JPH10286606A - ハウジングレス圧延機 - Google Patents

ハウジングレス圧延機

Info

Publication number
JPH10286606A
JPH10286606A JP30828497A JP30828497A JPH10286606A JP H10286606 A JPH10286606 A JP H10286606A JP 30828497 A JP30828497 A JP 30828497A JP 30828497 A JP30828497 A JP 30828497A JP H10286606 A JPH10286606 A JP H10286606A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
bearing block
work
rolling mill
work roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP30828497A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiji Mizuta
桂司 水田
Kazuo Morimoto
和夫 森本
Tadahisa Miyaguchi
周久 宮口
Shuji Maniwa
修二 馬庭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP30828497A priority Critical patent/JPH10286606A/ja
Priority to KR1019980043464A priority patent/KR19990062529A/ko
Publication of JPH10286606A publication Critical patent/JPH10286606A/ja
Priority to AU91362/98A priority patent/AU710639B2/en
Priority to EP98121273A priority patent/EP0916417A3/en
Priority to US09/188,186 priority patent/US6065318A/en
Priority to CA002253171A priority patent/CA2253171A1/en
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハウジングを不要として、重量軽減,制作費
低減と設置スペースの縮小が図れると共に圧延材の板厚
および蛇行を容易に制御することができる圧延機を提供
する。 【解決手段】 上ワークロール1および下ワークロール
2を支持する上ベアリングブロック3および下ベアリン
グブロック4を入側および出側でそれぞれ上下で互いに
引張り合う圧下シリンダ5を設けて、大重量のハウジン
グを不要とし、圧延機の構造を簡単にすることを可能に
した。また、圧下シリンダ5を上,下球面ブッシュ6,
7を用いて傾動可能に構成し、下ベアリングブロック4
の脚部4cをロールクロス方向に回動自在に支持し、下
ベアリングブロック4に下クロスシリンダ15を設け、
上ベアリングブロック3に上クロスシリンダ13を設け
て、上ワークロール1および下ワークロール2を互いに
クロスさせて帯材50を圧延するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯鋼や棒鋼等を圧
延する圧延機に係り、一層詳細には、上,下ワークロー
ルの両端を上,下ベアリングブロックによってそれぞれ
支持し、この上,下ベアリングブロックを上下方向に互
いに引張り合うことによって上ワークロールを圧下し、
ハウジングを不要とした圧延機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の圧延機として、図11および図1
2に示すものがある。これらの図において、51は上ワ
ークロール、52は下ワークロールであり、上ロールチ
ョック53および下ロールチョック54にそれぞれ軸着
され、ハウジング61のパスラインの上下に内装されて
いる。55は圧下スクリュウ、56は上ワークロール5
1の高さを微調整する圧下シリンダである。57は上ク
ロスシリンダ、58は下クロスシリンダであり、そのロ
ッド部先端には上ロールチョック53および下ロールチ
ョック54と係合するクロスヘッド59,60が装着さ
れている。
【0003】作業側のハウジング61には上スラスト受
けブロック62および下スラスト受けブロック72が装
着される。そして、上ロールチョック53には、図11
に示すように、前記上スラスト受けブロック62を利用
して、同上スラスト受けブロック62の切欠き部62a
に嵌挿されたローラ63と、このローラ63を軸支して
上ロールチョック53に枢着された軸65およびレバー
64と、この双方のレバー64を連結するリンク66と
から成る4リンク式のスラスト受け装置が装設されてい
る。一方、下ロールチョック54も、前記下スラスト受
けブロック72を利用して、前記と同様の4リンク式の
スラスト受け装置が装設されている。
【0004】圧下スクリュウ55を回転し、上ロールチ
ョック53および上ワークロール51の高さを調整し、
帯材50の圧延に必要な上ワークロール51と下ワーク
ロール52のロールギャップを設定し、上,下クロスシ
リンダ57,58によって上ワークロール51および下
ワークロール52をクロス点CP を中心に互いに反対方
向に回動して所要のクロス角θでクロスさせる。そし
て、上ワークロール51および下ワークロール52を図
示しない駆動装置によって駆動回転して搬送された帯材
50を噛込ませ、圧下シリンダ56によって上ワークロ
ール51の高さを微調整すると共に、上,下クロスシリ
ンダ57,58によってクロス角θを微調整しながら帯
材50の板厚および板形状を良好に保持して所要の板厚
に圧延する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の圧延機
では、上,下ロールチョック53,54等を内装した大
重量のハウジング61と、圧下スクリュウ55および圧
下シリンダ56等を具備した複雑な構造の圧下装置およ
び4リンク式の複雑な構造のスラスト受け装置を必要と
する。
【0006】従って、圧延機の製作費および維持管理費
が高価なものになると共に、広い設置スペースを必要と
し、かつハウジングの圧延方向の幅が広いのでこの圧延
機をタンデムに列設した場合にはそのラインが長くなる
という問題点があった。
【0007】そこで、本発明の目的は、ハウジングを不
要として、重量軽減,制作費低減と設置スペースの縮小
が図れると共に圧延材の板厚および蛇行を容易に制御す
ることができる圧延機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるハウジング
レス圧延機は、次のように構成することで、前記課題を
解決するための手段とする。 (1)上ワークロールおよび下ワークロールと、この
上,下ワークロールの両端部をそれぞれ支持する上ベア
リングブロックおよび下ベアリングブロックと、この上
ベアリングブロックと下ベアリングブロックとを入側お
よび出側でそれぞれ上下で互いに引張り合うように設け
たロール圧下装置とを具備したものである。
【0009】(2)(1)の項の圧延機であって、前記
上ベアリングブロックおよび下ベアリングブロックの入
側および出側に突出部をそれぞれ形成し、この各々の突
出部に上下で対向する球面部をそれぞれ形成した上球面
穴および下球面穴をそれぞれ穿設し、この各々の上,下
球面部とそれぞれ摺動する上球面ブッシュおよび下球面
ブッシュを前記ロール圧下装置の上下に設けて傾動可能
とし、前記下ベアリングブロックの脚部をロールクロス
方向に回動自在に支持し、前記下ベアリングブロックに
下ロールクロス装置を設け、前記上ベアリングブロック
に上ロールクロス装置を設けたものである。
【0010】(3)(2)項の圧延機であって、前記上
ワークロールと下ワークロールの少なくともいずれか一
方のスラスト方向の前記上ベアリングブロックと下ベア
リングブロックの少なくともいずれか一方に被支持部材
を設けると共に、反スラスト方向の前記上ベアリングブ
ロックと下ベアリングブロックの少なくともいずれか一
方に前記被支持部材と係合するスラスト受け部材を設
け、このスラスト受け部材の前記被支持部材支持面をワ
ークロールクロス点を中心とする半径の円弧状曲面に形
成したものである。
【0011】(4)(1)項の圧延機であって、駆動側
および作業側の前記上ベアリングブロックおよび下ベア
リングブロックの入側および出側の前記ロール圧下装置
の圧下シリンダにそれぞれ設けた入・駆動側圧下量検出
器,出・駆動側圧下量検出器,入・作業側圧下量検出器
および出・作業側圧下量検出器と、前記各々の圧下シリ
ンダの負荷圧力をそれぞれ検出するように設けた入・駆
動側圧力検出器,出・駆動側圧力検出器,入・作業側圧
力検出器および出・作業側圧力検出器と、この各々の圧
下量検出器と圧力検出器の検出信号を受信して前記上,
下ワークロールの駆動側および作業側のロール圧下装置
を作動させるロールギャップ制御装置とを具備したもの
である。
【0012】(5)(1)項の圧延機であって、駆動側
および作業側の前記上ベアリングブロックおよび下ベア
リングブロックの入側および出側の前記ロール圧下装置
の圧下シリンダにそれぞれ設けた入・駆動側圧下量検出
器,出・駆動側圧下量検出器,入・作業側圧下量検出器
および出・作業側圧下量検出器と、前記上下ワークロー
ルの入側に設けた蛇行検出器と、この各々の圧下量検出
器と蛇行検出器の検出信号を受信して前記上,下ワーク
ロールの駆動側および作業側のロール圧下装置を作動さ
せるロールギャップ制御装置とを具備したものである。
【0013】[作用] (1)ロール圧下装置によって上ベアリングブロックを
昇降させて上ワークロールと下ワークロールのロールギ
ャップを設定して上ワークロールおよび下ワークロール
を駆動回転し、搬送された圧延材をこのロールギャップ
に噛込ませて所要の板厚に圧延する。
【0014】圧延材の圧延中は、その板厚変動に応じて
ロール圧下装置を微作動させてロールギャップを微調整
し、所要の板厚に保持する。
【0015】(2)(1)項の作用に加え、上ロールク
ロス装置と下ロールクロス装置とによって上ベアリング
ブロックおよび上ワークロールと下ベアリングブロック
および下ワークロールとをワークロールクロス点を中心
に互いに反対方向に回動させて上ワークロールと下ワー
クロールとを所要のクロス角でクロスさせ、上ワークロ
ールおよび下ワークロールを駆動回転し、搬送された圧
延材を前記ロールギャップに噛込ませて所要の板厚に圧
延する。
【0016】圧延材の圧延中にその板幅方向の板厚分布
が変動すると上ロールクロス装置および下ロールクロス
装置を微作動させてクロス角を微調整し、圧延材の板形
状を良好に保持する。上ワークロールと下ワークロール
とをクロスさせるとロール圧下装置が傾動してロールギ
ャップが僅かに小さくなるので、各々のロールクロス装
置の作動ストローク長さによってロール圧下装置を作動
させ、前記ロールギャップを補正する。
【0017】(3)(2)項の作用に加え、上ワークロ
ールと下ワークロールとを互いにクロスさせて圧延材を
圧延すると、そのクロス角に応じて上ワークロールと下
ワークロールには互いに反対のロール軸方向に上スラス
ト力および下スラスト力がそれぞれ発生する。この上ス
ラスト力を、上ベアリングブロックのスラスト方向にあ
る被支持部材と反スラスト方向にあるスラスト受け部材
の少なくともいずれか一方を介して下ベアリングブロッ
クの反スラスト方向にあるスラスト受け部材と上ベアリ
ングブロックのスラスト方向にある被支持部材の少なく
ともいずれか一方によって支持する。一方、下スラスト
力を下ベアリングブロックのスラスト方向にある被支持
部材と反スラスト方向にあるスラスト受け部材の少なく
ともいずれか一方を介して上ベアリングブロックのスラ
スト方向にある被支持部材と反スラスト方向にあるスラ
スト受け部材の少なくともいずれか一方によって支持す
る。
【0018】この結果、上スラスト力と下スラスト力と
は互いに相殺され、上,下ワークロールはロール軸方向
に移動しない。クロス角の変動中は、スラスト受け部材
の円弧状曲面に沿って上ベアリングブロックおよび下ベ
アリングブロックがワークロールクロス点を中心に回動
する。
【0019】(4)(1)項の作用に加えて、予め、ロ
ールギャップ制御装置に上,下ワークロールのギャップ
設定値をそれぞれ入力し、駆動側および作業側の入側お
よび出側の各々の圧下シリンダの圧下量に変換してお
く。
【0020】そして、入・駆動側圧下量検出器,出・駆
動側圧下量検出器,入・作業側圧下量検出器および出・
作業側圧下量検出器によって各々の圧下シリンダの圧下
量を検出しながら各々のロール圧下装置を作動させてそ
の圧下量を調整し、駆動側および作業側の上,下ワーク
ロールのロールギャップを設定して上,下ワークロール
を駆動回転し、搬送された圧延材をこのロールギャップ
に噛込ませて所要の板厚に圧延する。
【0021】圧延材の圧延中は各々の圧下量検出器によ
って各々の圧下シリンダの圧下量を検出すると共に、入
・駆動側圧力検出器,出・駆動側圧力検出器,入・作業
側圧力検出器および出・作業側圧力検出器によって各々
のシリンダの負荷圧力を検出し、ロールギャップ制御装
置に送信して入・駆動側,出・駆動側,入・作業側およ
び出・作業側の圧延荷重量を算出する。
【0022】この圧延荷重量の駆動側・作業側間アンバ
ランス量から算出した蛇行補正量および予め設定した各
々の圧下量と各々の圧下位置検出器によって検出した圧
下量とを比較演算し、各々の入側圧下シリンダと出側圧
下シリンダとを同調させながら各々のロール圧下装置を
作動させてその圧下量を調整し、圧延材の板厚および蛇
行を制御する。
【0023】(5)(1)項の作用に加え、予め、ロー
ルギャップ制御装置に上,下ワークロールのギャップ設
定値をそれぞれ入力し、各々の圧下シリンダの圧下量に
変換しておき、各々の圧下量検出器によって各々の圧下
シリンダの圧下量を検出しながら各々のロール圧下装置
を作動させてその圧下量を調整し、駆動側および作業側
の上,下ワークロールのロールギャップを設定して上,
下ワークロールを駆動回転し、圧延材を所要の板厚に圧
延する。
【0024】圧延材の圧延中は蛇行検出器によって帯材
の入側の蛇行量を検出し、ロールギャップ制御装置に送
信して各々の蛇行補正量を算出し、この各々の蛇行補正
量および予め設定した各々の圧下量と各々の圧下量検出
器によって検出した圧下量とを比較演算し、各々の入側
圧下シリンダと出側圧下シリンダとを同調させながら各
々のロール圧下装置を作動させてその圧下量を調整し、
圧延材の板厚および蛇行を制御する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るハウジングレ
ス圧延機を実施例により図面を用いて詳細に説明する。
【0026】[第一実施例] [構成]図1は本発明の第一実施例としての、ハウジン
グレスワークロールクロス圧延機の一部を破断した平面
図、図2は図1の圧延機の一部を破断した側面図であ
る。図示のように、上ワークロール1および下ワークロ
ール2の作業側端部および駆動側端部は上ベアリングブ
ロック3および下ベアリングブロック4によってそれぞ
れ支持されている。
【0027】下ベアリングブロック4の入側および出側
の脚部4cは、クロス点CP を中心にして円弧状に摺動
するように、床に着座固定されたベースブロック17に
よってそれぞれ支持されている。この各々の脚部4cの
作業側および駆動側端部はクロス点CP を中心とする半
径R2 の円弧状に形成され、この円弧部と摺動するスト
ッパ18がベースブロック17に装着されている。一
方、上ベアリングブロック3は下ベアリングブロック4
の上面にそれぞれ作業側および駆動側に2個宛埋設され
たプルバックシリンダ9によって支持されている。
【0028】上ベアリングブロック3および下ベアリン
グブロック4の入側および出側には突出部3a,4aが
それぞれ設けられ、この各々の突出部3a,4aには上
球面穴3bおよび下球面穴4bの球面部が上下で対向す
るように穿設されている。この上球面穴3bおよび下球
面穴4bには上球面ブッシュ6の球面が上球面穴3bの
球面と摺動して傾動するように圧下シリンダ5が装設さ
れ、そのロッド部5aの下端部にはテーパナット8およ
び下球面穴4bの球面と摺動する下球面ブッシュ7が装
着されている。
【0029】各々のベースブロック17には下クロスシ
リンダ15が装設されそのクロスヘッド16は下ベアリ
ングブロック4の入側および出側にそれぞれ係合されて
いる。下ベアリングブロック4の入側および出側の上面
には、下クロスシリンダ15の2倍のストロークを有す
る上クロスシリンダ13が装設され、そのクロスヘッド
14は上ベアリングブロック3の入側および出側の突起
部3cにそれぞれ係合されている。
【0030】作業側の下ベアリングブロック4の上部に
はスラスト受けブロック12が装着され、上ベアリング
ブロック3の被支持ブロック11との摺動面はクロス点
Pを中心とするスラスト受け曲面半径R1 の円弧状に
形成されている。なお、被支持ブロック11の代わりに
従来の装置と同様のローラを用いてもよい。また、駆動
側の上ベアリングブロック3にもスラスト受けブロック
12を装着し、下ベアリングブロック4にも被支持ブロ
ック11を装着してもよい。
【0031】[作用・効果]各々のプルバックシリンダ
9および圧下シリンダ5によって上ワークロール1と下
ワークロール2とのロールギャップを設定すると共に、
各々の下クロスシリンダ15および上クロスシリンダ1
3によって下ベアリングブロック4および下ワークロー
ル2と上ベアリングブロック3および上ワークロール1
とをクロス点CP を中心に互いに反対方向に回動させて
上,下ワークロール1,2を所要のクロス角θでクロス
させ、上ワークロール1および下ワークロール2を図示
しない駆動装置、スピンドルおよび自在継手によって駆
動回転する。
【0032】この上ワークロール1と下ワークロール2
とのロールギャップに搬送された帯材50を噛込ませ、
所要の板厚に圧延する。
【0033】帯材50の圧延中にその板厚が変動すると
各々の圧下シリンダ5を作動させて板厚を微調整し、そ
の板幅方向の板厚分布が変動すると各々の下クロスシリ
ンダ15を作動させると共に上クロスシリンダ13を下
クロスシリンダ15の2倍のストローク長さで作動させ
てクロス角θを微調整し、帯材50の板形状を良好に保
持する。
【0034】また、上ワークロール1と下ワークロール
2とをクロスさせると、圧下シリンダ5が傾動してロー
ルギャップが僅かに小さくなるので、各々のクロスシリ
ンダ13,15の作動ストローク長さによって圧下シリ
ンダ5を作動させ、ロールギャップを補正する。
【0035】上ワークロール1と下ワークロール2とを
互いにクロスさせて帯材50を圧延すると、そのクロス
角θに応じて、図1に示すように、上ワークロール1に
は作業側への上スラスト力S1 が、また下ワークロール
2には駆動側への下スラスト力S2 がそれぞれ発生す
る。
【0036】この上スラスト力S1 が作用する上ワーク
ロール1および上ベアリングブロック3の被支持ブロッ
ク11を、下ベアリングブロック4のスラスト受けブロ
ック12によって支持し、下スラスト力S2 が作用する
下ワークロール2および下ベアリングブロック4のスラ
スト受けブロック12を上ベアリングブロック3の被支
持ブロック11で支持するので、この上スラスト力S1
と下スラスト力S2 とは互いに相殺され、上ワークロー
ル1および下ワークロール2はロール軸方向に移動しな
い。クロス角θの変動中は、被支持ブロック11とスラ
スト受けブロック12との円弧状曲面が摺動する。
【0037】下ベアリングブロック4は各々のベースブ
ロック17のストッパ18によってロール軸方向に位置
決めされており、クロス角θの変動中は、脚部4cとス
トッパ18との円弧状曲面が摺動する。上スラスト力S
1 と下スラスト力S2 とに差異が発生して下ベアリング
ブロック4が作業側または駆動側に移動しようとする
と、作業側または駆動側のストッパ18がこの下ベアリ
ングブロック4を支持する。
【0038】このようにして本実施例によれば、上,下
ワークロール1,2を上,下ベアリングブロック3,4
のみで支持可能であるため、大重量のハウジングが不要
になり、圧延機の構造を簡単にすることが可能になる。
従って、圧延機を小型化してその製作費及び維持管理費
を低減することが可能になると共に、設置スペースを縮
小することができるので、この圧延機をタンデムに列設
した場合にはそのラインを短くすることができる。
【0039】また、上,下クロスシリンダ13,15等
のクロス機構により、上ワークロール1および下ワーク
ロール2を互いにクロスさせて帯材50を圧延すること
ができるので、帯材50の板幅方向の板厚分布を良好に
保持することができる。
【0040】また、互いに係合し合う被支持ブロック1
1とスラスト受けブロック12により、上記上ワークロ
ール1および下ワークロール2を互いにクロスさせる際
の上スラスト力S1 と下スラスト力S2 とを互いに相殺
することができるので、スラスト受け装置を簡単にする
ことができる。また、スラスト受けブロック12および
ストッパ18等のスラスト受け部材のスラスト力支持面
をワークロールクロス点CP を中心とする半径の円弧状
曲面に形成したことにより、上ワークロール1と下ワー
クロール2とを円滑にクロスさせ、上,下スラスト力S
1 ,S2 を互いに支持することができる。
【0041】[第二実施例]図3は本発明の第二実施例
としての、ハウジングレス圧延機の側面図である。これ
は、ワークロールをクロスさせる必要がない圧延機に、
本発明に係るハウジングレス圧延機を適用した例であ
る。
【0042】即ち、図3に示すように、第一実施例にお
ける上,下クロスシリンダ13,15や上,下球面ブッ
シュ6,7、被支持ブロック11およびスラスト受けブ
ロック12、ベースブロック17およびストッパ18等
からなるクロス機構を設けずに、下ベアリングブロック
4の脚部4cを直接床に固定する構成となっている。そ
の他の構成は、図1および図2と同様である。
【0043】これによれば、各々のプルバックシリンダ
9および圧下シリンダ5によって上ベアリングブロック
3を昇降させて上ワークロール1と下ワークロール2の
ロールギャップを設定して上ワークロール1および下ワ
ークロール2を駆動回転し、搬送された帯材50をこの
ロールギャップに噛込ませて所要の板厚に圧延する。そ
して、帯材50の圧延中は、その板厚変動に応じて圧下
シリンダ5を微作動させてロールギャップを微調整し、
所要の板厚に保持する。
【0044】この実施例においても、第一実施例と同様
に、大重量のハウジングが不要になり、圧延機の構造を
簡単にすることが可能になる。従って、圧延機を小型化
してその製作費及び維持管理費を低減することが可能に
なると共に、設置スペースを縮小することができるの
で、この圧延機をタンデムに列設した場合にはそのライ
ンを短くすることができる。
【0045】[第三実施例]図4は本発明の第三実施例
としての、熱間圧延設備の概略構成図である。これは、
本発明に係るハウジングレス圧延機を熱間圧延設備の仕
上圧延機に適用した例である。
【0046】即ち、図4に示すように、図示しない鋳造
装置で鋳造されたスラブ50aが加熱炉100内で加熱
・保温される。この加熱炉100の出側ラインに連続し
てリバース式の粗圧延機列Rが設けられると共に、この
粗圧延機列Rの出側ラインに連続して仕上圧延機列Fが
設けられる。仕上圧延機列Fに連続して冷却装置101
が設けられ、仕上圧延機列Fで仕上げ圧延されたストリ
ップ50cは冷却された後巻取機102によってコイル
状に巻き取られる。図中103はホットランテーブル
で、Pはパスラインである。
【0047】そして、前記仕上圧延機列Fは、複数スタ
ンドの2段圧延機F1 ,F2 ・・・Fn がタンデムに列
設されて構成され、これらの各2段圧延機F1 ,F2
・・Fn の前段等の一部に前述した第一実施例(又は第
二実施例)におけるハウジングレス圧延機が用いられて
いる。
【0048】これによれば、鋳造装置から例えば厚さ2
50mm,幅1800mmで排出されたスラブ50a
は、図示しない切断装置により所定の長さに切断された
後、加熱炉100で加熱・保温される。加熱炉100を
出たスラブ50aは、粗圧延機列Rの3スタンドの粗圧
延機R1 ,R2 ,R3 によるリバース圧延で例えば30
mmのシートバー50bにされて仕上圧延機列Fに送ら
れる。仕上圧延機列Fでは、複数スタンドの2段圧延機
1 ,F2 ・・・Fn によるタンデム圧延により、例え
ば1.2mmのストリップ50bにされて冷却装置10
1およびホットランテーブル103を通って巻取機10
2に巻き取られる。
【0049】このようにして、仕上圧延機列Fの複数ス
タンドの2段圧延機F1 ,F2 ・・・Fn の一部に小型
のハウジングレス圧延機を用いることで、圧延機の間隔
が短くなるので、ストリップ50b等の冷却および酸化
スケールの発生を防止することができる。
【0050】[第四実施例]図5は本発明の第四実施例
としての、ハウジングレスワークロールクロス圧延機の
ロールクロス機構およびスラスト受け機構を省略し、各
種制御機器を装着した状態を示す側面図、図6は図5の
正面図、図7は図5および図6の圧延機の各種制御機器
のブロック図である。
【0051】[構成]図5及び図6において、各々の圧
下シリンダ5には、入・駆動側シリンダ位置検出器21
a,出・駆動側シリンダ位置検出器21b,入・作業側
シリンダ位置検出器21cおよび出・作業側シリンダ位
置検出器21dが内装され、ロールギャップ制御装置と
してのデジタルコントローラ30にそれぞれ連結されて
いる。
【0052】22aは入・駆動側サーボ弁、22bは出
・駆動側サーボ弁、22cは入・作業側サーボ弁、22
dは出・作業側サーボ弁であり、各々の圧下シリンダ5
にそれぞれ装着され、デジタルコントローラ30および
図示しない油圧装置にそれぞれ連結されている。
【0053】これらのサーボ弁22a,22b,22
c,22dと各々の圧下シリンダ5との間には入・駆動
側圧力検出器23a,出・駆動側圧力検出器23b,入
・作業側圧力検出器23cおよび出・作業側圧力検出器
23dがそれぞれ配置され、デジタルコントローラ30
にそれぞれ連結されている。
【0054】25は蛇行検出器であり、帯材50の入側
En上方に配置されている。
【0055】デジタルコントローラ30は、図7に示す
ように、各々の圧力検出器23a,23b,23c,2
3dから検出信号をそれぞれ受信する圧延荷重演算部3
1と、ギャップ設定値をシリンダ位置設定値にそれぞれ
変換する駆動側シリンダ位置変換部32aおよび作業側
シリンダ位置変換部32cと、駆動側シリンダ位置変換
部32aおよび圧延荷重演算部31からそれぞれ受信す
る入・駆動側蛇行補正部33aおよび出・駆動側蛇行補
正部33bと、作業側シリンダ位置変換部32cおよび
圧延荷重演算部31からそれぞれ受信する入・作業側蛇
行補正部33cおよび出・作業側蛇行補正部33dと、
入・駆動側シリンダ位置検出器21aおよび入・駆動側
蛇行補正部33aからそれぞれ受信する入・駆動側シリ
ンダ位置比較演算部34aと、出・駆動側シリンダ位置
検出器21bおよび出・駆動側蛇行補正部33bからそ
れぞれ受信する出・駆動側シリンダ位置比較演算部34
bと、入・駆動側シリンダ位置検出器21cおよび入・
作業側蛇行補正部33cからそれぞれ受信する入・作業
側シリンダ位置比較演算部34cと、出・作業側シリン
ダ位置検出器21dおよび出・作業側蛇行補正部33d
からそれぞれ受信する出・作業側シリンダ位置比較演算
部34dと、入・駆動側シリンダ位置比較演算部34a
および出・駆動側シリンダ位置比較演算部34bからそ
れぞれ受信する駆動側同調制御部35aと、入・作業側
シリンダ位置比較演算部34cおよび出・作業側シリン
ダ位置比較演算部34dからそれぞれ受信する作業側同
調制御部35cと、駆動側同調制御部35aから受信し
て入・駆動側サーボ弁22aおよび出・駆動側サーボ弁
22bを作動させる入・駆動側サーボ弁作動指示部36
aおよび出・駆動側サーボ弁作動指示部36bと、作業
側同調制御部35cから受信して入・作業側サーボ弁2
2cおよび出・作業側サーボ弁22dを作動させる入・
作業側サーボ弁作動指示部36cおよび出・作業側サー
ボ弁作動指示部36dとによって構成されている。
【0056】[作用・効果]予め、駆動側シリンダ位置
変換部32aおよび作業側シリンダ位置変換部32cに
ロールギャップ設定値をそれぞれ入力し、駆動側DSお
よび作業側WSの入側Enおよび出側Deの各々の圧下
シリンダ5のシリンダ位置設定値に変換しておく。
【0057】そして、入・駆動側シリンダ位置検出器2
1a、出・駆動側シリンダ位置検出器21b、入・作業
側シリンダ位置検出器21c、出・作業側シリンダ位置
検出器21dによって各々の圧下シリンダ5のシリンダ
位置を検出しながら、入・駆動側サーボ弁作動指示部3
6a、出・駆動側サーボ弁作動指示部36b、入・作業
側サーボ弁作動指示部36c、出・作業側サーボ弁作動
指示部36dによってアナログ信号に変換して各々のサ
ーボ弁22a,22b,22c,22dを作動させるこ
とによって各々の圧下シリンダ5のシリンダ位置をそれ
ぞれ調整し、駆動側DSおよび作業側WSの上ワークロ
ール1と下ワークロール2とのロールギャップを設定し
て上ワークロール1および下ワークロール2を駆動回転
し、搬送された帯材50をこのロールギャップに噛込ま
せて所要の板厚に圧延する。
【0058】帯材50の圧延中は各々のシリンダ位置検
出器21a,21b,21c,21dによって各々の圧
下シリンダ5のシリンダ位置を検出すると共に、入・駆
動側圧力検出器23a,出・駆動側圧力検出器23b,
入・作業側圧力検出器23cおよび出・作業側圧力検出
器23dによって各々のシリンダ5の油圧を検出し、圧
延荷重演算部31に送信して圧延荷重量を算出する。入
・駆動側蛇行補正部33a,出・駆動側蛇行補正部33
b,入・作業側蛇行補正部33cおよび出・作業側蛇行
補正部33dにおいては後述する蛇行補正量を算出し、
予め設定した各々のシリンダ位置設定値に加算する。
【0059】各々のシリンダ位置設定値は入・駆動側シ
リンダ位置比較演算部34a,出・駆動側シリンダ位置
比較演算部34b,入・作業側シリンダ位置比較演算部
34cおよび出・作業側シリンダ位置比較演算部34d
にて駆動側DSおよび作業側WSの各々のシリンダ位置
検出器21a,21b,21c,21dによって検出し
た各々のシリンダ位置と比較演算し、駆動側同調制御部
35aおよび作業側同調制御部35cによって駆動側D
Sの入側Enと出側De、および作業側WSの入側En
と出側Deのシリンダ位置を同調させながら各々のサー
ボ弁作動指示部36a,36b,36c,36dによっ
てアナログ信号に変換して各々のサーボ弁22a,22
b,22c,22dを作動させ、帯材50の板厚を制御
する。
【0060】また、圧延機が複数台直列に配置された場
合、帯材50の前段しり抜け時において、しり抜け一定
時間前の駆動側・作業側間差荷重を基準とし、この基準
からの変動量より蛇行補正量を演算し、圧下シリンダの
駆動側・作業側間レベリング量を調整することにより、
前段しり抜け後の帯材50の蛇行を制御する。
【0061】[第五実施例]図8は本発明の第四実施例
としての、ハウジングレスワークロールクロス圧延機の
ロールクロス機構およびスラスト受け機構を省略し、各
種制御機器を装着した状態を示す側面図、図9は図8の
正面図、図10は図8および図9の圧延機の各種制御機
器のブロック図である。
【0062】[構成]図8及び図9において、蛇行検出
器25は帯材50の入側En上方に配置され、ロールギ
ャップ制御装置としてのデジタルコントローラ40に連
結されている。各々のシリンダ位置検出器21a〜21
dも、第四実施例と同様に圧下シリンダ5およびデジタ
ルコントローラ40に、それぞれ連結されている。
【0063】デジタルコントローラ40は、図10に示
すように、蛇行検出器25から受信して入・駆動側蛇行
補正部33a,出・駆動側蛇行補正部33b,入・作業
側蛇行補正部33cおよび出・作業側蛇行補正部33d
にそれぞれ送信する蛇行演算部41と、第四実施例と同
一の駆動側シリンダ位置変換部32a,作業側シリンダ
位置変換部32c,入・駆動側蛇行補正部33a,出・
駆動側蛇行補正部33b,入・作業側蛇行補正部33
c,出・作業側蛇行補正部33d,入・駆動側シリンダ
位置比較演算部34a,出・駆動側シリンダ位置比較演
算部34b,入・作業側シリンダ位置比較演算部34
c,出・作業側シリンダ位置比較演算部34d,駆動側
同調制御部35a,作業側同調制御部35c,入・駆動
側サーボ弁作動指示部36a,出・駆動側サーボ弁作動
指示部36b,入・作業側サーボ弁作動指示部36cお
よび出・作業側サーボ弁作動指示部36dとによって構
成されている。
【0064】[作用・効果]第四実施例と同様に、予
め、駆動側シリンダ位置変換部32aおよび作業側シリ
ンダ位置変換部32cによってロールギャップ設定値を
各々の圧下シリンダ5のシリンダ位置設定値にそれぞれ
変換しておく。
【0065】そして、各々のシリンダ位置検出器21
a,21b,21c,21dによって各々の圧下シリン
ダ5のシリンダ位置を検出しながら、各々のサーボ弁作
動指示部36a,36b,36c,36dによってアナ
ログ信号に変換して各々のサーボ弁22a,22b,2
2c,22dを作動させることによって各々の圧下シリ
ンダ5のシリンダ位置をそれぞれ調整し、駆動側DSお
よび作業側WSの上ワークロール1と下ワークロール2
とのロールギャップを設定して上ワークロール1および
下ワークロール2を駆動回転し、搬送された帯材50を
このロールギャップに噛込ませて所要の板厚に圧延す
る。
【0066】帯材50の圧延中は各々のシリンダ位置検
出器21a,21b,21c,21dによって各々の圧
下シリンダ5のシリンダ位置を検出すると共に、蛇行検
出器25によって帯材50の入側Enの蛇行を検出し、
蛇行演算部41に送信して後述する蛇行補正量を算出
し、各々の蛇行補正部33a,33b,33c,33d
にて予め設定した各々のシリンダ位置設定値に加算す
る。
【0067】シリンダ位置設定値は各々のシリンダ位置
比較演算部34a,34b,34c,34dにて駆動側
DSおよび作業側WSの各々のシリンダ位置検出器21
a,21b,21c,21dによって検出された各々の
シリンダ位置と比較演算し、第五実施例と同様に各々の
サーボ弁22a,22b,22c,22dを作動させ、
帯材50の板厚および蛇行を制御する。
【0068】なお、蛇行補正量は蛇行検出器25によっ
て検出された蛇行量より演算され、圧下シリンダ5の駆
動側・作業側間レベリング量を調整することにより、帯
材50の圧延中および前段しり抜け後の蛇行を制御す
る。
【0069】尚、本発明は、上記各実施例に限定され
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、ハウジングレス
圧延機の各部における構造および形状の変更等各種変更
が可能であることは言うまでもない。また、本発明に係
るハウジングレス圧延機は、熱間圧延設備の粗圧延機に
も適用できるし、また、その他の圧延設備の圧延機にも
用いることができる。
【0070】
【発明の効果】
(1)請求項1においては、上ワークロールおよび下ワ
ークロールを支持する上ベアリングブロックおよび下ベ
アリングブロックを入側および出側でそれぞれ上下で互
いに引張り合うロール圧下装置を設けたことにより、大
重量のハウジングが不要になり、圧延機の構造を簡単に
することが可能になる。従って、圧延機を小型化してそ
の製作費及び維持管理費を低減することが可能になると
共に、設置スペースを縮小することができるので、この
圧延機をタンデムに列設した場合にはそのラインを短く
することができる。また、この圧延機を熱間圧延ライン
に列設した場合に、圧延機の間隔が短くなるので、圧延
材の冷却および酸化スケールの発生を防止することがで
きる。
【0071】(2)請求項2においては、前記ロール圧
下装置を傾動可能に構成し、下ベアリングブロックの脚
部をロールクロス方向に回動自在に支持し、下ベアリン
グブロックに下クロスシリンダを設け、上ベアリングブ
ロックに上クロスシリンダを設けたことにより、(1)
の効果に加え、上ワークロールおよび下ワークロールを
互いにクロスさせて圧延材を圧延することができる。従
って、圧延材の板幅方向の板厚分布を良好に保持するこ
とができる。
【0072】(3)請求項3においては、上ベアリング
ブロックと下ベアリングブロックの少なくともいずれか
一方のスラスト方向に被支持部材を設けると共に反スラ
スト方向にこの被支持部材と互いに係合し合うスラスト
受け部材を設けたことにより、(2)の効果に加え、上
スラスト力と下スラスト力とを互いに相殺することがで
きるのでスラスト受け装置を簡単にすることができる。
また、スラスト受け部材のスラスト力支持面をワークロ
ールクロス点を中心とする半径の円弧状曲面に形成した
ことにより、上ワークロールと下ワークロールとを円滑
にクロスさせ、上,下スラスト力を互いに支持すること
ができる。
【0073】(4)請求項4においては、駆動側および
作業側の上下ベアリングブロックの入側および出側の各
々の圧下シリンダに圧下量検出器をそれぞれ設け、各々
の圧下シリンダの負荷圧力をそれぞれ検出する圧力検出
器を設け、この各々の圧下量検出器と圧力検出器の検出
値を受信して各々のロール圧下装置を作動させるロール
ギャップ制御装置とを設けたことにより、(1)の効果
に加え、圧延材の板厚および蛇行を容易に制御すること
ができる。従って、圧延材の板厚精度を向上すると共
に、圧延材の蛇行を抑制してそのしぼり事故を減少させ
ることができる。
【0074】(5)請求項5においては、各々の圧下シ
リンダに圧下量検出器をそれぞれ設け、前記上下ワーク
ロールの出側に蛇行検出器を設け、この各々の圧下量検
出器と蛇行検出器の検出値を受信して各々のロール圧下
装置を作動させるロールギャップ制御装置とを設けたこ
とにより、(1)の効果に加え、圧延材の板厚を容易に
かつ正確に制御することが可能になり、その蛇行を正確
に制御することができる。従って、圧延材の板厚精度を
向上すると共に、圧延材の蛇行をさらに抑制してそのし
ぼり事故を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例としての、ハウジングレス
ワークロールクロス圧延機の一部を破断した平面図であ
る。
【図2】図1の圧延機の一部を破断した側面図である。
【図3】本発明の第二実施例としての、ハウジングレス
圧延機の側面図である。
【図4】本発明の第三実施例としての、熱間圧延設備の
概略構成図である。
【図5】本発明の第四実施例としての、ハウジングレス
ワークロールクロス圧延機のロールクロス機構およびス
ラスト受け機構を省略し、各種制御機器を装着した状態
を示す側面図である。
【図6】図5の正面図である。
【図7】図5および図6の圧延機の各種制御機器のブロ
ック図である。
【図8】本発明の第五実施例としての、ハウジングレス
ワークロールクロス圧延機のロールクロス機構およびス
ラスト受け機構を省略し、各種制御機器を装着した状態
を示す側面図である。
【図9】図8の正面図である。
【図10】図8および図9の圧延機の各種制御機器のブ
ロック図である。
【図11】従来の2段圧延機の一例としての、ワークロ
ールクロス圧延機のハウジングを水平方向に破断した平
面図である。
【図12】図11の圧延機の一部を破断した側面図であ
る。
【符号の説明】
1 上ワークロール 2 下ワークロール 3 上ベアリングブロック 3a 突出部 3b 上球面穴 4 下ベアリングブロック 4a 突出部 4b 下球面穴 4c 脚部 5 圧下シリンダ 6 上球面ブッシュ 7 下球面ブッシュ 11 被支持ブロック 12 スラスト受けブロック 13 上クロスシリンダ 15 下クロスシリンダ 21a 入・駆動側シリンダ位置検出器 21b 出・駆動側シリンダ位置検出器 21c 入・作業側シリンダ位置検出器 21d 出・作業側シリンダ位置検出器 22a 入・駆動側サーボ弁 22b 出・駆動側サーボ弁 22c 入・作業側サーボ弁 22d 出・作業側サーボ弁 23a 入・駆動側圧力検出器 23b 出・駆動側圧力検出器 23c 入・作業側圧力検出器 23d 出・作業側圧力検出器 25 蛇行検出器 30,40 デジタルコントローラ 50 帯材 CP クロス点 S1 上スラスト力 S2 下スラスト力 R1 ,R2 スラスト受け曲面半径 θ クロス角 En 入側 De 出側 DS 駆動側 WS 作業側
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬庭 修二 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上ワークロールおよび下ワークロール
    と、この上,下ワークロールの両端部をそれぞれ支持す
    る上ベアリングブロックおよび下ベアリングブロック
    と、この上ベアリングブロックと下ベアリングブロック
    とを入側および出側でそれぞれ上下で互いに引張り合う
    ように設けたロール圧下装置とを具備したことを特徴と
    するハウジングレス圧延機。
  2. 【請求項2】 請求項1のハウジングレス圧延機であっ
    て、 前記上ベアリングブロックおよび下ベアリングブロック
    の入側および出側に突出部をそれぞれ形成し、この各々
    の突出部に上下で対向する球面部をそれぞれ形成した上
    球面穴および下球面穴をそれぞれ穿設し、この各々の
    上,下球面部とそれぞれ摺動する上球面ブッシュおよび
    下球面ブッシュを前記ロール圧下装置の上下に設けて傾
    動可能とし、前記下ベアリングブロックの脚部をロール
    クロス方向に回動自在に支持し、前記下ベアリングブロ
    ックに下ロールクロス装置を設け、前記上ベアリングブ
    ロックに上ロールクロス装置を設けたことを特徴とする
    ハウジングレス圧延機。
  3. 【請求項3】 請求項2のハウジングレス圧延機であっ
    て、 前記上ワークロールと下ワークロールの少なくともいず
    れか一方のスラスト方向の前記上ベアリングブロックと
    下ベアリングブロックの少なくともいずれか一方に被支
    持部材を設けると共に、反スラスト方向の前記上ベアリ
    ングブロックと下ベアリングブロックの少なくともいず
    れか一方に前記被支持部材と係合するスラスト受け部材
    を設け、このスラスト受け部材の前記被支持部材支持面
    をワークロールクロス点を中心とする半径の円弧状曲面
    に形成したことを特徴とするハウジングレス圧延機。
  4. 【請求項4】 請求項1のハウジングレス圧延機であっ
    て、 駆動側および作業側の前記上ベアリングブロックおよび
    下ベアリングブロックの入側および出側の前記ロール圧
    下装置の圧下シリンダにそれぞれ設けた入・駆動側圧下
    量検出器,出・駆動側圧下量検出器,入・作業側圧下量
    検出器および出・作業側圧下量検出器と、前記各々の圧
    下シリンダの負荷圧力をそれぞれ検出するように設けた
    入・駆動側圧力検出器,出・駆動側圧力検出器,入・作
    業側圧力検出器および出・作業側圧力検出器と、この各
    々の圧下量検出器と圧力検出器の検出信号を受信して前
    記上,下ワークロールの駆動側および作業側のロール圧
    下装置を作動させるロールギャップ制御装置とを具備し
    たことを特徴とするハウジングレス圧延機。
  5. 【請求項5】 請求項1のハウジングレス圧延機であっ
    て、 駆動側および作業側の前記上ベアリングブロックおよび
    下ベアリングブロックの入側および出側の前記ロール圧
    下装置の圧下シリンダにそれぞれ設けた入・駆動側圧下
    量検出器,出・駆動側圧下量検出器,入・作業側圧下量
    検出器および出・作業側圧下量検出器と、前記上下ワー
    クロールの入側に設けた蛇行検出器と、この各々の圧下
    量検出器と蛇行検出器の検出信号を受信して前記上,下
    ワークロールの駆動側および作業側のロール圧下装置を
    作動させるロールギャップ制御装置とを具備したことを
    特徴とするハウジングレス圧延機。
JP30828497A 1997-02-17 1997-11-11 ハウジングレス圧延機 Withdrawn JPH10286606A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30828497A JPH10286606A (ja) 1997-02-17 1997-11-11 ハウジングレス圧延機
KR1019980043464A KR19990062529A (ko) 1997-11-11 1998-10-17 하우징리스 압연기
AU91362/98A AU710639B2 (en) 1997-11-11 1998-11-05 Housingless rolling mill
EP98121273A EP0916417A3 (en) 1997-11-11 1998-11-09 Housingless rolling mill
US09/188,186 US6065318A (en) 1997-11-11 1998-11-10 Housingless rolling mill
CA002253171A CA2253171A1 (en) 1997-11-11 1998-11-10 Housingless rolling mill

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-31747 1997-02-17
JP3174797 1997-02-17
JP30828497A JPH10286606A (ja) 1997-02-17 1997-11-11 ハウジングレス圧延機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10286606A true JPH10286606A (ja) 1998-10-27

Family

ID=26370257

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30828497A Withdrawn JPH10286606A (ja) 1997-02-17 1997-11-11 ハウジングレス圧延機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10286606A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU737102B2 (en) Method to eliminate the play between chocks and relative support blocks in four-high rolling stands and relative device
US6065318A (en) Housingless rolling mill
JP3272619B2 (ja) 2段タンデム圧延機及び該圧延機を備えた熱間圧延設備
US20100018275A1 (en) Low-friction bending system in a rolling stand comprising several rolls
JPH11513937A (ja) 形状計測装置を備えた熱間ストリップ可逆圧延機
JPH10286606A (ja) ハウジングレス圧延機
EP0493775B1 (en) Guide device for shape rolling
US6220071B1 (en) Method and apparatus for controlling strip edge relief in a cluster rolling mill
JP3439299B2 (ja) 圧延方法及び圧延システム
JP3035134B2 (ja) 圧延機
JPS62230413A (ja) 棒材等の精密圧延方法
CA2350534A1 (en) Rolling stand with back up and working rolls
JP3177166B2 (ja) 熱間圧延機および熱間圧延機列
JPH0631321A (ja) 圧延機における形状制御方法および装置
WO2023067696A1 (ja) 圧延機および圧延方法
JPH0631322A (ja) 圧延機における形状制御方法および装置
EP1322435B1 (en) Method to control the axial forces generated between the rolling rolls
JPH06269818A (ja) 圧延機
JPH10291004A (ja) 4段圧延機
JPH10180319A (ja) ロールクロス2段圧延機
JP2659856B2 (ja) クロスロール圧延機のスラスト受け装置
JP2000051914A (ja) 板材圧延における板幅制御方法
JPS608883B2 (ja) 形状制御機能を有する多段圧延機
JPS6312687B2 (ja)
JPS6356302A (ja) フランジを有する形材の圧延設備

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050201