JPH1028348A - 電動機の基板固定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板３はコイルエンド２とともに結束バンド
６でコイルエンド上に固定できるため組立工数の低減が
図れる。 【解決手段】 固定子鉄心１に巻装された固定子コイル
よりのコイル端末線をコイルエンド２に固定した基板３
上に配設した導電層にて接続するとともに、一方電源用
リ−ド線は基板３に配設した導電層に接続されたコネク
タ５を介して接続する。そして、基板３の固定は自動停
止構造の結束バンド６にてコイルエンド２とともに固定
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は固定子コイルと電源
用リ−ド線との接続をする基板固定装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来の構成を図面に示す図３及び図４に
基づいて具体的に説明する。図３は電動機の固定子の一
部断面を含む正面図であり、図４は電動機の固定子の平
面図である。１は固定子鉄心、２はこの固定子鉄心に巻
装された固定子コイルのコイルエンド、３は固定子コイ
ルのコイルエンドの端面の一部を覆うように支持される
円弧状の絶縁物からなる基板で、この基板上に設けた導
電性の導電層４を介して固定子コイルよりのコイル端末
線と電源用リ−ド線７とをはんだ付けにて接続する。８
はコイルエンドをしばる結束糸である。９は支持体で、
基板保持台１０と一体に樹脂成形されており、前記基板
３を固定するために支持する働きと電源用リ−ド線を挿
入して保持する働きを兼ね備えている。

【０００３】加工手順として、固定子鉄心１に固定子コ
イルを巻装してコイルエンド２を形成する。さらに、固
定子コイルの端末線と電源用リ−ド線７とは基板３に設
けた導電層４を介してはんだ付けにて接続する。また、
この基板には基板保持台１０に一体に形成した支持体９
の取り付けができるように基板３の円周上に複数の係合
穴１１を設けておき、この支持体の先端に設けた溶着用
突起１２を基板の係合穴１１に挿入して溶着にて結合し
ていた。そのため組立工数がかかるとともに、溶着時に
発生するガスで職場の環境問題にもなっていた。なお、
基板保持台１０には支持体９とは反対方向に一体に固定
子鉄心取付足１３を設けて固定子鉄心１のスロット（図
示せず）に挿着する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このように電動機固定
子の電源接続方法として基板が多く使われており、ま
た、固定子鉄心と結合させるため及び基板を保持するた
め別に基板保持台が必要であった。そして、基板と基板
保持台の結合は基板保持台と一体に設けた支持体の先端
に設けた溶着用突起を基板に配設した係合穴に挿通して
溶着にて結合していた。本発明はかかる従来の問題点を
解消するためになされたもので、コイル端末線と電源用
リ−ド線との接続はコネクタ方式にて簡単に出来るとと
もに、基板を固定子コイルのコイルエンドに固定する場
合には従来のように基板保持台とこれと一体に樹脂成形
されている支持体と固定子鉄心取付足は必要とせず、直
接結束バンド等の結束具にて固定することにより組立工
数の低減ができる電動機の基板固定装置を得ることを目
的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、この発明に係る電動機の固定子は、コイル端末線を
コイルエンドに固定した基板上に配設した導電層にて接
続するとともに、一方電源用リ−ド線は導電層に接続さ
れたコネクタを介して接続する。そして、基板の固定は
従来のように前記基板保持台に立設した支持体を使用す
ることなく自動停止構造の結束バンドにてコイルエンド
とともに固定する。

【０００６】

【発明の実施の形態】この発明においては、あらかじめ
固定子鉄心に固定子コイルを挿入成形されたコイルエン
ド上に結束バンドにて円弧状の基板とともに固定する。
コイル端末線と電源用リ−ド線との接続は基板に設けた
導電性の導電層とコネクタを介して接続する。

【０００７】

【実施例】本発明の構成を図面に示す実施例図１及び図
２に基づいて具体的に説明する。図１は電動機の固定子
の半断面を含む正面図である。図２は電動機の固定子の
平面図である。１は固定子鉄心、２はこの固定子鉄心に
巻装された固定子コイルのコイルエンド、３は導電性の
金属で導電層を形成した絶縁性の材質で形成した基板
で、この基板上に設けた導電性の導電層４を介して固定
子コイルよりのコイル端末線を接続し、一方電源用リ−
ド線（図示せず）はコネクタ５を介して接続する。

【０００８】加工手順として、固定子鉄心１に固定子コ
イルを巻装してこのコイルエンド２上に結束する手段と
して緩み止付き自動停止構造の結束バンド６にてコイル
エンド２と基板３とを結束して固定する。そして、基板
３の外周端面の結束バンド６を固定する中央部の所定の
位置に結束バンド６をはめ込むことができる凹部等の切
り込みを設けることにより左右のずれ防止が可能とな
る。なお、この結束バンド６は自動停止構造で機械的に
結束ができるため、人手に頼る結束糸による結束に比べ
て強固に締めつけができ緩むことがなく作業性もよい。
なお、この基板３には導電性の導電層４を設けておき、
この導電層にコイル端末線を接続する。一方電源用リ−
ド線は導電層と接続されているコネクタを介して接続す
る。結束具に関しては、結束バンドに限定されるもので
はなく、結束糸その他これに類する結束具でもよく、ま
た、結束バンドの取付場所も一箇所に限定されることな
く、必要により複数箇所でもよく要旨を変更しない範囲
にて変更できることは勿論である。

【０００９】

【発明の効果】以上、実施例による説明からも明らかな
ように、本発明の電動機は次のような効果がある。 （１）基板上に配設した導電性のある導電層とコネクタ
を介して固定子コイルのコイル端末線と電源用リ−ド線
の接続ができる。 （２）基板の固定はコイルエンドとともに直接結束バン
ドによる締めつけのみにて固定できるため、従来のよう
にプリント基板保持台及びこれと一体に樹脂形成されて
いる支持体及び固定子鉄心取付足の必要性がなく、ま
た、基板と支持体とを結合するための溶着止めが不要と
なり従来の方式と比べて、部品点数も削減され、組立工
数が低減するとともに職場環境が良くなり、従来の場合
と比較して一段とすぐれた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における電動機固定子の正面
図である。

【図２】本発明の一実施例における電動機固定子の平面
図である。

【図３】従来の電動機固定子の正面図である。

【図４】従来の電動機固定子の平面図である。

【符号の説明】

１ 固定子鉄心 ２ コイルエンド ３ 基板 ４ 導電層 ５ コネクタ ６ 結束バンド ７ 電源用リ−ド線 ８ 結束糸 ９ 支持体 １０ 基板保持台 １１ 係合穴 １２ 溶着用突起 １３ 固定子鉄心取付足

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 固定子鉄心に巻装された固定子コイルの
   コイルエンドに基板を固定し、この基板上に配設した導
   電性の導電層を介して固定子コイルよりのコイル端末線
   を接続し、一方電源用リ−ド線は導電層と接続されたコ
   ネクタを介して接続する。そして、この基板は、前記コ
   イルエンドとともに結束具にて固定することを特徴とす
   る電動機の基板固定装置。
2. 【請求項２】 結束具は結束バンドとした請求項１記載
   の電動機の基板固定装置。