JPH10278435A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JPH10278435A
JPH10278435A JP9099737A JP9973797A JPH10278435A JP H10278435 A JPH10278435 A JP H10278435A JP 9099737 A JP9099737 A JP 9099737A JP 9973797 A JP9973797 A JP 9973797A JP H10278435 A JPH10278435 A JP H10278435A
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heat
bis
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JP9099737A
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Naoko Inazu
直子 稲津
Tatsuya Meguro
達哉 目黒
Tetsuo Tsuchida
哲夫 土田
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録部及び白紙部の耐光性、耐熱性、耐薬品
性に優れ、しかも記録走行性に優れた感熱記録体を提供
する。 【解決手段】 支持体上に、無色ないしは淡色の塩基性
染料と呈色剤とを含有する感熱記録層、および紫外線吸
収剤を含有する保護層を順次設けた感熱記録体におい
て、該呈色剤が1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−フェニルエタンであり、該紫外線吸収剤が
N,N'−ビス[2−ヒドロキシ−3−(2H−ベンゾト
リアゾール−2−イル)−5−メチルベンジル]−1,
4−ベンゼンジカルボキサミドであることを特徴とする
感熱記録体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無色ないしは淡色の
塩基性染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録体
に関し、特に記録部および白紙部の耐光性と耐熱性に優
れた感熱記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱により複数の発色物質を接触させて記
録像を得るようにした感熱記録体は良く知られている。
かかる感熱記録体は比較的安価であり、また記録機器が
コンパクトで、かつその保守も容易なため、ファクシミ
リや各種計算機等の記録媒体としてのみならず幅広い分
野において使用されている。一般に感熱記録体は、太陽
光あるいは室内光に長時間曝されると、次第に白紙部が
黄変化したり記録像が褪色したりする難点がある。
【0003】また、感熱記録体の利用分野拡大の一環と
して、例えばPOS(point of sales)システム用の感
熱記録ラベルが挙げられるが、同システム化の拡大に伴
って、従来のように短期間でその使命を終える食品用ラ
ベルとは別に、長期間にわたって商品に添付され使用さ
れるタグ用紙、あるいは屋外で取り扱われることの多い
集配用のハンディーターミナル用紙としての用途が増大
している。しかし、このような用途では長期間にわたっ
て高温環境下に曝されたり、室内光や太陽光に曝される
ことが多く、 その影響で感熱記録体の記録像が褪色した
り、或いは白紙部の白色度が低下し、結果的に商品イメ
ージをも著しく損なってしまう。このため、記録感度が
優れ、高温条件あるいは長期間にわたって光に曝される
ような条件で保管されても白紙部の白色度が低下せず、
しかも記録像が安定して維持し得る感熱記録体が強く要
請されている。
【0004】更に、上記の如きタグ用紙やハンディータ
ーミナル用紙用の感熱記録体には、食品用感熱ラベルと
同様に可塑剤、油或いは溶剤などの薬品に対する記録像
の耐性も強く要望されている。
【0005】従来から、感熱記録体の耐光性を改善する
目的で、保護層中に紫外線吸収剤を添加する方法が特開
昭60−84938号公報、特開昭60−107388
号公報、特開昭60−112487号公報、特開昭61
−193883号公報などに記載されている。しかし、
かかる保護層に使用されている紫外線吸収剤は一般に低
融点(200℃以下)であるため記録時に溶融してサー
マルヘッドと保護層との間でスティッキングおよびヘッ
ドカスが発生し、均一な記録像が得られなかったり、ま
た溶剤への溶解性が高いために、可塑剤あるいは油など
の薬品と接触すると、地肌カブリが生じたり、記録像が
褪色したりするなどの問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、記録
部及び白紙部の耐光性、耐熱性、耐薬品性に優れ、しか
も記録走行性に優れた感熱記録体を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は支持体上に、無
色ないしは淡色の塩基性染料と呈色剤とを含有する感熱
記録層、および紫外線吸収剤を含有する保護層を順次設
けた感熱記録体において、該呈色剤が1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンであり、
該紫外線吸収剤がN,N'−ビス[2−ヒドロキシ−3−
(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−メチル
ベンジル]−1,4−ベンゼンジカルボキサミドである
ことを特徴とする感熱記録体に係る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は支持体上に、無色ないし
は淡色の塩基性染料と呈色剤とを含有する感熱記録層、
および紫外線吸収剤を含有する保護層を順次設けた感熱
記録体において、感熱記録層中に呈色剤として1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン
を用い、保護層中に紫外線吸収剤としてN,N'−ビス
[2−ヒドロキシ−3−(2H−ベンゾトリアゾール−
2−イル)−5−メチルベンジル]−1,4−ベンゼン
ジカルボキサミドを用いることによって、記録部及び未
記録部の耐光性に優れ、耐熱性、耐薬品性が顕著に改善
されるものである。さらに、サーマルヘッドでの記録時
に溶融によるスティッキングやヘッドカスを発生するこ
とがなく、記録走行性にも優れた改善効果が得られる。
【0009】本発明では呈色剤として1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンを用いる
ことにより、記録部および未記録部の保存性に優れた効
果を発揮するものであるが、本発明の所望の効果を損な
わない限りにおいて他の公知の呈色剤を併用することも
可能である。
【0010】呈色剤と併用される塩基性染料としては各
種公知の塩基性染料が使用でき、その具体例としては、
例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−
6−ジメチルアミノフタリド、3−シクロヘキシルアミ
ノ−6−クロロフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−
メチル−7−クロロフルオラン、ローダミン(o−クロ
ロアニリノ)ラクタム、3−(N−エチル−p−トルイ
ジノ)−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−
6,8−ジメチルフルオラン、3−(N−エチル−N−
イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(o−クロロフ
ェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−ト
ルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニ
リノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒド
ロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリ
ノフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−エトキシ
プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−(N−メチル−N−n−プロピルアミノ)−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3,3−ビス[1
−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミ
ノフェニル)エチレン−2−イル]−4,5,6,7−テ
トラクロロフタリド、3−(4−ジメチルアミノフェニ
ルアミノ)−5,7−ジメチルフルオラン、3,3−ビス
(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−
アザフタリドなどが挙げられる。勿論、これらに限定さ
れるものではなく、また必要に応じて二種以上を併用す
ることもできる。塩基性染料の使用量としては特に限定
されないが、感熱記録層に対して5〜40重量%程度が
好ましい。
【0011】塩基性染料と本発明の特定の呈色剤との使
用比率は、用いる塩基性染料の種類に応じて適宜選択さ
れるものであり、特に限定するものではないが、一般に
塩基性染料100重量部に対して50〜500重量部、
好ましくは100〜300重量部程度の呈色剤が使用さ
れる。
【0012】更に、感熱記録層には記録感度を高めるた
めに増感剤、および記録像の経時的保存性を高めるため
に保存性改良剤を併用することもできる。増感剤の具体
例としては、例えばステアリン酸アミド、メトキシカル
ボニル−N−ステアリン酸ベンズアミド、エチレンビス
ステアリン酸、メチレンビスステアリン酸アミド、N−
メチロールステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジ
ル、テレフタル酸ジメチル、p−ベンジルオキシ安息香
酸ベンジル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ター
フェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸−ジ−p−メ
チルベンジル、シュウ酸−ジ−p−クロロベンジル、p
−ベンジルビフェニル、ジ(p−メトキシフェノキシエ
チル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)
エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、
1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−
ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)
−2−(3−メトキシフェノキシ)エタン、1−フェノ
キシ−2−(2−ナフトキシ)エタン、1,3−ビス
(2−ナフトキシ)プロパン、1−(2−ナフチルオキ
シ)−2−(p−トリルオキシ)エタン、1−(4−メ
トキシフェノキシ)−2−フェノキシエタン、p−メチ
ルチオフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニ
ルチオ)ブタン、p−ビフェニル−p−トリルエーテ
ル、N−アセトアセチル−p−トルイジン、ジ(β−ビ
フェニルエトキシ)ベンゼン、p−ジ(ビニルオキシエ
トキシ)ベンゼン、1−イソプロピルフェニル−2−フ
ェニルエタンなどが挙げられる。これらの増感剤の使用
量は特に限定されないが、一般に呈色剤1重量部に対し
て4重量部以下、好ましくは0.2〜3重量部程度の範
囲で調節するのが望ましい。
【0013】保存性改良剤の具体例としては、例えば次
のものが挙げられる。2,2'−メチレンビス(4−メチ
ル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2'−メチレン
ビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、
4,4'−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェ
ノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロ
キシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3
−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブ
チルフェニル)ブタン、4,4'−チオビス(3−メチル
−6−tert−ブチルフェノール)、4,4'−ジヒドロキ
シ−3,3',5,5'−テトラメチルジフェニルスルホ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,
5−ジメチルフェニル)プロパンなどのヒンダードフェ
ノール化合物、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、
4,4'−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−
ベンジルオキシ−4'−(2−メチルグリシジルオキ
シ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂などのエポキシ化合物、N,N'−ジ−2−ナフチル−
p−フェニルジアミン、2,2'−メチレンビス(4,6
−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェイトのナトリウ
ムまたは多価金属塩、ビス(4−エチレンイミノカルボ
ニルアミノフェニル)メタンなどが挙げられる。なお、
これらの化合物は必要に応じて二種以上を併用すること
も可能である。保存性改良剤の使用量は特に限定するも
のではないが、一般に塩基性染料100重量部に対して
5〜300重量部、好ましくは10〜100重量部程度
の範囲で調節される。
【0014】塩基性染料、呈色剤、増感剤および保存性
改良剤などを含む感熱記録層用塗液は、一般に水を分散
媒体とし、ボールミル、アトライター、サンドミルなど
の撹拌・粉砕機により塩基性染料、呈色剤、増感剤およ
び保存性改良剤などを一緒にまたは別々に微分散し、バ
インダー、および必要により顔料、滑剤、界面活性剤、
消泡剤、有色染料等を添加するなどして調製される。
【0015】バインダーの具体例としては、例えばデン
プン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイ
ン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、カルボキシ
変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリ
ビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、
ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチレン
・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・アクリル酸共
重合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン
・ブタジエン共重合体エマルジョン、尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、アミド樹脂、ポリウレタン樹脂などが挙げられ
る。かかるバインダーは感熱記録層の全固形量に対して
5〜30重量%程度の範囲で配合される。
【0016】顔料、滑剤および界面活性剤の具体例とし
ては例えばカオリン、クレー、炭酸カルシウム、焼成ク
レー、焼成カオリン、二酸化チタン、珪藻土、微粒子状
無水シリカ、活性白土などの無機顔料やスチレンマイク
ロボール、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、
尿素・ホルムアルデヒド樹脂フィラー、生デンプン粒子
などの有機顔料、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カル
シウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフ
ィンワックス、エステルワックスなど滑剤、ジオクチル
スルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリ
ウム、脂肪酸金属塩などの界面活性剤などが挙げられ
る。
【0017】本発明において、上記特定の紫外線吸収剤
の保護層における含有量は、保護層の全固形分に対して
1〜50重量%程度、とりわけ10〜40重量%程度が
好ましい。かかる特定の紫外線吸収剤が保護層の全固形
分の1重量%未満になると記録像の耐光性が著しく低下
し、また50重量%を越えると保護層の成膜性が低下し
て記録像の耐薬品性が著しく低下する。また、本発明の
所望の効果を損なわない限りにおいて他の公知の紫外線
吸収剤を併用することも可能である。
【0018】紫外線吸収剤は微細化して保護層中に添加
されるのが好ましく、微粉砕の方法としては、一般に水
を分散媒体とし、分散剤や消泡剤等の添加剤を必要に応
じて添加して、ボールミル、アトライター、サンドミル
等の攪拌、粉砕機により分散する方法が挙げられる。
【0019】微粉砕された紫外線吸収剤の平均粒子径は
2.0μm以下が好ましく、とりわけ1.0μm以下にする
ことにより、紫外線の吸収効率が著しく向上するだけで
なく、この粒径のものを添加した場合には、記録像を殆
ど隠蔽しないため、鮮明な記録像が得られ、加えて保護
層の成膜性が向上するため、耐薬品性にも優れた改善効
果が得られる。
【0020】また、保護層には特定の紫外線吸収剤の他
に、バインダーとして、例えばデンプン類、ヒドロキシ
エチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポ
リビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコ
ール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、ケ
イ素変性ポリビニルアルコール、ジイソブチレン・無水
マレイン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重
合体塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・
アクリル酸共重合体塩、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミ
ド樹脂、ポリエステルウレタン樹脂などの少なくとも一
種が保護層の全固形量に対して15〜80重%の範囲で
使用される。
【0021】なかでも、アセトアセチル基変性ポリビニ
ルアルコールが、耐薬品性、および保護層の耐水性を容
易に高めることができるため好ましい。アセトアセチル
基変性ポリビニルアルコールは、ポリビニルアルコール
をアセト酢酸エステル化したものを主成分とするもので
ある。ポリビニルアルコールのアセト酢酸エステル化
は、ポリビニルアルコール系樹脂にジケテンを付加する
か、アセト酢酸エステルをエステル交換する方法によっ
て製造される。この重合体の重合度は、200〜200
0の範囲のものが望ましい。
【0022】保護層には、印刷適性やスティッキングを
改善するために、必要に応じて顔料を添加することがで
きる。顔料の具体例としては、炭酸カルシウム、酸化亜
鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化珪素、水
酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、
クレー、焼成カオリン、コロイダルシリカなどの無機顔
料、スチレンマイクロボール、ナイロンパウダー、ポリ
エチレンパウダー、尿素・ホルムアルデヒド樹脂フィラ
ー、生デンプン粒子などの有機顔料などが挙げられる。
このような顔料の配合量はバインダー類100重量部に
対して5〜500重量部程度の範囲で調節するのが望ま
しい。
【0023】更に、保護層中には、必要に応じてステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワ
ックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステル
ワックスなどの滑剤、ジオクチルスルホコハク酸ナトリ
ウムなどの界面活性剤(分散、湿潤剤)、消泡剤、カリ
ミョウバンや酢酸アルミニウムなどの水溶性多価金属塩
などの各種助剤を適宜添加することもできる。また、耐
水性を一層向上させるためにグリオキザール、ホウ酸、
ジアルデヒドデンプン、エポキシ系化合物などの硬化剤
を使用することもでき、必要に応じてマイクロカプセル
化した紫外線吸収剤などを併用することもできる。
【0024】保護層用塗液の調製方法については特に限
定するものではなく、一般に水を分散媒体とし、特定の
紫外線吸収剤とバインダーの他に、必要に応じて添加さ
れる顔料、滑剤などを混合攪拌して調製される。
【0025】感熱記録層および保護層の形成方法につい
ては特に限定されず、例えばエアーナイフコーティン
グ、バリバーコーティング、ピュアーブレードコーティ
ング、ロッドブレードコーティング、ショートドウェル
コーティング、カーテンコーティング、ダイコーティン
グ等の適当な塗布方法により感熱記録層用塗液を紙、プ
ラスチックフィルム、合成紙、不織布などの支持体上に
塗布・乾燥した後、更に保護層用塗液を感熱記録層上に
塗布・乾燥するなどの方法で形成される。また、感熱記
録層用塗液の塗布量は乾燥重量で2〜12g/m2、好ま
しくは3〜10g/m2程度、保護層用塗液の塗布量は乾
燥重量で0.5〜15g/m2、好ましくは1〜7g/m2
度の範囲で調整される。
【0026】なお、必要に応じて支持体の裏面側にも保
護層を設け、一層保存性を高めることも可能である。更
に、支持体と感熱記録層との間に下塗り層を設けたり、
各層抹後にスーパーカレンダー掛けなどの平滑化処理を
施したり、あるいは感熱記録体裏面に粘着剤処理を施し
て粘着ラベルに加工したり、磁気感熱記録層や印刷用塗
被層さらには熱転写感熱記録層を設けるなど、感熱記録
体製造分野における各種の公知技術が必要に応じて付加
し得るものである。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。な
お、例中の「部」および「%」は、特に断らない限りそ
れぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
【0028】実施例1 A液調製 3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン10部、メチルセルロースの5%水溶液5部
および水40部からなる組成物をサンドミルで平均粒径
が0.8μmになるまで粉砕した。
【0029】B液調製 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニ
ルエタン30部、メチルセルロースの5%水溶液5部、
および水80部からなる組成物をサンドミルで平均粒径
が1.2μmになるまで粉砕した。
【0030】C液調製 1−フェノキシ−2−(2−ナフトキシ)エタン20
部、メチルセルロースの5%水溶液5部および水55部
からなる組成物をサンドミルで平均粒径が0.8μmにな
るまで粉砕した。
【0031】D液調製 N,N'−ビス[2−ヒドロキシ−3−(2H−ベンゾト
リアゾール−2−イル)−5−メチルベンジル]−1,
4−ベンゼンジカルボキサミド10部、イタコン酸変成
ポリビニルアルコールの10%水溶液20部および水5
0部からなる組成物をサンドミルで平均粒径が0.4μm
になるまで粉砕した。
【0032】感熱記録層の形成 A液55部、B液115部、C液80部、ポリビニルア
ルコールの10%水溶液80部および炭酸カルシウム3
5部を混合攪拌して得られた感熱記録層用塗液を、60
g/m2の上質紙の片面に乾燥後の塗布量が5g/m2となる
ように塗布乾燥して感熱記録層を形成した。
【0033】保護層の形成 D液80部、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコー
ルの10%水溶液150部、カオリン[商品名:UW−
90、エンゲルハード社製]30部、グリオキザールの
10%水溶液3部、ステアリン酸亜鉛の30%分散液6
部および水10部からなる組成物を混合攪拌して得られ
た保護層用塗液を、感熱記録層上に乾燥後の塗布量が4
g/m2となるように塗布乾燥して保護層を形成した後、
スーパーカレンダー処理を行い感熱記録体を得た。
【0034】実施例2〜3 A液調製において、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオランの代わりに下記の化合物
を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得
た。 実施例2:3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(o−クロ
ロアニリノ)フルオラン 実施例3:3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオ
ロメチル)アニリノフルオラン
【0035】比較例1 実施例1の保護層形成において、D液を使用しなかった
以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0036】比較例2〜3 D液調製においてN,N'−ビス[2−ヒドロキシ−3−
(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−メチル
ベンジル]−1,4−ベンゼンジカルボキサミドの代わ
りに下記の化合物を使用した以外は実施例1と同様にし
て感熱記録体を得た。 比較例2:2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール 比較例3:2,2'−ビス[4−tert−オクチル−6−
(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]
【0037】比較例4 B液調製において、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−1−フェニルエタンの代わりに4,4'−イソプ
ロピリデンジフェノールを用いた以外は実施例1と同様
にして感熱記録体を得た。
【0038】かくして得られた感熱記録体について以下
の評価を行い、得られた結果を表1に示した。
【0039】〔発色性〕感熱評価機〔商品名:TH−P
MD、大倉電気社製〕を用い、印加エネルギー0.50
mj/dotにて各感熱記録体を発色させ、得られた記録像
の発色濃度をマクベス濃度計〔RD−914型、マクベ
ス社製〕でビジュアルモードにて測定した。
【0040】〔耐光性〕上記発色性の評価で記録された
感熱記録体をスガ試験機器株式会社製のサンシャインス
ーパーロングライフキセノンウェザーメーター(W.
M.)に24時間放置した後、その未記録部および記録
部をマクベス濃度計を用い、ビジュアルモードにて測定
した。
【0041】〔耐熱性〕上記発色性の評価で記録された
感熱記録体を80℃の熱風乾燥機に16時間放置した
後、その未記録部および記録部をマクベス濃度計を用
い、ビジュアルモードにて測定した。
【0042】〔耐可塑剤性〕ポリカーボネートパイプ
(40mmφ管)上にラップフィルム〔商品名:KMA−
W、三井東圧化学社製〕を3重に巻き付け、その上に上
記発色性の評価で記録した感熱記録体を置き、さらにそ
の上にラップフィルムを3重に巻き付け、40℃、24
時間放置した後の記録像濃度をマクベス濃度計(ビジュ
アルモード)にて測定し、耐可塑剤性を評価した。
【0043】〔耐油性〕上記発色性の評価で記録された
感熱記録体上に食用油を塗布し、室温で8時間放置した
後の発色濃度をマクベス濃度計(ビジュアルモード)に
て測定し、耐油性を評価した。
【0044】〔ヘッドマッチング性〕上記発色性の評価
で連続200mm記録した後のサーマルヘッドの汚れ具合
(ヘッドカス)を下記の評価基準で目視評価した。 評価基準 ○:ヘッドカス全くなし。 ×:ヘッドカスやや多い。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】表1の結果から明らかな様に、本発明の
感熱記録体は、記録部および未記録部の耐光性、耐熱
性、耐薬品性に優れ、また記録走行性(ヘッドマッチン
グ性)にも優れた効果を有するものであった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、無色ないしは淡色の塩基性
    染料と呈色剤とを含有する感熱記録層、および紫外線吸
    収剤を含有する保護層を順次設けた感熱記録体におい
    て、該呈色剤が1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
    ル)−1−フェニルエタンであり、該紫外線吸収剤が
    N,N'−ビス[2−ヒドロキシ−3−(2H−ベンゾト
    リアゾール−2−イル)−5−メチルベンジル]−1,
    4−ベンゼンジカルボキサミドであることを特徴とする
    感熱記録体。
JP9099737A 1997-03-31 1997-03-31 感熱記録体 Pending JPH10278435A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6569511B1 (en) * 2001-11-15 2003-05-27 Xerox Corporation Recording sheets with lightfastness-enhancing siloxanes
US6803395B2 (en) 2001-11-15 2004-10-12 Xerox Corporation Photoprotective and lightfastness-enhancing siloxanes
US6861458B2 (en) 2001-11-15 2005-03-01 Xerox Corporation Photoprotective and lightfastness-enhancing siloxanes

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US7074853B2 (en) 2001-11-15 2006-07-11 Xerox Corporation Photoprotective and lightfastness-enhancing siloxanes

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