JPH10287852A - 自動車塗膜保護用シート - Google Patents

自動車塗膜保護用シート

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JPH10287852A
JPH10287852A JP9113453A JP11345397A JPH10287852A JP H10287852 A JPH10287852 A JP H10287852A JP 9113453 A JP9113453 A JP 9113453A JP 11345397 A JP11345397 A JP 11345397A JP H10287852 A JPH10287852 A JP H10287852A
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coating film
sheet
automotive
protecting
film
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JP9113453A
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Inventor
Komaji Matsui
駒治 松井
Takeshi Eda
猛 江田
Hiroshi Ueda
博 上田
Mitsuyoshi Shirai
光義 白井
Kenji Sano
建志 佐野
Mitsuru Horata
満 洞田
Naoyuki Nishiyama
直幸 西山
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】酸性雨や塵、埃や石粒等の浮遊物ないし衝突物
に対する保護機能に優れ、塗膜を簡便に均一保護できて
環境問題の誘発なく容易に剥離除去できる塗膜保護用シ
ートの利点を維持しつつ、2液型ウレタン系塗料からな
る未完全硬化の軟質な自動車塗膜に接着して夏場の屋外
高温下等に長期間放置した場合などにも粘着剤層の端部
等における塗膜に変形が生じにくくて跡付きが起りにく
く、かつ粘着剤層の糊残りなく塗膜より容易に剥離でき
る自動車塗膜保護用シートの開発。 【解決手段】2液型ウレタン系塗料からなる未完全硬化
の自動車塗膜に接着するための保護用シートであり、支
持基材に粘着剤層を設けてなると共に、ヤング率Eが7
5N/mm2以上であり、かつ支持基材の厚さをhmmとし
たときに、式:k=Eh3で表される曲げ応力係数kが
0.035以下である自動車塗膜保護用シート。 【効果】タケノコ現象等による形態変形が生じにくくロ
ール状態で保存できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、曲面への接着作業性、耐
候性、長期接着後の剥離性に優れて塗膜を変形させにく
く、未完全硬化状態の塗膜に適用できて自動車のボディ
ーや部品等の表面保護に好適な自動車塗膜保護用シート
に関する。
【0002】
【発明の背景】未完全硬化状態の自動車塗膜に適用でき
る保護用シートが求められている。保護用シートは、高
分子シートに粘着剤層を設けてなり、塗装を終えた自動
車やその部品等をトラックや船や列車等に荷積して海外
等の遠隔地に移送する際などにおける塵や埃、雨や石粒
等の種々の浮遊物や衝突物による塗膜の損傷や艶ボケや
変色等の予防を目的とするものであり、それまでのワッ
クス系塗料からなる厚さ5〜20μmの塗膜でカバーす
る方式の、均一塗膜による一様な保護の達成が困難なこ
とや汚れやすいこと、酸性雨や石粒等の衝突物等に対す
る保護機能に弱いことや、塗膜の形成と除去に多大な労
力を要し溶剤の使用やその廃液処理等の環境問題を誘発
しやすいことなどの難点を克服しうる利点がある。
【0003】前記において、2液型ウレタン系塗料では
塗装後の加熱硬化処理と熟成処理とで完全硬化状態の自
動車塗膜としうるが、その熟成処理については海外等へ
の移送時間で代用できることから、加熱硬化処理後の熟
成処理時間を短縮し、未完全硬化状態の自動車塗膜に保
護用シートを接着して移送等に供し、塗膜を完全硬化さ
せる熟成時間の一部を当該移送時間等に委ねて部品供給
等の効率向上を図る方式が普及し始めている。
【0004】しかしながら、従来の自動車塗膜保護用シ
ートでは、軟質塗膜や未完全硬化の塗膜に適用して、夏
場の屋外高温下等に長期間放置した場合などに粘着剤層
の端部、例えば取込み気泡端やシート端等において塗膜
に変形が発生し、その変形跡が明確に観察される問題点
があった。
【0005】前記の塗膜変形の防止を目的に、自動車塗
膜保護用シートにおける粘着剤層の厚さを大きくすると
当該シートをロール状態で保存しているときにテレスコ
ープ現象やタケノコ現象等でロール形態が変形したり、
当該シートを塗膜より剥離する際に粘着剤層の端部で糊
残りが生じやすくなるなどの問題点が発生する。
【0006】
【発明の技術的課題】本発明は、上記した保護用シート
の利点を維持しつつ、2液型ウレタン系塗料からなる未
完全硬化状態の自動車塗膜に接着して屋外高温下等に長
期間放置した場合などにも塗膜変形による跡付きを生じ
にくく、かつ粘着剤層の糊残りなく塗膜より容易に剥離
できる自動車塗膜保護用シートの開発を課題とする。
【0007】
【課題の解決手段】本発明は、2液型ウレタン系塗料か
らなる未完全硬化の自動車塗膜に接着するための保護用
シートであり、支持基材に粘着剤層を設けてなると共
に、ヤング率Eが75N/mm2以上であり、かつ支持基
材の厚さをhmmとしたときに、式:k=Eh3で表され
る曲げ応力係数kが0.035以下であることを特徴と
する自動車塗膜保護用シートを提供するものである。
【0008】
【発明の効果】上記したヤング率を満足させつつ小さい
曲げ応力係数のシートとすることにより、2液型ウレタ
ン系塗料からなる未完全硬化の軟質な自動車塗膜に作業
性よく接着して夏場の屋外高温下等に長期間放置した場
合などにも、取込み気泡端やシート端等の粘着剤層の端
部などにおける塗膜に変形が生じにくくて跡付きが起り
にくく、かつ粘着剤層の糊残りなく塗膜より容易に剥離
でき、しかも酸性雨や塵、埃や石粒等の浮遊物ないし衝
突物に対する保護機能に優れ、塗膜を簡便に均一保護で
きて環境問題の誘発なく容易に剥離除去できる保護シー
ト方式の利点を維持した自動車塗膜保護用シートとする
ことができる。また、保存時にテレスコープ現象やタケ
ノコ現象等による形態変形が生じにくいロール状態に巻
回できる自動車塗膜保護用シートとすることができる。
【0009】前記において、75N/mm2以上のヤング
率は、伸びの抑制等により曲面部の多い自動車塗膜への
接着作業性や剥離作業性を良好にするためのものであ
り、そのヤング率を満足させつつ小さい曲げ応力係数の
シートとしたことによる当該作用効果の発現機構の詳細
は不明であるが、本発明者らは次のように考えている。
すなわち、未完全硬化の軟質塗膜に適用して屋外に長期
間放置した場合の粘着剤層の端部における塗膜変形によ
る跡付きの発生は、塗膜が軟らかいほど発生しやすい傾
向にあることから、跡付きの原因は、長期保管中におけ
る温度等の環境変化による保護用シートの微小な変形で
不均一な力が発生し、それが塗膜に不均一な応力を発生
させて跡付きとなる塗膜変形を生じさせるものと考えら
れる。従って従来の、単に接着作業性や剥離作業性に着
目した支持基材の強度向上等の大きな外力がかかる領域
の物性値を中心に考える設計思想では対処できない技術
課題である。
【0010】
【発明の実施形態】本発明の自動車塗膜保護用シート
は、支持基材に粘着剤層を設けてなり、そのヤング率E
を75N/mm2以上とすると共に、支持基材の厚さをhm
mとしたときに、式:k=Eh3で表される曲げ応力係数
kを0.035以下としたものであり、かつ2液型ウレ
タン系塗料からなる未完全硬化の自動車塗膜に接着する
ためのものである。
【0011】支持基材としては、無機充填剤配合のポリ
マーフィルムが用いられ、就中無機充填剤を配合したオ
レフィン系ポリマーからなるフィルムが好ましく用いら
れる。そのオレフィン系ポリマーとしては、例えばホモ
ポリマーやブロックポリマー、ランダムポリマー等から
なるポリプロピレン系ポリマー、低密度ポリエチレンや
高密度ポリエチレン、リニア低密度ポリエチレン等から
なるエチレン系ポリマー、エチレン・プロピレン共重合
体などがあげられる。支持基材の形成に際しては、1種
又は2種以上のポリマーを用いうる。
【0012】支持基材に配合する無機充填剤としては、
例えば酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化マグネシウ
ム、酸化亜鉛などがあげられる。無機充填剤は、1種又
は2種以上を用いることができ、その配合量は適宜に決
定しうる。一般には、塗膜色の隠蔽力やフイルムへの製
膜性などの点より5〜20重量%、就中8〜15重量%
の含有量とされる。
【0013】支持基材には、必要に応じて紫外線安定剤
や酸化防止剤等の適宜な添加剤を配合することができ
る。紫外線安定剤や酸化防止剤の配合量は、劣化の防止
性やフイルムへの製膜時における飛散防止による作業環
境性などの点より0.1〜5重量%、就中3重量%以下
が好ましい。
【0014】紫外線安定剤や酸化防止剤については、特
に限定はなく、適宜なものを用いることができ、公知物
のいずれも用いうる。ちなみに紫外線安定剤としては、
例えばベンゾトリアゾール系やヒンダードアミン系、ベ
ンゾエート系のものなどがあげられる。
【0015】より具体的には、例えば2−(3−t-ブ
チル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾールや2−(3,5−ジ−t-ブチ
ル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリ
アゾール、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチ
ルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン2,4−ジ
イル}{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]やコハク酸ジメ
チル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、
2,4−ジ−t-ブチルフェニル−3,5−t-ブチル−
4−ヒドロキシベンゾエートなどがあげられる。
【0016】支持基材は、無機充填剤やその他の添加剤
を配合したポリマーのTダイによる押出成形方式、ある
いは溶液や溶融混合液の展開方式などの適宜な方式でフ
ィルムに成形することにより得ることができる。
【0017】支持基材の厚さは、得られる自動車塗膜保
護用シートのヤング率が75N/mm2以上、かつ曲げ応
力係数が0.035以下となる範囲で適宜に決定しう
る。すなわち本発明の自動車塗膜保護用シートは、ヤン
グ率が75N/mm2以上で、かつ曲げ応力係数が0.0
35以下のものであり、その曲げ応力係数kは次式で定
義される。 k=Eh3 ここで、Eはヤング率(N/mm2)、すなわち自動車塗
膜保護用シート全体のMD方向の引張弾性率、hは支持
基材の厚さ(mm)である。
【0018】上記したように塗膜変形による跡付きは、
環境変化による保護用シートの変形が原因と考えられ
る。従って未完全硬化の軟らかい塗膜に対しては、保護
用シートの変形により発生する力を小さくすることが有
効であると考えられる。その場合に、前記式による曲げ
応力係数kを0.035以下とする点は、保護用シート
の曲げ変形により発生する力を小さくすることを目的と
する。
【0019】すなわち、自動車塗装面には曲面部が多く
占めることから、その塗装面に接着する保護用シートに
は曲げ弾性による応力が発生する。さらに塗装面に接着
する際に取込んだ気泡の周辺では保護用シートが極端に
曲げられて局所的な応力が発生し、かつ温度変化により
気泡の内圧が変化して曲げ荷重が増減する。前記の曲げ
応力係数は、かかる曲げ変形により保護用シートに発生
する力を小さくして塗膜変形を防止するための条件であ
る。
【0020】前記の式より曲げ応力係数kの低減には、
ヤング率を低くすることが有利であり、また環境変化に
よる保護用シートの変形には温度変化の関与が大きく、
その温度変化による保護用シートの変形は一般に小さく
て、微小変形領域での力の発生にはヤング率の関与が大
きく関与することからもヤング率の低減がより有利であ
るといえるが、ヤング率は強度や伸びとも関係し、保護
用シートの接着作業性や剥離作業性等と関係する。本発
明にては、曲面部が多く、かつ軟質な自動車塗膜面への
接着であることなどの点より、ヤング率は75N/mm2
以上、就中100〜2000N/mm2、特に300〜1
800N/mm2とされる。
【0021】また、曲げ応力係数kの低減には、支持基
材の厚さを小さくすることが有利であり、しかも保護用
シートでは支持基材のヤング率が主要で、そのヤング率
に基づく変形応力を低下させる点よりも支持基材は薄い
ほど有利であるといえるが、支持基材の厚さは保護用シ
ートの強度や保護機能、接着作業性や剥離作業性等の取
扱性などと関係する。本発明にてはかかる点より一般
に、10〜100μm、就中15〜80μm、特に20〜
70μmの支持基材厚さとされる。
【0022】上記したヤング率や支持基材の厚さなどを
踏まえて、自動車塗膜保護用シートにおける好ましい曲
げ応力係数は、塗膜変形による跡付き防止の点より、
0.001〜0.035、特に0.005〜0.033
である。
【0023】本発明において、支持基材の粘着剤層を付
設しない面には、必要に応じて剥離剤の表面処理層を設
けることもできる。剥離剤による処理は、保護用シート
をロール状に巻回したものの巻戻しを容易にする利点が
ある。剥離剤としては、適宜なものを用いてよく、特に
限定はない。ちなみにその例としては、ポリジメチルシ
ロキサン等のポリオルガノシロキサンを主成分としたシ
リコーン系剥離剤があげられる。付加反応型や縮合反応
型等の熱硬化タイプ、紫外線や電子線等の放射線硬化タ
イプなどのシリコーン系剥離剤が好ましく用いうる。
【0024】また(メタ)アクリル酸の高級アルコール
エステルの重合体やそれと他種モノマーとの共重合体、
あるいはポリビニルアルコールやセルロースの如き水酸
基含有ポリマーと、長鎖アルキル基を有するイソシアネ
ート化合物との反応物等からなる長鎖アルキル系剥離剤
なども用いうる。その長鎖アルキル基の炭素数が12〜
24のものが好ましく用いうる。
【0025】支持基材の粘着剤層を付設する面には、粘
着剤層との密着力の向上を目的に下塗り剤(プライマ
ー)による処理や、コロナ処理、プラズマ処理、スパッ
タ処理等の電気化学的処理などの適宜な表面処理を必要
に応じて施すこともできる。
【0026】粘着剤層は、ポリイソブチレン、又はイソ
ブチレン・イソプレン共重合体(ブチルゴム)、あるい
はそれらの混合物を用いて形成することができる。凝集
力不足による糊残りの防止性や保護用シートを巻回体と
した場合のロール形態の変形の防止性、支持基材の変形
による応力の緩和性や塗膜変形の跡付きの防止性、接着
力の発現性などの点より、ポリイソブチレン又はイソブ
チレン・イソプレン共重合体としては、重量平均分子量
が30万〜80万、就中60万以下のものが好ましく用
いうる。
【0027】保護用シートの形成は例えば、溶剤による
粘着剤成分の溶液や粘着剤成分の溶融液を支持基材に塗
布する方法、前記に準じセパレータ上に形成した粘着剤
層を支持基材上に移着する方法などの適宜な方法で行う
ことができる。
【0028】形成する粘着剤層の厚さは、接着力の発現
性や塗膜変形の跡付きの防止性、保護用シート端部での
糊残りの防止性や保護用シートを巻回体とした場合のロ
ール形態の変形の防止性などの点より、10〜20μ
m、就中14μm以上が好ましい。なお粘着剤層は必要に
応じて、実用に供されるまでの間、セパレータなどを仮
着して保護される。
【0029】粘着剤層の形成に際しては、必要に応じ紫
外線安定剤を配合して耐候性の向上を図ることもでき
る。その紫外線安定剤としては、上記の支持基材で例示
したものなどが用いられる。粘着剤層における紫外線安
定剤の配合量は、0.1〜5重量%、就中3重量%以下
が好ましい。
【0030】本発明の自動車塗膜保護用シートは、アク
リル・ウレタン系塗料などの2液型のウレタン系塗料か
らなる未完全硬化の自動車塗膜に接着するためのもので
ある。その未完全硬化状態とは、例えばヌープ硬度が5
〜13の自動車ボディ外板用塗膜、ヌープ硬度が2〜8
の自動車バンパー用塗膜、あるいは塗膜硬度等に基づい
て決定される完全硬化状態の40〜80%の未硬化状態
にある自動車部品の塗膜などの如く、加熱硬化処理後の
熟成処理時間の一部を省略した不完全な熟成処理状態を
いう。
【0031】従って本発明の自動車塗膜保護用シート
は、上記したように海外等への移送時間を自動車塗膜の
熟成処理に利用する方式に用いられるものであり、熟成
処理が未完全な自動車塗膜に接着して適用されるもので
ある。なお保護用シート接着対象の自動車塗膜における
熟成状態は、その塗膜の種類による硬度発生特性などに
応じて適宜に決定され、一般には前記の如く、ヌープ硬
度等による塗膜硬度などに基づいて決定される完全硬化
状態の40〜80%の未硬化状態とされる。
【0032】実施例1 ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリス
チレン換算の重量平均分子量(以下同じ)が65万のポ
リイソブチレン100部(重量部、以下同じ)と重量平
均分子量が9万のポリイソブチレン20部のトルエン7
50部による粘着剤溶液を、厚さ30μmで酸化チタン
含有のポリプロピレ系フィルムに塗布し、80℃で3分
間乾燥処理して、厚さ15μmの粘着剤層を有する保護
用シートを得た。
【0033】前記のポリプロピレ系フィルムは、MFR
4g/10分のブロックポリプロピレン92.7部、酸化
チタン7部、及び2−(3−t-ブチル−5−メチル−
2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ
ール0.3部の配合物をTダイによる押出成形方式にて
形成した。
【0034】なお前記において、ゲルパーミエーション
クロマトグラフィーは、TSK gelG2000H H
R、G3000H HR、G4000H HR、及びGMH−
H HRの4本のカラム(いずれも東ソ株式会社製)を直
列に接続して使用し、溶離液にテトラヒドロフランを用
いて、流速1ml/分、温度40℃、サンプル濃度0.1
重量%テトラヒドロフラン溶液、サンプル注入量500
μlの条件で行い、検出器には示差屈折計を用いた(以
下同じ)。またMFRは、JIS K 7210に準拠
して、温度230℃、荷重21.18Nの条件でA法に
より測定した(以下同じ)。
【0035】実施例2 重量平均分子量が80万のポリイソブチレン100部と
重量平均分子量が9万のポリイソブチレン35部のトル
エン800部による粘着剤溶液を、厚さ35μmで酸化
チタン含有のポリプロピレ系フィルムに塗布し、80℃
で3分間乾燥処理して、厚さ18μmの粘着剤層を有す
る保護用シートを得た。なお前記のポリプロピレ系フィ
ルムは、MFR10g/10分のホモポリプロピレン54
部、MFR5g/10分のランダムポリプロピレン37.
7部、酸化チタン8部、及び2−(3−t-ブチル−5
−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール0.3部の配合物をTダイによる押出成
形方式にて形成した。
【0036】実施例3 重量平均分子量が40万のポリイソブチレン100部の
トルエン700部による粘着剤溶液を、厚さ25μmで
酸化チタン含有のポリプロピレ系フィルムに塗布し、8
0℃で3分間乾燥処理して、厚さ12μmの粘着剤層を
有する保護用シートを得た。なお前記のポリプロピレ系
フィルムは、厚さを相違させたほかは実施例1に準じて
形成した。
【0037】比較例1 ポリプロピレ系フィルムの厚さを50μmとしたほかは
実施例1に準じて保護用シートを得た。
【0038】比較例2 ポリプロピレ系フィルムの厚さを40μmとしたほかは
実施例2に準じて保護用シートを得た。
【0039】評価試験 参考例 厚さ0.8mmの鋼板に電着プライマー及び中塗りを工程
塗装したものの上塗りとして、ボディ外板用又はバンパ
ー用のアクリル・ウレタン系2液型塗料を塗布し、表1
に示した条件で硬化、熟成処理して塗装板を形成し、そ
の塗装板を23℃の恒温室に4時間放置したものについ
て、松沢精機社製、微小硬度計DMH−2型を用いて荷
重25g重、荷重保持時間20秒間の条件でヌープ硬度
を測定した。数値が大きいほど硬質であることを意味す
る。
【0040】前記の結果を表1に示した。
【表1】
【0041】実施例、比較例で得た保護用シートについ
て下記の試験を行った。 ヤング率、曲げ応力係数 23℃、65%RHの雰囲気下、幅25mmの保護用シー
トを引張試験機にて引張速度300mm/分、チャック間
隔100mmの条件で引張り、そのS−S曲線の応力の立
上り部の接線からヤング率(引張弾性率)を求め、それ
とフィルム厚より曲げ応力係数を算出した。
【0042】跡付き性、糊残り性 23℃、65%RHの雰囲気下、参考例で得た所定熟成
状態の塗装板に保護用シートを気泡と皺を取り込むよう
にして接着し、70℃で170時間加熱処理したのち室
温で24時間放置し、ついで塗装板より保護用シートを
剥離除去し、跡付き及び糊残りの有無を調べた。
【0043】前記において跡付き性については、塗装板
の塗膜表面の気泡と皺の取り込み部などに形成された段
差を測定し、下記の基準で評価した。 5:段差を視認できない場合 4:段差が0.1μm以下の場合 3:段差が0.1μm超〜0.5μm以下の場合 2:段差が0.5μm超〜1.0μm以下の場合 1:段差が1.0μm超の場合
【0044】前記の結果を表2に示した。
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白井 光義 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 佐野 建志 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 洞田 満 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 西山 直幸 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2液型ウレタン系塗料からなる未完全硬
    化の自動車塗膜に接着するための保護用シートであり、
    支持基材に粘着剤層を設けてなると共に、ヤング率Eが
    75N/mm2以上であり、かつ支持基材の厚さをhmmと
    したときに、式:k=Eh3で表される曲げ応力係数k
    が0.035以下であることを特徴とする自動車塗膜保
    護用シート。
  2. 【請求項2】 請求項1において、自動車塗膜がヌープ
    硬度5〜13のボディ外板用塗膜、ヌープ硬度2〜8の
    バンパー用塗膜、又は硬度に基づく完全硬化状態の40
    〜80%の未硬化状態にある塗膜である自動車塗膜保護
    用シート。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、支持基材が無
    機充填剤配合のオレフィン系ポリマーからなり、粘着剤
    層が重量平均分子量30万〜80万のポリイソブチレ
    ン、イソブチレン・イソプレン共重合体又はそれらの混
    合物よりなる厚さが10〜20μmのものである自動車
    塗膜保護用シート。
JP9113453A 1997-04-14 1997-04-14 自動車塗膜保護用シート Pending JPH10287852A (ja)

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JP (1) JPH10287852A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003500513A (ja) * 1999-05-22 2003-01-07 テサ・アクチエンゲゼルシヤフト ポリプロピレンブロック共重合体からなる表面保護用未延伸フィルム
US6686026B2 (en) 2002-04-08 2004-02-03 3M Innovative Properties Company Micro-channeled protective film

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