JP3913307B2 - デファレンシャル装置及びクラッチ装置 - Google Patents

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Description

【0002】
【発明の属する技術分野】
【0003】
この発明は、車両に用いられるデファレンシャル装置と、クラッチ装置に関する。
【従来の技術】
【0004】
U.S.Patent 5310388号登録証に図11のようなデファレンシャル装置201が記載されている。
【0005】
このデファレンシャル装置201は、デフケース203に固定されたピニオンシャフト205と、ピニオンシャフト205上に回転自在に支承されたピニオンギヤ207と、ピニオンギヤ207と噛み合うサイドギヤ209、211とからなるベベルギヤ式の差動機構213と、差動制限用の多板クラッチ215と、多板クラッチ215を締結させる油圧アクチュエータ217と、油圧アクチュエータ217を作動させるギヤポンプ219とを備えている。サイドギヤ209、211はそれぞれ車軸221、223にスプライン連結されている。
【0006】
多板クラッチ215とギヤポンプ219はサイドギヤ209側の車軸221とデフケース203との間に配置されており、ギヤポンプ219は車軸221から差動機構213の差動回転を受けて駆動され、油圧アクチュエータ217はギヤポンプ219の吐出圧を受けて多板クラッチ215を押圧する。
【0007】
多板クラッチ215の摩擦抵抗とギヤポンプ219のポンプ仕事とによって差動制限力が得られ、この差動制限力によって差動機構213の差動が制限される。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、このデファレンシャル装置201では、差動制限用のオイル圧を作るためにギヤポンプ219を用いているが、ギヤポンプ219はオイル洩れが多い上に、外歯ギヤ225と内歯ギヤ227からなる1セットのギヤポンプであるから、オイルの吐出量が少なく、高い吐出圧が得られない。
【0009】
従って、大きな差動制限力が得られず、車両の運動性能を充分に改善できない。その上、差動回転数(△N)が低いときは、差動制限機能が不安定になる。
【0010】
又、ギヤポンプ219はオイルの温度変化に影響され易く、オイルの温度が下がり粘度が上がると、吸い上げるオイル量が低下すると共に、吸い上げたオイルを充分な圧力で吐出することができない。
【0011】
吐出されるオイル量を増やすには、ギヤポンプ219の幅(軸方向寸法)を広くする必要があるが、ギヤポンプ219を幅広にするとデファレンシャル装置201の大型化と重量化とを招く。しかし、デファレンシャル装置201の大型化と重量化とを避けるには、多板クラッチ215の収容スペースが狭くなり、クラッチ容量が減るから、差動制限力が低下する。
【0012】
更に、ギヤポンプ219は回転方向が変わると吸入方向と吐出方向とが反対になる。そこで、前進時と後進時の両方で差動制限力を得るためには、いずれの差動回転方向でも油圧アクチュエータ217側にオイルを送る必要があるから、オイルを吸い上げるオイル溜り側と油圧アクチュエータ217側の両方にそれぞれ吸入チェックバルブと吐出チェックバルブとを配置する必要がある。
【0013】
このように、ギヤポンプ219を用いたデファレンシャル装置201では、チェックバルブ機構が極めて複雑になり、部品点数が多い。
【0014】
そこで、この発明は、内蔵のオイルポンプを差動回転によって駆動し、摩擦クラッチを押圧して差動制限力を得るように構成され、差動回転数が低いとき、あるいは、オイル温度が低いときでも安定した大きな差動制限力が得られるデファレンシャル装置の提供と、内蔵のオイルポンプを入力側と出力側の相対回転によって駆動し、摩擦クラッチを押圧して伝達力を得るように構成され、相対回転数が低いとき、あるいは、オイル温度が低いときでも安定した大きな伝達力が得られるクラッチの提供とを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
請求項1記載のデファレンシャル装置は、エンジンの駆動力により回転駆動されるデフケースと、デフケースの回転を一対の出力側サイドギヤ介して出力する差動機構と、差動機構の差動を制限する摩擦クラッチと、デフケース側に固定されたシリンダ部材に径方向移動自在に係合したラジアルピストンと、デフケースに対して差動回転しカムによってラジアルピストンを径方向内側からシリンダに押し込むカム部材とを有し、デフケースに設けられた空間内に配置されたラジアルピストンポンプと、ピストンとシリンダとからなり、ラジアルピストンポンプの油圧をシリンダに受けピストンを介して前記摩擦クラッチを押圧し締結させる油圧アクチュエータと、オイルを吸入ポートからラジアルピストンポンプのシリンダに吸入する吸入側チェックバルブと、ラジアルピストンポンプの吐出オイルを吐出ポートからアクチュエータ側に吐出する流す吐出側チェクバルブとを備え、ラジアルピストンに、径方向外側に向けて突き出す突き出し部を設け、圧縮工程でこの突き出し部が吸入ポートと吐出ポート側に突き出すように配置したことを特徴とする。
【0016】
請求項1のデファレンシャル装置において、差動機構に差動回転が生じると、シリンダ部材とカム部材との相対回転によってラジアルピストンポンプが駆動され、その吐出圧を受けて油圧アクチュエータが作動し、摩擦クラッチが押圧されて締結する。こうして、摩擦クラッチの摩擦抵抗とラジアルピストンポンプのポンプ仕事とによって差動制限力が得られ、この差動制限力によって差動機構の差動が制限される。
【0017】
ポンプ仕事と摩擦クラッチの摩擦抵抗は差動回転数の上昇に伴って大きくなるから、この差動制限機能は速度感応型になる。
【0018】
又、オイル洩れの多いギヤポンプを1セット用いた図11の従来例と異なって、ラジアルピストンポンプはオイル洩れが少ない上に、ラジアルピストンとシリンダのセットを多数組備えているから、充分なオイル吐出量と、高い吐出圧とが得られ、ポンプ仕事と摩擦クラッチの締結力とが強化される。
【0019】
こうして、大きな差動制限力が得られ、特に、差動回転数(△N)が低いときでも充分な差動制限機能が得られるから、車両の運動性能を充分に改善することができる。
【0020】
又、ラジアルピストンポンプはオイルの温度変化に影響されにくく、オイルの温度が下がっても、充分な量のオイルを吸入し、高い圧力で吐出するから、特に、冬期などでオイル温度が充分に上がらない間にも大きな差動制限力が得られる。
【0021】
従って、オイル量と吐出圧とを増やすためにポンプを大きくする必要がないから、従来例と異なって、デファレンシャル装置が大型化し重量化することがないと共に、大型化などを避けるために摩擦クラッチの収容スペースを狭くする必要がないから、クラッチ容量と差動制限力の低下が防止される。
【0022】
更に、ギヤポンプと異なって、ラジアルピストンポンプは回転方向が変わっても吸入方向と吐出方向が変わらないから、吸入側チェックバルブと吐出側チェックバルブとを各シリンダ当たり1個ずつ配置するだけで、車両は前進時と後進時の両方で差動制限力が得られる。
【0023】
その上、チェックバルブ機構はこのように部品点数が少なく、構造が簡単であり、低コストである。
【0024】
また、ラジアルピストンに設けた突き出し部によってシリンダのオイル容量が減少するから、各シリンダにおいて少ないオイル量で大きな吐出圧が得られ、摩擦クラッチの摩擦抵抗とラジアルピストンポンプのポンプ仕事によるデファレンシャル装置の差動制限力及びクラッチ装置のクラッチ容量がそれだけ強化される。
請求項2のクラッチ装置は、相対回転可能なクラッチハウジング及びその内側に配置されカム部材と、これらを連結する摩擦クラッチと、クラッチハウジングに設けられた空間内に配置され、クラッチハウジングとカム部材の相対回転を受けて作動するラジアルピストンポンプと、ピストンとシリンダとからなり、ラジアルピストンポンプの油圧をシリンダに受けピストンを介して前記摩擦クラッチを押圧し締結させる油圧アクチュエータとを備え、前記ラジアルピストンに、径方向外側に向けて突き出す突き出し部を設け、圧縮工程でこの突き出し部が吸入ポートと吐出ポート側に突き出すように配置したことを特徴とする。
【0025】
請求項2のクラッチ装置において、クラッチハウジングとカム部材との間に相対回転が生じると、ラジアルピストンポンプが駆動され、その吐出圧を受けてアクチュエータが作動し、摩擦クラッチが押圧されてクラッチハウジングとカム部材とが連結される。
【0026】
こうして、摩擦クラッチの摩擦抵抗とラジアルピストンポンプのポンプ仕事とによって動力が伝達される。
【0027】
このとき、相対回転数が上昇すると摩擦クラッチの摩擦抵抗とポンプ仕事が大きくなるから、クラッチ装置の連結力(伝達トルク)も大きくなる。
【0028】
又、オイル洩れが少なく吐出圧が高いラジアルピストンポンプを用いたことによって大きな連結力が得られるから、大動力を伝達することができると共に、入出力の相対回転数が低いときでも充分な動力伝達機能が得られる。
【0029】
又、オイルの温度が下がってもラジアルピストンポンプによって高い吐出圧が得られるから、特に、冬期などでオイル温度が充分に上がらない間にも大きな動力を伝達することができる。
【0030】
又、吐出圧が高いラジアルピストンポンプを用いたことによってクラッチ装置を小型軽量に構成できると共に、装置の小型軽量化のために摩擦クラッチの収容スペースを狭くする必要がなく、動力伝達機能の低下が防止される。
【0031】
更に、ラジアルピストンポンプを用いたことにより、構造簡単で部品点数が少なく低コストのチェックバルブ機構によって、いずれの回転方向でも動力伝達が可能である。
【0032】
また、ラジアルピストンに設けた突き出し部によってシリンダのオイル容量が減少するから、各シリンダにおいて少ないオイル量で大きな吐出圧が得られ、摩擦クラッチの摩擦抵抗とラジアルピストンポンプのポンプ仕事によるデファレンシャル装置の差動制限力及びクラッチ装置のクラッチ容量がそれだけ強化される。
【発明の実施の形態】
【0033】
図1乃至図6により本発明の第1参考例を説明する。図1はこの参考例のデファレンシャル装置1を示す。なお、左右の方向は図1での左右の方向であり、符号を与えていない部材等は図示されていない。
【0034】
図1のように、デファレンシャル装置1のデフケース3はケーシング本体5とカバー7とをボルト8で固定して構成されている。ケーシング本体5とカバー7との間にはシールリング9が配置されオイル洩れを防止している。デフケース3はデフキャリヤの内部に配置されており、このデフキャリヤにはオイル溜り10が形成されている。
【0035】
デフケース3の左右のボス部11、12はベアリングを介してデフキャリヤに支承されている。デフケース3にはリングギヤがボルトで固定されており、このリングギヤは駆動力伝達系の駆動ギヤと噛み合っている。こうして、デフケース3はエンジンの駆動力によりこの駆動力伝達系を介して回転駆動される。
【0036】
各ボス部11、12の内周には、デフケース3の回転に伴ってオイルを内部に導き入れる螺旋状のオイル溝13、14が設けられている。
【0037】
図2に示すように、デフケース3の内部にはリング状のボス部15を中心にして4本のピニオンシャフト17が放射状に固定されている。各ピニオンシャフト17の外側端部に形成された面取り部19はデフケース3の溝21に係合し回転方向に連結されている。各ピニオンシャフト17上にはピニオンギヤ23が回転自在に支承されている。
【0038】
デフケース3の内部には左右の出力側サイドギヤ25、27が配置されている。左のサイドギヤ25はボス部29に溶接されており、右のサイドギヤ27はボス部31と一体に形成されている。各サイドギヤ25、27は各ボス部29、31を介して左右の車軸にそれぞれスプライン連結され、止め輪32で位置決めされている。
【0039】
各サイドギヤ25、27はピニオンギヤ23との噛み合いによって径方向外側から支持されている。又、ピニオンギヤ23とデフケース3との間には球面ワッシャ33が配置されており、ピニオンギヤ23の遠心力と、各サイドギヤ25、27との噛み合いによってピニオンギヤ23が受ける噛み合い反力とを負担している。
【0040】
左サイドギヤ25のボス部29はデフケース3の支承部35によって回転自在に支承されており、右サイドギヤ27のボス部31は右車軸を介してデフケース3のボス部12に回転自在に支承されている。右サイドギヤ27とデフケース3との間にはスラストワッシャ37が配置され、サイドギヤ27の噛み合いスラスト力を受けている。又、球面ワッシャ33、ピニオンシャフト17、ピニオンギヤ23、サイドギヤ25、27は溝21上を軸方向に移動可能である。
【0041】
こうして、ベベルギヤ式の差動機構39が構成されている。
【0042】
デフケース3を回転させるエンジンの駆動力は、ピニオンシャフト17からピニオンギヤ23を介してサイドギヤ25、27に分配され、各車軸を介して左右の車輪側に伝達される。又、例えば悪路走行中に車輪間に駆動抵抗差が生じると、各ピニオンギヤ23の自転によってエンジンの駆動力は各車輪側に差動分配される。
【0043】
左サイドギヤ25の頂部41とデフケース3との間には多板クラッチ43(摩擦クラッチ)が配置されている。又、その左方には油圧アクチュエータ45が配置され、更にその左方には、ラジアルピストンポンプ47が配置されている。
【0044】
図1と図3に示すように、多板クラッチ43は交互に配置された複数枚のアウタープレート49とインナープレート51とからなり、各アウタープレート49は4ヶ所の凸部53でデフケース3の軸方向溝55に移動自在に係合し、同様に、各インナープレート51も頂部41の軸方向溝57に移動自在に係合している。又、多板クラッチ43とデフケース3との間にはバックリング59が配置され多板クラッチ43への押圧力を負担している。
【0045】
図1に示すように、油圧アクチュエータ45のピストン61はラジアルピストンポンプ47のポンプケース63(シリンダ部材)とデフケース3との間にそれぞれシールリング65、67を介して軸方向移動自在に配置されている。油圧アクチュエータ45のシリンダ69はピストン61とポンプケース63とデフケース3との間に形成されている。又、左サイドギヤ25のハブ部29とポンプケース63との間にはスラストワッシャ71が配置され、サイドギヤ25の噛み合いスラスト力を受けている。
【0046】
図1と図4に示すように、ラジアルピストンポンプ47は、デフケース3に設けられた空間内に配置されており、ポンプケース63、カム部材73、10個のラジアルピストン75、10個のコイルばね77(付勢部材:強制作動手段)、それぞれのラジアルピストン75毎に配置された吸入側のチェックバルブ79及び吐出側のチェックバルブ81などから構成されている。
【0047】
ポンプケース63はボルト83によってデフケース3に固定されている。カム部材73は左サイドギヤ25のボス部29外周との間に設けられたスプライン部85によってサイドギヤ25と一体回転するように連結されていると共に、ポンプケース63の内周側とデフケース3との間に相対回転可能に配置されている。図4に示すように、カム部材73の外周にはそれぞれ6ヶ所の凸部87と凹部89とを有するカム面91が設けられている。
【0048】
カム部材73とデフケース3及びポンプケース63との間にはそれぞれスラストワッシャ92が配置され、摺動によるこれらの摩耗を防止している。
【0049】
又、各ラジアルピストン75はポンプケース63に形成されたシリンダ93にラジアル方向移動自在に配置されており、各コイルばね77はシリンダ93中の外側に配置され、ラジアルピストン75をカム面91に押圧している。
【0050】
このコイルばね77の強さは、ラジアルピストン75の遠心力を受けて撓むように調整されている。
【0051】
図1と図5に示すように、吸入側の各チェックバルブ79は、デフケース3のカバー7に形成されポンプケース63の油路95を介してシリンダ93に連通する吸入ポート97と、この吸入ポート97をラジアルピストン75側から開閉するバルブ99とから構成されており、バルブ99による吸入ポート97の開放と閉塞とにより、吸入ポート97からシリンダ93へオイルを流すと共に、シリンダ93から吸入ポート97への戻りオイルを遮断する。
【0052】
図1と図6に示すように、吐出側の各チェックバルブ81は、ポンプケース63に形成されシリンダ93と油圧アクチュエータ45のシリンダ69とを連通する吐出ポート101と、この吐出ポート101を油圧アクチュエータ45側から開閉するバルブ103とから構成されており、バルブ103による吸入ポート101の開放と閉塞とにより、吸入ポート101から油圧アクチュエータ45のシリンダ69へオイルを流すと共に、シリンダ69から吸入ポート101への戻りオイルを遮断する。
【0053】
図6に示すように、バルブ103は、各吸入ポート101を開閉するリードバルブ105(バルブ片)をリング部材106(基部)で一体にし、花弁状に形成したものであり、ボルト83によってポンプケース63に固定されている。
【0054】
カバー7の側面にはオイルポケット107が液密に取り付けられている。このオイルポケット107は固定系部材に連結されてカバー7に対して摺動回転自在であり、カバー7との間でオイル室109を形成している。吸入側チェックバルブ79の吸入ポート97はこのオイル室109に開口している。
【0055】
オイルポケット107にはオイルパイプ111が接続されており、このオイルパイプ111はオイルストレーナと制御弁とを介してデフキャリヤのオイル溜り10とオイル室109とを連通している。
【0056】
又、油圧アクチュエータ45のピストン61にはオリフィス113が設けられている。
【0057】
こうして、デファレンシャル装置1が構成されている。
【0058】
差動ギヤ機構39に差動回転が生じると、ラジアルピストンポンプ47において、デフケース3側のポンプケース63と左サイドギヤ25側のカム部材73とが相対回転し、カム部材73のカム面91によって各ラジアルピストン75がラジアル方向に移動し、ラジアルピストンポンプ47が作動する。
【0059】
このとき、カム面91の凸部87に押されたラジアルピストン75はコイルばね77の付勢力に抗してシリンダ93に押し込まれ、カム面91の凹部89に対向するラジアルピストン75はコイルばね77によって強制的に凹部89側に押し戻される。
【0060】
ラジアルピストン75が押し込まれたシリンダ93では、オイルの正圧によって吸入側チェックバルブ79が閉塞され、吐出側チェックバルブ81が開放されて油圧アクチュエータ45にオイルが送られる。
【0061】
又、ラジアルピストン75が押し戻されたシリンダ93では、オイルの負圧によって吐出側チェックバルブ81が閉塞され、吸入側チェックバルブ79が開放されて、オイル溜り10からオイルパイプ111とオイル室109と吸入ポート97と油路95とを介してシリンダ93にオイルを吸い上げる。
【0062】
差動ギヤ機構39がいずれの方向に差動回転しても、各シリンダ93でこのようなことが交互に行われ、オイル溜り10からオイルが連続的に吸い上げられて油圧アクチュエータ45に送られる。
【0063】
オイルが送られると、油圧アクチュエータ45はピストン61を介して多板クラッチ43を押圧し締結させる。
【0064】
こうして得られた多板クラッチ43の摩擦抵抗とラジアルピストンポンプ47のポンプ仕事とが差動制限力になり、この差動制限力によって差動ギヤ機構39の差動が制限される。これらの摩擦抵抗とポンプ仕事は差動回転数の上昇に伴って大きくなるから、この差動制限機能は差動回転速度感応型である。
【0065】
又、油圧アクチュエータ45のシリンダ69にオイル圧が加えられると、オイルに混入した空気と適量のオイルがピストン61のオリフィス113から排出され、排出されたオイルは多板クラッチ43、差動ギヤ機構39の各ギヤの噛み合い部と摺動部、ピニオンギヤ23とピニオンシャフト17及び球面ワッシャ33との摺動部などを潤滑し、デフケース3に設けられた開口115から遠心力で外部に排出され、デフキャリヤのオイル溜り10へ戻る。
【0066】
又、ラジアルピストンポンプ47はオイル洩れが少ない上に、ラジアルピストン75とシリンダ93のセットを10組備えているから、オイル洩れの多いギヤポンプを1セット用いた図11の従来例と異なって、充分なオイル吐出量と、高い吐出圧とが得られ、ポンプ仕事と摩擦クラッチの締結力とが強化され、大きな差動制限力が得られる。
【0067】
従って、デファレンシャル装置1を用いた車両は、この大きな差動制限力により、運動性能が充分に改善され、例えば、悪路などで駆動輪の空転が防止されて走破性と走行安定性とが大きく向上する。又、差動回転数(△N)が低いときでも充分な差動制限機能が得られる。
【0068】
又、上記のように、コイルばね77はラジアルピストン75の遠心力を受けて撓むように調整されているから、差動回転数が大きく上昇すると、ラジアルピストン75のストロークが小さくなって吐出圧が下り、多板クラッチ43の摩擦抵抗とラジアルピストンポンプ47のポンプ仕事とが低減され、差動ロックが防止される
又、ラジアルピストンポンプ47はオイルの温度変化に影響されにくいから、オイルの温度が下がっても、充分な量のオイルを吸入し高い圧力で吐出する。
【0069】
従って、冬期などにオイル温度が充分に上がらない間でも大きな差動制限力が得られる。
【0070】
又、コイルばね77によってラジアルピストン75をカム面91の凹部89に強制的に戻すように構成したから、差動回転が生じると、瞬時に差動制限力が発生して差動制限が行われ、悪路や加速時において車両の走破性と走行安定性が向上する。
【0071】
又、強制作動手段のコイルばね77は安価であり、それだけ低コストに構成できる。
【0072】
又、ギヤポンプを用いたことによって前進時と後進時の両方で差動制限力を得るためのチェックバルブ機構が非常に複雑になる従来例と異なって、ラジアルピストンポンプ47では、オイル溜り10側(吸入側)にチェックバルブ79を配置し、油圧アクチュエータ45側(吐出側)にチェックバルブ81を配置するだけで前進時と後進時の両方で差動制限力が得られる。
【0073】
このように、チェックバルブ機構(チェックバルブ79、81)は構造が簡単で部品点数が少なく、それだけ低コストである。
【0074】
又、吐出側チェックバルブ81において、リング部材106を基部として多数のリードバルブ105を一体形成したバルブ103を用いたから、各バルブ片が別体に形成された場合と較べて、部品点数が大きく低減すると共に、吸入ポート101に対する各リードバルブ105のずれが抑えられるから、チェックバルブ81の動作が安定し、差動制限機能が安定する。
【0075】
更に、上記のように、ラジアルピストンポンプ47を用いたことによって充分なオイル吐出量と高い吐出圧とが得られるから、オイル吐出量などを改善するためにギヤポンプを大型にしなければならない従来例と異なり、デファレンシャル装置1を大型化し重量化する必要がないと共に、大型化などを避けるために多板クラッチ43の収容スペースを狭くする必要がないから、差動制限力の低下が防止される。
【0076】
次に、図7と図8により本発明の実施形態を説明する。図7はこの実施形態のデファレンシャル装置117を示し、図8は図7のF−F断面図である。
【0077】
なお、実施形態の説明と図7と図8において、第1参考例と同機能の部材には同一の符号を与えて引用すると共に、これら同機能部材の重複説明を省き、相違点を主に説明する。又、図7の各A−A、B−B、D−D、E−E断面は、図1の各A−A、B−B、D−D、E−E断面と同一である。
【0078】
デファレンシャル装置117は、差動機構39、多板クラッチ43、油圧アクチュエータ45、ラジアルピストンポンプ119、コイルばね121(イニシャルトルクを与えオイルの逆流を防止する付勢部材)などから構成されている。
【0079】
図7と図8に示すように、ラジアルピストンポンプ119は、デフケース3の空間内に配置されており、ポンプケース63、カム部材73、10個のラジアルピストン123、10個のコイルばね77、各ラジアルピストン123毎に配置された吸入側チェックバルブ79及び吐出側チェックバルブ81などから構成されている。
【0080】
各ラジアルピストン123はポンプケース63のシリンダ93に配置されており、各コイルばね77はラジアルピストン123をカム部材73のカム面91に押圧している。
【0081】
ラジアルピストン123には、径方向外側端部に小径の突き出し部125が形成されており、この突き出し部125は、ラジアルピストン123がカム面91によってシリンダ93に押し込まれたとき、各チェックバルブ79、81の油路95と吐出ポート101とに対向する位置まで突き出すようにされている。
【0082】
ラジアルピストン123にこのような突き出し部125を設けたことにより、各シリンダ93のオイル容量が低減されている。
【0083】
又、コイルばね121は油圧アクチュエータ45のピストン61とサイドギヤ25との間に配置されており、ピストン61を介して吐出側チェックバルブ81のリードバルブ105を押圧している。
【0084】
こうして、デファレンシャル装置117が構成されている。
【0085】
デファレンシャル装置117では、デファレンシャル装置1と同様に、差動ギヤ機構39に差動回転が生じると、ラジアルピストンポンプ119が作動し、カム面91の凸部87とコイルばね77によってラジアルピストン123が往復動し、油圧アクチュエータ45にオイルが送られ、多板クラッチ43の摩擦抵抗とラジアルピストンポンプ119のポンプ仕事とによって差動ギヤ機構39の差動が制限される。
【0086】
又、従来例と異なって、オイル洩れが少なく、シリンダ数の多いラジアルピストンポンプ119を用いたことにより充分なオイル吐出量と高い吐出圧とが得られ、大きな差動制限力が得られるから、車両の運動性能を充分に改善することができると共に、差動回転数(△N)が低いときでも充分な差動制限機能が得られる。
【0087】
又、オイルの温度変化に影響されにくいラジアルピストンポンプ119は、オイルの温度が下がっても、充分な量のオイルを吸入し高い圧力で吐出するから、特に、冬期などでオイル温度が充分に上がらない間にも大きな差動制限力が得られる。
【0088】
これに加えて、ラジアルピストン123に設けた突き出し部125によりシリンダ93のオイル容量が減少するから、各シリンダ93において少ないオイル量で大きな吐出圧が得られ、多板クラッチ43の摩擦抵抗とラジアルピストンポンプ119のポンプ仕事がそれだけ増大し、差動制限力が強化される。
【0089】
更に、コイルばね121によって油圧アクチュエータ45のピストン61を吐出側チェックバルブ81のリードバルブ105に押圧しているから、ラジアルピストンポンプ119から油圧アクチュエータ45のシリンダ69に流入するオイルの逆流が防止され、差動制限力の低下が防止され、差動制限機能が安定する。
【0090】
デファレンシャル装置117は、上記の他に、デファレンシャル装置1と同等の効果を得る。
【0091】
なお、上記のコイルばね121は、油圧アクチュエータ45のピストン61とリードバルブ105との間に配置してもよい。
【0092】
これは請求項10の構成であり、コイルばね121をこのように配置することによって、吐出側チェックバルブ81の逆流防止効果に加えて、多板クラッチ43が油圧アクチュエータ45のピストン61を介して押圧され、イニシャルトルクが得られる。
【0093】
このイニシャルトルクにより、悪路や加速時などで車両の走破性と走行安定性が向上する。
【0094】
次に、図9と図10により本発明の第2参考例を説明する。図9はこの第2参考例のデファレンシ
ャル装置127を示し、図10は図9のG−G断面図である。
【0095】
なお、第2参考例の説明と図9と図10において、第1参考例上記本発明の実施形態と同機能の部材には同一の符号を与えて引用すると共に、これら同機能部材の重複説明を省き、相違点を主に説明する。又、図9の各A−A、B−B、D−D、E−E断面は、図1の各A−A、B−B、D−D、E−E断面と同一である。
【0096】
デファレンシャル装置127は、差動機構39、多板クラッチ43、油圧アクチュエータ45、ラジアルピストンポンプ129などから構成されている。
【0097】
図9と図10に示すように、ラジアルピストンポンプ129は、デフケース3の空間内に配置されており、ポンプケース63、カム部材131、10個のラジアルピストン133、各ラジアルピストン133毎に配置された吸入側チェックバルブ79及び吐出側チェックバルブ81などから構成されている。
【0098】
各ラジアルピストン133はポンプケース63のシリンダ93に配置されている。
【0099】
カム部材131はボス部29との間に設けられたスプライン部85によってサイドギヤ25に連結されていると共に、ポンプケース63の内周側とデフケース3との間に回転自在に配置されている。カム部材131とデフケース3及びポンプケース63との間にはそれぞれスラストワッシャ92が配置され、摺動によるこれらの摩耗を防止している。
【0100】
図10に示すように、カム部材131には軸方向に開口するカム溝135が形成されている。
【0101】
各ラジアルピストン133にはピン137(凸部)が固定されており、このピン137はカム部材131のカム溝135に係合している。従って、ポンプケース63(シリンダ93)とカム部材131とが差動回転すると、ラジアルピストン133はこのカム溝135に沿って往復動する。
【0102】
このように、ピン137とカム溝135はラジアルピストン133を強制的に移動させる強制作動手段になる。
【0103】
こうして、デファレンシャル装置127が構成されている。
【0104】
デファレンシャル装置127では、デファレンシャル装置1、117と同様に、差動ギヤ機構39に差動回転が生じると、ポンプケース63とカム部材131とが相対回転してラジアルピストンポンプ129が作動する。
【0105】
このとき、各ラジアルピストン133はピン137とカム溝135との係合によって強制的に往復動し、ラジアルピストン133が押し込まれたシリンダ93では、オイルの正圧によって吸入側チェックバルブ79が閉塞され、吐出側チェックバルブ81が開放されて油圧アクチュエータ45にオイルが送られ、ラジアルピストン133が引き戻されたシリンダ93では、オイルの負圧によって吐出側チェックバルブ81が閉塞され、吸入側チェックバルブ79が開放されて、オイル溜り10からオイルが吸い上げられる。
【0106】
差動ギヤ機構39がいずれの方向に差動回転しても、このようにしてオイルが油圧アクチュエータ45に送られ、多板クラッチ43の摩擦抵抗とラジアルピストンポンプ129のポンプ仕事とによって差動ギヤ機構39の差動が制限される。
【0107】
又、オイル洩れが少なく、シリンダ数の多いラジアルピストンポンプ129を用いたことによって大きな差動制限力が得られるから、車両の運動性能を充分に改善することができると共に、差動回転数(△N)が低いときでも充分な差動制限機能が得られる。
【0108】
又、オイルの温度変化に影響されにくいラジアルピストンポンプ129は、オイルの温度が下がっても、充分な量のオイルを吸入し高い圧力で吐出するから、特に、冬期などでオイル温度が充分に上がらない間にも大きな差動制限力が得られる。
【0109】
又、カム部材131のカム溝135にラジアルピストン133のピン137を係合させて強制作動手段を構成したことにより、差動回転が生じると、瞬時に差動制限力が発生して差動制限が行われ、悪路や加速時において車両の走破性と走行安定性が向上する。
【0110】
デファレンシャル装置127は、上記の他に、デファレンシャル装置1と同等の効果を得る。
【0111】
なお、本発明において、差動ギヤ機構はベベルギヤ式のものに限らず、例えば、各ギヤ間の摩擦抵抗や各ギヤとデフケースとの摩擦抵抗を利用してトルク感応型の差動制限機能を得るヘリカルギヤ式の差動ギヤ機構などでもよい。
【0112】
このような差動ギヤ機構を用いれば、そのトルク感応型差動制限機能に加えて、摩擦クラッチとオイルポンプによる速度感応型差動制限機能を併せ持ったデファレンシャル装置が得られる。
【0113】
又、差動制限用のクラッチは多板クラッチに限らず、例えばコーンクラッチのような他の形式の摩擦クラッチでもよい。
【0114】
又、この発明のデファレンシャル装置は、フロントデフ(エンジンの駆動力を左右の前輪に分配するデファレンシャル装置)と、リヤデフ(エンジンの駆動力を左右の後輪に分配するデファレンシャル装置)と、センターデフ(エンジンの駆動力を前輪と後輪とに分配するデファレンシャル装置)のいずれにも用いることができる。
【発明の効果】
【0115】
請求項1のデファレンシャル装置では、摩擦クラッチの摩擦抵抗とラジアルピストンポンプのポンプ仕事によって速度感応型の差動制限機能が得られる。
【0116】
又、オイル洩れの多いギヤポンプを用いた従来例と異なって、オイル洩れが少ないと共に、ラジアルピストンとシリンダのセットを多数組備えたラジアルピストンポンプを用いたことにより、充分なオイル吐出量と高い吐出圧とが得られ、大きな差動制限力が得られるから、車両の運動性能を充分に改善することができると共に、差動制限機能が安定し、差動回転数(△N)が低いときでも充分な差動制限機能が得られる。
【0117】
又、ラジアルピストンポンプはオイルの温度変化に影響されにくいから、オイルの温度が下がっても充分なオイル吐出量と高い吐出圧とが得られ、冬期などにオイル温度が充分に上がらない間でも大きな差動制限力が得られる。
【0118】
従って、オイル量と吐出圧とを増やすためにポンプを大きくする必要がないから、従来例と異なって、デファレンシャル装置が大型化し重量化することがないと共に、大型化などを避けるために摩擦クラッチの収容スペースを狭くする必要がないから、クラッチ容量と差動制限力の低下が防止される。
【0119】
又、ギヤポンプと異なって、ラジアルピストンポンプは回転方向が変わっても吸入方向と吐出方向が変わらないから、吸入側チェックバルブと吐出側チェックバルブとをシリンダ当たり各1個ずつ配置するだけで、車両は前進時と後進時の両方で差動制限力が得られると共に、バルブ機構はこのように構造簡単で部品点数が少なくなり、低コストになる。
【0120】
また、ラジアルピストンに設けた突き出し部によってシリンダのオイル容量が減少し、各シリンダにおいて少ないオイル量で大きな吐出圧が得られるから、デファレンシャル装置の差動制限力及びクラッチ装置のクラッチ容量がそれだけ強化される。
請求項2のクラッチ装置では、摩擦クラッチの摩擦抵抗とラジアルピストンポンプのポンプ仕事とによって動力を伝達する。
【0121】
又、オイル洩れが少なく、多数のシリンダセットを備え、高い吐出圧が得られるラジアルピストンポンプを用いたことによって大きな動力の伝達が可能であると共に、入出力の相対回転数が低いときでも充分な動力伝達機能が得られる。
【0122】
又、オイルの温度が下がってもラジアルピストンポンプによって高い吐出圧が得られるから、冬期などにオイル温度が充分に上がらない間でも大きな動力を伝達できる。
【0123】
又、吐出圧の高いラジアルピストンポンプを用いたことによってクラッチ装置を小型軽量に構成できると共に、装置の小型軽量化のために摩擦クラッチの収容スペースを狭くする必要がなく、動力伝達機能の低下が防止される。
【0124】
更に、ラジアルピストンポンプを用いたことにより、部品点数が少なく簡単な構成のバルブ機構によって、いずれの回転方向でも動力伝達が可能である。
【0125】
また、ラジアルピストンに設けた突き出し部によってシリンダのオイル容量が減少し、各シリンダにおいて少ないオイル量で大きな吐出圧が得られるから、デファレンシャル装置の差動制限力及びクラッチ装置のクラッチ容量がそれだけ強化される。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】 本発明の第1参考例を示す断面図である。
【図2】 図1のA−A断面図である。
【図3】 図1のB−B断面図である。
【図4】 図1のC−C断面図である。
【図5】 図1のD−D断面図である。
【図6】 図1のE−E断面図である。
【図7】 本発明の実施形態を示す断面図である。
【図8】 図7のF−F断面図である。
【図9】 本発明の第2参考例を示す断面図である。
【図10】 図9のG−G断面図である。
【図11】 従来例の断面図である。
【符号の説明】
【0127】
1、117、127 デファレンシャル装置
3 デフケース
10 オイル溜り
25、27 出力側サイドギヤ
39 差動ギヤ機構
43 多板クラッチ(摩擦クラッチ)
45 油圧アクチュエータ
47、119、129 ラジアルピストンポンプ
61 油圧アクチュエータのピストン
63 ラジアルピストンポンプのポンプケース(シリンダ部材)
69 油圧アクチュエータのシリンダ
73、131 カム部材
75、123、133 ラジアルピストン
77 コイルばね(付勢部材:ラジアルピストンの強制作動手段)
79 吸入側チェクバルブ
81 吐出側チェクバルブ
91 カム部材73のカム面
97 吸入ポート
101 吐出ポート
103 バルブ
105 リードバルブ(バルブ片)
106 リング部材(基部)
121 コイルばね(オイルの逆流を防止し、イニシャルトルクを与える付勢
部材)
125 ラジアルピストン123の突き出し部
135 カム部材131のカム溝(強制作動手段)
137 ピン(ラジアルピストン133の凸部:強制作動手段)

Claims (2)

  1. エンジンの駆動力により回転駆動されるデフケースと、デフケースの回転を一対の出力側サイドギヤ介して出力する差動機構と、差動機構の差動を制限する摩擦クラッチと、デフケース側に固定されたシリンダ部材に径方向移動自在に係合したラジアルピストンと、デフケースに対して差動回転しカムによってラジアルピストンを径方向内側からシリンダに押し込むカム部材とを有し、デフケースに設けられた空間内に配置されたラジアルピストンポンプと、ピストンとシリンダとからなり、ラジアルピストンポンプの油圧をシリンダに受けピストンを介して前記摩擦クラッチを押圧し締結させる油圧アクチュエータと、オイルを吸入ポートからラジアルピストンポンプのシリンダに吸入する吸入側チェックバルブと、ラジアルピストンポンプの吐出オイルを吐出ポートからアクチュエータ側に吐出する流す吐出側チェクバルブとを備え、ラジアルピストンに、径方向外側に向けて突き出す突き出し部を設け、圧縮工程でこの突き出し部が吸入ポートと吐出ポート側に突き出すように配置したことを特徴とするデファレンシャル装置。
  2. 相対回転可能なクラッチハウジング及びその内側に配置されカム部材と、これらを連結する摩擦クラッチと、クラッチハウジングに設けられた空間内に配置され、クラッチハウジングとカム部材の相対回転を受けて作動するラジアルピストンポンプと、ピストンとシリンダとからなり、ラジアルピストンポンプの油圧をシリンダに受けピストンを介して前記摩擦クラッチを押圧し締結させる油圧アクチュエータとを備え、前記ラジアルピストンに、径方向外側に向けて突き出す突き出し部を設け、圧縮工程でこの突き出し部が吸入ポートと吐出ポート側に突き出すように配置したことを特徴とするクラッチ装置。
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