JPH10284293A - プラズマ処理方法、プラズマ処理装置、半導体装置の製造方法及びマイクロ波分散板 - Google Patents

プラズマ処理方法、プラズマ処理装置、半導体装置の製造方法及びマイクロ波分散板

Info

Publication number
JPH10284293A
JPH10284293A JP9101017A JP10101797A JPH10284293A JP H10284293 A JPH10284293 A JP H10284293A JP 9101017 A JP9101017 A JP 9101017A JP 10101797 A JP10101797 A JP 10101797A JP H10284293 A JPH10284293 A JP H10284293A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microwave
dispersion plate
opening
plasma processing
vacuum vessel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9101017A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3796265B2 (ja
Inventor
Akinori Ozaki
成則 尾▲崎▼
Masashi Inoue
雅司 井上
Masahide Iwasaki
征英 岩▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP10101797A priority Critical patent/JP3796265B2/ja
Publication of JPH10284293A publication Critical patent/JPH10284293A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3796265B2 publication Critical patent/JP3796265B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Plasma Technology (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一仕様で製造された異なるマイクロ波分散
板を使用した装置間におけるプラズマ再現性の向上を図
ること。 【解決手段】 マイクロ波分散板(18)を介してマイ
クロ波を真空容器(12,14)に導入する。その際に
生じる漏洩電界を、開口部(44)内のマイクロ波進行
方向の所定位置に集中させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品や半導体
素子の製造工程におけるエッチングや薄膜形成等の処理
をプラズマを利用して行うプラズマ処理技術に関し、特
に、プラズマの励起に利用されるマイクロ波の電界強度
分布を均一化するマイクロ波分散板を利用したプラズマ
処理技術及び、当該マイクロ波分散板の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマ処理装置においては、微量の反
応ガスを含む真空容器内にマイクロ波を導入し、当該真
空容器内でガス放電を生起させてプラズマを生成する。
そして、このプラズマを試料基板の表面に照射すること
によって、エッチング及び薄膜形成等の処理が行われ
る。このようなプラズマ処理装置は、高集積半導体素子
の製造に欠かせないものとして、その研究が進められて
いる。特に、プラズマの励起に電子サイクロトロン共鳴
(ECR:Electron Cyclotron Resonace)を利用した
ECRプラズマ処理装置は、低ガス圧領域下で活性度の
高いプラズマを生成できる装置として有望視されてい
る。
【0003】ところで、プラズマ処理装置における処理
品質の向上のためには、プラズマが試料の全範囲にわた
って均等な密度を有することが重要である。特に、近年
開発の進んでいる直径300mmの半導体ウエハのよう
に試料の処理面積が大きくなると、その試料上における
プラズマ(特にイオン)の強度分布を均一に保つことが
今まで以上に重要となる。仮に、真空容器内で生成され
るプラズマ粒子の分布が不均一であると、試料上におい
て高イオン密度領域と低イオン密度領域とが形成され、
エッチング処理においては、異方性を悪化させる等の不
都合が生じる。また、試料上で電位差が生じて電流が流
れ、当該試料上に形成される半導体素子を破壊するとい
う事態も生じかねない。一方、CVD処理においては、
半導体基板等の試料上のイオン電流密度が不均一である
と、当該基板上に生成される膜厚の偏りなどが生じて均
一な成膜が困難になる。そして、最終的にはプラズマ処
理を経て製造される半導体装置の性能劣化につながる。
【0004】そこで、従来においては、所定形状のスリ
ットが形成されたマイクロ波分散板を真空容器のマイク
ロ波導入側の端面に配置し、真空容器に導入されるマイ
クロ波の電界強度分布の均一化を図っていた。例えば、
特開平2−209484に開示されているように、円盤
状のマイクロ波分散板(スロット板)の一部に開口部を
形成し、当該開口部を介してマイクロ波を真空容器内に
導入するようになっている。マイクロ波が分散板に入射
すると、導体である分散板の中に電界が生じ、開口部か
らその電界が漏れ出すため、この開口部がアンテナ(所
謂スロットアンテナ)のように作用する。これによっ
て、真空容器内に導入されるマイクロ波の伝播モードや
強度分布が変化し、均一なプラズマ生成を行うことが可
能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、漏洩電界は
分散板の開口部内で均一となるのが理想的であるが、実
際には開口部の加工精度等の原因により、開口部の一部
に集中してしまう場合がある。すなわち、開口部の断面
をマイクロ波の進行方向と完全に平行且つ平坦に成形で
きれば、漏洩電界は開口部内で均一になる。しかしなが
ら、開口部の加工寸法の公差が大きい場合には、開口部
の面積が不均一となり、分散板における漏洩電界分布が
理想の状態からずれてしまう。すなわち、漏洩電界が開
口部面積が最も小さい部分に集中する。このため、同一
の設計仕様で加工、製造された分散板であっても、マイ
クロ波の反射率が各々大きく異なり、複数の装置間での
プラズマ再現性が悪いという問題がある。そして、プラ
ズマの再現性の低下は、最終的に製造される半導体装置
の品質の安定性を損なうことにつながる。
【0006】本発明は上記のような状況に鑑みてなされ
たものであり、同一仕様で製造された異なるマイクロ波
分散板を使用した装置間におけるプラズマ再現性の向上
を図り得るプラズマ処理方法を提供することを第1の目
的とする。
【0007】また、同一仕様で製造された異なるマイク
ロ波分散板に対し、プラズマ再現性の優れたプラズマ処
理装置を提供することを本発明の第2の目的とする。
【0008】また、同一仕様で製造された異なるマイク
ロ波分散板を使用した装置間におけるプラズマ再現性の
向上を図ることにより、半導体装置の品質の安定化を向
上させることのできる半導体装置の製造方法を提供する
ことを本発明の第3の目的とする。
【0009】更に、同一仕様で製造された異なるマイク
ロ波分散板間において、マイクロ波の反射率の安定化を
図り、プラズマ再現性の向上に寄与し得るマイクロ波分
散板を提供することを本発明の第4の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の態様は、真空容器(12,14)内
に導入されたマイクロ波によって生成されるプラズマを
用いて真空容器(12,14)内に配置された試料(1
0)に対して所定の処理を施すプラズマ処理方法におい
て、マイクロ波分散板(18)を介してマイクロ波を真
空容器(12,14)に導入する。そして、マイクロ波
がマイクロ波分散板(18)の開口部(44)を通過す
る際に生じる漏洩電界を、開口部(44)内のマイクロ
波進行方向の所定位置に集中させる。
【0011】本発明の第2の態様は、真空容器(12,
14)内に導入されたマイクロ波によって生成されるプ
ラズマを用いて真空容器(12,14)内に配置された
試料(10)に対して所定の処理を施すプラズマ処理装
置において、真空容器(12,14)に導入されるマイ
クロ波の進行方向と直交する断面において、当該マイク
ロ波の通過範囲を規制する開口部(44)を有するマイ
クロ波分散板(18)を備える。そして、マイクロ波分
散板(18)の開口部(44)のマイクロ波進行方向の
所定位置に、開口部(44)の面積が最も小さくなる最
小面積部を形成する。
【0012】本発明の第3の態様は、真空容器(12,
14)内に導入されたマイクロ波によって生成されるプ
ラズマを用いて真空容器(12,14)内に配置された
半導体基板(10)に対して所定の処理を施すプラズマ
処理工程を含む半導体装置の製造方法において、マイク
ロ波分散板(18)を介してマイクロ波を真空容器(1
2,14)に導入する。そして、マイクロ波がマイクロ
波分散板(18)の開口部(44)を通過する際に生じ
る漏洩電界を、開口部(44)内のマイクロ波進行方向
の所定位置に集中させる。
【0013】本発明の第4の態様は、真空容器(12,
14)内に導入されたマイクロ波によって生成されるプ
ラズマを用いて真空容器(12,14)内に配置された
試料(10)に対して所定の処理を施すプラズマ処理装
置に使用され、真空容器(12,14)に導入されるマ
イクロ波の進行方向と直交する断面において、当該マイ
クロ波の通過範囲を規制する開口部(44)を有するマ
イクロ波分散板(18)において、開口部(44)のマ
イクロ波進行方向の所定位置に、当該開口部(44)の
面積が最小になる最小面積部を形成する。
【0014】
【作用】以上のように、本発明においては、マイクロ波
がマイクロ波分散板(18)に入射すると、分散板(1
8)の中に電界が生じ、開口部(44)からその電界が
漏れ出す。このような漏洩電界は、予め設定された最小
面積部分に集中する。最小面積部はマイクロ波の進行方
向の所定位置に形成されているため、常に一定の位置に
漏洩電界が集中することになる。これにより、同一の設
計仕様で加工、製造されたマイクロ波分散板(18)に
おいて、当該分散板でのマイクロ波の反射率が安定し、
真空容器(12,14)内でのプラズマの再現性が向上
する。その結果、異なる装置で製造される半導体装置の
品質の平均化を図ることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て実施例を用いて説明する。本実施例は、半導体装置の
製造工程の一部であるシリコンウエハのプラズマ処理に
本発明の技術的思想を適用したものである。
【0016】
【実施例】図1は、本発明の第1実施例にかかるプラズ
マ処理装置の構成を示す。本実施例のプラズマ処理装置
は、直径300mmのシリコンウエハ10に対してエッ
チング等の所定のプラズマ処理を行うものであり、プラ
ズマを生成する中空円筒形状のプラズマ生成室12と、
プラズマ生成室12に連通した反応室14とを備えてい
る。本装置で処理される試料としては、直径300mm
のシリコンウエハ10以外にも直径200mmのウエハ
やLCD用ガラス基板等、均一なプラズマ処理が要求さ
れる各種の試料を対象とすることが出来る。プラズマ生
成室12の上部には、マグネトロン等のマイクロ波発振
器(図示せず)に接続された円形導波管16が接続され
ている。
【0017】円形導波管16とプラズマ生成室12との
間には、図2に示す所謂スロットアンテナとして機能す
るマイクロ波分散板18及びマイクロ波導入窓20が配
置されている。マイクロ波分散板18は、図2に示すよ
うに、円盤状に成形された導体板42の外周部近傍に8
つのスリット(開口部)44が等間隔に形成されてい
る。これらのスリット44をマイクロ波が透過すること
によって、プラズマ生成室12に導入されるマイクロ波
の電界強度分布の均一化が図れるようになっている。す
なわち、マイクロ波分散板18は、プラズマ生成室12
及び反応室14から成る真空容器に導入されるマイクロ
波の進行方向と直交する断面において、当該マイクロ波
の通過範囲を規制する。導体板42はアルミニウム、
銅、ステンレス等の導体によって成形することができ
る。
【0018】マイクロ波分散板18の下方に配置された
マイクロ波導入窓20は、石英ガラス等のマイクロ波透
過物質からなり、プラズマ生成室12を気密に封止する
ように設計されている。プラズマ生成室12の外側に
は、円形導波管16の接続部を含み、これらを同心円状
に囲む様に3段のメインコイル22,24,26が配置
されている。メインコイル22,24,26の下方に
は、1段のサブコイル28が配置されている。これらの
メインコイル22,24,26とサブコイル28は、電
流供給部40から必要な電流の供給を受け、プラズマ生
成室12内に磁束密度875ガウスの軸方向磁界を印加
し、ECR現象を引き起こすようになっている。
【0019】プラズマ生成室12に連通された反応室1
4内には、静電吸着等の固定手段によってシリコンウエ
ハ10を保持する試料台32が設置されている。反応室
14の側壁には、プラズマ生成室12及び反応室14の
ガスを排気する排気管34が設けられており、当該排気
管34からの真空排気によりプラズマ生成室12と反応
室14を高真空状態に維持できるようになっている。
【0020】反応室14には、プラズマ生成に必要な反
応ガスを供給するためのガス供給管36が設けられてい
る。また、図示しないが、プラズマ生成室12の周囲に
はクーラントパスが形成され、このクーラントパスを循
環する冷却水(クーラント)によってプラズマ生成室1
2を冷却するようになっている。
【0021】次に、本実施例の全体的な動作について説
明する。本実施例の装置を用い、半導体製造工程の一部
として、シリコンウエハ10上に形成されたポリシリコ
ン膜のエッチングを行う場合には、まず、処理対象とな
るシリコンウエハ10を試料台32上に固定する。その
後、排気管34からの真空排気により、プラズマ生成室
12及び反応室14の内圧を所定圧にまで減圧する。次
に、ガス供給管36からプラズマ生成室12及び反応室
14内に反応ガス(Cl2)を導入し、プラズマ生成室
12及び反応室14の内圧を1×10-3Torr 前後に保
つ。
【0022】その後、メインコイル22,24,26及
びサブコイル28の通電によりプラズマ生成室12の内
部に磁界を形成すると共に、円形導波管16からマイク
ロ波導入窓20及びマイクロ波分散板18を経てプラズ
マ生成室12内にマイクロ波を導入する。このマイクロ
波は、周波数f=2.45GHz(波長λ=約12.2c
m)、パワー1000W以上に設定される。
【0023】プラズマ生成室12内にマイクロ波が導入
されると、ECR面100において反応ガスを共鳴励起
し、プラズマを生成する。メインコイル22,24,2
6及びサブコイル28により形成される磁界は、反応室
14側に向かうに従って磁束密度が低下する発散磁界で
あり、プラズマ生成室12で生成されたプラズマは、こ
の発散磁界の作用により反応室14に引き出され、試料
台32上のシリコンウエハ10表面に照射されて、エッ
チングが行われる。
【0024】一方、本実施例の装置を用いてシリコンウ
エハ10への薄膜形成を行う場合には、以上の各手順に
加え、ガス供給管36を経て所定の原料ガスを導入し、
当該ガスにより生成されたプラズマをシリコンウエハ1
0に照射する。これによりシリコンウエハ10の表面に
は、原料ガスの反応により生成される物質の薄膜が形成
される。上記のように、エッチング又は薄膜形成処理が
行われたシリコンウエハ10は、他のプロセス処理を行
った後に各チップ毎にカッティングされ、ボンディング
やパッケージング等の工程を経てICやLSI等の半導
体デバイスとなる。
【0025】次に、上述した本実施例のマイクロ波分散
板18の詳細な構成について、図2を参照して説明す
る。上述したように、マイクロ波分散板18は、厚み3
mmの導体板42の外周部に8つの矩形スリット44を
形成することによって構成されている。各スリット44
は、マイクロ波の入射側に約60mm×10mmの最小
面積部を有し、射出側に約66mm×16mmの最大面
積部を有する構成となっている。最小面積部から最大面
積部は滑らかなテーパ状に成形されており、最小面積部
以外の部分に鋭角な突出部が存在しないように加工され
ている。スリット44の加工精度は±0.2mmとなっ
ている。
【0026】図3は、従来形式のマイクロ波分散板46
の構成を示す。この分散板46は、本実施例の分散板と
同様に、厚み3mmの導体板48の外周部に8つの矩形
スリット50を形成することによって構成されている。
各スリット50は、±0.5mmの公差を持って60m
m×10mmに成形されている。マイクロ波進行方向に
おけるスリット50の面積は均一であることが望ましい
が、実際には0.5mmの公差の範囲内で凹凸が存在す
る。
【0027】次に、マイクロ波分散板における反射電力
と、シリコンウエハ10上でのイオン電流密度につい
て、図4及び図5を参照して説明する。図4は、図2に
示す設計仕様で加工、製造された5枚のマイクロ波分散
板18を用いた場合の当該分散板18における反射電力
とシリコンウエハ10上でのイオン電流密度を示す。図
5は、図3に示す従来の設計使用で加工、製造された5
枚のマイクロ波分散板46を用いた場合の反射電力とイ
オン電流密度を示す。この実験は、反応ガスとして50
sccm のCl2を用い、プラズマ生成室12及び反応室1
4内の圧力を1×10-3Torr に保ち、マイクロ波入射
電力を1500Wとした条件の下で行われた。各図にお
いて、棒グラフが反射電力を示し、折れ線グラフがイオ
ン電流密度を示す。
【0028】図4及び図5より分かるように、本実施例
のマイクロ波分散板18を用いた場合、従来のマイクロ
波分散板46を用いた場合に比べて、マイクロ波分散板
18での反射電力及びシリコンウエハ10上でのイオン
電流密度共に安定している。このため、常に均一なプラ
ズマをシリコンウエハ10に対して照射することがで
き、プラズマ処理の品質が安定する。その結果、最終生
成品である半導体装置の品質が安定することになる。な
お、上記テストにおいては、本実施例のマイクロ波分散
板18の方が高い精度(±0.2mm)でスリット44
を加工しているが、同じ加工精度(±0.5mm)であ
っても概ね同様の効果が得られる。すなわち、本発明は
スリットの加工精度に依らず、スリット内の所定の位置
に意図的に最小面積部を形成することによって達成され
るものである。
【0029】図6は、本実施例のマイクロ波分散板18
を用いた場合の、スリット44周辺の漏洩磁界の様子を
示す。図のように、漏洩磁界はスリット44の最小面積
部である底面付近に集中する。すなわち、本実施例で
は、スリット44内の一定位置を意図的に最小面積化
し、そこに漏洩磁界を集中させることによって、反射電
力の安定化を図っている。
【0030】図7及び図8は、本発明の他の実施例にか
かるマイクロ波分散板52,58のスリット56,62
周辺の断面構造をそれぞれ示す。図7に示すマイクロ波
分散板52は、導体板54に形成されたスリット56の
厚み方向の中央付近に最小面積部を形成している。その
結果、マイクロ波の進行方向に対するスリット56の中
央付近に電界が集中している。一方、図8に示すマイク
ロ波分散板58は、導体板60に形成されたスリット6
2の上面付近に最小面積部を形成しており、マイクロ波
の入射側の端面に電界が集中している。これら他の実施
例においても、上述した実施例と同様の作用効果を得ら
れることは言うまでもない。
【0031】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に示された本発明の技術的思想とし
ての要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
同一の仕様で製造された複数の分散板間に対し、各分散
板でのマイクロ波の反射率が安定するため、これらの分
散板を用いた装置におけるプラズマの再現性が向上する
という効果がある。その結果、異なる装置で製造される
半導体装置の品質の平均化を図ることが可能となる。こ
こで、半導体装置としては、トランジスタのような半導
体素子自体や、RAM等の完成された半導体デバイス
(IC,LSI)等を含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例にかかるプラズマ処理
装置の概略構成を示す概念図である。
【図2】図2は図1に示すプラズマ処理装置に使用され
るマイクロ波分散板の構成を示し、(A)が平面図、
(B)が(A)図のBーB方向の拡大断面図、(C)が
(A)図のCーC方向の拡大断面図である。
【図3】図3は従来のマイクロ波分散板の構成を示し、
(A)が平面図、(B)が(A)図のBーB方向の拡大
断面図、(C)が(A)図のCーC方向の拡大断面図で
ある。
【図4】図4は本発明の実施例の作用を説明するための
グラフであり、同じ仕様で加工、製造された複数のマイ
クロ波分散板に対する反射電力及びイオン電流密度の変
動(相違)を示す。
【図5】図5は従来のマイクロ波分散板の作用を説明す
るためのグラフであり、同じ仕様で加工、製造された複
数のマイクロ波分散板に対する反射電力及びイオン電流
密度の変動(相違)を示す。
【図6】図6は、本発明の実施例にかかるマイクロ波分
散板のスリット近傍の漏洩電界を示す拡大断面図であ
る。
【図7】図7は、本発明の他の実施例にかかるマイクロ
波分散板のスリット近傍の漏洩電界を示す拡大断面図で
ある。
【図8】図8は、本発明の他の実施例にかかるマイクロ
波分散板のスリット近傍の漏洩電界を示す拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
10・・・シリコンウエハ(試料) 12・・・プラズマ生成室 14・・・反応室 18,52,58・・・マイクロ波分散板 22,24,26・・・メインコイル 28・・・サブコイル 44,56,62・・・スリット(開口部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/3065 H01L 21/31 C 21/31 21/302 B

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空容器内に導入されたマイクロ波によっ
    て生成されるプラズマを用いて前記真空容器内に配置さ
    れた試料に対して所定の処理を施すプラズマ処理方法に
    おいて、 前記マイクロ波をマイクロ波分散板を介して前記真空容
    器に導入する工程と;前記マイクロ波が前記マイクロ波
    分散板の開口部を通過する際に生じる漏洩電界を、前記
    開口部内のマイクロ波進行方向の所定位置に集中させる
    工程とを含むことを特徴とするプラズマ処理方法。
  2. 【請求項2】前記真空容器内において前記マイクロ波に
    よる電子サイクロトロン共鳴を励起するための磁場を印
    加する工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載
    のプラズマ処理方法。
  3. 【請求項3】真空容器内に導入されたマイクロ波によっ
    て生成されるプラズマを用いて前記真空容器内に配置さ
    れた試料に対して所定の処理を施すプラズマ処理装置に
    おいて、 前記真空容器に導入される前記マイクロ波の進行方向と
    直交する断面において、当該マイクロ波の通過範囲を規
    制する開口部を有するマイクロ波分散板を備え、 前記マイクロ波分散板において、前記開口部内のマイク
    ロ波進行方向の所定位置に、当該開口部の面積が最も小
    さくなる最小面積部を形成したことを特徴とするプラズ
    マ処理装置。
  4. 【請求項4】前記真空容器内において前記マイクロ波に
    よる電子サイクロトロン共鳴を励起するための磁場を印
    加する励磁コイルを備えたことを特徴とする請求項3に
    記載のプラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】前記マイクロ波分散板の開口部の厚み方向
    の断面形状が前記最小面積部を頂点としてテーパ状に成
    形されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の
    プラズマ処理装置。
  6. 【請求項6】前記最小面積部は、前記マイクロ波分散板
    における前記マイクロ波の入射側端面に形成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載のプラズマ処理装置。
  7. 【請求項7】前記最小面積部は、前記マイクロ波分散板
    における前記マイクロ波の射出側端面に形成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載のプラズマ処理装置。
  8. 【請求項8】前記最小面積部は、前記マイクロ波分散板
    の厚み方向の略中央に形成されていることを特徴とする
    請求項5に記載のプラズマ処理装置。
  9. 【請求項9】真空容器内に導入されたマイクロ波によっ
    て生成されるプラズマを用いて前記真空容器内に配置さ
    れた半導体基板に対して所定の処理を施すプラズマ処理
    工程を含む半導体装置の製造方法において、 前記マイクロ波をマイクロ波分散板を介して前記真空容
    器に導入する工程と;前記マイクロ波が前記マイクロ波
    分散板の開口部を通過する際に生じる漏洩電界を、前記
    開口部内のマイクロ波進行方向の所定位置に集中させる
    工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】前記真空容器内において前記マイクロ波
    による電子サイクロトロン共鳴を励起するための磁場を
    印加する工程を更に含むことを特徴とする請求項9に記
    載の半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】真空容器内に導入されたマイクロ波によ
    って生成されるプラズマを用いて前記真空容器内に配置
    された試料に対して所定の処理を施すプラズマ処理装置
    に使用され、前記真空容器に導入される前記マイクロ波
    の進行方向と直交する断面において、当該マイクロ波の
    通過範囲を規制する開口部を有するマイクロ波分散板に
    おいて、 前記開口部内のマイクロ波進行方向の所定位置に、前記
    開口部の面積が最も小さくなる最小面積部を形成したこ
    とを特徴とするマイクロ波分散板。
  12. 【請求項12】前記開口部の厚み方向の断面形状が前記
    最小面積部を頂点としてテーパ状に成形されていること
    を特徴とする請求項11に記載のマイクロ波分散板。
  13. 【請求項13】前記最小面積部は、前記マイクロ波の入
    射側端面に形成されていることを特徴とする請求項12
    に記載のマイクロ波分散板。
  14. 【請求項14】前記最小面積部は、前記マイクロ波の射
    出側端面に形成されていることを特徴とする請求項12
    に記載のマイクロ波分散板。
  15. 【請求項15】前記最小面積部は、前記開口部の厚み方
    向の略中央に形成されていることを特徴とする請求項1
    2に記載のマイクロ波分散板。
JP10101797A 1997-04-03 1997-04-03 プラズマ処理方法、プラズマ処理装置、半導体装置の製造方法及びマイクロ波分散板 Expired - Fee Related JP3796265B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10101797A JP3796265B2 (ja) 1997-04-03 1997-04-03 プラズマ処理方法、プラズマ処理装置、半導体装置の製造方法及びマイクロ波分散板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10101797A JP3796265B2 (ja) 1997-04-03 1997-04-03 プラズマ処理方法、プラズマ処理装置、半導体装置の製造方法及びマイクロ波分散板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10284293A true JPH10284293A (ja) 1998-10-23
JP3796265B2 JP3796265B2 (ja) 2006-07-12

Family

ID=14289451

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10101797A Expired - Fee Related JP3796265B2 (ja) 1997-04-03 1997-04-03 プラズマ処理方法、プラズマ処理装置、半導体装置の製造方法及びマイクロ波分散板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3796265B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012064444A (ja) * 2010-09-16 2012-03-29 Nagoya Univ プラズマ生成装置、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012064444A (ja) * 2010-09-16 2012-03-29 Nagoya Univ プラズマ生成装置、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3796265B2 (ja) 2006-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6325018B1 (en) Flat antenna having openings provided with conductive materials accommodated therein and plasma processing apparatus using the flat antenna
JP3233575B2 (ja) プラズマ処理装置
US6422172B1 (en) Plasma processing apparatus and plasma processing method
US20090263919A1 (en) Plasma oxidation processing method
KR20020043446A (ko) 플라즈마 프로세스 장치
JP2570090B2 (ja) ドライエッチング装置
US20210098232A1 (en) Apparatus and method for processing substrate and method of manufacturing semiconductor device using the method
JP2003059919A (ja) マイクロ波プラズマ処理装置および処理方法
JP2000260747A (ja) 平面アンテナ部材、これを用いたプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP3204145B2 (ja) プラズマ処理装置
JP4678905B2 (ja) プラズマ処理装置
US5804923A (en) Plasma processing apparatus having a protected microwave transmission window
JP2003168681A (ja) マイクロ波プラズマ処理装置および処理方法
JP3796265B2 (ja) プラズマ処理方法、プラズマ処理装置、半導体装置の製造方法及びマイクロ波分散板
JP2001035695A (ja) プラズマ処理装置
JPH04343420A (ja) プラズマ反応装置とそれを用いた基板の処理方法
JP3784912B2 (ja) マイクロ波励起プラズマ装置
JP3732287B2 (ja) プラズマ処理装置
JP2001167900A (ja) プラズマ処理装置
JPH10284294A (ja) プラズマ処理方法、プラズマ処理装置、半導体装置の製造方法及びマイクロ波分散板
JPH10284292A (ja) プラズマ処理方法、プラズマ処理装置、半導体装置の製造方法及び電界強度分布制御装置
JPH10199863A (ja) プラズマ処理方法、プラズマ処理装置及び半導体装置の製造方法
JP2001326216A (ja) プラズマ処理装置
JP3085143B2 (ja) プラズマ処理方法および装置
JP2001244244A (ja) プラズマ処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040402

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060323

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060411

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060415

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090421

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120421

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150421

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees