JPH1027544A - 陰極線管用酸化物陰極の塗布方法 - Google Patents
陰極線管用酸化物陰極の塗布方法Info
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- JPH1027544A JPH1027544A JP8180892A JP18089296A JPH1027544A JP H1027544 A JPH1027544 A JP H1027544A JP 8180892 A JP8180892 A JP 8180892A JP 18089296 A JP18089296 A JP 18089296A JP H1027544 A JPH1027544 A JP H1027544A
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Landscapes
- Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
- Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 カソードのベースメタル上へのオキサイド材
料吹付時の吹付密度の上限値を下げることで電子銃焼き
工程もしくはエージング工程でのオキサイドのベースメ
タルよりの剥離を減少させる。 【解決手段】 カソード1のベースメタル4上への炭酸
塩混合体の吹付塗布時の吹付密度の上限値を0.750
mg/mm3 とし、吹付面積の直径を実測して体積を求
める様にする。
料吹付時の吹付密度の上限値を下げることで電子銃焼き
工程もしくはエージング工程でのオキサイドのベースメ
タルよりの剥離を減少させる。 【解決手段】 カソード1のベースメタル4上への炭酸
塩混合体の吹付塗布時の吹付密度の上限値を0.750
mg/mm3 とし、吹付面積の直径を実測して体積を求
める様にする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は陰極線管電子銃内に
用いる酸化物陰極の改良に係わり、特に酸化物陰極の塗
布方法に関する。
用いる酸化物陰極の改良に係わり、特に酸化物陰極の塗
布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からカラー陰極線管(以下CRTと
記す)の電子銃封止工程は蛍光膜が形成され、更に、色
選別部材(アパーチャグリル又はシャドウマスク)や磁
気遮蔽部材等を装着したフェースパネルに予め、内面カ
ーボン膜を形成したファンネルをフリットガラスでフェ
ースパネルに溶着して、電子銃を封止し、排気後に陰極
の活性化の為の陰極のエージングを行なっている。
記す)の電子銃封止工程は蛍光膜が形成され、更に、色
選別部材(アパーチャグリル又はシャドウマスク)や磁
気遮蔽部材等を装着したフェースパネルに予め、内面カ
ーボン膜を形成したファンネルをフリットガラスでフェ
ースパネルに溶着して、電子銃を封止し、排気後に陰極
の活性化の為の陰極のエージングを行なっている。
【0003】この様なCRT電子銃中には電子ビームを
放射する陰極と、電子ビームを制御、加速、集速する電
極で構成されるが、陰極(以下カソードと記す)1は通
常図4に示す様に構成されている。
放射する陰極と、電子ビームを制御、加速、集速する電
極で構成されるが、陰極(以下カソードと記す)1は通
常図4に示す様に構成されている。
【0004】即ち、カソード1は基本的にはオキサイド
(酸化物)3、基体金属(以下ベースメタルと記す)4
並びにヒータ7より構成される。オキサイド3は炭酸バ
リウム(BaCo3 )、炭酸ストロンチューム(SrC
o3 )並びに炭酸カルシウム(CaCo3 )の混合物或
いは炭酸塩固溶体(Ba1-x-y ,Srx ,Cay )Co
3 を結合剤に混合し、スプレイ等でベースメタル4上に
吹付け塗布する方法がとられている。
(酸化物)3、基体金属(以下ベースメタルと記す)4
並びにヒータ7より構成される。オキサイド3は炭酸バ
リウム(BaCo3 )、炭酸ストロンチューム(SrC
o3 )並びに炭酸カルシウム(CaCo3 )の混合物或
いは炭酸塩固溶体(Ba1-x-y ,Srx ,Cay )Co
3 を結合剤に混合し、スプレイ等でベースメタル4上に
吹付け塗布する方法がとられている。
【0005】ベースメタル4はニッケル(Ni)等でキ
ャップ状に構成され、還元剤となるマグネシウム(M
g)、シリコン(Si)、アルミニウム(Al)、タン
グステン(W)等を微量に含んでいる。筒状構成のスリ
ーブ2はニッケル,クローム(Ni−Cr)より成り、
このスリーブ2内にはW等の高抵抗金属より成るヒータ
7が挿入され、上記オキサイド3とベースメタル4を加
熱してオキサイド3から電子放出を行なう様に成されて
いる。
ャップ状に構成され、還元剤となるマグネシウム(M
g)、シリコン(Si)、アルミニウム(Al)、タン
グステン(W)等を微量に含んでいる。筒状構成のスリ
ーブ2はニッケル,クローム(Ni−Cr)より成り、
このスリーブ2内にはW等の高抵抗金属より成るヒータ
7が挿入され、上記オキサイド3とベースメタル4を加
熱してオキサイド3から電子放出を行なう様に成されて
いる。
【0006】図5はR,G,B用の3個のカソード1
R,1G,1Bから放射される電子ビームを1個の主レ
ンズ中心で交差する様にセラミックベース5に傾けて配
設した単電子銃の構成の1例を示している。尚6はヒー
タ7を保持するヒータレストである。
R,1G,1Bから放射される電子ビームを1個の主レ
ンズ中心で交差する様にセラミックベース5に傾けて配
設した単電子銃の構成の1例を示している。尚6はヒー
タ7を保持するヒータレストである。
【0007】この様な、カソード1は他の加速電極や集
束電極等とビーデングガラスで一体化されゲッタが取り
付けられて、上記した電子銃封止工程でファンネルのネ
ック部に挿通し、ステム部をネックに図6の第1ステッ
プST1 の様に封着する。
束電極等とビーデングガラスで一体化されゲッタが取り
付けられて、上記した電子銃封止工程でファンネルのネ
ック部に挿通し、ステム部をネックに図6の第1ステッ
プST1 の様に封着する。
【0008】次の第2ステップST2 では排気工程に入
ってバルブ内を真空にする。次の第3工程ST3 ではゲ
ッタを外部より高周波加熱して、CRTのバルブ内壁に
Ba膜を蒸着させて高真空に保ってカソード1のガス汚
染を防止する。
ってバルブ内を真空にする。次の第3工程ST3 ではゲ
ッタを外部より高周波加熱して、CRTのバルブ内壁に
Ba膜を蒸着させて高真空に保ってカソード1のガス汚
染を防止する。
【0009】次の第4工程ST4 ではバルブ外装の爆縮
防止用補強やバルブ外装にカーボン塗布が行なわれる。
次の第5工程ST5 では炉外での電子銃焼き工程が行な
われる。次に高電圧を印加して、電子銃電極間等で放電
を生じない様な第6ステップST6 のノッキング工程を
経過後に第7ステップST7 のエージング工程が行なわ
れる。
防止用補強やバルブ外装にカーボン塗布が行なわれる。
次の第5工程ST5 では炉外での電子銃焼き工程が行な
われる。次に高電圧を印加して、電子銃電極間等で放電
を生じない様な第6ステップST6 のノッキング工程を
経過後に第7ステップST7 のエージング工程が行なわ
れる。
【0010】このエージング工程ではカソード1のヒー
タ7を点火して活性化が成される。即ち、カソード1に
電流を流して残留ガスをゲッタに吸着させ、超高真空に
する。ここで、ベースメタル4に内蔵した微量のMg,
W等はオキサイド3に対し還元剤として働き過剰のBa
を生成する。例えばWが含まれる場合には次の反応によ
りフリーBaと酸化物を得る。 6BaO+W→3Ba+Ba3 Wo6 この様な過剰のBaがカソード1を安定化した電子放出
源としている。
タ7を点火して活性化が成される。即ち、カソード1に
電流を流して残留ガスをゲッタに吸着させ、超高真空に
する。ここで、ベースメタル4に内蔵した微量のMg,
W等はオキサイド3に対し還元剤として働き過剰のBa
を生成する。例えばWが含まれる場合には次の反応によ
りフリーBaと酸化物を得る。 6BaO+W→3Ba+Ba3 Wo6 この様な過剰のBaがカソード1を安定化した電子放出
源としている。
【0011】この様にエージング工程が施された後にC
RTとしての検査が第8ステップST8 の様に行なわれ
た後に完成品として出荷される。
RTとしての検査が第8ステップST8 の様に行なわれ
た後に完成品として出荷される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】叙上の様にエージング
工程で活性化を行なう為にベースメタル4に炭酸塩混合
体をスプレー法で吹付け塗布して酸化物陰極(オキサイ
ド、カソード)を得ている。この際の吹付け時の密度
(以下吹付密度と記す)ρは次の式1で求めている。 ρ=wt/V‥‥(1) ここでwtはベースメタル4上に塗布したオキサイド3
の重量、Vは体積であり、オキサイド3は円盤状に形成
されているので体積Vは式2で求められる。 V=πr2 h‥‥(2) ここでrは吹付けられたオキサイドの半径、hはオキサ
イドのコート厚である。
工程で活性化を行なう為にベースメタル4に炭酸塩混合
体をスプレー法で吹付け塗布して酸化物陰極(オキサイ
ド、カソード)を得ている。この際の吹付け時の密度
(以下吹付密度と記す)ρは次の式1で求めている。 ρ=wt/V‥‥(1) ここでwtはベースメタル4上に塗布したオキサイド3
の重量、Vは体積であり、オキサイド3は円盤状に形成
されているので体積Vは式2で求められる。 V=πr2 h‥‥(2) ここでrは吹付けられたオキサイドの半径、hはオキサ
イドのコート厚である。
【0013】この様に体積Vを求める場合のオキサイド
の半径rは従来、ベースメタル4の設計寸法直径を基準
に半径rを定めていたために吹付装置(マガジン)の状
態によってスプレーされるオキサイド3の直径が変化し
てしまうために実際の吹付密度ρaと式1で求めた吹付
密度ρcとの間に誤差が発生してしまい、正確に吹付密
度を算定出来ない問題があった。即ち、計算で求めた吹
付密度ρcが低くなる傾向を示し、吹付面積(直径)が
小さくなると吹付密度は高くなり、従来の上限値(0.
800mg/mm3 )の方向に偏る傾向を生じ、その結
果活性化時にオキサイドの剥離によるエミッショントラ
ブルが発生する頻度が増加する問題があった。
の半径rは従来、ベースメタル4の設計寸法直径を基準
に半径rを定めていたために吹付装置(マガジン)の状
態によってスプレーされるオキサイド3の直径が変化し
てしまうために実際の吹付密度ρaと式1で求めた吹付
密度ρcとの間に誤差が発生してしまい、正確に吹付密
度を算定出来ない問題があった。即ち、計算で求めた吹
付密度ρcが低くなる傾向を示し、吹付面積(直径)が
小さくなると吹付密度は高くなり、従来の上限値(0.
800mg/mm3 )の方向に偏る傾向を生じ、その結
果活性化時にオキサイドの剥離によるエミッショントラ
ブルが発生する頻度が増加する問題があった。
【0014】本発明はこの様な問題点を解消しようとす
るもので、その課題とするところは吹付密度の上限値を
下げることでオキサイドがベースメタルから剥離する等
のエミッショントラブルを回避して、不良率を下げ、且
つオキサイド3を実際に塗布した直径を実測することで
上限値を下げた吹付密度の値を正確に管理可能なCRT
用オキサイドカソードの塗布方法を提供する様に成した
ものである。
るもので、その課題とするところは吹付密度の上限値を
下げることでオキサイドがベースメタルから剥離する等
のエミッショントラブルを回避して、不良率を下げ、且
つオキサイド3を実際に塗布した直径を実測することで
上限値を下げた吹付密度の値を正確に管理可能なCRT
用オキサイドカソードの塗布方法を提供する様に成した
ものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のCRT用オキサ
イドカソードの塗布方法はベースメタル4上に塗布され
る炭酸塩混合体の塗布時の密度の上限値を0.750m
g/mm3 と成して活性化処理を施し還元したものであ
る。
イドカソードの塗布方法はベースメタル4上に塗布され
る炭酸塩混合体の塗布時の密度の上限値を0.750m
g/mm3 と成して活性化処理を施し還元したものであ
る。
【0016】本発明のCRT用オキサイドカソードの塗
布方法によればエミッション不良率を大幅に下げること
が出来、又、吹付密度をより正確に管理可能となる。
布方法によればエミッション不良率を大幅に下げること
が出来、又、吹付密度をより正確に管理可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明のCRT用オキサイ
ドカソードの塗布方法を図1乃至図3を用いて詳記す
る。図1は本例のカソードのベースメタル4上に吹付塗
布されるオキサイド(炭酸塩混合体)3の吹付密度とオ
キサイドの剥離の関係を説明するための平面図と一部側
面図を示すものである。
ドカソードの塗布方法を図1乃至図3を用いて詳記す
る。図1は本例のカソードのベースメタル4上に吹付塗
布されるオキサイド(炭酸塩混合体)3の吹付密度とオ
キサイドの剥離の関係を説明するための平面図と一部側
面図を示すものである。
【0018】図1でカソード1はNi−Cr材で構成し
たスリーブ2上にキャップ状のベースメタル4が固定さ
れる。ベースメタル4は直径が1.66mm程度であ
り、Ni材をベースとして構成され、W:4重量%、M
g:0.24重量%が混入され、上記した様にエージン
グ時、W,Mgはオキサイド3に対して還元剤として機
能し、オキサイド3中に含まれるBaを生成する。
たスリーブ2上にキャップ状のベースメタル4が固定さ
れる。ベースメタル4は直径が1.66mm程度であ
り、Ni材をベースとして構成され、W:4重量%、M
g:0.24重量%が混入され、上記した様にエージン
グ時、W,Mgはオキサイド3に対して還元剤として機
能し、オキサイド3中に含まれるBaを生成する。
【0019】図1A及び図1Bでベースメタル4上にオ
キサイド3が塗布される。このオキサイド3はBaCo
3 :6重量%、CaCo3 :3重量%、SrCo3 :1
重量%からなる炭酸塩にバインダーとして、ニトロセル
ローズ、サク酸イソアミル等を混合した炭酸塩混合体を
スプレーで厚みが75μm前後になる様にしてある。
キサイド3が塗布される。このオキサイド3はBaCo
3 :6重量%、CaCo3 :3重量%、SrCo3 :1
重量%からなる炭酸塩にバインダーとして、ニトロセル
ローズ、サク酸イソアミル等を混合した炭酸塩混合体を
スプレーで厚みが75μm前後になる様にしてある。
【0020】図1Aは、この様な炭酸塩混合体(以下オ
キサイドと記す)をベースメタル4上に吹付装置(マガ
シン)を介して吹付けた場合に、オキサイド3の吹付直
径が大きくなって、吹付面積が大きくなった場合を示
し、図1Bは吹付面積が小さくなった場合を示してい
る。この時の密度ρaは前述の(1)式で求めるが体積
Vはπr2 hであり、この場合直径(半径)が変化する
ために重量wt とπhを一定にすると図1Aに比べて図
1Bの方が実際の吹付密度ρaが高くなる。
キサイドと記す)をベースメタル4上に吹付装置(マガ
シン)を介して吹付けた場合に、オキサイド3の吹付直
径が大きくなって、吹付面積が大きくなった場合を示
し、図1Bは吹付面積が小さくなった場合を示してい
る。この時の密度ρaは前述の(1)式で求めるが体積
Vはπr2 hであり、この場合直径(半径)が変化する
ために重量wt とπhを一定にすると図1Aに比べて図
1Bの方が実際の吹付密度ρaが高くなる。
【0021】然し、吹付密度ρの計算時にはベースメタ
ル4の直径(1.66mm)を体積Vの計算時のr2 の
値として用いて吹付密度ρcを計算しているため実際の
吹付面積が図1Bの様に小さい場合は正しい吹付密度ρ
cを算出することが出来なくなる。そこで、本例では吹
付けられたオキサイド3の直径を実測した値を基に吹付
密度ρcを求める様にする。このことで吹付密度の規格
の上限値を正しく管理することが可能となる。
ル4の直径(1.66mm)を体積Vの計算時のr2 の
値として用いて吹付密度ρcを計算しているため実際の
吹付面積が図1Bの様に小さい場合は正しい吹付密度ρ
cを算出することが出来なくなる。そこで、本例では吹
付けられたオキサイド3の直径を実測した値を基に吹付
密度ρcを求める様にする。このことで吹付密度の規格
の上限値を正しく管理することが可能となる。
【0022】又、この際の吹付密度ρは0.650mg
/mm3 を規格中心とし、上限値を0.800mg/m
m3 で管理が行なわれていたがベースメタル4の設計時
の直径を基準に吹付密度ρcを計算すると、図1Bに示
す様に吹付面積がベースメタル4の直径より小さくなる
場合は図1Aに比べて吹付密度は高くなる。この様な管
理値内にある吹付密度を大型管用の炉外電子銃焼き工程
もしくはエージング工程に投入するとオキサイド3の剥
離によるエミッション不良が0.3〜0.5%にも達し
た。
/mm3 を規格中心とし、上限値を0.800mg/m
m3 で管理が行なわれていたがベースメタル4の設計時
の直径を基準に吹付密度ρcを計算すると、図1Bに示
す様に吹付面積がベースメタル4の直径より小さくなる
場合は図1Aに比べて吹付密度は高くなる。この様な管
理値内にある吹付密度を大型管用の炉外電子銃焼き工程
もしくはエージング工程に投入するとオキサイド3の剥
離によるエミッション不良が0.3〜0.5%にも達し
た。
【0023】これを改善するために本例では吹付密度の
上限値を0.750mg/mm3 とすることでエミッシ
ョン不良率を0.05%前後まで削減することが出来
た。
上限値を0.750mg/mm3 とすることでエミッシ
ョン不良率を0.05%前後まで削減することが出来
た。
【0024】図2は縦軸にCRTのオキサイド剥がれに
よる不良率(%)を横軸に日付をとって24インチ(プ
ロット点■)及び25インチ(プロット点●)CRTに
ついてプロットしたグラフであり、吹付密度の上限値を
0.800mg/mm3 とした従来(8月1日〜9月1
1日まで)の不良率と、吹付密度の上限値を0.750
mg/mm3 とした本例(9月12日〜10月14日)
の不良率を示している。
よる不良率(%)を横軸に日付をとって24インチ(プ
ロット点■)及び25インチ(プロット点●)CRTに
ついてプロットしたグラフであり、吹付密度の上限値を
0.800mg/mm3 とした従来(8月1日〜9月1
1日まで)の不良率と、吹付密度の上限値を0.750
mg/mm3 とした本例(9月12日〜10月14日)
の不良率を示している。
【0025】即ち、下表1に示す様に吹付密度変更前
(上限値0.800mg/mm3 )では24インチCR
Tでは27.172本中66本が、25インチCRTで
は50697本中162本のエミッション不良が発生
し、不良率は0.24%及び0.32%に達していた。
(上限値0.800mg/mm3 )では24インチCR
Tでは27.172本中66本が、25インチCRTで
は50697本中162本のエミッション不良が発生
し、不良率は0.24%及び0.32%に達していた。
【0026】9月12日以後10月14日までの実績で
は吹付密度変更後(上限値0.750g/cm3 )では
24インチCRTでは14834本中8本、25インチ
CRTでは53207本中28本であり、エミッション
不良によるオキサイド3の剥離による不良の発生は減少
し、不良率は24及び25インチ共に0.05%に推移
し、変更前と変更後の不良率の発生率差は25インチC
RTで0.19%、25インチCRTで0.27%とな
っている。
は吹付密度変更後(上限値0.750g/cm3 )では
24インチCRTでは14834本中8本、25インチ
CRTでは53207本中28本であり、エミッション
不良によるオキサイド3の剥離による不良の発生は減少
し、不良率は24及び25インチ共に0.05%に推移
し、変更前と変更後の不良率の発生率差は25インチC
RTで0.19%、25インチCRTで0.27%とな
っている。
【0027】
【表1】
【0028】図3は、6月〜10月までを横軸に、縦軸
に吹付密度の変化をとったもので9/12日を境に吹付
密度の上限値を0.800mg/mm3 から0.750
mg/mm3 に変えたもので、密度変更後の月平均密度
は0.703mg/mm3 、0.699mg/mm3 と
低目に推移し、上限値0.750mg/mm3 をオーバ
ーするロットがないことからも吹付密度とオキサイド3
の剥離の関係が深いことが考えられる。勿論、エミッシ
ョン不良のオキサイド剥離の有無は不良CRTを解体確
認している。これらの月平均密度と最大及び最小値を下
表2に示しておく。
に吹付密度の変化をとったもので9/12日を境に吹付
密度の上限値を0.800mg/mm3 から0.750
mg/mm3 に変えたもので、密度変更後の月平均密度
は0.703mg/mm3 、0.699mg/mm3 と
低目に推移し、上限値0.750mg/mm3 をオーバ
ーするロットがないことからも吹付密度とオキサイド3
の剥離の関係が深いことが考えられる。勿論、エミッシ
ョン不良のオキサイド剥離の有無は不良CRTを解体確
認している。これらの月平均密度と最大及び最小値を下
表2に示しておく。
【0029】
【表2】
【0030】本発明は上述の様にベースメタル上への炭
酸塩混合体の吹付密度の上限値を0.800mg/mm
3 から0.750mg/mm3 に変えることでエミッシ
ョン不良によるオキサイド剥がれが大幅に減少し、0.
30〜0.50%の不良率を0.05%前後に改善可能
となった。
酸塩混合体の吹付密度の上限値を0.800mg/mm
3 から0.750mg/mm3 に変えることでエミッシ
ョン不良によるオキサイド剥がれが大幅に減少し、0.
30〜0.50%の不良率を0.05%前後に改善可能
となった。
【0031】
【発明の効果】本発明のCRT用オキサイドカソードの
塗布方法によればオキサイドとなる炭酸塩混合体の塗布
時の吹付密度上限値を0.750mg/mm3 とするこ
と及び吹付径を実測することで吹付密度を正確に算出す
ることが出来、炉外電子銃焼工程もしくはエージング時
に生ずるオキサイド剥がれによるエミッション不良を大
幅に改善可能となる。
塗布方法によればオキサイドとなる炭酸塩混合体の塗布
時の吹付密度上限値を0.750mg/mm3 とするこ
と及び吹付径を実測することで吹付密度を正確に算出す
ることが出来、炉外電子銃焼工程もしくはエージング時
に生ずるオキサイド剥がれによるエミッション不良を大
幅に改善可能となる。
【図1】本発明の陰極線管用酸化物陰極塗布方法の吹付
密度とオキサイド剥離の関係を示す説明図である。
密度とオキサイド剥離の関係を示す説明図である。
【図2】本発明の陰極線管用酸化物陰極の塗布方法と従
来の塗布方法とでの管種別不良率推移を示すグラフであ
る。
来の塗布方法とでの管種別不良率推移を示すグラフであ
る。
【図3】本発明の陰極線管用酸化物陰極の塗布方法と従
来の塗布方法とでの吹付密度の推移を示すグラフであ
る。
来の塗布方法とでの吹付密度の推移を示すグラフであ
る。
【図4】従来のカソードの要部の一部を断面とした構成
図である。
図である。
【図5】従来のカソードの1例を示す組立構成図であ
る。
る。
【図6】従来の炉外電子銃焼き工程を説明するためのフ
ローチャートである。
ローチャートである。
1 カソード、2 スリーブ、3 オキサイド、4 ベ
ースメタル、7 ヒータ
ースメタル、7 ヒータ
Claims (2)
- 【請求項1】 基体金属上に塗布される炭酸塩混合体の
塗布時の密度の上限値を0.750mg/mm3 と成し
て活性化処理を施して還元して成ることを特徴とする陰
極線管用酸化物陰極の塗布方法。 - 【請求項2】 前記塗布時の密度を求める際に前記基体
金属に塗布した炭酸塩混合体の実測値を用いて成ること
を特徴とする請求項1記載の陰極線管用酸化物陰極の塗
布方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8180892A JPH1027544A (ja) | 1996-07-10 | 1996-07-10 | 陰極線管用酸化物陰極の塗布方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8180892A JPH1027544A (ja) | 1996-07-10 | 1996-07-10 | 陰極線管用酸化物陰極の塗布方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1027544A true JPH1027544A (ja) | 1998-01-27 |
Family
ID=16091159
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8180892A Pending JPH1027544A (ja) | 1996-07-10 | 1996-07-10 | 陰極線管用酸化物陰極の塗布方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1027544A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11100317B2 (en) | 2017-01-11 | 2021-08-24 | Wacom Co., Ltd. | Drawing device and drawing method |
-
1996
- 1996-07-10 JP JP8180892A patent/JPH1027544A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11100317B2 (en) | 2017-01-11 | 2021-08-24 | Wacom Co., Ltd. | Drawing device and drawing method |
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