JPH10271963A

JPH10271963A - 別包装した被覆用食品粉を添付した調理食品

Info

Publication number: JPH10271963A
Application number: JP9098029A
Authority: JP
Inventors: Hideo Kishikawa; 秀男岸川; Kazuhiro Matsushima; 和浩松島
Original assignee: Nippon Suisan Kaisha Ltd
Current assignee: Nissui Corp
Priority date: 1997-03-31
Filing date: 1997-03-31
Publication date: 1998-10-13

Abstract

(57)【要約】【課題】いろいろの使用態様に対応できる包装形態で
調理食品を提供すること。画一化された食材の使い方で
はなく、好みに応じた風味に自由に調整し得る調理食品
を提供すること。簡単に、すなわち単に水で溶いて浸け
て揚げるだけで手作り風揚げ物料理に仕上がる調理食品
を提供すること。【解決手段】別包装した被覆用食品粉を揚げ物、特に
包み揚げ料理用食材として添付したことを特徴とする調
理食品。別包装した被覆用食品粉を揚げたまご春巻き、
揚げ春巻き、小肉包揚げ、えびの包み揚げ、イカハンバ
ーグ揚げまたは揚げしゅうまい包み揚げ用食材として添
付したことを特徴とするたまご春巻き、春巻き、小肉包
み、えびの包み、イカハンバーグまたはしゅうまいを。
上記被覆用食品粉は、澱粉を主成分とし、卵粉末、植物
性蛋白質またはグァーガム成分を含有する粉組成物であ
ることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業の属する技術分野】本発明は、揚げしゅうまい、
揚げ春巻きなどの各種包み揚げ料理食材として利用する
ことができる調理食品に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、調理の簡便化の要請から、調理を
終了した段階で冷凍、冷蔵、レトルト処理などを行い、
保存性を持たせた形態で流通されている。調理済食品、
特に油で揚げた、コロッケ、フライドポテト、フライド
チキンなどが電子レンジの普及発展に伴い市場に登場し
ているが、実際に電子レンジ調理する場合、あらかじめ
油で揚げているため、解凍、加熱に伴い食品から油のド
リップがおき、食品の商品価値、イメージ、味などを大
きく損なう結果となる。油ちょう処理済み冷凍食品が油
ちょうによりパリッと仕上がったはるまきのようなデリ
ケートな食品である場合、電子レンジ加熱時、はるまき
から発生する水蒸気および脱落する油とわずかでも接触
することがないようにして、表面の湿潤ならびにべと付
きを防がなくてはならない。一方、しゅうまい、ぎょう
ざなどは電子レンジ調理可能なパッケージ形態で市販さ
れているが、油ちょうして揚げしゅうまい、揚げぎょう
ざとしても喫食されており、画一化された食材の使い方
に飽き足らず、消費者の好みに応じた風味に消費者自ら
が自由に調整し得る調理食品が求められている。

【０００３】また、春巻きなどは半製品の形態で市販さ
れており、その形態は油ちょう済み食品のもつ欠点がな
く手はかかるがそれなりに満足する仕上がりになること
で好まれている。フライ食品は一般的に惣菜食品、冷凍
食品として市販されている。これらフライ食品を喫食す
るときは、そのまま食べるのでは味の点で物足りないと
感じた場合など、フライ食品を油で揚げたあと各種ソー
ス類をかけたりあんかけしたりして変化をつけている。
しかし、食べる前に少し手を加えて食べるには、その都
度調理素材を調製して実施しなくてはならず、そうした
使用態様に対応できる包装形態にはなっていないがのが
現状である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、いろいろの
使用態様に対応できる包装形態で調理食品を提供するこ
とを目的とする。本発明は、画一化された食材の使い方
ではなく、好みに応じた風味に自由に調整し得る調理食
品を提供することを目的とする。本発明は簡単に、すな
わち単に水で溶いて浸けて揚げるだけで手作り風揚げ物
料理に仕上がる調理食品を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明者らはコーティン
グがない場合は外周の玉子シートが油に入れると直ちに
黒褐色になり外観などを損なったり、玉子シートのもつ
湿潤性がなくなりパサパサになるのに対して、玉子春巻
の外周全面にわたって水に溶解した澱粉いわゆるときか
たくりをコーティングして油ちょうすると、おいしそう
に仕上がること、しかしこのときかたくりのコーティン
グ作業の準備に手間取るため、結局はコーティングのな
い普通の使い方になってしまうことに気が付き、別包装
した被覆用食品粉を付けることで揚げしゅうまい、揚げ
春巻きなどの各種包み揚げ料理食材として利用すること
ができる調理食品となること思いつき、本発明を完成さ
せたものである。

【０００６】本発明は、別包装した被覆用食品粉を揚げ
物、特に包み揚げ料理用食材として添付したことを特徴
とする調理食品を要旨としている。本発明は、別包装し
た被覆用食品粉を揚げたまご春巻き、揚げ春巻き、小肉
包揚げ、えびの包み揚げ、イカハンバーグ揚げまたは揚
げしゅうまい包み揚げ用食材として添付したことを特徴
とするたまご春巻き、春巻き、小肉包み、えびの包み、
イカハンバーグまたはしゅうまいを要旨としている。上
記被覆用食品粉は、澱粉を主成分とし、卵粉末、植物性
蛋白質またはグァーガム成分を含有する粉組成物である
ことを特徴としている。

【０００７】

【発明の実施の形態】揚げ物料理用食材は、イカハンバ
ーグ、各種包み揚げなど衣をつけてディープフライして
喫食することができる食材であれば特に制限はなく、半
完成品、完成品、またはそれらの冷凍品の形態の調理食
品である。包み揚げ料理用食材とは、たまご春巻き、春
巻き、小肉包み、えびの包みまたはしゅうまいなどで代
表される包皮した食品であり、半完成品、完成品、また
はそれらの冷凍品の形態の調理食品である。完成品の場
合、ディープフライ調理食品を包含する。

【０００８】調理食品の種類は、たまご春巻き、春巻
き、小肉包み、えびの包み、しゅうまいなどの包皮した
食品、イカハンバーグなどのように衣をつけて油ちょう
するとおいしい食品が例示される。材料はそれらの調理
品に使用されるいかなるものでもよく、例えば、玉子春
巻きの場合、玉子春巻きとして用いて美味を呈するもの
であれば何でもよく、牛肉、豚肉などの畜産品、エビ、
カニなどの水産品もしくはタケノコ、キャベツ、シイタ
ケなどの農産品またはこれらの加工品があげられる。

【０００９】別包装した被覆用食品粉は、澱粉を主成分
とし、卵粉末、植物性蛋白質またはグァーガム成分を含
有する粉組成物であり、別袋に入れて調理食品と一緒に
包装される。調理食品は食品用トレーに入れて包装され
る。トレーの材質は耐冷、耐熱、耐油のあるものなら何
でもよい。薄いポリプロピレンのトレーが例示される。
食品用トレーはそのまま、あるいはラップフィルムで上
部を覆って、包装用袋に入れられる。包装は通常行われ
る任意の形態で行われる。

【００１０】

【作用】

（１）手作り風に仕上がる。（２）ソースがからみ易くなるためソースがよくなじ
む。これらフライ食品を喫食するときは、そのまま食べ
るのでは味の点で物足りないと感じた場合など、フライ
食品を油で揚げたあと各種ソース類をかけたりあんかけ
したりして変化をつけることができる。（３）同一の調理食品であるのに味などの変化を持たせ
て異なる料理用の食品素材として利用できる。（４）別包装の袋を破るだけでコーティング用の材料を
入手できる。

【００１１】

【実施例】本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発
明はこれら実施例によって何ら限定されるものではな
い。

【００１２】実施例１玉子春巻き１）中身材料の前処理とレオニーダー作業表１に示した配合の材料を用いる。レオニーダーはあら
かじめ熱しておく。豚脂、スーパーカードは解凍し３分
目チョッパーで挽く。熱したレオニーダーに油脂を投入
し、純ショートが溶けるまで加熱する。生姜、チョッ
パーで挽いた豚肉（ウデ）を投入し、赤身がなくなる程
度まで炒める。タケノコよりキャベツ、シイタケなど
を、続いてブイヨン、各種調味料を順次投入し、沸騰す
るまで炒める。春雨は少量ずつ投入する。人参、インゲ
ンを投入する。馬澱は添加水に充分溶いて、ニーダー全
体に徐々投入する。再び沸騰させる。胡麻油は蒸気を止
め投入し２〜３分混合する。出来上がった中身をバケッ
トに取り、真空冷却する。これをモールド室内に保管
し、玉子春巻製造機に具材供給タンクから成形装置に供
給する。

【００１３】

【表１】

【００１４】２）皮材料の前処理とディスパー作業表２に示した配合の皮用材料および表３に示した配合の
糊用材料を用いる。添加水４０ｋｇを投入する。エッグ
オイルとパプリカベースの袋の中に清酒１ｋｇ程度入れ
良く溶いて投入する。凍結全卵（未殺菌）は８〜９分解
凍（完全解凍に近い）解凍温度は１０℃以下とする。外
気温により解凍時間を調整する。（冬場であれば２昼夜
の自然解凍等）解凍した全卵を１６ｋｇ／缶を７缶と８
ｋｇを投入する。小麦ダルテン、粉末大豆タンパクを徐
々に投入。乾燥全卵を投入。小麦粉を投入。ディスパー
の運転する。熟成時間は２分とする。これを例えば温度
−３０℃、時間８時間の条件下急速冷凍し玉子ブロック
輪とし、次いで、これをビニル袋等に入れ、−１８℃以
下の温度で保管する。このようにして得られる玉子ブロ
ック輪は市販のものに比べて水分が少なく、これを切削
してシート状とすると、水分の含有量が７０％程度であ
り、玉子春巻用としては好適なものである。

【００１５】

【表２】

【００１６】

【表３】

【００１７】３）玉子春巻きの製造皮と中身の構成比は中身３３ｇ、皮１４ｇおよび糊３ｇ
（合計５０ｇ）であり、衣は製品２５ケに５０ｇ×１袋
の割合とする。中身を芯材とし、この芯材の周囲に玉子
の皮を生卵白と馬澱からなる結着剤を存在させ巻回し、
両端部を結着剤により被覆して凍結する。凍結玉子春巻
きは１袋２５個収容し包装する。包装時、表４の組成の
春巻用天ぷら粉を別包装して添付する。

【００１８】

【表４】

【００１９】４）玉子春巻き揚げ粉付きの製造（１）添付の粉１袋５０ｇに対し１００〜１５０ｇの水
を加え衣をつくる（玉子春巻き１袋２５個に対し、粉１
袋が目安）。（２）凍ったままの玉子春巻きに（１）の衣をつけ１７
０〜１８０℃に熱した油で約７分揚げる。春巻用天ぷら
粉を用いることにより手作り感を出した仕上がりの玉子
春巻き揚げが得られた。

【００２０】実施例２えびの包み揚げ粉付きの甘酢あんかけ材料（一人分）えびの包み揚げ／粉（添付されている）、だし汁１２５
ｃｃ、塩０．５ｇ、しょうゆ１０ｃｃ、酢１０ｃｃ、砂
糖５ｇ、片栗粉適宜、万能ねぎ適宜。作り方（１）添付の粉１袋に対し１５０〜２００ｇの水を加え
衣をつくる（えびの包み揚げ１トレー２５個に対し、粉
１袋が目安）。（２）凍ったままのえびの包み揚げに（１）の衣をつけ
１６０℃に熱した油で約５分揚げる。（３）鍋に上記の調味料をあわせ入れ火にかけ、煮立っ
たところで水とき片栗粉を加えとろみをつける。（４）（２）の包み揚げに甘酢あんをかけ万能ねぎをち
らす。揚げ物用粉を用いることにより手作り感が出たた
仕上がりの、また、甘酢あんがからみやすいえびの包み
揚げが得られた。

【００２１】実施例３お皿に実施例２のえびの包み揚げをのせてラップをか
け、１個につき、４０秒を目安に、電子レンジ（５００
Ｗ）で調理する。

【００２２】実施例４小肉包揚げ粉付きのおろしあえ材料（一人分）小肉包／粉（添付されている）２個、大根６０ｇ、しょ
うが適量、万能ねぎ適宜、だし汁５０ｃｃ、薄口しょう
ゆ小さじ１強、みりん小さじ１弱。作り方（１）実施例２の（１）と同様にして、添付の粉１袋に
対し１５０〜２００ｇの水を加え衣をつくる（小肉包み
１トレー２５個に対し、粉１袋が目安）。（２）凍ったままの小肉包みに（１）の衣をつけ１６０
℃に熱した油で約５分揚げる。（３）鍋にだし汁、しょうゆ、みりんを加え、ひと煮立
ちさせる。（４）小肉包み揚げを皿に盛り、水きりした大根おろし
と、おろししょうが、きざんだ万能ねぎをトッピングす
る。（５）（４）に（３）のつゆをかけるとできあがる。

【００２２】実施例５お皿に実施例４の小肉包みをのせてラップをかけ、１個
につき、４０秒を目安に、電子レンジ（５００Ｗ）で調
理する。

【００２３】実施例２と３、実施例４と５は、同じ食材
も使い方で見た目が画一的でなくおいしく仕上がっるこ
とがわかった。別包装の粉を用いて衣をつけて揚げたも
のは見た目も手作り感が出たばかりではなく、中身の風
味がとばず、皮が乾燥しにくく、ソースなどのからみが
よい一品に仕上がることが確認された。

【００２４】

【発明の効果】既存の食材を画一化された食材の使い方
ではなく、いろいろの態様で使用できる食材として提供
することができる。簡単に手作り風包み揚げ料理に仕上
げることができ、かつソース類がよくからんで好みに応
じた風味に自由に調整し得る調理食品を提供することが
できる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号ＦＩＡ２３Ｌ 1/333 Ａ２３Ｌ 1/333 Ｚ 1/48 1/48

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】別包装した被覆用食品粉を揚げ物料理用
食材として添付したことを特徴とする調理食品。
【請求項２】揚げ物料理用食材が包み揚げ料理用食材
である請求項１の調理食品。
【請求項３】調理食品が、たまご春巻き、春巻き、小
肉包み、えびの包みしゅうまいまたはイカハンバーグで
ある請求項１の調理食品。
【請求項４】被覆用食品粉が、澱粉を主成分とし、卵
粉末、植物性蛋白質またはグァーガム成分を含有する粉
組成物である請求項１、２または３の調理食品。