JPH10278208A - 内装材用複合フィルム、それを用いた内装材用複合シートおよび積層体 - Google Patents
内装材用複合フィルム、それを用いた内装材用複合シートおよび積層体Info
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- JPH10278208A JPH10278208A JP9108220A JP10822097A JPH10278208A JP H10278208 A JPH10278208 A JP H10278208A JP 9108220 A JP9108220 A JP 9108220A JP 10822097 A JP10822097 A JP 10822097A JP H10278208 A JPH10278208 A JP H10278208A
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- resin layer
- polyester resin
- polybutylene terephthalate
- resin
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C66/00—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
- B29C66/70—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
- B29C66/71—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined
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- Engineering & Computer Science (AREA)
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- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
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- Finishing Walls (AREA)
- Panels For Use In Building Construction (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 融点220℃以上の耐熱性ポリアルキレ
ンテレフタレート系ポリエステル樹脂層と融点が150
〜215℃の範囲であるポリブチレンテレフタレート系
ポリエステル樹脂層が積層されたフィルムであって、該
ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層の厚
みが5μm以上で、フィルム全体厚みの20〜80%で
あることを特徴とする内装材用複合フィルム。 【効果】 本発明の内装材用複合フィルムは、耐熱性ポ
リアルキレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層の融
点より低く、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステ
ル樹脂層の融点付近またはそれ以上である温度、即ち2
20℃未満で、熱によって耐熱性ポリアルキレンテレフ
タレート樹脂層の耐久性や表面性を損なわずに、熱接着
が可能になり、これを用いた内装材用複合シートあるい
は積層体とすることにより、優れた耐溶剤性、耐薬品
性、耐汚染性等を有しながら、樹脂層が鋼板等の剛性支
持体から剥離しにくくなり、バスユニット壁材等の使用
環境の厳しい用途に適する。
ンテレフタレート系ポリエステル樹脂層と融点が150
〜215℃の範囲であるポリブチレンテレフタレート系
ポリエステル樹脂層が積層されたフィルムであって、該
ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層の厚
みが5μm以上で、フィルム全体厚みの20〜80%で
あることを特徴とする内装材用複合フィルム。 【効果】 本発明の内装材用複合フィルムは、耐熱性ポ
リアルキレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層の融
点より低く、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステ
ル樹脂層の融点付近またはそれ以上である温度、即ち2
20℃未満で、熱によって耐熱性ポリアルキレンテレフ
タレート樹脂層の耐久性や表面性を損なわずに、熱接着
が可能になり、これを用いた内装材用複合シートあるい
は積層体とすることにより、優れた耐溶剤性、耐薬品
性、耐汚染性等を有しながら、樹脂層が鋼板等の剛性支
持体から剥離しにくくなり、バスユニット壁材等の使用
環境の厳しい用途に適する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光拡散性、意匠性
を容易に付与できる化粧シート用等に有用なフィルム、
詳しくは内装材、特にバスユニット壁材等の分野で利用
される化粧シートの製造に使用される印刷済みフィル
ム、又は樹脂をプレコートした鋼板の樹脂表面との密着
性に優れたフィルムに関する。
を容易に付与できる化粧シート用等に有用なフィルム、
詳しくは内装材、特にバスユニット壁材等の分野で利用
される化粧シートの製造に使用される印刷済みフィル
ム、又は樹脂をプレコートした鋼板の樹脂表面との密着
性に優れたフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より化粧シートの意匠性を高めるた
めに、特に高鮮映性や高光沢性を出すために、表面樹脂
シート層の表面に透明樹脂シートを貼り合わせる方法が
知られている。このような透明樹脂シート層には、通常
ポリ塩化ビニル系樹脂シートが使用されてきたが、この
ポリ塩化ビニル系樹脂シートは、熱と圧力で鋼板等の基
材層へ熱接着できる性質を有し、かつ安価で非常に使い
やすい材料であるが、耐溶剤性、耐薬品性、耐汚染性等
の性能が不充分であるばかりでなく、近年の地球環境保
全の社会的要請からこの含塩素成分樹脂の使用を軽減す
る傾向にある。
めに、特に高鮮映性や高光沢性を出すために、表面樹脂
シート層の表面に透明樹脂シートを貼り合わせる方法が
知られている。このような透明樹脂シート層には、通常
ポリ塩化ビニル系樹脂シートが使用されてきたが、この
ポリ塩化ビニル系樹脂シートは、熱と圧力で鋼板等の基
材層へ熱接着できる性質を有し、かつ安価で非常に使い
やすい材料であるが、耐溶剤性、耐薬品性、耐汚染性等
の性能が不充分であるばかりでなく、近年の地球環境保
全の社会的要請からこの含塩素成分樹脂の使用を軽減す
る傾向にある。
【0003】そのため、非塩素系であって、耐溶剤性、
耐薬品性等の耐久性に優れ、経済的な二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフイルムの使用が検討されてきた。
しかし、この従来のポリエチレンテレフタレートフイル
ムは、前記ポリ塩化ビニル系樹脂シートと比較して、耐
久性に関しては優れているが、基材層、特に鋼板等の金
属板との接着性が不充分であり、接着時には、オフライ
ンで一旦接着剤を施した後に、ドライラミネートなどの
方法でラミネートしなければならないなどといった工程
上の問題点があった。
耐薬品性等の耐久性に優れ、経済的な二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフイルムの使用が検討されてきた。
しかし、この従来のポリエチレンテレフタレートフイル
ムは、前記ポリ塩化ビニル系樹脂シートと比較して、耐
久性に関しては優れているが、基材層、特に鋼板等の金
属板との接着性が不充分であり、接着時には、オフライ
ンで一旦接着剤を施した後に、ドライラミネートなどの
方法でラミネートしなければならないなどといった工程
上の問題点があった。
【0004】しかも、このような接着剤を介して、ポリ
エチレンテレフタレートフイルムと鋼板をドライラミネ
ート法等の方法で接合して形成される化粧シートは、フ
イルムと鋼板の接着強度が小さいため、使用環境の厳し
い用途、特にバスユニット壁材等の用途では、耐温水
性、耐沸騰水性等の性能が不充分なことが多く、経時的
に基材層と表面層とに「浮き」が生じたり、キズが付い
たところから「剥がれ」が生じるなどの問題があった。
エチレンテレフタレートフイルムと鋼板をドライラミネ
ート法等の方法で接合して形成される化粧シートは、フ
イルムと鋼板の接着強度が小さいため、使用環境の厳し
い用途、特にバスユニット壁材等の用途では、耐温水
性、耐沸騰水性等の性能が不充分なことが多く、経時的
に基材層と表面層とに「浮き」が生じたり、キズが付い
たところから「剥がれ」が生じるなどの問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述した
点に鑑みてなされたものであって、高鮮映性、高光沢
性、表面硬度、耐薬品性(特に浴室及び台所用薬品
等)、耐汚染性を有し、かつ良好な密着性(接着性)を
有するポリエステルフィルム、特に内装材用ポリエステ
ルフィルムを提供することにある。
点に鑑みてなされたものであって、高鮮映性、高光沢
性、表面硬度、耐薬品性(特に浴室及び台所用薬品
等)、耐汚染性を有し、かつ良好な密着性(接着性)を
有するポリエステルフィルム、特に内装材用ポリエステ
ルフィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究の結果、熱接着性に優れたポ
リブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層をポリ
アルキレンテレフタレート系ポリエステル樹脂フイルム
の裏面に熱接着することにより本発明を完成した。
を解決するために鋭意研究の結果、熱接着性に優れたポ
リブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層をポリ
アルキレンテレフタレート系ポリエステル樹脂フイルム
の裏面に熱接着することにより本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、以下の構成を有する
ものである。 (1) 融点220℃以上の耐熱性ポリアルキレンテレ
フタレート系ポリエステル樹脂層と融点が150〜21
5℃の範囲であるポリブチレンテレフタレート系ポリエ
ステル樹脂層が積層されたフィルムであって、該ポリブ
チレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層の厚みが5
μm以上で、全体厚みの20〜80%であることを特徴
とする内装材用複合フィルム。 (2)ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂
層がポリカーボネートを5〜50wt%含有しているこ
とを特徴とする(1)記載の内装材用複合フィルム。 (3) 耐熱性ポリアルキレンテレフタレート系ポリエ
ステル樹脂層が二軸延伸ポリエチレンテレフタレート
で、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層
が未延伸であることを特徴とする(1)または(2)記
載の内装材用複合フィルム。 (4) (1)〜(3)のいずれか記載の内装材用複合
フィルムが、ポリ塩化ビニルシート、ポリエステルシー
ト、ポリカーボネートシート、ポリメチルメタアクリレ
ート(アクリル樹脂)シート、ABSシート(アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、AES
シート(アクリロニトリル−エチレンアルファオレフィ
ンゴム−スチレン共重合樹脂)から選ばれたシートに、
ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層が接
するように積層されてなることを特徴とする内装材用複
合シート。 (5)ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂
層とポリ塩化ビニルシート、ポリエステルシート、ポリ
カーボネートシート、ポリメチルメタアクリレート(ア
クリル樹脂)シート、ABSシート(アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、AESシート
(アクリロニトリル−エチレンアルファオレフィンゴム
−スチレン共重合樹脂)から選ばれたシートとの接着強
度が1000g/15mm巾以上であることを特徴とす
る(4)記載の内装用複合シート。 (6) (4)または(5)記載の内装材用複合シート
を、剛性支持体に積層してなることを特徴とする積層
体。 (7)剛性支持体が、鋼板であることを特徴とする
(6)記載の積層体。 (8)(1)〜(3)のいずれかに記載の内装材用複合
フィルムが、ポリ塩化ビニルプラスチゾル、ポリエステ
ル系樹脂、アクリル系樹脂のうち少なくとも1種をプレ
コートした剛性支持体のプレコート樹脂面に、ポリブチ
レンテレフタレート系ポリエステル樹脂層が接するよう
に積層されてなることを特徴とする積層体。 (9)ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂
層とポリ塩化ビニルプラスチゾル、ポリエステル系樹
脂、アクリル系樹脂のうち少なくとも1種をプレコート
した剛性支持体のプレコート樹脂面との接着強度が10
00g/15mm巾以上であることを特徴とする(8)
記載の積層体。 (10)剛性支持体が、鋼板であることを特徴とする
(8)または(9)記載の積層体。 (11)ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹
脂層とポリ塩化ビニルシート、ポリエステルシート、ポ
リカーボネートシート、ポリメチルメタアクリレート
(アクリル樹脂)シート、ABSシート(アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、AESシー
ト(アクリロニトリル−エチレンアルファオレフィンゴ
ム−スチレン共重合樹脂)から選ばれたシートとを22
0℃未満の温度で熱接着することを特徴とする(4)ま
たは(5)記載の内装用複合シートの製造方法。 (12)ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹
脂層とポリ塩化ビニルシート、ポリエステルシート、ポ
リカーボネートシート、ポリメチルメタアクリレート
(アクリル樹脂)シート、ABSシート(アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、AESシー
ト(アクリロニトリル−エチレンアルファオレフィンゴ
ム−スチレン共重合樹脂)から選ばれたシートとを22
0℃未満の温度で熱接着することを特徴とする(6)ま
たは(7)記載の積層体の製造方法。 (13)ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹
脂層とポリ塩化ビニルプラスチゾル、ポリエステル系樹
脂、アクリル系樹脂のうち少なくとも1種をプレコート
した剛性支持体のプレコート樹脂面とを220℃未満の
温度で熱接着することを特徴とする(8)〜(10)の
いずれかに記載の積層体の製造方法。
ものである。 (1) 融点220℃以上の耐熱性ポリアルキレンテレ
フタレート系ポリエステル樹脂層と融点が150〜21
5℃の範囲であるポリブチレンテレフタレート系ポリエ
ステル樹脂層が積層されたフィルムであって、該ポリブ
チレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層の厚みが5
μm以上で、全体厚みの20〜80%であることを特徴
とする内装材用複合フィルム。 (2)ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂
層がポリカーボネートを5〜50wt%含有しているこ
とを特徴とする(1)記載の内装材用複合フィルム。 (3) 耐熱性ポリアルキレンテレフタレート系ポリエ
ステル樹脂層が二軸延伸ポリエチレンテレフタレート
で、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層
が未延伸であることを特徴とする(1)または(2)記
載の内装材用複合フィルム。 (4) (1)〜(3)のいずれか記載の内装材用複合
フィルムが、ポリ塩化ビニルシート、ポリエステルシー
ト、ポリカーボネートシート、ポリメチルメタアクリレ
ート(アクリル樹脂)シート、ABSシート(アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、AES
シート(アクリロニトリル−エチレンアルファオレフィ
ンゴム−スチレン共重合樹脂)から選ばれたシートに、
ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層が接
するように積層されてなることを特徴とする内装材用複
合シート。 (5)ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂
層とポリ塩化ビニルシート、ポリエステルシート、ポリ
カーボネートシート、ポリメチルメタアクリレート(ア
クリル樹脂)シート、ABSシート(アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、AESシート
(アクリロニトリル−エチレンアルファオレフィンゴム
−スチレン共重合樹脂)から選ばれたシートとの接着強
度が1000g/15mm巾以上であることを特徴とす
る(4)記載の内装用複合シート。 (6) (4)または(5)記載の内装材用複合シート
を、剛性支持体に積層してなることを特徴とする積層
体。 (7)剛性支持体が、鋼板であることを特徴とする
(6)記載の積層体。 (8)(1)〜(3)のいずれかに記載の内装材用複合
フィルムが、ポリ塩化ビニルプラスチゾル、ポリエステ
ル系樹脂、アクリル系樹脂のうち少なくとも1種をプレ
コートした剛性支持体のプレコート樹脂面に、ポリブチ
レンテレフタレート系ポリエステル樹脂層が接するよう
に積層されてなることを特徴とする積層体。 (9)ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂
層とポリ塩化ビニルプラスチゾル、ポリエステル系樹
脂、アクリル系樹脂のうち少なくとも1種をプレコート
した剛性支持体のプレコート樹脂面との接着強度が10
00g/15mm巾以上であることを特徴とする(8)
記載の積層体。 (10)剛性支持体が、鋼板であることを特徴とする
(8)または(9)記載の積層体。 (11)ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹
脂層とポリ塩化ビニルシート、ポリエステルシート、ポ
リカーボネートシート、ポリメチルメタアクリレート
(アクリル樹脂)シート、ABSシート(アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、AESシー
ト(アクリロニトリル−エチレンアルファオレフィンゴ
ム−スチレン共重合樹脂)から選ばれたシートとを22
0℃未満の温度で熱接着することを特徴とする(4)ま
たは(5)記載の内装用複合シートの製造方法。 (12)ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹
脂層とポリ塩化ビニルシート、ポリエステルシート、ポ
リカーボネートシート、ポリメチルメタアクリレート
(アクリル樹脂)シート、ABSシート(アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、AESシー
ト(アクリロニトリル−エチレンアルファオレフィンゴ
ム−スチレン共重合樹脂)から選ばれたシートとを22
0℃未満の温度で熱接着することを特徴とする(6)ま
たは(7)記載の積層体の製造方法。 (13)ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹
脂層とポリ塩化ビニルプラスチゾル、ポリエステル系樹
脂、アクリル系樹脂のうち少なくとも1種をプレコート
した剛性支持体のプレコート樹脂面とを220℃未満の
温度で熱接着することを特徴とする(8)〜(10)の
いずれかに記載の積層体の製造方法。
【0008】耐熱性ポリアルキレンテレフタレート系ポ
リエステル樹脂層に、これよりも融点が低く、タッキネ
スに富むポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹
脂層を積層することにより、耐熱性ポリアルキレンテレ
フタレート系ポリエステル樹脂層の融点より低く、ポリ
ブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層の融点付
近またはそれ以上である温度で熱接着が可能になり、耐
熱性ポリアルキレンテレフタレート系ポリエステル樹脂
層の耐久性や表面性を損なわずに、熱接着性も有する。
リエステル樹脂層に、これよりも融点が低く、タッキネ
スに富むポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹
脂層を積層することにより、耐熱性ポリアルキレンテレ
フタレート系ポリエステル樹脂層の融点より低く、ポリ
ブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層の融点付
近またはそれ以上である温度で熱接着が可能になり、耐
熱性ポリアルキレンテレフタレート系ポリエステル樹脂
層の耐久性や表面性を損なわずに、熱接着性も有する。
【0009】本発明において、耐熱性ポリアルキレンテ
レフタレート系ポリエステル樹脂層を構成する成分とし
ては、融点220℃以上のポリエチレンテレフタレート
樹脂(以下、本明細においてはPETPとする。)、ポ
リブチレンテレフタレート樹脂(以下、本明細において
はPBTPとする。)等が挙げられ、中でもフイルム素
材として公知の融点260℃のPETPおよび融点22
5℃のPBTPを使用できる。
レフタレート系ポリエステル樹脂層を構成する成分とし
ては、融点220℃以上のポリエチレンテレフタレート
樹脂(以下、本明細においてはPETPとする。)、ポ
リブチレンテレフタレート樹脂(以下、本明細において
はPBTPとする。)等が挙げられ、中でもフイルム素
材として公知の融点260℃のPETPおよび融点22
5℃のPBTPを使用できる。
【0010】上記PETPあるいはPBTPはPET
P、 PBTPホモポリマーに限定されるものではな
く、融点が220℃以上になる範囲で、構成成分である
ジカルボン酸および/またはジオールの一部を他のジカ
ルボン酸および/またはジオールと置換えることができ
る。前記のPETPはテレフタル酸とエチレングリコー
ル、PBTPはテレフタル酸と1,4−ブタンジオール
からそれぞれ構成されているが、次に挙げる成分との置
換が可能である。
P、 PBTPホモポリマーに限定されるものではな
く、融点が220℃以上になる範囲で、構成成分である
ジカルボン酸および/またはジオールの一部を他のジカ
ルボン酸および/またはジオールと置換えることができ
る。前記のPETPはテレフタル酸とエチレングリコー
ル、PBTPはテレフタル酸と1,4−ブタンジオール
からそれぞれ構成されているが、次に挙げる成分との置
換が可能である。
【0011】上記テレフタル酸成分の一部と置換可能な
成分としては、ジカルボン酸又はその酸無水物であり、
例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、コハク酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ドデカン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、
フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−
2,6−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカル
ボン酸、3−スルホイソフタル酸等の芳香族ジカルボン
酸等が例示される。これらのジカルボン酸又はその酸無
水物は少なくとも一種以上混合して使用できる。
成分としては、ジカルボン酸又はその酸無水物であり、
例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、コハク酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ドデカン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、
フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−
2,6−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカル
ボン酸、3−スルホイソフタル酸等の芳香族ジカルボン
酸等が例示される。これらのジカルボン酸又はその酸無
水物は少なくとも一種以上混合して使用できる。
【0012】他方、エチレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール成分の一部と置換可能なジオールとしては、
例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,
3−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ポリメチレングリコール等の脂肪族ジオール;1,
4−シクロヘキシルグリコール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロ
ヘキシル)プロパン等や、水素化ビスフェノールAと、
エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキ
レンオキサイドとの付加物等の脂環族ジオール;レゾル
シノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、ビスフェノールAと、エチレンオキサイドやプ
ロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドとの付加
物、例えば、2,2’−ビス(4−ヒドロキシエトキシ
フェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ
ジエトキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−
ヒドロキシポリエトキシフェニル)プロパン、2,2’
−ビス(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)プロパ
ン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシジプロポキシフェ
ニル)プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシポリ
プロポキシフェニル)プロパン等の芳香族ジオールが例
示される。これらの二価のアルコールは少なくとも一種
以上混合して使用できる。
ンジオール成分の一部と置換可能なジオールとしては、
例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,
3−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ポリメチレングリコール等の脂肪族ジオール;1,
4−シクロヘキシルグリコール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロ
ヘキシル)プロパン等や、水素化ビスフェノールAと、
エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキ
レンオキサイドとの付加物等の脂環族ジオール;レゾル
シノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、ビスフェノールAと、エチレンオキサイドやプ
ロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドとの付加
物、例えば、2,2’−ビス(4−ヒドロキシエトキシ
フェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ
ジエトキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−
ヒドロキシポリエトキシフェニル)プロパン、2,2’
−ビス(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)プロパ
ン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシジプロポキシフェ
ニル)プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシポリ
プロポキシフェニル)プロパン等の芳香族ジオールが例
示される。これらの二価のアルコールは少なくとも一種
以上混合して使用できる。
【0013】またテレフタル酸成分、エチレングリコー
ル及び1,4−ブタンジオール成分の一部はヒドロキシ
カルボン酸で置換されていてもよい。ヒドロキシカルボ
ン酸としては、グリコール酸、オキシプロピオン酸等の
脂肪族ヒドロキシカルボン酸;ヒドロキシ安息香酸等の
芳香族ヒドロキシカルボン酸が例示され、一種以上混合
して使用できる。
ル及び1,4−ブタンジオール成分の一部はヒドロキシ
カルボン酸で置換されていてもよい。ヒドロキシカルボ
ン酸としては、グリコール酸、オキシプロピオン酸等の
脂肪族ヒドロキシカルボン酸;ヒドロキシ安息香酸等の
芳香族ヒドロキシカルボン酸が例示され、一種以上混合
して使用できる。
【0014】本発明においてポリブチレンテレフタレー
ト系ポリエステル樹脂層を構成する成分としては、融点
が150℃〜215℃のPBTPであって、融点225
℃のPBTホモポリマーの構成成分であるテレフタル酸
と1,4−ブタンジオールの一部を融点が150〜21
0℃になる範囲で他成分に置き換えたPBTP系共重合
樹脂である。
ト系ポリエステル樹脂層を構成する成分としては、融点
が150℃〜215℃のPBTPであって、融点225
℃のPBTホモポリマーの構成成分であるテレフタル酸
と1,4−ブタンジオールの一部を融点が150〜21
0℃になる範囲で他成分に置き換えたPBTP系共重合
樹脂である。
【0015】テレフタル酸成分の一部と置換可能な成分
としては、ジカルボン酸又はその酸無水物であり、例え
ば、マレイン酸、無水マレイン酸、コハク酸、アジピン
酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ドデカン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,4−シク
ロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、フタ
ル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,
6−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン
酸、3−スルホイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸等
が例示される。これらのジカルボン酸又はその酸無水物
は少なくとも一種以上混合して使用できる。
としては、ジカルボン酸又はその酸無水物であり、例え
ば、マレイン酸、無水マレイン酸、コハク酸、アジピン
酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ドデカン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,4−シク
ロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、フタ
ル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,
6−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン
酸、3−スルホイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸等
が例示される。これらのジカルボン酸又はその酸無水物
は少なくとも一種以上混合して使用できる。
【0016】他方、1,4−ブタンジオール成分の一部
と置換可能なグリコールとしては、例えば、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、ポリメチレングリ
コール等の脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキシルグ
リコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,
2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン等
や、水素化ビスフェノールAと、エチレンオキサイドや
プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドとの付
加物等の脂環族ジオール;レゾルシノール、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビスフェノー
ルAと、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等
のアルキレンオキサイドとの付加物、例えば、2,2’
−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、
2,2’−ビス(4−ヒドロキシジエトキシフェニル)
プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシポリエトキ
シフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキ
シプロポキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4
−ヒドロキシジプロポキシフェニル)プロパン、2,
2’−ビス(4−ヒドロキシポリプロポキシフェニル)
プロパン等の芳香族ジオールが例示される。これらの二
価のアルコールは少なくとも一種以上混合して使用でき
る。ジオール成分としては上記のものが使用できるが、
1,4ブタンジオールを用いた方が製膜時の結晶化、耐
熱性保持の観点から好ましい。ジオール成分中の比率
(mol)は、1,4ブタンジオール/他成分=80/
20〜100/0%,好ましくは、1,4ブタンジオー
ル/他成分=100/0%にして、ジカルボン酸側で融
点調整する方が好ましい物性の樹脂が得られる。
と置換可能なグリコールとしては、例えば、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、ポリメチレングリ
コール等の脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキシルグ
リコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,
2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン等
や、水素化ビスフェノールAと、エチレンオキサイドや
プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドとの付
加物等の脂環族ジオール;レゾルシノール、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビスフェノー
ルAと、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等
のアルキレンオキサイドとの付加物、例えば、2,2’
−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、
2,2’−ビス(4−ヒドロキシジエトキシフェニル)
プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシポリエトキ
シフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキ
シプロポキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4
−ヒドロキシジプロポキシフェニル)プロパン、2,
2’−ビス(4−ヒドロキシポリプロポキシフェニル)
プロパン等の芳香族ジオールが例示される。これらの二
価のアルコールは少なくとも一種以上混合して使用でき
る。ジオール成分としては上記のものが使用できるが、
1,4ブタンジオールを用いた方が製膜時の結晶化、耐
熱性保持の観点から好ましい。ジオール成分中の比率
(mol)は、1,4ブタンジオール/他成分=80/
20〜100/0%,好ましくは、1,4ブタンジオー
ル/他成分=100/0%にして、ジカルボン酸側で融
点調整する方が好ましい物性の樹脂が得られる。
【0017】PBTP系共重合体樹脂に、共重合される
他成分の数と量は、特に制約はなく、融点が150〜2
15℃の範囲内に入るようにすれば良い。融点が215
℃を超えると熱接着適性が悪くなり、融点を150℃以
未満であると、PBTPの結晶化度、結晶化速度、耐熱
性、機械特性が低下し、フィルムがブロッキングを起す
という問題点を発生する。
他成分の数と量は、特に制約はなく、融点が150〜2
15℃の範囲内に入るようにすれば良い。融点が215
℃を超えると熱接着適性が悪くなり、融点を150℃以
未満であると、PBTPの結晶化度、結晶化速度、耐熱
性、機械特性が低下し、フィルムがブロッキングを起す
という問題点を発生する。
【0018】前記各層の耐熱性ポリアルキレンテレフタ
レート系ポリエステル樹脂およびポリブチレンテレフタ
レート系ポリエステル樹脂の分子量は従来公知の範囲の
ものを使用することができる。例えば樹脂の重量平均分
子量は、通常、約5000〜1000000であり、好
ましくは10000〜500000程度である。固有粘
度は、温度25±1℃で溶媒にo−クロロフェノールを
用いたとき、少なくとも約0.5dl/g以上であるの
が好ましく、特に好ましくは0.75〜2.5dl/g
程度である。
レート系ポリエステル樹脂およびポリブチレンテレフタ
レート系ポリエステル樹脂の分子量は従来公知の範囲の
ものを使用することができる。例えば樹脂の重量平均分
子量は、通常、約5000〜1000000であり、好
ましくは10000〜500000程度である。固有粘
度は、温度25±1℃で溶媒にo−クロロフェノールを
用いたとき、少なくとも約0.5dl/g以上であるの
が好ましく、特に好ましくは0.75〜2.5dl/g
程度である。
【0019】本発明においてポリブチレンテレフタレー
ト系ポリエステル樹脂層には、耐水性や耐薬品性等の耐
久性向上を目的として、その物性を阻害しない範囲、即
ち5〜50重量%の範囲でポリカーホネート樹脂を配合
しても良い。配合量は、好ましくは10〜40重量%、
さらに好ましくは15〜30重量%である。この添加量
が5重量%未満であると添加効果がほとんど得られず、
50重量%を超えると、熱接着性が低下する。
ト系ポリエステル樹脂層には、耐水性や耐薬品性等の耐
久性向上を目的として、その物性を阻害しない範囲、即
ち5〜50重量%の範囲でポリカーホネート樹脂を配合
しても良い。配合量は、好ましくは10〜40重量%、
さらに好ましくは15〜30重量%である。この添加量
が5重量%未満であると添加効果がほとんど得られず、
50重量%を超えると、熱接着性が低下する。
【0020】ポリカーボネートは下記一般式[I]で表
される反復単位を含む。 (式中、R1は、二価の有機基を示し、nは10以上の
整数を示す) R1がアルキレン基である場合には脂肪族ポリカーボネ
ート、R1が芳香族を含む脂肪族基である場合には芳香
族−脂肪族ポリカーボネート、R1がアリーレン基であ
る場合には芳香族ポリカーボネートとなる。
される反復単位を含む。 (式中、R1は、二価の有機基を示し、nは10以上の
整数を示す) R1がアルキレン基である場合には脂肪族ポリカーボネ
ート、R1が芳香族を含む脂肪族基である場合には芳香
族−脂肪族ポリカーボネート、R1がアリーレン基であ
る場合には芳香族ポリカーボネートとなる。
【0021】本発明においては、前記ポリカーボネート
のうち、下記一般式[II]で表される反復単位を有す
るポリカーボネートを含むのが好ましい。 (式中R2及びR3はハロゲン原子、アルキル基で置換さ
れていてもよいフェニレン基又はシクロアルキレン基を
示す。XおよびYは、同一又は異なって水素原子、炭素
数12以下の脂肪族炭化水素基を示し、R2及びR3に隣
接する炭素原子とともにシクロアルカン基を形成しても
よい。但し、R2及びR3、X、Yにおける脂肪族炭化水
素基は不飽和結合を含まない)
のうち、下記一般式[II]で表される反復単位を有す
るポリカーボネートを含むのが好ましい。 (式中R2及びR3はハロゲン原子、アルキル基で置換さ
れていてもよいフェニレン基又はシクロアルキレン基を
示す。XおよびYは、同一又は異なって水素原子、炭素
数12以下の脂肪族炭化水素基を示し、R2及びR3に隣
接する炭素原子とともにシクロアルカン基を形成しても
よい。但し、R2及びR3、X、Yにおける脂肪族炭化水
素基は不飽和結合を含まない)
【0022】ポリカーボネートには、直鎖状に限らず、
前記の反復単位が主鎖から分岐した分岐ポリカーボネー
トも包含される。好適なポリカーボネートは、下記一般
式[III]で表される反復単位を有するビスフェノー
ル型ポリカーボネート、特に下記[VI]で表される反
復単位を有する、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパンを出発原料とするビスフェノールA型ポリ
カーボネートである。 (式中、R4およびR5は、同一又は異なって、水素原
子、低級アルキル基、シクロアルキル基、アリール基を
示す)
前記の反復単位が主鎖から分岐した分岐ポリカーボネー
トも包含される。好適なポリカーボネートは、下記一般
式[III]で表される反復単位を有するビスフェノー
ル型ポリカーボネート、特に下記[VI]で表される反
復単位を有する、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパンを出発原料とするビスフェノールA型ポリ
カーボネートである。 (式中、R4およびR5は、同一又は異なって、水素原
子、低級アルキル基、シクロアルキル基、アリール基を
示す)
【0023】 一般式[III]で表される反復単位をにおける低級ア
ルキル基としては、炭素数1〜4程度のアルキル基が挙
げられる。シクロアルキル基には、例えば、シクロペン
チル、シクロヘキシル、シクロオクチル基などが含まれ
る。アリール基にはフェニル、ナフチル基などが含まれ
る。
ルキル基としては、炭素数1〜4程度のアルキル基が挙
げられる。シクロアルキル基には、例えば、シクロペン
チル、シクロヘキシル、シクロオクチル基などが含まれ
る。アリール基にはフェニル、ナフチル基などが含まれ
る。
【0024】ポリカーボネートの末端基はOH基であっ
てもよく、t−ブチル基などの置換基で封止されていて
もよい。ポリカーボネートの固有粘度は、温度20±1
℃で塩化メチレンを用いたとき、0.3〜1.0dl/
g程度、特に0.5〜0.7dl/g程度であるのが好
ましい。
てもよく、t−ブチル基などの置換基で封止されていて
もよい。ポリカーボネートの固有粘度は、温度20±1
℃で塩化メチレンを用いたとき、0.3〜1.0dl/
g程度、特に0.5〜0.7dl/g程度であるのが好
ましい。
【0025】ポリカーボネートの分子量は、コポリエス
テルの分子量に応じて選択できる。すなわち、同一濃度
におけるコポリエステルとポリカーボネートとの溶融粘
度が大きく異なる場合には、均一な溶融混合物が得られ
ず、分散不良場合がある。従って、コポリエステルとポ
リカーボネートの溶融粘度を一致又は近似させるよう
に、ポリカーボネートの分子量を選択するのが好まし
い。
テルの分子量に応じて選択できる。すなわち、同一濃度
におけるコポリエステルとポリカーボネートとの溶融粘
度が大きく異なる場合には、均一な溶融混合物が得られ
ず、分散不良場合がある。従って、コポリエステルとポ
リカーボネートの溶融粘度を一致又は近似させるよう
に、ポリカーボネートの分子量を選択するのが好まし
い。
【0026】なお、前記コポリエステルとポリカーボネ
ートとを一旦溶融混合し、均一な程度のマスターバッチ
を作製して押出し成形に付す場合には、同一温度におけ
る両者の溶融粘度(メルトフローシート)の差異が、ポ
リカーボネート/コポリエステル=1/75程度であっ
ても均一なフィルムが得られる。
ートとを一旦溶融混合し、均一な程度のマスターバッチ
を作製して押出し成形に付す場合には、同一温度におけ
る両者の溶融粘度(メルトフローシート)の差異が、ポ
リカーボネート/コポリエステル=1/75程度であっ
ても均一なフィルムが得られる。
【0027】前記ポリカーボネートの製造方法は、特に
制限されず、従来慣用の方法、例えば、ホスゲン法(溶
剤法)、エステル変換法(溶融法)が採用できる。
制限されず、従来慣用の方法、例えば、ホスゲン法(溶
剤法)、エステル変換法(溶融法)が採用できる。
【0028】本発明の内装材用複合フィルムの全体の厚
さは10〜150μmの範囲であるのが好ましく、さら
に好ましくは15〜100μmであり、特に好ましく
は、20〜80μmである。全体の厚さが150μmを
越えると過剰な厚みとなり経済的ではない。
さは10〜150μmの範囲であるのが好ましく、さら
に好ましくは15〜100μmであり、特に好ましく
は、20〜80μmである。全体の厚さが150μmを
越えると過剰な厚みとなり経済的ではない。
【0029】本発明の内装材用複合フィルムにおいて、
ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層の厚
さは5μm以上であって、全体の厚さの20〜80%で
ある。このポリブチレンテレフタレート系ポリエステル
樹脂層の厚さが5μm未満の場合には、熱接着性が低下
する。そして、フィルム全体の厚さに占めるポリブチレ
ンテレフタレート系ポリエステル樹脂層の比率が20%
未満の場合には、熱接着性が悪くなり、80%を超える
場合には耐熱層に比較して高価である層が過剰になり不
経済である。
ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層の厚
さは5μm以上であって、全体の厚さの20〜80%で
ある。このポリブチレンテレフタレート系ポリエステル
樹脂層の厚さが5μm未満の場合には、熱接着性が低下
する。そして、フィルム全体の厚さに占めるポリブチレ
ンテレフタレート系ポリエステル樹脂層の比率が20%
未満の場合には、熱接着性が悪くなり、80%を超える
場合には耐熱層に比較して高価である層が過剰になり不
経済である。
【0030】本発明の内装材用複合フィルムは、耐熱性
ポリアルキレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層に
ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層を積
層して成形される。その積層成形方法は従来公知の方
法、例えば、共押出し法、押出しラミネート法などを用
いることができる。特に、上記耐熱性ポリアルキレンテ
レフタレート系ポリエステル樹脂層がPETP系樹脂の
場合の積層成形方法は、押出しラミネート法が好ましく
用いられる。
ポリアルキレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層に
ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層を積
層して成形される。その積層成形方法は従来公知の方
法、例えば、共押出し法、押出しラミネート法などを用
いることができる。特に、上記耐熱性ポリアルキレンテ
レフタレート系ポリエステル樹脂層がPETP系樹脂の
場合の積層成形方法は、押出しラミネート法が好ましく
用いられる。
【0031】ラミネート法を用いる場合、フィルムは従
来公知のTダイ法またはインフレーション法等の押出法
等により得ることができる。
来公知のTダイ法またはインフレーション法等の押出法
等により得ることができる。
【0032】前記積層成形されたフィルムは無延伸の状
態で使用しても良いし、必要に応じて、一軸または二
軸、好ましくは二軸延伸してもよい。
態で使用しても良いし、必要に応じて、一軸または二
軸、好ましくは二軸延伸してもよい。
【0033】延伸法としては、例えば、ロール延伸、圧
延延伸、ベルト延伸、テンター延伸、チューブ延伸やこ
れらを組み合せた延伸法等の公知の延伸法が適用でき
る。延伸は一軸でも、二軸でも適宜に選ぶことができ、
延伸倍率、延伸温度等も目的に応じても設定できる。
延延伸、ベルト延伸、テンター延伸、チューブ延伸やこ
れらを組み合せた延伸法等の公知の延伸法が適用でき
る。延伸は一軸でも、二軸でも適宜に選ぶことができ、
延伸倍率、延伸温度等も目的に応じても設定できる。
【0034】具体的に説明すれば、上記積層されたフィ
ルムは、耐熱性ポリアルキレンテレフタレート系ポリエ
ステル樹脂層がPETP系樹脂の場合には、機械的物性
等に優れる二軸延伸されたフィルムが好ましく、PBT
P系樹脂ならば、延伸しなくても充分な物性が得られる
ので、経済的に考えて無延伸でよい。
ルムは、耐熱性ポリアルキレンテレフタレート系ポリエ
ステル樹脂層がPETP系樹脂の場合には、機械的物性
等に優れる二軸延伸されたフィルムが好ましく、PBT
P系樹脂ならば、延伸しなくても充分な物性が得られる
ので、経済的に考えて無延伸でよい。
【0035】本発明の内装材用複合フィルムへの表面処
理、添加剤の配合などは目的に応じて行うことができ、
特に制約は受けない。
理、添加剤の配合などは目的に応じて行うことができ、
特に制約は受けない。
【0036】本発明の内装材用複合フィルムは、ポリ塩
化ビニル(以下、本明細においてはPVCと略記するこ
ともある。)シート、ポリエステルシート、ポリカーボ
ネートシート、ポリメチルメタアクリレート(アクリル
樹脂)シート、ABSシート(アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン共重合樹脂)、AESシート(アクリ
ロニトリル−エチレンアルファオレフィンゴム−スチレ
ン共重合樹脂)から選ばれたシートにポリブチレンテレ
フタレート系ポリエステル樹脂層が接するように重ねて
熱接着し、内装材用複合シートとして用いることができ
る。
化ビニル(以下、本明細においてはPVCと略記するこ
ともある。)シート、ポリエステルシート、ポリカーボ
ネートシート、ポリメチルメタアクリレート(アクリル
樹脂)シート、ABSシート(アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン共重合樹脂)、AESシート(アクリ
ロニトリル−エチレンアルファオレフィンゴム−スチレ
ン共重合樹脂)から選ばれたシートにポリブチレンテレ
フタレート系ポリエステル樹脂層が接するように重ねて
熱接着し、内装材用複合シートとして用いることができ
る。
【0037】これらのうち、PVCシート、ポリエステ
ルシート、ポリカーボネートシートは、一般に内装材等
に用いられているものが使用でき、印刷を施したもの
(例えば、シーアイ化成(株)製:PVC化粧シート
「ベルビアンA−152」など)を用いることも可能で
ある。
ルシート、ポリカーボネートシートは、一般に内装材等
に用いられているものが使用でき、印刷を施したもの
(例えば、シーアイ化成(株)製:PVC化粧シート
「ベルビアンA−152」など)を用いることも可能で
ある。
【0038】上記ポリメチルメタアクリレートシートと
しては、一般に用いられるものを用いることができ、例
えば鐘淵化学(株)製「サンデェレン」、三菱レーヨン
(株)製「アクリプレン」等が挙げられる。
しては、一般に用いられるものを用いることができ、例
えば鐘淵化学(株)製「サンデェレン」、三菱レーヨン
(株)製「アクリプレン」等が挙げられる。
【0039】上記ABS樹脂としては、一般に用いられ
るものを用いることができる。
るものを用いることができる。
【0040】上記AES樹脂としては、特公昭61−4
4086、特公昭58−53007、特公昭63−15
926、特公昭62−61060、特公平2−118
3、特公平5−59124、特公昭63−14016、
特開平1−152148などに記載されている樹脂を用
いることができ、例えば日本合成ゴム(株)製「JSR
−AES」等が挙げられる。上記AES樹脂は、A(エ
チレン−アルファーオレフィンゴム質重合体)にB(芳
香族ビニル系単量体およびビニルシアン系単量体を主成
分とする単量体混合物)をグラフト共重合して得られる
樹脂であり、前記の単量体全量をエチレン−アルファー
オレフィン系ゴム質重合体の存在下にグラフト重合させ
るグラフト重合法によっても、あるいは、前記単量体か
ら選ばれる少なくとも一種の単量体の重合体もしくは共
重合体を別個に製造してブレンドするいわゆるグラフト
ブレンド法によっても製造することが出来る。
4086、特公昭58−53007、特公昭63−15
926、特公昭62−61060、特公平2−118
3、特公平5−59124、特公昭63−14016、
特開平1−152148などに記載されている樹脂を用
いることができ、例えば日本合成ゴム(株)製「JSR
−AES」等が挙げられる。上記AES樹脂は、A(エ
チレン−アルファーオレフィンゴム質重合体)にB(芳
香族ビニル系単量体およびビニルシアン系単量体を主成
分とする単量体混合物)をグラフト共重合して得られる
樹脂であり、前記の単量体全量をエチレン−アルファー
オレフィン系ゴム質重合体の存在下にグラフト重合させ
るグラフト重合法によっても、あるいは、前記単量体か
ら選ばれる少なくとも一種の単量体の重合体もしくは共
重合体を別個に製造してブレンドするいわゆるグラフト
ブレンド法によっても製造することが出来る。
【0041】AとBの比率は、目的に応じて任意に選べ
るが、耐衝撃性、剛性などのバランスを損なわないため
には重量比で5/95〜45/55(A/B)が好まし
く、さらに好ましくは重量比で10/90〜40/60
(A/B)が良い。芳香族ビニルモノマーとビニルシア
ン系モノマーの比率は、重量比で80/20〜60/4
0(芳香族ビニルモノマー/ビニルシアン系モノマー)
の範囲が好ましい。
るが、耐衝撃性、剛性などのバランスを損なわないため
には重量比で5/95〜45/55(A/B)が好まし
く、さらに好ましくは重量比で10/90〜40/60
(A/B)が良い。芳香族ビニルモノマーとビニルシア
ン系モノマーの比率は、重量比で80/20〜60/4
0(芳香族ビニルモノマー/ビニルシアン系モノマー)
の範囲が好ましい。
【0042】芳香族ビニルモノマーとしてはスチレン、
αーメチルスチレン、Pメチルスチレン、ビニルトルエ
ン、モノクロルスチレンなどが、またシアン化ビニル化
合物としてはアクリロニトリル、メタクリルニトリルな
どが挙げられ、それぞれ単独で、あるいは2種以上混合
して用いることが出来る。更にこれらと共重合可能なメ
チルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル
類やNーフェニルマレミド、シクロヘキシルマレイミド
などのマレイミド類、無水マレイン酸、無水イタコン酸
などの不飽和ジカルボン酸無水物を組合せて用いる事も
出来るが、特に好ましいものはスチレンである。
αーメチルスチレン、Pメチルスチレン、ビニルトルエ
ン、モノクロルスチレンなどが、またシアン化ビニル化
合物としてはアクリロニトリル、メタクリルニトリルな
どが挙げられ、それぞれ単独で、あるいは2種以上混合
して用いることが出来る。更にこれらと共重合可能なメ
チルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル
類やNーフェニルマレミド、シクロヘキシルマレイミド
などのマレイミド類、無水マレイン酸、無水イタコン酸
などの不飽和ジカルボン酸無水物を組合せて用いる事も
出来るが、特に好ましいものはスチレンである。
【0043】シアン系ビニルモノマーはアクリロニトリ
ルが好ましい。
ルが好ましい。
【0044】芳香族ビニルモノマーとビニルシアン系モ
ノマーの特に好ましい組合せは、スチレンとアクリロニ
トリルの組合せである。
ノマーの特に好ましい組合せは、スチレンとアクリロニ
トリルの組合せである。
【0045】上記AES樹脂に用いるエチレン−アルフ
ァーオレフィンゴム質重合体としては、EPR(エチレ
ンープロピレンゴム)、EPDM(エチレンプロピレン
・非共役ジエン共重合体)などのエチレンーアルファー
オレフィン系ゴムが挙げられる。アルファーオレフィン
は特に限定されないが、好ましくはプロピレンが良い。
ァーオレフィンゴム質重合体としては、EPR(エチレ
ンープロピレンゴム)、EPDM(エチレンプロピレン
・非共役ジエン共重合体)などのエチレンーアルファー
オレフィン系ゴムが挙げられる。アルファーオレフィン
は特に限定されないが、好ましくはプロピレンが良い。
【0046】EPR(エチレンープロピレンゴム)にお
いてエチレンとプロピレンの重量比は90/10〜20
/80(エチレン/プロピレン)であるものが好まし
く、更に好ましくは90/10〜30/70(エチレン
/プロピレン)であり、特に好ましくは90/10〜6
0/40(エチレン/プロピレン)、最も好ましくは9
0/10〜65/35(エチレン/プロピレン)が好ま
しい。EPDMはこれに更に少量の非共役ジエン化合物
を共重合させたものである。
いてエチレンとプロピレンの重量比は90/10〜20
/80(エチレン/プロピレン)であるものが好まし
く、更に好ましくは90/10〜30/70(エチレン
/プロピレン)であり、特に好ましくは90/10〜6
0/40(エチレン/プロピレン)、最も好ましくは9
0/10〜65/35(エチレン/プロピレン)が好ま
しい。EPDMはこれに更に少量の非共役ジエン化合物
を共重合させたものである。
【0047】EPDMに用いられる非共役ジエン化合物
としては5−ニチリデン−2−ノルボルネンなどのアル
ケニルノルボルネン類、ジシクロペンタジニンなどの環
状ジニン類、1、4−ヘキサジニンなどの脂肪族ジニン
類などが用いられる。EPDM中の非共役ジエンの量は
ヨウ素価に換算して5〜40の範囲内で使用される。
としては5−ニチリデン−2−ノルボルネンなどのアル
ケニルノルボルネン類、ジシクロペンタジニンなどの環
状ジニン類、1、4−ヘキサジニンなどの脂肪族ジニン
類などが用いられる。EPDM中の非共役ジエンの量は
ヨウ素価に換算して5〜40の範囲内で使用される。
【0048】上記AES樹脂を製造する方法は特に限定
されることなく、既知の乳化重合、溶接重合、懸濁重合
などが採用できる。例えばEPR、EPDM等のエチレ
ン−アルファーオレフィンゴム質重合体存在下にマトリ
ックス樹脂成分として芳香族ビニル化合物とシアン化ビ
ニル化合物を含む単量体混合物をグラフト重合させるグ
ラフト重合法によっても、あるいはこのようにして得ら
れるグラフト共重合体に更に前記の単量体から選ばれる
少なくとも一種の単量体の重合体または共重合体をブレ
ンドするいわゆるグラフトブレンド法によってもよい。
上記AES樹脂においてグラフト率は35〜75%が好
ましく、さらに好ましくは40〜70%である。
されることなく、既知の乳化重合、溶接重合、懸濁重合
などが採用できる。例えばEPR、EPDM等のエチレ
ン−アルファーオレフィンゴム質重合体存在下にマトリ
ックス樹脂成分として芳香族ビニル化合物とシアン化ビ
ニル化合物を含む単量体混合物をグラフト重合させるグ
ラフト重合法によっても、あるいはこのようにして得ら
れるグラフト共重合体に更に前記の単量体から選ばれる
少なくとも一種の単量体の重合体または共重合体をブレ
ンドするいわゆるグラフトブレンド法によってもよい。
上記AES樹脂においてグラフト率は35〜75%が好
ましく、さらに好ましくは40〜70%である。
【0049】上記AES樹脂は共重合体の連続層に、粒
子状のゴム成分が分散している場合が多いが、このゴム
成分の平均粒子径は0.1〜1.0μmが好ましく、さ
らに好ましくは0.2〜0.6μmが良い。
子状のゴム成分が分散している場合が多いが、このゴム
成分の平均粒子径は0.1〜1.0μmが好ましく、さ
らに好ましくは0.2〜0.6μmが良い。
【0050】上記AES樹脂は、従来公知の方法で他の
樹脂をブレンド、アロイ化することができ(例えばダイ
セル(株)製:ノバロイB、ノバロイS、ノバロイA
等)、また、従来公知の方法で、例えばタルク、マイ
カ、炭酸カルシウム、シリカ、ガラスファイバーなどの
充填剤、補強剤を添加することもできる。さらに、上記
AES樹脂は、従来公知の方法で、例えば、相溶化剤、
耐候剤、耐熱安定剤などの添加剤を加えることができ
る。
樹脂をブレンド、アロイ化することができ(例えばダイ
セル(株)製:ノバロイB、ノバロイS、ノバロイA
等)、また、従来公知の方法で、例えばタルク、マイ
カ、炭酸カルシウム、シリカ、ガラスファイバーなどの
充填剤、補強剤を添加することもできる。さらに、上記
AES樹脂は、従来公知の方法で、例えば、相溶化剤、
耐候剤、耐熱安定剤などの添加剤を加えることができ
る。
【0051】上記AES樹脂は、日本ウェザリングセン
ターの屋外曝露試験で、曝露期間2年における表面光沢
度の保持率が55%以上のものを用いるのが好ましく、
さらに好ましくは65%以上のものが良く、特に好まし
くは75%以上のものが良く、最も好ましくは85%以
上のものが良い。
ターの屋外曝露試験で、曝露期間2年における表面光沢
度の保持率が55%以上のものを用いるのが好ましく、
さらに好ましくは65%以上のものが良く、特に好まし
くは75%以上のものが良く、最も好ましくは85%以
上のものが良い。
【0052】本発明の内装材用複合シートに用いる上記
AESシートの厚さは10〜500μmが好ましく、さ
らに好ましくは15〜400μmが良く、ことさらに好
ましくは20〜300μmが良く、 特に好ましくは3
0〜250μmが良く、最も好ましくは50〜150μ
mが良い。
AESシートの厚さは10〜500μmが好ましく、さ
らに好ましくは15〜400μmが良く、ことさらに好
ましくは20〜300μmが良く、 特に好ましくは3
0〜250μmが良く、最も好ましくは50〜150μ
mが良い。
【0053】上記AESシートは従来公知のインフレー
ション法、Tダイ法などの溶融押出し成形法で成形する
ことができる。成形時、Tダイから溶融して、フィルム
状に押出された樹脂が最初に接着する冷却ロール(N
o.1ロールと呼ぶ)の表面温度が、該樹脂のHDTの
85〜135%の温度で成形するとよい。(HDTとは
ASTMD648に準拠し、6.4mm厚さサンプル、
18.6kg/cm2荷重で測定した熱変形温度であ
る。)No.1ロール温度がHDTの85%未満だとフ
ィルムが冷却されすぎて硬くなり、ロールとの密着が悪
くなり、フィルムの表面に横縞状の模様が発生したり波
状に変形した状態となることがあり、HDTの135%
を超えるとフィルムがロール上でスティックして、フィ
ルム表面が乱れたり、成形困難になったりする。また、
シートの両面が少なくとも1回づつ、前記の温度範囲に
設定したロールに接着するようにすると、フィルムの表
面が平滑になってよい。(マットロールの場合は、均一
にマート調になる。)さらに好ましくは、前記の温度条
件にコントロールしたタッチロールやポリシングロール
形式のロールで圧着するように成形するとさらに良い。
上記シートは成形後20℃〜HDT温度の範囲で、引張
り破断伸度(JIS−K1707に準拠する。)が10
%以上であるのが好ましく、さらに好ましくは30%以
上であるのが良く、特に好ましくは50%以上であるの
が良い。上記シートは内装材用複合シートとして、積層
時あるいは使用時に変形をうける。引張り破断伸度が1
0%未満であると、フィルムに割れが発生しやすくな
る。
ション法、Tダイ法などの溶融押出し成形法で成形する
ことができる。成形時、Tダイから溶融して、フィルム
状に押出された樹脂が最初に接着する冷却ロール(N
o.1ロールと呼ぶ)の表面温度が、該樹脂のHDTの
85〜135%の温度で成形するとよい。(HDTとは
ASTMD648に準拠し、6.4mm厚さサンプル、
18.6kg/cm2荷重で測定した熱変形温度であ
る。)No.1ロール温度がHDTの85%未満だとフ
ィルムが冷却されすぎて硬くなり、ロールとの密着が悪
くなり、フィルムの表面に横縞状の模様が発生したり波
状に変形した状態となることがあり、HDTの135%
を超えるとフィルムがロール上でスティックして、フィ
ルム表面が乱れたり、成形困難になったりする。また、
シートの両面が少なくとも1回づつ、前記の温度範囲に
設定したロールに接着するようにすると、フィルムの表
面が平滑になってよい。(マットロールの場合は、均一
にマート調になる。)さらに好ましくは、前記の温度条
件にコントロールしたタッチロールやポリシングロール
形式のロールで圧着するように成形するとさらに良い。
上記シートは成形後20℃〜HDT温度の範囲で、引張
り破断伸度(JIS−K1707に準拠する。)が10
%以上であるのが好ましく、さらに好ましくは30%以
上であるのが良く、特に好ましくは50%以上であるの
が良い。上記シートは内装材用複合シートとして、積層
時あるいは使用時に変形をうける。引張り破断伸度が1
0%未満であると、フィルムに割れが発生しやすくな
る。
【0054】ポリメチルメタアクリレートシート、AB
Sシート、AESシートも印刷を施したものを用いるこ
とが可能である。
Sシート、AESシートも印刷を施したものを用いるこ
とが可能である。
【0055】前記PVCシート、ポリエステルシート、
ポリカーボネートシート、ポリメチルメタアクリレート
シート、ABSシート、AESシートから選ばれたシー
トに本発明の内装材用複合フィルムを熱接着して形成さ
れる内装材用複合シートはさらに鋼板等の剛性支持体に
ラミネートして積層体とし、内装材等に用いることがで
きる。
ポリカーボネートシート、ポリメチルメタアクリレート
シート、ABSシート、AESシートから選ばれたシー
トに本発明の内装材用複合フィルムを熱接着して形成さ
れる内装材用複合シートはさらに鋼板等の剛性支持体に
ラミネートして積層体とし、内装材等に用いることがで
きる。
【0056】上記内装材用複合シートを、剛性支持体に
ラミネートする方法としては、公知の熱接着あるいは、
接着剤による接着等の方法による。
ラミネートする方法としては、公知の熱接着あるいは、
接着剤による接着等の方法による。
【0057】また、ポリ塩化ビニル(PVC)プラスチ
ゾル、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂のうち少な
くとも1種をプレコートした剛性支持体(例えば、日新
製鋼(株)製:PVC塗装鋼板「月星ビニタイト」な
ど)のプレコート樹脂面に、本発明の内装材用複合フィ
ルムをポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂
層が接するように重ねて熱接着して積層体とし、内装材
等に用いても良い。これらのプレコート樹脂面も印刷を
施してあってもよい。PVCプラスチゾルをプレコート
した剛性支持体は、PVC塗装し、焼き付け処理したも
のであってもよい。
ゾル、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂のうち少な
くとも1種をプレコートした剛性支持体(例えば、日新
製鋼(株)製:PVC塗装鋼板「月星ビニタイト」な
ど)のプレコート樹脂面に、本発明の内装材用複合フィ
ルムをポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂
層が接するように重ねて熱接着して積層体とし、内装材
等に用いても良い。これらのプレコート樹脂面も印刷を
施してあってもよい。PVCプラスチゾルをプレコート
した剛性支持体は、PVC塗装し、焼き付け処理したも
のであってもよい。
【0058】本発明において、剛性支持体とは、鉄鋼
材、ステンレス、アルミニウム、真鍮、銅等の金属材、
木製の板体、合板、セメント加工品、ガラス板、セラミ
ック板、硬質プラスチック板等の難可撓性支持体であ
り、とりわけ、加工性、機械的強度、耐久性等から、鋼
板等の金属材が好適である。
材、ステンレス、アルミニウム、真鍮、銅等の金属材、
木製の板体、合板、セメント加工品、ガラス板、セラミ
ック板、硬質プラスチック板等の難可撓性支持体であ
り、とりわけ、加工性、機械的強度、耐久性等から、鋼
板等の金属材が好適である。
【0059】上記のような内装材用複合シート、あるい
は積層体とすることにより、耐溶剤性、耐薬品性、耐汚
染性等の性能に優れ、しかもPVCの使用量を軽減した
化粧シート、あるいは化粧板を得ることができる。
は積層体とすることにより、耐溶剤性、耐薬品性、耐汚
染性等の性能に優れ、しかもPVCの使用量を軽減した
化粧シート、あるいは化粧板を得ることができる。
【0060】本発明の内装材用複合フィルムのポリブチ
レンテレフタレート系ポリエステル樹脂層表面に図柄等
を印刷して用いることもでき、また上記ポリ塩化ビニル
シート、ポリエステルシート、ポリカーボネートシー
ト、ポリメチルメタアクリレートシート、ABSシー
ト、AESシート等の表面あるいは、鋼板等の剛性支持
体のプレコート樹脂面に図柄等を印刷し、本発明の内装
材用複合フィルムを積層することで、化粧材として用い
ることができる。どちらの樹脂表面に印刷するかによっ
て、高鮮映性、高光沢性を自由に選択することが出来
る。
レンテレフタレート系ポリエステル樹脂層表面に図柄等
を印刷して用いることもでき、また上記ポリ塩化ビニル
シート、ポリエステルシート、ポリカーボネートシー
ト、ポリメチルメタアクリレートシート、ABSシー
ト、AESシート等の表面あるいは、鋼板等の剛性支持
体のプレコート樹脂面に図柄等を印刷し、本発明の内装
材用複合フィルムを積層することで、化粧材として用い
ることができる。どちらの樹脂表面に印刷するかによっ
て、高鮮映性、高光沢性を自由に選択することが出来
る。
【0061】本発明の内装材用複合フィルムは、上記の
ような内装材用複合シート、あるいは積層体を形成する
際に、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂
層とPVCシート、ポリエステルシート、ポリカーボネ
ートシート、ポリメチルメタアクリレートシート、AB
Sシート、AESシートから選ばれたシートとが、ある
いは、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂
層とポリ塩化ビニル(PVC)プラスチゾル、ポリエス
テル系樹脂、アクリル系樹脂のうち少なくとも1種をプ
レコートした剛性支持体のプレコート樹脂面とが、T形
剥離強度1000g/15mm巾以上の接着強度で熱接
着出来ることが好ましく、特に好ましくは2000g/
15mm巾以上の接着強度であるのが良い。
ような内装材用複合シート、あるいは積層体を形成する
際に、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂
層とPVCシート、ポリエステルシート、ポリカーボネ
ートシート、ポリメチルメタアクリレートシート、AB
Sシート、AESシートから選ばれたシートとが、ある
いは、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂
層とポリ塩化ビニル(PVC)プラスチゾル、ポリエス
テル系樹脂、アクリル系樹脂のうち少なくとも1種をプ
レコートした剛性支持体のプレコート樹脂面とが、T形
剥離強度1000g/15mm巾以上の接着強度で熱接
着出来ることが好ましく、特に好ましくは2000g/
15mm巾以上の接着強度であるのが良い。
【0062】本発明の内装材用複合フィルムを用いて、
上記のような内装材用複合シート、あるいは積層体を形
成する方法としては、耐熱性ポリアルキレンテレフタレ
ート系ポリエステル樹脂層の融点の220℃未満の温度
で熱接着を行うことが好ましく、従来公知のホットメル
ト接着、例えば熱板プレスやラミネーターを用いる方法
で行われる。
上記のような内装材用複合シート、あるいは積層体を形
成する方法としては、耐熱性ポリアルキレンテレフタレ
ート系ポリエステル樹脂層の融点の220℃未満の温度
で熱接着を行うことが好ましく、従来公知のホットメル
ト接着、例えば熱板プレスやラミネーターを用いる方法
で行われる。
【0063】
【実施例】次に実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 押出成形機を用いて、厚さ25μm、融点260℃の二
軸延伸耐熱性PETPフィルム(帝人(株)製、テトロ
ンフィルム−SP2)を、融点173℃の無延伸PBT
Pフィルム(厚さ20μm)の上に重ね、加熱圧着ロー
ル間に通し、230℃で押出しラミネートして内装材用
複合フィルムを得た。無延伸PBTPフィルムはテレフ
タル酸/イソフタル酸=34.3/65.7(モル比)
のジカルボン酸50mol%と1、4ブタンジオール5
0mol%からなる共重合ポリエステルである。その
後、この内装材用複合フィルムをPVCシートの表面に
PBTP層が接するように重ね、熱プレス(上板温度1
80℃、下板温度60℃、熱圧力30kg/cm2)に
より本発明の内装材用複合フィルムPVCシートに熱圧
着し、さらに接着剤塗装した鋼板にラミネートし、実施
例2とした。
る。 実施例1 押出成形機を用いて、厚さ25μm、融点260℃の二
軸延伸耐熱性PETPフィルム(帝人(株)製、テトロ
ンフィルム−SP2)を、融点173℃の無延伸PBT
Pフィルム(厚さ20μm)の上に重ね、加熱圧着ロー
ル間に通し、230℃で押出しラミネートして内装材用
複合フィルムを得た。無延伸PBTPフィルムはテレフ
タル酸/イソフタル酸=34.3/65.7(モル比)
のジカルボン酸50mol%と1、4ブタンジオール5
0mol%からなる共重合ポリエステルである。その
後、この内装材用複合フィルムをPVCシートの表面に
PBTP層が接するように重ね、熱プレス(上板温度1
80℃、下板温度60℃、熱圧力30kg/cm2)に
より本発明の内装材用複合フィルムPVCシートに熱圧
着し、さらに接着剤塗装した鋼板にラミネートし、実施
例2とした。
【0064】実施例2 実施例1で用いた内装材用複合フィルムを化粧PVCシ
ート(厚さ20μm:シーアイ化成(株)製 ベルビア
ンA−152)の表面にPBTP層が接するように重
ね、熱プレス(上板温度180℃、下板温度60℃、熱
圧力30kg/cm2)により内装材用複合フィルムを
化粧PVCシートに熱圧着し、さらに接着剤塗装した鋼
板にラミネートし、実施例2とした。
ート(厚さ20μm:シーアイ化成(株)製 ベルビア
ンA−152)の表面にPBTP層が接するように重
ね、熱プレス(上板温度180℃、下板温度60℃、熱
圧力30kg/cm2)により内装材用複合フィルムを
化粧PVCシートに熱圧着し、さらに接着剤塗装した鋼
板にラミネートし、実施例2とした。
【0065】実施例3 実施例1で用いた内装材用複合フィルムのPBTP層面
に化粧柄を印刷した以外は、実施例1と同様にし、実施
例3とした。
に化粧柄を印刷した以外は、実施例1と同様にし、実施
例3とした。
【0066】実施例4 実施例1で用いた内装材用複合フィルムをPVCプラス
チゾル鋼板(厚さ400μm:日本鉄板(株)製、V2
01)に、PBTP層が接するように重ね、熱プレス
(上板温度180℃、下板温度60℃、熱圧力30kg
/cm2)熱ラミネートし、実施例4とした。
チゾル鋼板(厚さ400μm:日本鉄板(株)製、V2
01)に、PBTP層が接するように重ね、熱プレス
(上板温度180℃、下板温度60℃、熱圧力30kg
/cm2)熱ラミネートし、実施例4とした。
【0067】比較例1 耐熱性PETP層として、厚さ50μm、融点260℃
の二軸延伸PETPフィルムをドライラミネート剤(東
洋モートン(株)、アドコートAD563)を用いて、
化粧PVCシート(厚さ20μm:シーアイ化成(株)
製 ベルビアンA−152)の表面に重ね、ドライラミ
ネートによりPETPフィルムを化粧PVCシートに熱
圧着し、さらに接着剤塗装した鋼板にラミネートし、比
較例1とした。以上のフィルムサンプルの構成を表1に
示す。
の二軸延伸PETPフィルムをドライラミネート剤(東
洋モートン(株)、アドコートAD563)を用いて、
化粧PVCシート(厚さ20μm:シーアイ化成(株)
製 ベルビアンA−152)の表面に重ね、ドライラミ
ネートによりPETPフィルムを化粧PVCシートに熱
圧着し、さらに接着剤塗装した鋼板にラミネートし、比
較例1とした。以上のフィルムサンプルの構成を表1に
示す。
【0068】
【表1】
【0069】評価方法 実施例により得られた本発明の内装材用複合フィルムお
よびPVCシートあるいはPVCプラスチゾル鋼板との
ラミネートサンプルを比較サンプルとともに、次の試験
法により評価した。 1.耐沸騰水性(JIS A4410に準拠) 沸騰水に3時間浸漬後、外観を目視評価、ラミネート強
度測定する。 2.体温水性(JIS A4410に準拠) 60℃の温水に7時間浸漬した後、室温で17時間放置
を15サイクル繰り返した後外観を目視評価、ラミネー
ト強度測定する。 *ラミネート強度測定(T形剥離強度) 幅15mmのフィルム/PVCラミネートサンプル試験
片を作成し、300mm/分の速度で、フィルムとPV
CシートをT字型に引き剥がして、剥離強度を測定し、
剥離時の荷重(g)を求める。評価結果を表2に示す。
よびPVCシートあるいはPVCプラスチゾル鋼板との
ラミネートサンプルを比較サンプルとともに、次の試験
法により評価した。 1.耐沸騰水性(JIS A4410に準拠) 沸騰水に3時間浸漬後、外観を目視評価、ラミネート強
度測定する。 2.体温水性(JIS A4410に準拠) 60℃の温水に7時間浸漬した後、室温で17時間放置
を15サイクル繰り返した後外観を目視評価、ラミネー
ト強度測定する。 *ラミネート強度測定(T形剥離強度) 幅15mmのフィルム/PVCラミネートサンプル試験
片を作成し、300mm/分の速度で、フィルムとPV
CシートをT字型に引き剥がして、剥離強度を測定し、
剥離時の荷重(g)を求める。評価結果を表2に示す。
【0070】
【表2】
【0071】
【発明の効果】本発明の内装材用複合フィルムは、耐熱
性ポリアルキレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層
と、タッキネスに富んだポリブチレンテレフタレート樹
脂を同様の成分で一部置換する手段で改良して、融点が
150〜215℃の範囲になるようにしたポリブチレン
テレフタレート系ポリエステル樹脂層とを積層すること
により、耐熱性ポリアルキレンテレフタレート系ポリエ
ステル樹脂層の融点より低く、ポリブチレンテレフタレ
ート系ポリエステル樹脂層の融点付近またはそれ以上で
ある温度、即ち220℃未満で、熱によって耐熱性ポリ
アルキレンテレフタレート樹脂層の耐久性や表面性を損
なわずに、熱接着が可能になる。
性ポリアルキレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層
と、タッキネスに富んだポリブチレンテレフタレート樹
脂を同様の成分で一部置換する手段で改良して、融点が
150〜215℃の範囲になるようにしたポリブチレン
テレフタレート系ポリエステル樹脂層とを積層すること
により、耐熱性ポリアルキレンテレフタレート系ポリエ
ステル樹脂層の融点より低く、ポリブチレンテレフタレ
ート系ポリエステル樹脂層の融点付近またはそれ以上で
ある温度、即ち220℃未満で、熱によって耐熱性ポリ
アルキレンテレフタレート樹脂層の耐久性や表面性を損
なわずに、熱接着が可能になる。
【0072】本発明の内装材用複合フィルムはこのポリ
ブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層を、ポリ
塩化ビニルシート、ポリエステルシート、ポリカーボネ
ートシート、ポリメチルメタアクリレートシート、AB
Sシート、AESシートから選ばれたシートに熱接着し
て内装材用複合シートを形成し、さらに、この内装材用
複合シートを鋼板等の剛性支持体にラミネートする、あ
るいはポリ塩化ビニルプラスチゾル、ポリエステル系樹
脂、アクリル系樹脂のうち少なくとも1種をプレコート
した鋼板等の剛性支持体のプレコート樹脂面に熱接着し
て、積層体とし内装材等に利用できる。
ブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層を、ポリ
塩化ビニルシート、ポリエステルシート、ポリカーボネ
ートシート、ポリメチルメタアクリレートシート、AB
Sシート、AESシートから選ばれたシートに熱接着し
て内装材用複合シートを形成し、さらに、この内装材用
複合シートを鋼板等の剛性支持体にラミネートする、あ
るいはポリ塩化ビニルプラスチゾル、ポリエステル系樹
脂、アクリル系樹脂のうち少なくとも1種をプレコート
した鋼板等の剛性支持体のプレコート樹脂面に熱接着し
て、積層体とし内装材等に利用できる。
【0073】上記のような内装材用複合シートあるいは
積層体とすることにより、耐熱性ポリアルキレンテレフ
タレート系ポリエステル樹脂層による優れた耐溶剤性、
耐薬品性、耐汚染性等を有しながら、樹脂層が鋼板等の
剛性支持体から剥離しにくく、バスユニット壁材等の使
用環境の厳しい用途に適する。また、積層体形成時に、
耐熱性ポリアルキレンテレフタレート系ポリエステル樹
脂層を用いることにより、全体としてPVCの使用量を
軽減することができる。
積層体とすることにより、耐熱性ポリアルキレンテレフ
タレート系ポリエステル樹脂層による優れた耐溶剤性、
耐薬品性、耐汚染性等を有しながら、樹脂層が鋼板等の
剛性支持体から剥離しにくく、バスユニット壁材等の使
用環境の厳しい用途に適する。また、積層体形成時に、
耐熱性ポリアルキレンテレフタレート系ポリエステル樹
脂層を用いることにより、全体としてPVCの使用量を
軽減することができる。
【0074】本発明の内装材用複合フィルムは、積層体
とすることにより、特にバスユニット壁材等の内装材に
適するが、パーテイション、キャビネット部材、更にM
DFやパーティクルボードに貼り合わせれば、システム
キッチン扉などにも利用でき、広く有効に使用される。
とすることにより、特にバスユニット壁材等の内装材に
適するが、パーテイション、キャビネット部材、更にM
DFやパーティクルボードに貼り合わせれば、システム
キッチン扉などにも利用でき、広く有効に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 27/00 B32B 27/00 E C08L 67/02 C08L 67/02 69/00 69/00 E04C 2/08 E04C 2/08 B E04F 13/00 E04F 13/00 B 13/18 13/18 A E04H 1/12 301 E04H 1/12 301 // B29K 67:00 69:00 B29L 9:00 31:10 31:58
Claims (13)
- 【請求項1】 融点220℃以上の耐熱性ポリアルキレ
ンテレフタレート系ポリエステル樹脂層と融点が150
〜215℃の範囲であるポリブチレンテレフタレート系
ポリエステル樹脂層が積層されたフィルムであって、該
ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層の厚
みが5μm以上で、フィルム全体厚みの20〜80%で
あることを特徴とする内装材用複合フィルム。 - 【請求項2】ポリブチレンテレフタレート系ポリエステ
ル樹脂層がポリカーボネートを5〜50wt%含有して
いることを特徴とする請求項1記載の内装材用複合フィ
ルム。 - 【請求項3】 耐熱性ポリアルキレンテレフタレート系
ポリエステル樹脂層が二軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートで、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹
脂層が未延伸であることを特徴とする請求項1または2
記載の内装材用複合フィルム。 - 【請求項4】請求項1乃至3のいずれか一項に記載の内
装材用複合フィルムが、ポリ塩化ビニルシート、ポリエ
ステルシート、ポリカーボネートシート、ポリメチルメ
タアクリレート(アクリル樹脂)シート、ABSシート
(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹
脂)、AESシート(アクリロニトリル−エチレンアル
ファオレフィンゴム−スチレン共重合樹脂)から選ばれ
たシートに、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステ
ル樹脂層が接するように積層されてなることを特徴とす
る内装材用複合シート。 - 【請求項5】ポリブチレンテレフタレート系ポリエステ
ル樹脂層とポリ塩化ビニルシート、ポリエステルシー
ト、ポリカーボネートシート、ポリメチルメタアクリレ
ート(アクリル樹脂)シート、ABSシート(アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、AES
シート(アクリロニトリル−エチレンアルファオレフィ
ンゴム−スチレン共重合樹脂)から選ばれたシートとの
接着強度が1000g/15mm巾以上であることを特
徴とする請求項4記載の内装用複合シート。 - 【請求項6】請求項4または5記載の内装材用複合シー
トを、剛性支持体に積層してなることを特徴とする積層
体。 - 【請求項7】剛性支持体が、鋼板であることを特徴とす
る請求項6記載の積層体。 - 【請求項8】請求項1乃至3のいずれか一項に記載の内
装材用複合フィルムが、ポリ塩化ビニルプラスチゾル、
ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂のうち少なくとも
1種をプレコートした剛性支持体のプレコート樹脂面
に、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂層
が接するように積層されてなることを特徴とする積層
体。 - 【請求項9】ポリブチレンテレフタレート系ポリエステ
ル樹脂層とポリ塩化ビニルプラスチゾル、ポリエステル
系樹脂、アクリル系樹脂のうち少なくとも1種をプレコ
ートした剛性支持体のプレコート樹脂面との接着強度が
1000g/15mm巾以上であることを特徴とする請
求項8記載の積層体。 - 【請求項10】剛性支持体が、鋼板であることを特徴と
する請求項8または9記載の積層体。 - 【請求項11】ポリブチレンテレフタレート系ポリエス
テル樹脂層とポリ塩化ビニルシート、ポリエステルシー
ト、ポリカーボネートシート、ポリメチルメタアクリレ
ート(アクリル樹脂)シート、ABSシート(アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、AES
シート(アクリロニトリル−エチレンアルファオレフィ
ンゴム−スチレン共重合樹脂)から選ばれたシートとを
220℃未満の温度で熱接着することを特徴とする請求
項4または5記載の内装用複合シートの製造方法。 - 【請求項12】ポリブチレンテレフタレート系ポリエス
テル樹脂層とポリ塩化ビニルシート、ポリエステルシー
ト、ポリカーボネートシート、ポリメチルメタアクリレ
ート(アクリル樹脂)シート、ABSシート(アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、AES
シート(アクリロニトリル−エチレンアルファオレフィ
ンゴム−スチレン共重合樹脂)から選ばれたシートとを
220℃未満の温度で熱接着することを特徴とする請求
項6または7記載の積層体の製造方法。 - 【請求項13】ポリブチレンテレフタレート系ポリエス
テル樹脂層とポリ塩化ビニルプラスチゾル、ポリエステ
ル系樹脂、アクリル系樹脂のうち少なくとも1種をプレ
コートした剛性支持体のプレコート樹脂面とを220℃
未満の温度で熱接着することを特徴とする請求項8乃至
10のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9108220A JPH10278208A (ja) | 1997-04-09 | 1997-04-09 | 内装材用複合フィルム、それを用いた内装材用複合シートおよび積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9108220A JPH10278208A (ja) | 1997-04-09 | 1997-04-09 | 内装材用複合フィルム、それを用いた内装材用複合シートおよび積層体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10278208A true JPH10278208A (ja) | 1998-10-20 |
Family
ID=14479092
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9108220A Pending JPH10278208A (ja) | 1997-04-09 | 1997-04-09 | 内装材用複合フィルム、それを用いた内装材用複合シートおよび積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10278208A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000208983A (ja) * | 1999-01-08 | 2000-07-28 | Teijin Ltd | 透明電界波シ―ルド性構造体およびその製造方法 |
JP2001122988A (ja) * | 1999-10-26 | 2001-05-08 | Toray Ind Inc | 貼合せ用ポリエステルフィルム |
JP2001287326A (ja) * | 2000-04-05 | 2001-10-16 | Toyo Kohan Co Ltd | 化粧板積層用樹脂フィルム、その樹脂フィルムを積層した化粧板、およびその化粧板を用いたユニットバス |
JP2005119297A (ja) * | 2004-09-27 | 2005-05-12 | Toyo Kohan Co Ltd | 化粧板積層用樹脂フィルム、その樹脂フィルムを積層した化粧板、およびその化粧板を用いたユニットバス |
JP2011037274A (ja) * | 2010-09-24 | 2011-02-24 | Toyo Kohan Co Ltd | 化粧板積層用印刷樹脂フィルム、そのフィルムを積層した化粧板、及びその化粧板を用いたユニットバス |
JP2017227095A (ja) * | 2016-06-24 | 2017-12-28 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 浴室用壁材の製造方法 |
WO2019159600A1 (ja) * | 2018-02-16 | 2019-08-22 | リケンテクノス株式会社 | 耐黄変性に優れた熱可塑性樹脂組成物 |
-
1997
- 1997-04-09 JP JP9108220A patent/JPH10278208A/ja active Pending
Cited By (8)
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JPWO2019159600A1 (ja) * | 2018-02-16 | 2021-02-04 | リケンテクノス株式会社 | 耐黄変性に優れた熱可塑性樹脂組成物 |
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