13aは固
定構造物であるため、同じ370℃の温度条件であって
も、比較的安価な材料で対応出来るので、冷却蒸気分岐
経路15に対しては中圧蒸気を混入する必要はない。
【0034】なおまた、中圧蒸気が予定通りに得られな
かった場合等のバックアップとして、バックアップスプ
レー水供給経路36から冷却蒸気供給経路14中に中圧
給水ポンプ25から温水がスプレーされ、冷却蒸気供給
経路14中の冷却蒸気の温度は確実に低下される様にな
っている。
【0035】そしてガスタービン11の高温部11aを
冷却した冷却蒸気は、ガスタービン冷却蒸気回収経路3
7を経て中圧第2再熱器28に回収され、また燃焼器1
3の尾筒冷却部13aを冷却して冷却蒸気は、尾筒冷却
蒸気回収経路38を経て前記中圧第2再熱器28の出口
側に至り、同中圧第2再熱器28を経て加熱された他の
蒸気と共に中圧タービン42に供給されて回収される。
【0036】この様に本実施の形態によれば、ガスター
ビン11の高温部11aを冷却する冷却蒸気は、高圧タ
ービン41の高圧排気に中圧蒸発器26の中圧蒸気を混
入させて温度低下して用いることにより、ガスタービン
11の高温部11aは耐熱性を厳しく要求されなことと
なり、タービンの製作コストを大幅に節減することがで
きるものである。
【0037】以上、本発明を図示の実施の形態について
説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されず、
本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えて
もよいことはいうまでもない。
【0038】
【発明の効果】以上本発明によれば、ガスタービンプラ
ントと蒸気タービンプラントを組合せるとともに、ガス
タービンの排熱を利用して蒸気タービン駆動用蒸気を発
生させる排熱回収ボイラを備えて構成したコンバインド
サイクル発電プラントにおいて、高圧蒸気タービン排気
を冷却蒸気としてガスタービンの高温部に供給する冷却
蒸気供給経路中に、中圧蒸発器から蒸気を供給して混入
することにより、全体の効率は何ら低下させることはな
く冷却蒸気の温度を低下させるようにしているので、被
冷却部に当たるガスタービン高温部は耐熱性能を低下し
た素材を採用可能となり、比較的安価で入手性の良い材
料で設計製作を対応でき、しかも冷却蒸気の分量として
は十分な分量を確保して確実に安定した冷却を行い、コ
スト節減面でもまた冷却性能面でも格段に優れた好まし
いコンバインドサイクル発電プラントを得ることができ
たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係わるコンバインドサ
イクル発電プラントの概要を模式的に示す説明図。
【符号の説明】
10 ガスタービンプラント 11 ガスタービン 11a 高温部 12 空気圧縮機 13 燃焼器 13a 尾筒冷却部 14 冷却蒸気供給経路 15 冷却蒸気分岐経路 20 排熱回収ボイラ 21 低圧節炭器 22 低圧蒸発器 23 低圧過熱器 24 中圧節炭器 25 中圧給水ポンプ 26 中圧蒸発器 27 中圧第1再熱器 28 中圧第2再熱器 29 高圧第1節炭器 30 高圧給水ポンプ 31 高圧第2節炭器 32 高圧蒸発器 33 高圧第1過熱器 34 高圧第2過熱器 35 中圧蒸気供給経路 36 バックアップスプレー水供給経路 37 ガスタービン冷却蒸気回収経路 38 尾筒冷却蒸気回収経路 40 蒸気タービンプラント 41 高圧タービン 42 中圧タービン 43 低圧タービン 44 復水器 45 ボイラ給水ポンプ 46 グランドコンデンサ 50 煙突 51 発電機 52 発電機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F22B 1/18 F22B 1/18 C

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービンプラントと蒸気タービンプ
    ラントを組合せるとともに、ガスタービンの排熱を利用
    して蒸気タービン駆動用蒸気を発生させる排熱回収ボイ
    ラを備えて構成したコンバインドサイクル発電プラント
    において、高圧蒸気タービン排気を冷却蒸気としてガス
    タービンの高温部に供給する冷却蒸気供給経路に、中圧
    蒸発器から蒸気を供給して混入し、前記冷却蒸気の温度
    を低下させたことを特徴とするコンバインドサイクル発
    電プラント。
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