JPH10286675A - 溶接装置及び溶接方法 - Google Patents

溶接装置及び溶接方法

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JPH10286675A
JPH10286675A JP9556797A JP9556797A JPH10286675A JP H10286675 A JPH10286675 A JP H10286675A JP 9556797 A JP9556797 A JP 9556797A JP 9556797 A JP9556797 A JP 9556797A JP H10286675 A JPH10286675 A JP H10286675A
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JP
Japan
Prior art keywords
welding
electrode
groove
tip
insulating coating
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Pending
Application number
JP9556797A
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English (en)
Inventor
Yukio Kida
幸生 木田
Takeshi Koakutsu
▲斌▼ 小圷
Yasuaki Sugie
保彰 杉江
Minoru Isaka
実 井坂
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】狭開先面内部でもウェービング運動を行えるこ
とを可能とし、溶着金属の削減,残留応力の低減及び変
形の少ない健全な溶接を可能とする。 【解決手段】先端部を除く部分に絶縁コーティング5を
施すことにより、電極1の先端のみからアークが発生す
る。トーチは外側をガスノズルで覆われており、内部に
溶接金属の酸化を防ぐため不活性ガスが流れている。ま
た電極1を平板状にしたことにより、狭い開先面内でウ
ェービング運動が可能であり、健全な溶接ビードを得る
ことが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は溶接装置および溶接
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来例について図5を用いて説明する。
図5に示すように従来のTIG溶接法は狭開先内部を溶
接する場合には、タングステン電極先端部以外からの放
電を防止するため扁平ノズル14を設けて溶接を行って
いる。タングステン電極1の周囲に絶縁を兼ねた扁平ノ
ズルを設け、ノズルごと開先内に挿入し溶接を行う構造
である。
【0003】実開昭55−11293 号公報は、タングステン
電極先端部を除いた部分に電気的絶縁材料からなる薄肉
のチューブを被覆した電極棒を装備している。薄肉のチ
ューブを被覆した電極棒を装備することによってタング
ステン電極先端部以外からの放電を防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記に示す従来技術で
は狭開先部で健全な溶接ビードを得るのに限界があっ
た。
【0005】図5で従来技術では扁平ノズルを設けて溶
接を行っており、これはタングステン電極の周囲に絶縁
を兼ねた扁平ノズルを設け、ノズルごと開先内に挿入し
溶接を行う構造であった。しかしこの場合扁平ノズルが
入り込めないような狭開先部では溶接が不可能であり、
また扁平ノズルの外径に近い狭開先内部でのウェービン
グ溶接方法に至るところまでは考慮されていない。
【0006】また、図6に示した従来技術ではタングス
テン電極先端部を除いた部分に電気的絶縁材料からなる
薄肉のチューブ15を被覆した電極棒を装備することに
よって、タングステン電極先端部以外からの放電を防止
する構造である。この方式はチューブの加工上の問題と
して薄肉化に限度があり、チューブの外径に近い狭開先
内部でのウェービング溶接方法に至るところまでは考慮
されていない。また、タングステン電極と薄肉のチュー
ブとの熱膨張率の違いから隙間が発生し、薄肉のチュー
ブがずれ落ちること、及び薄肉のチューブ自体に割れが
発生することが懸念される。また横向き、及び上向き姿
勢では薄肉のチューブはずれ落ちる心配は少ないが、下
向きの施工姿勢では薄肉のチューブを固定するための加
圧機構又は密着させる機構が必要である。
【0007】本発明の目的は、従来使用されていた絶縁
を兼ねた扁平ノズルや絶縁チューブを使用せずに従来よ
りも狭い狭開先部でも健全な溶接を実現することにあ
る。狭開先化することにより、溶着金属の削減,残留応
力の低減及び変形の少ない溶接を実現することが出来
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】トーチの電極を平板状に
し、電極先端のみを残して絶縁コーティングを行うこと
により、アーク放電を電極先端部からのみ発生させるこ
とが可能となる。このため狭開先内溶接や通常開先内で
ウェービング運動を行ってもアークが電極中央部と開先
内壁面との間で発生することなく電極先端部と溶融池の
間のみしか発生せず、健全な溶接ビードを得ることがで
きる。また電極先端のみを残して絶縁コーティングを行
ったことにより、従来使用していた扁平ノズルを設ける
必要がなくなり、従来より狭い開先でも溶接が可能とな
る。
【0009】イナートガスアーク溶接で、開先面側に絶
縁コーティングを施すことにより、アーク放電の発生を
電極と溶融池の間のみに限定させることが可能となる。
このためウェービング運動を行っても電極と開先内壁面
との距離が電極先端と溶融池との距離より狭くなった場
合でも、アークの発生は電極先端と溶融池との間で行わ
れ健全な溶接ビードを得ることができる。また開先面側
に絶縁コーティングを施すことによって、従来使用して
いた扁平ノズルを設ける必要がなくなり、従来よりも狭
い開先でも溶接が可能となる。
【0010】金属の温度が高くなると、内部の自由電子
の移動速度が速くなり、金属表面から放出され易くな
る。そこで電極先端を加熱することによってアーク放電
を電極先端部から優先的に発生させることが可能とな
る。このため狭開先内溶接でウェービング運動を行って
もアークが電極先端部からしか発生せず、健全な溶接ビ
ードを得ることができる。またアーク放電が電極先端部
から優先的に発生させることが可能となったために、従
来使用していた扁平ノズルを設ける必要がなく、従来よ
り狭い開先でも溶接が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図1から
図4により説明する。
【0012】図1は本発明の一実施例を示すトーチの電
極を平板状にし、電極先端のみを残して絶縁コーティン
グを施したイナートガスアーク溶接トーチの詳細図であ
る。図1で電極1先端部を除く部分に絶縁コーティング
材5を施すことにより、電極先端からアーク8を発生さ
せるものである。トーチは外側をガスノズル2で覆われ
ており、内部に溶接金属の酸化を防ぐため不活性ガス3
が流れている。また電極に絶縁コーティングを行ったこ
とにより、従来使用していた扁平ノズルを設ける必要が
なく、狭開先7でも溶接が可能となる。ここで使用した
電極は機械加工を施して板厚を0.5mmにした後、表面
に電極にAl23,SiO2,ZrO2,Cr23等の絶
縁性セラミックを溶射により100μmの厚さで均一に
コーティングしたものであり、使用前に電極先端部のみ
絶縁コーティングを除去している。この平板状にし、か
つ絶縁コーティングを施した電極を用いることにより、
母材の板厚が50mmのSUS304をトーチ側開先ギャプ5mm
で溶接することが可能である。溶接方法は自動溶接を適
用する。標準溶接条件は、電流200A,電圧12V,
溶接速度15cm/分,ワイヤ送給速度0.5m/分 であ
る。開先角度が非常に小さいため表面張力が大きくなり
全姿勢溶接でもビードが垂れることなく溶接することが
可能である。
【0013】図2は本発明の一実施例を示す開先面側に
絶縁コーティングを施した詳細図である。図2で、マス
クを用いて開先7面側に絶縁コーティング材9を溶射に
よって層状に施す。初層溶接後、次に溶接を行う範囲の
絶縁コーティング材を除去していくことによって、溶接
部を限定しながら随時溶接を行っていく。電極上部は外
側がガスノズル2で覆われており、内部に溶接金属の酸
化を防ぐため不活性ガス3が流れている。開先面側に絶
縁コーティングを施すことによって、従来使用していた
扁平ノズルを設ける必要がなく、従来よりも狭い開先で
も溶接が可能となる。初層溶接をする範囲は、絶縁コー
ティングが施されていないので、アーク放電8を開先内
狙い位置(初層溶接部)と電極の間で発生させることが
可能となる。
【0014】図3は本発明の一実施例を示す電極先端の
み加熱を施した詳細図である。図3で、電極1先端を加
熱10することによって電極先端から優先的にアークを
発生させるものである。電極上部は外側をガスノズル2
で覆われており、内部に溶接金属の酸化を防ぐため不活
性ガス3が流れている。電極先端を加熱する方法は、あ
らかじめアーク8を発生させることによりジュール熱で
加熱する。電極先端加熱が行われた時点で狭開先7で溶
接を開始する。アーク放電が電極先端部から発生させる
ことが可能となることにより、従来使用していた扁平ノ
ズルを設ける必要がなく、従来よりも狭い開先でも溶接
が可能となる。
【0015】図4は狭開先内でウェービング運動を行っ
た時の詳細図である。ウェービング運動を行う場合で
は、電極1先端と狭開先7面側との距離よりも、電極先
端以外の場所と狭開先面側との距離が近くなる場合があ
り、その最近接部分からアーク放電が発生する可能性が
あった。本発明により、電極先端からアークを発生させ
ることが可能となり、ウェービング運動を行ってもアー
クの発生は電極先端と溶融池との間で行われ、安定した
健全な溶接ビードを得ることができる。
【0016】
【発明の効果】電極を平板状にしたことにより電極先端
部以外からのアーク放電の可能性を低減し、従来技術で
使用されていた扁平ノズルさえ入り込めないような狭い
開先に対して安定した溶接を可能とした。このため開先
の形状を従来よりも更に狭い開先にすることが可能にな
り、入熱量の低減による残留応力の低減,開先断面積の
減少による溶着量の低減、及び溶接時間を短縮すること
ができる。
【0017】開先面側に絶縁コーティングを施すことに
より電極と開先内とのアーク放電の発生を各層の溶接施
工上必要な位置に限定することを可能とし、従来技術で
使用されていた扁平ノズルさえ入り込めないような狭い
開先に対して安定した溶接を可能とした。このため開先
の形状を従来よりも更に狭い開先にすることが可能にな
り、入熱量の低減による残留応力の低減,開先断面積の
減少による溶着量の低減、及び溶接時間を短縮すること
ができる。
【0018】電極先端を加熱することによって電極先端
から優先的にアークを発生させることにより、開先内で
のアーク位置を限定し、従来技術で使用されていた扁平
ノズルさえ入り込めないような狭い開先に対して安定し
た溶接が可能とした。このため開先の形状を従来よりも
更に狭い開先にすることが可能であり、入熱量の低減に
よる残留応力の低減,開先断面積の減少による溶着量の
低減、及び溶接時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明である絶縁コーティングを施したイナー
トガスアーク溶接機の縦断面図。
【図2】本発明である開先面側に絶縁コーティングを施
した縦断面図。
【図3】本発明である電極先端のみ加熱を施した縦断面
図。
【図4】本発明である狭開先内でウェービング運動を行
った時の縦断面図。
【図5】従来技術である絶縁チューブを被覆したTIG
溶接機の縦断面図。
【図6】従来技術である扁平ノズルを設けたTIG溶接
機の縦断面図。
【符号の説明】
1…電極、2…ガスノズル、3…不活性ガス、5…絶縁
コーティング材、7…狭開先、8…アーク、9…開先部
絶縁コーティング材、10…先端加熱部、14…扁平ノ
ズル、15…絶縁チューブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井坂 実 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イナートガスアーク溶接において、トーチ
    の電極を平板状にし、電極先端のみを残して絶縁コーテ
    ィングした電極棒を装備したことを特徴とする溶接装
    置。
  2. 【請求項2】イナートガスアーク溶接において、開先面
    側に絶縁コーティングを層状に施し、初層溶接後、次に
    溶接を行う範囲の絶縁コーティング材を随時はがしてい
    くことによって、溶接を行っていくことを特徴とする溶
    接方法。
  3. 【請求項3】イナートガスアーク溶接において、電極先
    端部を加熱することによって優先的に電極先端のみから
    アークを発生させ、溶接を行うことを特徴とする溶接方
    法。
  4. 【請求項4】請求項1又は請求項2又は請求項3におい
    て、開先内部でウェービング運動を行っても、電極との
    アーク発生位置を溶融池と電極先端に限定させることが
    可能な溶接方法。
JP9556797A 1997-04-14 1997-04-14 溶接装置及び溶接方法 Pending JPH10286675A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102814577A (zh) * 2012-08-23 2012-12-12 大连理工大学 一种立体式分布的双电弧焊接方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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