JPH10271724A - 電子時計用ロータおよびその製造方法 - Google Patents

電子時計用ロータおよびその製造方法

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JPH10271724A
JPH10271724A JP9076857A JP7685797A JPH10271724A JP H10271724 A JPH10271724 A JP H10271724A JP 9076857 A JP9076857 A JP 9076857A JP 7685797 A JP7685797 A JP 7685797A JP H10271724 A JPH10271724 A JP H10271724A
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JP
Japan
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rotor
coating
rotor magnet
magnet
hollow portion
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Pending
Application number
JP9076857A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ikeda
浩 池田
Atsushi Satou
佐藤  惇司
庸介 ▲榊▼原
Yasusuke Sakakibara
Hidetake Hashimoto
英豪 橋本
Eikichi Sashita
栄吉 指田
Hideharu Miyauchi
秀晴 宮内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被覆物を介してロータ磁石とロータ軸とを圧
入により接合することが可能な電子時計用ロータおよび
その製造方法を提供すること 【解決手段】 ロータ磁石1の中空部内に被覆物(ハン
ダメッキ層5)とロータ軸3とによって囲まれる閉じた
空間部(被覆物削ぎ落とし受け部7)を有する電子時計
用ロータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子時計に用いられ
る変換器のロータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】円筒形のロータ磁石とロータ軸とを被覆
物を介して接合する電子時計用ロータおよびその製造方
法についてはたとえば特願平7−170536号のなか
で提案されている。このなかでは、被覆物としてハンダ
メッキを使用している。そのなかの一例を図2に示し、
従来例の電子時計用ロータおよびその製造方法を説明す
る。
【0003】図2は従来例の電子時計用ロータの断面図
である。図2において、1は希土類永久磁石と結合剤と
してエポキシ樹脂とを使用した希土類ボンド磁石のロー
タ磁石、2は金属メッキ皮膜、3はロータ軸、5はハン
ダメッキ層である。
【0004】ロータ磁石の表面には無電解化学メッキ等
で金属メッキ皮膜2が作られている。その後、ロータ磁
石の内周面、すなわち、ロータ磁石とロータ軸とが接合
する部分にハンダメッキを施す。
【0005】ロータ軸3にはカナ3aが一体で成形され
ている。ロータ軸3は軸の外径xが、接合前のロータ磁
石の図で示しているように、ハンダメッキを施した後の
ロータ磁石1の内径yよりも大きくなっている。すなわ
ち、x>yなる関係になっている。
【0006】そして、このロータ軸3をロータ磁石1に
圧入し、加熱し、ロータ磁石1の内周面において、ロー
タ磁石1とロータ軸3とが接合され、電子時計用ロータ
が製造される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構造の電子時計用ロータでは、ロータ軸をロータ
磁石に圧入により接合する際にロータ磁石の内周面に有
する被覆物(上記の場合にはハンダメッキ層)が削ぎ落
とされる場合がある。
【0008】したがって、削ぎ落とされる被覆物がロー
タ磁石の中空部からその外部に漏れるという問題が生じ
る可能性がある。
【0009】その結果、その外部に漏れる被覆物がその
後の電子時計の製造工程等でそれぞれの工程での製造機
械に混入して、それらの製造機械が停止したりする等の
問題を生じる可能性がある。
【0010】すなわち、従来は、このような生産上の問
題点を抱えている。
【0011】〔発明の目的〕そこで、本発明は、上記課
題を解決し、被覆物を介してロータ磁石とロータ軸とを
圧入により接合することが可能な電子時計用ロータおよ
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、下記記載の構成を採用する。
【0013】本発明の電子時計用ロータは、中心部に中
空部を有する希土類ボンド磁石からなる円筒形のロータ
磁石と、カナと、ロータ軸とを有し、ロータ磁石の内周
面でロータ磁石とロータ軸とが接合されている電子時計
用ロータであって、ロータ磁石の内周面に被覆物を有
し、ロータ磁石の中空部内に被覆物とロータ軸とによっ
て囲まれる閉じた空間部を有することを特徴とする。
【0014】すなわち、ロータ磁石の中空部内に被覆物
とロータ軸とによって囲まれる閉じた空間部、言い換え
ると、ロータ軸の圧入によって削ぎ落とされる被覆物を
受ける”被覆物削ぎ落とし受け部”なる空間部(以下、
「被覆物削ぎ落とし受け部」という。)を設けるロータ
構造とする。
【0015】また、本発明の電子時計用ロータの製造方
法では、下記記載の方法を採用する。
【0016】本発明の電子時計用ロータの製造方法で
は、中心部に中空部を有する希土類ボンド磁石からなる
円筒形のロータ磁石とロータ軸とを接合する方法であっ
て、ロータ磁石の内周面に被覆物を形成させ、ロータ磁
石の中空部に被覆物を削ぎ落としながらロータ軸を圧入
し、削ぎ落とされる被覆物をロータ磁石の中空部内に有
する被覆物とロータ軸とによって囲まれる閉じた空間部
で受けることによりロータ磁石とロータ軸とを接合する
ことを特徴とする
【0017】すなわち、ロータ軸をロータ磁石に圧入す
る際に、ロータ軸によって削ぎ落とされる被覆物を被覆
物削ぎ落とし受け部で受けながらロータ磁石とロータ軸
とを接合する。
【0018】〔作用〕したがって、上述の構成および方
法により、削ぎ落とされた被覆物が被覆物削ぎ落とし受
け部で受けとめられることになり、ロータ磁石の中空部
内から削ぎ落とされた被覆物が外部に漏れることがなく
なる。
【0019】
【発明の実施の形態】被覆物としては、ロータ磁石との
密着性が良好のものであれば、どのような材料でも使用
することが可能である。したがって、ロータ磁石、すな
わち、ボンド磁石に使用するバインダとの密着性が良好
な材料であればよい。たとえば、本実施例では、ボンド
磁石に使用するバインダとしてエポキシ樹脂を使用した
ので、エポキシ樹脂との密着性が良好なハンダメッキ層
をロータ磁石の内周面に形成させた。
【0020】したがって、使用するバインダによって
は、たとえば、パリレンやエポキシ樹脂なども被覆物と
して使用可能である。
【0021】また、ロータ磁石にあらかじめ金属メッキ
皮膜などの被覆物(以下、第2の被覆物という。)を形
成させたロータ磁石にさらに被覆物を形成しても良い。
すなわち、ロータ磁石と被覆物との密着性を向上させる
ためにあらかじめ第2の被覆物を形成させて、そののち
に被覆物を形成させる。
【0022】さらに、被覆物および第2の被覆物はロー
タ磁石の内周面にだけでなく、ロータ磁石の全体にも形
成させても良い。
【0023】以下本発明を実施例により説明する。
【0024】
【実施例】図1は本発明の実施例の電子時計用ロータを
示す断面図である。図1において、1は希土類永久磁石
と結合剤としてエポキシ樹脂とを使用した希土類ボンド
磁石で形成されたロータ磁石、3はロータ軸、5は被覆
物として使用したハンダメッキ層である。ロータ軸3に
はカナ3aが一体で成形されている。
【0025】ロータ磁石1は、中心部に中空部を有し、
円筒形である。このロータ磁石1の外径は約1300μ
m、内径は約340μm、厚さは約570μmである。
【0026】また、ロータ磁石1とロータ軸3とはロー
タ磁石1の内周面で接合されている。さらに、このロー
タ磁石1の内周面、すなわち、ロータ磁石1とロータ軸
3とが接合する部分にはハンダメッキ層5が形成されて
いる。このハンダメッキ層5の厚さは約5μmである。
【0027】そして、ロータ磁石1の中空部内には、被
覆物とロータ軸3とによって囲まれる閉じた空間部を有
している。すなわち、削ぎ落とされた被覆物を受ける被
覆物削ぎ落とし受け部7なる空間部を有してる。
【0028】以下に、このような本実施例に示した電子
時計用ロータの製造方法を示す。
【0029】まず、中心部に中空部を有する希土類ボン
ド磁石からなる円筒形のロータ磁石1の内周面、すなわ
ち、ロータ磁石1とロータ軸3とが接合する部分に被覆
物として、ハンダメッキ層5を形成させる。
【0030】そして、このカナ3aが一体で成形された
ロータ軸3をロータ磁石1に圧入するために、ロータ軸
3をロータ磁石1の中空部に配置させ、押し込んでい
く。すると、まず、圧入用センターガイド部8でロータ
軸3の圧入方向の中心軸が位置決め固定される。さらに
ロータ軸3を押し込んでいくと、ロータ磁石1の内周に
被覆されているハンダメッキ層5がロータ軸3の被覆物
削ぎ落とし部6により削ぎ落とされる。
【0031】削ぎ落とされるメッキは、ロータ磁石1の
中空部内に有する被覆物とロータ軸3とによって囲まれ
る閉じた空間部、すなわち、被覆物削ぎ落とし受け部7
で受けとめられ、被覆物削ぎ落とし受け部7に溜まる。
【0032】したがって、削ぎ落とされたハンダメッキ
がロータ磁石1の中空部内から外部に漏れることなく圧
入部9、すなわち、ロータ磁石1の内周面において、ロ
ータ磁石1とロータ軸3が接合され、電子時計用ロータ
が製造される。
【0033】
【発明の効果】上記のように本発明によれば、ロータ磁
石の中空部内に被覆物とロータ軸とによって囲まれる閉
じた空間部、すなわち、”被覆物削ぎ落とし受け部”な
る空間部を設けたことにより以下に示す効果をもたら
す。
【0034】すなわち、ロータ磁石とロータ軸との圧入
接合時にロータ磁石の中空部内で削ぎ落とされる被覆物
がロータ磁石の中空部内から外部に漏れることなく被覆
物削ぎ落とし受け部に溜まる。
【0035】したがって、従来生じていた問題点、すな
わち、外部に漏れた被覆物によって引き起こされる電子
時計用ロータ組立後での電子時計の各製造工程等におけ
る各製造機械に混入して、それらの製造機械が停止した
りする等の問題点が解消した。
【0036】その結果、従来みられた生産上の問題点が
解消し、電子時計の製造において、生産停止などの問題
が生じることがなくなった。
【0037】したがって、電子時計用ロータについての
量産性が大幅に向上するとともに電子時計の製造におい
ても量産性がさらに向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す断面図である。
【図2】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ロータ磁石 2 金属メッキ皮膜 3 ロータ軸 3a カナ 5 ハンダメッキ層 6 被覆物削ぎ落とし部 7 被覆物削ぎ落とし受け部 8 圧入用センターガイド部 9 圧入部 x ロータ軸の外径 y ロータ軸と接合する前のハンダメッキを施した後
のロータ磁石の内径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 英豪 埼玉県所沢市大字下富字武野840番地 シ チズン時計株式会社技術研究所内 (72)発明者 指田 栄吉 東京都田無市本町6丁目1番12号 シチズ ン時計株式会社田無製造所内 (72)発明者 宮内 秀晴 東京都田無市本町6丁目1番12号 シチズ ン時計株式会社田無製造所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心部に中空部を有する希土類ボンド磁
    石からなる円筒形のロータ磁石と、カナと、ロータ軸と
    を有し、 ロータ磁石の内周面でロータ磁石とロータ軸とが接合さ
    れている電子時計用ロータであって、 ロータ磁石の内周面に被覆物を有し、 ロータ磁石の中空部内に被覆物とロータ軸とによって囲
    まれる閉じた空間部を有することを特徴とする電子時計
    用ロータ。
  2. 【請求項2】 被覆物がハンダメッキ層であることを特
    徴とする請求項1記載の電子時計用ロータ。
  3. 【請求項3】 中心部に中空部を有する希土類ボンド磁
    石からなる円筒形のロータ磁石とロータ軸とを接合する
    方法であって、 ロータ磁石の内周面に被覆物を形成させ、 ロータ磁石の中空部に被覆物を削ぎ落としながらロータ
    軸を圧入し、削ぎ落とされる被覆物をロータ磁石の中空
    部内に有する被覆物とロータ軸とによって囲まれる閉じ
    た空間部で受けることによりロータ磁石とロータ軸とを
    接合することを特徴とする電子時計用ロータの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 被覆物がハンダメッキ層であることを特
    徴とする請求項3記載の電子時計用ロータの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006014563A (ja) * 2004-06-29 2006-01-12 Nissan Motor Co Ltd ディスク型回転電機のロータ構造およびロータ製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006014563A (ja) * 2004-06-29 2006-01-12 Nissan Motor Co Ltd ディスク型回転電機のロータ構造およびロータ製造方法
JP4608967B2 (ja) * 2004-06-29 2011-01-12 日産自動車株式会社 ディスク型回転電機のロータ構造およびロータ製造方法

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