JPH10286919A - 収縮性防錆フィルムおよびそれを用いた包装方法 - Google Patents

収縮性防錆フィルムおよびそれを用いた包装方法

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JPH10286919A
JPH10286919A JP9098707A JP9870797A JPH10286919A JP H10286919 A JPH10286919 A JP H10286919A JP 9098707 A JP9098707 A JP 9098707A JP 9870797 A JP9870797 A JP 9870797A JP H10286919 A JPH10286919 A JP H10286919A
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山 正 雄 亀
Toshio Hirota
田 敏 夫 廣
Kozo Morishige
重 浩 三 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被包装物が大型の金属製品であっても、熱収縮
包装によって簡便に人手をかけずに十分な包装を行うこ
とができ、しかも包装時の加熱により気化性防錆剤が気
化して初期防錆効果を高めるとともに、長期にわたり防
錆効果を維持できる、大型の金属製品の包装用フィルム
に好適な収縮性防錆フィルムの提供。 【解決手段】エチレン系重合体を主成分とする樹脂から
なる基材層と、気化性防錆剤を含む防錆層とを有する収
縮性防錆フィルムであって、前記基材層と防錆層とを有
する2層フィルムを成形した後、延伸処理してなる収縮
性防錆フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、収縮性防錆フィル
ムおよびそれを用いる包装方法に関し、特に、高い防錆
効果を発揮するとともに、被包装物が大型の金属製品で
あっても、熱収縮包装によって簡便に人手をかけずに十
分な包装を行うことができる、大型の金属製品の包装用
フィルムに好適な収縮性防錆フィルム、およびその収縮
性防錆フィルムを用いる包装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、保管または搬送する金属製品を被
包して、金属製品の防錆を行うための包装材として、基
材フィルムに気化性防錆剤をコーティングしたものが用
いられている。この包装材は、比較的低温においても防
錆剤の気化性に優れるものであるため、高い防錆効果を
示し、各種金属製品の包装に利用されている。
【0003】一方、基材フィルム中に気化性防錆剤を含
有させたものも知られている。しかし、気化性防錆剤が
比較的高温で気化するものであるため、得られる防錆効
果が、気化性防錆剤をコーティングしたものに比べて劣
るという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、大型の鋼板コ
イル、切板積層物等の包装に際しては、包装作業が煩雑
であり、従来の気化性防錆剤をコーティングしたフィル
ムを用いても、密封シールを十分に行うことができなか
った。そのため、現在は、気化性防錆剤を含浸した防錆
紙を用いて、人手によって防錆のための包装が行われて
いる。
【0005】そこで本発明の目的は、被包装物が大型の
金属製品であっても、熱収縮包装によって簡便に人手を
かけずに十分な包装を行うことができ、しかも包装時の
加熱により気化性防錆剤が気化して初期防錆効果を高め
るとともに、長期にわたり防錆効果を維持できる、大型
の金属製品の包装用フィルムに好適な収縮性防錆フィル
ムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、エチレン系重合体を主成分とする樹脂か
らなる基材層と、気化性防錆剤を含む防錆層とを有する
収縮性防錆フィルムであって、前記基材層と防錆層とを
有する2層フィルムを成形した後、延伸処理してなる収
縮性防錆フィルムを提供するものである。
【0007】以下、本発明の収縮性防錆フィルム(以
下、「本発明のフィルム」という)について詳細に説明
する。
【0008】本発明のフィルムは、エチレン系重合体を
主成分とする樹脂からなる基材層と防錆層の2層を有す
る収縮性フィルムであって、防錆層中に気化性防錆剤を
含有するものである。
【0009】本発明のフィルムにおいて、基材層および
防錆層は、エチレン系重合体を含むものが好ましい。基
材層および防錆層を形成するエチレン系重合体を主成分
とする樹脂は、同種のエチレン系重合体からなるもので
もよいし、2種以上の異なるエチレン系重合体からなる
ものでもよい。用いられるエチレン系重合体としては、
例えば、低密度ポリエチレン(LDPE、LLDPE
等)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体等を
主成分とする樹脂などが挙げられる。
【0010】このエチレン系重合体を主成分とする樹脂
は、良好なフィルム成形性を示す点で、メルトフローレ
ート(MFR)が、0.1〜20g/10分、特に1〜
10g/10分であるものが好ましい。
【0011】また、防錆層に含有される気化性防錆剤
は、室温でも蒸発・昇華性を有し、防錆効果を発揮する
ものであれば、特に制限されず、例えば、有機カルボン
酸アミン塩、亜硝酸アミン塩、リン酸アミン塩、炭酸ア
ミン塩、あるいはベンゾトリアゾール、3−アミノ−
1,2,4−トリアゾール等の複素環式アミンなどが挙
げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて
用いられる。2層押出成形法には、押出機内の加熱によ
って防錆剤の気化による発泡等が生じないように比較的
高い気化温度を有する安息香酸アミン塩が好ましい。
【0012】また、防錆層における気化性防錆剤の含有
量は、エチレン系重合体を主成分とする防錆層の樹脂中
に、0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%で
あり、良好な防錆効果を得るとともに成形性を考慮する
と2〜7重量%の含有量が好ましい。防錆層における気
化性防錆剤の含有量が、0.5重量%より少ない気化性
防錆剤を含有する原料を使用すると、その防錆層の気化
性防錆剤が成形時に蒸発・昇華し、防錆層の内部におけ
る含有量が少なくなり過ぎて、長期の防錆効果が低下す
るので適当ではなく、また、気化性防錆剤の含有量が1
5重量%を超えて多くなり過ぎると、過剰分の防錆剤に
よって防錆効果が増加する割合が低下するとともに、高
濃度の防錆剤により、得られるフィルムの成形性が悪く
なるので、好ましくない。
【0013】本発明のフィルムにおいて、基材層および
防錆層は、前記エチレン系重合体を主成分とする樹脂お
よび気化性防錆剤以外に、必要に応じて、可塑剤、老化
防止剤、酸化防止剤、着色剤、補強剤等の添加剤を含有
していてもよい。
【0014】本発明のフィルムの厚さは、通常、10〜
200μm程度、好ましくは30〜150μm程度であ
る。また、基材層の厚さは、通常、25〜130μm程
度であり、防錆層の厚さは、通常、5〜20μm程度で
ある。また、防錆層/基材層の厚さの比は、通常、5/
95〜30/70、好ましくは10/90〜20/80
である。
【0015】本発明のフィルムは、共押出成形法によっ
て防錆層と基材層を同時に成形する方法、あるいは基材
層を形成した後、該基材層上に溶液コーティング法によ
り防錆層を形成する方法のいずれの方法にしたがって製
造してもよい。溶液コーティング法は、高濃度の防錆剤
を含有する防錆層を形成することができ、気化温度の低
い防錆剤が使用できる点で、有用である。また、共押出
成形法による方法は、一体成形により簡便に本発明のフ
ィルムを製造できるとともに、防錆層の内部から防錆剤
を徐々に放出できる徐放性を付与し、長期にわたって防
錆効果を持続できる利点があるため、好ましい。基材層
と防錆層の2層を有するフィルムを成形した後、延伸処
理する方法にしたがって、本発明のフィルムを製造する
ことができる。本発明のフィルムの製造において、2層
フィルムを成形するための2層押出成形法は、Tダイ成
形、インフレーション成形法等のいずれの方法でもよ
く、特に制限されない。特に、管状に形成される2層フ
ィルムの内側層に気化性防錆剤を含有する防錆層を形成
することができるため、インフレーション成形法が好ま
しい。また、本発明のフィルムの製造において、2層押
出成形法によるフィルムの押出温度は、気化性防錆剤の
蒸発・昇華を極力抑制するため、180℃以下の温度に
調整される。
【0016】以下、図1および2に基づいて、インフレ
ーション成形法によって、2層フィルムを成形する方法
を示し、本発明のフィルムについて説明する。
【0017】図1は、本発明のフィルムの製造に用いら
れるインフレーション成形に用いられる装置の構成例を
示す。このインフレーション成形装置1において、ホッ
パー2aから、本発明のフィルムの基材層を構成するエ
チレン系重合体を主成分とする樹脂、およびその他の必
要に応じて配合される成分を含む原料Aが、押出機3a
に供給され、加熱融して混練される。また、ホッパー2
bから、本発明のフィルムの防錆層を構成する、エチレ
ン系重合体を主成分とする樹脂、気化性防錆剤、および
その他の必要に応じて配合される成分を含む原料Bが、
押出機3bに供給され、加熱して混練される。押出機3
aで溶融混練された原料Aは、溶融・軟化状態で、押出
ダイ4に導入される。また、押出機3bで溶融混練され
た原料Bも、溶融・軟化状態で、押出ダイ4に導入され
る。押出ダイ4に導入された溶融・軟化状態の原料Aお
よび原料Bは、図2に示す通り、それぞれ配設された供
給路5aおよび5bを通り、合流点6で合流して2層流
となり、押出ダイ4の出口に設けられた環状吐出口7で
合流して押し出される。このとき、内側に配設された気
体吹き込み口8から吹き込まれる気体により膨張し、外
側9に原料Aからなる基材層、内側10に原料Bからな
る防錆層を有する2層フィルムからなる袋状の管状体1
1を形成して、引取り装置12によって上方に引き取ら
れる。このとき、気体吹き込み口8から吹き込まれる気
体の圧力を調整することにより、必要に応じてブロー比
(膨比)が1〜5倍、好ましくは2〜4倍に調整され
る。
【0018】また、押出ダイ4の出口近傍において、形
成された2層フィルムからなる管状体11は、例えば、
外側に配設された冷却用気体吹き込み装置13により、
必要であれば、冷却・固化される。管状体の冷却は、水
冷装置によって冷却・固化してもよい。引き取られた管
状体11は、引取り装置12で半分に折り込まれ、巻取
り装置14によってロール状の2層フィルムとして巻き
取られる。このとき、巻取り装置14に巻き取られる途
中に設けられた延伸装置15によって、延伸処理され
て、本発明のフィルムを製造することができる。
【0019】延伸処理は、得られた2層フィルムを外側
からヒーターで100℃以上に加熱し、内側から100
℃以上の加熱空気を入れ、縦1.5倍以上、横1.5倍
以上、好ましくは縦1.5〜3倍、横1.5〜3倍に延
伸することにより、防錆層の防錆剤と樹脂の界面が引き
延ばされて微細な孔が開き、内部の防錆剤の気化が可能
となり、また、防錆剤がフィルム表面に露出することに
より防錆効果を高め、しかも100℃以上の温度で40
%以上均質に収縮する本発明のフィルムを得ることがで
きる。
【0020】このインフレーション成形法による本発明
のフィルムの製造において、原料Aおよび原料Bは、前
記の各成分を配合・混練して得ることができる。例え
ば、防錆層を構成する原料Bは、まず、2軸押出成形機
等の混練装置を用いて、エチレン系重合体を主成分とす
る樹脂、気化性防錆剤、およびその他必要に応じて配合
される添加剤等を溶融・混練して、マスターバッチペレ
ットを調製し、次いで、実際のインフレーション成形の
際に、そのマスターバッチペレットを、ホッパー2bに
おいて、エチレン系重合体を主成分とする樹脂と配合し
て、所定の割合に混合して押出機3bに供給し、その押
出機3bの内部で、防錆層を構成する原料Bとする方法
で調製することが好ましい。また、基材層を構成する原
料Aについても、同様の方法で調整することができる。
マスターバッチペレットの調製において、エチレン系重
合体と気化性防錆剤の配合割合は、エチレン系重合体1
00重量部に対して、気化性防錆剤10〜60重量部、
好ましくは20〜40重量部の割合である。また、マス
ターバッチペレットの調製時の混練装置における加熱温
度は、130〜180℃、好ましくは140〜160℃
に調整される。さらに、押出機3bにおける加熱温度
は、130℃以上であって、気化性防錆剤の分解温度以
下の温度、好ましくは140〜160℃の範囲に調整さ
れる。
【0021】また、押出機3aおよび3bにおける溶融
原料AまたはBの押出圧は、通常、10〜200kg/
cm2 、好ましくは20〜80kg/cm2 に調整され
る。さらに、押出ダイ4の出口に設けられた環状押出口
7における溶融原料の押出温度は、通常、130〜18
0℃、好ましくは140〜160℃の範囲に調整され
る。
【0022】このインフレーション成形法において、原
料Bに含有される気化性防錆剤は、成形時の高温下に蒸
発または昇華して、管状体11の内部空間16内に充満
される。このとき、管状体11の内部空間16内が気化
性防錆剤によって過飽和の状態にあり、霧状に白濁する
程度に充満させれば、その後、気化性防錆剤が2層フィ
ルムの管状体の内側の内表面部に適度に均一に付着また
は含有されるため、有効である。
【0023】また、このインフレーション成形法におい
て、2層フィルムからなる管状体11の外側9に形成さ
れる基材層は、気化性防錆剤を含有していないため、イ
ンフレーション成形で2層フィルムの管状体11が押し
出された際に、その管状体11の内側に形成される防錆
層の気化性防錆剤が成形時の高温下に蒸発・昇華して
も、管状体11の内部に閉じ込められ、その管状体11
の外部に漏れることがなく、成形装置を含む作業場周辺
の作業環境の悪化を招くことがなく、有効である。
【0024】このインフレーション成形法による本発明
のフィルムの製造において、特定の高分解温度の気化性
防錆剤を高い配合割合で含有している原料を、2層フィ
ルムからなる管状体の内側となる防錆層に使用している
ので、気化性防錆剤が成形温度で分解して失われたり、
形成されつつあるフィルム内に気泡が著しく形成される
ことがない。また、その押出成形において防錆剤を含有
する樹脂層から蒸発・昇華した防錆剤が、溶融・軟化状
態の2層フィルムの管状体の内部空間に充満した後に、
再びその2層フィルムの管状体の内側の防錆層の表面部
に付着および含有されるので、その表面部の防錆剤がそ
の2層フィルムを包装に使用した最初から被包装物に対
して作用して十分な防錆効果を示すことができる。ま
た、包装時の加熱により気化性防錆剤が気化して、初期
防錆効果を高めることができる。さらに、本発明のフィ
ルムの防錆層の内部の気化性防錆剤が、徐々に表面に移
動して続いて気化するので長期間にわたって防錆効果を
示すことができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例により、
本発明をより具体的に説明する。なお、以下の実施例お
よび比較例における熱収縮率および防錆効果の測定また
は評価は、下記の方法にしたがって行った。
【0026】熱収縮率 1cm幅×30cm長さのフィルムを、固定しない状態
で、エアーオーブン中に110℃で10分間放置した
後、長さの変化を測定して熱収縮率を求める。
【0027】防錆効果の評価 JIS G3141に規定された冷間圧延鋼板(60m
m×80mm×1mm)を被包装試料として使用する。
この被包装試料を、温ナフサおよび温メタノールの順で
用いて洗浄した後、実施例または比較例で得られたフィ
ルムを用いてヒートシールにより予備密封包装し、さら
に、110℃で5分間加熱して収縮包装を施す。次に、
温度:50±1℃、相対湿度:100%に調整された湿
潤槽中に吊り下げ、促進試験を行う。防錆効果は、JI
S Z2912にしたがって錆の面積発生率を測定し、
錆の面積発生率が10%に達する迄の日数を、防錆効果
の指標とする。
【0028】(実施例1)低密度ポリエチレン(三井石
油化学工業(株)製、商品名:ミラソン、銘柄名:11
P、密度:0.92g/cm3 、MFR:10g/10
分)80重量部、安息香酸アンモニウム塩の粉末20重
量部の割合で、2軸押出機に供給して、150℃で混練
して、ペレット状のマスターバッチを調製した。次に、
図1に示す構造のインフレーション成形法による製造装
置において、押出機3aに低密度ポリエチレン単味を供
給して原料Aとして150℃で供給路5aに供給し、ま
た、同時に、押出機3bに、前記のマスターバッチと低
密度ポリエチレンとを適宜配合して気化性防錆剤を表1
に示す割合で含有する原料Bを150℃で調製しながら
供給路5bに供給し、また、同時に、そのダイの環状吐
出口7から2層フィルムの管状体11を150℃の押出
温度で押し出して、その2層フィルムの管状体の内層か
ら気化性防錆剤を蒸発および昇華させて前記管状体の内
部空間16の内部に白濁するほどに充満させる。次い
で、その管状体を空冷によって冷却し固化して内層(気
化性防錆剤を含有する層)の厚さが25μmであり、外
層の厚さが95μmである2層フィルムを形成し、成形
された管状体を半分に折り込んでさらにロール状に巻き
取って2層フィルムを得た。さらに、2層フィルムを外
側より130℃にヒーティングし、内側から110℃の
ホットエアーを入れ、3m/minの速度で、縦2倍、
横2倍に延伸し、30μmの厚さで、110℃で52%
収縮する収縮性防錆フィルムを作製した。次に、得られ
た収縮性防錆フィルムを用いて、110℃で3分間加熱
した冷間圧延鋼板を包装した後、ヒートシールにより密
閉した。
【0029】(実施例2)実施例1において、内層が気
化性防錆剤を5%含有する以外は、実施例1と同様にし
て収縮性防錆フィルムを製造した。防錆効果を実施例1
と同様に評価し、表1に示した。
【0030】(実施例3)実施例1において、縦1.5
倍、横1.5倍に延伸し、53μmの厚さで、110℃
で41%収縮する収縮性防錆フィルムを製造した。防錆
効果を実施例1と同様に評価し、表1に示した。
【0031】(比較例1)実施例1において、後延伸処
理を行わずに得られた2層フィルムについて、防錆効果
試験時、ヒートシール密封のみで収縮包装を行わなかっ
た以外は、実施例1と同様に防錆効果を評価し、表1に
示した。
【0032】
【0033】
【発明の効果】本発明の収縮性防錆フィルムは、高い防
錆効果を発揮するとともに、被包装物が大型の金属製品
であっても、熱収縮包装によって簡便に人手をかけずに
十分な包装を行うことができる。そのため、本発明の収
縮性防錆フィルムは、大型の金属製品の包装用フィルム
として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】インフレーション成形法による本発明の収縮性
防錆フィルムの製造を行うための装置構成例を説明する
図。
【図2】インフレーション成形法による本発明の収縮性
防錆フィルムの製造に使用する装置における押出ダイを
説明する断面図。
【符号の説明】
1 インフレーション成形装置 2a ホッパー 2b ホッパー 3a 押出機 3b 押出機 4 押出ダイ 5a 供給路 5b 供給路 6 合流点 7 環状吐出口 8 気体吹き込み口 9 外側 10 内側 11 管状体 12 引取り装置 13 冷却用気体吹き込み装置 14 巻取り装置 15 延伸装置 16 管状体11の内部空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 23:00 B29L 7:00 9:00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン系重合体を主成分とする樹脂から
    なる基材層と、気化性防錆剤を含む防錆層とを有する収
    縮性防錆フィルムであって、前記基材層と防錆層とを有
    する2層フィルムを成形した後、延伸処理してなる収縮
    性防錆フィルム。
  2. 【請求項2】前記気化性防錆剤が、有機カルボン酸アミ
    ン塩、亜硝酸アミン塩、リン酸アミン塩、炭酸アミン塩
    および複素環式アミンからなる群から選ばれる少なくと
    も1種である請求項1に記載の収縮性防錆フィルム。
  3. 【請求項3】前記気化性防錆剤が、安息香酸アミン塩で
    ある請求項3に記載の収縮性防錆フィルム。
  4. 【請求項4】前記防錆層が、気化性防錆剤とエチレン系
    重合体とを含むものである請求項1〜3のいずれかに記
    載の収縮性防錆フィルム。
  5. 【請求項5】前記防錆層における気化性防錆剤の含有率
    が0.5〜15重量%である請求項4に記載の収縮性防
    錆フィルム。
  6. 【請求項6】前記基材層および防錆層が、2層押出成形
    法によって成形されるものである請求項1〜5のいずれ
    かに記載の収縮性防錆フィルム。
  7. 【請求項7】前記2層押出成形法が、防錆層を内側に形
    成するインフレーションフィルム成形法である請求項6
    に記載の収縮性防錆フィルム。
  8. 【請求項8】前記2層フィルムの成形を、気化性防錆剤
    の分解温度以下の成形温度で行う請求項6または7に記
    載の収縮性防錆フィルム。
  9. 【請求項9】100℃以上の温度における熱収縮率が4
    0%以上である請求項1〜8のいずれかに記載の収縮性
    防錆フィルム。
  10. 【請求項10】前記延伸処理が、エチレン系重合体の融
    点以下の温度において2層フィルムを縦方向の延伸倍率
    1.5倍以上、横方向の延伸倍率1.5倍以上に延伸す
    る処理である請求項1〜9のいずれかに記載の収縮性防
    錆フィルム。
  11. 【請求項11】基材層と、気化性防錆剤を含む防錆層と
    の2層からなる収縮性防錆フィルムの防錆層側を内側に
    して被包装物を包装し、該収縮性防錆フィルムを加熱し
    て被包装物に密着させるとともに、防錆剤を収縮性防錆
    フィルムと被包装物との間の空間内に気化させる包装方
    法。
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