JPH10279846A - 塗膜形成方法 - Google Patents

塗膜形成方法

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JPH10279846A
JPH10279846A JP8529097A JP8529097A JPH10279846A JP H10279846 A JPH10279846 A JP H10279846A JP 8529097 A JP8529097 A JP 8529097A JP 8529097 A JP8529097 A JP 8529097A JP H10279846 A JPH10279846 A JP H10279846A
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Japan
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coating film
aluminum flake
flake pigment
silica particles
paint
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JP8529097A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Kato
和広 加藤
Susumu Umemura
晋 梅村
Masataka Muramatsu
正隆 村松
Koichi Obara
浩一 小原
Takahiko Hamada
孝彦 浜田
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Nippon Paint Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミフレーク顔料を用いたメタリック塗膜
において、塗膜外観にムラのない塗膜を形成する。 【解決手段】 塗料として、樹脂固形分100重量部に
対し0.1〜10重量部の親水性シリカ粒子を含有させ
た塗料を用いることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミフレーク顔
料を用いたメタリック塗膜の形成方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動車車体用などの塗料として、高い意
匠性を付与することができるアルミフレークを含有した
メタリック塗料と呼ばれる塗料が知られている。このよ
うなメタリック塗料により、アルミニウム特有の金属光
沢を有し、かつ見る角度により反射光量が変化するなど
の高い意匠性を有する塗膜を形成することができる。
【0003】メタリック塗膜の意匠性は、当然のことな
がら、アルミフレーク顔料自体の粒子形状等の影響を大
きく受けるものである。従って、メタリック塗膜の意匠
性をさらに高めるため、アルミフレーク顔料自体の特性
改良の検討が進められている。光輝度の鮮明性を高める
ため、アルミフレーク顔料の端部及び表面を平滑化する
ことが検討されている。
【0004】中でも、最近、光輝度の鮮明性及び鮮映性
をさらに高めたアルミフレーク顔料として、「高輝度・
方向性(意匠性)アルミ」と呼ばれるアルミフレーク顔
料が開発されている。この「高輝度・方向性(意匠性)
アルミ」と呼ばれるアルミフレーク顔料は、フレークの
端部及び表面を平滑化し、さらに粒子形状を円板状に近
い形状にしたアルミフレーク顔料である。例えば、平均
粒子径D50を約20μm以下にし、フレークの厚みをや
や大きく調整したアルミフレーク顔料は、優れた鮮映性
を与えるアルミフレーク顔料として検討されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この
「高輝度・方向性(意匠性)アルミ」と呼ばれるアルミ
フレーク顔料を従来と同様にして塗料に含有させた場
合、部分的に明るい部分及び暗い部分が生じ、塗膜外観
にムラを生じるという問題があった。
【0006】本発明の目的は、アルミフレーク顔料を用
いたメタリック塗膜において、塗膜外観のムラがない塗
膜を形成する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルミフレー
ク顔料を含有する塗料を用いてメタリック塗膜を形成す
る方法であり、塗料として、樹脂固形分100重量部に
対し0.1〜10重量部の親水性シリカ粒子を含有させ
た塗料を用いることを特徴としている。
【0008】本発明において、親水性シリカ粒子の含有
量は、上述のように、樹脂固形分100重量部に対し
0.1〜10重量部であり、好ましくは0.3〜7重量
部、より好ましくは0.5〜5重量部である。親水性シ
リカ粒子の含有量が少なすぎると、塗膜外観のムラを減
少させるという本発明の効果が得られなくなり、親水性
シリカ粒子の含有量が多すぎると、メタリック塗膜のフ
リップフロップ性が低下し、艶びけが発生する。
【0009】本発明において用いる塗料中のアルミフレ
ーク顔料の含有量は、特に限定されるものではないが、
塗料中のPWC、すなわち固形分ベースの濃度で、3〜
20重量%が好ましく、さらに好ましくは4〜18重量
%、さらに好ましくは5〜15重量%である。アルミフ
レーク顔料の含有量が少なすぎると、アルミフレーク顔
料特有のメタリック感を充分に付与することができない
場合があり、含有量が多すぎると塗膜の光沢が低下する
傾向にある。
【0010】アルミフレーク顔料に対する親水性シリカ
粒子の相対的な含有量は、使用するアルミフレーク顔料
の種類等に応じて異なるが、一般には、アルミフレーク
顔料100重量部に対し、0.5〜200重量部が好ま
しく、さらに3.0〜50重量部である。アルミフレー
ク顔料に対する親水性シリカ粒子の相対的な含有量が少
なすぎると、塗膜外観のムラを低減するという本発明の
効果が充分に得られない傾向にあり、多すぎると、メタ
リック塗膜のフリップフロップ性が低下し、艶びけが発
生する。
【0011】本発明において用いる親水性シリカ粒子の
粒子径としては、一般に2.0〜100μm程度が好ま
しく、さらに好ましくは3〜50μm、さらに好ましく
は4〜15μm程度である。粒子径が小さすぎると、メ
タリック塗膜のフリップ・フロップ性が低下する傾向に
ある。
【0012】また粒子径が大きすぎると、光沢感が損な
われ、艶ビケが発生する傾向にある。本発明において用
いる親水性シリカ粒子は、SiO2 を主成分とする粒状
の粒子であればよく、例えば、スプレードライ法や、そ
れに伴う粉砕・分級などの方法により製造されるシリカ
粒子を用いることができる。
【0013】また、「親水性」とは、その表面がシリカ
粒子自体の表面やその他の無機物の表面であることを意
味しており、シランカップリング剤や有機チタネートな
どの処理剤で親油性となるような処理が施されていなけ
ればよい。
【0014】本発明において、親水性シリカ粒子の塗料
への配合方法は特に限定されるものではないが、一般に
は塗料に用いる溶剤のペーストとして添加することが好
ましい。ペーストには、必要に応じて架橋樹脂粒子など
の構造粘性付与剤等を添加してもよい。
【0015】本発明の塗膜形成方法は、上述の「高輝度
・方向性(意匠性)アルミ」のように従来の方法でメタ
リック塗料を調製しメタリック塗膜とした場合に、塗膜
外観にムラを生じるようなアルミフレーク顔料に対して
特に有用である。このようなアルミフレーク顔料は、例
えば、塗装工学第29巻No.11(1994)の第4
42頁〜446頁において、グループD及びグループE
として分類されたアルミフレーク顔料が挙げられる。こ
れらの中で、上述のように、平均粒子径D50を約20μ
m以下とし、フレークの厚みをやや大きく調整し、アス
ペクト比を低くしたアルミフレーク顔料が特に鮮明性及
び鮮映性において優れている。
【0016】図4〜図7は、このようないわゆる「高輝
度・方向性(意匠性)アルミ」と呼ばれる、光輝度にお
ける鮮映性及び鮮明性に優れたアルミフレーク顔料の一
例の粒子形態を示す電子顕微鏡写真である。それぞれの
拡大倍率は、300倍(図4)、1000倍(図5)、
3000倍(図6)、及び10000倍(図7)であ
る。
【0017】図8〜図11は、一般的なアミルフレーク
顔料の一例の粒子形態を示す電子顕微鏡写真である。そ
れぞれの拡大倍率は、300倍(図8)、1000倍
(図9)、3000倍(図10)、及び10000倍
(図11)である。
【0018】これらの電子顕微鏡写真の比較からも明ら
かなように、いわゆる「高輝度・方向性(意匠性)アル
ミ」と呼ばれるアルミフレーク顔料は、フレーク表面が
平滑であり、円板状に近い形状を有している。また、一
般的なアルミフレーク顔料では、細かい粒子がアルミフ
レーク顔料の表面に付着していることがわかる。
【0019】本発明において用いるアルミフレーク顔料
は、「高輝度・方向性(意匠性)アルミ」に限定される
ものではなく、その他のアルミフレーク顔料を用いるこ
とができる。また、いわゆる「高輝度・方向性(意匠
性)アルミ」と他のアルミフレーク顔料とを併用しても
よい。さらには、マイカフレーク等のその他の光輝剤と
併用してもよい。
【0020】本発明におけるメタリック塗料の塗料形態
としては有機溶剤型、水性(水溶性、水分散性、エマル
ジョン)、非水分散型のいずれでもよい。また、メタリ
ック塗料中には、必要により、有機・無機の着色顔料及
び/または体質顔料を併用してもよい。
【0021】また、目的に応じて、架橋樹脂粒子(ミク
ロゲル)、硬化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、表面
調整剤等を用いることができる。上記架橋樹脂粒子は、
塗料系に不溶であってかつ該塗料系に安定に分散する架
橋樹脂粒子であり、一般にレオロジーコントロール剤と
して用いられる。架橋樹脂粒子の含有量としては、塗料
中の固形分に対し0.1〜10重量%程度が好ましい。
架橋樹脂粒子の含有量が多すぎると、塗膜外観が低下す
る傾向にある。また架橋樹脂粒子の含有量が少なすぎる
と、適当な粘性を付与することができない。
【0022】このような架橋樹脂粒子としては、例え
ば、特開昭58−129066号公報に開示された重合
体微粒子(C)を用いることができる。すなわち、架橋
樹脂粒子は、>N−R−Yで示される両性イオン基(式
中、Rは置換基を有することもあるC1 〜Cした6 のア
ルキレンもしくはフェニレン基、Yは−COOHまたは
−SO3 H)を有する樹脂の存在下に、水性あるいは有
機媒体中で、2種以上のα,β−エチレン性不飽和基を
有する単量体を共重合体させて製造することができる。
上記両性イオン基を有する樹脂としては、例えば、ヒド
ロキシル基含有アミノスルホン酸型の両性イオン化合物
の存在下にポリエステル樹脂を合成することにより両性
イオン基を導入したポリエステル樹脂が挙げられる。重
合させる単量体としては、分子内に2個以上のラジカル
重合可能なエチレン性不飽和基を有する単量体、または
相互に反応し得る基をそれぞれ担持する2種のエチレン
性不飽和基を有する単量体の少なくとも1種の架橋性単
量体と、架橋性単量体以外の単量体を共重合させる。
【0023】分子内に2個以上のラジカル重合可能なエ
チレン性不飽和基を有する単量体としては、多価アルコ
ールの重合性不飽和モノカルボン酸エステル、多塩基酸
の重合性不飽和アルコールエステル、及び2個以上のビ
ニル基で置換された芳香族化合物などが挙げられる。
【0024】また、相互に反応し得る基をそれぞれ担持
する2種のエチレン性不飽和基を有する単量体として
は、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレートなどのエポキシ基含有エチレン性不飽和単量
体、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのカル
ボキシル基含有エチレン性不飽和単量体などが挙げられ
る。
【0025】また、架橋性単量体以外のα,β−エチレ
ン性不飽和単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸
などのカルボキシル基含有単量体;2−ヒドロキシエチ
ルアクリレートなどのヒドロキシル基含有単量体;アク
リル酸アミドなどの重合性アミド;アルキルアクリレー
トまたはメタクリレート;スチレンなどの重合性芳香族
化合物;エチレン、プロピレンなどのα−オレフィン;
酢酸ビニルなどのビニル化合物などが挙げられる。
【0026】本発明において用いるメタリック塗料のバ
インダーとしては、特に限定されるものではないが、一
般には、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド
樹脂、フッ素系樹脂等の塗膜形成樹脂と、アミノ樹脂及
び/またはブロックポリイソシアネート化合物などの架
橋剤が組み合わせて用いられる。好ましい組成として
は、アクリル樹脂とアミノ樹脂及び/またはブロックイ
ソシネート化合物との組み合わせが挙げられる。塗料中
の好ましい固形分含有量は、製造時30〜70重量%で
あり、塗布時10〜50重量%である。また、形成され
る塗膜の乾燥膜厚は、一般に10〜30μm程度が好ま
しい。
【0027】自動車車体等の塗装において、メタリック
塗料は、図3に示すように、基材であるリン酸塩処理な
どの化成処理を施した鋼板1の上に、電着塗装2及び中
塗塗装3を施した後に塗装される。メタリック塗膜4の
上にはクリヤ塗料が塗装されクリヤ塗膜5が形成され
る。一般に、クリヤ塗料は、ウェット・オン・ウェット
で塗装され、メタリック塗膜4及びクリヤ塗膜5は、い
わゆる2コート1ベークの積層塗膜として形成される。
【0028】中塗塗膜3は、下地欠陥を隠蔽し、上塗塗
装後の表面平滑性の確保と耐チッピング性を付与するた
めに形成されるもので、有機系、無機系の各種着色顔料
及び体質顔料を含む中塗塗料を用いて塗装される。中塗
塗料の着色顔料としては、例えば、有機系のアゾレーキ
系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、フタロシ
アニン系顔料、インジゴ顔料、ペリノン系顔料、ペリレ
ン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔料、
イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料など、無機系の
黄鉛、黄色酸化鉄、ベンガラ、カーボンブラック、二酸
化チタンなど、また体質顔料としては、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、クレー、タルク等が用いられる。標
準的には、カーボンブラックと二酸化チタンを主要顔料
としたグレー系中塗塗料が多用されるが、各種着色顔料
を組み合わせた、いわゆるカラー中塗塗料を用いること
もできる。
【0029】塗料形態としては、有機溶剤型、水性(水
溶性、水分散性、エマルジョン)、非水分散型のいずれ
でもよい。中塗塗料のバインダーとしては、アクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ変性
ポリエステル樹脂などを基本樹脂とし、これにアミノ樹
脂や(ブロック)ポリイソシアネート化合物などの架橋
剤を混合した樹脂、あるいは常温乾燥で硬化することが
できる2液型ポリウレタン樹脂やシリコーン樹脂などを
用いることができる。中塗塗料は、このバインダー樹脂
と上記の着色顔料を形成塗膜が所望の色相になるように
配合して調製されるが、固形分含有量は、製造時30〜
70重量%、塗布時10〜50重量%が好ましい。また
塗装形成される中塗塗膜の乾燥膜厚は、25〜50μm
程度が好ましく、さらに好ましくは30〜40μm程度
である。
【0030】この他、中塗塗料として耐チッピング性プ
ライマーと称するチッピング吸収機能を有する塗料を適
用することも可能である。該耐チッピングプライマー
は、単独で中塗塗料とされるほか、中塗塗料の前工程及
び/または後工程として使用することもできる。
【0031】クリヤ塗料5に用いる樹脂成分は、上述し
たメタリック塗料と同系統のものが用いられるが、必要
に応じ、透明性を損ねない範囲で着色顔料や各種添加剤
成分を配合することができる。クリヤ塗膜は、乾燥膜厚
が30〜60μmの塗膜層を少なくとも1層形成するこ
とが好ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例により詳細
に説明する。なお部は、特にことわらない限り、重量部
を意味する。
【0033】〔架橋樹脂粒子の調製〕攪拌加熱装置、温
度計、窒素導入管、冷却管及びデカンターを備えた反応
容器に、ビスヒドロキシエチルタウリン213部、ネオ
ペンチルグリコール208部、無水フタル酸296部、
アゼライン酸376部及びキシレン30部を仕込み昇温
した。反応により生成した水はキシレンと共沸させて除
去した。還流開始より約3時間かけて反応液温を210
℃とし、カルボン酸相当の酸価が135mgKOH/g
になるまで攪拌と脱水とを継続して反応させた。液温を
140℃まで冷却した後、「カージュラE10」(シェ
ル社製のバーサティック酸グリシジルエステル)500
部を30分で滴下し、その後、2時間攪拌を継続して反
応を終了した。酸価55mgKOH/g、水酸基価91
mgKOH/g及び数平均分子量1250の両性イオン
基含有ポリエステル樹脂を得た。
【0034】この両性イオン基含有ポリエステル樹脂1
0部、脱イオン水140部、ジメチルエタノールアミン
1部、スチレン50部及びエチレングリコールジメタク
リレート50部をステンレス製ビーカー中で激しく攪拌
することによりモノマー懸濁液を調製した。また、アゾ
ビスシアノ吉草酸0.5部、脱イオン水40部及びジメ
チルエタノールアミン0.32部を混合することにより
開始剤水溶液を調製した。
【0035】攪拌加熱装置、温度計、窒素導入管及び冷
却管を備えた反応容器に上記両性イオン基含有ポリエス
テル樹脂5部、脱イオン水280部及びジメチルエタノ
ールアミン0.5部を仕込み、80℃に昇温した。ここ
に、モノマー懸濁液251部と開始剤水溶液40.82
部とを同時に60分かけて滴下し、さらに60分反応を
継続した後、反応を終了させた。動的光散乱法で測定し
た粒子径55nmを有する架橋樹脂粒子エマルジョンが
得られた。
【0036】このエマルジョンにキシレンを加え、減圧
下共沸蒸留により水を除去し、媒体をキシレンに置換し
て、固形分含有量20重量%の架橋樹脂粒子のキシレン
溶液を得た。
【0037】〔熱硬化性アクリル樹脂A及びBの調製〕
各表に示した水酸基価、酸価、数平均分子量、及び固形
分を有する熱硬化性アクリル樹脂を調製して用いた。
【0038】〔メタリック塗料の配合〕表1に示す配合
割合で、親水性シリカ粒子のペーストであるシリカペー
スト以外の塗料成分を配合した。
【0039】
【表1】
【0040】〔シリカペーストの配合〕表2に示す配合
割合で、シリカペーストを調製した。なお用いた親水性
シリカ粒子の平均粒子径(凝集粒子径)は4.5μmで
ある。
【0041】
【表2】
【0042】〔メタリック塗料へのシリカペーストの添
加〕上記メタリック塗料100部(固形分約30重量
%)に対し、シリカペースト(固形分14.3重量%)
を卓上ディスパーで攪拌しながら徐々に添加し、均一に
分散した。なおシリカペーストの添加量は、メタリック
塗料の樹脂固形分100部に対し、シリカ固形分が、
0.50部(実施例1)、1.25部(実施例2)、
2.50部(実施例3)、5.00部(実施例4)、1
0.0部(実施例5)となるように添加した。また比較
として、シリカペーストを添加していないもの(比較例
1)及び樹脂固形分100部に対しシリカ固形分が1
5.0部となるように添加したもの(比較例2)も調製
した。
【0043】〔クリヤ塗料の配合〕表3に示す配合割合
で、クリヤ塗料を調製した。
【0044】
【表3】
【0045】〔評価用塗板の作製〕リン酸亜鉛処理し
た、厚さ0.8mm、26cm×18cmのダル鋼板
に、カチオン電着塗料(日本ペイント社製、商品名「パ
ワートップU−50」)を乾燥膜厚が約25μmとなる
ように電着塗装し、160℃、30分間焼き付けた。次
に、電着塗装塗膜の上に、中塗塗料(日本ペイント社
製、商品名「オルガP−5」)を乾燥膜厚が約40μm
となるようにスプレー塗装し、140℃、30分間焼き
付けた。
【0046】冷却後、中塗塗膜の上に、実施例1〜5並
びに比較例1及び2のメタリック塗料を、No.3フォ
ードカップを使って20℃で17秒となるように希釈
し、粘度調整したものを、乾燥膜厚が約16μmとなる
ように手吹き塗装で2ステージ塗装し、約7分間セッテ
ィングした。次に、ウェット・オン・ウェット塗装で、
上記のクリヤ塗料を酢酸エチル/トルエン/ソルベッソ
100/ソルベッソ150=20/50/20/10の
割合で配合した希釈シンナーを用いて、No.4フォー
ドカップを使って20℃で20秒となるように希釈し、
これを乾燥膜厚が約30μmとなるように塗装し、次に
140℃、30分間焼付け、評価用塗板を作製した。
【0047】〔外観評価〕実施例1〜5並びに比較例1
及び2の塗板について、目視外観、意匠性、外観ムラを
評価した。
【0048】目視外観については、塗膜の外観を目視に
より、以下の基準で評価した。 ○:良好 △:かすかにボケた感じがする ×:若干ボケた感じがする
【0049】意匠性については、以下の基準で評価し
た。 ○:あり △:若干問題あり ×:無し
【0050】ムラについては、分光光度計を用いて評価
した。図12に示すように、塗板に対し法線方向から3
0°の傾斜角で光を入射して点線で示すように反射さ
せ、この正反射光から95°の角度で光を受光すること
により、いわゆるシェードの測定角度で明度/L値を測
定しムラを定量化した。なお、分光光度計としては、ミ
ノルタ製CR−353を用いた。
【0051】図13に示すように、塗板における明度/
L値の測定は、X方向に8箇所、Y方向に12箇所、合
計96箇所で行った。表4は、実施例2の塗膜の各測定
箇所における明度/L値の値を示しており、表5は比較
例1の塗膜の測定値を示している。
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】
【0054】図1は、表4に示す測定結果を図式化した
ものであり、図2は表5に示す測定結果を図式化したも
のである。図1から明らかなように、実施例2の塗膜
は、図2に示す比較例1の塗膜に比べ、ムラが著しく小
さくなっていることがわかる。
【0055】同様にして、その他の実施例及び比較例に
ついても評価し、塗膜外観のムラを以下の基準で評価し
た。 5:極めて良好である。 4:良好である 3:ほぼ良好である。 2:低位である。 1:著しく低位である。
【0056】以上の評価結果を表6に示す。
【0057】
【表6】
【0058】表6から明らかなように、本発明に従い形
成されたメタリック塗膜は塗膜外観のムラが少なく、意
匠性に優れていることがわかる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、アルミフレーク顔料を
用いたメタリック塗膜において、外観にムラのない塗膜
を形成することができる。
【0060】従って、いわゆる「高輝度・方向性(意匠
性)アルミ」と呼ばれる光輝度における鮮明性及び鮮映
性に優れたアルミフレーク顔料を用いて、ムラがなく、
意匠性に優れたメタリック塗膜を形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における塗膜のムラをシェード
の明度/L値で評価した結果を示す図。
【図2】本発明の比較例における塗膜のムラをシェード
の明度/L値で評価した結果を示す図。
【図3】本発明のメタリック塗料を、自動車車体等の基
材上に形成させた時の積層塗膜を示す断面図。
【図4】いわゆる「高輝度・方向性(意匠性)アルミ」
と呼ばれるアルミフレーク顔料の粒子形態を示す電子顕
微鏡写真。
【図5】いわゆる「高輝度・方向性(意匠性)アルミ」
と呼ばれるアルミフレーク顔料の粒子形態を示す電子顕
微鏡写真。
【図6】いわゆる「高輝度・方向性(意匠性)アルミ」
と呼ばれるアルミフレーク顔料の粒子形態を示す電子顕
微鏡写真。
【図7】いわゆる「高輝度・方向性(意匠性)アルミ」
と呼ばれるアルミフレーク顔料の粒子形態を示す電子顕
微鏡写真。
【図8】従来の一般的なアルミフレーク顔料の粒子形態
を示す電子顕微鏡写真。
【図9】従来の一般的なアルミフレーク顔料の粒子形態
を示す電子顕微鏡写真。
【図10】従来の一般的なアルミフレーク顔料の粒子形
態を示す電子顕微鏡写真。
【図11】従来の一般的なアルミフレーク顔料の粒子形
態を示す電子顕微鏡写真。
【図12】分光光度計を用いて測定するシェードの測定
方法を説明するための模式図。
【図13】塗膜外観のムラを評価するための塗板におけ
る測定箇所を示す平面図。
【符号の説明】
1…鋼板 2…電着塗装塗膜 3…中塗塗膜 4…メタリック塗膜 5…クリヤ塗膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村松 正隆 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 小原 浩一 愛知県高浜市新田町3丁目1番5号 日本 ペイント株式会社愛知事業所内 (72)発明者 浜田 孝彦 愛知県高浜市新田町3丁目1番5号 日本 ペイント株式会社愛知事業所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミフレーク顔料を含有する塗料を用
    いてメタリック塗膜を形成する方法において、 前記塗料として、樹脂固形分100重量部に対し0.1
    〜10重量部の親水性シリカ粒子を含有させた塗料を用
    いることを特徴とする塗膜形成方法。
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