JPH10279639A - 両性中空重合体粒子、その製造方法、および該粒子を用いた紙塗工用組成物 - Google Patents

両性中空重合体粒子、その製造方法、および該粒子を用いた紙塗工用組成物

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JPH10279639A
JPH10279639A JP9675597A JP9675597A JPH10279639A JP H10279639 A JPH10279639 A JP H10279639A JP 9675597 A JP9675597 A JP 9675597A JP 9675597 A JP9675597 A JP 9675597A JP H10279639 A JPH10279639 A JP H10279639A
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芳春 下川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な不透明度、白色度を示し、吸水性やイ
ンク転移性などの印刷適性に優れ、しかも、製造時の重
合安定性がよく、品質も一様であって、紙塗工用組成物
として有用な両性中空重合体粒子を提供する。 【解決手段】 (1)酸性基含有単量体を含む共重合体
からなる芯重合体、(2)該芯重合体を包囲する中間層
重合体、(3)該中間層重合体を包囲する外層重合体の
少なくとも3層からなる多層構造を有し、かつ、芯重合
体中の酸性基の中和によって形成されたボイドを有し、
さらに、重合後に、pH3〜8の範囲でカチオン性を示
す反応基が導入されてなる両性中空重合体粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両性中空重合体粒
子、その製造方法およびそれを含む紙塗工用組成物に関
する。本発明の両性中空重合体粒子は、有機顔料、断熱
材、不透明化剤などとして水系塗料、紙塗工物などに用
いられるが、特に、紙塗工物として有用である。
【0002】
【従来の技術】従来より、中空重合体粒子を含有する水
性分散液は、水系塗料または紙塗被組成物などの用途に
使用されている。すなわち、中空重合体粒子は、粒子中
に密実均一に重合体が充填された重合体粒子と比べて、
光を良く散乱させ、光の透過性を低くするので、隠蔽剤
や不透明度、白色度などの光学的性質に優れた有機顔料
として水系塗料、紙塗被組成物などの用途で汎用されて
いる。
【0003】また、両性中空重合体粒子は、良好な不透
明度や白色度を示すほか、吸水性およびインク転移性な
どの印刷適性に優ることが示されている。例えば、特開
平3−74441号公報には、2段階重合により、両性
乳化剤を含有する不活性液体によって膨潤されたコアを
有するコア/シェル型重合体粒子を形成させ、次いで発
泡処理および必要に応じ不活性液体の除去処理を行う方
法により、得られる両性中空重合体粒子が記載されてい
る。この両性中空重合体粒子は、上記のように可視光線
の散乱性、不透明度、吸水性およびインク転移性が良好
であって、この両性中空重合体粒子を用いた紙塗工用組
成物から得られる塗工紙は白色度、印刷適性および剛性
に優れている。
【0004】しかしながら、この両性中空重合体粒子
は、いくつかの問題点を抱えている。すなわち、(イ)
両性石けん乳化剤を用いて乳化重合により製造されるた
め、重合安定性に乏しい、(ロ)発泡法による中空形成
によって均一な中空度の中空重合体粒子を形成すること
が困難であり、品質の安定性に問題があり、また、
(ハ)コアを膨潤させるための不活性液体としての多量
の有機溶媒の使用は安全上問題があるとともに、有機溶
媒の除去・回収工程が必要であって、工業的な有利でな
い、という問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような従来知られている両性中空重合体粒子が有する
問題点を解決し、良好な不透明度、白色度、吸水性、イ
ンク移転性などの特性を有する両性中空重合体粒子であ
って、重合安定性および重合体の品質の安定性を損うこ
となく工業的有利に製造することができる両性中空重合
体粒子およびその水性分散液を提供することにある。本
発明の他の目的は、そのような両性中空重合体粒子およ
びその水性分散液を安定して形成することができ、工業
的有利に製造することができる方法を提供するにある。
【0006】さらに、他の目的は、不透明度、白色度、
吸水性、インク移転性などの特性に優れた塗工紙を与え
る紙塗工用組成物を提供することにある。発明者らは、
酸性基含有単量体単位を比較的多量に含む共重合体から
なる芯重合体、該芯重合体を包囲する中間層重合体およ
び該中間層重合体を包囲する外層重合体からなる少なく
とも3層構造を有する重合体粒子の水性分散液を塩基で
処理して中空重合体粒子を形成し、次いで、該中空重合
体粒子の表面にpH3〜8の範囲でカチオン性を示す官
能基を導入することによって上記目的が達成されること
を見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、(1)酸性基含有単量体10〜50重量%およびこ
れと共重合可能なモノエチレン系不飽和単量体90〜5
0重量%とを共重合してなる芯重合体、(2)モノエチ
レン系不飽和単量体を単独重合するか、または、該単量
体88重量%以上と酸性基含有単量体12重量%以下と
を共重合することによって形成された、実質的に上記芯
重合体を包囲する少なくとも1層の中間層重合体、
(3)モノエチレン系不飽和単量体を単独重合するか、
または該単量体97重量%以上と酸性基含有単量体3重
量%以下とを共重合することによって形成された、実質
的に上記中間層重合体を包囲する外層重合体からなる少
なくとも3層構造を有し、かつ、芯重合体に含まれる酸
性基の少なくとも一部が中和されることによって形成さ
れた少なくとも一つのボイドを有する中空重合体粒子で
あって、pH3〜8の範囲でカチオン性を示す官能基を
粒子表面に含有することを特徴とする両性中空重合体粒
子が提供される。
【0008】本発明によれば、他の一面において、上記
のような特徴を有する両性中空重合体粒子の水性分散液
が提供される。さらに、本発明によれば、(1)酸性基
含有重合体10〜50重量%およびこれと共重合可能な
モノエチレン系不飽和単量体90〜50重量%との単量
体混合物を共重合することによって芯重合体粒子を調製
し、(2)上記芯重合体粒子の存在下に、モノエチレン
系不飽和単量体を単独重合するか、または、該単量体8
8重量%以上と酸性基含有単量体12重量%以下とを共
重合することによって、実質的に該芯重合体粒子を包囲
する少なくとも1層の中間層重合体を形成し、(3)上
記芯重合体粒子を包囲する中間層重合体が形成された重
合体粒子の存在下に、モノエチレン系不飽和単量体を単
独重合するか、または該単量体97重量%以上と酸性基
含有単量体3重量%以下とを共重合することによって、
実質的に上記中間層重合体を包囲する外層重合体を形成
し、(4)得られた少なくとも3層構造を有する重合体
粒子を含有する水性分散液に塩基を添加して該分散液の
pHを7以上として中空重合体粒子を形成し、(5)次
いで、該粒子表面にpH3〜8の範囲でカチオン性を示
す官能基を導入する、上記(1)〜(5)の工程を含む
ことを特徴とする両性中空重合体粒子の製造方法が提供
される。
【0009】さらに、本発明によれば、他の一面におい
て、上記の(1)〜(4)の工程を含むことを特徴とす
る両性中空重合体粒子の水性分散液の製造方法が提供さ
れる。さらに、本発明によれば、他の一面において、顔
料および、該顔料に対し0.1〜50重量%の請求項1
記載の両性中空重合体粒子を含有してなる紙塗工用組成
物が提供される。
【0010】
【発明の実施形態】本発明の両性中空重合体粒子は、芯
重合体、中間層重合体および外層重合体からなる少なく
とも3層構造を有し、かつ、芯重合体に比較的多量に含
まれる酸性基の少なくとも一部が中和されることによっ
て形成された少なくとも一つのボイドを有し、さらにそ
のような中空重合体粒子の表面にカチオン性官能基を導
入したものである。
【0011】芯重合体 芯重合体は、酸性基含有単量体10〜50重量%、好ま
しくは15〜40重量%およびこれと共重合可能なモノ
エチレン系不飽和単量体90〜50重量%、好ましくは
85〜60重量%とを共重合して得られる。酸性基含有
単量体の量が過小であると、塩基処理工程において重合
体粒子中に塩基が浸透し難くなり、重合体粒子中にボイ
ドの形成が困難となる。また、その量が過大であると、
芯重合体が中間層重合体や外層重合体の外側へ移動し易
くなり、重合の安全性が損われる。
【0012】本発明で使用する酸性基含有単量体は酸性
を示す官能基を有する単量体であって、その具体例とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイ皮
酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、ブテントリカ
ルボン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸;イタコン
酸モノエチル、フマル酸モノブチル、マレイン酸モノブ
チルなどの不飽和ジカルボン酸のモノアルキルエステル
などのカルボキシル基含有単量体、ならびにスチレンス
ルホン酸などのスルホン酸基含有単量体などを挙げるこ
とができる。これらの酸性基含有単量体は、それぞれ単
独で、または2種以上を組み合わせて使用することがで
きる。過度に親水性が強い酸では酸性基が重合体粒子の
外側に局在し易く、中間層重合体による芯重合体の被覆
が困難となったり、重合体粒子内のボイドの形成が困難
になる。
【0013】酸性基含有単量体の中でもモノカルボン酸
およびジカルボン酸のモノエステルが好ましく用いられ
る。これらの中でもメタクリル酸が最も好ましい。共重
合体の形成に使用するモノエチレン系不飽和単量体と
は、酸性基含有単量体と共重合可能な酸性基を含有しな
いモノエチレン系不飽和単量体を意味し、そのような単
量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、ハロゲン化スチレンなどの芳
香族ビニル単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリ
ル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなど
の(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブト
キシメチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アク
リルアミドおよびその誘導体;ブタジエン、イソプレン
などのジエン系単量体;酢酸ビニルなどのカルボン酸ビ
ニルエステル;塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル;塩
化ビニリデンなどのハロゲン化ビニリデン;ビニルピリ
ジンなどを挙げることができる。これらの単量体の中で
も(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。これらの単
量体は、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせ
て使用することができる。
【0014】また、例えば、ジビニルベンゼン、ジアリ
ルフタレート、アリル(メタ)アクリレート、エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレートなどの架橋性単量体
を必要に応じて使用することができる。ただし、架橋性
単量体を多量に使用するとボイド形成が困難になるの
で、その量は安定なボイド形成が維持できる範囲にとど
めるべきである。
【0015】芯重合体を形成する重合方法としては、通
常、乳化重合法が採られる。ただし、他の重合法によっ
て得られた重合体を転相法によってラテックスとしても
よい。重合方式としては、回分式、半連続式、連続式な
どのいずれの方式を採用してもよい。重合温度は、低
温、高温のいずれでもよい。重合圧力、重合時間も格別
限定されることなく、公知の条件が採られる。また、重
合用副資材としては、公知のもの、例えば、各種乳化
剤、重合開始剤、キレート剤、電解質、分子量調整剤、
界面活性剤などの各種添加剤を使用することができる。
【0016】また、芯重合体の形成はシード(核重合
体)を用いて重合を行うことが望ましい。シードを使用
すれば生成する重合体粒子の径を制御することが容易と
なる。シードとして用いる核重合体の組成は格別限定さ
れないが、酸性基含有単量体20〜60重量%およびこ
れと共重合可能なモノエチレン系不飽和単量体80〜4
0重量%とを共重合してなる重合体が好ましい。また、
核重合体粒子そのものの形成をシード重合によって行う
ことも可能である。重合反応における単量体の転化率は
通常90重量%以上、好ましくは97重量%以上であ
り、生成する共重合体の組成は使用した単量体混合物の
組成とほぼ同じである。
【0017】中間層重合体 中間層重合体は、実質的に芯重合体を包み込むものであ
り、芯重合体と表面層重合体に挟まれているものであ
る。中間層重合体は、芯重合体粒子の存在下に、エチレ
ン系不飽和単量体を単独でするか、または、モノエチレ
ン系不飽和単量体88重量%以上と酸性基含有単量体1
2重量%以下とを共重合することにより芯重合体の外周
に形成される。好ましくは、中間層はモノエチレン系不
飽和単量体97〜91重量%と酸性基含有単量体3〜9
重量%との共重合により形成される。なお、中間層は単
一の重合体層で形成されていてもよく、または、複数の
重合体層で形成されていてもよい。複数の重合体層で形
成される場合、それぞれの層が上記組成に関する要件を
満足する限り、それぞれの重合体層の組成は格別限定さ
れるものではない。
【0018】中間層重合体形成用単量体混合物中に少量
の酸性基含有単量体が含まれると、塩基処理時に重合体
が膨潤し易くなり、得られる中空重合体粒子の殻厚が適
切なものとなり、また、塩基処理時の安定性が向上する
ので好ましい。ただし、中間層重合体中の酸性基含有単
量体単位の量が12重量%を超えると、芯層重合体が外
表面に向って移動し、塩基処理時に重合体が溶解され易
くなり、得られる中空重合体粒子の粒径が小さくなる。
【0019】中間層重合体の形成に用いるモノエチレン
系不飽和単量体の具体例としては芯重合体の形成に用い
る共重合可能なモノエチレン系不飽和単量体として例示
したものと同様な単量体を挙げることができ、また、こ
れと共重合される酸性基含有単量体の具体例としては、
同様に芯重合体の形成に用いる酸性基含有単量体として
例示したものと同様な単量体を挙げることができる。
【0020】芯重合体と中間層重合体との重量比(芯/
中間層)は、通常1/99〜50/50、好ましくは5
/95〜40/60、より好ましくは10/90〜30
/70の範囲である。中間層重合体の量が過小であると
重合時または塩基処理時に芯重合体が外層重合体の外側
に移動して、やはりボイド形成が困難となる。中間層重
合体を形成するための重合方法としては、通常は乳化重
合法が採用され、また、回分式、連続式、半連続式など
いずれの方式も採用でき、また、重合条件および重合用
副資材については芯重合体の場合と同様に公知の条件お
よび資材を使用することができる。
【0021】外層重合体 外層重合体は、芯重合体と中間層重合体とからなる重合
体粒子の外周に形成され、これら芯/中間層重合体を実
質的に包み込むものである。必要に応じて、外層重合体
のさらに外周に最外層重合体を形成することができる
が、この場合には、外層重合体は中間層重合体と最外層
重合体との間に介在することになる。
【0022】本発明の中空重合体粒子を構成する外層重
合体は、芯重合体の外周に中間層重合体が形成された重
合体粒子の存在下に、モノエチレン系不飽和単量体単
独、またはモノエチレン系不飽和単量体97重量%以上
と酸性基含有単量体3重量%以下とからなる単量体混合
物を重合することによって形成される。好ましくは、モ
ノエチレン系不飽和単量体単独、またはモノエチレン系
不飽和単量体99重量%以上と酸性基含有単量体1重量
%以下とからなる単量体混合物が用いられる。
【0023】外層重合体の形成に用いる単量体は、極く
少割合の酸性基含有単量体と、モノエチレン系不飽和単
量体として極めて多割合の芳香族ビニル単量体を含む単
量体混合物が望ましい。このような単量体混合物を用い
ると、塩基処理時の安定性が向上し、凝集物が発生する
恐れが少ないからである。ただし、酸性基含有単量体の
量が3重量%を越えると、塩基処理時に内部の芯層重合
体が重合反応系内に溶けだし易く、得られる中空重合体
粒子の不透明化効果が低下する。また、pH3〜8の範
囲でカチオン性を示す基を導入するのが難しくなる傾向
がみられる。
【0024】モノエチレン系不飽和単量体の具体例とし
ては芯重合体の形成に用いる共重合可能な単量体として
例示したものと同様な単量体を挙げることができる。そ
れらの中でも、好ましいとされる芳香族ビニル単量体の
具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−
メチルスチレンおよびハロゲン化スチレンなどが挙げら
れる。これらの中でもスチレンが最も好ましい。芳香族
ビニル単量体、その他のモノエチレン系不飽和単量体と
共重合される酸性基含有単量体としては、芯重合体形成
用単量体として例示した酸性基含有単量体を挙げること
ができる。
【0025】芯重合体と中間層重合体とからなる重合体
粒子と外層重合体との重量比〔(芯重合体+中間層重合
体)/外層重合体〕は、通常30/70〜80/20、
好ましくは40/60〜75/25の範囲である。外層
重合体の量が過大であると塩基処理時に塩基が浸透し難
く、重合体粒子中にボイドの形成が困難となる。逆に、
外層重合体の量が過小であると、重合時または塩基処理
時に芯重合体が外層重合体の外側に移動して、やはりボ
イドの形成が困難となる。外層重合体を形成するための
重合方法としては、中間層重合体の場合と同様に、通
常、乳化重合法が採用され、また、重合方式、重合条
件、重合用副資材についても同様に公知のものが採られ
る。
【0026】塩基処理 芯重合体、中間層重合体および外層重合体からなる少な
くとも3層構造を有する重合体粒子を含有するラテック
スなどの水性分散液に塩基を添加して水性分散液のpH
を7以上とすることによって、重合体粒子内に少なくと
も一つのボイドが形成される(ボイドは水性分散液を形
成する水性液で充満している)。使用される塩基の具体
例としては、アンモニア;メチルアミンなどの低級アミ
ン;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ムなどのアルカリ金属の水酸化物;水酸化カルシウム、
水酸化マグネシウムなどのアルカリ土類金属の水酸化
物;炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなどのアルカリ金
属(重)炭酸塩;炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウ
ムなどの(重)炭酸アンモニウム塩;などを挙げること
ができる。これらの中でも、アルカリ金属の水酸化物が
好ましい。使用する塩基の量は、前記重合体粒子中の酸
性基の少なくとも一部を中和して、重合体粒子を含有す
る水性分散液のpHを7以上とする量である。
【0027】塩基を水性分散液に添加して、重合体粒子
内部の酸性基を中和させるためには、塩基が重合体粒子
内部に拡散する時間が必要であり、従って、塩基を添加
した後、時間をかけて撹拌を十分に行うことが望まし
い。塩基処理における処理温度は、重合体粒子を十分に
軟化させうる温度以上が好ましい。塩基添加後の処理時
間は、通常15分〜120分程度である。塩基の添加に
より水性分散液の安定性が低下することがあるが、これ
を防ぐために、塩基を添加する前に、アニオン界面活性
剤や非イオン界面活性剤を単独または併用して添加して
もよい。
【0028】塩基処理工程において、特開平3−267
24号公報に開示されている方法に準じて、有機溶剤の
存在下に塩基を添加してもよい。有機溶剤の使用によっ
て重合体粒子が軟化し、塩基の拡散が促進される。有機
溶剤としては、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、
アルコール類、エーテル類、ケトン類、飽和カルボン酸
エステル類などが挙げられる。有機溶剤は、前記重合体
粒子を製造する際に仕込んだ全単量体混合物100重量
部に対して、通常0.1〜1000重量部の範囲で使用
する。使用した有機溶剤は、塩基処理の後、蒸発させて
除去することができる。塩基処理工程において、有機溶
剤のかわりに、重合性単量体を存在させてもよい。重合
性単量体としては、通常、酸性基を含まない単量体を使
用する。重合性単量体は、前記重合体粒子を製造する際
に仕込んだ全単量体混合物100重量部に対して、通常
1〜100重量部、好ましくは20〜50重量部の範囲
で使用する。
【0029】酸処理 塩基処理した重合体ラテックスは、所望により、酸で処
理してラテックスのpHを7未満にすることができる。
酸で処理することによって粒子径、ボイド径を大きくす
ることができる。酸処理に使用される酸は、特に限定さ
れず、その具体例としては、塩酸、硫酸などの鉱酸;酢
酸、マロン酸などの有機酸を挙げることができる。酸処
理工程において、酸として酸性基含有単量体を使用する
ことができる。酸として酸性基含有単量体を使用する場
合には、芯重合体、中間層重合体および外層重合体の合
成に使用した単量体合計100重量部に対して、通常
0.01〜40重量部、好ましくは0.05〜20重量
部、さらに好ましくは0.2〜10重量部の範囲で使用
する。
【0030】また、酸処理工程において、酸性基含有単
量体と共に、これと共重合可能な単量体を共存させても
よい。酸性基含有単量体と共重合可能な単量体を使用す
る場合には、酸性基含有単量体は、最外層用単量体合計
100重量部に対して、通常0.1〜20重量部、好ま
しくは0.5〜10重量部の範囲で使用する。酸性基含
有単量体および共重合可能な単量体の具体例としては芯
重合体について例示したものと同様な単量体が挙げられ
る。酸処理工程における処理温度、処理時間などは、塩
基処理の条件とほぼ同様である。酸の添加により水性分
散液の安定性が低下することがあるが、これを防ぐため
に、酸を添加する前に、アニオン界面活性剤や非イオン
界面活性剤を単独または併用して添加してもよい。
【0031】最外層重合体 塩基処理の後、またはさらに酸処理を行った後、所望に
より、上記外層が形成された重合体粒子の存在下にモノ
エチレン系不飽和単量体を重合することによって外層重
合体の外周に最外層重合体を形成することができる。最
外層の形成に用いる単量体としては、芳香族ビニル単量
体単独または芳香族ビニル単量体90重量%以上および
これと共重合可能なモノエチレン系不飽和単量体10重
量%以下とからなる単量体混合物が好ましい。芳香族ビ
ニル単量体またはそれを主成分とする単量体混合物を重
合することによってガラス転移温度(Tg)の高い最外
層重合体が形成され、得られる中空重合体粒子の不透明
化効果が向上するとともに、粒子同士の融着も防止され
る。
【0032】最外層重合体形成用単量体は、前述のよう
に、塩基処理工程において重合体粒子中への塩基の拡散
を促進するために、塩基処理する重合体の水性分散液中
に添加することができる。また、芳香族ビニル単量体と
共重合する単量体として、酸性基含有モノエチレン系不
飽和単量体を用いることもできる。この酸性基含有単量
体は、前記酸処理工程で説明したように酸処理を目的と
して重合体の水性分散液に添加することができる。芳香
族ビニル単量体に酸性基含有単量体を併用すると、中空
重合体粒子の空隙率が向上する。
【0033】芯重合体、中間層重合体および外層重合体
からなる重合体粒子と最外層重合体との重量比〔(芯重
合体+中間層重合体+外層重合体)/最外層重合体〕
は、通常100/10〜50/100、好ましくは10
0/25〜100/100である。所望ならば、最外層
重合体形成用単量体混合物の一部として、少割合の架橋
性単量体を用いることができる。最外層重合体を形成す
るための重合方法としては、他の層の場合と同様に、通
常、乳化重合法が採用され、また、重合条件、重合用副
資材についても同様に公知のものが採用される。
【0034】カチオン性官能基の導入 本発明においては上記の外層形成後塩基処理された重合
体粒子または最外層が形成された重合体粒子の表面に、
pH3〜8の範囲でカチオン性を示す官能基を導入す
る。このようなカチオン性官能基の導入によって、両性
中空重合体粒子を含む紙塗工用組成物を用いて得られる
塗工紙の吸水性およびインク転移性などの印刷適性が向
上する。
【0035】pH3〜8の範囲でカチオン性を示す官能
基の具体例としてはアミノ基、アンモニウム基などのオ
ニウム塩を形成しうる基が挙げられる。そのような官能
基の導入量は、重合体100g当り通常、0.002〜
0.2g当量、好ましくは0.005〜0.1g当量で
ある。そのような官能基の導入に用いられる最も代表的
な化合物であるジメチルアミノエチルメタクリレート単
量体の量に換算すれば重合体100重量部当たり、通
常、約0.3〜30重量部、好ましくは約0.5〜20
重量部である。
【0036】中空重合体粒子に、pH3〜8の範囲でカ
チオン性を示す官能基を導入する方法としては、中空重
合体粒子の存在下にそのような官能基を有する重合性化
合物を重合することによって官能基含有化合物をグラフ
トする方法、およびそのような官能基を有する化合物を
付加反応によって結合せしめる方法などが挙げられる。
上記グラフト重合反応および付加反応に用いられる官能
基含有化合物の具体例としては下記式で表わされるエチ
レン系不飽和アミンおよびビニルピリジン類が挙げられ
る。
【0037】
【化1】
【0038】 上記式で表わされるエチレン系不飽和アミンの具体例と
しては、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリ
レート、N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジメチル−アミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
レート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリ
レートなどのエチレン系不飽和カルボン酸のアミノアル
キルエステル;N−メチルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)
アクリルアミドなどのエチレン系不飽和カルボン酸のア
ミノアルキルアミド;アミノエチルビニルエーテル、N
−メチルアミノエチルビニルエーテル、N,N−ジメチ
ルアミノエチルビニルエーテルなどのアミノアルキルビ
ニルエーテルなどが挙げられる。また、ビニルピリジン
類としては、2−ビニルピリジル、4−ビニルピリジ
ン、2−メチル−5−ビニルピリジン、2,4−ジエチ
ル−5−ビニルピリジンなどが挙げられる。
【0039】上記官能基含有重合性化合物のグラフト重
合反応または付加反応は、外層重合体を形成した重合体
粒子を塩基処理した後(この場合は、最外層を形成しな
いほうが好ましい。)または、そのように塩基処理した
重合体粒子に最外層を形成した後に行う。上記グラフト
重合反応または付加反応はpH値が6.5以上の条件下
に行う。pH値が6.5未満では反応時に凝固物が発生
し易い。従って、必要に応じてpH調節剤を加えてpH
を調整する必要がある。
【0040】紙塗工用組成物 上記のように調製される両性中空重合体粒子は顔料と混
合されて紙塗工用組成物とされる。両性中空重合体粒子
の配合量は、通常、顔料100重量部に対し、0.1〜
50重量部、好ましくは1〜30重量部の範囲である。
顔料としては公知の無機顔料および有機顔料が使用でき
る。無機顔料としては、アルミナ、水酸化マグネシウ
ム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、
硫酸バリウム、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼
成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化
アルミニウムなどが挙げられる。有機顔料としては尿素
−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、
ポリスチレン樹脂、アミノ樹脂フィラーなどが挙げられ
る。
【0041】また、所望ならば、紙塗工用組成物中には
バインダーが配合される。バインダーの量は紙塗工用組
成物の固形分重量に基づき5〜95重量%、好ましくは
5〜40重量%である。バインダーとしては、例えば、
部分ケン化または完全ケン化ポリビニルアルコール、カ
ルボキシ変性ポリビニルアルコール、アミド変性ポリビ
ニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコー
ル、ブチラール変性ポリビニルアルコール、その他の変
性ポリビニルアルコール、デンプンおよびその誘導体、
メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチル
セルロースなどのセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソ
ーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリ
ル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エ
ステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マ
レイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレ
イン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アル
ギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼインなどの水溶性高分
子、ならびに、アクリロニトリル/ブタジエン共重合
体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジ
エン/アクリル系重合体などのラテックスや塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル/アクリル酸共重合
体、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、アクリル
酸エステル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアミド樹
脂、ポリウレタン樹脂などのエマルジョンなどの高分子
水性エマルジョンが挙げられる。
【0042】本発明の紙塗工用組成物中には、両性中空
重合体粒子、顔料および所望により用いるバインダーの
他に、紙塗工用組成物に一般に常用される補助添加成
分、例えば、充填剤、分散剤、消泡剤、蛍光染料、着色
染料、ワックスなどの滑剤、ベンゾフェノン系とトリア
ゾール系などの紫外線吸収剤、防腐剤などを配合するこ
とができる。
【0043】本発明の紙塗工用組成物は、通常、20〜
80重量%、好ましくは30〜75重量%の濃度の水性
液として調製され、板紙、上質紙、中質紙などに塗工さ
れる。塗工方法は特に限定されるものではなく、周知慣
用技術に従うことができ、例えばエアーナイフコータ
ー、ロッドブレードコーター、ビルブレートコーター、
ロールコーターなどのコーターを備えたオフマシン塗工
機やオンマシン塗工機が使用される。塗工量は、塗工紙
の種類によって異なり、格別限定されるものではない
が、一般に、固形分換算で0.1〜50g/m2 の範囲
である。
【0044】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに
限定されるものではない。なお、部および%は、特に断
りのない限り重量基準である。また、ラテックスの使用
量などは固形分換算である。なお、重合はすべて不活性
ガスである窒素雰囲気下で行った。中空重合体粒子の平
均粒径およびボイド径は、透過型電子顕微鏡で中空重合
体粒子を観察して測定し、200個の平均値として求め
た。
【0045】実施例1 (両性中空重合体粒子の製造例
1) メチルメタクリレート(MMA)60%、ブチルアクリ
レート(BA)5%およびメタクリル酸(MAA)35
%からなる、核重合体(シード)形成用の単量体混合物
(a)1部、乳化剤(DBS)0.005部およびイオ
ン交換水0.8部を撹拌下に混合してエマルジョン
(イ)を調製した。
【0046】別に、MMA70%、BA10%およびM
AA20%からなる、芯重合体形成用単量体混合物
(b)10部、乳化剤(DBS)0.05部およびイオ
ン交換水8部を撹拌下に混合してエマルジョン(ロ)を
調製した。また、MMA78%、BA16%およびMA
A6%からなる、中間層重合体形成用の単量体(c)2
5部、乳化剤(DBS)0.1部およびイオン交換水3
5部を撹拌下に混合してエマルジョン(ハ)を調製し
た。さらに、スチレン(ST)37.5部、乳化剤(D
BS)0.3部およびイオン交換水16部を撹拌下に混
合して外層重合体形成用のエマルジョン(ニ)を調製し
た。
【0047】撹拌装置、還流冷却管、温度計、分液ロー
トを取り付けた反応器に、イオン交換水2.87部、粒
子径35nm、固形分濃度12%のアクリルシード系ラ
テックス0.04部(固形分換算)を仕込み、80℃ま
で昇温した。次いで、過硫酸カリウム(KPS)3%水
溶液0.17部を分液ロートより添加し、エマルジョン
(イ)を4時間かけて連続的に添加し、その後さらに1
時間重合して核重合体エマルジョンを得た。単量体混合
物(イ)の重合転化率は99%であった。
【0048】次いで、イオン交換水28部、KPS3%
水溶液1.7部を添加した後、エマルジョン(ロ)を上
記反応器に3時間かけて連続的に添加した。添加後、さ
らに2時間重合して芯層重合体を形成した。単量体混合
物(ロ)の重合転化率は99%であった。次いで、イオ
ン交換水を240部、KPS3%水溶液6.7部を添加
した後、エマルジョン(ハ)を上記反応器に4時間かけ
て連続的に添加した。添加後、さらに2時間重合して中
間層重合体を形成した。単量体混合物(ハ)の重合転化
率は99%であった。
【0049】さらに、85℃に昇温し、KPS3%水溶
液6.7部を添加した後、エマルジョン(ニ)を上記反
応器に1.5時間かけて連続的に添加した。添加後、さ
らに1時間重合して外層重合体を形成した。単量体混合
物(ニ)の重合転化率は99%であった。上記で得た重
合体粒子を含有するラテックスに、水酸化ナトリウム1
0%水溶液9部を分液ロートから滴下し、その後30
分、85℃に加熱を続けて塩基処理を行った。この段階
でラテックスの一部を採取し、室温でラテックスのpH
を測定したところ、8.1であった。
【0050】次に、N,N−ジメチルアミノメチルメタ
クリレート0.75部を滴下し、85℃で30分間反応
せしめた。得られた両性中空重合体粒子の粒径は800
nm、ボイド径は640nmであった。また、両性重合
体粒子ラテックスのpHは8.0であり、下記の方法に
より測定したゲル化点(pH)は4.62であった。
【0051】ゲル化点の測定は次のようにして行う。 (イ)Michaelisの緩衝液(日本化学会編、
「化学便覧基礎編(改訂2版)」昭和50年8月20日
発行1495頁参照)を作成する。緩衝液のpH域を
「化学便覧」に示されたものよりも細くとる必要のある
場合は、A液、B液の混合比率を「化学便覧」に示され
たものよりも、こまかくとる。 (ロ)内容積60mlの透明容器に上記緩衝液を約10
mlとる。 (ハ)固形分濃度40%に調整した検体ラテックスを1
滴(約0.1gr.)加え、良く混合する。 (ニ)約30分間25℃恒温室中で静置したのち、再度
良く混合し、凝固物発生の有無を観察する。緩衝液pH
の高いものから低いものへ順次上記テストを行い、凝固
物がはじめて発生した緩衝液のpHをもって、ラテック
スのゲル化点とする。
【0052】実施例2(両性中空重合体粒子の製造例
2) メチルメタクリレート(MMA)60%、ブチルアクリ
レート(BA)5%およびメタクリル酸(MAA)35
%からなる、核重合体形成用の単量体混合物(a)1
部、乳化剤(DBS)0.005部およびイオン交換水
0.8部を撹拌下に混合してエマルジョン(イ)を調製
した。
【0053】別に、MMA70%、BA10%およびM
AA20%からなる、芯重合体形成用単量体混合物
(b)10部、乳化剤(DBS)0.05部およびイオ
ン交換水8部を撹拌下に混合してエマルジョン(ロ)を
調製した。また、MMA78%、BA16%およびMA
A6%からなる、中間層重合体形成用の単量体(c)2
5部、乳化剤(DBS)0.1部およびイオン交換水3
5部を撹拌下に混合してエマルジョン(ハ)を調製し
た。
【0054】さらに、スチレン(ST)37.5部、乳
化剤(DBS)0.3部およびイオン交換水16部を撹
拌下に混合して外層重合体形成用のエマルジョン(ニ)
を調製した。また、ST37.5部、乳化剤(DBS)
0.3部およびイオン交換水16部を撹拌下に混合して
最外層重合体形成用のエマルジョン(ホ)を調製した。
上記エマルジョン(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)を用
いて実施例1と同様に重合体粒子のラテックスを調製
し、さらに、KPS3%水溶液10部を添加し、次いで
エマルジョン(ホ)を上記反応器に1.5時間かけて連
続的に添加した。添加後、さらに2時間重合して最外層
重合体が形成された重合体粒子を含有するラテックスを
得た。単量体混合物(ホ)の重合転化率は99%であっ
た。
【0055】次に、実施例1と同様にジメチルアミノメ
チルメタクリレート0.75部を用いてアミノ基の導入
を行い、さらに、乾燥して、両性中空重合体粒子を得
た。得られた両性中空重合体粒子の粒径は850nm、
ボイド径は690nmであった。また、両性重合体粒子
ラテックスのpHは8.3であり、また、ゲル化点(p
H)は4.90であった。
【0056】実施例3(両性中空重合体粒子の製造例
3) 最外層形成用単量体エマルジョン(ホ)(単量体ST1
00%)に代えて、ST96.8%およびMAA3.2
%からなる単量体混合物37.5部のエマルジョン
(ハ)を用いた他は、実施例2と同様に両性中空重合体
粒子を得た。得られた両性中空重合体粒子の粒径は90
0nm、ボイド径は710nmであった。また、両性重
合体粒子ラテックスのpHは6.8であり、また、ゲル
化点(pH)は4.90であった。
【0057】比較例1(中空重合体粒子の製造例) 実施例1と同様に中空重合体粒子を製造した。ただし、
アミノ基の導入処理は行わなかった。得られた中空重合
体粒子の粒径は850nm、ボイド径は690nmであ
った。得られたラテックスのpHは7.2であり、また
ゲル化点はなかった。
【0058】比較例2 (両性密実重合体粒子の製造
例) シードの粒径を57nmに変え、用いる単量体を全てス
チレンに変更し、塩基処理を行わなかった他は、実施例
2と同様に重合を行った。得られた重合体粒子は密度
(中空部分がなく)、粒径は800nmであった。ラテ
ックスのpHは8.0であり、またゲル化点(pH)は
4.90であった。上記各重合体粒子の製造例で採用さ
れた条件および得られた粒子の特性をまとめて表1に示
す。
【0059】
【表1】 注:アミノ化剤DMAMMA=ジメチルアミノメチルメ
タクリレート
【0060】紙塗工組成物 上記実施例1〜3および比較例1、2で製造した重合体
粒子を用い、下記処方に従って紙塗工用組成物を調製し
た。 1級クレー(*1) 30部 2級クレー(*2) 30部 重質炭酸カルシウム(*3) 35部 分散剤(*4) 0.2部 でんぷん(*5) 0.3部 ラテックス(*6) 10部 有機顔料(*7) 5部 *1:エンゲルハード社製、ウルトラホワイト90 *2:エンゲルハード社製、ウルトラコート *3:富士カオリン社製、カービタール90 *4:東亜合成社製、アロンT−40 *5:日本食品加工社製、生澱粉(MS−4600) *6:日本ゼオン社製、カルボキシ変性スチレン−ブタ
ジエン系ラテックス *7:上記実施例で得られた重合体ラテックス(固形分
換算)
【0061】すなわち、上記の各配合成分を混合した
後、固形分濃度が58%となるように調整し、アンモニ
ア水を必要に応じて追加して組成物のpHを8.7とし
た。この組成物を、塗被原紙上に、塗工量が片面11g
/m2 となるように、ワイヤーバーを用いて塗工し、塗
工直後に、120℃のオーブンで10秒間乾燥した。得
られた塗工紙を20℃、相対湿度65%の恒温恒湿室中
で一夜調湿したのち、40℃線圧100kg/cmの条
件で2回スーパーカレンダー処理を行い、その後、以下
の各試験を実施した。なお、各試験とも5回行い、その
結果を平均した。結果を表2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】(イ)不透明度 塗工紙について、ハンター白色度計(村上色彩技術研究
所製)により、青色フィルター(457nm)を使用し
て、反射光量を測定した。 (ロ)白紙光沢 塗工紙について、グロスメーター(村上色彩技術研究所
製、GM−26D)により、入射角75度、反射角75
度の条件で測定した。 (ハ)印刷光沢 印刷インク(東洋インク社製、ニューマークV 藍)
0.3cm3をゴムロールに付着させたRIテスター
(明製作所製)を用いて、塗工紙にべた刷りし、20
℃、65%相対湿度の恒温恒湿室に24時間放置した
後、グロスメーター(村上色彩技術研究所製、GM−2
6D)により、入射角75度、反射角75度の条件で測
定した。
【0064】(ニ)ドライ強度 印刷インク(タック値20)0.4cm3をRIテスタ
ー(明製作所製)のゴムロールに付着させた後、このR
Iテスターを用いて塗工紙に4回重ね刷りした。紙面の
剥がれ(ピッキング状態)を観察し、5点法で評価し
た。点数の高い方がドライ強度が高い。 (ホ)ウエット強度 塗工紙に、モルトンロールで水を塗布し、次に印刷イン
ク(タック値14)0.4cm3をゴムロールに付着さ
せたRIテスター(明製作所製)を用いてべた刷りし
た。紙面の剥がれをドライ強度の評価方法と同様にして
5点法で評価した。
【0065】(ヘ)吸水着肉性 RIテスター(明製作所製)を用いて、0.3cm3
水を付着させたゴムロールに塗工紙を通過させた後、印
刷インク(東洋インク社製、ニューマークV藍)0.3
cm3をべた刷りした。印刷インクの付き具合を肉眼で
観察し、5点法で評価した。点数の大きいほど吸水着肉
性が高い(優れている)。 (ト)インクセット RIテスター(明製作所製)を用いて、印刷インク(東
洋インク社製、ニューマークV 藍)0.6cm3をべ
た刷りした。これに市販のコート紙を重ねてロールに巻
き付けて圧着し、コート紙側に移行したインクの量を肉
眼で観察する。
【0066】
【発明の効果】本発明の逐次重合方法に従って、少なく
とも3層構造を有する重合体粒子を形成し、次いで、p
H3〜8の範囲でカチオン性を示す官能基を導入するこ
とによって得られる両性中空重合体粒子は、その製造時
の重合安定性がよく、工業的有利に製造することがで
き、また、得られる両性中空重合体の品質も一様であ
る。この両性中空重合体粒子は良好な不透明度、白色度
および断熱性を示すほか、吸水性やインク移転性などの
印刷適性に優れている。従って、この両性中空重合体粒
子は水系塗料、紙塗工組成物などとして有用であり、特
に紙塗工組成物として有用度が高い。
【0067】
【発明の好ましい実施態様】本発明に係る両性中空重合
体粒子、すなわち、(1)酸性基含有単量体10〜50
重量%およびこれと共重合可能な単量体80〜40重量
%とを共重合してなる芯重合体、(2)モノエチレン系
不飽和単量体を単独重合するか、または、該単量体88
重量%以上と酸性基含有単量体12重量%以下とを共重
合することによって形成された、実質的に上記芯重合体
を包囲する少なくとも1層の中間層重合体、(3)モノ
エチレン系不飽和単量体を単独重合するか、または該単
量体97重量%以上と酸性基含有単量体3重量%以下と
を共重合することによって形成された、実質的に上記中
間層重合体を包囲する外層重合体からなる少なくとも3
層構造を有し、かつ、芯重合体に含まれる酸性基の少な
くとも一部が中和されることによって形成された少なく
とも一つのボイドを有する中空重合体粒子であって、p
H3〜8の範囲でカチオン性を示す官能基を粒子表面に
含有することを特徴とする両性中空重合体粒子;および
そのような中空重合体粒子の水性分散液の好ましい実施
態様;ならびに本発明に係る両性中空重合体粒子の製造
方法、すなわち、(1)酸性基含有重合体10〜50重
量%およびこれと共重合可能な単量体90〜50重量%
との単量体混合物を共重合することによって芯重合体粒
子を調製し、(2)上記芯重合体粒子の存在下に、モノ
エチレン系不飽和単量体を単独重合するか、または、該
単量体88重量%以上と酸性基含有単量体12重量%以
下とを共重合することによって、実質的に該芯重合体粒
子を包囲する少なくとも1層の中間層重合体を形成し、
(3)上記芯重合体粒子を包囲する中間層重合体が形成
された重合体粒子の存在下に、モノエチレン系不飽和単
量体を単独重合するか、または該単量体97重量%以上
と酸性基含有単量体3重量%以下とを共重合することに
よって、実質的に上記中間層重合体を包囲する外層重合
体を形成し、(4)得られた少なくとも3層構造を有す
る重合体粒子を含有する水性分散液に塩基を添加して該
分散液のpHを7以上として中空重合体粒子を形成し、
(5)次いで、該粒子表面にpH3〜8の範囲でカチオ
ン性を示す官能基を導入する、上記(1)〜(5)の工
程を含むことを特徴とする両性中空重合体粒子の製造方
法;および上記(1)〜(4)の工程を含むことを特徴
とする中空重合体粒子の水性分散液の製造方法の好まし
い実施態様;さらに、本発明に係る紙塗工用組成物、す
なわち、顔料および、該顔料に対し0.1〜50重量%
の請求項1記載の両性中空重合体粒子を含有してなる紙
塗工用組成物の好ましい実施態様をまとめると以下のと
おりである。
【0068】(1)芯重合体は、酸性基含有単量体15
〜40重量%およびこれと共重合可能なモノエチレン系
不飽和単量体85〜60重量%とを共重合してなるもの
である。 (2)中間層重合体は、酸性基含有単量体3〜9重量%
およびこれと共重合可能なモノエチレン系不飽和単量体
97〜91重量%とを共重合してなるものである。 (3)外層重合体は、モノエチレン系不飽和単量体を単
独重合するか、または該単量体99重量%以上と酸性基
含有単量体1重量%以下とを共重合してなるものであ
る。 (4)塩基処理した後、pH3〜8の範囲でカチオン性
を示す反応基を導入する前に、重合体粒子の存在下にモ
ノエチレン系不飽和単量体を単独重合するか、または、
該単量体90重量%以上と酸性基含有単量体10重量%
以下とを共重合して、実質的に上記重合体粒子を包囲す
る最外層重合体を形成する。
【0069】(5)芯重合体、中間層重合体、外層重合
体および最外層重合体の形成に用いる酸性基含有単量体
がカルボキシル基含有単量体、より好ましくは、モノカ
ルボン酸またはジカルボン酸のモノエステルである。 (6)芯重合体、中間層重合体および外層重合体の形成
に用いる、酸性基含有単量体と共重合可能なモノエチレ
ン系不飽和単量体が芳香族ビニル単量体、(メタ)アク
リル酸エステル、(メタ)アクリルアミドおよびその誘
導体、ジエン系単量体、カルボン酸ビニルエステル、ハ
ロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、ビニルピリジ
ンの中から選ばれ、より好ましくは、(メタ)アクリル
酸エステルの中から選ばれる。
【0070】(6)外層重合体および最外層重合体の形
成に用いるモノエチレン系不飽和単量体が芳香族ビニル
単量体、より好ましくはスチレンである。 (7)少なくとも3層構造を有する重合体粒子の水性分
散液に添加する塩基がアルカリ金属の水酸化物、アルカ
リ土類金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩および重
炭酸塩、炭酸アンモニウムおよび重炭酸アンモニウムの
中から選ばれ、より好ましくは、アルカリ金属の水酸化
物、アルカリ土類金属の水酸化物である。
【0071】(8)重合体粒子含有水性分散液に塩基を
添加してpHを7以上とする処理を行った後、酸で処理
してpHを7未満とする。 (9)pH3〜8の範囲でカチオン性を示す反応基がア
ミノ基およびアンモニウム基の中から選ばれるオニウム
塩形成性基である。 (10)pH3〜8の範囲でカチオン性を示す反応基の
導入量が重合体100g当り0.002〜0.2g当
量、より好ましくは0.005〜0.1g当量である。
【0072】(11)pH3〜8の範囲でカチオン性を
示す反応基の導入は、塩基処理された重合体粒子の存在
下にオニウム塩形成性基を含有する化合物をグラフト重
合するか、または重合体に付加せしめることにより行
う。 (12)上記(11)のオニウム塩形成性基を含有する
化合物が次式で表わされるエチレン系不飽和アミン
【0073】
【化2】
【0074】 およびビニルピリジン類の中から選ばれる。 (13)紙塗工用組成物は、両性中空重合体粒子および
顔料の他に、該組成物の固形分重量に基づき5〜95重
量%のバインダーを含む。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)酸性基含有単量体10〜50重量
    %およびこれと共重合可能なモノエチレン系不飽和単量
    体90〜50重量%とを共重合してなる芯重合体、 (2)モノエチレン系不飽和単量体を単独重合するか、
    または、該単量体88重量%以上と酸性基含有単量体1
    2重量%以下とを共重合することによって形成された、
    実質的に上記芯重合体を包囲する少なくとも1層の中間
    層重合体、 (3)モノエチレン系不飽和単量体を単独重合するか、
    または該単量体97重量%以上と酸性基含有単量体3重
    量%以下とを共重合することによって形成された、実質
    的に上記中間層重合体を包囲する外層重合体からなる少
    なくとも3層構造を有し、かつ、芯重合体に含まれる酸
    性基の少なくとも一部が中和されることによって形成さ
    れた少なくとも一つのボイドを有する中空重合体粒子で
    あって、pH3〜8の範囲でカチオン性を示す官能基を
    粒子表面に含有することを特徴とする両性中空重合体粒
    子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の両性中空重合体粒子の水
    性分散液。
  3. 【請求項3】 (1)酸性基含有重合体20〜60重量
    %およびこれと共重合可能なモノエチレン系不飽和単量
    体80〜40重量%との単量体混合物を共重合すること
    によって芯重合体粒子を調製し、 (2)上記芯重合体粒子の存在下に、モノエチレン系不
    飽和単量体を単独重合するか、または、該単量体88重
    量%以上と酸性基含有単量体12重量%以下とを共重合
    することによって、実質的に該芯重合体粒子を包囲する
    少なくとも1層の中間層重合体を形成し、 (3)上記芯重合体粒子を包囲する中間層重合体が形成
    された重合体粒子の存在下に、モノエチレン系不飽和単
    量体を単独重合するか、または該単量体97重量%以上
    と酸性基含有単量体3重量%以下とを共重合することに
    よって、実質的に上記中間層重合体を包囲する外層重合
    体を形成し、 (4)得られた少なくとも3層構造を有する重合体粒子
    を含有する水性分散液に塩基を添加して該分散液のpH
    を7以上として中空重合体粒子を形成し、 (5)次いで、該粒子表面にpH3〜8の範囲でカチオ
    ン性を示す官能基を導入する、 上記(1)〜(5)の工程を含むことを特徴とする両性
    中空重合体粒子の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の(1)〜(4)の工程を
    含むことを特徴とする両性中空重合体粒子の水性分散液
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 顔料および、該顔料に対し0.1〜50
    重量%の請求項1記載の両性中空重合体粒子を含有して
    なる紙塗工用組成物。
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