JPH1193982A - カップリング - Google Patents

カップリング

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JPH1193982A
JPH1193982A JP25565197A JP25565197A JPH1193982A JP H1193982 A JPH1193982 A JP H1193982A JP 25565197 A JP25565197 A JP 25565197A JP 25565197 A JP25565197 A JP 25565197A JP H1193982 A JPH1193982 A JP H1193982A
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JP
Japan
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piston
coupling
oil
cam
rotation
Prior art date
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JP25565197A
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English (en)
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Shinji Yamazaki
伸司 山崎
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転方向によってトルク伝達特性と差動制限
特性とを変える。 【解決手段】 一方のトルク伝達軸側に放射状に設けら
れたシリンダ及びピストン33と、他方のトルク伝達軸
側に設けられ、頂部63と底部65とを有するカム35
と、ピストン33をカム35に押し返すリターンスプリ
ングとを有するピストンポンプを備え、カム35の回転
角に対する半径変化を、頂部63から底部65にかけて
一側回転方向では小さくし、他側回転方向では大きくす
ることにより、ピストン33のカム35に対する追従性
を、一側回転方向では高め、他側回転方向では低下させ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両の駆動力伝
達系などに用いられ、差動を許容しながら、差動制限力
によって動力伝達を行うカップリングに関する。
【0002】
【従来の技術】特開平6−272722号公報に、図4
と図5のような油圧式動力伝達継手201が記載されて
いる。
【0003】この油圧式動力伝達継手201は、一対の
トルク伝達軸であるハウジング203及びその内側に配
置されたロータシャフト205と、これらの差動回転に
よって駆動されるオイルポンプ207と、オイルポンプ
207による油圧変動及び温度変化によるオイルの体積
変動を調整するアキュムレータ209などから構成され
ている。
【0004】オイルポンプ207は、図5のように、ロ
ータシャフト205に放射状に配置された6組のシリン
ダ211とプランジャ213のセットと、ハウジング2
03の内周に形成されたカム215と、各プランジャ2
13をカム215に押し付けるリターンスプリング21
7などから構成されている。カム215にはそれぞれ4
個の頂部219と底部221とが設けられている。
【0005】油圧式動力伝達継手201にトルクが入力
し、ハウジング203とロータシャフト205との間に
差動回転が生じると、各プランジャ213は、カム21
5の頂部219によってシリンダ211に押し込まれた
後リターンスプリング217によってカム215の底部
221に押し戻されて往復動する。
【0006】こうして駆動されるオイルポンプ207の
駆動抵抗(差動制限力)によってハウジング203とロ
ータシャフト205との間で、差動を許容しながら、ト
ルクが伝達される。
【0007】図4のように、アキュムレータ209はシ
リンダ223とアキュムレータピストン225などから
なり、シリンダ223には、オイルポンプ207側で生
じる油圧変動及び温度変化によるオイルの体積変動に伴
ってオイルが流出入する。又、アキュムレータピストン
225の右側には隔室227が設けられており、この隔
室227にはオイル229と空気231が封入されてい
る。
【0008】オイルポンプ207で油圧が発生し、ある
いは、温度上昇によってオイルが膨張すると、アキュム
レータピストン225は右側に移動して隔室227中の
空気231が圧縮される。又、オイルポンプ207の油
圧が消失し、あるいは、オイルが収縮すると、アキュム
レータピストン225は左側に移動して隔室227中の
空気231が膨張する。
【0009】こうして、オイルポンプ207による油圧
変動と、オイルの体積変動が吸収される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】プランジャ213はリ
ターンスプリング217によってカム215に押し付け
られることにより、頂部219から底部221にかけて
カム215の半径変化に追従するが、ハウジング203
とロータシャフト205との差動回転が高速になると、
プランジャ213の追従が困難になる。
【0011】プランジャ213がカム215に追従する
限り、差動回転が高速になる程オイルポンプ207の駆
動抵抗(差動制限力)による伝達トルクは上昇するが、
プランジャ213が追従しない場合は、差動回転が高速
になると伝達トルクはかえって低下する。
【0012】しかし、プランジャ213の追従性を向上
させるためにリターンスプリング217を強くすると、
僅かな差動回転でも過大な差動制限力が生じるから、リ
ターンスプリング217はあまり強くすることができな
い。
【0013】又、油圧式動力伝達継手201を介して前
輪、あるいは、後輪に駆動力を伝達するように構成した
四輪駆動車が、悪路などを走行中にエンジン側の車輪が
空転したときは、油圧式動力伝達継手201の差動制限
力が大きいと、他側の車輪に大きな駆動力が伝達されて
脱出性と走破性が向上するが、制動時は油圧式動力伝達
継手201の差動制限力が大きな回転拘束力になって、
A.B.S(アンチロック・ブレーキ・システム)との
干渉が生じ易くなる。
【0014】ところが、図5のように、油圧式動力伝達
継手201ではカム215の頂部219から底部221
にかけてのプロフィールが、両回転方向に対称形である
から、差動回転方向によってプランジャ213に異なっ
た追従性を与えることにより、車両の前進走行時と後進
走行時とで異なったトルク伝達特性(差動制限特性)を
与えることができない。
【0015】従って、車両の前進走行(ドライブ)中は
プランジャ213の追従性を高くして脱出性と走破性を
向上させながら、トルクの方向が制動時と同じになる車
両の後進走行(コースト)時は、プランジャ213の追
従性を低下させて差動制限力を低減し、A.B.Sとの
干渉を避けるという設定が不可能である。
【0016】又、油圧式動力伝達継手201では、アキ
ュムレータ209のシリンダ223中のオイルが遠心力
を受けて径方向外側に移動することによりオイルに混入
している空気が中心側に移動し、中心側に移動した空気
がオイルポンプ207に吸い込まれて油圧式動力伝達継
手201の伝達トルク(差動制限力)が低下する恐れが
ある。
【0017】そこで、この発明は、トルク伝達特性と差
動制限特性とを回転方向によって変えることが可能なカ
ップリングの提供を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1のカップリング
は、一対のトルク伝達軸と、一方のトルク伝達軸側に放
射状に配置されたシリンダ及びピストンと、他方のトル
ク伝達軸側に設けられ、カム面に頂部と底部とを有する
カムと、ピストンをこのカムに押し返すリターンスプリ
ングとを有するピストンポンプとを備え、両トルク伝達
軸の差動回転によってピストンポンプが駆動され、その
駆動抵抗により両トルク伝達軸の間でトルクを伝達する
カップリングであって、前記カムの回転角に対する半径
変化を、頂部から底部にかけて一側回転方向では小さく
し、他側回転方向では大きくすることにより、ピストン
のカムに対する追従性を、一側回転方向では高め、他側
回転方向では低下させたことを特徴とする。
【0019】一方のトルク伝達軸にトルクが入力する
と、他方のトルク伝達軸側の駆動抵抗によって差動回転
が生じ、各ピストンはカムの頂部によってシリンダに押
し込まれた後リターンスプリングによってカムの底部に
押し戻されて往復動する。
【0020】こうしてピストンポンプが駆動されると、
ピストンポンプの回転によって差動回転を許容しなが
ら、その駆動抵抗(差動制限力)によって両トルク伝達
軸の間でトルクが伝達される。
【0021】又、ピストンポンプの駆動抵抗は差動回転
速度が高くなるほど増加するから、このカップリングの
トルク伝達特性及び差動制限特性は速度感応型になる。
【0022】又、請求項1のカップリングは、上記のよ
うに、回転角に対するカムの半径変化を、頂部から底部
にかけて一側回転方向では小さくし、他側回転方向では
大きくすることによって、ピストンのカムに対する追従
性を一側回転方向で高め、他側回転方向で低下させた。
【0023】こうして、ピストンの追従性を高めた一側
回転方向では、ピストンポンプで大きな駆動抵抗が得ら
れるから、カップリングの伝達トルク(差動制限力)が
大きくなると共に、ピストンの追従性を低下させた他側
回転方向では、ピストンポンプの駆動抵抗が小さくなっ
てカップリングのトルク伝達機能(差動制限機能)が小
さくなる。
【0024】そこで、四輪駆動車を、前輪と後輪の一方
をエンジンと直結にし、他方にはこのカップリングを介
して駆動力を伝達するように構成し、更に、エンジン側
の車輪が空転したときの回転方向でピストンのカムに対
する追従性を高めれば、悪路などを走行中にエンジン側
車輪が空転すると、カップリングの大きな差動制限力に
よって他側の車輪に大きな駆動力が伝達され脱出性と走
破性が向上する。
【0025】又、その反対の回転方向でピストンの追従
性を低くすれば、制動時にカップリングの差動制限力が
小さくなるから、A.B.Sとの干渉を避けることがで
きる。
【0026】例えば、四輪駆動車の前輪をエンジン直結
にし、後輪側にカップリングを配置すれば、良路の走行
中は、前輪の駆動力によって前輪駆動車(F.F車)の
ような優れた直進安定性が得られ、前輪の空転時はカッ
プリングを介して後輪が駆動されるから後輪駆動車
(F.R車)のような優れた加速性、旋回性、悪路脱出
性などが得られる。
【0027】又、四輪駆動車の後輪をエンジン直結に
し、前輪側にカップリングを配置すれば、良路の走行中
は、後輪の駆動力によって後輪駆動車(F.R車)のよ
うな優れた加速性と旋回性などが得られ、後輪の空転時
はカップリングを介して前輪が駆動されるから前輪駆動
車(F.F車)のような優れた直進安定性が得られる。
【0028】又、いずれの構成の四輪駆動車でも、車両
の発進時や加速時に前後輪間に回転差が発生すると、こ
の回転方向でピストンの追従性を高めたことにより、カ
ップリングの伝達トルクが急速に立ち上がるから、カッ
プリング側の車輪に直ちに駆動力が伝達され、スムーズ
な発進や加速が行える。
【0029】このように、回転方向で異なった特性が得
られる本発明のカップリングを四輪駆動車に用いれば、
従来例と異なって、上記のように前輪駆動車と後輪駆動
車の異なった乗り味(特性)を走行条件や路面状況、あ
るいは、前進走行と後進走行などに応じて自在に変える
ことができる。
【0030】又、エンジン側車輪がスリップすると、こ
の差動回転方向でピストンの追従性を高めたカップリン
グの伝達トルクが急速に立ち上がり、カップリング側車
輪に大きな駆動力が直ちに伝達されるから、発進、加
速、悪路脱出時の操縦性、走行性、安定性などの向上効
果が大きい。
【0031】又、本発明のカップリングを用いれば、上
記のように、優れた操縦性、走行性、安定性とA.B.
Sとの干渉防止効果とを両立させることができる。
【0032】又、速度感応型であるこのカップリング
は、回転差をよく吸収するから、四輪駆動車が低速で急
旋回するときのタイトコーナーブレーキング現象を効果
的に防止する。
【0033】請求項2の発明は、請求項1記載のカップ
リングであって、各トルク伝達軸を連結する摩擦クラッ
チと、ピストンポンプから圧力を与えられてこの摩擦ク
ラッチを締結するアクチュエータとを備え、ピストンポ
ンプの駆動抵抗とこの摩擦クラッチの摩擦抵抗とによっ
て両トルク伝達軸の間でトルクを伝達することを特徴と
し、請求項1の構成と同等の効果を得る。
【0034】これに加えて、トルク伝達軸を連結する摩
擦クラッチを設け、ピストンポンプからアクチュエータ
に作動圧を与えてこの摩擦クラッチを締結するように構
成したから、ピストンポンプの駆動抵抗に摩擦クラッチ
の摩擦抵抗が加わって、カップリングのトルク伝達機能
(差動制限機能)が大幅に強化される。
【0035】更に、摩擦クラッチを設けたことによっ
て、ピストンの追従性を変えた一側回転方向と他側回転
方向とでカップリングの特性差が大きくなるから、例え
ば、車両の操縦性、走行性、安定性などをそれだけ広い
範囲で調整することができる。
【0036】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
記載のカップリングであって、ピストンポンプの各シリ
ンダにおいて、吐出口より径方向外側に吸入口を設けた
ことを特徴とし、請求項1又は請求項2の構成と同等の
効果を得る。
【0037】これに加えて、オイルが遠心力によって外
側に移動し、これに伴って空気が中心側に移動しても、
ピストンポンプの各シリンダで吐出口より径方向外側に
吸入口を配置したことによって、空気がピストンポンプ
に吸い込まれることが防止される。
【0038】こうして、カップリングのトルク伝達機能
(差動制限機能)低下が防止される。
【0039】又、吸入口と吐出口とを別箇所に設けたか
ら、例えば、請求項2の構成において、ピストンポンプ
のチェックバルブを吸入側か吐出側のいずれか一方に配
置するだけで、摩擦クラッチ用アクチュエータに作動圧
を送ることが可能になり、それだけ、構造が簡単にな
り、信頼性が向上し、低コストになる。
【0040】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
のいずれか一項に記載のカップリングであって、ピスト
ンポンプが、オイルポンプであることを特徴とし、請求
項1乃至請求項3のいずれかと同等の効果を得る。
【0041】又、ピストンポンプの流体にオイルを用い
たから、例えば、エアを用いた構成に較べて、僅かな差
動回転数で大きなトルク伝達機能(差動制限機能)が得
られる。
【0042】このように、差動回転数の発生に伴うカッ
プリングの作動レスポンスが速いから、車両の操縦性、
走行性、安定性などの向上効果が大きい。
【0043】請求項5の発明は、請求項4記載のカップ
リングであって、アクチュエータのピストンにオリフィ
スが設けられ、このオリフィスを通ったオイルが、摩擦
クラッチに与えられた後、戻り油路を介しピストンポン
プの吸入側に導かれることによってオイルが循環するこ
とを特徴とし、請求項4の構成と同等の効果を得る。
【0044】これに加えて、アクチュエータのピストン
にオリフィスを設けてオイルをカップリングの内部で循
環させるように構成したから、ピストンポンプのピスト
ンとカムとの摺動部、特に、追従性を高めた部分も充分
に潤滑され、耐久性が大きく向上する。
【0045】又、摩擦クラッチを用いる請求項2の構成
では、摺動しながらトルクを伝達するクラッチ板に充分
な潤滑が必要であるが、内部を循環するオイルがクラッ
チ板に与えられ、充分な潤滑が行われるから、焼き付き
が防止され、耐久性が向上する。
【0046】又、充分に与えられたオイルによって摩擦
クラッチの滑りが安定するから、カップリングのトルク
伝達機能(差動制限機能)が安定する。
【0047】又、オイルを循環させることによって、摩
擦クラッチやピストンポンプなどで部分的に上昇したオ
イル温度が平均化され、カップリングの特性が更に安定
する。
【0048】又、オイルの循環路のいずれかに、例え
ば、遠心フィルターを構成するか、あるいは、金属の摩
耗粉を吸着するマグネットフィルターを配置すれば、摩
擦クラッチやピストンポンプなどから出る摩耗粉が効果
的に除去され、オイルが清浄に保たれると共に、摩耗粉
による、ピストンポンプ、特に、ピストンとカムの摺動
部の異常摩耗や、吸入バルブ、吐出バルブなどの動作不
良が防止されるから、カップリングの機能が正常に保た
れ、耐久性が向上する。
【0049】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5
のいずれか一項に記載のカップリングであって、カムが
内周に形成されると共に、ピストンがカムの内側に配置
されたことを特徴とし、請求項1乃至請求項5のいずれ
かと同等の効果を得る。
【0050】これに加えて、ピストンをカムの内側に配
置したことにより、遠心力によってピストンがカムに押
し付けられるから、カムに対する追従性が向上する。
【0051】更に、ピストンの遠心力がリターンスプリ
ングの付勢力の方向に働くから、リターンスプリングを
それだけ弱くすることが可能になる。リターンスプリン
グを弱くすれば、僅かな差動回転でもピストンがシリン
ダに押し込まれてピストンポンプが作動するから、カッ
プリングが作動する差動回転数範囲が低速側に広がると
共に、カップリングの許容差動範囲も低速側に広くな
り、車両の旋回性や、タイトコーナーブレーキング現象
の防止効果がそれだけ向上する。
【0052】又、リターンスプリングを弱くしたことに
よって吐出行程でのカム力に対する抵抗が低減するか
ら、ピストンポンプの吐出圧がそれだけ高くなって有利
である。
【0053】請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6
のいずれか一項に記載のカップリングであって、ピスト
ンポンプの流体流路と連通するアキュムレータと、圧力
調整ピストンを介してアキュムレータ中の流体を押圧す
るスプリングとを有し、流体の体積変動と圧力変動とを
スプリングの伸縮と圧力調整ピストンの移動とによって
吸収する圧力調整手段を設けたことを特徴とし、請求項
1乃至請求項6のいずれかと同等の効果を得る。
【0054】この圧力調整手段は、温度変化によって流
体が膨張すると、圧力調整ピストンをアキュムレータの
流体に押圧するスプリングが縮んで流体の膨張を吸収
し、流体が収縮すると、このスプリングが伸びて流体の
収縮を吸収し、こうして流体の圧力変動と体積変動とを
吸収する。
【0055】このような圧力調整手段を設けたことによ
り、ピストンポンプの高い吐出圧(ピストンの追従性を
高めた回転方向)と、ピストンポンプの低い吐出圧(ピ
ストンの追従性を低下させた回転方向)とそれぞれ対応
する位置に圧力調整ピストンが移動すると共に、各位置
で上記のようにスプリングの伸縮によって微移動するか
ら、ピストンの追従性を回転方向で変えたことによるオ
イルの圧力変動が低く抑えられ。
【0056】こうして、圧力調整手段が流体の温度変化
やピストンポンプの吐出圧変化などによるオイルの体積
変動と圧力変動とを吸収するから、カップリングの動作
が大幅に安定する。
【0057】
【発明の実施の形態】図1と図2によって本発明の第1
実施形態を説明する。この実施形態は請求項1、2、
4、5、6、7の特徴を備えている。図1はこの実施形
態のカップリング1を示しており、その左方はこのカッ
プリング1を用いた四輪駆動車の前方に相当する。
【0058】この四輪駆動車において、エンジンの駆動
力はトランスミッションを介してフロントデフに伝達さ
れ、フロントデフから左右の前輪に分配される。又、エ
ンジンの駆動力はフロントデフのデフケースからトラン
スファの方向変換歯車組で方向を変えてカップリング1
に伝達される。カップリング1は、後述のように、前輪
が空転すると連結され、エンジンの駆動力をプロペラシ
ャフトを介してリヤデフに伝達し、リヤデフは伝達され
た駆動力を左右の後輪に分配する。
【0059】図1のように、カップリング1は、入力側
と出力側の各トルク伝達部材3、5(トルク伝達軸)、
オイルポンプ7(ピストンポンプ)、油圧アクチュエー
タ9(アクチュエータ)、多板クラッチ11(摩擦クラ
ッチ)、油圧調整手段13(圧力調整手段)などから構
成されている。
【0060】入力側のトルク伝達部材3にはフランジ1
5がスプライン連結され、止め輪17で軸方向に位置決
めされている。このフランジ15はボルト19によって
上記の方向変換歯車組の出力側歯車側に連結されてい
る。
【0061】又、出力側のトルク伝達部材5にはカバー
21がボルト23で固定されている。カバー21はボル
ト穴25に螺着されるボルトによって後輪のプロペラシ
ャフト側に連結されている。
【0062】トルク伝達部材3はトルク伝達部材5に貫
入している。トルク伝達部材3の前端部はトルク伝達部
材5の支承部27によって回転自在に支承されており、
これらの間にはオイル洩れを防止するXリング29が配
置されている、又、トルク伝達部材3の後端部は、後述
のピストン77を介して、回転自在に支承されている。
【0063】図1に示すように、オイルポンプ7は、ト
ルク伝達部材3に放射状に設けられた複数個のシリンダ
31と、各シリンダ31に配置されたピストン33と、
トルク伝達部材5の内周に設けられたカム35と、各シ
リンダ31の内部に配置されピストン33をカム35に
押圧するリターンスプリング37と、吸入側のボールバ
ルブ39(チェックバルブ)及び吐出側のボールバルブ
41(チェックバルブ)などを備えている。
【0064】各シリンダ31はトルク伝達部材3の中心
に設けられた油路43にオリフィス45を介して連通し
ており、各ボールバルブ39、41はこの油路43に設
けられている。このオリフィス45はボールバルブ3
9、41の間で油路43に開口しており、シリンダ31
の吸入口と吐出口とを兼ねている。
【0065】図1のように、吸入側ボールバルブ39
は、油路43に設けられたバルブシート47とボール4
9とバルブスプリング51とからなり、吐出側ボールバ
ルブ41は、油路43に設けられたバルブシート53と
ボール55とバルブスプリング57とからなっている。
【0066】吐出側ボールバルブ41のバルブスプリン
グ57は、トルク伝達部材3に止め輪59で固定された
リテーナ61とボール55との間に配置されており、吸
入側ボールバルブ39のバルブスプリング51は、各ボ
ール49、55の間に配置されている。このように、吸
入側ボールバルブ39のボール49はバルブスプリング
51によってバルブシート47に押圧され、吐出側ボー
ルバルブ41のボール55は両バルブスプリング51、
57の付勢力の差によってバルブシート53に押圧され
ている。
【0067】又、図2のように、カム35にはそれぞれ
5箇の頂部63と底部65とが設けられている。
【0068】各シリンダ31はボールバルブ39、41
の間で油路43に連通しているから、トルク伝達部材3
(シリンダ31及びピストン33)とトルク伝達部材5
(カム35)との間に差動回転が生じると、図2のよう
に、各ピストン33がカム35の頂部63と対向する位
置に来たときに、図1の上半部のように、各ピストン3
3が内側に押し込まれてシリンダ31に正の油圧が発生
する。この油圧によってボール49がバルブシート47
に押圧されて吸入側ボールバルブ39が閉塞されると共
に、バルブスプリング57が撓みボール55がバルブシ
ート53から離れて吐出側ボールバルブ41が開放さ
れ、オイルがシリンダ31(オイルポンプ7)から吐き
出される。
【0069】又、各ピストン33がカム35の底部65
と対向する位置に来ると、図1の下半部のように、各ピ
ストン33はリターンスプリング37によってカム35
の底部65に押し戻されて各シリンダ31に負の油圧が
発生する。負の油圧が発生するとバルブスプリング57
によりボール55がバルブシート53に押圧されて吐出
側ボールバルブ41が閉塞されると共に、バルブスプリ
ング51が撓みボール49がバルブシート47から離れ
て吸入側ボールバルブ39が開放され、オイルがシリン
ダ31(オイルポンプ7)に吸い込まれる。
【0070】カム35は、頂部63から底部65にかけ
て同じ回転角(θ)に対する半径変化を、矢印67が示
す一側回転方向(エンジン側のトルク伝達部材3が後輪
側のトルク伝達部材5より先行回転する差動回転方向)
では小さくし(半径B)、矢印69が示す他側回転方向
(後輪側のトルク伝達部材5がエンジン側のトルク伝達
部材3より先行回転する差動回転方向)では大きくする
(半径A)ことにより、回転方向に非対称形にしてあ
る。
【0071】矢印67の回転方向では、回転角(θ)に
対するカム35の半径変化が小さいから、矢印71のよ
うに、カム35の半径変化に対するピストン33の追従
性を向上させている。又、矢印69の回転方向では、回
転角(θ)に対するカム35の半径変化が大きいから、
矢印73のように、ピストン33がカム35の半径変化
に追従せず、このようにピストン33の追従性を低下さ
せている。
【0072】ピストン33の追従性が高い矢印67の回
転方向では、差動回転数が高くなる程オイルポンプ7の
吐出圧が高くなり、ピストン33の追従性が低い矢印6
9の回転方向では、差動回転数が高くなる程オイルポン
プ7の吐出圧が低くなる。
【0073】油圧アクチュエータ9は、トルク伝達部材
5とカバー21との間に設けられたシリンダ75にピス
トン77を係合させて構成されている。ピストン77は
カバー21との間でピン79により廻り止めされてい
る。又、ピストン77の外周にはOリング81が配置さ
れ、内周にはXリング83が配置されてオイル洩れを防
止している。
【0074】シリンダ75は油路85を介してトルク伝
達部材3の油路43と連通しており、トルク伝達部材5
とカバー21の間に配置されたシール87によってオイ
ル洩れが防止されている。又、カバー21には油路43
からカップリング1の内部にオイルを注入し、あるい
は、オイルを抜くためのオイルプラグ89が取り付けら
れている。
【0075】トルク伝達部材5とピストン77との間に
はリターンスプリング91が配置されている。
【0076】又、ピストン77の内周側には、シリンダ
75からオイルの一部を多板クラッチ11側に流すオリ
フィス93が設けられている。
【0077】多板クラッチ11は、トルク伝達部材3の
外周とトルク伝達部材5の内周に配置されており、トル
ク伝達部材5側の外側クラッチ板95には放射状のオイ
ル溝が設けられており、トルク伝達部材3側の内側クラ
ッチ板97には円弧状のオイル溝が設けられている。オ
リフィス93から多板クラッチ11側に流入したオイル
の一部はこれらのオイル溝に保持され、各クラッチ板9
5、97の摺動面を潤滑し、焼き付きを防止すると共に
滑りを円滑にしている。
【0078】又、オリフィス93をピストン77の内周
側に設けたことにより、オリフィス93から流入したオ
イルは遠心力によって各クラッチ板95、97の内周側
からこれらの間に入り込み、効率よく潤滑する。
【0079】多板クラッチ11の左方にはスペーサ99
が配置されており、ピストン77の押圧力が多板クラッ
チ11に届くように、厚さが調整されている。
【0080】上記のように、オイルポンプ7が作動して
吐出側ボールバルブ41から吐き出されたオイルは、油
路85から油圧アクチュエータ9のシリンダ75に入
り、ピストン77を左方に移動させて多板クラッチ11
を押圧し締結させる。
【0081】多板クラッチ11が締結されると、オイル
ポンプ7の駆動抵抗と多板クラッチ11の摩擦抵抗とに
よってカップリング1が連結され、カップリング1のト
ルク伝達機能(差動制限機能)によってトルク伝達部材
3(エンジン側)からトルク伝達部材5(後輪側)にエ
ンジンの駆動力が伝達される。
【0082】又、オイルポンプ7からの油圧供給が停止
すると、リターンスプリング91はピストン77を右方
に押し戻して多板クラッチ11を開放する。
【0083】このようにオイルポンプ7が停止し多板ク
ラッチ11が開放されると、カップリング1によるトル
ク伝達部材3とトルク伝達部材5の連結が解除される。
【0084】油圧調整手段13は、アキュムレータ10
1と油圧調整ピストン103(圧力調整ピストン)とス
プリング105などから構成されている。
【0085】アキュムレータ101はトルク伝達部材5
に形成されている。油圧調整ピストン103は外周と内
周のOリング107、109を介してアキュムレータ1
01に移動自在に係合している。スプリング105はト
ルク伝達部材5に取り付けられた止め輪111と油圧調
整ピストン103との間に配置され、油圧調整ピストン
103を介してアキュムレータ101のオイルを加圧し
ている。
【0086】アキュムレータ101はトルク伝達部材5
に設けられた油路113、115(戻り油路)を介して
多板クラッチ11側に連通すると共に、トルク伝達部材
5とトルク伝達部材3を通して設けられた油路117、
119、121(戻り油路)を介してトルク伝達部材3
の油路43に連通している。各トルク伝達部材3、5の
間のXリング29はこの戻り油路からのオイル洩れを防
止している。
【0087】上記のように、ピストン77にオリフィス
93を設けたことにより、油路43から油圧アクチュエ
ータ9(オリフィス93)と多板クラッチ11と油路1
13、115とアキュムレータ101と油路117、1
19、121とを通って油路43に戻るオイルの循環路
が形成されている。
【0088】オイルポンプ7内部のオイルはこの循環路
を通って循環し、各摺動部を潤滑する。
【0089】上記のように、油路43がトルク伝達部材
3の中心に形成されており、この循環路において油路4
3から多板クラッチ11側へのオイルの移動が遠心力に
よって促されるから、多板クラッチ11の潤滑効率が向
上する。
【0090】又、油圧調整手段13のアキュムレータ1
01がオイルポンプ7のオイル循環路の一部をなしてい
るから、例えば、温度上昇によってオイルが膨張する
と、スプリング105が縮んで油圧調整ピストン103
が後退し、オイルの膨張を吸収する。又、オイルが冷え
て収縮するとスプリング105が油圧調整ピストン10
3を押し戻してオイルの収縮を吸収する。
【0091】更に、油圧調整手段13を設けたことによ
り、オイルポンプ7の高い吐出圧(ピストン33の追従
性を高めた回転方向)と、オイルポンプ7の低い吐出圧
(ピストン33の追従性を低下させた回転方向)とそれ
ぞれ対応する位置に油圧調整ピストン103が移動し、
各位置で上記のようにスプリング105の伸縮によって
微移動するから、ピストン33の追従性を回転方向で変
えたことによるオイルの圧力変動が低く抑えられる。
【0092】こうして、油圧調整手段13が油温変化や
オイルポンプ7の吐出圧変化などによるオイルの体積変
動と圧力変動とを吸収するから、カップリング1の動作
が大幅に安定する。
【0093】上記のように、カップリング1を後輪側に
配置し前輪をエンジン側にした四輪駆動車において、発
進時や加速時、あるいは、悪路などで前輪側が空転する
と、トルク伝達部材3、5の間に生じる差動回転によっ
てオイルポンプ7が駆動され油路アクチュエータ9によ
って多板クラッチ11が締結され、カップリング1が連
結される。
【0094】カップリング1が連結されると、この車両
は四輪駆動状態になり、多板クラッチ11の摩擦抵抗と
オイルポンプ7の駆動抵抗によって後輪側にエンジンの
駆動力が伝達されると共に、多板クラッチ11の滑りに
よって前輪側と後輪側の差動回転が許容される。
【0095】又、前輪と後輪とが等速回転し、トルク伝
達部材3、5が差動回転しないときは、オイルポンプ7
が駆動されず、カップリング1の連結が解除されて車両
は前輪駆動の二輪駆動状態になり、後輪は連れ廻り状態
になる。
【0096】この場合の前後輪間のトルク配分は前輪駆
動車(F.F車)と同様なトルク配分になり、優れた直
進安定性が得られる。
【0097】又、発進時、加速時、悪路走行時などで前
輪側が空転したときに生じる差動回転の方向は、上記の
ように、トルク伝達部材3がトルク伝達部材5より先行
して回転しピストン33の追従性が高くなる差動回転方
向である。
【0098】このように、前輪側が空転したときはオイ
ルポンプ7の吐出圧が高くなり多板クラッチ11の摩擦
抵抗が強化されるから、カップリング1は僅かな差動回
転で大きな差動制限力(伝達トルク)が得られる。
【0099】従って、発進時や加速時に前輪が空転する
と、このように前後輪間の回転差が小さい場合でも、カ
ップリング1の伝達トルクが急激に立ち上がり、後輪に
駆動力が伝達されて四輪駆動状態になるから、直進安定
性が向上すると共に、スムーズな発進と加速が行える。
【0100】又、悪路走行中に前輪が空転すると、カッ
プリング1の伝達トルクが急激に上昇して後輪側に大き
な駆動力が伝達され、後輪駆動車(F.R車)のような
前後輪間トルク配分になり、空転している前輪に代わっ
て後輪が路面に駆動力を伝え、悪路の脱出性や走破性を
大幅に向上させる。
【0101】又、制動時は、トルクの方向が車両の後進
走行(コースト)時と同じ方向になり、このときの差動
回転の方向は、トルク伝達部材5がトルク伝達部材3よ
り先行して回転しピストン33の追従性が低下する方向
になる。
【0102】従って、カップリング1の差動制限力(回
転拘束力)が小さくなり、A.B.Sとの干渉を避ける
ことができる。
【0103】又、速度感応型のカップリング1は回転差
をよく吸収するから、車庫入れ時などのように四輪駆動
車が低速で急旋回するときに発生し易いタイトコーナー
ブレーキング現象を効果的に防止する。
【0104】こうして、カップリング1が構成されてい
る。
【0105】このカップリング1は、上記のように、車
両の前進走行時はピストン33のカム35に対する追従
性を高め、後進走行時はピストン33の追従性を低下さ
せたから、前進走行時はカップリング1のトルク伝達機
能が大きくなって走行性や安定性などが向上し、制動時
はカップリング1の差動制限力が小さくなってA.B.
Sとの干渉が避けられる。
【0106】このように、回転方向で異なった特性が得
られるカップリング1を四輪駆動車に用いれば、従来例
と異なって、上記のように前輪駆動車と後輪駆動車の異
なった乗り味(特性)を走行条件や路面状況、あるい
は、前進走行時と後進走行時などに応じて自在に変える
ことができる。
【0107】又、カップリング1を用いることにより、
優れた操縦性と安定性と、A.B.Sとの干渉防止効果
とを両立させることができる。
【0108】又、速度感応型であるカップリング1は、
回転差をよく吸収するから、四輪駆動車のタイトコーナ
ーブレーキング現象を効果的に防止する。
【0109】又、多板クラッチ11を設けたことによ
り、ピストン33の追従性を変えた前進走行時と後進走
行時とのカップリング1の特性差が更に大きくなるか
ら、上記のような車両の走行性や安定性などをそれだけ
広い範囲で調整することが可能になる。
【0110】又、カップリング1は作動流体にオイルを
用いたから、エアを用いた構成に較べて、僅かな差動回
転数で大きな差動制限機能(トルク伝達機能)が得ら
れ、差動回転数の発生に伴う作動レスポンスが速いか
ら、車両の走行性や安定性の向上効果が大きい。
【0111】又、油圧アクチュエータ9のピストン77
にオリフィス93を設けて、オイルがカップリング1の
内部で循環するように構成したから、オイルポンプ7の
ピストン33とカム35との摺動部、特に、追従性を高
めたカム面も充分に潤滑され、耐久性が大きく向上す
る。
【0112】又、摺動しながらトルクを伝達する多板ク
ラッチ11のクラッチ板95、97に、循環するオイル
が充分に与えられ潤滑されるから、焼き付きが防止さ
れ、耐久性が向上すると共に、クラッチ板95、97の
滑りが安定するから、カップリング1の差動制限機能
(トルク伝達機能)が安定する。
【0113】又、オイルを循環させることによって、多
板クラッチ11やオイルポンプ7などで部分的に上昇し
たオイル温度が平均化され、カップリング1の特性が更
に安定する。
【0114】又、オイルの循環路のいずれかに、例え
ば、遠心フィルターを構成するか、あるいは、金属の摩
耗粉を吸着するマグネットフィルターを配置すれば、多
板クラッチ11やオイルポンプ7などから出る摩耗粉が
効果的に除去され、オイルが清浄に保たれると共に、摩
耗粉による、ピストン33とカム35の摺動部の異常摩
耗や、オイルポンプ7、ボールバルブ39、41などの
動作不良が防止されるから、カップリング1の機能が正
常に保たれ、耐久性が向上する。
【0115】又、ピストン33をカム35の内側に配置
したことにより、遠心力によってピストン33がカム3
5に押し付けられるから、カム35に対する追従性が向
上する。
【0116】更に、ピストン33の遠心力がリターンス
プリング37の付勢力の方向に働くから、リターンスプ
リング37をそれだけ弱くすることが可能になる。リタ
ーンスプリング37を弱くすれば、僅かな差動回転でも
ピストン33がシリンダ31に押し込まれてオイルポン
プ7が作動するから、カップリング1の作動範囲が低速
差動回転側に広がると共に、カップリング1の許容差動
範囲も低速側に広くなり、車両の旋回性やタイトコーナ
ーブレーキング現象の防止効果がそれだけ向上する。
【0117】又、リターンスプリング37を弱くしたこ
とによって吐出行程でのカム力に対する抵抗が低減する
から、オイルポンプ7の吐出圧がそれだけ高くなって有
利である。
【0118】又、油圧調整手段13を設けたことによ
り、回転方向でピストン33の追従性を変えたことによ
るオイルポンプ7の圧力変動や、温度変化によるオイル
の体積変動などが低く抑えられて、カップリング1の特
性が大幅に安定する。
【0119】次に、図3によって本発明の第2実施形態
を説明する。この実施形態は請求項1、2、3、4、
5、6、7の特徴を備えている。図3はこの実施形態の
カップリング123を示しており、その左方はカップリ
ング123が用いられた四輪駆動車の前方に相当する。
【0120】なお、図3及び第2実施形態の説明におい
て、第1実施形態のカップリング1と同機能の部材等に
は同一の符号を付して引用すると共に、これら同機能部
材の重複説明は省く。
【0121】カップリング123は、第1実施形態のカ
ップリング1と同様に、四輪駆動車の後輪側に配置され
ている。
【0122】図3のように、カップリング123は、入
力側と出力側の各トルク伝達部材3、5、オイルポンプ
125、油圧アクチュエータ9、多板クラッチ11、油
圧調整手段13などから構成されている。
【0123】オイルポンプ125は、トルク伝達部材3
に設けられた複数個のシリンダ31と、各シリンダ31
に配置されたピストン33と、トルク伝達部材5の内周
に設けられたカム35と、各シリンダ31の内部に配置
されピストン33をカム35に押圧するリターンスプリ
ング37と、吐出側のボールバルブ41などを備えてい
る。
【0124】各シリンダ31はトルク伝達部材3の中心
に設けられた油路43にオリフィス45を介して連通し
ており、ボールバルブ41はこの油路43に設けられて
いる。
【0125】又、各シリンダ31には、オリフィス45
より径方向外側に吸入口127が設けられている。この
吸入口127はトルク伝達部材5とトルク伝達部材3を
通して設けられた油路117、119に連通しており、
これらの油路117、119と吸入口127はアキュム
レータ101からの戻り油路を形成している。
【0126】このように、オリフィス45がシリンダ3
1の吸入口と吐出口とを兼ねている第1実施形態のカッ
プリング1と異なって、カップリング123のオリフィ
ス45はシリンダ31の吐出口にだけ用いられる。
【0127】又、カップリング123のオイルの循環路
は、油路43から油圧アクチュエータ9(オリフィス9
3)と多板クラッチ11とアキュムレータ101と油路
117、119と吸入口127とシリンダ31を通って
油路43に戻るように形成されている。
【0128】カム35は、第1実施形態と同様に、車両
の前進走行時にはピストン33の追従性を高め、後進走
行時にはピストン33の追従性を低下させてある。
【0129】トルク伝達部材3とトルク伝達部材5が差
動回転し、カム35の頂部63に押されて各ピストン3
3が内側に移動すると、図3の上半部に示すように、シ
リンダ31の吸入口127がピストン33によって閉塞
されてシリンダ31に正の油圧が発生する。この油圧に
よってバルブスプリング57が撓みボール55がバルブ
シート53から離れて吐出側ボールバルブ41が開放さ
れ、オイルがシリンダ31(オイルポンプ125)から
吐き出される。
【0130】又、各ピストン33がカム35の底部65
側に移動し、リターンスプリング37によって外側に押
し戻されると、各シリンダ31に負の油圧が発生する。
負の油圧が発生するとボール55がバルブシート53に
押圧されて吐出側ボールバルブ41が閉塞されると共
に、図3の下半部に示すように、吸入口127が開放さ
れて、オイルがシリンダ31(オイルポンプ125)に
吸い込まれる。
【0131】オイルポンプ125が作動すると油圧アク
チュエータ9によって多板クラッチ11が締結され、オ
イルポンプ125の駆動抵抗と多板クラッチ11の摩擦
抵抗とによってカップリング123に差動制限機能(ト
ルク伝達機能)が生じ、カップリング123を介して後
輪側にエンジンの駆動力が伝達される。
【0132】又、オイルポンプ125からの油圧供給が
停止すると、多板クラッチ11が開放され、カップリン
グ123によるトルク伝達部材3とトルク伝達部材5の
連結が解除される。
【0133】こうして、カップリング123が構成され
ている。
【0134】このカップリング123は、上記のよう
に、車両の前進走行時にピストン33の追従性を高め、
後進走行時にピストン33の追従性を低下させたことに
より、第1実施形態のカップリング1と同様な効果を得
る。
【0135】これに加えて、各シリンダ31に、オリフ
ィス45より径方向外側に吸入口127を設けたから、
循環路でオイルが遠心力によって外側に移動し、これに
伴って空気が中心側に移動しても、オイルポンプ125
が空気を吸い込むことが防止される。
【0136】従って、カップリング123の差動制限機
能(トルク伝達機能)低下が防止される。
【0137】又、吸入口127をオリフィス45(吐出
口)と別箇所に設けたから、オイルポンプ125は吐出
側にボールバルブ41(チェックバルブ)を用いるだけ
で、油圧アクチュエータ9にオイルを送ることが可能に
なった。
【0138】こうして、カップリング123はそれだけ
構造が簡単になり、信頼性が向上し、低コストになる。
【0139】又、吸入口と吐出口とを別箇所に設けるこ
の構成では、チェックバルブは吸入側か吐出側のいずれ
か一方に配置するだけよく、従って、カップリング12
3では吸入側にチェックバルブを配置してもよい。
【0140】なお、本発明のカップリングは、トルク伝
達部材のいずれを入力側にし、出力側にしてもよい。
【0141】又、ピストンポンプが扱う流体はオイルに
限らず、例えば、エアでもよい。
【0142】又、ピストンポンプのカムを外周側に形成
し、ピストンをカムの外周側に配置してもよい。
【0143】又、摩擦クラッチは多板クラッチに限ら
ず、例えばコーンクラッチでもよい。
【0144】
【発明の効果】請求項1のカップリングは、上記のよう
に、ピストンのカムに対する追従性を、一側回転方向で
は高め他側回転方向では低下させたことにより、ピスト
ンの追従性を高めた回転方向では、ピストンポンプで大
きな駆動抵抗が得られてカップリングのトルク伝達機能
(差動制限機能)が大きくなると共に、ピストンの追従
性を低下させた回転方向では、ピストンポンプの駆動抵
抗が小さくなってカップリングのトルク伝達機能が小さ
くなる。
【0145】従って、例えば、四輪駆動車の前輪をエン
ジン直結にし、後輪側に本発明のカップリングを配置す
れば、良路の走行中は、前輪の駆動力によって前輪駆動
車(F.F車)のような優れた直進安定性が得られ、前
輪の空転時はカップリングを介して後輪が駆動されるか
ら後輪駆動車(F.R車)のような優れた加速性、旋回
性、悪路脱出性などが得られる。
【0146】このように、回転方向で異なった特性が得
られる本発明のカップリングを四輪駆動車に用いれば、
従来例と異なって、F.F車とF.R車の異なった乗り
味(特性)を走行条件や路面状況、あるいは、前進走行
と後進走行などに応じて自在に変えることができる。
【0147】又、エンジン側車輪がスリップすると、こ
の差動回転方向でピストンの追従性を高めたカップリン
グの伝達トルクが急速に立ち上がり、カップリング側車
輪に大きな駆動力が直ちに伝達されるから、発進、加
速、悪路脱出時の操縦性、走行性、安定性などの向上効
果が大きい。
【0148】又、制動時はカップリングの差動制限力が
小さくなるから、A.B.Sとの干渉を避けることがで
きる。
【0149】又、本発明のカップリングを用いれば、上
記のように、優れた操縦性、走行性、安定性とA.B.
Sとの干渉防止効果とを両立させることができる。
【0150】又、速度感応型であるこのカップリング
は、回転差をよく吸収するから、四輪駆動車のタイトコ
ーナーブレーキング現象を効果的に防止する。
【0151】請求項2の発明は、請求項1の構成と同等
の効果を得ると共に、ピストンポンプの圧力によって締
結される摩擦クラッチを用いたことにより、ピストンポ
ンプの駆動抵抗に加えて、摩擦クラッチの摩擦抵抗によ
りカップリングのトルク伝達機能(差動制限機能)が大
幅に強化される。
【0152】又、摩擦クラッチを設けたことによって、
ピストンの追従性を変えた一側回転方向と他側回転方向
とでカップリングの特性差が大きくなるから、例えば、
車両の操縦性、走行性、安定性などをそれだけ広い範囲
で調整することができる。
【0153】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の構成と同等の効果を得ると共に、オイルが遠心力によ
って外側に移動し、これに伴って空気が中心側に移動し
ても、ピストンポンプの吸入口を吐出口より径方向外側
に配置したことにより、空気がピストンポンプに吸い込
まれることが防止され、こうして、カップリングのトル
ク伝達機能(差動制限機能)低下が防止される。
【0154】又、吸入口と吐出口とを別箇所に設けたか
ら、ピストンポンプはチェックバルブを吸入側か吐出側
のいずれか一方に配置するだけで、アクチュエータなど
に作動圧を送ることが可能になり、それだけ、構造が簡
単になり、信頼性が向上し、低コストになる。
【0155】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
のいずれかと同等の効果を得ると共に、ピストンポンプ
の流体にオイルを用いたから、例えば、エアを用いた構
成に較べて、僅かな差動回転数で大きなトルク伝達機能
(差動制限機能)が得られ、このように、差動回転数の
発生に伴うカップリングの作動レスポンスが速くなるか
ら、車両の操縦性、走行性、安定性などの向上効果がそ
れだけ大きくなる。
【0156】請求項5の発明は、請求項4の構成と同等
の効果を得ると共に、アクチュエータのピストンにオリ
フィスを設けてオイルをカップリング内部で循環させる
ように構成したから、ピストンポンプのピストンとカム
との摺動部、特に、追従性を高めた部分の摺動部が充分
に潤滑され、耐久性が大きく向上する。
【0157】又、摩擦クラッチを用いる請求項2の構成
では、循環オイルが摩擦クラッチのクラッチ板を充分に
潤滑するから、焼き付きが防止され、耐久性が向上す
る。
【0158】又、充分に与えられるオイルによって摩擦
クラッチの滑りが安定するから、カップリングのトルク
伝達機能(差動制限機能)が安定する。
【0159】又、オイルを循環させることによって、摩
擦クラッチやピストンポンプなどで部分的に上昇したオ
イル温度が平均化され、カップリングの特性が更に安定
する。
【0160】又、オイル循環路のいずれかにフィルター
を配置すれば、摩擦クラッチやピストンポンプなどから
出る摩耗粉が効果的に除去されてオイルが清浄に保たれ
ると共に、摩耗粉による、ピストンポンプ、特に、ピス
トンとカムの摺動部の異常摩耗や、吸入バルブ、吐出バ
ルブなどの動作不良が防止されるから、カップリングの
正常な機能が保たれ、耐久性が向上する。
【0161】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5
のいずれかと同等の効果を得ると共に、カムの内側に配
置したピストンが遠心力によってカムに押し付けられる
から、カムに対する追従性が向上する。
【0162】又、ピストンの遠心力を利用することによ
ってリターンスプリングをそれだけ弱くすることが可能
になり、リターンスプリングを弱くすれば僅かな差動回
転でもピストンポンプが作動するから、カップリングが
作動する差動回転数範囲と許容差動範囲が低速回転側に
広がって、車両の旋回性やタイトコーナーブレーキング
現象の防止効果がそれだけ向上する。
【0163】又、リターンスプリングを弱くしたことに
よって吐出行程でのカム力に対する抵抗が低減するか
ら、ピストンポンプの吐出圧がそれだけ高くなって有利
である。
【0164】請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6
のいずれかと同等の効果を得ると共に、ピストンポンプ
の高い吐出圧(ピストンの追従性を高めた回転方向)
と、ピストンポンプの低い吐出圧(ピストンの追従性を
低下させた回転方向)と対応する位置に圧力調整手段の
圧力調整ピストンが移動し、スプリングの伸縮によって
それぞれの位置で微移動するから、圧力変化と温度変化
などによるオイルの体積変動と圧力変動とが吸収され
て、カップリングの特性が大幅に安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】各実施形態で用いられ、回転方向に非対称形に
形成されたカムのプロフィールを示す図面である。
【図3】本発明の第2実施形態を示す断面図である。
【図4】従来例の断面図である。
【図5】図4の従来例の要部断面図である。
【符号の説明】
1、123 カップリング 3 入力側トルク伝達部材(入力側トルク伝達軸) 5 出力側トルク伝達部材(出力側トルク伝達軸) 7、125 オイルポンプ(ピストンポンプ) 9 油圧アクチュエータ(アクチュエータ) 11 多板クラッチ(摩擦クラッチ) 13 油圧調整手段(圧力調整手段) 31 シリンダ 33 ピストン 35 カム 37 リターンスプリング 39 吸入側ボールバルブ(チェックバルブ) 41 吐出側ボールバルブ(チェックバルブ) 45 オリフィス 63 カムの頂部 65 カムの底部 93 油圧アクチュエータ9のピストン77に設けられ
たオリフィス 101 油圧調整手段13のアキュムレータ 103 油圧調整ピストン 105 油圧調整手段13のスプリング 113、115、117、119、121 戻り油路 127 オイルポンプ125の吸入口(戻り油路)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のトルク伝達軸と、一方のトルク伝
    達軸側に放射状に配置されたシリンダ及びピストンと、
    他方のトルク伝達軸側に設けられ、カム面に頂部と底部
    とを有するカムと、ピストンをこのカムに押し返すリタ
    ーンスプリングとを有するピストンポンプとを備え、両
    トルク伝達軸の差動回転によってピストンポンプが駆動
    され、その駆動抵抗により両トルク伝達軸の間でトルク
    を伝達するカップリングであって、前記カムの回転角に
    対する半径変化を、頂部から底部にかけて一側回転方向
    では小さくし、他側回転方向では大きくすることによ
    り、ピストンのカムに対する追従性を、一側回転方向で
    は高め、他側回転方向では低下させたことを特徴とする
    カップリング。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発明であって、各トルク
    伝達軸を連結する摩擦クラッチと、ピストンポンプから
    圧力を与えられてこの摩擦クラッチを締結するアクチュ
    エータとを備え、ピストンポンプの駆動抵抗とこの摩擦
    クラッチの摩擦抵抗とによって両トルク伝達軸の間でト
    ルクを伝達することを特徴とするカップリング。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の発明であっ
    て、ピストンポンプの各シリンダにおいて、吐出口より
    径方向外側に吸入口を設けたことを特徴とするカップリ
    ング。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
    記載の発明であって、ピストンポンプが、オイルポンプ
    であることを特徴とするカップリング。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の発明であって、アクチュ
    エータのピストンにオリフィスが設けられ、このオリフ
    ィスを通ったオイルが、摩擦クラッチに与えられた後、
    戻り油路を介しピストンポンプの吸入側に導かれること
    によってオイルが循環することを特徴とするカップリン
    グ。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に
    記載の発明であって、カムが内周に形成され、ピストン
    がカムの内側に配置されたことを特徴とするカップリン
    グ。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に
    記載の発明であって、ピストンポンプの流体流路と連通
    するアキュムレータと、圧力調整ピストンを介してアキ
    ュムレータ中の流体を押圧するスプリングとを有し、流
    体の体積変動と圧力変動とをスプリングの伸縮と圧力調
    整ピストンの移動とによって吸収する圧力調整手段を設
    けたことを特徴とするカップリング。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007085341A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Teleflex Canada Inc 気密容器で使用する熱膨張チャンバーおよびそれを含む油圧ポンプならびにその使用方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007085341A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Teleflex Canada Inc 気密容器で使用する熱膨張チャンバーおよびそれを含む油圧ポンプならびにその使用方法
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