JPH10272168A - 薬液入りバッグ包装体および薬液入りバッグの失透除去方法 - Google Patents
薬液入りバッグ包装体および薬液入りバッグの失透除去方法Info
- Publication number
- JPH10272168A JPH10272168A JP9081182A JP8118297A JPH10272168A JP H10272168 A JPH10272168 A JP H10272168A JP 9081182 A JP9081182 A JP 9081182A JP 8118297 A JP8118297 A JP 8118297A JP H10272168 A JPH10272168 A JP H10272168A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bag
- sheet material
- gas barrier
- high gas
- vacuum
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】薬液の組成に変化・変質を与えることなく、熱
滅菌時に生じた失透を除去できる薬液入りバッグ包装
体、及び熱滅菌時に生じた薬液入りバッグの失透を除去
する方法を提供する。 【解決手段】薬液入りバックを吸湿剤を含むシート材で
覆い更にその上を高ガスバリアー性包材で覆って真空包
装されてなる薬液入りバッグ包装体、もしくは薬液入り
バックを吸湿剤を含むシート材で覆い更にその上を高ガ
スバリアー性包材で覆って真空包装することにより、発
生した失透を室温で除去する方法。
滅菌時に生じた失透を除去できる薬液入りバッグ包装
体、及び熱滅菌時に生じた薬液入りバッグの失透を除去
する方法を提供する。 【解決手段】薬液入りバックを吸湿剤を含むシート材で
覆い更にその上を高ガスバリアー性包材で覆って真空包
装されてなる薬液入りバッグ包装体、もしくは薬液入り
バックを吸湿剤を含むシート材で覆い更にその上を高ガ
スバリアー性包材で覆って真空包装することにより、発
生した失透を室温で除去する方法。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬液入りバッグ包
装体に関する。また、本発明は薬液入りバッグの失透除
去方法に関する。
装体に関する。また、本発明は薬液入りバッグの失透除
去方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】ポリ塩化ビニルやエチレン−酢酸ビニル
共重合体等からなる薬液用バッグは、例えば重炭酸入り
薬液を封入した場合にバッグ内部で発生した二酸化炭素
が外部へ透過してしまい、またアミノ酸入り薬液を封入
した場合に外部の酸素が透過してアミノ酸が変質してし
まうなどの、特定組成の薬液を封入した場合にその安定
性が保てないおそれがある。近年になり高ガスバリアー
性の包材が開発されているが、これらの高ガスバリアー
性包材で当該薬液入りバッグを真空包装することにより
安定性の問題は解決できる。
共重合体等からなる薬液用バッグは、例えば重炭酸入り
薬液を封入した場合にバッグ内部で発生した二酸化炭素
が外部へ透過してしまい、またアミノ酸入り薬液を封入
した場合に外部の酸素が透過してアミノ酸が変質してし
まうなどの、特定組成の薬液を封入した場合にその安定
性が保てないおそれがある。近年になり高ガスバリアー
性の包材が開発されているが、これらの高ガスバリアー
性包材で当該薬液入りバッグを真空包装することにより
安定性の問題は解決できる。
【０００３】しかし これらの薬液入りバッグはその安
全性を高めるために高圧蒸気滅菌を行うことが必要不可
欠であるが、ポリ塩化ビニルやエチレン−酢酸ビニル共
重合体等からなるバッグは、高圧蒸気滅菌により素材中
に水分が溜まり透明性が失われる（失透）ことが知られ
ている。従来この失透は、溜まった水分がバッグの外側
に抜けていくことにより徐々に回復するが、上述したよ
うに高ガスバリアー性の包材で真空包装することによ
り、高ガスバリアー性包材はガス透過性と共に水蒸気透
過性も非常に低いものであり、さらに真空包装によりバ
ックと高ガスバリアー性包材との間隙が非常に少ないこ
とからバッグ素材中の水分が抜けにくく、失透がなかな
か回復せず長期間に亘って残るようになる。
全性を高めるために高圧蒸気滅菌を行うことが必要不可
欠であるが、ポリ塩化ビニルやエチレン−酢酸ビニル共
重合体等からなるバッグは、高圧蒸気滅菌により素材中
に水分が溜まり透明性が失われる（失透）ことが知られ
ている。従来この失透は、溜まった水分がバッグの外側
に抜けていくことにより徐々に回復するが、上述したよ
うに高ガスバリアー性の包材で真空包装することによ
り、高ガスバリアー性包材はガス透過性と共に水蒸気透
過性も非常に低いものであり、さらに真空包装によりバ
ックと高ガスバリアー性包材との間隙が非常に少ないこ
とからバッグ素材中の水分が抜けにくく、失透がなかな
か回復せず長期間に亘って残るようになる。
【０００４】従って、バッグ内の薬液の確認が製品出荷
前に出来ず、さらには使用者が使用時に確認する際にも
充分に薬液が見えないことから不良品として処理される
か、あるいは安全性が確認されないままに使用されるお
それがある。また、このような失透は加温条件下で数日
間保管することにより除去することが出来るが、この場
合温度によりバッグ内の薬液に分解・劣化が起こり得る
おそれもある。
前に出来ず、さらには使用者が使用時に確認する際にも
充分に薬液が見えないことから不良品として処理される
か、あるいは安全性が確認されないままに使用されるお
それがある。また、このような失透は加温条件下で数日
間保管することにより除去することが出来るが、この場
合温度によりバッグ内の薬液に分解・劣化が起こり得る
おそれもある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】以上のことから、薬液
入りバッグを薬液の安定性を高めつつ、高圧蒸気滅菌に
より生じた失透を室温でかつ短期間で除去することがで
きる薬液入りバッグ包装体、および薬液入りバッグを薬
液の安定性を高めつつ、高圧蒸気滅菌により生じた失透
を室温でかつ短期間で除去する方法が望まれている。
入りバッグを薬液の安定性を高めつつ、高圧蒸気滅菌に
より生じた失透を室温でかつ短期間で除去することがで
きる薬液入りバッグ包装体、および薬液入りバッグを薬
液の安定性を高めつつ、高圧蒸気滅菌により生じた失透
を室温でかつ短期間で除去する方法が望まれている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の本
発明により解決される。 （１）本発明は薬液入りバックを吸湿剤を含むシート材
で覆い更にその上を高ガスバリアー性包材で覆って真空
包装されてなる薬液入りバッグ包装体である。さらに望
ましくは薬液入りバックを吸湿剤を含むシート材で覆い
更にその上を高ガスバリアー性包材で覆って真空包装さ
れ、かつ高圧蒸気滅菌などの熱滅菌されてなる薬液入り
バッグ包装体である。 （２）本発明は薬液入りバックを吸湿剤を含むシート材
と高ガスバリアー性シート材が積層された包材で覆って
真空包装されてなる薬液入りバッグ包装体である。さら
に望ましくは液入りバックを吸湿剤を含むシート材と高
ガスバリアー性シート材が積層された包材で覆って真空
包装され、かつ高圧蒸気滅菌などの熱滅菌されてなる薬
液入りバッグ包装体である。
発明により解決される。 （１）本発明は薬液入りバックを吸湿剤を含むシート材
で覆い更にその上を高ガスバリアー性包材で覆って真空
包装されてなる薬液入りバッグ包装体である。さらに望
ましくは薬液入りバックを吸湿剤を含むシート材で覆い
更にその上を高ガスバリアー性包材で覆って真空包装さ
れ、かつ高圧蒸気滅菌などの熱滅菌されてなる薬液入り
バッグ包装体である。 （２）本発明は薬液入りバックを吸湿剤を含むシート材
と高ガスバリアー性シート材が積層された包材で覆って
真空包装されてなる薬液入りバッグ包装体である。さら
に望ましくは液入りバックを吸湿剤を含むシート材と高
ガスバリアー性シート材が積層された包材で覆って真空
包装され、かつ高圧蒸気滅菌などの熱滅菌されてなる薬
液入りバッグ包装体である。
【０００７】（３）本発明は薬液入りバックを吸湿剤を
含むシート材で覆い更にその上を高ガスバリアー性包材
で覆って真空包装することにより、発生した失透を室温
で除去する方法である。さらに望ましくは、薬液入りバ
ックを吸湿剤を含むシート材で覆い更にその上を高ガス
バリアー性包材で覆って真空包装することにより、高圧
蒸気滅菌など熱滅菌により発生した失透を室温で除去す
る方法である。 （４）本発明は薬液入りバックを吸湿剤を含むシート材
と高ガスバリア性シート材が積層された包材で覆って真
空包装することにより、発生した失透を室温で除去する
方法である。さらに望ましくは、薬液入りバックを吸湿
剤を含むシート材と高ガスバリア性シート材が積層され
た包材で覆って真空包装することにより、高圧蒸気滅菌
などの熱滅菌により発生した失透を室温で除去する方法
である。
含むシート材で覆い更にその上を高ガスバリアー性包材
で覆って真空包装することにより、発生した失透を室温
で除去する方法である。さらに望ましくは、薬液入りバ
ックを吸湿剤を含むシート材で覆い更にその上を高ガス
バリアー性包材で覆って真空包装することにより、高圧
蒸気滅菌など熱滅菌により発生した失透を室温で除去す
る方法である。 （４）本発明は薬液入りバックを吸湿剤を含むシート材
と高ガスバリア性シート材が積層された包材で覆って真
空包装することにより、発生した失透を室温で除去する
方法である。さらに望ましくは、薬液入りバックを吸湿
剤を含むシート材と高ガスバリア性シート材が積層され
た包材で覆って真空包装することにより、高圧蒸気滅菌
などの熱滅菌により発生した失透を室温で除去する方法
である。
【０００８】
【発明の実施の形態】図１は本発明の薬液入りバッグ包
装体、及び薬液入りバッグ包装体の高圧蒸気滅菌などの
熱滅菌により発生する失透を室温で除去する方法の実施
の形態の一例を示す正面図である。薬液入りバッグ包装
体１は、薬液３を封入してなる薬液入りバッグ２と、吸
湿剤を含むシート材４、及び高ガスバリアー性包材５か
ら構成される。また、図示しないが吸湿剤を含むシート
材４または高ガスバリアー性包材５のいずれかの内部に
薬剤を保護するための脱酸素剤等を封入しても良い。
装体、及び薬液入りバッグ包装体の高圧蒸気滅菌などの
熱滅菌により発生する失透を室温で除去する方法の実施
の形態の一例を示す正面図である。薬液入りバッグ包装
体１は、薬液３を封入してなる薬液入りバッグ２と、吸
湿剤を含むシート材４、及び高ガスバリアー性包材５か
ら構成される。また、図示しないが吸湿剤を含むシート
材４または高ガスバリアー性包材５のいずれかの内部に
薬剤を保護するための脱酸素剤等を封入しても良い。
【０００９】吸湿剤を含むシート材４は、特に限定しな
いが、例えば硫酸マグネシウムのような無機フィラー
（特公平７−５３２２２）等を、例えばポリエチレンや
ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂に混練し、シート状、
フィルム状、あるいは袋状等の任意の形状に加工した組
成物、さらには同じあるいは異なる種類の熱可塑性樹脂
を用いて積層体にしたもの（特公平７−９６０９２）等
が使用できる。図１で吸湿剤を含むシート材４は、袋状
に成形され薬液入りバッグ２を真空包装している。吸湿
剤を含むシート材４の厚さは失透を除去し、かつそれ自
体の透明性を維持できる厚さであれば良く、具体的には
６０〜２００μｍ程度である。
いが、例えば硫酸マグネシウムのような無機フィラー
（特公平７−５３２２２）等を、例えばポリエチレンや
ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂に混練し、シート状、
フィルム状、あるいは袋状等の任意の形状に加工した組
成物、さらには同じあるいは異なる種類の熱可塑性樹脂
を用いて積層体にしたもの（特公平７−９６０９２）等
が使用できる。図１で吸湿剤を含むシート材４は、袋状
に成形され薬液入りバッグ２を真空包装している。吸湿
剤を含むシート材４の厚さは失透を除去し、かつそれ自
体の透明性を維持できる厚さであれば良く、具体的には
６０〜２００μｍ程度である。
【００１０】高ガスバリアー性包材５は、特に限定しな
いがアルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ
−Ａｌ）、シリカ蒸着ポリエチレンテレフタレート、ポ
リ塩化ビニリデン（ＰＶＤＣ）、エチレンビニルアルコ
ール及びこれらの積層体等をシート状、フィルム状、あ
るいは袋状等の任意の形状に加工したものがあげられ、
その特性として、酸素透過度３ｃｃ／ｍ2・２４ｈｒ以下
のものが望ましい。図１で高ガスバリアー性包材５は袋
状に成形され、薬液入りバッグ２を真空包装している袋
状の吸湿剤を含むシート材４を更に真空包装している。
高ガスバリアー性包材５の厚さはガスバリアー性を保ち
ながらかつそれ自体の透明性を維持できる厚さであれば
良く、具体的には６０〜２００μｍ程度である。
いがアルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ
−Ａｌ）、シリカ蒸着ポリエチレンテレフタレート、ポ
リ塩化ビニリデン（ＰＶＤＣ）、エチレンビニルアルコ
ール及びこれらの積層体等をシート状、フィルム状、あ
るいは袋状等の任意の形状に加工したものがあげられ、
その特性として、酸素透過度３ｃｃ／ｍ2・２４ｈｒ以下
のものが望ましい。図１で高ガスバリアー性包材５は袋
状に成形され、薬液入りバッグ２を真空包装している袋
状の吸湿剤を含むシート材４を更に真空包装している。
高ガスバリアー性包材５の厚さはガスバリアー性を保ち
ながらかつそれ自体の透明性を維持できる厚さであれば
良く、具体的には６０〜２００μｍ程度である。
【００１１】なお、本発明において吸湿剤を含むシート
材４は薬液入りバッグ２を全体的に覆い真空包装する必
要はなく、フィルムまたはシート状の吸湿剤を含むシー
ト材４を薬液入りバッグ２に表面に貼る、あるいは包む
等して直接密着させても良い。つまり、薬液入りバッグ
２の全体の失透を防ぐ必要はなく、薬液３を確認できる
程度に部分的に失透を防げるものでも良い。
材４は薬液入りバッグ２を全体的に覆い真空包装する必
要はなく、フィルムまたはシート状の吸湿剤を含むシー
ト材４を薬液入りバッグ２に表面に貼る、あるいは包む
等して直接密着させても良い。つまり、薬液入りバッグ
２の全体の失透を防ぐ必要はなく、薬液３を確認できる
程度に部分的に失透を防げるものでも良い。
【００１２】また、本発明においては吸湿剤を含むシー
ト材４と高ガスバリアー性包材５を別体として使用せ
ず、上記の吸湿剤を含むシート材４を内層と高ガスバリ
アー性包材５をその外層に有する積層体を用いても良
い。その厚さは特に限定しないが、具体的には１００〜
３００μｍ程度が望ましい。
ト材４と高ガスバリアー性包材５を別体として使用せ
ず、上記の吸湿剤を含むシート材４を内層と高ガスバリ
アー性包材５をその外層に有する積層体を用いても良
い。その厚さは特に限定しないが、具体的には１００〜
３００μｍ程度が望ましい。
【００１３】薬液３は特に限定されず、例えば二酸化炭
素が発生する重炭酸入り薬液等の薬液自体がガスを発生
するものでガスが外部へ透過してしまうとその組成に変
化を生じるものや、外部から透過してくる酸素により変
質するアミノ酸入り薬液等の外部からのガス透過により
その組成物に変質を生じるものがあげられる。
素が発生する重炭酸入り薬液等の薬液自体がガスを発生
するものでガスが外部へ透過してしまうとその組成に変
化を生じるものや、外部から透過してくる酸素により変
質するアミノ酸入り薬液等の外部からのガス透過により
その組成物に変質を生じるものがあげられる。
【００１４】本発明において真空包装の方法は特に限定
されず一般の真空包装機を用いて行う方法等があげられ
る。また、熱滅菌の方法は特に限定しないが高圧蒸気滅
菌法があげられ、その条件としては１００〜１２６℃、
５〜６０分間程度である。なお、本発明において除去す
る失透は熱滅菌時に生じたものとは限らず、経時的に発
生する失透なども含まれる。
されず一般の真空包装機を用いて行う方法等があげられ
る。また、熱滅菌の方法は特に限定しないが高圧蒸気滅
菌法があげられ、その条件としては１００〜１２６℃、
５〜６０分間程度である。なお、本発明において除去す
る失透は熱滅菌時に生じたものとは限らず、経時的に発
生する失透なども含まれる。
【００１５】（実施例）以下に具体的な実施例を示す。
厚さ４００μｍのポリ塩化ビニル製のソフトバッグ（１
２０×２００ｍｍ）に、７.５％の炭酸水素ナトリウム
水溶液５００ｍｌを充填し、吸湿剤を含む組成物（ドラ
イキープＰＥ−３０；佐々木化学薬品社製）をＯＰＰ２
０μｍで挟んだ積層シート（２４０×２００ｍｍ）で包
み、厚さ９６μｍの高ガスバリアー性包材（ＰＥＴ−Ａ
ｌ／ＰＶＤＣ／ＯＮＹ／ＣＰＰ；細川洋行社製）を用い
て真空包装し、図１に示す薬液入りバッグ包装体を作製
した。ここで、ＯＰＰとは無延伸ポリプロピレン、ＯＮ
Ｙとはナイロン、ＣＰＰとは一軸延伸ポリプロピレンを
示す。これを１２１℃で１０分間高圧蒸気滅菌を施した
後、室温で７日間放置し、バッグのヘイズ値（％）を測
定したところ、１日目６.８（％）、２日目５.４
（％）、７日目５.４（％）であり、高圧蒸気滅菌を施
した後、室温で１日放置しただけでバッグの失透が除去
できた。また、充填した炭酸水素ナトリウムの含量は７
日目でも１００％維持されていた。
厚さ４００μｍのポリ塩化ビニル製のソフトバッグ（１
２０×２００ｍｍ）に、７.５％の炭酸水素ナトリウム
水溶液５００ｍｌを充填し、吸湿剤を含む組成物（ドラ
イキープＰＥ−３０；佐々木化学薬品社製）をＯＰＰ２
０μｍで挟んだ積層シート（２４０×２００ｍｍ）で包
み、厚さ９６μｍの高ガスバリアー性包材（ＰＥＴ−Ａ
ｌ／ＰＶＤＣ／ＯＮＹ／ＣＰＰ；細川洋行社製）を用い
て真空包装し、図１に示す薬液入りバッグ包装体を作製
した。ここで、ＯＰＰとは無延伸ポリプロピレン、ＯＮ
Ｙとはナイロン、ＣＰＰとは一軸延伸ポリプロピレンを
示す。これを１２１℃で１０分間高圧蒸気滅菌を施した
後、室温で７日間放置し、バッグのヘイズ値（％）を測
定したところ、１日目６.８（％）、２日目５.４
（％）、７日目５.４（％）であり、高圧蒸気滅菌を施
した後、室温で１日放置しただけでバッグの失透が除去
できた。また、充填した炭酸水素ナトリウムの含量は７
日目でも１００％維持されていた。
【００１６】（比較例）実施例と同様のソフトバッグ
に、同量の７.５％の炭酸水素ナトリウム水溶液を充填
し、吸湿剤を含む組成物を挟んだ積層シートで包むこと
なく、高ガスバリアー性包材で真空包装した。実施例と
同様に高圧蒸気滅菌を施した後、室温で７日間放置し、
バッグのヘイズ値（％）を測定したところ、１日目８
１.５（％）、２日目８１.７（％）、７日目８１.３
（％）であり、高圧蒸気滅菌を施した後、室温で７日間
放置しただけではバッグの失透が全く除去できなかっ
た。なお、充填した炭酸水素ナトリウムの含量は７日目
でも１００％維持されていた。
に、同量の７.５％の炭酸水素ナトリウム水溶液を充填
し、吸湿剤を含む組成物を挟んだ積層シートで包むこと
なく、高ガスバリアー性包材で真空包装した。実施例と
同様に高圧蒸気滅菌を施した後、室温で７日間放置し、
バッグのヘイズ値（％）を測定したところ、１日目８
１.５（％）、２日目８１.７（％）、７日目８１.３
（％）であり、高圧蒸気滅菌を施した後、室温で７日間
放置しただけではバッグの失透が全く除去できなかっ
た。なお、充填した炭酸水素ナトリウムの含量は７日目
でも１００％維持されていた。
【００１７】
【発明の効果】本発明は薬液入りバッグ包装体及び薬液
入りバッグの失透除去方法を提供する。従来の高ガスバ
リアー性包材で真空包装した薬液入りバッグ包装体では
除去できなかった熱滅菌時に生じた失透を、本発明の薬
液入りバッグ包装体は薬液の組成に変化を与えることな
く失透を除去することができる。また、従来の薬液入り
バッグを高ガスバリアー性包材で真空包装し熱滅菌する
方法であると失透を生じ、それを除去するのは困難であ
ったが、本発明の薬液入りバッグの失透除去方法によ
り、薬液の組成に変化・変質を与えることなく熱滅菌時
に生じた失透を除去することができる。
入りバッグの失透除去方法を提供する。従来の高ガスバ
リアー性包材で真空包装した薬液入りバッグ包装体では
除去できなかった熱滅菌時に生じた失透を、本発明の薬
液入りバッグ包装体は薬液の組成に変化を与えることな
く失透を除去することができる。また、従来の薬液入り
バッグを高ガスバリアー性包材で真空包装し熱滅菌する
方法であると失透を生じ、それを除去するのは困難であ
ったが、本発明の薬液入りバッグの失透除去方法によ
り、薬液の組成に変化・変質を与えることなく熱滅菌時
に生じた失透を除去することができる。
【図１】本発明の実施形態の1例を示す正面図である。
１・・・薬液入りバッグ包装体 ２・・・薬液入りバッグ ３・・・薬液 ４・・・吸湿剤を含むシート材 ５・・・高ガスバリアー性包材
Claims (4)
- 【請求項１】薬液入りバックを吸湿剤を含むシート材で
覆い更にその上を高ガスバリアー性包材で覆って真空包
装されてなる薬液入りバッグ包装体。 - 【請求項２】薬液入りバックを吸湿剤を含むシート材と
高ガスバリアー性シート材が積層された包材で覆って真
空包装されてなる薬液入りバッグ包装体。 - 【請求項３】薬液入りバックを吸湿剤を含むシート材で
覆い更にその上を高ガスバリアー性包材で覆って真空包
装することにより、発生した失透を室温で除去する方
法。 - 【請求項４】薬液入りバックを吸湿剤を含むシート材と
高ガスバリア性シート材が積層された包材で覆って真空
包装することにより、発生した失透を室温で除去する方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9081182A JPH10272168A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 薬液入りバッグ包装体および薬液入りバッグの失透除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9081182A JPH10272168A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 薬液入りバッグ包装体および薬液入りバッグの失透除去方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10272168A true JPH10272168A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=13739338
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9081182A Pending JPH10272168A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 薬液入りバッグ包装体および薬液入りバッグの失透除去方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10272168A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN106511079A (zh) * | 2016-05-18 | 2017-03-22 | 张�杰 | 外阻隔袋冲洗液袋 |
| CN106511077A (zh) * | 2016-05-18 | 2017-03-22 | 张�杰 | 外阻隔袋输液用袋 |
| CN113795234A (zh) * | 2019-04-18 | 2021-12-14 | 贝朗梅尔松根股份公司 | 包括容器和含有碳酸氢盐的水成液的药用产品 |
-
1997
- 1997-03-31 JP JP9081182A patent/JPH10272168A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN106511079A (zh) * | 2016-05-18 | 2017-03-22 | 张�杰 | 外阻隔袋冲洗液袋 |
| CN106511077A (zh) * | 2016-05-18 | 2017-03-22 | 张�杰 | 外阻隔袋输液用袋 |
| CN113795234A (zh) * | 2019-04-18 | 2021-12-14 | 贝朗梅尔松根股份公司 | 包括容器和含有碳酸氢盐的水成液的药用产品 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US3716961A (en) | In-package sterilization | |
| JPH0246450B2 (ja) | ||
| JPH0116502B2 (ja) | ||
| JP3060133U (ja) | 眼灌流・洗浄液バッグ包装体 | |
| JPH0796977A (ja) | 易酸化性物品二重包装物 | |
| WO1994016663A1 (en) | Bicarbonate-containing powdered medicine storage container and method of stabilizing the same medicine | |
| US3016284A (en) | Process for introducing sterile material in apparatus having controlled atmosphere | |
| JPH11276550A (ja) | 柔軟な医薬品容器の包装 | |
| JP3243387B2 (ja) | 炭酸水素塩含有薬液入りプラスチック容器の収納体 | |
| JP6741286B2 (ja) | 包装されたアセトアミノフェン注射液製剤の製造方法 | |
| JPH10272168A (ja) | 薬液入りバッグ包装体および薬液入りバッグの失透除去方法 | |
| JPH0318371A (ja) | 医療用具の放射線滅菌方法 | |
| JPH05221461A (ja) | 包装袋 | |
| JPS6311160A (ja) | 薬液容器収納体及びその製造方法 | |
| JPH04295368A (ja) | 輸液入りプラスチック容器の製造方法 | |
| JPH114872A (ja) | 医療用容器 | |
| JPH10277132A (ja) | 医療用容器 | |
| JPH1119178A (ja) | 炭酸成分入り医療用溶液を収容した医療用容器の製造方法 | |
| JP2009285318A (ja) | ガスバリア容器の包装形態 | |
| JP3733583B2 (ja) | 重炭酸塩含有薬液充填容器包装体 | |
| JP2002085518A (ja) | ビタミンｂ１類含有水性製剤を収容した二重包装容器 | |
| JPS6341166Y2 (ja) | ||
| TW201603801A (zh) | 被包裝的乙醯胺苯酚注射溶液製劑 | |
| JPS6326010B2 (ja) | ||
| JPH11262514A (ja) | 重炭酸塩含有薬液容器包装体及び炭酸ガス分圧コントロール剤 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051214 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051220 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060220 |
|
| RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20060220 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060808 |