JPH10281180A - カップリング - Google Patents

カップリング

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JPH10281180A
JPH10281180A JP9086856A JP8685697A JPH10281180A JP H10281180 A JPH10281180 A JP H10281180A JP 9086856 A JP9086856 A JP 9086856A JP 8685697 A JP8685697 A JP 8685697A JP H10281180 A JPH10281180 A JP H10281180A
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JP
Japan
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oil
piston
torque
torque transmission
coupling
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JP9086856A
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English (en)
Inventor
Masao Teraoka
正夫 寺岡
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オイルの特性変化の影響を受けにくくし、僅
かな差動回転で大きなトルクを迅速に伝達する。 【解決手段】 トルク伝達軸31、33を連結する摩擦
クラッチ39と、クラッチ39を締結するアクチュエー
タ37と、トルク伝達軸31、33の差動回転によって
駆動されアクチュエータ37に作動圧を与えるオイルポ
ンプとを備え、このオイルポンプが、トルク伝達軸31
側に放射状に設けられた多数のシリンダ73及びピスト
ン75と、ピストン75と同数の頂部103と底部10
5とを有するトルク伝達軸33側のカム77と、ピスト
ン75をカム77に押し返すスプリング79とを有する
ピストンポンプ35であって、全ピストン75を同位相
で駆動し全シリンダ73から同時に油圧を発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両の駆動力伝
達系などに用いられるカップリングに関する。
【0002】
【従来の技術】車両の駆動力伝達系などに用いられる従
来のカップリングには、一対のトルク伝達軸を連結する
摩擦クラッチと、両トルク伝達軸の差動回転で駆動され
るギヤポンプと、ギヤポンプの油圧で摩擦クラッチを押
圧する油圧アクチュエータから構成されたものがある
(第1の従来例)。
【0003】このカップリングは摩擦クラッチの摩擦抵
抗とギヤポンプの駆動抵抗とによって、差動回転を許容
しながら、両トルク伝達軸の間でトルクを伝達する又、
特開平2−266128号公報に、図11と図12のよ
うな、これと異なった構成のカップリングである空気式
スリップカップリング201が記載されている(第2の
従来例)。
【0004】この空気式スリップカップリング201
は、一対のトルク伝達軸である軸203と外筒205
と、これらを連結する多板クラッチ207と、軸203
と外筒205との差動回転で駆動され、空気を圧縮する
ピストンポンプ209と、ピストンポンプ209の空気
圧で多板クラッチ207を押圧する空気圧アクチュエー
タ211から構成されている。
【0005】このピストンポンプ209は、図12のよ
うに、外筒205に放射状に配置された8組のシリンダ
213及びピストン215のセットと、軸203に固定
された板カム217などから構成されており、板カム2
17にはそれぞれ5個の頂部219と底部221とが設
けられている。
【0006】空気式スリップカップリング201にトル
クが入力し、軸203と外筒205との間に差動回転が
生じると、板カム217の頂部219によって各ピスト
ン215が周方向順次にシリンダ213に押し込まれた
後、シリンダ213に配置されたリターンスプリング2
23によって板カム217の底部221に押し戻されて
往復動する。こうしてピストンポンプ209が駆動さ
れ、図11に示す各ピストン215の吸入バルブ225
から空気が吸入されて圧縮され、図12に示す各シリン
ダ213の吐出バルブ227から吐出され、空気圧アク
チュエータ211に送られて多板クラッチ207を押圧
し締結する。
【0007】この状態で、多板クラッチ207の摩擦抵
抗とピストンポンプ209の駆動抵抗とにより軸203
と外筒205との間でトルクが伝達されると共に、多板
クラッチ207の滑りによって差動回転が許容される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、第1従来例
は、ギヤポンプのオイル洩れが多いことから充分な油圧
が得られず、伝達できるトルクに限界があり、大トルク
を伝達するにはギヤポンプを大型にしなければならず、
その場合、カップリングが大きくなり重くなる。
【0009】又、オイルは温度変化によって粘度が大き
く変動するが、オイル洩れが多いからこの粘度変化によ
る影響を受け易く、特性が不安定になり易い。
【0010】第2従来例の空気式スリップカップリング
201は、オイルの代わりに空気を扱うことによって特
性を安定させている。
【0011】しかし、ピストンポンプ209は8個のピ
ストン215に対して板カム217の頂部219が5個
であり、上記のように、各ピストン215は同時に駆動
されず、圧力は各シリンダ213で順次発生するから、
大きな空気圧が得られない。
【0012】更に、作動流体に空気を用いると、オイル
を用いた場合に較べて、軸203と外筒205との差動
回転速度がある程度大きくならないと空気圧が充分に上
がらず、差動回転に対するレスポンスが悪く、伝達トル
クの立ち上がりが遅い。
【0013】従って、空気式スリップカップリング20
1を4輪駆動車の駆動力伝達系に用いると、例えば、車
両の発進時のように回転差が小さい場合、空気式スリッ
プカップリング201側の車輪に充分な駆動力が伝達さ
れず、スムーズに発進できない。
【0014】そこで、この発明は、オイル温度の変化に
よる影響を受けにくいと共に、僅かな差動回転でもトル
クの立ち上がりが早く、大きなトルクを伝達できるカッ
プリングの提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1のカップリング
は、一対のトルク伝達軸と、これらを連結する摩擦クラ
ッチと、この摩擦クラッチを締結する油圧アクチュエー
タと、両トルク伝達軸の差動回転によって駆動され、こ
の油圧アクチュエータに作動圧を与えるオイルポンプと
を備え、前記摩擦クラッチの摩擦抵抗とオイルポンプの
駆動抵抗とによって両トルク伝達軸の間でトルクを伝達
するカップリングであって、前記オイルポンプが、一方
のトルク伝達軸側に放射状に設けられた多数のシリンダ
及びピストンと、他方のトルク伝達軸側に設けられ、ピ
ストンと同数の頂部と底部とを有するカムと、ピストン
をカム面に押し返すリターンスプリングとを有するピス
トンポンプであって、両トルク伝達軸が差動回転する
と、カムによって全ピストンが同位相で駆動され全シリ
ンダから油圧が同時に発生することを特徴とする。
【0016】一方のトルク伝達軸にトルクが入力する
と、他方のトルク伝達軸側の駆動抵抗によって差動回転
が生じ、各ピストンはカムの頂部によってシリンダに押
し込まれた後リターンスプリングによってカムの底部に
押し戻されて往復動する。
【0017】又、カムにピストンと同数の頂部と底部と
を設けたから、全ピストンが同位相で駆動され、全部の
シリンダから同時に油圧が発生する。
【0018】こうしてピストンポンプが駆動されると、
油圧アクチュエータに作動圧が与えられ、摩擦クラッチ
が締結される。この状態で、摩擦クラッチの摩擦抵抗と
ピストンポンプの駆動抵抗とによって両トルク伝達軸の
間でトルクが伝達されると共に、摩擦クラッチの滑りに
よって差動回転が許容される。
【0019】このカップリングは、このように差動回転
速度に感応してトルクを伝達する速度感応型のカップリ
ングである。
【0020】請求項1のカップリングは、オイル洩れの
多いギヤポンプを用いた第1の従来例と異なり、オイル
洩れの少ないピストンポンプを用いたことによって充分
な油圧が得られるから、大トルクの伝達が可能であり、
オイルポンプを大型にする必要がないから、大型化と重
量化とが避けられる。
【0021】又、オイル洩れが少ないから、温度変化に
よってオイルの特性が変動しても、その影響を受けるこ
とが少なくてすみ、それだけ特性が安定する。
【0022】又、第2の従来例と較べても、全ピストン
を同位相で駆動することと、作動流体に空気ではなくオ
イルを用いることによって、摩擦クラッチに大きな締結
力を与えることができ、更に大トルクの伝達が可能であ
る。
【0023】従って、両トルク伝達軸の間に僅かな差動
回転が生じただけで、伝達トルクが迅速に立ち上がるか
ら、速度感応型のカップリングでありながら、トルクに
感応して連結されるトルク感応型のカップリングのよう
に差動回転に対するトルク発生のレスポンスが早い。
【0024】従って、このカップリングを4輪駆動車
の、例えば、後輪側に配置すれば、車両の発進時のよう
に前後輪間に発生する回転差が小さい場合でも、回転差
が生じるとカップリングの伝達トルクが急速に立ち上が
り、後輪側に駆動力が直ちに伝達され、スムーズな発進
が行える。
【0025】又、悪路などで前輪側が空転した場合のよ
うに、大きな回転差が生じたときは、カップリングによ
って後輪側に大きな駆動力が伝達され、悪路の脱出性が
大幅に向上する。
【0026】又、速度感応型であるこのカップリング
は、回転差をよく吸収するから、四輪駆動車のタイトコ
ーナーブレーキング現象を防止する。
【0027】請求項2の発明は、請求項1記載のカップ
リングであって、ピストンポンプの油路と連通するアキ
ュムレータと、油圧調整ピストンを介してアキュムレー
タのオイルを押圧するスプリングとを有し、オイルの体
積変動と圧力変動とをスプリングの伸縮と油圧調整ピス
トンの移動とによって吸収する油圧調整手段を設けたこ
とを特徴とし、請求項1の構成と同等の効果を得る。
【0028】これに加えて、温度変化によってオイルが
膨張したときは、油圧調整ピストンをアキュムレータの
オイルに押圧するスプリングが縮んでオイルの膨張を吸
収し、オイルが収縮したときは、このスプリングが伸び
てオイルの収縮を吸収する。
【0029】こうして、油圧調整手段がオイルの体積変
化を吸収するから、温度変化によるピストンポンプの油
圧変動が低く抑えられ、温度変化に対してカップリング
の特性が安定する。
【0030】更に、全ピストンを同位相で駆動すること
によるピストンポンプの細かい吐出圧変動が、上記のよ
うな、油圧調整手段のスプリングの伸縮及び油圧調整ピ
ストンの移動によって平均化されるから、例えば、差動
回転数と伝達トルクとの特性を示すグラフは部分的な凹
凸のない滑らかなグラフになり、従って、円滑なトルク
伝達と差動の吸収とが可能になる。
【0031】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
記載のカップリングであって、各ピストンがカムの径方
向内側に配置されると共に、各シリンダと油圧アクチュ
エータとを連結する油路及び各シリンダ側にオイルを吸
い込む吸入バルブと各シリンダから吐出されるオイルを
油圧アクチュエータ側に吐き出す吐出バルブとが、回転
の中心軸上に配置されたことを特徴とし、請求項1又は
請求項2の構成と同等の効果を得る。
【0032】これに加えて、各ピストンをカムの径方向
内側に配置したことにより、各ピストンの遠心力がリタ
ーンスプリングの付勢力の方向に働くから、リターンス
プリングをそれだけ弱くすることが可能になり、リター
ンスプリングを弱くすれば、吐出行程においてカム力に
対する抵抗が低減されるから、ピストンポンプの吐出圧
が更に高くなって有利である。
【0033】又、ピストンポンプの中心軸上のスペース
はデッドスペースであり、各シリンダと油圧アクチュエ
ータとの連結油路や吸入バルブ及び吐出バルブなどを中
心軸上に配置したことによって、このデッドスペースを
有効に利用できると共に、これらの機能が外周側に配置
されないから、それだけカップリングが小径になり、配
置スペースの面で有利である。
【0034】又、油路を中心軸上に配置したことによ
り、オイルの循環が遠心力によって促進されるから、潤
滑上有利である。
【0035】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
のいずれか一項に記載のカップリングであって、油圧ア
クチュエータのピストンにオリフィスが設けられ、この
オリフィスを通ったオイルが、摩擦クラッチに与えられ
た後、戻り油路を介してピストンポンプの吸入側に導か
れることによってオイルが循環することを特徴とし、請
求項1乃至請求項3のいずれかと同等の効果を得る。
【0036】これに加えて、差動しながらトルクを伝達
する摩擦クラッチは焼き付き防止などのために充分な潤
滑が必要であり、そこで、油圧アクチュエータのピスト
ンにオリフィスを設けて摩擦クラッチを充分に潤滑し、
焼き付きを防止すると共に滑りを安定させている。
【0037】従って、耐久性が向上すると共に、摩擦ク
ラッチの滑りが安定することによってカップリングは円
滑なトルク伝達が行える。
【0038】又、オイルを循環させることによって、摩
擦クラッチやピストンポンプなどで部分的に上昇したオ
イル温度が平均化されるから、カップリングの特性が更
に安定する。
【0039】又、オイルが循環するから、循環路のいず
れかに、例えば、遠心フィルターを構成するか、あるい
は、金属の摩耗粉を吸着するマグネットフィルターを配
置すれば、摩擦クラッチやピストンポンプなどから出る
摩耗粉を効果的に除去し、オイルを清浄に保つことがで
きる。
【0040】従って、ピストンポンプや吸入バルブ及び
吐出バルブなどの摩耗粉による動作不良が防止され、正
常な機能が保たれる。
【0041】又、請求項3の特徴を備えた構成では、油
路などを中心軸上に配置したことにより、遠心力によっ
てオイルの循環が促進されて有利であると共に、遠心フ
ィルターを構成し易い。
【0042】
【発明の実施の形態】図1乃至図10によって本発明の
一実施形態を説明する。この実施形態は請求項1、2、
3、4の特徴を備えている。図10はこの実施形態を用
いた4輪駆動車の動力系を示しており、図1の上方はこ
の車両の前方に相当する。
【0043】図10のように、この動力系は、エンジン
1、クラッチ3、トランスミッション5、フロントデフ
7、左右の前輪9、11、トランスファ13、実施形態
のカップリング15、プロペラシャフト17、リヤデフ
19、左右の後輪21、23などから構成されている。
トランスファ13は伝動歯車組25と方向変換歯車組2
7などから構成されている。
【0044】エンジン1の駆動力はクラッチ3からトラ
ンスミッション5を介してフロントデフ7に伝達され、
フロントデフ7から左右の前輪9、11に分配されると
共に、フロントデフ7のデフケース29からトランスフ
ァ13の伝動歯車組25に伝えられ、方向変換歯車組2
7で方向を変えてカップリング15に伝達される。
【0045】カップリング15は、後述のように、前後
輪間に回転差が発生すると連結され、エンジン1の駆動
力をプロペラシャフト17を介してリヤデフ19に伝達
し、リヤデフ19は伝達された駆動力を左右の後輪2
1、23に分配する。
【0046】図1のように、カップリング15は、入力
側と出力側の各トルク伝達部材31、33(トルク伝達
軸)、ピストンポンプ35、油圧アクチュエータ37、
多板クラッチ39(摩擦クラッチ)、油圧調整手段41
などから構成されている。
【0047】入力側のトルク伝達部材31には、図2の
ようなフランジ43がスプライン連結され、止め輪45
で軸方向に位置決めされている。このフランジ43には
4個のボルト穴47が等間隔に設けられており、ボルト
穴47に螺着されるボルト49とナット51によって方
向変換歯車組27の出力側傘歯車53の軸55が固定さ
れている。
【0048】又、出力側のトルク伝達部材33はケース
57と図3のケース59などから構成されており、これ
らは8本のボルト61によって一体にされている。又、
ケース59には4個のボルト穴63が等間隔に設けられ
ており、ボルト穴63に螺着されるボルト65によって
プロペラシャフト17側の伝達軸67が固定されてい
る。
【0049】入力側トルク伝達部材31は出力側トルク
伝達部材33に貫入しており、前端部と後端部をそれぞ
れケース57、59の支承部69、71によって回転自
在に支承されている。
【0050】ピストンポンプ35は、図4に示すよう
に、入力側トルク伝達部材31に放射状に設けられた6
個のシリンダ73と、各シリンダ73に配置されたピス
トン75と、出力側トルク伝達部材33(ケース57)
に設けられたカム77と、各シリンダ73に配置されピ
ストン75をカム77に押圧するリターンスプリング7
9と、図1に示すような吸入側のボールバルブ81(吸
入バルブ)及び吐出側のボールバルブ83(吐出バル
ブ)などを備えている。
【0051】各シリンダ73は入力側トルク伝達部材3
1の中心に設けられた油路85に連通しており、各ボー
ルバルブ81、83はこの油路85に設けられている。
【0052】図1のように、吸入側ボールバルブ81
は、油路85に設けられたバルブシート87とボール8
9とバルブスプリング91とからなり、吐出側ボールバ
ルブ83は、油路85に設けられたバルブシート93と
ボール95とバルブスプリング97とからなっている。
【0053】ボールバルブ83のバルブスプリング97
は、入力側トルク伝達部材31に止め輪99で固定され
たリテーナ101とボール95との間に配置され、吸入
側ボールバルブ81のバルブスプリング91は、各ボー
ル89、95の間に配置されている。このように、吸入
側ボールバルブ81のボール89はバルブスプリング9
1によってバルブシート87に押圧され、吐出側ボール
バルブ83のボール95は両バルブスプリング91、9
7の付勢力の差によってバルブシート93に押圧されて
いる。
【0054】図1のように、各シリンダ73はボールバ
ルブ81、83の間で油路85に連通しているから、各
ピストン75が内側に押し込まれてシリンダ73に正の
油圧が発生すると、ボール89がバルブシート87に押
圧されて吸入側ボールバルブ81が閉塞されると共に、
バルブスプリング97が撓みボール95がバルブシート
93から離れて吐出側ボールバルブ83が開放され、オ
イルが各シリンダ73(ピストンポンプ35)から吐き
出される。
【0055】又、各ピストン75が外側に押し戻されて
各シリンダ73に負の油圧が発生すると、ボール95が
バルブシート93に押圧されて吐出側ボールバルブ83
が閉塞されると共に、バルブスプリング91が撓みボー
ル89がバルブシート87から離れて吸入側ボールバル
ブ81が開放され、オイルが各シリンダ73(ピストン
ポンプ35)に吸い込まれる。
【0056】図5のように、カム77にはシリンダ73
及びピストン75と同数である6箇の頂部103と底部
105とが設けられている。
【0057】入力側トルク伝達部材31(シリンダ73
及びピストン75)と出力側トルク伝達部材33(カム
77)との間に差動回転が生じ、図4の上半部に示すよ
うに、カム77の頂部103が各ピストン75と対向す
る位置に来ると、各ピストン75はシリンダ73の内部
に押し込まれ、上記のように、吐出側ボールバルブ83
が開いてピストンポンプ35からオイルが吐き出され
る。
【0058】又、図4の下半部に示すように、カム77
の底部105が各ピストン75と対向する位置に来る
と、各ピストン75はリターンスプリング79によって
カム77の底部101に押し戻され、上記のように、吸
入側ボールバルブ81が開いて各シリンダ73にオイル
が吸い込まれる。
【0059】上記のように、ピストン75と同数の(各
6個の)頂部103と底部105とをカム77に設けた
から、全ピストン75は同位相で駆動され、オイルの吸
入と吐き出しは全部のシリンダ73で同時に行われる。
【0060】油圧アクチュエータ37は、出力側トルク
伝達部材33のケース57、59の間に設けられたシリ
ンダ107にピストン109を係合させて構成されてい
る。ピストン109の外周にはOリング111が配置さ
れ、内周にはXリング113が配置されてオイル洩れを
防止している。シリンダ107は油路115を介して入
力側トルク伝達部材31の油路85と連通しており、ケ
ース57、59の間に配置されたOリング117によっ
てオイル洩れが防止されている。
【0061】ピストンポンプ35の吐出側ボールバルブ
83から吐き出されたオイルは油路115からシリンダ
107に入り、ピストン109を上方に移動させて多板
クラッチ39を押圧し締結させる。
【0062】ケース57とピストン109との間にはリ
ターンスプリング119が配置されている。このリター
ンスプリング119はピストンポンプ35からの油圧供
給が停止したとき、ピストン109を下方に押し戻して
多板クラッチ39を開放する。
【0063】又、ピストン109の内周側には、オイル
の一部を多板クラッチ39側に流すオリフィス121が
設けられている。
【0064】多板クラッチ39は、入力側トルク伝達部
材31と出力側トルク伝達部材33のケース57との間
に配置されており、交互に配置された外側のクラッチ板
123と内側のクラッチ板125とを備えている。図6
のように、外側のクラッチ板123は外周に設けられた
4個の凸部127によって、ケース57の内周に設けら
れた4本の軸方向溝129に移動自在に係合しており、
内側のクラッチ板125は内周に設けられた6個の凸部
131によって、入力側トルク伝達部材31の外周に設
けられた6本の軸方向溝133に移動自在に係合してい
る。
【0065】図7のように、外側のクラッチ板123に
は多数のオイル溝135が放射状に設けられており、図
8のように、内側のクラッチ板125には多数のオイル
溝137が円弧状に設けられている。オリフィス121
から多板クラッチ39側に流入したオイルの一部はこれ
らのオイル溝135、137に保持され、各クラッチ板
123、125の摺動面を潤滑し、焼き付きを防止する
と共に滑りを円滑にしている。
【0066】又、オリフィス121をピストン109の
内周側に設けたことにより、図1の太い矢印が示すよう
に、オイルは遠心力を受けて内周側から各クラッチ板1
23、125の間に入り込み、効率よく潤滑する。
【0067】多板クラッチ39は油圧アクチュエータ3
7のピストン109によって押圧され締結される。多板
クラッチ39の上方にはスペーサ139が配置されお
り、ピストン109の押圧力が多板クラッチ39に届く
ように、厚さが調整されている。
【0068】多板クラッチ39が締結されると入力側ト
ルク伝達部材31と出力側トルク伝達部材33とが連結
され、多板クラッチ39が開放されるとこれらの連結が
解除される。
【0069】油圧調整手段41は、シリンダ状のアキュ
ムレータ141と油圧調整ピストン143とスプリング
145などから構成されている。
【0070】アキュムレータ141はケース57に設け
られており、オイルが満たされている。油圧調整ピスト
ン143は外周と内周のOリング147、149を介し
てアキュムレータ141に移動自在に係合している。ス
プリング145はケース57に取り付けられた止め輪1
51によって支持され、油圧調整ピストン143を介し
てアキュムレータ141のオイルを押圧している。
【0071】アキュムレータ141はケース57の油路
153、155を介して多板クラッチ39側に連通する
と共に、ケース57と入力側トルク伝達部材31を通し
て設けられた油路157、159、161(戻り油路)
を介して入力側トルク伝達部材31の油路85に連通し
ている。又、各トルク伝達部材31、33の間には油路
157、159、161からのオイル洩れを防止するX
リング163が配置されている。
【0072】このように、油路85から油圧アクチュエ
ータ37(ピストン109のオリフィス121)と多板
クラッチ39とアキュムレータ141とを通って油路8
5に戻るオイルの循環路が形成されており、図1の太線
の矢印が示すように、ピストンポンプ35のオイルはこ
の循環路を通って循環する。
【0073】ケース59にはオイルプラグ165が液密
に螺着されており、オイルはこのオイルプラグ165を
外して循環路に注入される。
【0074】上記のように、油路85が入力側トルク伝
達部材31の中心に形成されているから、油圧アクチュ
エータ37と多板クラッチ39側へのオイル循環が遠心
力によって促され、油圧アクチュエータ37の発生圧力
及び多板クラッチ39の締結力と多板クラッチ39の潤
滑効率とが向上する。
【0075】又、油圧調整手段41のアキュムレータ1
41がピストンポンプ35のオイル循環路の一部をなし
ているから、例えば、温度変化によってオイルが膨張す
るとスプリング145が縮んで油圧調整ピストン143
が後退し、オイルの膨張を吸収する。又、オイルが収縮
するとスプリング145が油圧調整ピストン143を押
し戻してオイルの収縮を吸収する。
【0076】このように油圧調整手段41がオイルの体
積変化を吸収するから、オイルの温度変化によるピスト
ンポンプ35の油圧変動が低く抑えられる。
【0077】更に、全ピストン75を同位相で駆動する
ことによるピストンポンプ35の細かい吐出圧変動が、
このようなスプリング145の伸縮によって平均化され
る。
【0078】図10の車両の発進時や走行中に、悪路な
どで前輪9、11側が空転すると、入力側トルク伝達部
材31と出力側トルク伝達部材33との間に差動回転が
生じ、上記のように、ピストンポンプ35が駆動され油
路アクチュエータ37によって多板クラッチ39が締結
され、カップリング15が連結される。
【0079】カップリング15が連結されると、図10
の車両は四輪駆動状態になり、多板クラッチ39の摩擦
抵抗とピストンポンプ35の駆動抵抗によって後輪2
1、23側にエンジン1の駆動力が伝達されると共に、
多板クラッチ39の滑りによって前輪9、11側と後輪
21、23側の差動回転が許容される。
【0080】又、前輪9、11と後輪21、23とが等
速回転していればトルク伝達部材31、33の間に差動
回転が発生せず、ピストンポンプ35が駆動されないか
ら、カップリング15の連結が解除されて車両は前輪駆
動の二輪駆動状態になり、後輪21、23は連れ廻り状
態になる。
【0081】図9の各グラフはカップリング15の諸特
性を示している。グラフ167はトルク伝達部材31、
33間の差動回転数(r.p.m)に対するピストンポ
ンプ35の吐出量(cc/min)の変化を示す特性で
あり、グラフ169はこの吐出量(cc/min)に対
する油圧アクチュエータ37の発生圧力(Mpa)の変
化を示す特性であり、グラフ171はこの発生圧力(M
pa)に対する多板クラッチ39(カップリング15)
の伝達トルク(kg−m)の変化を示す特性であり、グ
ラフ173はこの伝達トルク(kg−m)に対する差動
回転数(r.p.m)の変化を示す特性である。
【0082】又、図中のTcは多板クラッチ39のクラ
ッチ板伝達トルクであり、Ttはタイヤのグリップ限界
トルクであり、いずれもプロペラシャフト17上の値で
ある。因みに、油圧アクチュエータ37の発生圧力が2
0kg/cm2 のときTcは64.5kg−mであり、
Ttは34.5kg−mである。
【0083】グラフ167とグラフ169とが示すよう
に、カップリング15は差動回転数(r.p.m)が増
加すると、比例関係である吐出量(cc/min)を介
して、発生圧力(Mpa)が急激に上昇し、更に、グラ
フ171とグラフ173とが示すように、比例関係であ
る発生圧力(Mpa)を介して、伝達トルク(kg−
m)が急激に立ち上がる。
【0084】このように、カップリング15は僅かな差
動回転で大きなトルクを伝達できる。
【0085】従って、発進時のように前輪9、11側と
後輪21、23側の間に発生する回転差が小さい場合で
も、回転差が生じるとカップリング15の伝達トルクが
急激に立ち上がり、駆動力が直ちに後輪21、23側に
伝達されるから、スムーズな発進が行える。
【0086】又、悪路などで前輪9、11が空転した場
合のように、大きな回転差が生じるとカップリング15
の伝達トルクが大きく上昇し、後輪21、23側に充分
な駆動力が伝達され、空転している前輪9、11に代わ
って路面に駆動力を伝え、悪路の脱出性を大幅に向上さ
せる。
【0087】又、速度感応型のカップリング15は回転
差をよく吸収するから、車庫入れなどのように車両が低
速で急旋回するときに発生し易いタイトコーナーブレー
キング現象を効果的に防止する。
【0088】こうして、カップリング15が構成されて
いる。
【0089】上記のように、カップリング15は、オイ
ル洩れの多いギヤポンプを用いた第1の従来例と異な
り、オイル洩れの少ないピストンポンプ35を用いたこ
とによって充分なオイル吐出量(油圧)が得られ、大ト
ルクの伝達が可能であるから、オイルポンプを大型にす
る必要がなく、大型化と重量化とが避けられる。
【0090】又、このようにオイル洩れが少なく充分な
油圧が得られるから、オイルの特性変化の影響が少なく
てすみ、それだけ特性が安定する。
【0091】又、第2の従来例と較べても、全ピストン
75を同位相で駆動することと、作動流体に空気ではな
くオイルを用いたことによって、多板クラッチ39に大
きな締結力を与えることができ、更に大トルクの伝達が
可能になる。
【0092】又、トルク伝達部材31、33の間に僅か
な差動回転が生じただけで、伝達トルクが急激に立ち上
がるから、カップリング15は速度感応型でありなが
ら、トルク感応型のカップリングのように差動回転に対
するトルク発生のレスポンスが早い。
【0093】又、オイルの体積変化を吸収する油圧調整
手段41を設けたことにより、オイルの温度変化による
ピストンポンプ35の油圧変動が低く抑えられ、温度変
化に対してカップリング15の特性が更に安定する。
【0094】又、油圧調整手段41は、全ピストン75
を同位相で駆動することによるピストンポンプ35の吐
出圧変動を平均化するから、図9の各グラフ167、1
69、171、173が示すように、部分的な凹凸のな
い滑らかな特性が得られ、滑らかなトルク伝達と差動の
吸収とが可能になる。
【0095】又、各ピストン75をカム77の径方向内
側に配置したことによって、各ピストン75の遠心力が
リターンスプリング79の付勢力の方向に働くから、リ
ターンスプリング79をそれだけ弱くすることが可能に
なり、リターンスプリング79を弱くしたことによって
吐出行程でのカム力に対する抵抗が低減するから、ピス
トンポンプ35の吐出圧がそれだけ高くなって有利であ
る。
【0096】又、油路85とボールバルブ81、83な
どを入力側トルク伝達部材31の中心に設けたことによ
って、ピストンポンプ35の中心軸上のデッドスペース
を有効に利用していると共に、これらの機能が外周側に
配置されないから、それだけカップリング15は小径で
あり、配置スペースの面から有利である。
【0097】又、多板クラッチ39は油圧アクチュエー
タ37のピストン109に設けたオリフィス121から
供給されるオイルによって充分に潤滑され、焼き付きが
防止されると共に滑りが安定する。従って、カップリン
グ15は耐久性が向上すると共に、多板クラッチ39の
滑りが安定することによって円滑なトルク伝達が行え
る。
【0098】又、オイルが循環するように構成したこと
によって、多板クラッチ39やピストンポンプ35など
で部分的に上昇したオイル温度が平均化されるから、カ
ップリング15の特性が更に安定する。
【0099】又、オイルが循環するから、循環路のいず
れかに、遠心フィルターやマグネットフィルターなどを
配置すれば、多板クラッチ39やピストンポンプ35か
ら出る摩耗粉などを効果的に除去することができ、摩耗
粉によるピストンポンプ35やボールバルブ81、83
などの動作不良が防止され、カップリング15の正常な
機能が保たれる。
【0100】又、油路85などを中心軸上に配置したこ
とにより、オイルの循環が遠心力によって促進されるか
ら、多板クラッチ39の潤滑効率やオイル温度の均等化
などの面で有利である。
【0101】なお、本発明のカップリングは、トルク伝
達部材のいずれを入力側にし、出力側にしてもよい。
【0102】又、摩擦クラッチは多板クラッチに限ら
ず、例えばコーンクラッチでもよい。
【0103】
【発明の効果】請求項1のカップリングは、カムにピス
トンと同数の頂部と底部とを設けたことにより、全部の
ピストンが同位相で駆動され全シリンダから同時に発生
する油圧によって大きな伝達トルクが得られる。
【0104】このように、オイル洩れが少ないと共に、
全ピストンを同位相で駆動するピストンポンプを用いた
ことにより、オイル洩れの多いギヤポンプを用いた第1
の従来例と異なって、大トルクの伝達が可能であるか
ら、オイルポンプを大型にする必要がなく、大型化と重
量化とが避けられると共に、オイルの特性変動による影
響を受けにくく、それだけ特性が安定する。
【0105】又、第2の従来例と較べても、全ピストン
を同位相で駆動すること及び作動流体に空気ではなくオ
イルを用いることによって、更に大トルクの伝達が可能
になる。
【0106】従って、両トルク伝達軸の間に僅かな差動
回転が生じただけで伝達トルクが迅速に立ち上がるか
ら、速度感応型のカップリングでありながら、トルク感
応型のカップリングのように差動回転に対するトルク発
生のレスポンスが早い。
【0107】請求項2の発明は、請求項1の構成と同等
の効果を得ると共に、オイルの体積変化を吸収する油圧
調整手段を設けたことによって、オイルの温度変化に対
してカップリングの特性が安定する。
【0108】又、全ピストンを同位相で駆動することに
よるピストンポンプの吐出圧変動を、油圧調整手段が平
均化するから、部分的な凹凸のない滑らかな特性が得ら
れ、円滑なトルク伝達と差動の吸収とが可能になる。
【0109】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の構成と同等の効果を得ると共に、各ピストンをカムの
径方向内側に配置し、遠心力をリターンスプリングの付
勢方向にしたから、リターンスプリングをそれだけ弱く
することによって吐出行程においてカム力に対する抵抗
が低減され、ピストンポンプの吐出圧が高くなって有利
である。
【0110】又、油路と吸入バルブと吐出バルブなどを
中心軸上に配置したことによって、ピストンポンプのデ
ッドスペースを有効に利用できると共に、これらの機能
を外周側に配置しないだけカップリングが小径になり、
配置スペースの面から有利である。
【0111】又、油路などを中心軸上に配置したことに
より、オイルの循環が遠心力によって促進されるから、
潤滑上有利である。
【0112】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
のいずれかと同等の効果を得ると共に、差動しながらト
ルクを伝達する摩擦クラッチが、オリフィスからのオイ
ルによって充分に潤滑され、焼き付きが防止され、滑り
が安定するから、カップリングは耐久性が向上すると共
に、円滑なトルク伝達が行える。
【0113】又、オイルが循環するから、摩擦クラッチ
やピストンポンプなどで部分的に上昇したオイル温度が
平均化され、カップリングの特性が更に安定する。
【0114】又、オイルの循環路のいずれかにフィルタ
ーを配置すれば、摩擦クラッチやピストンポンプなどか
ら出る摩耗粉を効果的に除去できるから、摩耗粉による
ピストンポンプや吸入バルブや吐出バルブなどの動作不
良が防止され、正常な機能が保たれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図であり、図3
のA−A断面図である。
【図2】図1のB矢視図である。
【図3】図1のC矢視図である。
【図4】図1のD−D断面図である。
【図5】図1の実施形態に用いられたカムのプロフィー
ルを示す正面図である。
【図6】図1のE−E断面図である。
【図7】図1の実施形態に用いられた多板クラッチの外
側クラッチ板を示す平面図である。
【図8】図1の実施形態に用いられた多板クラッチの内
側クラッチ板を示す平面図である。
【図9】図1の実施形態の諸特性を示すグラフである。
【図10】図1の実施形態を用いた4輪駆動車の動力系
を示すスケルトン機構図である。
【図11】従来例の断面図である。
【図12】図11のF−F断面図である。
【符号の説明】
15 カップリング 31 入力側トルク伝達部材(入力側トルク伝達軸) 33 出力側トルク伝達部材(出力側トルク伝達軸) 35 ピストンポンプ 37 油圧アクチュエータ 39 多板クラッチ(摩擦クラッチ) 41 油圧調整手段 73 シリンダ 75 ピストン 77 カム 79 リターンスプリング 81 吸入側ボールバルブ(吸入バルブ) 83 吐出側ボールバルブ(吐出バルブ) 85 中心軸上の油路 103 カムの頂部 105 カムの底部 121 ピストン109に設けられたオリフィス 141 油圧調整手段のアキュムレータ 143 油圧調整ピストン 145 油圧調整手段のピストン 157、159、161 戻り油路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のトルク伝達軸と、これらを連結す
    る摩擦クラッチと、この摩擦クラッチを締結する油圧ア
    クチュエータと、両トルク伝達軸の差動回転によって駆
    動され、この油圧アクチュエータに作動圧を与えるオイ
    ルポンプとを備え、前記摩擦クラッチの摩擦抵抗とオイ
    ルポンプの駆動抵抗とによって両トルク伝達軸の間でト
    ルクを伝達するカップリングであって、前記オイルポン
    プが、一方のトルク伝達軸側に放射状に設けられた多数
    のシリンダ及びピストンと、他方のトルク伝達軸側に設
    けられ、ピストンと同数の頂部と底部とを有するカム
    と、ピストンをカム面に押し返すリターンスプリングと
    を有するピストンポンプであって、両トルク伝達軸が差
    動回転すると、カムによって全ピストンが同位相で駆動
    され全シリンダから油圧が同時に発生することを特徴と
    するカップリング。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発明であって、ピストン
    ポンプの油路と連通するアキュムレータと、油圧調整ピ
    ストンを介してアキュムレータのオイルを押圧するスプ
    リングとを有し、オイルの体積変動と圧力変動とをスプ
    リングの伸縮と油圧調整ピストンの移動とによって吸収
    する油圧調整手段を設けたことを特徴とするカップリン
    グ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の発明であっ
    て、各ピストンがカムの径方向内側に配置されると共
    に、各シリンダと油圧アクチュエータとを連結する油路
    及び各シリンダ側にオイルを吸い込む吸入バルブと各シ
    リンダから吐出されるオイルを油圧アクチュエータ側に
    吐き出す吐出バルブとが、回転の中心軸上に配置された
    ことを特徴とするカップリング。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
    記載の発明であって、油圧アクチュエータのピストンに
    オリフィスが設けられ、このオリフィスを通ったオイル
    が、摩擦クラッチに与えられた後、戻り油路を介してピ
    ストンポンプの吸入側に導かれることによってオイルが
    循環することを特徴とするカップリング。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114728665A (zh) * 2019-09-27 2022-07-08 Kwd德雷斯登连接器有限公司 用于轨道车辆的离合器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114728665A (zh) * 2019-09-27 2022-07-08 Kwd德雷斯登连接器有限公司 用于轨道车辆的离合器

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