JPH10282050A - 酸素センサ - Google Patents

酸素センサ

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Publication number
JPH10282050A
JPH10282050A JP9086707A JP8670797A JPH10282050A JP H10282050 A JPH10282050 A JP H10282050A JP 9086707 A JP9086707 A JP 9086707A JP 8670797 A JP8670797 A JP 8670797A JP H10282050 A JPH10282050 A JP H10282050A
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JP
Japan
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housing
sensor element
oxygen sensor
sensor
heat
Prior art date
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Pending
Application number
JP9086707A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoshi Kikuchi
智志 菊池
Yoshiharu Amano
佳治 天野
Yoshiki Nakajo
芳樹 中條
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Publication of JPH10282050A publication Critical patent/JPH10282050A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層型のセンサ素子を備えた酸素センサにお
いて、その長手方向における長さを短縮して同センサの
小型化を図る。 【解決手段】 酸素センサ17は、酸素濃度を検出する
ためのセンサ素子18、同素子18を固定する第1ハウ
ジング19、及び第1ハウジング19の外周を覆う第2
ハウジング20等を備える。センサ素子18は、検出信
号を出力するための電極や同素子18を活性化温度にま
で加熱する発熱部等を備える。第1ハウジング19内に
は、電極用出力ターミナル21及び発熱部用出力ターミ
ナル22が設けられている。各出力ターミナル21,2
2の先端側部分は、第1ハウジング19から突出して遮
熱部材23を貫通する。各出力ターミナル21,22に
おいて遮熱部材23よりも先端側の部分には、センサ素
子18が酸素センサ17の長手方向と略垂直となるよう
に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関の空燃
比制御等に用いられる酸素センサに係り、詳しくは、固
体電解質板及びヒータ板を含む積層型のセンサ素子がハ
ウジングに固定されてなる酸素センサに関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の空燃比制御に用いられる酸素
センサの一般的な構成を図13に示す。同図に示すよう
に、この酸素センサ100は、酸素イオン導電性ジルコ
ニア等の固体電解質により形成された固体電解質板10
1とヒータ板102とが積層されたセンサ素子103を
備えている。固体電解質板101において先端側(同図
の下側)の両面には酸素濃度に応じた検出信号を出力す
るための電極(図示略)がそれぞれ設けられており、各
電極は同板101の長手方向に延びるリード部(図示
略)を介して電極用出力ターミナル104に接続されて
いる。また、固体電解質板101において一方の電極が
設けられた先端側の一面は被検出気体が接触する検出面
S1となっている。
【0003】ヒータ板102において先端側の内部に
は、固体電解質板101を所定の活性化温度にまで加熱
するための発熱部(図示略)が設けられており、同発熱
部はヒータ板102の長手方向に延びるリード部(図示
略)を介して発熱部用ターミナル105に接続されてい
る。
【0004】センサ素子103はハウジング106によ
って固定されており、その先端部はハウジング106の
先端側に取り付けられた2重構造をなすカバー107の
内部に突出している。また、カバー107には、その内
部に被検出気体を導入するための導入孔108が複数形
成されている。
【0005】こうした構成を備えた酸素センサ100
は、通常、内燃機関の燃焼室(図示略)に接続された排
気管(図示略)に取り付けられる。そして、排気管内を
流れる排気の一部が導入孔108を通じてカバー107
の内部に導入され前記検出面S1に接触する。更に、固
体電解質板101はヒータ板102の発熱部により所定
の活性化温度にまで加熱される。その結果、固体電解質
板101の各電極からは排気の酸素濃度に応じた検出信
号が出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような酸素セン
サ100では、固体電解質板101においてカバー10
7の内部に突出した部分の一面を被検出気体の酸素濃度
を検出するための検出面S1としているが、この検出面
S1は、精度良く酸素濃度を検出するために所定の面積
を有していなければならない。従って、従来の酸素セン
サ100では、センサ素子103においてカバー107
の内部に突出する部分の長さL1をある程度確保する必
要があり、その長手方向における小型化が制約されると
いう問題があった。
【0007】酸素センサ100の小型化を図ることは、
同センサ100における搭載自由度を増大させることが
可能になることから、上記のような内燃機関に適用され
る酸素センサ100に限らず、例えば一般の燃焼機器に
適用される酸素センサにおいても共通の課題である。
【0008】この発明は上記実情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、積層型のセンサ素子を備えた酸素
センサにおいて、その長手方向における長さを短縮して
同センサの小型化を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、酸素濃度が検出される被検
出気体が接触する検出面と当該検出面の反対側に位置す
る面とにそれぞれ電極が設けられた固体電解質板に同固
体電解質板を加熱するための発熱部を有するヒータ板が
積層されてなるセンサ素子と、一方の電極を覆うように
して検出面上に設けられた拡散律速層と、各電極に接続
された一対の電極用出力ターミナルと、発熱部に接続さ
れた一対の発熱部用出力ターミナルと、センサ素子が固
定されたハウジングとを備えた酸素センサにおいて、セ
ンサ素子は、検出面が酸素センサの長手方向に対して略
垂直となるようにハウジングに対して固定されているこ
とをその趣旨としている。
【0010】上記構成によれば、センサ素子の検出面を
酸素センサの長手方向に対して略垂直に配置するように
したため、同素子を酸素センサの長手方向に延伸させる
ことなく、検出面において被検出気体の酸素濃度を精度
良く検出するのに必要な所定面積が確保される。
【0011】上記目的を達成するために、請求項2記載
の発明は、請求項1に記載した酸素センサにおいて、少
なくとも拡散律速層と各出力ターミナルにおいて被検出
気体が接触する部位とが多孔質材料からなるトラップ層
により覆われていることをその趣旨としている。
【0012】上記構成によれば、被検出気体に含まれる
煤がトラップ層により捕捉されるとともに、その捕捉さ
れた煤はヒータ板の熱により燃焼され同層から最終的に
除去される。従って、拡散律速層や各出力ターミナルへ
の煤の付着が抑制される。
【0013】上記目的を達成するために、請求項3記載
の発明は、請求項1又は2に記載した酸素センサにおい
て、センサ素子はハウジングに対して非接触状態で各出
力ターミナルを介して同ハウジングに固定されているこ
とをその趣旨としている。
【0014】上記構成によれば、センサ素子は出力ター
ミナルによりハウジングに固定されるため、センサ素子
をハウジングに固定するための部材を別途に設ける必要
がなくなり、また、センサ素子とハウジングが直接接触
していないため同素子からハウジング側に伝播する熱量
が減少する。
【0015】上記目的を達成するために、請求項4記載
の発明は、請求項3に記載した酸素センサにおいて、セ
ンサ素子とハウジングとの間に遮熱部材を介在させたこ
とをその趣旨としている。
【0016】上記構成によれば、センサ素子からのハウ
ジングへの輻射熱の伝播が遮熱部材によって抑制され
る。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明を車輌用ディーゼルエンジ
ンのEGR量フィードバック制御に用いられる酸素セン
サに適用した実施形態について図1〜5を参照して説明
する。
【0018】図1はディーゼルエンジンシステムの概略
構成を示している。同図に示すように、ディーゼルエン
ジン10には吸気管11が接続されており、同管11を
通じて吸気がエンジン10の燃焼室(図示略)内に導入
される。吸気管11内にはスロットル弁12が設けられ
ており、同弁12によって燃焼室に導入される吸気の量
が調節される。そして、燃焼室内に導入された吸気と、
同燃焼室内においてインジェクタ(図示略)から噴射さ
れた燃料とが混合され、この混合気が燃焼することによ
りエンジン10に駆動力が得られる。また、燃焼後の排
気は燃焼室から排気管13に導入された後、触媒等(図
示略)を通過して外部に排出されるようになっている。
【0019】更に、エンジン10システムには排気還流
装置(EGR装置)14が設けられている。このEGR
装置14は、排気管13と吸気管11においてスロット
ル弁12より下流側の部分とを連通するEGR通路15
と、同通路15の途中に設けられた流量調整弁16とを
備えている。排気管13における排気の一部はEGR通
路15を通過して吸気管11内に戻される。このように
EGR通路15を通過して吸気管11に戻される排気の
量(EGR量)は、流量調整弁16の開度がエンジン1
0の電子制御装置(図示略)によって制御されることに
より調節されるようになっている。
【0020】また、このエンジン10システムには、吸
気管11においてEGR通路15の開口部分よりも下流
側の位置に、全体が略棒状をなす酸素センサ17が設け
られている。この酸素センサ17によって、EGR通路
15を通じて吸気管11内に導入されたEGRガスを含
んだ吸気の酸素濃度が検出されるとともに、その検出信
号が電子制御装置に出力される。電子制御装置は、酸素
センサ17からの検出信号に基づいてEGR量フィード
バック制御を実行する。
【0021】図2は、この酸素センサ17を示す断面図
である。同図に示すように、酸素センサ17は、円板状
に形成されたセンサ素子18と、同センサ素子18が固
定された第1ハウジング19と、同ハウジング19の先
端側(同図の上側)外周を覆う第2ハウジング20とを
備えている。
【0022】第1ハウジング19は、後述する各出力タ
ーミナル21,22間の絶縁性を確保するために、例え
ばポリイミド樹脂等の高耐熱性を備えた樹脂材料によっ
て略円柱状をなすように形成されている。また、第2ハ
ウジング20は金属材料により円筒状をなすように形成
されており、第1ハウジング19はこの第2ハウジング
20内に挿通され固定されている。酸素センサ17は、
この第2ハウジング20が吸気管11に固定されること
により、その先端部が同吸気管11の内部に突出するよ
うにして同管11に取り付けられるようになっている
(図1参照)。
【0023】第1ハウジング19の内部には、酸素セン
サ17の長手方向(図2の上下方向)に延びる一対の電
極用出力ターミナル21(同図ではその一方のみを示
す)と、同じく酸素センサ17の長手方向に延びる一対
の発熱部用出力ターミナル22(同図ではその一方のみ
を示す)とがその一部が露出した状態で埋設されてい
る。また、第2ハウジング20の先端側には円板状をな
す遮熱部材23が酸素センサ17の長手方向に対して略
垂直となるように取り付けられている。この遮熱部材2
3は例えば、アルミナや窒化珪素等の熱伝導率の大きい
材料によって形成されている。
【0024】この電極用出力ターミナル21及び発熱部
用出力ターミナル22の先端側部分(図2の上側部分)
は、いずれも第1ハウジング19の先端面から突出する
とともに遮熱部材23内を貫通している。そして、各出
力ターミナル21,22において遮熱部材23より先端
側の部分には、センサ素子18が挿通され固定されてい
る。従って、遮熱部材23はセンサ素子18と第1ハウ
ジング19の間に両者に対して所定の間隔を隔てて介在
されていることになる。尚、図2に示すように、センサ
素子18は、第1ハウジング19、第2ハウジング2
0、或いは後述するカバー26のいずれに対しても非接
触状態となっている。
【0025】また、第1ハウジング19の基端側部分に
は凹状をなすソケット部25が形成されており、各出力
ターミナル21,22の基端側部分(図2の下側部分)
はこのソケット部25の内部に突出している。このソケ
ット部25に外部コネクタ(図示略)が接続されること
により、各出力ターミナル21,22はエンジン10の
電子制御装置に設けられた駆動回路(いずれも図示略)
に電気的に接続されるようになっている。更に、各出力
ターミナル21,22においてソケット部25の内部に
突出した部分には、同部分と外部コネクタとの接触抵抗
が増加することを抑制するための金鍍金が施されてい
る。
【0026】第2ハウジング20の先端側部分には、セ
ンサ素子18及び各出力ターミナル21,22の先端側
部分を覆うようにしてカバー26が取り付けられてい
る。このカバー26には複数の導入孔27が形成されて
おり、同カバー26の内部にはこの導入孔27を通じて
吸気管11内を流れる吸気の一部が導入されるようにな
っている。
【0027】後述するように、センサ素子18と各出力
ターミナル21,22の一部はトラップ層28に覆われ
ており、カバー26の内部に導入された吸気は、このト
ラップ層28を介してセンサ素子18及び各出力ターミ
ナル21,22において遮熱部材23より先端側にある
部分(以下、このセンサ素子18及び各出力ターミナル
21,22の一部を「酸素センサ17の吸気接触部分」
という)に接触するようになっている。
【0028】図3はセンサ素子18及び各出力ターミナ
ル21,22等を拡大して示す断面図であり、図4は図
3の4−4線に沿った断面図である。尚、図3は図4の
3−3線に沿った断面図である。また、図5はこのセン
サ素子18を各構成部材に分解して示す斜視図である。
図3に示すように、センサ素子18は、ヒータ部30、
検出部40、及び拡散律速部50とを備え、これら各部
30,40,50を構成する複数の円板状素材(グリー
ンシート)を積層した後、これら各素材を一体焼成する
ことにより形成されている。
【0029】更に、酸素センサ17の吸気接触部分は、
トラップ層28により覆われている。このトラップ層2
8は吸気に含まれる煤を捕捉する機能を有するものであ
り、アルミナ(γ−アルミナ)からなる多孔質材料によ
って形成されている。
【0030】本実施形態では、アルミナのスラリー中に
上記吸気接触部分を所定時間浸漬した後、同部分に付着
したアルミナスラリーを熱乾燥することによってトラッ
プ層28を形成するようにしている。尚、各出力ターミ
ナル21,22及び後述する筒状ターミナル63,64
の先端側外周面は、アルミナスラリーが付着しやすいよ
うに、予めアルミナ微粉末を用いたショットブラスト処
理が施されている。
【0031】ここで、トラップ層28は、センサ素子1
8側への吸気の移動を阻害しないように、スラリー中に
おけるアルミナ粉末の粒径や、前記浸漬時間或いは熱乾
燥時間等が適宜調整されることによって、その気孔径が
2〜10μm、層厚が20〜200μmに設定されてい
る。
【0032】また、図5に示すように、後述するヒータ
板31、排出室形成板41、固体電解質板42、導入室
形成板43、及び拡散律速板51には、各出力ターミナ
ル21,22が挿通される4つの挿通孔31a,41
a,42a,43a,51aがそれぞれ形成されてお
り、これら挿通孔31a,41a,42a,43a,5
1aによって、センサ素子18には4つのスルーホール
60(図3,4参照)が形成されている。
【0033】ヒータ部30を構成するヒータ板31は、
酸素イオン導電性ジルコニアによって形成されており、
その内部にはアルミナからなる絶縁層32により覆われ
た白金製の発熱部33が埋設されている。図5に示すよ
うに、この発熱部33はヒータ板31の略中央部にて略
M字形状を呈しており、その両端部はヒータ板31の挿
通孔31aの周囲に形成された一対の環状端子34,3
5に電気的に接続されている。
【0034】検出部40は、ヒータ板31に順に積層さ
れた排出室形成板41、固体電解質板42、及び導入室
形成板43によって構成されており、これら各板41〜
43はいずれもヒータ板31と同様に酸素イオン導電性
ジルコニアによって形成されている。
【0035】固体電解質板42の上下面における中央に
は、白金製の第1電極44及び第2電極45が設けられ
ており、各電極44,45はリード部44a,45aを
介して挿通孔42aの周囲に形成された環状端子46,
47に電気的にそれぞれ接続されている。
【0036】排出室形成板41の中央部において第2電
極45と対応する位置には矩形孔41bが形成されてい
る。この矩形孔41bの内周面、ヒータ板31の上面、
及び固体電解質板42の下面とによって囲まれた空間に
より排出室48(図3参照)が区画形成されている。図
3に示すように、第2電極45はこの排出室48の内部
に配置されている。また、排出室形成板41には、その
外周側から矩形孔41bにまで延びる切欠き41cが形
成されており、この切欠き41cの内周面、ヒータ板3
1の上面、及び固体電解質板42の下面とによって囲ま
れた空間によって排出通路(図示略)が区画形成されて
いる。
【0037】この排出通路によって排出室48とセンサ
素子18の外部とが連通されており、後述する導入室4
9から固体電解質板42の内部を通過して排出室48に
移動した酸素は、この排出通路から大気中に放出される
ようになっている。
【0038】また、導入室形成板43の中央部において
第1電極44と対応する位置には矩形孔43bが形成さ
れている。この矩形孔43bの内周面、固体電解質板4
2の上面、及び後述する拡散律速板51の下面とによっ
て囲まれた空間により導入室49が区画形成されてい
る。図3に示すように、第1電極44はこの導入室49
の内部に配置されている。また、後述するように、この
導入室49には拡散律速板51を通過した吸気が導入さ
れる。尚、第1電極44が設けられた固体電解質板42
の上面は、吸気の酸素濃度を検出するための検出面とな
っている。
【0039】拡散律速部50を構成する拡散律速板51
は導入室形成板43に積層されており、固体電解質板4
2等と同様に酸素イオン導電性ジルコニアによって形成
されている。この拡散律速板51には同板51の上下を
貫通する複数の気孔(図示略)が形成されており、この
気孔により吸気管11内を流れる吸気が拡散律速された
状態で導入室49内に導入される。
【0040】また、拡散律速板51の上面において各挿
通孔51aの周囲には一対の電極用環状端子61及び発
熱部用環状端子62が設けられている。これら各環状端
子61,62は拡散律速板51の上面に白金ペーストを
スクリーン印刷することにより形成されている。そし
て、各電極用環状端子61はスルーホール60を介して
固体電解質板42に設けられた各環状端子46,47に
電気的に接続されている。また、各発熱部用環状端子6
2はヒータ板31に設けられた各環状端子34,35に
電気的に接続されている。従って、電極用環状端子61
は各電極44,45に、発熱部用環状端子62は発熱部
33にそれぞれ電気的に接続されている。
【0041】図3に示すように、スルーホール60内に
は電極用筒状ターミナル63及び発熱部用筒状ターミナ
ル64がそれぞれ挿通されている。そして、各筒状ター
ミナル63,64が各環状端子61,62に対して銀を
用いてロウ付けされることにより、両者が電気的に接続
されるとともに、各ターミナル63,64がセンサ素子
18に対して固定されている。
【0042】更に、電極用筒状ターミナル63の内部に
は前述した電極用出力ターミナル21が挿通されてい
る。そして、両ターミナル63,21は抵抗溶接によっ
て固定されるとともに電気的に接続されている。同様
に、発熱部用筒状ターミナル64の内部には発熱部用出
力ターミナル22が挿通されている。そして、両ターミ
ナル64,22は抵抗溶接によって固定されるとともに
電気的に接続されている。その結果、各電極44,45
及び発熱部33は各筒状ターミナル63,64及び各出
力ターミナル21,22等を介して、いずれも電子制御
装置の駆動回路に接続されている。本実施形態において
は、各筒状ターミナル63,64と各出力ターミナル2
1,22との接合性を向上させるために、各筒状ターミ
ナル63,64及び各出力ターミナル21,22をいず
れもニッケルによって形成するようにしている。
【0043】また、このように各筒状ターミナル63,
64と各出力ターミナル21,22とが固定されること
により、センサ素子18は前記検出面が酸素センサ17
の長手方向に対して略垂直となるように第1ハウジング
19に固定されている。
【0044】更に、本実施形態においては、各筒状ター
ミナル63,64の内部に各出力ターミナル21,22
を挿通させる作業が円滑に行われるように、各筒状ター
ミナル63,64の基端側部分はフランジ状に拡径成形
されており、その内径が基端側に向けて徐々に拡大され
ている。
【0045】このように構成された酸素センサ17にあ
っては、電子制御装置により発熱部33が通電制御され
ることにより、同発熱部33が発熱する。そして、この
発熱部33の熱により固体電解質板42が所定の活性化
温度にまで加熱される。更に、各電極44,45間には
所定の電圧が印加される。一方、導入孔27を通じてカ
バー26内に導入されたEGRガスを含む吸気は、トラ
ップ層28の内部を通過した後、拡散律速板51の気孔
を通過して拡散律速された状態で導入室49に導入され
る。このように、導入室49内に吸気が導入されること
により、各電極44,45間には吸気の酸素濃度に応じ
た電流(限界電流)が流れるようになる。そして、電子
制御装置は、この限界電流の大きさから吸気の酸素濃度
を算出し、この酸素濃度に基づいてEGR量をフィード
バック制御する。
【0046】次に、本実施形態における作用及び効果に
ついて説明する。本実施形態における酸素センサ17で
は、前記検出面が酸素センサ17の長手方向に対して略
垂直となるようにセンサ素子18を第1ハウジング19
に対して固定するようにしている。従って、この検出面
において酸素濃度を精度良く検出するのに必要な所定面
積を確保するために、センサ素子18を酸素センサ17
の長手方向に延伸させる必要がない。その結果、本実施
形態によれば、酸素センサ17の長手方向における長さ
を短縮して、その小型化を図ることができる。
【0047】特に、車輌に搭載されるエンジン10にあ
っては、エンジンルーム内にある吸気管11に酸素セン
サ17を取り付ける場合に、その取付可能な位置が制限
される傾向にある。この点、本実施形態によれば、酸素
センサ17の小型化を図り、その搭載自由度を増大させ
ることができるため、吸気の酸素濃度を検出するうえで
より適した位置に同センサ17を取り付けることができ
る。その結果、吸気の酸素濃度をより高精度に検出する
ことができる。
【0048】また、吸気管11に取り付けられる酸素セ
ンサ17にあっては、排気管13に取り付けられる酸素
センサと比較して、発熱部33における消費電力が増大
する傾向がある。排気の温度が通常、700℃以上であ
るのに対して、吸気の温度は、EGRガスが混合される
ことを考慮しても300℃程度であるため、固体電解質
板42を活性化温度(例えば、700℃)に保持するた
めには、より多くの電力量が発熱部33において必要と
なるからである。
【0049】この点、本実施形態においては、センサ素
子18を各出力ターミナル21,22を介して第1ハウ
ジング19に固定するようにしている。このため、図1
3に示すように、センサ素子103を酸素センサ100
の長手方向に延伸させ、その延伸部分をハウジング10
6内にて固定するようにした従来の酸素センサ100と
比較して、センサ素子18が全体的に小型化されてい
る。更に、本実施形態では、このセンサ素子18を第1
ハウジング19、第2ハウジング20、或いはカバー2
6のいずれに対しても非接触の状態としている。
【0050】従って、本実施形態によれば、センサ素子
18の熱容量を減少させることができるとともに、同素
子18から第1ハウジング19等の他の部材に伝播する
熱量を減少させることができる。その結果、発熱部33
における消費電力を低減することができ、ひいてはエン
ジン10の燃費を向上させることができる。更に、固体
電解質板42を活性化温度に加熱するうえで発熱部33
の温度をより低く設定しておくことができるようにな
り、同発熱部33の耐久寿命を向上させることができ
る。
【0051】加えて、本実施形態によれば、センサ素子
18を第1ハウジング19に固定するための部材を別途
に設ける必要がないため、酸素センサ17の構成を簡素
化することができ、製造コストの低減を図ることができ
る。
【0052】また、本実施形態では、センサ素子18を
多孔質材料からなるトラップ層28によって覆うように
したため、センサ素子18から外部への放熱量が減少す
る。従って、本実施形態によれば、この点においても発
熱部33の消費電力を低減することができる。
【0053】更に、本実施形態によれば、トラップ層2
8を設けることにより、吸気に含まれる煤が拡散律速板
51や各筒状ターミナル63,64或いは各出力ターミ
ナル21,22に付着することに起因した不具合の発生
を抑制することができる。
【0054】即ち、吸気に混合されるEGRガスはカー
ボン微粒子等からなる煤を含んでおり、この煤が拡散律
速板51に付着すると同板51の気孔が目詰まりして同
板51における拡散律速機能が低下してしまうおそれが
ある。また、煤は導電性を有しているため、この煤が各
出力ターミナル21,22或いは各筒状ターミナル6
3,64に付着すると、各ターミナル間21,22,6
3,64に微弱なリーク電流が流れ、酸素センサ17の
検出精度や発熱部33における消費電力の増大を招くお
それがある。
【0055】特に、吸気に含まれる煤は、吸気の温度が
低いことから、排気に含まれる煤と比較して粘着性が高
いため、吸気管11に取り付けられる酸素センサ17に
あっては、拡散律速板51等に煤がより付着しやすい状
況にある。
【0056】この点、本実施形態においては、吸気に含
まれる煤がトラップ層28によって捕捉されるととも
に、その捕捉された煤は発熱部33の熱により燃焼され
同層28から最終的に除去される。従って、拡散律速板
51や各出力ターミナル21,22等への煤の付着を抑
制することができ、煤の付着に起因した拡散律速板51
の目詰まりや各ターミナル21,22,63,64間に
おけるリーク電流の発生を防止することができる。
【0057】ところで、第1ハウジング19は各出力タ
ーミナル21,22間の絶縁性を確保するために樹脂材
料によって形成されている。ここで、高温に保持される
センサ素子18の熱が第1ハウジング19に伝播するこ
とにより、同ハウジング19に熱変形が生じることが懸
念される。
【0058】しかしながら、本実施形態においては、セ
ンサ素子18と第1ハウジング19に遮熱部材23が介
在されているため、同遮熱部材23によってセンサ素子
18から第1ハウジング19への輻射熱の伝播が抑制さ
れる。更に、遮熱部材23はアルミナや窒化珪素等の熱
伝導率の大きい材料によって形成されるとともに、第2
ハウジング20に固定されている。
【0059】従って、センサ素子18から遮熱部材23
に熱が伝播した場合でも、その熱は同部材23から第2
ハウジング20に逃がされるため、同遮熱部材23の温
度上昇が抑制される。その結果、遮熱部材23がより低
温に保持されるようになり、同部材23から第1ハウジ
ング19への輻射熱の伝播が抑制される。
【0060】以上のように、本実施形態によれば、セン
サ素子18や遮熱部材23から第1ハウジング19への
輻射熱の伝播が抑制されるため、第1ハウジング19の
温度上昇を抑制することができ、同ハウジング19の熱
変形を防止することができる。
【0061】尚、上記実施形態は以下に示すようにその
構成を変更することもできる。このように構成を変更し
ても上記実施形態と略同等の作用効果を奏することがで
きる。
【0062】・上記実施形態では、センサ素子18の各
環状端子61,62にロウ付けされた各筒状ターミナル
63,64に出力ターミナル21,22を抵抗溶接する
ことにより、センサ素子18を出力ターミナル21,2
2に固定するようにした。これに対して、例えば、以下
のようにして、センサ素子18を出力ターミナル21,
22に固定するようにしてもよい。
【0063】即ち、図6に示すように、上部に拡径部7
0a,71aを有した棒状ターミナル70,71をスル
ーホール60に挿通させ、その拡径部70a,71aに
て同ターミナル70,71を各環状端子61,62に対
してロウ付けする。一方、出力ターミナル21,22の
先端側部分を筒状に形成し、その筒状部分に棒状ターミ
ナル70,71の基端側部分を挿通させる。そして、出
力ターミナル21,22と棒状ターミナル70,71と
を抵抗溶接することにより、両者を固定してセンサ素子
18を出力ターミナル21,22に固定する。
【0064】このような構成によれば、出力ターミナル
21,22と棒状ターミナル70,71との支持長さを
確保しつつ、出力ターミナル21,22をセンサ素子1
8の先端側部分に突出させないようにすることができる
ため、酸素センサ17の長手方向における長さを更に短
縮してその小型化を図ることができる。
【0065】・上記実施形態では、発熱部33の形成材
料として白金を用いるようにしたが、所定の発熱量を確
保することができれば、例えば、タングステン等を用い
ることもできる。
【0066】・上記実施形態では、センサ素子18にロ
ウ付けされた各筒状ターミナル63,64に対して出力
ターミナル21,22を抵抗溶接して両者を固定するよ
うにした。これに対して、この各筒状ターミナル63,
64を省略した構成を採用することもできる。この場合
には、図7(a)に示すように、各出力ターミナル2
1,22を遮熱部材23に挿通させるとともに、その先
端側部分をセンサ素子18のスルーホール60に挿通さ
せセンサ素子18の環状端子(図示略)に直接ロウ付け
する。次に、このようにセンサ素子18が固定された出
力ターミナル21,22の基端側周囲部分を同図(b)
に示すように樹脂モールドすることにより、第1ハウジ
ング19を形成する。
【0067】このような構成によれば、部品点数を減少
させることができるとともに、センサ素子18の環状端
子と出力ターミナル21,22との確実な電気的導通を
図ることができる。
【0068】・上記実施形態では、酸素センサ17の吸
気接触部分をトラップ層28により覆うことにより拡散
律速板51の目詰まりや各ターミナル間でのリーク電流
の発生を防止するようにした。これに対して、例えば、
被検出気体(吸気)に含まれる煤の量が比較的少なく拡
散律速板51への煤の付着量が比較的少ない場合には、
このトラップ層28を省略することができる。このよう
な構成を採用した場合、図8に示すように、各出力ター
ミナル21,22(同図では出力ターミナル22のみ示
す)においてセンサ素子18と遮熱部材23との間にあ
る部分と、各筒状ターミナル63,64(同図では筒状
ターミナル64のみ示す)においてセンサ素子18から
突出した部分を全周にわたり高耐熱絶縁材料により被覆
して絶縁層72,73を形成することが、各ターミナル
21,22,63,64間におけるリーク電流の発生を
防止するうえで望ましい。この高耐熱絶縁材料として
は、ポリイミド樹脂、シリコン樹脂、或いはテフロン樹
脂等の樹脂材料の他、各ターミナル21,22,63,
64の温度が比較的高温になる場合においてはセラミッ
ク材料が好適である。
【0069】・上記実施形態では、遮熱部材23の材料
として、アルミナや窒化珪素等の熱伝導率の大きい材料
を選択することにより、遮熱部材23の熱を第2ハウジ
ング20側に逃がして同部材23の温度上昇を抑えるよ
うにした。これに対し、遮熱部材23の材料としてジル
コニア等からなる多孔質セラミック材料を用いてその断
熱効果を向上させることにより、同部材23を透過する
熱量を更に減少させるようにすることもできる。更に、
図9に示すように、遮熱部材23をアルミナや窒化珪素
等の熱伝導率の大きい材料からなる第1遮熱部23aと
多孔質セラミック材料からなる第2遮熱部23bとから
構成するようにしてもよい。
【0070】・上記実施形態では、センサ素子18を構
成する各板材31,41〜43,51を積層した後、こ
れらを一体焼成することにより同素子18を形成するよ
うにした。これに対して、以下のように、ヒータ板31
のみを別に焼成した後、これを排出室形成板41に対し
て接合するようにしてもよい。
【0071】即ち、図10に示すように、電極用環状端
子61を排出室形成板41の下面に設けるとともに、発
熱部用環状端子62をヒータ板31の下面に設ける。そ
して、検出部40及び拡散律速部50を構成する各板4
1〜43,51を積層して焼成する一方で、ヒータ部3
0を構成するヒータ板31を別途に焼成する。更に、電
極用筒状ターミナル63を電極用環状端子61にロウ付
けするとともに、発熱部用筒状ターミナル64を発熱部
用環状端子62にロウ付けする。そして、同図の矢印で
示すように、発熱部用筒状ターミナル64を検出部40
側のスルーホール60内に挿通させることにより、同検
出部40とヒータ部30とを接合させる。
【0072】ヒータ部30と検出部40とを異種材料を
用いて形成するようにした場合、焼成時における熱膨張
率が両部30,40間で異なるため、一体焼成時におい
て両部30,40の間で熱応力が発生するおそれがあ
る。
【0073】この点、上記のような構成によれば、ヒー
タ部30と検出部40とを別々に焼成するようにしたた
め、ヒータ板31の材料として、例えば、アルミナ、窒
化珪素、炭化珪素、ムライト、コージェライトといっ
た、ジルコニアより絶縁性が高くヒータ板31としてよ
り好適な材料を選択することができるとともに、ヒータ
部30及び検出部40の形成材料に適した条件で各部3
0,40を焼成することができる。更に、このようにヒ
ータ板31を絶縁性の高い材料により形成することによ
り、発熱部33を覆う絶縁層32を省略することができ
る。
【0074】・上記実施形態とは異なり、センサ素子1
8を機能的な部材を含むチップ型の素子部80と、同素
子部80を保持する支持部81とによって構成すること
もできる。即ち、図11に示すように、支持部81は酸
素イオン導電性ジルコニアの板材からなり、同支持部8
1には4つのスルーホール83が形成されている。支持
部81の上面において各スルーホール83の周囲には、
電極用環状端子61及び発熱部用環状端子62がそれぞ
れ設けられている。一方、素子部80は上記実施形態に
おけるセンサ素子18と同様、各電極、発熱部(いずれ
も図示略)等を有しており、これら各電極及び発熱部は
白金リード線84,85を介して支持部81の各環状端
子61,62に電気的に接続されている。そして、上記
実施形態と同様のトラップ層28(図示略)によって素
子部80、支持部81、及び各ターミナル21,22,
63,64が覆われることにより、素子部80が支持部
81に対し固定されている。
【0075】このようにチップ型の素子部80を採用す
ることによって、発熱部33により活性化温度にまで加
熱させる必要がある部位の体積を減少させることができ
るため、同発熱部33の消費電力を更に低減することが
できる。
【0076】・上記実施形態では、焼成時における検出
部40及びヒータ部30間における熱応力を緩和するた
めに、ヒータ板31を検出部40の各板41〜43と同
様に酸素イオン導電性ジルコニアにより形成するように
した。これに対して、ヒータ部30(ヒータ板31)を
アルミナにより形成し、検出部40とヒータ部30とを
別々に焼成した後、両部30,40を無機接着剤により
接合するようにしてもよい。更に、ヒータ部30をアル
ミナにより形成するとともに、同部30と検出部40と
の間にアルミナとジルコニアの混合材料からなる熱応力
緩和層を介在させ、同層により焼成時における熱応力の
緩和を図るようにしてもよい。
【0077】・上記実施形態では、各出力ターミナル2
1,22及び各筒状ターミナル63,64をいずれもニ
ッケルにより形成するようにした。これら各ターミナル
21,22,63,64の形成材料としては、上記ニッ
ケルの他、表面にニッケル鍍金を施した燐青銅やコバー
ル、或いは42アロイ等が各ターミナル21,22,6
3,64を抵抗溶接により接合させるうえで好適であ
る。また、各ターミナル21,22,63,64をステ
ンレスによって形成しても両者を良好に抵抗溶接するこ
とができる。
【0078】・上記実施形態では、各出力ターミナル2
1,22と各筒状ターミナル63,64とを抵抗溶接に
より接合するようにしたが、両ターミナル21,22,
63,64はレーザ溶接、かしめ、ロウ付け等によって
も接合させることができる。・上記実施形態において
は、遮熱部材23から第1ハウジング19への熱伝導を
抑制するために、同部材23の下面と第1ハウジング1
9の上面との間に隙間が形成されている。そこで、この
隙間を利用するために、図12に示すように、遮熱部材
23の下面に、酸素濃度検出性能のバラツキを補償する
機能や、検出信号の増幅機能、或いは断線等の異常検出
機能を有する制御部90を設けるようにしてもよい。こ
の場合、各出力ターミナル21,22を、センサ素子1
8と制御部90とを電気的に接続する第1接続部21
a,22aと、制御部90と外部コネクタとを電気的に
接続する第2接続部21b,22bとにより構成する。
【0079】・上記実施形態では、本発明をディーゼル
エンジン10の吸気管11に取り付けられる酸素センサ
17として具体化した。これに対して、本発明をディー
ゼルエンジン10の排気管13や、ガソリンエンジンの
吸気管若しくは排気管に取り付けられる酸素センサに適
用したりすることもできる。更に、エンジン用に限定さ
れず、各種燃焼装置に用いられる酸素センサに本発明を
適用することもできる。
【0080】・上記各実施形態では、本発明をEGR装
置14を備えたエンジン10に用いられる酸素センサ1
7として具体化したが、前述したPCV装置を備えたエ
ンジンや、EGR装置及びPCV装置の双方を備えたエ
ンジンに用いられる酸素センサ17として具体化するこ
ともできる。
【0081】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、センサ素子の
検出面が酸素センサの長手方向に対して略垂直となるよ
うに同素子をハウジングに対して固定するようにしてい
る。従って、センサ素子を酸素センサの長手方向に延伸
させることなく、検出面において被検出気体の酸素濃度
を精度良く検出するのに必要な所定面積が確保される。
その結果、本発明によれば、酸素センサの長手方向にお
ける長さを短縮して、その小型化を図ることができる。
【0082】請求項2記載の発明では、請求項1に記載
した酸素センサにおいて、少なくとも拡散律速層と各出
力ターミナルにおいて被検出気体が接触する部位とを多
孔質材料からなるトラップ層により覆うようにしてい
る。従って、被検出気体に含まれる煤がトラップ層によ
り捕捉されるとともに、その捕捉された煤はヒータ板の
熱により燃焼され同層から最終的に除去されることか
ら、拡散律速層や各出力ターミナルへの煤の付着が抑制
される。その結果、本発明によれば、請求項1に記載し
た発明の効果に加えて、煤の付着に起因した拡散律速層
の目詰まりや各ターミナル間におけるリーク電流の発生
を防止することができる。
【0083】請求項3記載の発明では、請求項1又は2
に記載した酸素センサにおいて、センサ素子をハウジン
グに対して非接触状態で各出力ターミナルを介して同ハ
ウジングに固定するようにしている。従って、センサ素
子をハウジングに固定するための部材が不要となるとと
もに、センサ素子とハウジングとが直接接触していない
ため、同素子からハウジング側に伝播する熱量が減少す
る。その結果、本発明によれば、請求項1又は2に記載
した発明の効果に加えて、酸素センサにおける構成の簡
素化を図ることができるとともに、ヒータ板の発熱部に
おける消費電力を減少させることができる。
【0084】請求項4記載の発明では、請求項3に記載
した酸素センサにおいて、センサ素子とハウジングとの
間に遮熱部材を介在させるようにしている。従って、こ
の遮熱部材によってセンサ素子からのハウジングへの輻
射熱の伝播が抑制される。その結果、本発明によれば、
請求項3に記載した発明の効果に加えて、ハウジングの
温度上昇を抑制することができ、ハウジングの熱変形等
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディーゼルエンジンシステムを示す概略構成
図。
【図2】酸素センサを示す断面図。
【図3】同酸素センサのセンサ素子等を示す断面図。
【図4】図3の4−4線に沿った断面図。
【図5】センサ素子を分解して示す斜視図。
【図6】センサ素子の構成変更例を示す断面図。
【図7】第1ハウジングの形成工程を示す断面図。
【図8】センサ素子の構成変更例を示す断面図。
【図9】遮熱部材の構成変更例を示す断面図。
【図10】センサ素子の構成変更例を示す断面図。
【図11】センサ素子の構成変更例を示す断面図。
【図12】制御部が設けられた遮熱部材等を示す平面
図。
【図13】従来の酸素センサを示す断面図。
【符号の説明】
10…ディーゼルエンジン、17…酸素センサ、18…
センサ素子、19…第1ハウジング、20…第2ハウジ
ング、21…電極用出力ターミナル、22…発熱部用出
力ターミナル、23…遮熱部材、28…トラップ層、3
1…ヒータ板、33…発熱部、42…固体電解質板、4
4…第1電極,45…第2電極、51…拡散律速板。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素濃度が検出される被検出気体が接触
    する検出面と当該検出面の反対側に位置する面とにそれ
    ぞれ電極が設けられた固体電解質板に同固体電解質板を
    加熱するための発熱部を有するヒータ板が積層されてな
    るセンサ素子と、前記一方の電極を覆うようにして前記
    検出面上に設けられた拡散律速層と、前記各電極に接続
    された一対の電極用出力ターミナルと、前記発熱部に接
    続された一対の発熱部用出力ターミナルと、前記センサ
    素子が固定されたハウジングとを備えた酸素センサにお
    いて、 前記センサ素子は、前記検出面が前記酸素センサの長手
    方向に対して略垂直となるように前記ハウジングに対し
    て固定されていることを特徴とする酸素センサ。
  2. 【請求項2】 少なくとも前記拡散律速層と前記各出力
    ターミナルにおいて前記被検出気体が接触する部位とが
    多孔質材料からなるトラップ層により覆われていること
    を特徴とする請求項1記載の酸素センサ。
  3. 【請求項3】 前記センサ素子は前記ハウジングに対し
    て非接触状態で前記各出力ターミナルを介して同ハウジ
    ングに固定されていることを特徴とする請求項1又は2
    記載の酸素センサ。
  4. 【請求項4】 前記センサ素子と前記ハウジングとの間
    に遮熱部材が介在されていることを特徴とする請求項3
    記載の酸素センサ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004219232A (ja) * 2003-01-14 2004-08-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガスセンサー構成体

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