JPH10273512A - ポリアルキレンオキシドの製造方法 - Google Patents
ポリアルキレンオキシドの製造方法Info
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- JPH10273512A JPH10273512A JP9080179A JP8017997A JPH10273512A JP H10273512 A JPH10273512 A JP H10273512A JP 9080179 A JP9080179 A JP 9080179A JP 8017997 A JP8017997 A JP 8017997A JP H10273512 A JPH10273512 A JP H10273512A
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Abstract
アルキレンオキシドを製造する際に、特別な金属成分を
含まず臭気を残留させない開始剤系を用いてポリアルキ
レンオキシドを効率的に製造する方法を提供する。 【解決手段】 特定のポリホスファゼンカチオンの塩と
活性水素化合物の存在下に、またはそれらから導かれる
ポリホスファゼンカチオンと活性水素化合物アニオンと
の塩の存在下に、アルキレンオキシド化合物を重合させ
る。
Description
ドの重合によるポリアルキレンオキシドの製造方法に関
する。ポリアルキレンオキシドはイソシアネート化合物
と反応させることによりポリウレタンフォームやエラス
トマー等の原料または界面活性剤等として用いられる重
要な重合体である。
レンオキシドを製造するに際しては、開始剤系として、
例えば多価アルコール等の活性水素化合物と例えば水酸
化カリウム等の塩基性アルカリ金属化合物との組み合わ
せを用いるのが最も一般的であり、工業的にも実用化さ
れてはいる。しかしながら、重合活性や生成ポリマーの
物性等の面からより効率的な開始剤系が望まれている。
開始剤系のこれ以外の組み合わせについては、USP
3,829,505では、活性水素化合物と例えば、Z
n3[Fe(CN)6]2・H2O・ジオキサンで表される
化合物を用いて、プロピレンオキシドからその重合体を
得ることを示しており、特開平2−276821では、
亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体を用いてポリアルキ
レンオキシドを得ることを示しており、また特開昭62
−232433では、ヒュームドシリカのヘキサンスラ
リーに1,4−ブタンジオールと非イオン系界面活性剤
を加えた分散物にジエチル亜鉛のヘキサン溶液を添加し
て得られた生成物を用いてエチレンオキシドを重合して
重合体を得ることを示している。
おり、生成したポリアルキレンオキシド中にこれらの金
属成分が残存するとポリウレタン製造の際の反応または
ポリウレタンの物性に悪影響を与えるため、ポリアルキ
レンオキシドの製造にあたってはこれらの金属成分を充
分に除去する特別の方法や煩雑な工程が必要となってい
る。
開昭50−159595では活性水素化合物であるアル
カンポリオールと三ふっ化ほう素のエーテル付加物との
組み合わせでエチレンオキシドからその重合体を得てい
る。しかし、この開始剤系についても重合体中の特異な
不純物がポリウレタンの物性に悪影響を及ぼすことが知
られており、充分に除去するには煩雑な工程が必要とな
っている。また特開昭57−12026ではアルコール
類とアミノフェノールを用いて、アルキレンオキシドの
重合体を得ており、特開昭56−38323ではソルビ
トールとテトラメチルアンモニウムヒドロオキシドを用
いてプロピレンオキシドを重合させている。しかしなが
ら何れも重合活性が充分でないうえ、アミン系の臭気が
残留するなどの問題を抱えている。
キレンオキシド化合物を重合させてポリアルキレンオキ
シドを製造する際に、金属成分を全く含まず臭気を残留
させない開始剤系を用いてポリアルキレンオキシドを効
率的に製造する方法を提供することである。
達成するために鋭意検討を続けた結果、ポリホスファゼ
ンカチオンとアルコキシアニオン、アリールオキシアニ
オン、カルボキシアニオンおよびヒドロキシアニオンと
の塩と活性水素化合物との存在下に、またはそれらから
導かれるポリホスファゼンカチオンと活性水素化合物ア
ニオンとの塩の存在下に、アルキレンオキシド化合物を
重合させると極めて効果的であることを見出し本発明を
完成した。
を重合させてポリアルキレンオキシドを製造するに際
し、化学式(1)
る。Rは同種または異種の、炭素数1ないし7個の炭化
水素基であり、同一窒素原子上の2個のRが互いに結合
して環構造を形成する場合もある。Z-はアルコキシア
ニオン、アリールオキシアニオン、カルボキシアニオン
またはヒドロキシアニオンを表す。)で表されるポリホ
スファゼンカチオンの塩と活性水素化合物(QH)の存
在下に、またはそれらから導かれる、化学式(2)
それと同一である。Q-は活性水素化合物中の1個のプ
ロトンが脱離したアニオンを表す。)で表されるポリホ
スファゼンカチオンと活性水素化合物アニオンとの塩の
存在下に、アルキレンオキシド化合物を重合させること
を特徴とするポリアルキレンオキシドの製造方法であ
る。
ポリアルキレンオキシドを提供するものである。本発明
における化学式(1)で表されるポリホスファゼンカチ
オンの塩および化学式(2)で表されるポリホスファゼ
ンカチオンと活性水素化合物アニオンとの塩中のポリホ
スファゼンカチオンはその電荷が末端のりん原子上に局
在する極限構造式で代表しているが、これ以外に無数の
極限構造式が描かれ実際にはその電荷は全体に非局在化
している。
オキシド化合物としては、例えばエチレンオキシド、プ
ロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、2,3
−ブチレンオキシド、スチレンオキシドまたはシクロヘ
キセンオキシド等のエポキシ化合物である。これらは2
種以上を併用してもよい。併用する場合には、複数のア
ルキレンオキシド化合物を同時に併用する方法、順次に
併用する方法、または順次を繰り返して行う方法等をと
り得る。これらのうち、エチレンオキシド、プロピレン
オキシド、1,2−ブチレンオキシドまたはスチレンオ
キシドが好ましく、エチレンオキシドおよびプロピレン
オキシドがより好ましい。
リホスファゼンカチオンの塩および化学式(2)で表さ
れるポリホスファゼンカチオンと活性水素化合物アニオ
ンとの塩中のaは、7ないし200の正の整数である。
好ましくは7ないし15の正の整数である。また、化学
式(1)で表されるポリホスファゼンカチオンの塩およ
び化学式(2)で表されるポリホスファゼンカチオンと
活性水素化合物アニオンとの塩中のカチオン部は通常、
鎖長に狭いが分布を持った化合物であるが、必要に応じ
てはカラム分離などにより単一物として用いてもよい。
リホスファゼンカチオンの塩および化学式(2)で表さ
れるポリホスファゼンカチオンと活性水素化合物アニオ
ンとの塩中のRは同種または異種の、炭素数1ないし7
個の脂肪族または芳香族の炭化水素基であり、具体的に
は、このRは、例えばメチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、アリル、n−ブチル、sec−ブチル、
tert−ブチル、2−ブテニル、1−ペンチル、2−
ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−1−ブチル、イ
ソペンチル、tert−ペンチル、3−メチル−2−ブ
チル、ネオペンチル、n−ヘキシル、4−メチル−2−
ペンチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ヘプ
チル、3−ヘプチル、フェニル、4−トルイルまたはベ
ンジル等の脂肪族または芳香族の炭化水素基から選ばれ
る。これらのうち、メチル、エチル、n−プロピルまた
はイソプロピル等の脂肪族炭化水素基が好ましい。
の2個のRが互いに結合して窒素原子をも含む環構造を
形成する場合の環状アミノ基は、炭素数4ないし6個の
環状二級アミノ基であり、−NR2は窒素原子を含んだ
5ないし7員環の環状二級アミノ基となる。それらの環
状二級アミノ基としては、例えばピロリジン−1−イル
基、ピペリジン−1−イル基またはモルホリン−4−イ
ル基等であり、それらにメチルまたはエチル等のアルキ
ル基が置換したものである。好ましくは、ピロリジン−
1−イル基またはモルホリン−4−イル基である。化学
式(1)で表されるポリホスファゼンカチオンの塩およ
び化学式(2)で表されるポリホスファゼンカチオンと
活性水素化合物アニオンとの塩中の、可能な全ての窒素
原子についてこのような環構造をとっていても構わない
し、一部であってもよい。
ファゼンカチオンの塩中のZ-は、アルコキシアニオ
ン、アリールオキシアニオン、カルボキシアニオンおよ
びヒドロキシアニオンよりなる群から選らばれるアニオ
ンである。
カチオンの塩中のZ-のうち、アルコキシアニオンとし
ては、好ましくは、例えばメタノール、エタノール、n
−プロパノール、イソプロパノール、アリルアルコー
ル、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−
ブタノール、シクロヘキサノール、2−ヘプタノールま
たは1−オクタノールなどの炭素数1ないし8個のアル
コール類から導かれるアルコキシアニオンが挙げられ、
アリールオキシアニオンとしては、好ましくは、例えば
フェノール、クレゾール、キシレノールまたはナフトー
ル等の炭素数6ないし18の芳香族ヒドロキシ化合物か
ら導かれるアリールオキシアニオンが挙げられ、カルボ
キシアニオンとしては、好ましくは、例えば蟻酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸またはカプロン酸な
どの炭素数1ないし6個のカルボン酸から導かれるカル
ボキシアニオンが挙げられる。
タノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパ
ノール、n−ブタノール、sec−ブタノールもしくは
tert−ブタノールなどの炭素数1ないし4個の飽和
のアルキルアルコールから導かれるアルコキシアニオ
ン、例えばフェノールもしくはアニソールなどの炭素数
6ないし8の芳香族ヒドロキシ化合物から導かれるアリ
ールオキシアニオン、酢酸もしくはプロピオン酸などの
炭素数2ないし4のカルボン酸から導かれるカルボキシ
アニオン、またはヒドロキシアニオンから選ばれる。更
には、アルコキシアニオンとしてはメトキシアニオンま
たはエトキシアニオンが更に好ましく、カルボキシアニ
オンとしては酢酸アニオンが更に好ましい。
カチオンの塩および化学式(2)で表されるポリホスフ
ァゼンカチオンと活性水素化合物アニオンとの塩は、単
独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。化学式
(1)で表されるポリホスファゼンカチオンの塩の合成
法については、aの数値、Rの種類またはZの種類によ
り異なる。これらのうち比較的一般的な例としては次の
ような方法が挙げられる。
ガニック ケミストリー」33巻2988頁 1994
年(Ian Manners, et al., Inorg. Chem., 1994, 33, 2
988)に記載の方法に従い、五塩化りんと1当量のリチ
ウムビス(トリメチルシリル)アミドを反応させて、化
学式(3)
ンを合成する。
ル オブ ジ アメリカン ケミカル ソサイアティ
ー」117巻7035頁 1995年(Ian Manners, e
t al.,J. Am. Chem. Soc., 1995, 117, 7035)に記載の
方法に従い、化学式(3)で表されるトリクロロ(トリ
メチルシリル)ホスホラミンと五塩化りんを反応させて
化学式(4)
し、その数は、反応させる化学式(3)で表されるトリ
クロロ(トリメチルシリル)ホスホラミンと五塩化りん
のモル比によって決定される。)で表されるポリホスフ
ァゼンカチオンとヘキサクロロりん酸アニオンとの塩を
得る。
ホスファゼンカチオンとヘキサクロロりん酸アニオンと
の塩を塩基の存在下、二置換アミン(R2NH)と反応
させて化学式(5)
る。Rは同種または異種の、炭素数1ないし7個の炭化
水素基であり、同一窒素原子上の2個のRが互いに結合
して環構造を形成する場合もある。)で表されるポリホ
スファゼンカチオンとクロロアニオンとの塩を得る。
ホスファゼンカチオンとクロロアニオンとの塩のクロロ
アニオンを所望のアニオンに置き換えるには、通常の方
法、例えばアルカリ金属またはアルカリ土類金属のアル
コキシド、アリールオキシド、カルボキシドまたは水酸
化物等で処理する方法やイオン交換樹脂を利用する方法
等が用いられる。このようにして化学式(1)で表され
る一般的なポリホスファゼンカチオンの塩が得られる。
ホスファゼンカチオンとクロロアニオンとの塩を他の無
機アニオンと反応させて化学式(6)
る。Rは同種または異種の、炭素数1ないし7個の炭化
水素基であり、同一窒素原子上の2個のRが互いに結合
して環構造を形成する場合もある。X-は無機アニオン
を表す。)で表される結晶性のよいポリホスファゼンカ
チオンと無機アニオンとの塩とし、通常例えば再結晶ま
たは再沈澱のような精製を行った後に、1−と同様の
方法により所望のアニオンに置き換えてもよい。
あり、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪
酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、フェニル
酢酸、ジヒドロ桂皮酸またはシクロヘキサンカルボン
酸、安息香酸、パラメチル安息香酸または2−カルボキ
シナフタレン等の炭素数1ないし20個のカルボン酸で
あり、例えば蓚酸、マロン酸、こはく酸、マレイン酸、
フマル酸、アジピン酸、イタコン酸、ブタンテトラカル
ボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリ
メリット酸またはピロメリット酸等の炭素数2ないし2
0個の2ないし6個のカルボキシル基を有する多価カル
ボン酸類であり、例えばN,N−ジエチルカルバミン
酸、N−カルボキシピロリドン、N−カルボキシアニリ
ンまたはN,N’−ジカルボキシ−2,4−トルエンジ
アミン等のカルバミン酸類であり、例えばメタノール、
エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n
−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、te
rt−ブチルアルコール、イソペンチルアルコール、t
ert−ペンチルアルコール、n−オクチルアルコー
ル、ラウリルアルコール、セチルアルコール、シクロペ
ンタノール、シクロヘキサノール、アリルアルコール、
クロチルアルコール、メチルビニルカルビノール、ベン
ジルアルコール、1−フェニルエチルアルコール、トリ
フェニルカルビノールまたはシンナミルアルコール等の
炭素数1ないし20のアルコール類であり、例えばエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ジエチレング
リコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパン
ジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘ
キサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、ジグリセリン、トリメチロールメラミン、ペンタエ
リスリトールまたはジペンタエリスリトール等の炭素数
2ないし20個の2ないし8個の水酸基を有する多価ア
ルコール類であり、例えばグルコース、ソルビトール、
デキストロール、フラクトースまたはシュークロース等
の糖類またはその誘導体であり、例えばフェノール、ク
レゾール、キシレノール、カテコール、レゾルシノー
ル、2−ナフトール、2,6−ジヒドロキシナフタレン
またはビスフェノールA等の炭素数6ないし20個の1
ないし3個の水酸基を有する芳香族化合物類であり、例
えばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドま
たはそれらのコポリマー等であって2ないし8個の末端
を有しその末端に1ないし8個の水酸基を有する分子量
100ないし50,000のポリアルキレンオキシド類
等である。
ミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−
ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミ
ン、tert−ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、
ベンジルアミン、β-フェニルエチルアミン、アニリ
ン、o−トルイジン、m−トルイジンまたはp−トルイ
ジン等の炭素数1ないし20個の脂肪族または芳香族一
級アミン類であり、例えばジメチルアミン、メチルエチ
ルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、
エチル−n−ブチルアミン、メチル−sec−ブチルア
ミン、ジペンチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N
−メチルアニリンまたはジフェニルアミン等の炭素数2
ないし20個の脂肪族または芳香族二級アミン類であ
り、例えばエチレンジアミン、ジ(2−アミノエチル)
アミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ
ジフェニルメタン、メラミン、トリ(2−アミノエチ
ル)アミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミンまた
はジ(2−メチルアミノエチル)アミン等の炭素数2な
いし20個の2ないし3個の一級もしくは二級アミノ基
を有する多価アミン類であり、例えばピロリジン、ピペ
リジン、モルホリンまたは1,2,3,4−テトラヒド
ロキノリン等の炭素数4ないし20個の飽和環状二級ア
ミン類であり、3−ピロリン、ピロール、インドール、
カルバゾール、イミダゾール、ピラゾールまたはプリン
等の炭素数4ないし20個の不飽和環状二級アミン類で
あり、例えばピペラジン、ピラジンまたは1,4,7−
トリアザシクロノナン等の炭素数4ないし10個の2な
いし3個の二級アミノ基を有する環状の多価アミン類で
あり、例えばアセトアミド、プロピオンアミド、N−メ
チルプロピオンアミド、N−メチル安息香酸アミドまた
はN−エチルステアリン酸アミド等の炭素数2ないし2
0個の無置換またはN−一置換の酸アミド類であり、例
えば2−ピロリドンまたはε−カプロラクタム等の5な
いし7員環の環状アミド類であり、例えばこはく酸イミ
ド、マレイン酸イミドまたはフタルイミド等の炭素数4
ないし10個のジカルボン酸のイミド類等である。
素を有する物が含まれる。通常それら全ての活性水素が
プロトンとして脱離したアニオン部位から重合が開始さ
れる。
は、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブチルアルコール、sec
−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イ
ソペンチルアルコール、tert−ペンチルアルコー
ル、n−オクチルアルコール、ラウリルアルコール、セ
チルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノ
ール、アリルアルコール、クロチルアルコール、メチル
ビニルカルビノール、ベンジルアルコール、1−フェニ
ルエチルアルコール、トリフェニルカルビノールまたは
シンナミルアルコール等の炭素数1ないし20個のアル
コール類であり、例えばエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレング
リコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタン
ジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、トリメチ
ロールプロパン、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエ
リスリトールまたはジペンタエリスリトール等の炭素数
2ないし20個の2ないし8個の水酸基を有する多価ア
ルコール類であり、例えばグルコース、ソルビトール、
デキストロール、フラクトースまたはシュークロース等
の糖類またはその誘導体であり、例えばポリエチレンオ
キシド、ポリプロピレンオキシドまたはそれらのコポリ
マー等であって2ないし8個の末端を有しその末端に1
ないし8個の水酸基を有する分子量100ないし50,
000のポリアルキレンオキシド類であり、例えばエチ
レンジアミン、ジ(2−アミノエチル)アミン、ヘキサ
メチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン、トリ(2−アミノエチル)アミン、N,N’−ジメ
チルエチレンジアミンまたはジ(2−メチルアミノエチ
ル)アミン等の炭素数2ないし20個の2ないし3個の
一級もしくは二級アミノ基を有する多価アミン類であ
り、例えばピロリジン、ピペリジン、モルホリンまたは
1,2,3,4−テトラヒドロキノリン等の炭素数4な
いし10個の飽和環状二級アミン類であり、例えばピペ
ラジン、ピラジンまたは1,4,7−トリアザシクロノ
ナン等の炭素数4ないし10個の環状二級の多価アミン
類である。
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、
グリセリン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコー
ル類であり、例えばグルコース、ソルビトール、デキス
トロール、フラクトースまたはシュークロース等の糖類
またはその誘導体であり、例えばポリエチレンオキシ
ド、ポリプロピレンオキシドまたはそれらのコポリマー
等であって2ないし6個の末端を有しその末端に2ない
し6個の水酸基を有する分子量100ないし10,00
0のポリアルキレンオキシド類であり、例えばエチレン
ジアミン、ジ(2−アミノエチル)アミン、ヘキサメチ
レンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
トリ(2−アミノエチル)アミン、N,N’−ジメチル
エチレンジアミンまたはジ(2−メチルアミノエチル)
アミン等の炭素数2ないし20個の2ないし3個の一級
もしくは二級アミノ基を有する多価アミン類であり、例
えばピペラジン、ピラジンまたは1,4,7−トリアザ
シクロノナン等の炭素数4ないし10個の環状二級の多
価アミン類等である。
ち、化学式(1)で表されるポリホスファゼンカチオン
の塩と活性水素化合物の存在下に、またはそれらから導
かれる化学式(2)で表されるポリホスファゼンカチオ
ンと活性水素化合物アニオンとの塩の存在下に、アルキ
レンオキシド化合物を重合させる。化学式(1)で表さ
れるポリホスファゼンカチオンの塩と活性水素化合物か
ら化学式(2)で表されるポリホスファゼンカチオンと
活性水素化合物アニオンとの塩が導かれる際には、通常
過剰に用いられる活性水素化合物の過剰分はそのまま残
存するが、この他に、アルコール、芳香族ヒドロキシ化
合物、カルボン酸または水がポリホスファゼンの種類に
応じて副生する場合がある。本発明の方法においては、
これらの副生成物をアルキレンオキシド化合物の重合反
応に先だって除去しておくこともできる。その方法とし
ては、それらの副生成物の性質に応じて、加熱もしくは
減圧で留去する方法、不活性気体を通ずる方法または吸
着剤を用いる方法などの常用の方法が用いられる。また
これらの除去方法を講ずることによって、化学式(1)
で表されるポリホスファゼンカチオンの塩と活性水素化
合物との反応が促進される場合もある。
されるポリホスファゼンカチオンの塩の活性水素化合物
1モルに対する使用量は、通常1×10-5ないし1モ
ル、好ましくは1×10-4ないし5×10-1モル、より
好ましくは1×10-3ないし1×10-1モルの範囲であ
る。また化学式(1)で表されるポリホスファゼンカチ
オンの塩のアルキレンオキシド化合物1モルに対する使
用量としては、特に制限はないが通常1×10-15ない
し5×10-1モルであり、好ましくは1×10-7ないし
1×10-2モルの範囲である。
に制限されものではない。通常、化学式(1)で表され
るポリホスファゼンカチオンの塩と活性水素化合物を、
またはそれらから導かれる化学式(2)で表されるホリ
ホスファゼンカチオンと活性水素化合物アニオンとの塩
と通常残存する活性水素化合物を、必要なら生じた場合
の副生成物の除去処理を講じたうえで、また溶媒を使用
するならその溶媒などと共に仕込んだ反応器に、アルキ
レンオキシド化合物を一括して供給する方法または間欠
的もしくは連続的に供給する方法が用いられる。
は、使用するアルキレンオキシド化合物、化学式(1)
で表されるポリホスファゼンカチオンの塩、活性水素化
合物または化学式(2)で表されるポリホスファゼンカ
チオンと活性水素化合物アニオンとの塩などの種類や量
により一様ではないが、通常150℃以下であり、好ま
しくは10ないし130℃、より好ましくは50ないし
120℃の範囲である。反応時の圧力は、用いるアルキ
レンオキシド化合物、化学式(1)で表されるポリホス
ファゼンカチオンの塩、活性水素化合物または化学式
(2)で表されるポリホスファゼンカチオンと活性水素
化合物アニオンとの塩などの種類もしくは量または重合
温度に依存して一様ではないが、通常重合反応時の圧力
として30kg/cm2(絶対圧、以下同様)以下であ
り、好ましくは0.1ないし15kg/cm2、より好
ましくは1ないし10kg/cm2の範囲である。反応
時間は、用いる物質の種類もしくは量または重合温度や
圧力に依存して一様ではないが、通常40時間以下であ
り、好ましくは0.1ないし30時間、より好ましくは
0.5ないし24時間である。
されるポリホスファゼンカチオンの塩または化学式
(2)で表されるポリホスファゼンカチオンと活性水素
化合物アニオンとの塩を、重合後の開始剤除去の負担を
軽減するためなどの目的で従来公知の開始剤系と併用す
ることは構わない。
(1)で表されるポリホスファゼンカチオンの塩、活性
水素化合物または化学式(2)で表されるポリホスファ
ゼンカチオンと活性水素化合物アニオンとの塩およびア
ルキレンオキシド化合物を個々にまたは全体的に希釈ま
たは溶解するためや重合反応の媒体として、必要ならば
溶媒を使用することもできる。使用する場合の溶媒とし
ては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンもしくは
シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼンもしく
はトルエン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサンもしくはアニ
ソール等のエーテル類またはジメチルスルホキシド、
N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホル
アミドおよびN,N’−ジメチルイミダゾリジノンなど
の非プロトン性極性溶媒等である。この他本発明の方法
の重合反応を阻害しなければ、いかなる溶媒でも用いら
れる。本発明の方法における重合反応は、必要であれば
窒素またはアルゴン等の不活性ガスの存在下に実施する
こともできる。
キシドは、重合反応に溶媒を用いた場合にはそれを除去
するだけで、そのままポリウレタンフォームやエラスト
マーの原料または界面活性剤として使用し得る場合もあ
るが、通常塩酸、燐酸もしくは硫酸等の鉱酸、蟻酸、酢
酸もしくはプロピオン酸等の有機カルボン酸、二酸化炭
素または酸型イオン交換樹脂等で処理した後に用いるこ
ともできる。更に水、有機溶媒またはそれらの混合物で
洗浄するなどの常用の精製を行うこともできる。
るが、これらは限定的でなく単に説明のためと解される
べきである。 実施例1 イアン マナーズ他、「インオーガニック ケミストリ
ー」33巻 2988頁 1994年(Ian Manners, et
al., Inorg. Chem., 1994, 33, 2988)に記載の方法に
従い、五塩化りんと1当量のリチウムビス(トリメチル
シリル)アミドを反応させて、化学式(3)で表される
トリクロロ(トリメチルシリル)ホスホラミンを合成し
た。次に、イアン マナーズ他、「ジャーナル オブ
ジ アメリカン ケミカル ソサイアティー」117巻
7035頁 1995年(IanManners, et al., J. Am.
Chem. Soc., 1995, 117, 7035)に記載の方法に従い、
塩化メチレン800g、五塩化りん12.5g(60.
0mmol)および化学式(3)で表されるトリクロロ
(トリメチルシリル)ホスホラミン60.6g(270
mmol)を混合した。48時間後、溶媒の塩化メチレ
ンおよび副成するトリメチルクロロシランを減圧下除去
したところ、化学式(4)(ただし、aは8ないし12
で10を中心とする)で表されるポリホスファゼンカチ
オンとヘキサクロロりん酸アニオンとの塩が得られた。
その全量を実容積600mlのオートクレーブに移し、
テトラヒドロフラン300gおよびジメチルアミン13
5g(2.99mol)を加えた後、80℃に加熱し2
0時間反応を行った。冷却後放圧し、副成したジメチル
アミンの塩酸塩をろ別した後、減圧下溶媒および過剰の
ジメチルアミンを除去したところ、化学式(5)(ただ
し、Rはメチル基であり、aは8ないし12で10を中
心とする)で表されるポリホスファゼンカチオンとクロ
ロアニオンとの塩(平均分子量1440)が得られた
(これを化合物Aと略称する。以下同様)。
解させ、ここに室温でカリウムメトキシド3.51g
(50.0mmol)を加えクロロアニオンをメトキシ
アニオンに交換した。続いて、この溶液にトルエン30
0gを加えることにより、過剰のカリウムメトキシドお
よび副生する塩化カリウムを析出させ、これらをろ過に
より取り除いた後、減圧下溶媒を除去した。このように
して化学式(1)(ただし、Rはメチル基であり、aは
8ないし12で10を中心とし、Z-はメトキシアニオ
ンである)で表されるポリホスファゼンカチオンの塩を
得た。この化学式(1)(ただし、Rはメチル基であ
り、aは8ないし12で10を中心とし、Z-はメトキ
シアニオンである)で表されるポリホスファゼンカチオ
ンの塩7.18g(5.00mmol)とグリセリン2
0.0g(217mmol)とを、温度測定管、圧力
計、攪拌装置およびアルキレンオキシド導入管を装備し
た実容積600mlのオートクレーブに仕込んだ。その
後、反応器内を乾燥窒素で置換し、80℃に昇温して、
プロピレンオキシドを反応時圧力3.0kg/cm
2(絶対圧、以降同様)前後を保つように間欠的に供給
しながら80℃で6時間反応させた。次いで30分間1
0mmHgに保った後、窒素で常圧に戻し、内容物を室
温まで冷却した。無色無臭の液状のポリオキシプロピレ
ントリオール278gを得た。水酸基価(KOHmg/
gポリマー、以下同様)は131であった。
ル基であり、aは8ないし12で10を中心とし、Z-
はメトキシアニオンである)で表されるポリホスファゼ
ンカチオンの塩を用いなかった以外は実施例1の重合反
応と全く同様に行った。プロピレンオキシドは全く消費
されず、反応器内容物は20.1gであって、反応器に
仕込んだグリセリンそのものの重量とほぼ等しく、ポリ
オキシプロピレントリオールは得られなかった。
(1)(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし1
2で10を中心とし、Z-はメトキシアニオンである)
で表されるポリホスファゼンカチオンの塩を7.18g
(5.00mmol)秤り取り、グリセリン20.0g
(217mmol)を加えた。攪拌しながら昇温し均一
混合物とした後、60℃、5mmHgに保ち乾燥窒素を
流通させて副生したメタノールを除去した。このように
して過剰のグリセリンとその中に含まれる化学式(2)
(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし12で1
0を中心とし、Q-はグリセリンの1個の水酸基から脱
プロトンしたアニオンである)で表されるポリホスファ
ゼンカチオンと活性水素化合物アニオンとの塩との混合
物を得た。実施例1と同様の重合反応器に、上記の混合
物を全量仕込み、反応器内を乾燥窒素で置換し80℃に
昇温して、プロピレンオキシドを反応時圧力3.0kg
/cm2前後を保つように間欠的に供給しながら80℃
で6時間反応させた。次いで30分間10mmHgに保
った後、窒素で常圧に戻し、内容物を室温まで冷却し
た。無色無臭のポリオキシプロピレントリオール285
gを得た。水酸基価は128であった。
mol)をメタノール60.0gに完全に溶解させ、こ
こに50%過塩素酸ナトリウム水溶液5.90gを加
え、さらに水60.0gを加えた。生じた沈澱をろ別
し、固体分を減圧下80℃で3時間乾燥した。次に、こ
の固体を酢酸エチル100gと混合し、不溶物をろ別し
た。ろ液である酢酸エチル溶液にヘキサン120gを加
え、約2時間静置した後、生じた沈澱をろ別し、固体分
を減圧下80℃で3時間乾燥したところ化学式(6)
(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし12で1
0を中心とし、X-は過塩素酸アニオンである)で表さ
れるポリホスファゼンカチオンと無機アニオンとの塩を
27.0g得た(これを化合物Bと略称する。以下同
様)。
学式(1)(ただし、Rはメチル基であり、aは8ない
し12で10を中心とし、Z-はメトキシアニオンであ
る)で表されるポリホスファゼンカチオンの塩の合成と
同様にして、過塩素酸アニオンをメトキシアニオンに交
換した。このようにして化学式(1)(ただし、Rはメ
チル基であり、aは8ないし12で10を中心とし、Z
-はメトキシアニオンである)で表されるポリホスファ
ゼンカチオンの塩を得た。
(1)(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし1
2で10を中心とし、Z-はメトキシアニオンである)
で表されるポリホスファゼンカチオンの塩を3.59g
(2.50mmol)秤り取り、グリセリン20.0g
(217mmol)を加えた。攪拌しながら昇温し均一
混合物とした後、60℃、5mmHgに保ち乾燥窒素を
流通させて副生したメタノールを除去した。このように
して過剰のグリセリンとその中に含まれる化学式(2)
(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし12で1
0を中心とし、Q-はグリセリンの1個の水酸基から脱
プロトンしたアニオンである)で表されるポリホスファ
ゼンカチオンと活性水素化合物アニオンとの塩との混合
物を得た。実施例1と同様の重合反応器に、上記の混合
物を全量仕込み、反応器内を乾燥窒素で置換し100℃
に昇温して、プロピレンオキシドを反応時圧力3.0k
g/cm2前後を保つように間欠的に供給しながら10
0℃で6時間反応させた。次いで30分間10mmHg
に保った後、窒素で常圧に戻し、内容物を室温まで冷却
した。このようにして無色無臭のポリオキシプロピレン
トリオール280gを得た。水酸基価は130であっ
た。
いた以外は、実施例1における化学式(1)(ただし、
Rはメチル基であり、aは8ないし12で10を中心と
し、Z-はメトキシアニオンである)で表されるポリホ
スファゼンカチオンの塩の合成法と全く同様にして、実
施例3で合成した化合物Bの過塩素酸アニオンをエトキ
シアニオンに交換した。このようにして化学式(1)
(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし12で1
0を中心とし、Z-はエトキシアニオンである)で表さ
れるポリホスファゼンカチオンの塩を得た。この化学式
(1)(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし1
2で10を中心とし、Z-はエトキシアニオンである)
で表されるポリホスファゼンカチオンの塩7.25g
(5.00mmol)を、実施例1の重合反応に用いた
化学式(1)(ただし、Rはメチル基であり、aは8な
いし12で10を中心とし、Z -はメトキシアニオンで
ある)で表されるポリホスファゼンカチオンの塩の代わ
りに使用し、プロピレンオキシドの代わりにエチレンオ
キシドを使用し、グリセリンの代わりに同量(217m
mol)のエチレングリコール13.5gを使用し、反
応時圧力を4.0kg/cm2前後を保つように間欠的
に供給した以外は実施例1の重合反応と全く同様に行っ
た。無色無臭のポリオキシエチレンジオール318gを
得た。水酸基価は75であった。
0g、五塩化りん6.25g(30.0mmol)およ
び化学式(3)で表されるトリクロロ(トリメチルシリ
ル)ホスホラミン30.3g(135mmol)を用
い、化学式(4)(ただし、aは8ないし12で10を
中心とする)で表されるポリホスファゼンカチオンとヘ
キサクロロりん酸アニオンとの塩を得た。その全量を実
容積300mlのオートクレーブに移し、テトラヒドロ
フラン150gおよびジエチルアミン110g(1.5
0mol)を加えた後、80℃に加熱して20時間反応
を行った。冷却後、副成したジエチルアミンの塩酸塩を
ろ別した後、減圧下溶媒および過剰のジエチルアミンを
除去したところ、化学式(5)(ただし、Rはエチル基
であり、aは8ないし12で10を中心とする)で表さ
れるポリホスファゼンカチオンとクロロアニオンとの塩
(平均分子量2058)が得られた。
エチル基であり、aは8ないし12で10を中心とす
る)で表されるポリホスファゼンカチオンとクロロアニ
オンとの塩を実施例3における化合物Bの合成法と同様
にしてクロロアニオンを過塩素酸アニオンに交換した。
このようにして化学式(6)(ただし、Rはエチル基で
あり、aは8ないし12で10を中心とし、X-は過塩
素酸アニオンである)で表されるポリホスファゼンカチ
オンと無機アニオンとの塩を得た。さらに、カリウムメ
トキシドの代わりに酢酸カリウムを用いた以外は、実施
例1における化学式(1)(ただし、Rはメチル基であ
り、aは8ないし12で10を中心とし、Z-はメトキ
シアニオンである)で表されるポリホスファゼンカチオ
ンの塩の合成法と全く同様にして、上記化学式(6)
(ただし、Rはエチル基であり、aは8ないし12で1
0を中心とし、X-は過塩素酸アニオンである)で表さ
れるポリホスファゼンカチオンと無機アニオンとの塩の
過塩素酸アニオンを酢酸アニオンに交換した。このよう
にして化学式(1)(ただし、Rはエチル基であり、a
は8ないし12で10を中心とし、Z-は酢酸アニオン
である)で表されるポリホスファゼンカチオンの塩を得
た。
であり、aは8ないし12で10を中心とし、Z-は酢
酸アニオンである)で表されるポリホスファゼンカチオ
ンの塩10.4g(5.00mmol)を、実施例1の
重合反応に用いた化学式(1)(ただし、Rはメチル基
であり、aは8ないし12で10を中心とし、Z-はメ
トキシアニオンである)で表されるポリホスファゼンカ
チオンの塩の代わりに使用し、グリセリンの代わりに同
量(217mmol)のプロピレングリコール16.5
gを使用し、重合反応温度を100℃に変更した以外は
実施例1の重合反応と全く同様に行った。無色無臭のポ
リオキシプロピレンジオール296gを得た。水酸基価
は82であった。
し、aは8ないし12で10を中心とする)で表される
ポリホスファゼンカチオンとヘキサクロロりん酸アニオ
ンとの塩を得た。その全量を実容積300mlのオート
クレーブに移し、テトラヒドロフラン150gおよびピ
ロリジン107g(1.50mol)を加えた後、80
℃に加熱して20時間反応を行った。冷却後、副成した
ピロリジンの塩酸塩をろ別した後、減圧下溶媒および過
剰のピロリジンを除去したところ、化学式(5)(ただ
し、−NR2は環状アミノ基のピロリジン−1−イル基
であり、aは8ないし12で10を中心とする)で表さ
れるポリホスファゼンカチオンとクロロアニオンとの塩
(平均分子量2014)が得られた。
R2はピロリジン−1−イル基であり、aは8ないし1
2で10を中心とする)で表されるポリホスファゼンカ
チオンとクロロアニオンとの塩を実施例3における化合
物Bの合成法と同様にしてクロロアニオンを過塩素酸ア
ニオンに交換した。このようにして化学式(6)(ただ
し、−NR2はピロリジン−1−イル基であり、aは8
ないし12で10を中心とし、X-は過塩素酸アニオン
である)で表されるポリホスファゼンカチオンと無機ア
ニオンとの塩を得た。カリウムメトキシドの代わりにカ
リウムt−ブトキシドを用いた以外は、実施例1におけ
る化学式(1)(ただし、Rはメチル基であり、aは8
ないし12で10を中心とし、Z-はメトキシアニオン
である)で表されるポリホスファゼンカチオンの塩の合
成法と全く同様にして、上記化学式(6)(ただし、−
NR2はピロリジン−1−イル基であり、aは8ないし
12で10を中心とし、X-は過塩素酸アニオンであ
る)で表されるポリホスファゼンカチオンと無機アニオ
ンとの塩の過塩素酸アニオンをt−ブトキシアニオンに
交換した。このようにして化学式(1)(ただし、−N
R2はピロリジン−1−イル基であり、aは8ないし1
2で10を中心とし、Z-はt−ブトキシアニオンであ
る)で表されるポリホスファゼンカチオンの塩を得た。
式(1)(ただし、−NR2はピロリジン−1−イル基
であり、aは8ないし12で10を中心とし、Z-はt
−ブトキシアニオンである)で表されるポリホスファゼ
ンカチオンの塩5.22g(2.50mmol)と1,
4−ブタンジオール19.6g(217mmol)を仕
込んだ。反応器内を乾燥窒素で置換して、110℃に昇
温し、1,2−ブチレンオキシドを反応時圧力2.5k
g/cm2前後を保つように間欠的に供給しながら11
0℃で6時間反応させた。次いで30分間10mmHg
に保った後、窒素で常圧に戻し、内容物を室温まで冷却
した。無色無臭のポリオキシブチレンジオール285g
を得た。水酸基価は85であった。
用いた以外は、実施例1における化学式(1)(ただ
し、Rはメチル基であり、aは8ないし12で10を中
心とし、Z-はメトキシアニオンである)で表されるポ
リホスファゼンカチオンの塩の合成法と全く同様にし
て、実施例3で合成した化合物Bの過塩素酸アニオンを
プロピオン酸アニオンに交換した。このようにして化学
式(1)(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし
12で10を中心とし、Z-はプロピオン酸アニオンで
ある)で表されるポリホスファゼンカチオンの塩を得
た。この化学式(1)(ただし、Rはメチル基であり、
aは8ないし12で10を中心とし、Z-はプロピオン
酸アニオンである)で表されるポリホスファゼンカチオ
ンの塩7.39g (5.00mmol)とペンタエリ
スリトール29.6g(217mmol)を、実施例1
と同様の重合反応器に仕込んだ後、反応器内を乾燥窒素
で置換し100℃に昇温して、プロピレンオキシド30
0gを反応時圧力3.0kg/cm2前後を保つように
間欠的に供給しながら100℃で6時間反応させた。次
いで30分間10mmHgに保った後、窒素で常圧に戻
し、内容物を室温まで冷却した。無色無臭のポリオキシ
プロピレンテトラオール272gを得た。水酸基価は1
80であった。
し、aは8ないし12で10を中心とする)で表される
ポリホスファゼンカチオンとヘキサクロロりん酸アニオ
ンとの塩を得た。その全量を実容積300mlのオート
クレーブに移し、テトラヒドロフラン150gおよびモ
ルホリン131g(1.50mol)を加えた後、80
℃に加熱して20時間反応を行った。冷却後、副成した
モルホリンの塩酸塩をろ別した後、減圧下溶媒および過
剰のモルホリンを除去したところ、化学式(5)(ただ
し、−NR2はモルホリン−4−イル基であり、aは8
ないし12で10を中心とする)で表されるポリホスフ
ァゼンカチオンとクロロアニオンとの塩(平均分子量2
366)が得られた。続いてこの化学式(5)(ただ
し、−NR2はモルホリン−4−イル基であり、aは8
ないし12で10を中心とする)で表されるポリホスフ
ァゼンカチオンとクロロアニオンとの塩を、実施例3に
おける化合物Bの合成法と同様にしてクロロアニオンを
過塩素酸アニオンに交換した。このようにして化学式
(6)(ただし、−NR2はモルホリン−4−イル基で
あり、aは8ないし12で10を中心とし、X-は過塩
素酸アニオンである)で表されるポリホスファゼンカチ
オンと無機アニオンとの塩を得た。
(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし12で1
0を中心とし、Z-はメトキシアニオンである)で表さ
れるポリホスファゼンカチオンの塩の合成法と同様にし
て、上記化学式(6)(ただし、−NR2はモルホリン
−4−イル基であり、aは8ないし12で10を中心と
し、X-は過塩素酸アニオンである)で表されるポリホ
スファゼンカチオンと無機アニオンとの塩の過塩素酸ア
ニオンをメトキシアニオンに交換した。このようにして
化学式(1)(ただし、−NR2はモルホリン−4−イ
ル基であり、aは8ないし12で10を中心とし、Z-
はメトキシアニオンである)で表されるポリホスファゼ
ンカチオンの塩を得た。この化学式(1)(ただし、−
NR2はモルホリン−4−イル基であり、aは8ないし
12で10を中心とし、Z-はメトキシアニオンであ
る)で表されるポリホスファゼンカチオンの塩5.90
g(2.50mmol)とグルコース39.1g(21
7mmol)を、実施例1と同様の重合反応器に仕込ん
だ後、反応器内を乾燥窒素で置換し100℃まで昇温
し、プロピレンオキシド300gを反応時圧力3.0k
g/cm2前後を保つように間欠的に供給しながら10
0℃で6時間反応させた。次いで30分間10mmHg
に保った後、窒素で常圧に戻し、内容物を室温まで冷却
した。無色無臭のポリオキシプロピレンペンタオール2
54gを得た。水酸基価は240であった。
し、aは8ないし12で10を中心とする)で表される
ポリホスファゼンカチオンとヘキサクロロりん酸アニオ
ンとの塩を得た。その全量を実容積300mlのオート
クレーブに移し、テトラヒドロフラン150gおよびピ
ペリジン128g(1.50mol)を加えた後、80
℃に加熱して20時間反応を行った。冷却後、副成した
ピペリジンの塩酸塩をろ別した後、減圧下溶媒および過
剰のピペリジンを除去したところ、化学式(5)(ただ
し、−NR2はピペリジン−1−イル基であり、aは8
ないし12で10を中心とする)で表されるポリホスフ
ァゼンカチオンとクロロアニオンとの塩(平均分子量2
322)が得られた。続いてこの化学式(5)(ただ
し、−NR2はピペリジン−1−イル基であり、aは8
ないし12で10を中心とする)で表されるポリホスフ
ァゼンカチオンとクロロアニオンとの塩を実施例3にお
ける化合物Bの合成法と同様にしてクロロアニオンを過
塩素酸アニオンに交換した。このようにして化学式
(6)(ただし、−NR2はピペリジン−1−イル基で
あり、aは8ないし12で10を中心とし、X-は過塩
素酸アニオンである)で表されるポリホスファゼンカチ
オンと無機アニオンとの塩とした。
リウムフェノキシドを用いた以外は、実施例1における
化学式(1)(ただし、Rはメチル基であり、aは8な
いし12で10を中心とし、Z-はメトキシアニオンで
ある)で表されるポリホスファゼンカチオンの塩の合成
法と全く同様にして、上記化学式(6)(ただし、−N
R2はピペリジン−1−イル基であり、aは8ないし1
2で10を中心とし、X-は過塩素酸アニオンである)
で表されるポリホスファゼンカチオンと無機アニオンと
の塩の過塩素酸アニオンをフェノキシアニオンに交換し
た。このようにして化学式(1)(ただし、−NR2は
ピペリジン−1−イル基であり、aは8ないし12で1
0を中心とし、Z-はフェノキシアニオンである)で表
されるポリホスファゼンカチオンの塩を得た。この化学
式(1)(ただし、−NR2はピペリジン−1−イル基
であり、aは8ないし12で10を中心とし、Z-はフ
ェノキシアニオンである)で表されるポリホスファゼン
カチオンの塩5.95g(2.50mmol)とN,
N’−ジメチルエチレンジアミン19.2g(217m
mol)を、実施例1と同様の重合反応器に仕込んだ
後、反応器内を乾燥窒素で置換し100℃まで昇温し、
プロピレンオキシドを反応時圧力3.0kg/cm2前
後を保つように間欠的に供給しながら100℃で6時間
反応させた。次いで30分間10mmHgに保った後、
窒素で常圧に戻し、内容物を室温まで冷却した。やや褐
色味を帯びた無臭のポリオキシプロピレンジオール24
0gを得た。水酸基価は100であった。
式(1)(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし
12で10を中心とし、Z-はメトキシアニオンであ
る)で表されるポリホスファゼンカチオンの塩を7.1
8g(5.00mmol)秤り取り、ピペラジン18.
7g(217mmol)を加えた。攪拌しながら昇温し
均一混合物とした後、60℃、5mmHgに保ち乾燥窒
素を流通させて副生したメタノールを除去した。このよ
うにして過剰のグリセリンとその中に含まれる化学式
(2)(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし1
2で10を中心とし、Q-はピペラジンの1個の二級ア
ミノ基から脱プロトンしたアニオンである)で表される
ポリホスファゼンカチオンと活性水素化合物アニオンと
の塩との混合物を得た。実施例1と同様の重合反応器
に、上記の混合物を全量仕込み、反応器内を乾燥窒素で
置換し100℃に昇温して、プロピレンオキシドを反応
時圧力3.0kg/cm2前後を保つように間欠的に供
給しながら100℃で6時間反応させた。次いで30分
間10mmHgに保った後、窒素で常圧に戻し、内容物
を室温まで冷却した。無色無臭のポリオキシプロピレン
ジオール260gを得た。水酸基価は92であった。
式(1)(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし
12で10を中心とし、Z-はメトキシアニオンであ
る)で表されるポリホスファゼンカチオンの塩を7.1
8g(5.00mmol)秤り取り、グリセリン20.
0g(217mmol)を加えた。攪拌しながら昇温し
均一混合物とした後、60℃、5mmHgに保ち乾燥窒
素を流通させて副生したメタノールを除去した。このよ
うにして過剰のグリセリンとその中に含まれる化学式
(2)(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし1
2で10を中心とし、Q-はグリセリンの1個の水酸基
から脱プロトンしたアニオンである)で表されるポリホ
スファゼンカチオンと活性水素化合物アニオンとの塩と
の混合物を得た。実施例1と同様の重合反応器に、上記
の混合物全量を仕込み、反応器内を乾燥窒素で置換し
て、100℃に昇温し、スチレンオキシドを反応時圧力
1.5kg/cm2前後を保つように間欠的に供給しな
がら100℃で6時間反応させた。次いで2時間5mm
Hgに保った後、窒素で常圧に戻し、内容物を室温まで
冷却した。無色無臭のポリオキシスチレントリオール3
90gを得た。水酸基価は95であった。
(1)(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし1
2で10を中心とし、Z-はメトキシアニオンである)
で表されるポリホスファゼンカチオンの塩を345mg
(0.240mmol)秤り取り、これにグリセリンと
水酸化カリウムを開始剤として工業的に製造されている
水酸基価168のポリオキシプロピレントリオール(三
井東圧化学社製)20.0g(20.0mmol)を加
えた。攪拌しながら昇温し均一混合物とした後、60
℃、5mmHgに保ち乾燥窒素を流通させて副生したメ
タノールを除去した。このようにして過剰のポリオキシ
プロピレントリオールとその中に含まれる化学式(2)
(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし12で1
0を中心とし、Q-はポリオキシプロピレントリオール
の1個の水酸基から脱プロトンしたアニオンである)で
表されるポリホスファゼンカチオンと活性水素化合物ア
ニオンとの塩との混合物を得た。実施例1と同様の重合
反応器に、上記の混合物全量を仕込み、反応器内を乾燥
窒素で置換して、100℃に昇温し、プロピレンオキシ
ドを反応時圧力3.0kg/cm2前後を保つように間
欠的に供給しながら100℃で6時間反応させた。次い
で30分間10mmHgに保った後、窒素で常圧に戻
し、内容物を室温まで冷却した。無色無臭のポリオキシ
プロピレントリオール198gを得た。水酸基価は17
であった。
型イオン交換樹脂(バイエル社製、レバチットMP50
0)塔に通し、その過塩素酸アニオンをヒドロキシアニ
オンに交換した。濃縮、脱溶媒後、化学式(1)(ただ
し、Rはメチル基であり、aは8ないし12で10を中
心とし、Z-はヒドロキシアニオンである)で表される
ポリホスファゼンカチオンの塩を得た。
(1)(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし1
2で10を中心とし、Z-はヒドロキシアニオンであ
る)で表されるポリホスファゼンカチオンの塩を7.1
1g(5.00mmol)秤り取り、グリセリン20.
0g(217mmol)を加えた。攪拌しながら昇温し
均一混合物とした後、100℃、5mmHgに保ち乾燥
窒素を流通させて副生した水を除去した。このようにし
て過剰のグリセリンとその中に含まれる化学式(2)
(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし12で1
0を中心とし、Q-はグリセリンの1個の水酸基から脱
プロトンしたアニオンである)で表されるポリホスファ
ゼンカチオンと活性水素化合物アニオンとの塩との混合
物を得た。実施例1と同様の重合反応器に、上記の混合
物を全量仕込み、反応器内を乾燥窒素で置換し80℃に
昇温して、プロピレンオキシドを反応時圧力3.0kg
/cm2前後を保つように間欠的に供給しながら80℃
で6時間反応させた。次いで30分間10mmHgに保
った後、窒素で常圧に戻し、内容物を室温まで冷却し
た。無色無臭のポリオキシプロピレントリオール262
gを得た。水酸基価は138であった。
(1)(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし1
2で10を中心とし、Z-はメトキシアニオンである)
で表されるポリホスファゼンカチオンの塩を7.18g
(5.00mmol)秤り取り、グリセリン20.0g
(217mmol)を加えた。攪拌しながら昇温し均一
混合物とした後、60℃、5mmHgに保ち乾燥窒素を
流通させて副生したメタノールを除去した。このように
して過剰のグリセリンとその中に含まれる化学式(2)
(ただし、Rはメチル基であり、aは8ないし12で1
0を中心とし、Q-はグリセリンの1個の水酸基から脱
プロトンしたアニオンである)で表されるポリホスファ
ゼンカチオンと活性水素化合物アニオンとの塩との混合
物を得た。
合物を全量仕込み、反応器内を乾燥窒素で置換し80℃
に昇温して、第一種のアルキレンオキシド化合物である
プロピレンオキシド400g(6.90mol)を反応
時圧力3.0kg/cm2前後を保つように間欠的に供
給しながら、80℃で12時間反応させた(第1段)。
次いで30分間10mmHgに保った後、乾燥窒素で常
圧に戻し、内容物を室温まで冷却した。ポリオキシプロ
ピレントリオールの分子量を更に高めるために、その内
容物を温度測定管、圧力計、攪拌装置およびアルキレン
オキシド導入管を装備した実容積2.3lのオートクレ
ーブに移し、反応器内を乾燥窒素で置換し、80℃に昇
温して、さらにプロピレンオキシド930g(16.0
mol)を反応時圧力3.0kg/cm2前後を保つよ
うに間欠的に供給しながら80℃で24時間反応させた
(第2段)。次いで30分間10mmHgに保った。そ
の後、反応器内を乾燥窒素で常圧に戻した。このように
して2段の反応で、第1種のアルキレンオキシド化合物
の重合体であるポリオキシプロピレントリオールを得
た。内容物を100℃に昇温して、第2種のアルキレン
オキシド化合物であるエチレンオキシド200g(4.
55mol)を反応時圧力4.0kg/cm2前後を保
つように間欠的に供給しながら100℃で12時間反応
させた。無色無臭のブロック共重合体1510gを得
た。水酸基価は24であった。このブロック共重合体は
ポリプロピレンオキシド−ポリエチレンオキシドの順に
ブロックを有し、ポリプロピレンオキシドとポリエチレ
ンオキシドのブロックを約5:1の割合(モル比)で含
んだポリオキシプロピレンポリオキシエチレントリオー
ルである。
りん3.12g(15.0mmol)および化学式
(3)で表されるトリクロロ(トリメチルシリル)ホス
ホラミン133g(593mmol)を混合した。48
時間後、溶媒の塩化メチレンおよび副成するトリメチル
クロロシランを減圧下除去したところ、化学式(4)
(ただし、aは平均78である)で表されるポリホスフ
ァゼンカチオンとヘキサクロロりん酸アニオンとの塩を
得た。その全量を実容積1.2lのオートクレーブに移
し、テトラヒドロフラン600gおよびジメチルアミン
225g(4.99mol)を加えた後、80℃に加熱
して20時間反応を行った。冷却後、放圧し副成したジ
メチルアミンの塩酸塩をろ別した後、減圧下溶媒および
過剰のジメチルアミンを除去したところ、化学式(5)
(ただし、Rはメチル基であり、aは平均78である)
で表されるポリホスファゼンカチオンとクロロアニオン
との塩が得られた。
だし、Rはメチル基であり、aは8ないし12で10を
中心とし、Z-はメトキシアニオンである)で表される
ポリホスファゼンカチオンの塩の合成法と同様にして、
上記化学式(5)(ただし、Rはメチル基であり、aは
平均78である)で表されるポリホスファゼンカチオン
とクロロアニオンとの塩のクロロアニオンをメトキシア
ニオンに交換した。このようにして化学式(1)(ただ
し、Rはメチル基であり、aは平均78、Z-はメトキ
シアニオンである)で表されるポリホスファゼンカチオ
ンの塩を得た。
であり、aは平均78、Z-はメトキシアニオンであ
る)で表されるポリホスファゼンカチオンの塩7.00
gを実施例1の重合反応に用いた化学式(1)(ただ
し、Rはメチル基であり、aは8ないし12で10を中
心とし、Z-はメトキシアニオンである)で表されるポ
リホスファゼンカチオンの塩の代わりに使用し、重合反
応温度を100℃に変更した以外は実施例1の重合反応
と全く同様に行った。無色無臭のポリオキシプロピレン
トリオール162gを得た。水酸基価は225であっ
た。
表されるポリホスファゼンカチオンの塩と活性水素化合
物の存在下、またはそれらから導かれる、化学式(2)
で表されるポリホスファゼンカチオンと活性水素化合物
アニオンとの塩の存在下に、アルキレンオキシド化合物
を重合させると、特別な金属成分を使用することなく、
臭気も残留させないポリアルキレンオキシドを、簡便
に、効率よく製造することができる。
Claims (27)
- 【請求項1】 アルキレンオキシド化合物を重合させて
ポリアルキレンオキシドを製造するに際し、化学式
(1) 【化1】 (化学式(1)中、aは7ないし200の正の整数であ
る。Rは同種または異種の炭素数1ないし7個の炭化水
素基であり、同一窒素原子上の2個のRが互いに結合し
て環構造を形成する場合もある。Z-はアルコキシアニ
オン、アリールオキシアニオン、カルボキシアニオンま
たはヒドロキシアニオンを表す。)で表されるポリホス
ファゼンカチオンの塩と活性水素化合物(QH)の存在
下に、またはそれらから導かれる、化学式(2) 【化2】 (化学式(2)中、aおよびRは化学式(1)における
それと同一である。Q-は活性水素化合物中の1個のプ
ロトンが脱離したアニオンを表す。)で表されるポリホ
スファゼンカチオンと活性水素化合物アニオンとの塩の
存在下に、アルキレンオキシド化合物を重合させること
を特徴とするポリアルキレンオキシドの製造方法。 - 【請求項2】 アルキレンオキシド化合物が、エチレン
オキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキ
シドおよびスチレンオキシドよりなる群から選ばれる化
合物である請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 アルキレンオキシド化合物が、エチレン
オキシドまたはプロピレンオキシドである請求項1記載
の方法。 - 【請求項4】 化学式(1)で表されるポリホスファゼ
ンカチオンの塩および化学式(2)で表されるポリホス
ファゼンカチオンと活性水素化合物アニオンとの塩中の
aが、7ないし15の正の整数である請求項1ないし3
のいずれかに記載の方法。 - 【請求項5】 化学式(1)で表されるポリホスファゼ
ンカチオンの塩および化学式(2)で表されるポリホス
ファゼンカチオンと活性水素化合物アニオンとの塩中の
Rが同種または異種の、炭素数1ないし7個の脂肪族ま
たは芳香族炭化水素基である請求項1ないし4のいずれ
かに記載の方法。 - 【請求項6】 化学式(1)で表されるポリホスファゼ
ンカチオンの塩および化学式(2)で表されるポリホス
ファゼンカチオンと活性水素化合物アニオンとの塩中の
Rが同種または異種の、メチル、エチル、n−プロピル
およびイソプロピルよりなる群から選ばれる脂肪族炭化
水素基である請求項1ないし4のいずれかに記載の方
法。 - 【請求項7】 化学式(1)で表されるポリホスファゼ
ンカチオンの塩および化学式(2)で表されるポリホス
ファゼンカチオンと活性水素化合物アニオンとの塩中の
同一窒素原子上の2個のRが互いに結合して窒素原子を
も含む環構造を形成する場合の環状アミノ基が、炭素数
4ないし6個の環状二級アミノ基である請求項1ないし
6のいずれかに記載の方法。 - 【請求項8】 化学式(1)で表されるポリホスファゼ
ンカチオンの塩および化学式(2)で表されるポリホス
ファゼンカチオンと活性水素化合物アニオンとの塩中の
同一窒素原子上の2個のRが互いに結合して窒素原子を
も含む環構造を形成する場合の環状アミノ基が、ピロリ
ジン−1−イル基、ピペリジン−1−イル基またはモル
ホリン−4−イル基である請求項1ないし6のいずれか
に記載の方法。 - 【請求項9】 化学式(1)で表されるポリホスファゼ
ンカチオンの塩中のZ-が、炭素数1ないし8個のアル
コールから導かれるアルコキシアニオン、炭素数6ない
し18の芳香族ヒドロキシ化合物から導かれるアリール
オキシアニオン、炭素数1ないし6のカルボン酸から導
かれるカルボキシアニオンおよびヒドロキシアニオンよ
りなる群から選ばれるアニオンである請求項1ないし8
のいずれかに記載の方法。 - 【請求項10】 化学式(1)で表されるポリホスファ
ゼンカチオンの塩中のZ-が、炭素数1ないし4個の飽
和のアルキルアルコールから導かれるアルコキシアニオ
ン、炭素数6ないし8の芳香族ヒドロキシ化合物から導
かれるアリールオキシアニオン、炭素数2ないし4のカ
ルボン酸から導かれるカルボキシアニオンおよびヒドロ
キシアニオンよりなる群から選ばれるアニオンである請
求項1ないし8のいずれかに記載の方法。 - 【請求項11】 化学式(1)で表されるポリホスファ
ゼンカチオンの塩中のZ-が、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、sec−ブタノールおよびtert−ブタノール
よりなる群から選ばれるアルキルアルコールから導かれ
るアルコキシアニオンである請求項1ないし8のいずれ
かに記載の方法。 - 【請求項12】 化学式(1)で表されるポリホスファ
ゼンカチオンの塩中のZ-が、メトキシアニオンまたは
エトキシアニオンである請求項1ないし8のいずれかに
記載の方法。 - 【請求項13】 化学式(1)で表されるポリホスファ
ゼンカチオンの塩中のZ-が、フェノールまたはアニソ
ールから導かれるアリールオキシアニオンである請求項
1ないし8のいずれかに記載の方法。 - 【請求項14】 化学式(1)で表されるポリホスファ
ゼンカチオンの塩中のZ-が、酢酸またはプロピオン酸
から導かれるカルボキシアニオンである請求項1ないし
8のいずれかに記載の方法。 - 【請求項15】 化学式(1)で表されるポリホスファ
ゼンカチオンの塩中のZ-が、酢酸アニオンである請求
項1ないし8のいずれかに記載の方法。 - 【請求項16】 化学式(1)で表されるポリホスファ
ゼンカチオンの塩中のZ- が、ヒドロキシアニオンであ
る請求項1ないし8のいずれかに記載の方法。 - 【請求項17】 活性水素化合物が、炭素数1ないし2
0個のアルコール類、炭素数2ないし20個の2ないし
8個の水酸基を有する多価アルコール類、糖類またはそ
の誘導体、2ないし8個の末端を有しその末端に1ない
し8個の水酸基を有する分子量100ないし50,00
0のポリアルキレンオキシド類、炭素数2ないし20個
の2ないし3個の一級もしくは二級アミノ基を有する多
価アミン類および炭素数4ないし10個の環状二級の多
価アミン類よりなる群から選ばれる活性水素化合物であ
る請求項1ないし16のいずれかに記載の方法。 - 【請求項18】 活性水素化合物が、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、
グリセリンおよびペンタエリスリトールよりなる群から
選ばれる多価アルコール類である請求項1ないし16の
いずれかに記載の方法。 - 【請求項19】 活性水素化合物が、グルコース、ソル
ビトール、デキストロール、フラクトースおよびシュー
クロースよりなる群から選ばれる糖類またはその誘導体
である請求項1ないし16のいずれかに記載の方法。 - 【請求項20】 活性水素化合物が、ポリエチレンオキ
シド、ポリプロピレンオキシドまたはそれらのコポリマ
ーであって2ないし6個の末端を有しその末端に2ない
し6個の水酸基を有する分子量100ないし10,00
0のポリアルキレンオキシド類である請求項1ないし1
6のいずれかに記載の方法。 - 【請求項21】 活性水素化合物が、エチレンジアミ
ン、ジ(2−アミノエチル)アミン、ヘキサメチレンジ
アミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、トリ
(2−アミノエチル)アミン、N,N’−ジメチルエチ
レンジアミンおよびジ(2−メチルアミノエチル)アミ
ンよりなる群から選ばれる一級もしくは二級アミノ基を
有する多価アミン類である請求項1ないし16のいずれ
かに記載の方法。 - 【請求項22】 化学式(1)で表されるポリホスファ
ゼンカチオンの塩の活性水素化合物1モルに対する使用
量が1×10-4ないし5×10-1モルである請求項1な
いし21のいずれかに記載の方法。 - 【請求項23】 化学式(1)で表されるポリホスファ
ゼンカチオンの塩のアルキレンオキシド化合物1モルに
対する使用量が1×10-7ないし1×10-2モルである
請求項1ないし22のいずれかに記載の方法。 - 【請求項24】 重合反応の温度が10ないし130℃
である請求項1ないし23のいずれかに記載の方法。 - 【請求項25】 重合反応の反応圧力が、0.1ないし
15kg/cm2(絶対圧)の範囲である請求項1ない
し24のいずれかに記載の方法。 - 【請求項26】 重合反応時間が0.1ないし30時間
である請求項1ないし25のいずれかに記載の方法。 - 【請求項27】 請求項1ないし26のいずれかに記載
の方法によって得られるポリアルキレンオキシド。
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