JP2005081225A - 金属感を有するプラスチック自動車部品の製造方法 - Google Patents

金属感を有するプラスチック自動車部品の製造方法 Download PDF

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輝幸 山口
Kiyoshi Yoneyama
潔 米山
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正夫 山口
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浩一 宮永
Yusuke Shimizu
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Abstract

【課題】表面に優れたクロムメッキ調の金属感を有し且つ耐候性を有するプラスチック自動車部品を簡易に製造することができる方法を提供すること。
【解決手段】プラスチック自動車部品表面に黒色塗膜を形成し、その塗膜上にセルロースアセテートブチレート樹脂、アクリル樹脂及びその架橋剤からなるベース樹脂成分と光輝顔料成分とを含有するメタリック塗料を塗装してメタリック塗膜を形成すること、該メタリック塗膜はクロムメッキ調の金属感を呈する程度に光透過性であることからなる、表面にクロムメッキ調の金属感を有するプラスチック自動車部品の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は表面に金属感を有するプラスチック自動車部品の製造方法に関し、より詳しくは、表面に優れたクロムメッキ調の金属感を有し且つ耐候性を有するプラスチック自動車部品の製造方法に関する。
自動車の内外装に使用されているプラスチック自動車部品においては、従来から、美観等を付与するために、その表面にメタリック感を付与する方法が広く利用されている。メタリック感を付与する方法としては、プラスチック自動車部品表面を、
(1)クロムメッキ処理する方法、
(2)メタリック塗料で塗装する方法、
(3)蒸着金属膜の粉砕物を用いた塗料で塗装する方法、
等が代表的な方法として知られている。
しかしながら、上記(1)の方法を実施するためには、プラスチック表面に導電性を付与する必要があり、それで無電解メッキ等を施してプラスチック基材の表面に導電層を形成する等の必要がある。また、基材全体をメッキ浴に浸漬する必要があり、それで製造工程が複雑となり、設備上種々の制限がある。
また、上記(2)の方法においては、主としてアルミペースト顔料を含む塗料を塗装してアルミペースト顔料で意匠性を表現している(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。しかし、アルミペースト顔料の反射光では、前記(1)の方法によるクロムメッキ処理に比べて意匠性の点で劣る等の問題がある。
近年、上記(3)の方法として、蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料を含むメタリック塗料を塗装する方法が提案されている(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5及び特許文献6参照。)。しかしながら、蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料は、酸性物質やアルカリ物質に対して不安定であり、かつ配向性が悪く、ムラになり易い等の問題がある。
特開平11−10062号公報 特開平11−19588号公報 特開2003−113348号公報 特開2000−176365号公報 特開平11−343431号公報 特開平11−80620号公報
本発明は、上記のような従来技術の課題を背景になされたものであり、表面に優れたクロムメッキ調の金属感を有し且つ耐候性を有するプラスチック自動車部品を簡易に製造することができる方法を提供することを目的としている。
本発明者等は、上記の目的を達成するために鋭意研究を行った結果、下塗りとして黒色塗膜を形成し、その黒色塗膜表面に、特定組成のベース樹脂成分と光輝顔料成分を含有するメタリック塗料を塗装してメタリック塗膜を形成し、この場合に、下塗りの黒色塗膜が透けて見える程度に光透過性のメタリック塗膜を形成することでプラスチック自動車部品表面に優れたクロムメッキ調の金属感を付与することができ且つ耐候性を付与することができることを見いだし、本発明を完成した。
即ち、本発明の、表面に優れたクロムメッキ調の金属感を有するプラスチック自動車部品の製造方法は、プラスチック自動車部品表面に黒色塗膜を形成し、その塗膜上にセルロースアセテートブチレート樹脂、アクリル樹脂及びその架橋剤からなるベース樹脂成分と光輝顔料成分とを含有するメタリック塗料を塗装してメタリック塗膜を形成すること、該メタリック塗膜はクロムメッキ調の金属感を呈する程度に光透過性であることを特徴とする。
本発明の製造方法により、表面に優れたクロムメッキ調の金属感を有し且つ耐候性を有するプラスチック自動車部品を簡易に製造することが可能になる。
本発明に従ってメタリック塗膜するプラスチック自動車部品は、自動車部品として必要な強度、耐衝撃性等の特性を有する樹脂であればいかなる樹脂で製造されたものでもよく、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアリルジグリコールカーボネート樹脂等で製造されたものである。
本発明においては、プラスチック自動車部品表面に黒色塗膜を形成する必要がある。この黒色塗膜は黒色塗料を塗装することにより形成され、ここで使用する黒色塗料としては、一般にプラスチック基材用のプライマーとして使用されている黒色塗料を使用することができる。
これらのプライマーとして、有機、無機を問わず使用することができる。有機プライマーの例として、ナイロン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、有機変性シリコーン樹脂(例えば、アクリルシリコーン樹脂)、塩化ゴム樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂及びメラミン樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種の有機樹脂を固形分として10質量%以上含有する有機プライマー組成物等を挙げることができる。
無機プライマーの例として、シリコーン樹脂などの無機樹脂を固形分として90質量%以上含有する無機プライマー組成物等を挙げることができる。
なお、本発明で使用する黒色プライマーは、一般的には、上記で説明した樹脂組成物に、カーボンブラックや黒色顔料等を樹脂固形分100質量部当たり2〜3質量部程度となる量比で配合したものである。
本発明においては、黒色プライマーの塗装で形成される黒色塗膜の乾燥膜厚は好ましくは10〜20μmであり、より好ましくは13〜17μmである。黒色塗膜の乾燥膜厚が10μm未満である場合には、黒色塗膜の隠蔽力が不十分で、下地であるプラスチック基材が透けて見えてしまう傾向があり、このような場合には本発明で目的としているクロムメッキ調の金属感が不十分となる傾向があるので好ましくない。逆に黒色塗膜の乾燥膜厚が20μmを越える場合には、黒色塗膜上に形成されるメタリック塗膜となじみやすくなる傾向があり、このような場合には本発明で目的としているクロムメッキ調の金属感が不十分となる傾向があるので好ましくない。
本発明においては、黒色塗膜上にメタリック塗料を塗装するのであるが、このメタリック塗料は、黒色塗膜が未乾燥の間に、または乾燥した後に塗装することができる。
本発明においては、耐候性を確保するために、セルロースアセテートブチレート樹脂、アクリル樹脂及びその架橋剤からなるベース樹脂成分と光輝顔料成分とを含有するメタリック塗料を塗装する。
本発明で用いるセルロースアセテートブチレート樹脂としては、セルロースの部分アセチル化物をブチルエステル化して得られるセルロース誘導体またはその変性物があり、既に公知のものを制限なく用いることができる。具体的には、イーストマンケミカル社製の商品名「CAB381−0.5」、「CAB551−0.2」、「CAB531−1」等を挙げることができる。
本発明で用いるアクリル樹脂はアクリル系モノマーから製造することができる。そのようなアクリル系モノマーとして、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、i−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、トリデシルアクリレート、ステアリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−ブトシキエチルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、アリルアクリレート、グリシジルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリル酸、アクリル酸ソーダ、トリメチロールプロパンアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等のアクリル酸エステル、アクリル酸及びアクリル酸塩モノマーを挙げることができる。
更に、アクリル樹脂の製造に用いることのできるアクリル系モノマーとして、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、アリルメタクリレート、エチレングリコールメタクリレート、トリエチレングリコールメタクリレート、テトラエチレングリコールメタクリレート、1,3−ブチレングリコールメタクリレート、トリメチロールプロパンメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩メタクリレート、メタクリル酸、メタクリル酸ソーダ等のメタクリル酸エステル、メタクリル酸及びメタクリル酸塩モノマーを挙げることができる。
また、上記したアクリル系モノマー成分に加えて、共重合成分として、アクリルアミド、アクリロニトリル、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のビニルモノマー、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有エチレン性不飽和モノマー、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のカルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマー、ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等の水酸基含有エチレン性不飽和モノマーを用いることができる。
アクリル樹脂の製造方法としては、通常の溶液重合法によって高分子量の樹脂を合成した後、薄膜加熱減圧法等によって溶媒を除去して固形樹脂を製造する方法や、懸濁重合法により樹脂を合成した後、スプレードライ法等により水分を除去して固形樹脂を製造する方法等がある。
上記のようなアクリル樹脂のための架橋剤として、アクリル樹脂中の反応極性基がグリシジル基の場合には、セバチン酸、ドデカジカルンボン酸等の多官能カルボキシル基含有化合物や、多官能酸無水物等を用いることができ、また、アクリル樹脂中の反応極性基が水酸基であるか、水酸基とカルボキシル基の両方である場合には、ブロックイソシアネート樹脂、メラミン樹脂等を用いることができる。
架橋剤として使用できるブロックイソシアネート樹脂として、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート等のイソシアネートモノマーとトリメチロールプロパンとを付加反応させて樹脂化したイソシアネート樹脂や、多官能化したイソシアネート樹脂、水添して多官能化したイソシアネート樹脂等をカプロラクトンやオキシム類でブロックしたブロックイソシアネート樹脂を挙げることができる。
これらのブロックイソシアネート樹脂を架橋剤として使用する場合には、固形樹脂粒子の安定性を確保する必要性から、ブロックイソシアネート樹脂単体でも固形になる樹脂が好ましく、イソホロンジイソシアネートからの樹脂をε−カプロラクトンでブロックしたブロックイソシアネート樹脂等が好ましい。しかし、液状のブロックイソシアネート樹脂でも、添加配合量、顔料の配合量等を調整することにより、あるいは、ガラス転移温度の高いアクリル樹脂、ポリエステル樹脂等と組み合わせることにより使用することができる。
本発明においては、光輝顔料成分として通常のメタリック塗料に用いられているものを用いることができ、例えば、アルミニウム粉末、銅粉、ブロンズ粉、二酸化チタンコーティング雲母粉末、雲母状酸化鉄粉末等の金属粉末顔料等を挙げることができる。
本発明で用いるメタリック塗料は、上記の成分からなるベース樹脂成分並びに光輝顔料成分を必須成分として含有する以外に、必要に応じて着色顔料、有機溶剤、塗面調整剤、硬化触媒、その他の顔料、顔料分散剤等の添加剤等を含有していてもよい。
上記の着色顔料として、例えば、二酸化チタン、亜鉛華、鉛白、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛、朱、カドミウム赤、アンチモン朱、ベンガラ、紺青、群青、コバルト青、酸化クロム緑、ギネー緑、クロム緑、亜鉛緑、酸化鉄等の無機顔料や、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系等の有機顔料を挙げることができる。
上記の有機溶剤として、例えば、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、アルコール類、エステル類、エーテル類、ケトン類等を挙げることができ、具体的には、トルエン、キシレン、メチルナフタレン、ナフサ、ミネラルスピリット、シクロヘキサン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、グリコールモノエチルエーテル、グリコールモノブチルエーテル、グリコールモノメチルエーテルアセテート、グリコールモノエチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等を挙げることができる。これらの溶剤はそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いるメタリック塗料においては、ベース樹脂成分としてのアクリル樹脂固形分とセルロースアセテートブチレート樹脂固形分とが質量比で100:45〜55となる量で存在することが好ましく、100:48〜52となる量で存在することがより好ましい。アクリル樹脂及びセルロースアセテートブチレート樹脂が上記の範囲をはずれる質量比で存在している場合には、メタリック塗膜において乱反射が多く、金属光沢が鈍くなる傾向があるので好ましくない。
本発明で用いるメタリック塗料における架橋剤の配合量については、例えば、水酸基含有アクリル樹脂と(ブロック)ポリイソシアネート化合物との配合割合については、水酸基含有アクリル樹脂の水酸基数と(ブロック)ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基数との比が好ましくは1:0.6〜1.5、より好ましくは1:0.8〜1.2となる範囲の量であることが好適である。配合割合の上記の比が1:0.6を下回ると塗膜の耐候性、耐汚染性、耐水性などが低下する傾向があり、一方、上記の比が1:1.5を上回ると塗膜の耐汚染性、耐候性などが低下する傾向がある。
本発明で用いるメタリック塗料においては、ベース樹脂成分の固形分と光輝顔料成分とが質量比で100:25〜35であることが好ましく、100:28〜32であることがより好ましい。ベース樹脂成分及び光輝顔料成分が上記の範囲をはずれる質量比で存在している場合には、メタリック塗膜において乱反射が多く、金属光沢が鈍くなる傾向があるので好ましくない。
本発明においては、表面に優れたクロムメッキ調の金属感を有するプラスチック自動車部品を製造するためには、メタリック塗膜が黒色塗膜の透視が可能でクロムメッキ調の金属感を呈する程度に光透過性であることが必須である。光不透過性であったり、光透過率が低すぎる場合には、下層の黒色塗膜を透視することができなくなり、従来のメタリック塗膜と差異がなく、表面に優れたクロムメッキ調の金属感を有するプラスチック自動車部品を得ることができない。逆に光透過率が高すぎる場合には、下層の黒色塗膜の影響が強すぎてほとんど黒色塗膜となり、メタリック性が不十分となる傾向があるので好ましくない。本発明においては、波長範囲400〜700nmで測定したメタリック塗膜の光透過率が20〜50%程度であることが好ましく、45〜50%程度であることがより好ましい。
メタリック塗膜の光透過率はメタリック塗膜中の光輝顔料の種類、大きさ、形状、樹脂の種類等によって変化するが、本発明においては、上記の光透過率の範囲を考慮して、一般的には、メタリック塗膜の乾燥膜厚が1〜2μmとなるように塗装することが好ましく、乾燥膜厚が1.3〜1.7μmとなるように塗装することがより好ましい。
本発明においては、上記のメタリック塗膜の表面に、更にクリヤー塗料を塗装してクリヤー塗膜を形成することもできる。クリヤー塗料における塗膜構成成分としては基体樹脂及び架橋剤からなる熱硬化性樹脂組成物が好ましい。基体樹脂として、公知の樹脂の中から適宜選択して使用することができる。具体的には、水酸基、アミノ基、ブロックイソシアネート基、カルボキシル基及びエポキシ基等からなる群から選ばれた少なくとも1種の架橋性官能基を1分子中に2個以上有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等が特に好適である。
また、架橋剤としては、上記の架橋性官能基と架橋硬化することができるメラミン樹脂、ブロックポリイソシアネート化合物、カルボキシル基含有化合物等を挙げることができる。
上記した黒色塗料、メタリック塗料及びクリヤー塗料の塗装方法としては、公知の塗装方法から適宜選択して使用することができるが、通常はエアースプレー、エアレススプレー、静電塗装等で実施する。
以下に、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明する。なお、以下の実施例及び比較例において、「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準で示す。
<黒色塗料の調製>
ヒタロイド3901(日立化成工業株式会社製商品名、アクリル樹脂、NV50%)75部、スミジュールN−75(住友バイエルウレタン株式会社製商品名、HDIビュウレット型ポイリイソシアネート)7部、カーボンブラック3部、分散剤レシチン(味の素製油株式会社製、脂肪酸油脂)0.1部及び溶剤(酢酸ブチル、キシレン、メトキシブチルアセテート及びメトキシプロピルアセテートの混合物)21.9部からなる配合物をディスパーにより混合して黒色塗料を調製した。
<メタリック塗料の調製>
アクリディックA−804(大日本インキ化学工業株式会社製商品名、アクリル樹脂、NV50%)10部、CAB381−05(イーストマンケミカル社製商品名、セルロースアセテートブチレート樹脂、NV10%)25部、スミジュールN−75(住友バイエルウレタン株式会社製商品名、HDIビュウレット型ポイリイソシアネート)5部、アルミペースト7160NS(東洋アルミ株式会社製商品名;NV70%)3部、分散剤デスパロン4200−10(楠本化成株式会社製商品名;脂肪酸アマイドワックスNV10%)1部及び溶剤(酢酸ブチル、酢酸エチル、トルエン、キシレン、メトキシブチルアセテート及びソルベッソ150の混合物)61部からなる配合物をディスパーにより混合してメタリック塗料を調製した。
<クリアー塗料の調製>
アクリディックBU−955(大日本インキ化学工業株式会社製商品名、アクリル樹脂
、NV60%)75部、スミジュールN−75(住友バイエルウレタン株式会社製商品名、HDIビュウレット型ポイリイソシアネート)15部、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ社製)2部、添加剤BYK−331(ビックケミージャパン社製商品;ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン)1部及び溶剤(酢酸ブチル、トルエン、メトキシブチルアセテート及びメチルイソブチルケトンの混合物)22部からなる配合物をディスパーにより混合してクリアー塗料を調製した。
<実施例1>
ABS樹脂板の表面に上記の黒色塗料を乾燥膜厚が15μmとなるように塗装し、乾燥して黒色塗膜を形成した。その黒色塗膜の上に上記のメタリック塗料を乾燥膜厚が1.5μmとなるように塗装し、焼き付けた。完成した塗膜は下層の黒色塗膜が透けて見え、クロムメッキ調の金属感を有する塗膜であった。
<実施例2>
ABS樹脂板の表面に上記の黒色塗料を乾燥膜厚が15μmとなるように塗装し、乾燥して黒色塗膜を形成した。その黒色塗膜の上に上記のメタリック塗料を乾燥膜厚が1.5μmとなるように塗装し、焼き付けた。次いで、上記のクリアー塗料を乾燥膜厚が25μmとなるように塗装し、焼き付けた。完成した塗膜は下層の黒色塗膜が透けて見え、深みのあるクロムメッキ調の金属感を有する塗膜であった。
<比較例1>
ABS樹脂板の表面に上記の黒色塗料を乾燥膜厚が15μmとなるように塗装し、乾燥して黒色塗膜を形成した。その黒色塗膜の上にメタリック塗料を乾燥膜厚が5μmとなるように塗装し、焼き付けた。完成した塗膜はメタリック調の塗膜であったが、そのメタリック塗膜の下層の光透過率が0%であるため、下層の黒色塗膜が全く見えず、クロムメッキ調の金属感は得られなかった。
<比較例2>
ABS樹脂板の表面に上記の黒色塗料を乾燥膜厚が5μmとなるように塗装し、乾燥して黒色塗膜を形成した。その黒色塗膜の上に上記のメタリック塗料を乾燥膜厚が1.5μmとなるように塗装し、焼き付けた。完成した塗膜はメタリック調の塗膜であったが、下層の黒色塗膜が薄すぎるために基材のABS樹脂が透けて見え、クロムメッキ調の金属感は得られなかった。

Claims (5)

  1. プラスチック自動車部品表面に黒色塗膜を形成し、その塗膜上にセルロースアセテートブチレート樹脂、アクリル樹脂及びその架橋剤からなるベース樹脂成分と光輝顔料成分とを含有するメタリック塗料を塗装してメタリック塗膜を形成すること、該メタリック塗膜はクロムメッキ調の金属感を呈する程度に光透過性であることを特徴とする、表面にクロムメッキ調の金属感を有するプラスチック自動車部品の製造方法。
  2. 上記のメタリック塗料において、ベース樹脂成分の固形分と光輝顔料成分とが質量比で100:25〜35となる量で存在しており、かつ、アクリル樹脂固形分とセルロースアセテートブチレート樹脂固形分とが質量比で100:45〜55となる量で存在していることを特徴とする、請求項1記載のプラスチック自動車部品の製造方法。
  3. 波長範囲400〜700nmで測定した上記のメタリック塗膜の光透過率が20〜50%である、請求項1又は2記載のプラスチック自動車部品の製造方法。
  4. 上記の黒色塗膜の乾燥膜厚が10〜20μmであり、上記のメタリック塗膜の乾燥膜厚が1〜2μmであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のプラスチック自動車部品の製造方法。
  5. 上記のメタリック塗膜表面に、更に、クリヤー塗料を塗装してクリヤー塗膜を形成することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のプラスチック自動車部品の製造方法。
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