JPH10285049A - 符号化装置、復号化装置、符号化・復号化装置及び算術符号化装置 - Google Patents

符号化装置、復号化装置、符号化・復号化装置及び算術符号化装置

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JPH10285049A
JPH10285049A JP10105197A JP10105197A JPH10285049A JP H10285049 A JPH10285049 A JP H10285049A JP 10105197 A JP10105197 A JP 10105197A JP 10105197 A JP10105197 A JP 10105197A JP H10285049 A JPH10285049 A JP H10285049A
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勉 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像データの符号化処理速度の更なる向上を
図ること。 【解決手段】 各入力画像データに対し、変更されない
場合の符号化パラメータと、変更される場合の符号化パ
ラメータとを記憶した符号化情報テーブル(224)を
備える。n−1番目に入力された画像データの符号化処
理の間に、n番目の画像データに対して推定される少な
くとも2つの符号化パラメータを符号化情報テーブルか
ら読み出し、読み出された符号化パラメータのうちから
適切なものを選択する選択手段(244,236)を備
える。n−1番目の画像データの符号化処理が終了した
時点で、選択手段によって選択された符号化パラメータ
を用いてn番目の画像データの符号化処理を行う符号化
処理手段(220,246)を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像に関するデー
タに対して所定の変換処理を施す画像データ変換処理技
術に関し、特に、静的な情報テーブルを用いて符号化、
復号化等の所定の変換処理を行う画像データ変換処理方
法及び装置に関する。
【0002】
【発明の背景】人間の視覚によって認識される画像情報
を、コンピュータ等の機械によって認識可能な状態にす
るために種々の画像変換処理が行われる。例えば、画像
情報を電話回線や無線電波等の伝送媒体を介して伝送す
る場合、伝送する画像の情報量を少なくするために、送
信側で伝送すべき画像データの圧縮を行い、受信側では
当該圧縮データを伸長するという技術が一般的に利用さ
れている。図15は、画像データの伝送の様子を概念的
に示す。画像情報源から供給された画像データは、送信
側の符号化装置10において符号化され、伝送媒体12
によって伝送される。受信側に伝送された符号データ
は、復号化装置14によって元の画像データに復号化さ
れる。
【0003】符号化や復号化のような画像データの変換
処理においては、予め複数の変換パラメータを静的な情
報テーブルに記憶しておく場合がある。すなわち、入力
画像データの変換処理を行う場合に、当該画像データに
対応した変換パラメータを情報テーブルから読み出し、
読み出された変換パラメータを用いて当該画像データの
変換処理を行う。このような変換処理においては、同一
画像データに対する変換パラメータを、画像の統計的な
性質に基づき、その時の局所的性質にマッチするように
変更していく適応型の変換処理方式がある。
【0004】
【従来技術】図16は、画像データ変換処理装置の一例
として、適応型算術符号化方式を採用した従来の画像符
号化装置を示す。ここで、算術符号化とは、符号化の対
象となるシンボル系列の出現確率に応じて確率数直線を
区間分割し、分割された区間内の位置を示す二進小数値
をその系列に対する符号とするものであり、符号語を算
術演算により逐次的に構成していく。このような算術符
号化方式は、特にファクシミリによる2値画像の送受信
等に適用される。
【0005】図16に示す画像符号化装置は、入力画像
データを2値シンボル列として入力するシンボル系列読
み取り部100と、シンボル系列読み取り部100にて
読み取られた2値シンボル列を記憶するシンボル系列記
憶部102と、シンボル系列記憶部102に記憶されて
いる2値シンボル列の圧縮を行うために、必要な情報と
して、圧縮しようとする符号化対象シンボルに最も相関
の深いシンボルパターン(以下、「テンプレート」と称
する)を2値シンボル列から選択する画像参照シンボル
選択部104とを備えている。また、図17に示す内容
のデータを記憶する状態番号/優勢シンボル記憶部10
6と、画像参照シンボル選択部104にて取り出された
参照シンボルの内容が示す値(以下、「コンテクスト」
あるいは「CX」と記述する)に基づき、符号化対象シ
ンボルが状態番号/優勢シンボル記憶部106に記憶さ
れている推測値(高い確率で出現するシンボル値,優勢
シンボル「MPS」)と等しいか否かの情報を出力する
予測変換処理部108とを更に備えている。
【0006】図16において、符号110は、各状態番
号に対して予め定められた劣勢シンボルLPSの確率領
域の大きさ(LSZ)及び状態番号STの遷移情報を記
憶した確率推定テーブルである。112は、予測変換処
理部108の出力と、状態番号/優勢シンボル記憶部1
06から読み出された状態番号STとMPS値と、確率
推定テーブル110から読み出された劣勢シンボルLP
Sの出現確率領域幅の値(LSZ)及び状態遷移情報を
元に、符号化対象シンボルに対して算術符号化処理を行
う算術符号化部である。
【0007】上記のような装置によって2値算術符号化
処理を行う場合には、まず、2値算術符号化装置全体の
初期化を行う。すなわち、状態番号/優勢シンボル記憶
部106に記憶されている状態番号(ST)および優勢
シンボルMPSの値を全てのコンテクストCXに対して
ゼロにセットする。
【0008】次に、区間レジスタ(図示せず)によって
示される確率領域のMPS領域の幅を10000Hex
にセットし、符号レジスタ(図示せず)によって示され
る確率領域のMPS領域の幅Aの下界値を0にセット
し、符号出力のためのシフト数をカウントするカウンタ
(以下、「CT」と示す)を11にセットする。次に、
画像参照シンボル選択部104は、上述したテンプレー
トを用い、符号化対象シンボル及び符号化するためのコ
ンテクストをシンボル系列記憶部102に記憶された2
値シンボル列よりロードする。
【0009】次に、2値算術符号化処理を開始する。最
初に、予測変換処理部108において、符号化対象シン
ボルの値とコンテクストCXに対応した状態番号/優勢
シンボル記憶部106に記憶された優勢シンボルMPS
の値(以後「MPS(CX)」と示す)とを比較する。
符号化対象シンボルの値とMPS(CX)が等しければ
符号化対象シンボルは優勢シンボルMPSということに
なる。
【0010】符号化対象シンボルが優勢シンボルMPS
であった場合、2値算術符号化部112においては、コ
ンテクストCXの現在の状態をST(CX)、その状態
ST(CX)において劣勢シンボルLPSに対して割り
当てられる領域幅をLSZ(ST(CX))と表現する
と、優勢シンボルMPSに対して割り当てられる領域幅
は、A−LSZ(ST(CX))のように算出される
(図18参照)。そして、現在までに符号化したシンボ
ル列の出現確率に対応した確率領域幅Aを、次の符号化
対象シンボルに対して期待される劣勢シンボルLPSと
優勢シンボルMPSの出現推定確率で分割し、優勢シン
ボルMPSの出現推定確率が劣勢シンボルLPSの出現
確率以上であれば、図18における確率領域の優勢シン
ボルMPSの領域が符号化対象シンボルに割り当てられ
る。
【0011】図18においては、符号化対象シンボルの
出現する確率領域の大きさを示す値はA’の値であるた
め、A−LSZを求めることによって符号化対象シンボ
ルとして優勢シンボルMPSが出現する場合に割り当て
られる確率領域幅を求めることができる。次に、優勢シ
ンボルMPSが出現する場合に割り当てられる確率領域
幅の値を図19におけるHalfで示される8000H
exと比較し、8000Hex以上であれば処理を終了
し、8000Hex未満であれば正規化処理を行う。
【0012】正規化処理を行う前処理として、符号化対
象シンボルとして優勢シンボルMPSが出現した場合に
割り当てる確率領域の幅を示すA−LSZの値と符号化
対象シンボルとして劣勢シンボルLPSが出現した場合
に割り当てる確率領域の幅LSZとを比較し、A−LS
Zの値がLSZの値より小さければ符号化効率の向上を
目的として、優勢シンボルMPSと劣勢シンボルLPS
に割り当てられる確率領域の意味を入れ換える処理(条
件付き交換処理)を行う(図19参照)。
【0013】次に、ST(CX)で示される値、すなわ
ちコンテクストCXに対応した状態番号STの次の遷移
状態(以下、「NMPS(ST(CX))」と表記す
る)を確率推定テーブル110より求め、現在のST
(CX)の値を更新する処理を行う。この時、符号化対
象シンボルが優勢シンボルMPSの場合に、次の状態に
おける「劣勢シンボルLPSに対して割り当てる確率領
域幅」LSZは、現在の状態のLSZよりも必ず小さく
なるように確率推定テーブル110が設定されている。
例えば、符号化対象シンボルMPSのみが発生した場
合、図20に示すように、LPS領域幅が大きい場合に
は(1),(2),(3)と3回符号化処理を行った時
点で1回の正規化が発生し、1ビットの符号が出力され
ている。一方、図21に示すように、LPS領域幅が小
さい場合には、符号化対象シンボルを6ビット符号化し
た時点で1回正規化が起こり、1ビットの符号が出力さ
れる。すなわち、前者(図20)の場合には圧縮率3分
の1であり、後者(図21)の場合には圧縮率が6分の
1となり、連続して優勢シンボルMPSが発生する場合
にはLPS領域幅が小さい方が圧縮率が良くなる。つま
り、優勢シンボルMPSが生じた場合は、LSZの値が
小さいほど同じ入力データ量に対して正規化処理を行う
回数が少なく、また、1回の正規化処理によって出力さ
れる符号も少なくなる。
【0014】次に、図19に戻って、正規化処理手順に
ついて説明する。正規化処理では、8000Hexより
小さくなった優勢シンボルMPSの確率領域を8000
Hexより大きくする処理を行う。すなわち、現在まで
に符号化されたシンボル列に対して割り当てられた確率
領域の幅を示す区間レジスタと、現在までに符号化され
たシンボル列に対して割り当てられた確率領域を代表す
る座標を示す符号レジスタの値を各々のレジスタ中にて
最上位ビット方向(MSB方向)へシフトすることによ
り、各領域と座標を2倍ずつ拡大する処理を行う。
【0015】8000Hexは、区間レジスタの採り得
る数直線上での最大領域幅の1/2の値であり、区間レ
ジスタの値が1/2より小さくなった場合に、少なくと
も現在までに符号化されたシンボル列に対して割り当て
られた確率領域を代表する座標を示す符号レジスタ中の
最上位の1ビットの値が数直線上で確定したことを示し
ている。正規化処理におけるシフト中に、符号レジスタ
の最上位ビットから順に符号が出力される。符号の出力
タイミングは、カウンタCTによりカウントされてお
り、出力符号が8ビット蓄積されると、CTがゼロにな
って、当該符号がバイト単位で出力される。
【0016】次に、符号化対象シンボルが劣勢シンボル
LPSであった場合の2値算術符号化処理手順について
説明する。符号化対象シンボルがMPSであった場合の
処理と異なる点は、確率推定テーブル110に予め定め
られたスイッチビットと呼ばれるビットを検査する処理
があることと、劣勢シンボルLPSが生じた場合は必ず
正規化処理を行う必要があるということ及び、正規化処
理に伴うST(CX)の値の更新が、優勢シンボルMP
Sが生じた場合にはLSZ(ST(CX))が小さくな
る方向へ更新されていくのに対し、劣勢シンボルLPS
が生じた場合にはLSZ(ST(CX))が大きくなる
方向へ更新されることである。
【0017】スイッチビットは、劣勢シンボルLPSが
出現した場合に、状態番号/優勢シンボル記憶部106
に記憶された優勢シンボルMPSと劣勢シンボルLPS
の値を入れ換える処理を行う必要性を判定するものであ
る。優勢シンボルMPSと劣勢シンボルLPSを入れ換
える処理は、符号化効率を高めるために用いられる。す
なわち、符号化装置の初期化処理で状態番号/優勢シン
ボル記憶部106に記憶された優勢シンボルMPSの値
は初期値としてゼロにクリアされており、あるコンテク
ストに対する優勢シンボルMPSの値として1が適当で
あった場合、また、2値シンボル列において、ある部位
では優勢シンボルMPSの値として1が適当であり、ま
たある部位では0の値が適当であるというように、優勢
シンボルMPS値が変化する場合、優勢シンボルMPS
の値と劣勢シンボルLPSの値とを2値シンボル列の特
性の変化に適応して入れ替えることによって、符号化効
率が向上する。劣勢シンボルLPSが生じた場合に必ず
正規化処理を行うのは、劣勢シンボルLPSの値すなわ
ちLSZ(ST(CX))の値は常に8000Hexよ
り小さい値に設定されており、劣勢シンボルLPSが出
現した場合には区間レジスタの値が必ず8000Hex
よりも小さくなるためである。
【0018】優勢シンボルMPSにより正規化が行われ
た場合には、LSZ(ST(CX))が小さくなる方向
へ状態が更新されていくのに対し、劣勢シンボルLPS
により正規化が行われた場合にはLSZ(ST(C
X))が大きくなる方向へ状態が更新される理由は以下
の通りである。すなわち、図22及び図23に示すよう
に、劣勢シンボルLPSに割り当てられる領域幅が小さ
い場合には、正規化処理におけるレジスタのシフト処
理、すなわち1回の正規化処理において出力される符号
量(シフト動作の回数)が多い。他方、劣勢シンボルL
PSの領域幅に割り当てられる領域幅が大きい場合に
は、劣勢シンボルLPSの出現による正規化処理におけ
るレジスタのシフト動作の回数が少なくなる。あるコン
テクストにおいては、劣勢シンボルLPSと判定されて
いたシンボルが出現した場合には、今までの推定確率の
ままでLPS領域幅を割り当てていると、次に劣勢シン
ボルLPSが出現した場合に符号化効率が低下する。そ
こで、さらに劣勢シンボルLPSが出現しても、多くの
符号を出力しないように、LSZ(ST(CX))が大
きくなる方向へ状態遷移を行う。符号化対象のシンボル
列の特性に途中で変化が生じたような場合、例えば文字
を記述したファクシミリ画像の中に写真画像が含まれて
いたような場合には、劣勢シンボルLPSが頻繁に発生
し、特性の変化に追従するよう状態遷移を追う必要があ
る。こうして、劣勢シンボルLPSに割り当てる確率領
域を、状態遷移により適宜選択することにより、圧縮率
を向上させている。
【0019】図24は、上記先行技術における2値算術
符号化装置によって符号化された2値シンボル列を復号
する2値算術復号化装置の構成を示す。図24におい
て、確率推定テーブル130は、コンテクストの各状態
において劣勢シンボルLPSに対してどの程度の確率領
域を割り当てるのが最適か、正規化が発生した場合の状
態遷移先としてはどの状態番号STが適当かを統計的に
求めて作成されたテーブルであり、図16に示す符号化
装置の確率推定テーブル120と同一である。状態番号
/優勢シンボル記憶部132は、符号化装置における状
態番号/優勢シンボル記憶部106と同様なフォーマッ
トおよびデータを持つ記憶装置である。シンボル系列記
憶部133は、逆予測変換処理部136から出力される
復号された2値シンボル列を記憶するようになってい
る。
【0020】画像参照シンボル選択部134は、シンボ
ル系列記憶部133に記憶されている復号された2値シ
ンボル列から、符号化装置と同様のテンプレートに従っ
て参照シンボルを選択する。逆予測変換処理部136
は、状態番号/優勢シンボル記憶部132から読み出さ
れた優勢シンボルMPS値と算術復号化部138より得
られた復号対象シンボルが、優勢シンボルMPSか劣勢
シンボルLPSかという情報から符号化前の2値シンボ
ル列を出力する。算術復号化部138は、符号データ
と、状態番号/優勢シンボル記憶部132から読み出し
た状態番号とMPS値と、確率推定テーブル130から
読み出した劣勢シンボルLPSの出現確率領域幅の値お
よび状態遷移情報を元に、復号対象シンボルがそのコン
テクストにおいて優勢シンボルMPSであったか劣勢シ
ンボルLPSであったのかを出力すると共に、状態遷移
を実行して状態番号/優勢シンボル記憶部132の更新
を行う。
【0021】次に、上記2値算術復号化装置における2
値算術復号化の処理手順について説明する。まず、2値
算術復号化装置全体の初期化を行うために、状態番号/
優勢シンボル記憶部132に記憶されている各コンテク
ストに対する遷移状態及び優勢シンボルMPSの値をす
べてのコンテクストに対してゼロにセットする。次に、
確率領域のMPS領域の下界値(確率領域の代表座標)
を示す符号レジスタ(図示せず)の値をゼロにセット
し、符号をバイト単位で符号レジスタにセットする。そ
の後、符号レジスタを最上位ビット方向(MSB方向)
へ8ビットシフトする動作を3度繰り返しすことによっ
て、符号レジスタの初期化を終了する。続いて、優勢シ
ンボルMPSの確率領域を示す区間レジスタ(図示せ
ず)に10000Hex(最大確率領域幅)をセット
し、復号化装置の初期化処理を完了する。
【0022】次に、画像参照シンボル選択部134にお
いて、符号化装置と同様のテンプレートを用いて参照シ
ンボルを選択して、復号化するためのコンテクストを生
成する。次に、算術復号化部138において2値算術復
号化処理を行う際には、画像参照シンボル選択部134
より出力された各コンテクストに基づき、そのコンテク
ストに対応した状態番号STを状態番号/優勢シンボル
記憶部132から読み出す。次に、読み出した状態番号
STに対応する確率領域の幅LSZを確率推定テーブル
130から読み出し、その確率領域の幅LSZを算術復
号化部138へ供給する。算術復号化部138では、確
率推定テーブル130より供給されたLSZの値を区間
レジスタより減算する。
【0023】次に、上記減算処理後の区間レジスタの値
と符号レジスタのMSB側16ビット(CHIGH)の
内容とを比較する。区間レジスタには、現在までに復号
されたシンボルによって分割されてきた領域幅が、既に
復号されたシンボル分拡大されている。すなわち、区間
レジスタにはシフトされた回数分拡大された値が入って
いる。符号レジスタのMSB側16ビット(CHIG
H)には、符号化するシンボル列に対して割り当てられ
た確率領域を代表する座標情報(下界の座標)のうち、
まだ入力されない符号分を除いた座標の近似値(下界座
標はすべての符号が復号器に入力された段階で完結す
る)から、既に復号されたシンボルに割り当てられた領
域の下界座標を減算した値が区間レジスタと同じ拡大を
与えられて保持されている。その区間レジスタを、次に
復号するシンボルに対する推定領域幅で分割し、CHI
GHレジスタがその分割された領域の境界よりも優勢シ
ンボルMPS側に属しているか、劣勢シンボルLPS側
に属しているかによって、復号を行う。すなわち、A−
LSZ(ST(CX))とCHIGHの大小比較によっ
て復号化処理を行う。
【0024】復号化対象シンボルが優勢シンボルMPS
であった場合、区間レジスタの幅が8000Hex以上
であれば逆予測変換処理部136へ処理を継続し、80
00Hexより小さい場合には優勢シンボルMPSの条
件付き交換処理を行った後、正規化処理を行い、逆予測
変換処理部136へ処理を継続する。一方、復号化対象
シンボルが劣勢シンボルLPSであった場合、符号化処
理の場合と同様に必ず正規化処理を行い、逆予測変換処
理部136へ処理を継続する。
【0025】2値算術復号化装置における正規化処理手
順は、図19に示した2値算術符号化処理時における正
規化処理手順とまったく同一である。符号化/復号化処
理時に関わらず、正規化処理では、区間レジスタおよび
符号レジスタの値をレジスタ中にて最上位ビット方向
(MSB方向)へシフトし、8000Hexより小さく
なった区間レジスタ内容を8000Hexより大きく
し、符号レジスタ中の符号が不足したら次の符号を符号
レジスタに読み込んで復号を継続する。
【0026】次に、逆予測変換処理部136の動作につ
いて説明する。画像参照シンボル選択部134の出力で
あるコンテクストを用いて、算術復号化部138はコン
テクストに対応したMPS値を状態番号/優勢シンボル
記憶部132から取り出して、逆予測変換処理部136
に供給する。逆予測変換処理部136では、2値算術復
号化部138より出力された「復号シンボルが優勢シン
ボルMPSか劣勢シンボルLPSか」を示すMPS/L
PS情報と、状態番号/優勢シンボル記憶部132から
供給されたMPS値とを比較することにより、符号化す
る前のシンボルを求めて出力する。以上のように、情報
源の性質に追随して状態番号/優勢シンボル記憶部10
6,132を書き換えていくことにより、高い符号化効
率による算術符号化・復号化装置の実現が可能となる。
【0027】しかしながら、上記のような従来の符号
化,復号化装置においては、図25に示すように、1シ
ンボル毎に、状態番号/優勢シンボル記憶部(106,
132)の検索と、確率推定テーブル(110,13
0)の検索、(逆)予測変換処理、領域計算、区間レジ
スタ更新、座標計算、符号レジスタ更新と、状態番号/
優勢シンボル記憶部(106,132)の更新とを行っ
ている。すなわち、1つの符号化(復号化)対象シンボ
ルに対して、サイクル1における状態番号/優勢シンボ
ル記憶部(106,132)の読み出し、サイクル2に
おける確率推定テーブル(110,130)の検索と状
態番号/予測値の更新演算、サイクル3における状態番
号/優勢シンボル記憶部(106,132)への書き込
みを終了した後で、次の符号化(復号化)対象シンボル
の処理(サイクル4,5,6)に移っている。このた
め、処理速度の向上に限界があった。
【0028】そこで、算術符号化・復号化を高速に行う
装置に関する技術が特開平5−67978号公報におい
て提案されている。この公報には、各コンテクストに対
応した状態番号と優勢シンボルを記憶する書き換え可能
なメモリと、このメモリから読み出された符号化対象シ
ンボルに対する状態番号及び優勢シンボル、ないしは、
直前のシンボルに対する書き換え処理後の状態番号及び
優勢シンボルを保持するレジスタと、符号化対象シンボ
ルが予測値と一致しているか否かを判定し、その結果に
応じて該コンテクストにおける上記メモリの状態番号及
び優勢シンボルを書き換える制御回路と、符号化対象シ
ンボルに対するコンテクストと直前のシンボルに対する
コンテクストが一致するか否かを検出し、検出結果に従
って上記レジスタの内容を更新する検出器と、上記レジ
スタより出力された状態番号・優勢シンボルを基に予測
誤差信号を符号化する算術符号器とを備えている。
【0029】そして、符号化処理に用いる状態番号及び
優勢シンボルとして、符号化対象シンボルに対するコン
テクストと直前のシンボルに対するコンテクストが一致
しているか否かにより、直前の符号化対象シンボルに対
する書き換え処理後の状態番号及び優勢シンボル、ない
しは、メモリからの出力をそれぞれ選択して用いる。こ
れにより、次のシンボルに対する状態番号及び優勢シン
ボルの検索(メモリでの検索)と、当該シンボルに対す
る数直線の領域計算処理とを並行して行うことができ
る。その結果、符号化及び復号化速度の向上が図れる。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た種々のタイプの従来の技術では、符号化や復号化等の
変換処理の速度向上には限界があった。すなわち、例え
ば、適応型の算術符号化処理においては、符号化対象シ
ンボルに対する数直線の領域計算は、領域幅テーブル検
索(確率推定テーブルへのアクセス)、(逆)予測変換
処理、領域計算、区間レジスタ更新、座標計算、符号レ
ジスタ更新等の処理を含んでいるため、一般に、次の符
号化対象シンボルに対する状態番号及び優勢シンボルの
検索に要する時間よりかなり長くなる。このため、シス
テムクロックの周期がこのような符号化対象シンボルに
対する数直線の領域計算によって律則されてしまう。そ
の結果、符号化処理全体の速度の向上を図ることが困難
となる。
【0031】本発明は、以上のような状況に鑑みてなさ
れたものであり、画像データの符号化処理速度の更なる
向上を可能とした符号化装置を提供することを第1の目
的とする。
【0032】また、画像データの復号化処理速度の更な
る向上を可能とした復号化装置を提供することを第2の
目的とする。
【0033】更に、画像データの符号化及び復号化処理
速度の更なる向上を可能とした符号化・復号化装置を提
供することを第3の目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
する本発明の第1の態様は、順次入力される画像データ
を符号化する装置であり、同一の画像データに対する符
号化パラメータを必要に応じて変更する適応型の符号化
装置において、各入力画像データに対し、変更されない
場合の符号化パラメータと、変更される場合の符号化パ
ラメータとを記憶した符号化情報テーブル(224)を
備える。また、n−1番目に入力された画像データの符
号化処理の間に、n番目の画像データに対して推定され
る少なくとも2つの符号化パラメータを符号化情報テー
ブルから読み出し、読み出された符号化パラメータのう
ちから適切なものを選択する選択手段(244,23
6)を備える。更に、n−1番目の画像データの符号化
処理が終了した時点で、選択手段によって選択された符
号化パラメータを用いてn番目の画像データの符号化処
理を行う符号化処理手段(220,246)を備えてい
る。
【0035】上記のような本発明の第1の態様において
は、n番目の画像データに対して推定される少なくとも
2つの符号化パラメータ(非変更時の符号化パラメータ
と変更後の符号化パラメータ)を符号化情報テーブル
(224)から読み出す。そして、複数の符号化パラメ
ータのうち適切な符号化パラメータを選択し、選択され
た符号化パラメータを用いて符号化処理を行う。これに
より、直前(n−1番目)のデータと当該n番目のデー
タとが同一で、(n−1番目)の画像データに対する符
号化処理によって符号化パラメータの変更があったとし
ても、n番目の画像データに対して推定される少なくと
も2つの符号化パラメータを符号化情報テーブル(22
4)から読み出し、(n−1番目)の画像データに対す
る符号化処理結果に基づいて適切なものを選択すること
ができる。その結果、直前(n−1番目)の入力データ
の符号化処理と、当該n番目の入力データの符号化パラ
メータを符号化情報テーブル(224)から読み出す動
作を並行して行うことができ、画像データ符号化処理全
体のシステムクロックの周期を短くすることができ、符
号化処理の高速化が図れる。
【0036】上記のような発明において、更に、選択手
段(244)によって選択された符号化パラメータを保
持する符号化パラメータ保持手段(236)をさらに備
えることができる。その場合には、符号化処理手段(2
20,246)は、n−1番目の画像データの符号化処
理が終了した時点で、符号化パラメータ保持手段(23
6)に保持されている符号化パラメータを用いてn番目
の画像データの符号化処理を行う。この場合、n−1番
目の画像データの符号化処理が終了した時点で、符号化
パラメータ保持手段(236)にn番目の画像データの
符号化パラメータを保持しておくことができる。
【0037】また、符号化情報テーブル(224)に記
憶された符号化パラメータに対応し、画像データの状態
を示す状態データ(ST)を記憶する記憶手段(20
4,216)を更に備えることができる。この場合、符
号化情報テーブル(224)は、符号化パラメータ(L
SZ)に加えて、対応する状態データ(ST)の更新後
の値を示す状態遷移先情報(NMPS,NLPS)を記
憶する。更に、該状態遷移先(NMPS,NLPS)の
更新後の値を示す状態遷移先情報(L_NMPS,L_
NLPS,M_NMPS,M_NLPS)を記憶する。
また、符号化パラメータ保持手段(236)は、n番目
の画像データに対して推定される符号化パラメータとし
て、少なくとも符号化情報テーブル(224)に記憶さ
れた状態遷移先情報を保持する。このような構成によ
り、直前(n−1番目)の入力データの変換処理の間
に、当該n番目の入力データに対して推定される全ての
変換パラメータを予め情報テーブル(224)から読み
出し、保持することが可能となる。
【0038】上記課題を解決する本発明の第2の態様
は、上記第1の態様に係る符号化装置によって符号化さ
れた符号データを元の画像データに復号化する復号化装
置において、各符号データに対し、変更されない場合の
復号化パラメータと、変更される場合の復号化パラメー
タとを記憶した復号化情報テーブル(324)を備えて
いる。また、n−1番目に入力された符号データの復号
化処理の間に、n番目に入力された符号データに対して
推定される少なくとも2つの復号化パラメータを復号化
情報テーブル(324)から読み出し、読み出された復
号化パラメータのうちから適切なものを選択する選択手
段(344,336)を備えている。更に、n−1番目
の符号データの復号化処理が終了した時点で、選択手段
(344,336)によって選択された復号化パラメー
タを用いてn番目の符号データの復号化処理を行う復号
化処理手段(320,346)を備えている。
【0039】上記のような本発明の第2の態様において
も、上記第1の態様と同様に、直前(n−1番目)の入
力データの復号化処理と、当該n番目の入力データの復
号化パラメータを情報テーブル(324)から読み出す
動作を並行して行っているため、復号化処理全体のシス
テムクロックの周期を短くすることができ、復号化処理
の高速化が図れる。
【0040】本発明の第3の態様は、上記第1の態様に
係る符号化装置と第2の態様に係る復号化装置を合わせ
た符号化・復号化装置である。
【0041】本発明の更に具体的な第4の態様は、情報
源のシンボル系列の予め定められた位置の複数の参照シ
ンボルを用い、符号化対象シンボルに対するコンテクス
ト(CX)を生成する手段(210)と、コンテクスト
(CX)の状態を示す状態番号(ST)と、符号化対象
シンボルの予測値(MPS)とを記憶する記憶手段(2
04,216)と、順次入力される複数の符号化対象シ
ンボルに対応する複数のコンテクスト(CX)を一時的
に保持するコンテクスト保持手段(203,212)と
を備えている。また、コンテクスト保持手段(203,
212)に保持されている複数のコンテクスト(CX)
を比較する第1の比較手段(214)と、記憶手段(2
04,216)から読み出された符号化対象シンボルの
予測値(MPS)と実際の符号化対象シンボルの値とを
比較する第2の比較手段(222)とを備えている。ま
た、記憶手段(204,216)に記憶されている状態
番号(ST)に対応した確率領域幅(LSZ)と、当該
状態番号(ST)の更新後の値を示す状態遷移先情報
(NMPS,NLPS)と、該状態遷移先(NMPS,
NLPS)の値に対応する確率領域幅(L_LSZ,M
_LSZ)と、該状態遷移先(NMPS,NLPS)の
更新後の値を示す状態遷移先情報(L_NMPS,L_
NLPS,M_NMPS,M_NLPS)とを記憶する
情報テーブル(224)から読み出された確率領域幅及
び第2の比較手段(222)による比較の結果に基づい
て符号化対象シンボルの符号化を行うと共に、情報テー
ブル(224)から読み出された状態遷移先情報に基づ
いて符号化対象シンボルに対するコンテクスト(CX)
の状態番号(ST)及び予測値(MPS)の更新とを行
う算術符号化手段(220)を備える。更に、記憶手段
(204,216)から読み出された状態番号(ST)
及び予測値(MPS)を保持する第1のレジスタ(22
8)と、記憶部(204,216)に書き込まれる状態
番号(ST)及び予測値(MPS)を保持する第2のレ
ジスタ(230)と、第2のレジスタ(230)の出力
を保持する第3のレジスタ(232)と、n−1番目に
入力された画像データに対するコンテクストの状態番号
(ST1)を保持する第4のレジスタ(234)とを備
える。また、第1の比較手段(214)の比較結果に基
づいて、第1,第2、第3又は第4のレジスタ(22
8,230,232,234)の出力を選択する第1の
選択器(238)と、n−1番目に入力された画像デー
タに対応するコンテクストの確率領域幅(LSZ1)と
状態遷移先情報(NMPS1,NLPS1)を保持する
第5のレジスタ(236)とを備えている。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例を参照して説明する。
【0043】
【実施例】本発明の第1実施例は、2値画像を適応型算
術符号化方式によって符号化する符号化装置に本発明の
技術的思想を適用したものであり、その構成を図1に示
す。本実施例の符号化装置は、入力シンボルデータを2
値シンボル列として入力するシンボル系列読み取り部2
06と、シンボル系列読み取り部206の出力に接続さ
れたシンボル系列記憶部208と、シンボル系列記憶部
208の出力に接続された画像参照シンボル選択部21
0と、画像参照シンボル選択部210の出力に接続され
たコンテクストバッファ203と、コンテクストバッフ
ァ203の出力に接続された検出器214と、アドレス
端子ADがコンテクストバッファ203の出力に接続さ
れたシングルポートメモリ204(状態番号/優勢シン
ボル記憶部)と、検出器214の出力とシングルポート
メモリ204とに接続されたリード/ライト制御部20
5と、検出器214の出力に接続されると共に、シング
ルポートメモリ204の読み出しデータ端子RDT及び
書き込みデータ端子WDTに接続された算術符号化部2
20と、シンボル系列記憶部208の出力と算術符号化
部220に接続された予測変換処理部222と、算術符
号化部220に接続された確率推定テーブル224とを
備えている。
【0044】上記のような構成の符号化装置において、
シンボル系列記憶部208は、2値シンボル列読み取り
部206にて読み取った2値シンボル列を記憶する。画
像参照シンボル選択部210は、シンボル系列記憶部2
08に記憶されている2値シンボル列より符号化対象シ
ンボルに対して予め定めてある位置の複数の参照シンボ
ルを選択してコンテクスト(CX)を生成する。
【0045】コンテクストバッファ203は、画像参照
シンボル選択部210から順次出力されるコンテクスト
データを保持し、連続する4つのコンテクストデータを
バッファリングする。図2に示すように、コンテクスト
バッファ203は、4段のレジスタ203a,203
b,203c,203dによって構成されている。1段
目のレジスタ203aには、最新のコンテクストCXが
保持され、出力CX1を2段目のレジスタ203bにシ
フトする。レジスタ203b,203c,203dは、
それぞれ最新のコンテクストCXの1つ前、2つ前、3
つ前のコンテクストCX2,CX3,CX4を保持す
る。レジスタ203aと203dの出力であるコンテク
ストCX1とCX4は、セレクタ226に供給され、リ
ード/ライト制御部205からの信号WEBによって、
何れか一方がアドレス信号ADとして選択されるように
なっている。
【0046】検出器214は、画像参照シンボル選択部
210から順次出力されるコンテクストデータ(C
X)、及びコンテクストバッファ203に保持されてい
るコンテクストデータ(CX1、CX2、CX3、CX
4)がそれぞれ同一値であるか否かを判定する。ここ
で、検出器214によるコンテクストCX1とCX2の
判定結果を出力EQ12とし、コンテクストCX1とC
X3の判定結果を出力EQ13とし、コンテクストCX
1とCX4の判定結果を出力EQ14とし、コンテクス
トCX2とCX3の判定結果を出力EQ23とし、コン
テクストCX2とCX4の判定結果を出力EQ24と
し、EQ14を記憶するレジスタ(図示せず)の出力を
出力d1_EQ14とする。各判定結果EQ12,EQ
13,EQ14,EQ23,EQ24は、同一値であれ
ば1を、同一値でなければ0を示す。
【0047】シングルポートメモリ204(状態番号/
優勢シンボル記憶部)は、全ての組み合わせのコンテク
ストの状態番号(ST)とMPS(優勢シンボル)値を
記憶する。そして、コンテクストバッファ203で保持
されているコンテクストデータの中の最新のコンテクス
トCX1(図2参照)と、最も過去に入力されたコンテ
クストCX4(図2参照)の何れか一方をシングルポー
トメモリ204のアドレスとする。
【0048】リード/ライト制御部205は、検出器2
14の判定結果(EQ12等)に基づき、シングルポー
トメモリ204の読み出し及び書き込みの制御を行う。
シングルポートメモリ204からのデータの読み出しに
際し、読み出しアドレスCX1が、コンテクストバッフ
ァ203に保持されている他のコンテクストデータCX
2,CX3,CX4の何れとも等しくない時、すなわ
ち、EQ12=EQ13=EQ14=0の場合には、コ
ンテクストデータCX1を選択するシングルポートメモ
リ204の読み出しアドレスとして選択する。一方、読
み出しアドレスCX1が、他のコンテクストデータCX
2,CX3,CX4の何れか1つとでも等しい場合に
は、シングルポートメモリ204の読み出しを行わな
い。また、シングルポートメモリ204へのデータの書
き込みに際し、書き込みアドレスCX4が、コンテクス
トバッファ203に保持されている他のコンテクストデ
ータCX1,CX2,CX3の何れとも等しくない時、
すなわち、EQ14=EQ24=EQ34=0の場合に
は、コンテクストデータCX4をシングルポートメモリ
204のアドレスとして選択する。一方、書き込みアド
レスCX4が、他のコンテクストデータCX1,CX
2,CX3の何れか1つとでも等しい場合には、シング
ルポートメモリ204の書き込みを行わない。
【0049】予測変換処理部222は、符号化対象シン
ボルがそのコンテクスト内の出現確率が高いと予想され
るシンボル(優勢シンボル:MPS)と一致するか否か
を示すデータ(予測誤差:一致すれば0、不一致ならば
1)を出力する。
【0050】確率推定テーブル224は、コンテクスト
CXの状態を示す状態番号(ST)に対応して予め定め
られたLPS(劣勢シンボル)の確率領域の大きさ(L
SZ)と、状態遷移情報(NMPS,NLPS,Switc
h)とを記憶している。ここで、LPSはコンテクスト
内の出現確率が低いと予想される劣勢シンボルを示し、
NMPSは符号化対象シンボルが優勢シンボルMPSで
あった場合に次に適用される状態番号を示し、NLPS
は符号化対象シンボルが劣勢シンボルLPSであった場
合に次に適用される状態番号を示し、Switch は優勢シ
ンボルMPSと劣勢シンボルLPSの交換指令を示すも
のとする。さらに、確率推定テーブル224は、NLP
Sの値に対応したLPSの確率領域の大きさ(L_LS
Z)と状態遷移情報(L_NMPS,L_NLPS,L
_Switch)、及びNMPSの値に対応したLPSの確率
領域の大きさ(M_LSZ)と状態遷移情報(M_NM
PS,M_NLPS,M_Switch)を記憶している。例
えば、ST=1の時、NLPS=14なので、L_LS
Z,L_NMPS,L_NLPS,L_Switch は、そ
れぞれ、ST=14に対応したLSZ値0x5A7F、
NLPS値15、NMPS値15、Switch値1となる。
また、 ST=1の時、NMPS=2なので、M_LS
Z,M_NMPS,M_NLPS,M_Switch は、そ
れぞれ、ST=2に対応したLSZ値0x1114、N
LPS値16、NMPS値3、Switch値0となる。確率
推定テーブル224の詳細内容を図3〜図5に示す。算
術符号株220は、符号化対象シンボルの符号出力と、
各コンテクストに対する状態番号STとMPS値の更新
演算とを行うものである。
【0051】図6は、上記のように構成された本発明の
第1実施例において、連続するコンテクスト#1と#2
が等しい場合の動作例を示す。図において、コンテクス
ト#1は、サイクル1でシングルポートメモリ(状態番
号/予測値記憶部)204の読み出しアドレスとなる。
サイクル2では、シングルポートメモリ204から読み
出された状態番号ST1が確率推定テーブル224の読
み出しアドレスとなり、状態番号ST1に対応したデー
タを読み出す。サイクル3では、確率推定テーブル22
4から読み出されたデータのうちLSZ(ST1),N
LPS(ST1),NMPS(ST1),Switch(ST
1),を選択し、LSZ(ST1)を用いて符号化対象
シンボルの符号化処理を行うと共に、状態番号ST1の
遷移先NST1を求める。サイクル4では、コンテクス
ト#1に対する状態遷移先NST1をレジスタに保持す
る。
【0052】一方、コンテクスト#1の次に入力された
コンテクスト#2は、サイクル2でシングルポートメモ
リ(状態番号/予測値記憶部)204の読み出しアドレ
スとなる。(読み出しアドレスとなるだけで、読み出し
動作は行わない。)サイクル3では、コンテクスト#2
の状態番号(直前のコンテクスト#1の状態遷移先)は
算出中なため、コンテクスト#1の状態遷移先がNLP
S(ST1),NMPS(ST1),ST1のいずれに
決まっても対応できるように、コンテクスト#1の状態
番号ST1を確率推定テーブル224の読み出しアドレ
スとして与えデータを読み出す。サイクル4では、コン
テクスト#1に対する状態遷移先NST1が確定してい
るので、サイクル3で確率推定テーブル224から読み
出したデータのうちNST1に対応したデータを選択し
て符号化対象シンボルの符号化処理を行うと共に、コン
テクスト#2の状態遷移先NST2を求める。サイクル
5で、コンテクスト#2に対する状態遷移先NST2を
レジスタに保持する。
【0053】図7は、上記第1実施例のリード/ライト
動作について、より詳細な動作例を示す。この例におい
ては、連続して生成されるコンテクスト#1,#2,#
3,#4,#5,#6,#7,#8,#9,#10につ
いての処理(符号化)動作を示し、#3≠#4,#3≠
#5,#3≠#6,#4≠#6,#5≠#6,#5≠#
7,#5≠#8,#6=#8とする。まず、コンテクス
ト#1について見てみると、コンテクスト#1はサイク
ル1でシングルポートメモリ(状態番号/予測値記憶
部)204の読み出しアドレスとなる。サイクル2で
は、シングルポートメモリ204から読み出された状態
番号ST1に対応したデータを確率推定テーブル224
から読み出す。サイクル3では、確率推定テーブル22
4から読み出されたデータに基づいて、コンテクスト#
1に対応する符号化対象シンボルの符号化を行うと共
に、コンテクスト#1の状態番号ST1の更新値を求め
る。サイクル4では、サイクル3で求められた状態番号
ST1の更新値をシングルポートメモリ204の書き込
みアドレスとする。コンテクスト#2についても、コン
テクスト#1と同様に処理される。
【0054】コンテクスト#3は、サイクル3でシング
ルポートメモリ(状態番号/予測値記憶部)204の読
み出しアドレスになった後、対応する状態番号ST3の
更新値がサイクル6においてシングルポートメモリ20
4の書き込みデータとなる。ここで、コンテクスト#3
の後に生成されたコンテクスト#4,#5,#6が何れ
もコンテクスト#3とは等しくないため、コンテクスト
#3がシングルポートメモリ204のアドレス(書き込
みアドレス)として選択され、当該コンテクスト#3に
対応する状態番号ST3の更新値がシングルポートメモ
リ204に書き込まれる。
【0055】コンテクスト#5は、後に生成されたコン
テクスト#6,#7,#8の何れとも等しくないため、
サイクル9でコンテクスト#5がシングルポートメモリ
204のアドレス(書き込みアドレス)として選択さ
れ、当該コンテクスト#5に対応する状態番号ST5の
更新値がシングルポートメモリ204に書き込まれる。
ここで、コンテクスト#6と#8が等しいため、サイク
ル9ではコンテクスト#8の読み出しを行う必要がな
い。
【0056】コンテクスト#6は、本来サイクル6でシ
ングルポートメモリ(状態番号/予測値記憶部)204
の読み出しアドレスとなるが、サイクル6ではコンテク
スト#3に対応する状態番号ST3の更新値が書き込み
アドレスとなっているため、1サイクル分スライドして
サイクル7でシングルポートメモリ204の読み出しア
ドレスとなる。
【0057】図8は、本発明の第2の実施例にかかる適
応型算術方式の符号化装置を示し、上記第1の実施例と
共通又は対応する構成部分については同一の符号を付
す。本実施例の符号化装置は、図1に示す第1の実施例
の符号化装置におけるシングルポートメモリ204に代
えてデュアルポートメモリ216を採用したものであ
り、多くの構成要素を共通とする。そこで、本実施例に
おいては、上記第1実施例との相違部分についてのみ詳
細に説明し、他の共通部分についての詳細な説明は省略
する。
【0058】本実施例の符号化装置は、入力シンボルデ
ータを2値シンボル列として入力するシンボル系列読み
取り部206と、シンボル系列読み取り部206の出力
に接続されたシンボル系列記憶部208と、シンボル系
列記憶部208の出力に接続された画像参照シンボル選
択部210と、画像参照シンボル選択部210の出力に
接続されたコンテクストバッファ212と、コンテクス
トバッファ212の出力に接続された検出器214と、
読み出し用のアドレス端子RAD及び書き込み用のアド
レス端子WADがコンテクストバッファ212の出力に
接続されたデュアルポートメモリ216(状態番号/優
勢シンボル記憶部)と、検出器214の出力とデュアル
ポートメモリの制御端子R,Wとに接続されたリード/
ライト制御部218と、検出器214の出力に接続され
ると共に、デュアルポートメモリ216の読み出しデー
タ端子RDT及び書き込みデータ端子WDTに接続され
た算術符号化部220と、シンボル系列記憶部208の
出力と算術符号化部220に接続された予測変換処理部
222と、算術符号化部220に接続された確率推定テ
ーブル224とを備えている。確率推定テーブル224
の内容は、第1の実施例中で示した図3〜図5と同じで
ある。
【0059】コンテクストバッファ212は、図9に示
すように、4段のレジスタ212a,212b,212
c,212dによって構成されている。1段目のレジス
タ212aには、最新のコンテクストCXが保持され、
出力CX1を2段目のレジスタ212bにシフトする。
レジスタ212b,212c,212dは、それぞれ最
新のコンテクストCXの1つ前、2つ前、3つ前のコン
テクストCX2,CX3,CX4を保持する。
【0060】デュアルポートメモリ216(状態番号/
優勢シンボル記憶部)は、全ての組み合わせのコンテク
ストの状態番号(ST)とMPS(優勢シンボル)値を
記憶する。そして、コンテクストバッファ212で保持
されているコンテクストデータの中の最新のコンテクス
トCX1(図9参照)を読み出しアドレスとし、最も過
去に入力されたコンテクストCX4(図9参照)を書き
込みアドレスとする。なお、読み出しアドレスRADに
対するデータの読み出しと、書き込みアドレスWADに
対するデータ書き込みが同時実行可能な構成となってい
る。デュアルポートメモリ216の記憶データは、図1
7に示す通りであり、STは後に詳述する確率推定テー
ブル224の読み出しアドレスとなる状態番号を示す。
【0061】リード/ライト制御部218は、検出器2
14の判定結果(EQ12等)に基づき、デュアルポー
トメモリ216の読み出し及び書き込みの制御を行う。
デュアルポートメモリ216からのデータの読み出しに
際し、読み出しアドレスRAD(=CX1)が、コンテ
クストバッファ212に保持されている他のコンテクス
トデータCX2,CX3,CX4の何れとも等しくない
時、すなわち、EQ12=EQ13=EQ14=0の場
合には、読み出し動作を行うためにデュアルポートメモ
リ216の読み出し信号Rをアクティブにする。一方、
読み出しアドレスRAD(=CX1)が、他のコンテク
ストデータCX2,CX3,CX4の何れか1つとでも
等しい場合には、デュアルポートメモリ216の読み出
し信号Rを非アクティブにする。また、デュアルポート
メモリ216へのデータの書き込みに際し、書き込みア
ドレスWAD(=CX4)が、コンテクストバッファ2
12に保持されている他のコンテクストデータCX1,
CX2,CX3の何れとも等しくない時、すなわち、E
Q14=EQ24=EQ34=0の場合には、書き込み
動作を行うためにデュアルポートメモリ216の書き込
み信号Wをアクティブにする。一方、書き込みアドレス
WAD(=CX4)が、他のコンテクストデータCX
1,CX2,CX3の何れか1つとでも等しい場合に
は、デュアルポートメモリ216の書き込み信号Wを非
アクティブにする。
【0062】算術符号化部220は、符号化対象シンボ
ルの符号出力と、各コンテクストに対する状態番号ST
とMPS値の更新演算とを行うものであり、図10にそ
の詳細を示す。本実施例の算術符号化部220は、5つ
のレジスタ228,230,232,234,236
と、4つの選択器(マルチプレクサ)238,240,
242,244と、符号出力及び状態番号更新演算部2
46と、書き込みデータ選択回路248と、排他的論理
和回路250とを備えている。
【0063】このような算術符号化部220において、
レジスタ228の入力端子にはデュアルポートメモリ2
16の読み出しデータ端子RDTが接続され、当該レジ
スタ228の出力端子には選択器238の入力端子が接
続されている。選択器238の他の入力端子には、レジ
スタ232の出力端子と、レジスタ230の出力端子
と、レジスタ234の出力端子とがそれぞれ接続されて
いる。また、選択器238の出力端子には、確率推定テ
ーブル224のアドレス端子と、選択器242の入力端
子とが接続されている。選択器242のもう一方の入力
端子には、選択器240の出力端子が接続され、当該選
択器242の出力端子にはレジスタ234の入力端子が
それぞれ接続されている。レジスタ234の出力端子に
は、選択器238の入力端子の他に、選択器240の入
力端子と、予測変換処理部222と、排他的論理和回路
250の一方の入力端子とが接続されている。
【0064】ここで、選択器240の1つの入力端子に
は、レジスタ234の出力信号(MPS1,ST1)の
両方がそのまま入力されるが、他の1つの入力端子に
は、レジスタ234の出力(MPS1,ST1)の内の
優勢シンボルMPS1と、レジスタ236の出力信号
(NMPS1,NLPS1,LSZ1,Switch1)の内
のNMPS1との合成信号(MPS1,NMPS1)が
供給される。また、選択器240の残りの1つの入力端
子には、排他的論理和回路250の出力信号(MPS
1’)と、レジスタ236の出力信号(NMPS1,N
LPS1,LSZ1,Switch1)の内のNLPS1との
合成信号(MPS1’,NLPS1)が供給される。ま
た、選択器240の制御端子には、書き込みデータ選択
回路248の出力が接続されている。
【0065】選択器244の3つの入力端子には、確率
推定テーブル224の出力が接続され、当該選択器24
4の出力端子にはレジスタ236の入力が接続されてい
る。
【0066】レジスタ236の出力端子には、上述した
選択器240と、符号出力及び状態番号更新演算部24
6と、排他的論理和回路250とが接続されている。排
他的論理和回路250にはSwitch1 が、符号出力及び
状態番号更新演算部246にはLSZ1が供給される。
【0067】次に、本実施例の算術符号化部220の各
構成要素の作用(機能)について更に詳細に説明する。
レジスタ228はデュアルポートメモリ216から読み
出されたデータを保持し、レジスタ230はデュアルポ
ートメモリ216に書き込まれるデータ、すなわち、コ
ンテクストバッファ212に保持されたコンテクストC
X4に対応した更新後の状態番号ST(CX4)とMP
S(CX4)値を保持する。また、コンテクストバッフ
ァ212に保持されているコンテクストCX3の状態番
号ST(CX3)とMPS(CX3)値は、レジスタ2
34に保持される。レジスタ236は、レジスタ234
が保持する状態番号ST1に対応した劣勢シンボルの確
率領域の大きさLSZ1及び状態遷移情報NMPS1,
NLPS1,Switch1)を保持する。レジスタ232
は、レジスタ230の出力を保持するレジスタなので、
コンテクストCX4より1クロック前に入力した(つま
り、CX2より3クロック前に入力した)コンテクスト
の更新後の状態番号とMPS値を保持する。なお、図9
及び図10中に示したレジスタは全て同一のシステムク
ロックで動作する。
【0068】選択器238は、検出器214の出力に基
づき、レジスタ228,230,232,234の出力
を当該選択器238の出力として選択する。例えば、検
出器214の出力に基づいて生成されるデュアルポート
メモリ216の読み出し信号Rがアクティブになった次
のシステムクロックサイクルでは、レジスタ228の出
力、すなわちデュアルポートメモリ216から読み出さ
れたデータを選択する。なぜならば、コンテクストCX
2に対応する状態番号とMPS値はレジスタ230、2
32、234には保持されておらず、レジスタ228に
保持されているからである。他方、EQ23=1の時、
すなわち、コンテクストデータCX2とCX3が同じ場
合には、コンテクストCX3の状態番号ST(CX3)
とMPS(CX3)を保持しているレジスタ234の出
力を選択する。また、EQ23=0且つEQ24=1の
時、すなわち、コンテクストデータCX2とCX3が異
なり、CX2とCX4が等しい場合には、コンテクスト
CX2に対する状態番号とMPSの最新値は、CX4の
更新後の状態番号とMPS値になるため、レジスタ23
0の出力を選択する。また、EQ23=0且つEQ24
=0且つdl_EQ14=1の時、すなわち、コンテク
ストデータCX2とCX3が異なり、CX2とCX4も
異なり、EQ14を記憶するレジスタの出力が1の場合
には、CX3より3クロック前に入力したコンテクスト
に対する状態番号とMPS値が、CX2に対する最新の
状態番号とMPS値となるので、それらの値を保持して
いるレジスタ232の出力を選択する。そして、選択器
238の出力の状態番号部ST0は、確率推定テーブル
224のアドレス入力となる。
【0069】符号出力及び状態番号更新演算部246で
は、レジスタ236からの劣勢シンボルLPSの確率領
域幅LSZと予測変換処理部222からの予測誤差値か
ら、算術符号化演算を行い符号出力を行うとともに、状
態番号の更新演算を行う。排他的論理和回路250は、
レジスタ236から出力される Switch 情報が1の時、
レジスタ234から出力されるMPS値を反転する。ま
た、選択器240では、レジスタ234から出力される
MPS値とST値の信号(MPS1,ST1)と、レジ
スタ234から出力される信号(MPS1,ST1)の
内のMPS値とレジスタ236から出力されるNMPS
値を合わせた信号(MPS1,NMPS1)と、排他的
論理和回路250から出力されるMPS値とレジスタ2
36から出力されるNLPS値を合わせた信号(MPS
1’,NLPS1)とから当該選択器240の出力信号
を選択する。そして、選択器240において選択された
データはレジスタ230に保持される。
【0070】書き込みデータ選択回路248では、予測
変換処理部222からの予測誤差値と符号出力および状
態番号更新演算部246の演算結果に基づき、選択器2
40の選択信号(sel_wdt)を生成する。例え
ば、予測誤差が0でA−LSZ<0x8000ならば
(MPS1,NMPS1)を、予測誤差が0でA−LS
Z>=0x8000ならば(MPS1,ST1)を、予
測誤差1ならば(MPS1’,NLPS1)をそれぞれ
選択する。なお、具体的な算術処理は、従来技術の項で
示した方式と同じ方式のものを適用でき、当該演算処理
の詳細な説明はここでは省略する。
【0071】選択器242においては、選択器238の
出力(MPS0,ST0)と、選択器240の出力との
一方を選択し、該選択された出力はレジスタ234に保
持される。ここで、選択器242の選択動作を制御する
選択信号は、検出器214の出力信号EQ23に基づい
て生成される。例えば、EQ23=0の時、すなわち、
コンテクストバッファ212に保持されているコンテク
ストデータCX2とCX3が等しくない場合、コンテク
ストデータCX2に対応する更新済みの最新の状態番号
は確定しており、レジスタ228,230,232のい
ずれかに保持され、いずれのレジスタに保持されている
かの選択は選択器238で行われているため、選択器2
42は選択器238の出力を選択する。一方、EQ23
=1の時、すなわち、コンテクストデータCX2とCX
3が等しい場合、コンテクストデータCX2と同一値の
コンテクストデータCX3に対する状態番号ST1はレ
ジスタ234に保持されており、該状態番号ST1に対
応する状態遷移先番号とMPS値(コンテクストデータ
CX2に対する状態番号とMPS値)がST1,NLP
S1,NMPS1の何れになるか選択器240にて選択
中である。そこで、選択器240の出力を選択し、コン
テクストデータCX3に対する状態番号の更新と同時
に、その更新値をコンテクストデータCX2に対する状
態番号としてレジスタ234に保持する。
【0072】選択器244においては、確率推定テーブ
ル224の出力は、(LSZ,NLPS,NMPS,Sw
itch)、(L_LSZ,L_NLPS,L_NMPS,
L_Switch)、(M_LSZ,M_NLPS,M_NM
PS,M_Switch)の3つのグループに分類され、その
うちの1つが選択され、選択されたデータはレジスタ2
36に保持される。選択器244の選択動作を制御する
選択信号は、検出器214の出力EQ23と書き込みデ
ータ選択回路248の出力(sel_wdt)に基づい
て生成される。例えば、EQ23=0の時、すなわち、
コンテクストバッファ212に保持されているコンテク
ストデータCX2とCX3が等しくない場合には、コン
テクストデータCX2に対応する更新済みの最新の状態
番号は確定しており、レジスタ228,230,232
の何れかに保持されており、いずれのレジスタに保持さ
れているかの選択は選択器238で行われ、選択器23
8の出力は確率推定テーブル224のアドレス入力とな
っているため、選択器244は確率推定テーブル224
の出力のうち(LSZ,NLPS,NMPS,Switch)
を選択する。
【0073】一方、EQ23=1の時、すなわち、コン
テクストバッファ212に保持されているコンテクスト
データCX2とCX3が等しい場合には、コンテクスト
データCX2と同一値のコンテクストデータCX3に対
する状態番号ST1は、レジスタ234に保持されてお
り、該状態番号ST1に対応する状態遷移先番号(コン
テクストCX2に対する状態番号)がST1,NLPS
1,NMPS1の何れになるか選択器240にて選択中
である。そこで、コンテクストデータCX3の状態遷移
先番号の選択処理に並行して、コンテクストデータCX
2の状態番号に対応したLPSの確率領域の大きさLS
Z1及び状態遷移情報を求める。
【0074】すなわち、コンテクストデータCX2の状
態番号はST1、NLPS1、NMPS1の何れかにな
るので、レジスタ234から出力されるST1が確率推
定テーブル224のアドレス入力となるように選択器2
38にてレジスタ234の出力を選択する。そして、前
述のように3つのグループに分類される確率推定テーブ
ル224の読み出しデータをsel_wdt信号に基づ
いて選択器244にて選択する。最終的に、選択器24
0において(MPS1,ST1)が選択されると、選択
器244では(LSZ,NLPS,NMPS,Switch)
を選択し、選択器240において(MPS1’,NLP
S1)が選択されると、選択器244では(L_LS
Z,L_NLPS,L_NMPS,L_Switch)を選択
し、選択器240において(MPS1,NMPS1)が
選択されると、選択器244では(M_LSZ,M_N
LPS,M_NMPS,M_Switch)を選択する。
【0075】次に、上記実施例の動作例を、図11に示
すタイミングチャートに沿って説明する。図11におい
て、CX1〜CX4はコンテクストバッファ212に保
持されているコンテクストデータであり、CX1はデュ
アルポートメモリ216の読み出しアドレス、CX4は
デュアルポートメモリ216の書き込みアドレスとして
入力される。また、読み出し信号Rと書き込み信号W
は、共にHIGHの状態がアクティブを示す信号であ
る。
【0076】最初に、コンテクスト#4に対する処理を
考える。Cycle 1 では、コンテクスト#4はデュアルポ
ートメモリ216の読み出しアドレス(CX1)になっ
ており、コンテクストバッファ212に先に入力された
コンテクスト#3〜#1の何れとも異なる(#4≠#
3,#4≠#2,#4≠#1)。すなわち、検出器21
4の出力において、EQ12=EQ13=EQ14=0
となり、リード/ライト制御部218の読み出し信号R
がアクティブになる。その結果、デュアルポートメモリ
216から対応するデータ、すなわち、コンテクスト#
4の状態番号ST,MPS値が読み出され、Cycle 2 で
レジスタ228に保持される。Cycle 2 においては、E
Q23=EQ24=dl_EQ14=0(#4≠#3、
#4≠#2、#4≠#1)なので、選択器238はレジ
スタ228の出力を選択し、コンテクスト#4を確率推
定テーブル224のアドレス入力とする。選択器242
も、EQ23=0(#4≠#3)であるため、選択器2
38の出力、すなわち、レジスタ228の出力を選択す
る。選択器244もEQ23=0(#4≠#3)である
ため、確率推定テーブル224の出力のうち(LSZ,
NLPS,NMPS,Switch)を選択する。
【0077】次に、Cycle 3 において、選択器242の
出力はコンテクスト#4の状態番号としてレジスタ23
4に保持される。選択器244の出力は、コンテクスト
#4の状態遷移情報および劣勢シンボルLPSの確率領
域幅LSZとしてレジスタ236に保持される。そし
て、符号出力及び状態番号更新演算部246は、これら
レジスタ234,236が保持するデータに基づき、所
定の演算処理を行うとともに、選択器240に対してコ
ンテクスト#4の状態番号STの更新選択を指示する。
【0078】Cycle 4 では、選択器240の出力がコン
テクスト#4の新しい状態番号/MPS値としてレジス
タ230に保持される。この時、デュアルポートメモリ
216の書き込みアドレス(CX4)としてコンテクス
ト#4が入力されるが、EQ34=1、すなわち、コン
テクスト#4と同一値のコンテクスト#5が次の Cycle
5 で書き込みアドレスとして入力されるため、Cylce 4
ではデュアルポートメモリ216へのデータ書き込み
は行わない。
【0079】次に、コンテクスト#5に対する処理を考
える。コンテクスト#5は、Cycle2 でデュアルポート
メモリ216の読み出しアドレス(CX1)になってい
るが、コンテクストバッファ212に先に入力されてい
るコンテクスト#4と同一値である(#5=#4)。す
なわち、検出器214の出力において、EQ12=1と
なるため、リード/ライト制御部218の読み出し信号
Rが非アクティブになり、データの読み出しは行われな
い。
【0080】Cycle 3 では、EQ23=1となっている
ため、選択器238はコンテクスト#4の状態番号を保
持しているレジスタ234の出力を選択し、選択器24
2はコンテクスト#5の状態番号となるコンテクスト#
4の状態遷移先を選択している選択器240の出力を選
択する。選択器244は、確率推定テーブル224の出
力のうち(LSZ,NLPS,NMPS,Switch)か、
(L_LSZ,L_NLPS,L_NMPS,L_Swit
ch)か、(M_LSZ,M_NLPS,M_NMPS,
M_Switch)かを選択する。何れの出力を選択するか
は、前述したようにコンテクスト#4の状態遷移先の決
定にリンクする。Cycle 3 では、コンテクスト#4の状
態遷移先が決定されるため、同時にコンテクスト#4と
同一値のコンテクスト#5に対する状態番号と状態遷移
情報、および劣勢シンボルLPSの確率領域幅LSZも
決定する。
【0081】Cycle 4 では、Cycle 3 で決定されたコン
テクスト#5に対する状態番号(選択器242の出力)
はレジスタ234に、状態遷移情報、および劣勢シンボ
ルLPSの確率領域幅LSZ(選択器244の出力)は
レジスタ236に保持される。これらのレジスタ23
4,236が保持するデータに基づき、符号出力及び状
態番号更新演算部246は演算処理を行い、選択器24
0にコンテクスト#5の状態番号の更新選択を指示す
る。
【0082】Cycle 5 では、選択器240の出力がコン
テクスト#5の新しい状態番号/MPS値としてレジス
タ230に保持される。このとき、デュアルポートメモ
リ216の書き込みアドレス(CX4)としてコンテク
スト#5が入力されているが、EQ24=1、つまりコ
ンテクスト#5と同一値のコンテクスト#7が2サイク
ル後の Cycle 7 で書き込みアドレス(CX4)として
入力されるため、Cycle5 ではデュアルポートメモリ2
16へのデータ書き込みは行わない。
【0083】次に、コンテクスト#6に対する処理を考
える。Cycle 3 では、コンテクスト#6はデュアルポー
トメモリ216の読み出しアドレス(CX1)になって
いるが、コンテクストバッファ212に先に入力されて
いるコンテクスト#3と同一値である(#6=#3、#
6≠#5、#6≠#4)。すなわち、検出器214の出
力において、EQ14=1となるため、リード/ライト
制御部218の読み出し信号Rが非アクティブになり、
デュアルポートメモリ216からのデータの読み出しは
行われない。
【0084】Cycle 4 では、dl_EQ14=1、EQ
24=0となっているため、コンテクスト#6の状態番
号であるコンテクスト#3の更新の状態番号(なぜな
ら、#6=#3)を保持しているレジスタ232の出力
が選択器238によって選択され、確率推定テーブル2
24のアドレス入力となる。EQ23=0(#6≠#
5)であるため、選択器242は選択器238の出力、
すなわちレジスタ232の出力を選択する。また、EQ
23=0(#6≠#5)であるため、選択器244は確
率推定テーブル224の出力のうち(LSZ,NLP
S,NMPS,Switch)を選択する。
【0085】Cycle 5 において、選択器242の出力は
コンテクスト#6の状態番号としてレジスタ234に保
持される。選択器244の出力は、コンテクスト#6の
状態遷移情報および劣勢シンボルLPSの確率領域幅L
SZとしてレジスタ236に保持される。これらのレジ
スタ234,236が保持するデータに基づき、符号出
力及び状態番号更新演算部246は演算処理を行い、選
択器240にコンテクスト#6の状態番号の更新選択を
指示する。
【0086】Cycle 6 では、選択器240の出力がコン
テクスト#6の新しい状態番号/MPS値としてレジス
タ230に保持される。このとき、デュアルポートメモ
リ216の書き込みアドレス(CX4)としてコンテク
スト#6が入力されるが、EQ24=1、すなわち、コ
ンテクスト#6と同一値のコンテクスト#8が2サイク
ル後の Cycle 8 で書き込みアドレス(CX4)として
入力されるため、Cycle6 ではデュアルポートメモリ2
16へのデータ書き込みは行われない。
【0087】次に、コンテクスト#7に対する処理を考
える。Cycle 4 では、コンテクスト#7はデュアルポー
トメモリ216の読み出しアドレス(CX1)になって
いるが、コンテクストバッファ212に先に入力されて
いるコンテクスト#5と同一値である(#7=#5,#
7≠#6,#7≠#4)。すなわち、検出器214の出
力において,EQ13=1となるため、リード/ライト
制御部218の読み出し信号Rが非アクティブになり、
デュアルポートメモリ216からのデータの読み出しは
行われない。
【0088】Cycle 5 では、EQ24=1、EQ23=
0となっているため、コンテクスト#7の状態番号であ
るコンテクスト#5の更新後の状態番号(なぜなら、#
7=#5)を保持しているレジスタ230の出力が選択
器238によって選択され、確率推定テーブル224の
アドレス入力となる。EQ23=0(#7≠#6)であ
るため、選択器242は選択器238の出力、すなわち
レジスタ230の出力を選択する。EQ23=0(#7
≠#6)であるため、選択器244は確率推定テーブル
224の出力のうち(LSZ,NLPS,NMPS,Sw
itch)を選択する。
【0089】Cycle 6 においては、選択器242の出力
がコンテクスト#7の状態番号としてレジスタ234に
保持される。選択器244の出力は、コンテクスト#7
の状態遷移情報および劣勢シンボルLPSの確率領域幅
LSZとしてレジスタ236に保持される。これらのレ
ジスタ234,236が保持するデータに基づき、符号
出力及び状態番号更新演算部246は演算処理を行い、
選択器240にコンテクスト#7の状態番号の更新選択
を指示する。
【0090】Cycle 7 では、選択器240の出力がコン
テクスト#7の新しい状態番号/MPS値としてレジス
タ230に保持される。このとき、デュアルポートメモ
リ216の書き込みアドレス(CX4)としてコンテク
スト#7が入力されるが、EQ24=1、すなわち、コ
ンテクスト#7と同一値のコンテクスト#9が2サイク
ル後の Cycle 8 で書き込みアドレス(CX4)として
入力されるため、Cycle6 ではデュアルポートメモリ2
16へのデータの書き込みは行われない。
【0091】デュアルポートメモリ216へのデータの
書き込みは Cycle 1 で見られるように、書き込みアド
レスとなっているコンテクストCX4が、コンテクスト
バッファ212に記憶されている他のコンテクストのい
ずれとも異なる時(EQ14=EQ24=EQ34=
0)に行われる。
【0092】以上に述べたような動作を繰り返しながら
符号化対象シンボルに対応するコンテクストの状態番号
STとMPS値を更新しながら符号出力を行う。図11
に示したタイミングチャートを簡略化すると図12のよ
うになる。図12より分かるように、本実施例において
は、別々の符号化対象シンボルのコンテクストに対し
て、デュアルポートメモリ216(状態番号/優勢シン
ボル記憶部)の読み出しと、確率推定テーブルの検索、
状態番号/MPS値の更新演算と、デュアルポートメモ
リ216(状態番号/優勢シンボル記憶部)への書き込
みの処理とを並行して同時に行うことができる。
【0093】図13は、本発明の第3実施例にかかる復
号化装置の構成を示す。この復号化装置は、図8に示し
た符号化装置に対応するものであり、当該符号化装置に
よって符号化された符号データを元の画像データに復号
する装置である。本実施例の復号化装置は、シンボル系
列記憶部308と、画像参照シンボル選択部310と、
コンテクストバッファ312と、検出器314と、デュ
アルポートメモリ(状態番号/優勢シンボル記憶部)3
16と、リード/ライト制御部318と、算術復号化部
320と、逆予測変換処理部322と、確率推定テーブ
ル324とを備えている。この復号化装置は、図8の符
号化装置と殆ど同じ構成であり、重複した説明を避ける
ため、上記実施例の符号化装置と同一の構成要素につい
ての詳細な説明は省略する。
【0094】確率推定テーブル324は、コンテクスト
の各状態において劣勢シンボルLPSに対してどの程度
の確率領域を割り当てるのが最適か、正規化が発生した
場合の状態遷移先としてはどの状態番号が適当かを統計
的に求めて作成されたテーブルであり、符号化装置の確
率推定テーブル224と同一である。また、デュアルポ
ートメモリ316は、符号化装置におけるデュアルポー
トメモリ216と同様なフォーマットおよびデータを持
つ記憶装置である。
【0095】算術復号化部320には、入力符号データ
と、デュアルポートメモリ316から読み出された状態
番号/MPS値と、確率推定テーブル324から読み出
された劣勢シンボルLPSの出現確率領域幅LSZ/状
態遷移情報が供給される。そして、これらの情報に基づ
き、復号化対象シンボルがそのコンテクストにおいて優
勢シンボルMPSであったか劣勢シンボルLPSであっ
たかの情報と、該コンテクストのMPS値を逆予測変換
処理部322に出力すると共に、該コンテクストの状態
番号/MPS値の更新を行う。
【0096】逆予測変換処理部322は、算術復号化部
320からの出力信号に基づき、復号化シンボルを出力
する。逆予測変換処理部322から出力された復号化シ
ンボルは、シンボル系列記憶部308に記憶される。
【0097】図14は、算術復号化部320の構成を示
す。本実施例の算術復号化部320は、5つのレジスタ
328,330,332,334,336と、4つの選
択器(マルチプレクサ)338,340,342,34
4と、符号入力及び状態番号更新演算部346と、書き
込みデータ選択回路348と、排他的論理和回路350
とを備えている。この算術復号化部320は、図10の
算術符号化部220と殆ど同じ構成であり、重複した説
明を避けるため、上記実施例の算術符号化部220と同
一の構成要素についての説明は省略する。図10に示し
た算術符号化部220と異なるのは、符号入力及び状態
番号更新演算部346と書き込みデータ選択回路348
である。
【0098】書き込みデータ選択回路348は、符号入
力及び状態番号更新演算部346による演算結果に基づ
いて、選択器340の選択動作の制御用の選択信号を生
成する。各復号化対象シンボルのコンテクストに対する
状態番号とMPS値の更新動作は、符号化装置の場合の
符号化対象シンボルに対する状態番号とMPS値の更新
動作と同様である。なお、以上のように示した復号化装
置の算術処理動作は、従来技術の項で示した方式と同じ
方式のものを適用でき、ここでは、算術復号化の演算処
理の詳細については省略する。
【0099】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に示された本発明の技術的思想とし
ての要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画像データの種類に関わらず、画像データの符号化、復
号化の処理速度の向上を図ることができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施例にかかる適応算術
型符号化装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、図1に示す第1実施例の要部(コンテ
クストバッファ)の構成を示す概略ブロック図である。
【図3】図3は、第1実施例にかかる確率推定テーブル
の内容の一部を示す表であり、図4及び図5の内容と連
結することによって、当該確率推定テーブルが完成する
ようになっている。
【図4】図4は、第1実施例にかかる確率推定テーブル
の内容の一部を示す表であり、図3及び図5の内容と連
結することによって、当該確率推定テーブルが完成する
ようになっている。
【図5】図5は、第1実施例にかかる確率推定テーブル
の内容の一部を示す表であり、図3及び図4の内容と連
結することによって、当該確率推定テーブルが完成する
ようになっている。
【図6】図6は、第1実施例における概略的な動作を示
すタイミングチャートである。
【図7】図7は、第1実施例における詳細な動作を示す
タイミングチャートである。
【図8】図8は、本発明の第2実施例にかかる適応型算
術符号化装置の構成を示すブロック図である。
【図9】図9は、図8に示す第2実施例の要部(コンテ
クストバッファ)の構成を示す概略ブロック図である。
【図10】図10は、第2実施例の要部(算術符号化
部)の詳細な構成を示すブロック図である。
【図11】図11は、第2実施例における詳細な動作を
示すタイミングチャートである。
【図12】図12は、第2実施例の全体的な概略動作を
示すタイムチャートである。
【図13】図13は、本発明の第3実施例にかかる適応
型算術復号化装置の構成を示すブロック図である。
【図14】図14は、第3実施例の要部(算術復号化
部)の詳細な構成を示すブロック図である。
【図15】図15は、本発明の背景技術を示す概略ブロ
ック図である。
【図16】図16は、従来の適応型算術符号化装置の構
成を示すブロック図である。
【図17】図17は、図16に示す従来の適応型算術符
号化装置の状態番号/優勢シンボル記憶部の記憶データ
の内容を示す説明図である。
【図18】図18は、算術符号化装置(復号化装置)に
おける確率領域減算処理の概念を示す説明図である。
【図19】図19は、算術符号化装置(復号化装置)に
おける条件付き交換処理及び正規化処理の概念を示す説
明図である。
【図20】図20は、算術符号化装置(復号化装置)に
おいて、MPS(優勢シンボル)が連続して発生した場
合におけるLPS(劣勢シンボル)の領域幅LSZが比
較的大きい場合の減算処理及び正規化処理の概念を示す
説明図である。
【図21】図21は、算術符号化装置(復号化装置)に
おいて、MPS(優勢シンボル)が連続して発生した場
合におけるLPS(劣勢シンボル)の領域幅LSZが比
較的小さい場合の減算処理及び正規化処理の概念を示す
説明図である。
【図22】図22は、算術符号化装置(復号化装置)に
おいて、LPS(劣勢シンボル)が連続して発生した場
合におけるLPS(劣勢シンボル)の領域幅LSZが比
較的大きい場合の減算処理及び正規化処理の概念を示す
説明図である。
【図23】図23は、算術符号化装置(復号化装置)に
おいて、LPS(劣勢シンボル)が連続して発生した場
合におけるLPS(劣勢シンボル)の領域幅LSZが比
較的小さい場合の減算処理及び正規化処理の概念を示す
説明図である。
【図24】図24は、従来の適応型算術復号化装置の構
成を示すブロック図である。
【図25】図25は、図16及び図24に示す従来の適
応型算術符号化装置(復号化装置)の動作を示すタイミ
ングチャートである。
【符号の説明】
200・・・変換処理ユニット 201・・・変換情報テーブル 201a・・・変換パラメータ保持部 202・・・制御部 204・・・シングルポートメモリ 210,310・・・画像参照シンボル選択部 212,312・・・コンテクストバッファ 214,314・・・検出器 216,316・・・デュアルポートメモリ 220・・・算術符号化部 222・・・予測変換処理部 224,324・・・確率推定テーブル 228,230,232,234,236,328,3
30,332,3343,336・・・レジスタ 238,240,242,244,338,340,3
42,344・・・選択器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】順次入力される画像データを符号化する装
    置であり、同一の画像データに対する符号化パラメータ
    を必要に応じて変更する適応型の符号化装置において、 前記各入力画像データに対し、変更されない場合の符号
    化パラメータと、変更される場合の符号化パラメータと
    を記憶した符号化情報テーブルと;n−1番目に入力さ
    れた画像データの符号化処理の間に、n番目の画像デー
    タに対して推定される少なくとも2つの符号化パラメー
    タを前記符号化情報テーブルから読み出し、読み出され
    た符号化パラメータのうちから適切なものを選択する選
    択手段と;前記n−1番目の画像データの符号化処理が
    終了した時点で、前記選択手段によって選択された符号
    化パラメータを用いて前記n番目の画像データの符号化
    処理を行う符号化処理手段とを備えたことを特徴とする
    符号化装置。
  2. 【請求項2】前記選択手段によって選択された符号化パ
    ラメータを保持する符号化パラメータ保持手段をさらに
    備え、 前記符号化処理手段は、前記n−1番目の画像データの
    符号化処理が終了した時点で、前記符号化パラメータ保
    持手段に保持されている符号化パラメータを用いて前記
    n番目の画像データの符号化処理を行うことを特徴とす
    る請求項1に記載の符号化装置。
  3. 【請求項3】前記符号化情報テーブルに記憶された符号
    化パラメータに対応し、前記画像データの状態を示す状
    態データを記憶する記憶手段を更に備え、 前記符号化情報テーブルは、前記符号化パラメータに加
    えて、対応する状態データの更新後の値を示す状態遷移
    先情報を記憶し、 前記符号化パラメータ保持手段は、前記n番目の画像デ
    ータに対して推定される前記符号化パラメータとして、
    少なくとも前記符号化情報テーブルに記憶された前記状
    態遷移先情報を保持することを特徴とする請求項2に記
    載の符号化装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の符号化装置によって符号
    化された符号データを元の画像データに復号化する適応
    型の復号化装置において、 前記各符号データに対し、変更されない場合の復号化パ
    ラメータと、変更される場合の復号化パラメータとを記
    憶した復号化情報テーブルと;n−1番目に入力された
    符号データの復号化処理の間に、n番目に入力された符
    号データに対して推定される少なくとも2つの復号化パ
    ラメータを前記復号化情報テーブルから読み出し、読み
    出された復号化パラメータのうちから適切なものを選択
    する選択手段と;前記n−1番目の符号データの復号化
    処理が終了した時点で、前記選択手段によって選択され
    た復号化パラメータを用いて前記n番目の符号データの
    復号化処理を行う復号化処理手段とを備えたことを特徴
    とする復号化装置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の符号化装置と請求項4に
    記載の復号化装置を備えたことを特徴とする符号化・復
    号化装置。
  6. 【請求項6】情報源のシンボル系列の予め定められた位
    置の複数の参照シンボルを用い、符号化対象シンボルに
    対するコンテクストを生成する手段と;前記コンテクス
    トの状態を示す状態番号と、前記符号化対象シンボルの
    予測値とを記憶する記憶手段と;順次入力される複数の
    符号化対象シンボルに対応する複数のコンテクストを一
    時的に保持するコンテクスト保持手段と;前記コンテク
    スト保持手段に保持されている複数のコンテクストを比
    較する第1の比較手段と;前記記憶手段から読み出され
    た前記符号化対象シンボルの予測値と実際の符号化対象
    シンボルの値とを比較する第2の比較手段と;前記記憶
    手段に記憶されている前記状態番号に対応した確率領域
    幅と、当該状態番号の更新後の値を示す状態遷移先情報
    と、該状態遷移先に対応した第2の確率領域幅と、該状
    態遷移先の更新後の値を示す第2の状態遷移先情報とを
    記憶する情報テーブルと;前記情報テーブルから読み出
    された確率領域幅及び前記第2の比較手段による比較の
    結果に基づいて前記符号化対象シンボルの符号化を行う
    と共に、前記情報テーブルから読み出された前記状態遷
    移先情報に基づいて前記符号化対象シンボルに対するコ
    ンテクストの状態番号及び予測値の更新とを行う算術符
    号化手段と;前記記憶手段から読み出された状態番号及
    び予測値を保持する第1のレジスタと;前記記憶手段に
    書き込まれる状態番号及び予測値を保持する第2のレジ
    スタと;前記第2のレジスタの出力を保持する第3のレ
    ジスタと;n−1番目に入力された画像データに対応す
    るコンテクストの状態番号を保持する第4のレジスタ
    と;前記第1の比較手段の比較結果に基づいて、前記第
    1,第2,第3又は第4のレジスタの出力を選択する第
    1の選択器と;前記n−1番目に入力された画像データ
    に対応するコンテクストの確率領域幅と状態遷移先情報
    を保持する第5のレジスタとを備え、 前記情報テーブルは、前記第1の選択器の出力をアドレ
    スとし、 前記算術符号化手段は、前記第1の比較手段による比較
    の結果、前記n番目に入力された画像データに対応する
    コンテクストと前記n−1番目のコンテクストとが同一
    の場合に、前記第2の確率領域幅と前記第2の状態遷移
    先情報を用いて前記n番目のコンテクストの符号化処理
    を行うことを特徴とする算術符号化装置。
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