JPH10270344A - 投影露光方法及び投影露光により液晶表示装置を製造する方法 - Google Patents

投影露光方法及び投影露光により液晶表示装置を製造する方法

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JPH10270344A
JPH10270344A JP8880497A JP8880497A JPH10270344A JP H10270344 A JPH10270344 A JP H10270344A JP 8880497 A JP8880497 A JP 8880497A JP 8880497 A JP8880497 A JP 8880497A JP H10270344 A JPH10270344 A JP H10270344A
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mark
reticle
alignment mark
stage
plate
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JP8880497A
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Masanori Kato
正紀 加藤
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Original Assignee
Nikon Corp
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  • Liquid Crystal (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 レチクルや投影光学系に依らず、正確に重ね
合わせ露光を行うことができる投影露光方法を提供す
る。 【解決手段】 投影光学系を介して、原版上の実パター
ンの像を基板上に投影露光する方法において;前記投影
露光とは独立に、前記原版と前記基板との相対的な位置
合わせを行うアライメント工程を含み、該アライメント
工程は;基板を前記投影光学系について前記原版を配置
すべき位置とほぼ共役な位置に配置する第1の工程と;
前記原版とは別の部材であって、前記基板の位置合わせ
用プレートアライメントマークを形成した部材402
を、前記基板とほぼ共役な位置に配置する第2の工程
と;前記基板に、前記投影光学系を介して前記部材に形
成されたプレートアライメントマークを投影露光する第
3の工程とを備える投影露光方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原版上のパターン
を感光性基板上に投影露光する投影露光方法に関し、特
に、大型の液晶パネルや半導体デバイス等の製造に用い
られる重ね露光の際、基板の位置合わせを行うためのプ
レートアライメントマークの露光位置を正確に求め露光
を行う、投影露光方法及び液晶表示装置を製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】大型液晶パネル等を製造するための投影
露光装置の基準位置は、基板を載置する基板ステージ上
に配置した基準マークにより定められ、その基準マーク
により、投影光学系を通してレチクル(原版)のアライ
メントマークと照合され、基板ステージ座標系における
投影光学系を介したレチクルの位置を求めている。
【0003】液晶パネル等は、一般に感光性基板である
1枚のプレートに複数の層を投影露光して製造される
が、2層目以降には、1層目を露光されたプレートの位
置を検出するためのプレートアライメント系を有し、前
記基準マークを用いて、そのプレートアライメント系の
位置も検出している。これにより、いわゆる投影露光装
置のベースラインが求まることとなる。
【0004】レチクルには、2層目以降のプレートのア
ライメントを行うためのプレートアライメントマーク
(プレート上のプレートアライメントマーク(プレート
上にある)を投影露光するためのマークパターン(レチ
クル上にある)。これも便宜上「プレートアライメント
マーク」と呼ぶ。紛らわしいときは「レチクル上のプレ
ートアライメントマーク」のようにいう)が、露光の際
にプレート上の所定の位置に投影露光されるように配置
形成されている。このようにしてプレート上に形成され
たプレートアライメントマークは、プレート上の1層目
に重ねて2層目以降の露光を行う際に使用される。即
ち、1層目の所定の位置に露光され形成されたプレート
アライメントマークを2層目以降の露光を行う際に検出
し、上記ベースラインの値とプレートアライメントマー
クの計測された位置によりプレートを所定の位置にセッ
トし直して、重ね露光を行なっている。
【0005】ここで複数枚のレチクルにて1画面を構成
する液晶パネル等の投影露光装置を例にとってベースラ
イン計測について簡単に説明する。例えば4枚のレチク
ルにて一画面を構成する場合は、その4枚のレチクルの
位置を各レチクルにて、レチクルを交換しながら、プレ
ートステージ上の基準マークを用いて計測し、先に述べ
たプレートアライメント系の位置と各レチクルの位置を
ステージ座標系にて検出することによって、いわゆる各
レチクル毎のベースラインを求めている。
【0006】各レチクルの位置を検出する方法は、例え
ば、特開昭61−143760のように、基板ステージ
上に設けられた基準マークとその下方に設けられた受光
センサとにより、レチクル上の位置検出用マークとの相
対位置を検出したり、特開昭63−284814のよう
に、基準マーク上のスリットマークをステージ側より発
光し、投影光学系を介して、レチクル上のスリットマー
クとの相対位置を照明光学系内にある受光センサにて検
出する方法などがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来の技
術によれば、プレートの位置合わせを行う為のプレート
アライメントマークのレチクル上の位置は、プレート上
に露光される時に実パターンと設計上所定の位置関係に
なるように配置され、かつ、露光された複数のプレート
アライメントマークがプレート上で所定の位置関係にな
るように、1層目の露光用レチクル上に配置されてい
る。
【0008】しかしながら第1には、レチクル上のプレ
ートアライメントマークの所定の位置は、レチクル毎に
誤差をもち描画され、設計上の所定の位置からズレをも
ってしまう。第2には、このプレートアライメントマー
クが基板上に露光される場合には、これに加えて、投影
光学系のディストーションの影響を受け、このディスト
ーション分だけ設計値に対するズレを生じてしまう。当
然のことながら、投影光学系のディストーションの影響
は、投影光学系の像高により異なるし、また1枚のプレ
ートは1台の投影露光装置で処理するとは限らず、各投
影光学系、つまりは使用する各投影露光装置により異な
った値を示すことになる。
【0009】上記2点が原因となって、レチクルの描画
誤差、レンズディストーションの分だけプレートアライ
メントマーク自身がズレをもって露光される。つまり、
このプレート上のプレートアライメントマークを用いて
2層目以降の重ね露光を行うと、当然1層目と2層目、
更には、3層目、と誤差が生ずることとなり、重ね合わ
せ精度を悪化してしまうという問題を生じていた。
【0010】そこで本発明は、レチクルに依らずに、更
に投影光学系にも依らない、プレート(基板)上に露光
される実パターンに対して設計値通りの所定の位置にプ
レートアライメントマークを露光し、2層目以降の露光
の場合に1層目のプレートアライメントマークを形成す
る時の誤差を取り除き、正確に重ね合わせ露光を行うこ
とができる投影露光方法及びそのようにして液晶表示装
置を製造する方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明による投影露光方法は、所定の
パターンが形成された原版を露光光によって照明し、投
影光学系を介して、該照明された前記所定のパターンの
像を感光性基板上に投影露光する投影露光方法におい
て;前記投影露光とは独立に、前記原版と前記感光性基
板との相対的な位置合わせを行うアライメントマークを
感光性基板上に形成する工程を含み、該アライメントマ
ーク形成工程は;感光性基板を前記投影光学系について
前記所定のパターンが形成された原版を配置すべき位置
とほぼ共役な位置に配置する第1の工程と;前記所定の
パターンが形成された原版とは別の部材であって、前記
感光性基板の位置合わせ用アライメントマークを形成し
た部材を、前記感光性基板とほぼ共役な位置に配置する
第2の工程と;前記感光性基板に、前記投影光学系を介
して前記部材に形成されたアライメントマークを投影露
光する第3の工程とを備える。ここで、所定のパターン
とは、例えば半導体デバイスや液晶表示装置の回路等の
製品用実パターンである。
【0012】このように構成すると、実パターン等を有
する原版とは別の部材に感光性基板の位置合わせ用アラ
イメントマークが形成されており、感光性基板に、投影
光学系を介して前記部材に形成されたアライメントマー
クを投影露光する工程を備えるので、レチクルに依らず
に、また投影光学系にも依らない、プレート上に露光さ
れる実パターンと設計値通りの所定の位置にアライメン
トマークが露光される。したがって、感光性基板上に2
層目以降の露光をする場合に、1層目のアライメントマ
ークを形成する時の誤差が取り除かれ、正確に重ね合わ
せ露光を行うことができる。
【0013】請求項1に記載の投影露光方法において
は、請求項2に記載されているように、前記第1の工程
が、位置計測系を有する基板ステージに前記感光性基板
を載置する工程を含み;前記第3の工程が、前記アライ
メントマークの前記感光性基板上に転写される位置を、
前記基板ステージの位置計測系を用いて計測することに
より定める工程を含むようにしてもよい。
【0014】この場合、アライメントマークの感光性基
板上に転写される位置を、基板ステージの位置計測系を
用いて感光性基板の位置を計測することにより定めるの
で、感光性基板の位置が簡単かつ正確に定まる。基板ス
テージの位置計測系は、例えばステージ干渉計である。
【0015】請求項2に記載の投影露光方法は、請求項
3に記載された発明のように、前記第2の工程が、前記
部材を前記原版の配置されるべき位置と前記投影光学系
の間の所定の不動位置に配置する工程を含み;前記第3
の工程が、前記アライメントマークの前記感光性基板上
に転写される位置を、前記投影光学系を介した、前記ア
ライメントマークと前記基板ステージに設けられた基準
マークとの相対的位置を計測することによって定める工
程を含むようにしてもよい。
【0016】この場合、前記部材を原版の配置されるべ
き位置と前記投影光学系の間の所定の不動位置に配置
し、また、アライメントマークの感光性基板上に転写さ
れる位置を、投影光学系を介した、アライメントマーク
と基板ステージに設けられた基準マークとの相対的位置
を計測することによって定めるので、レチクルや投影光
学系に依存しないで、基板上に露光される実パターンと
設計値通りの所定の位置にアライメントマークが露光さ
れる。
【0017】またさらに、請求項2に記載の投影露光方
法では、請求項4に記載されているように、前記部材
は、前記アライメントマークが前記原版の所定パターン
の配置される位置とほぼ同一平面内にあるように、前記
原版を載置する原版ステージに対して固設されており;
前記原版ステージは、その位置を計測する原版ステージ
位置計測系を有しており;前記第3の工程が、前記原版
ステージを、前記アライメントマーク用パターンが前記
投影光学系の視野内に入るように移動する工程と;前記
投影光学系を介した、前記アライメントマークと前記基
板ステージに設けられた基準マークとの相対的位置を、
前記原版ステージ位置計測系と前記基板ステージの位置
計測系とを用いて計測することによって、前記アライメ
ントマークの前記感光性基板上に転写される位置を定め
る工程とを含むようにしてもよい。
【0018】このように構成すると、前記部材は、原版
ステージに対して固設されており、原版ステージは、原
版ステージ位置計測系を有しており、投影光学系を介し
た、アライメントマークと基準マークとの相対的位置
を、前記原版ステージ位置計測系と基板ステージの位置
計測系とを用いて計測するので、原版上のアライメント
マークの位置は原版ステージ位置計測系により正確に特
定でき、さらに基板ステージの位置計測系を用いて上記
相対的位置が求められ、レチクルや投影光学系に依存し
ないで、基板上の所定の位置にアライメントマークが露
光される。
【0019】また請求項5に記載される液晶表示装置を
製造する方法では、請求項1乃至請求項4のいずれかに
記載の投影露光方法により、前記所定のパターンを感光
性基板に投影露光する。
【0020】このようにすると、レチクルや投影光学系
に依存しないで、基板上の所定の位置にアライメントマ
ークが露光されるので、2層目以降の露光の場合に1層
目のアライメントマークを形成する時の誤差を取り除
き、正確に重ね合わせ露光を行って、液晶表示装置を製
造することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。なお、各図において互い
に同一あるいは相当する部材には同一符号を付し、重複
した説明は省略する。
【0022】図1は、本発明に用いる投影露光装置の概
略構成を示す斜視図である。この投影露光装置では、超
高圧水銀ランプ等の光源101、反射鏡102、コリメ
ートレンズ103、オプティカルインテグレーター10
4、ハーフミラー107、リレーレンズ108、レチク
ルブラインド109、レチクルブラインド結像光学系1
10及び反射鏡111を含む照明光学系100、そして
投影光学系112、プレートステージ201が、光源1
01の光路中に以上の順に配置されている。さらに、反
射鏡102とコリメートレンズ103の間には、シャッ
ター301が設けられており、必要に応じて光源101
の光束を照明光学系100の外部に取り出すことができ
るようになっている。取り出した光束は集光レンズ30
2により、光ファイバー303の入射端に集光されるよ
うに構成されている。
【0023】ハーフミラー107は、やはり照明光学系
内の光束を外部に導くためのもので、導き出された光束
は結像光学系のレンズ106を介して、基板202の面
と共役な結像面を有する例えば光電変換素子のような受
光素子105の受光面に結像されるように構成されてい
る。
【0024】また、反射鏡111と投影光学系112と
の間には、投影すべきパターンの形成されたレチクル1
21、122、123、124を順次載置できる原版ス
テージ501(図12参照)が設けられている。
【0025】そして、上記レチクルが載置されるべき位
置と投影光学系112との間には、固定マーク152、
151をそれぞれ形成した部材402、401(図中
で、151と401はレチクル121に隠れている)
が、原版ステージに対して固定的に設けられている。具
体的にいえば、投影光学系112の光軸に直交する面内
でx、y、θ方向に移動可能な原版ステージ501を支
えているベース等に配置され、原版ステージ501の移
動とは独立に固定されているものである。
【0026】部材401、402は、図3の(a)(2
つの部材のうち部材401のみ拡大して図示)に示され
るように、断面が台形をしたプリズムであり、その台形
の1辺は平行な2辺に直交しており、ここに固定マーク
151が形成され、その1辺に対向する他の1辺は平行
な2辺に45度の角度で交わっている。前記平行な2辺
はレチクル121と平行になるように配置され、固定マ
ーク151、152は、レチクル121と共役な位置に
なるように配置されている。
【0027】さらに投影光学系112の周囲には、プレ
ートステージ201をその真下に設定したときに、ほぼ
その四隅の僅かに内側に位置するように4個のプレート
アライメント系131〜134が配置されている(図1
では、134は投影光学系112に隠れていて図示され
ていない)。
【0028】また、プレートステージ201の位置を座
標系で計測するために、プレート干渉計203が設けら
れている。
【0029】感光性基板であるプレート202を載置す
るように表面が平坦に形成されたプレートステージ20
1には、プレート202が載置されていないときにステ
ージの表面から突出し、プレート202が載置されると
きにはプレート載置の邪魔にならないようにステージの
内部に退避するように構成された基準マーク141が設
けられている。
【0030】また、投影光学系112とプレートステー
ジ201との間には、投影光学系用のオートフォーカス
系204が設けられている。
【0031】まず、レチクル121〜124上のパター
ンをプレート202上に投影露光する場合には、光源1
01の光を露光用の波長(例えばg線、h線、i線)に
不図示の干渉フィルタ等により選択し、照明光学系10
0を介して、レチクル121等を照明し、レチクル上の
パターンは、投影光学系112により、プレートステー
ジ201上に載置されたプレート202上(点線で図
示)に転写される。この露光動作を複数例えば4枚のレ
チクル121〜124を用いて、継ぎ露光を行うことに
より、大きな液晶パネルが形成されることとなる。
【0032】この露光装置を用いて実行する本発明の第
1の実施の形態を、図1〜図11及び図14〜図16を
参照して説明する。
【0033】この露光装置におけるベースラインの計測
は、プレート202がプレートステージ201上に無い
状態で、基準マーク141を上方に移動させ、マーク面
がほぼ投影光学系の結像面になるようにする。この状態
で基準マーク141を用いて、プレート202のアライ
メントを行う為のプレートアライメントマークとベース
ライン計測用のマークを有する固定マークの位置を計測
する(図14、ステップSP1)。
【0034】ここで基準マーク141は、例えば液晶表
示装置用の感光性基板などの大型の角形プレート202
をステージ201上に載置することと、ステージ201
の大型化を避ける為に、ベースライン計測の時だけ上方
に移動し、プレート202の通常の露光時にはステージ
201の下方に退避する構成を取っている。
【0035】図2は、図1の投影露光装置を真横から見
た側面図である。本図を参照して、基準マーク141を
用いた固定マークの位置の計測の説明を行う。
【0036】計測は、メイン照明系100内のシャッタ
ー301にて反射した光を、集光レンズ302により光
ファイバー303の端面に集光し、この光を光ファイバ
ー303とこれから分岐した光ファイバー303bにて
ステージ201上の基準マーク141を照明して行う。
この照明光は、不図示の干渉フィルタ等により、露光波
長に選択されている。
【0037】照明された基準マーク141の像は、投影
光学系112を介して、投影光学系112の結像面に配
置された固定マーク151上に結像する(図3参照)。
更に、固定マーク151を通過した光は、受光レンズ4
11で集光されビームスプリッタ412の反射面を透過
し、光電変換素子163にて受光される。
【0038】ここで、基準マーク141のパターンと固
定マーク151のパターンは、例えば、図5の(a)
(b)に示されているようなスリットマーク((b)の
151b参照)である。ステージ201を走査すること
により、このようなスリットマークを通過する光が受光
素子163で受光され検出される信号は、図5の(c)
のようになり、例えば、あるスライスレベルによる中点
検出等を行うことにより、プレート干渉計203にてス
テージ201の位置座標を計測することができる。この
ように固定マーク151、152の基準マーク141を
用いた計測を行う。
【0039】ここで、固定マークを2つ設けているの
は、2つの固定マーク151、152を投影光学系11
2の光軸対称に配置することにより、投影光学系112
の光軸の位置を固定点と考えられるようにしたためであ
り、固定マークは、一つであっても構わない。
【0040】更に、本例の投影露光装置では、固定マー
ク151、152を2つの独立した部材で構成したが、
例えば、図4に示すように、一つの部材400に2つの
固定マーク用の部材401a、401bを固定的に配置
し、その部材400にて2つの固定マーク用部材401
a、402b、引いては固定マーク151、152間の
距離が変化しないようにすることも可能である。
【0041】再び図1を参照して本発明の第1の実施の
形態を説明する。前記固定マーク151、152の計測
に続いて、基準マーク141を用いて、プレートアライ
メント系131、132、133、134の位置を計測
する。この計測は、プレート202のアライメントを行
うためのプレートアライメントマークとして通常用いる
のと同じ形状のマークを基準マーク141に配置してお
けば、例えば、画像処理、レーザ光による回折光検出等
の通常の信号処理を行うことにより、プレートアライメ
ント系131〜134の位置を計測することができる
(図14、SP2)。
【0042】次にレチクル121をレチクルステージ上
に載置する(図14、SP3)。続いて、レチクル12
1上の不図示のレチクルマークの位置を基準マーク14
1を用いて検出する。即ち、基準マーク141用の照明
光を用いてレチクル121のレチクルマーク上に基準マ
ーク141の像を形成し、レチクル121を透過した光
を照明光学系100の一部を介して、受光センサである
光電変換素子105にて検出することにより行う(図1
4、SP4)。
【0043】ここで、レチクルマークとは、前述のレチ
クルアライメントマーク(通常はレチクルの外枠上に設
けられる)とは別のマークであり、レチクル上の実パタ
ーンの近傍に形成された通常は複数のマークであり、そ
の形状は、基準マーク141の形状を図10の(a)に
示されるように正方形の環状枠形状とした場合、例えば
図10の(b)に示されるように十文字形状とする。
【0044】こうしてレチクル121の複数箇所にて、
この検出系を用いて複数点検出すれば、レチクル121
でのベースラインが計測されたことになる。
【0045】次に、レチクル121をレチクル122と
交換し(図14、SP5)、レチクル122に配置され
ているレチクルマークの位置をレチクル121のレチク
ルマークを検出する検出系を用いて複数検出し(図1
4、SP6)、同様に、レチクル123、レチクル12
4でも行うことにより、レチクル121に対する各レチ
クルのズレ、言い換えればレチクル121にて計測され
たプレートアライメント系131〜134の位置をレチ
クル交換でも変化しないとすれば各レチクルに対するベ
ースライン計測が完了する(図14、X1)。
【0046】ここで、基準マーク141自身が上下動し
たり、プレートステージ201の発熱等による温度変化
のために基準マーク141が変動する場合は、時間的に
基準マーク141がドリフトしてしまう恐れがあるの
で、例えばレチクル毎に固定マーク151の計測を行
い、固定マーク151の位置を基準マーク141を用い
て検出し、更に、固定マーク152の位置を基準マーク
141を用いて検出することにより、先に基準マーク1
41を用いて計測された、固定マーク151、152の
位置との差が求まり、この差分が基準マーク141のド
リフト量として計測され、この差分がゼロとなるように
オフセット制御すれば良いことになる。
【0047】以上により各レチクルのベースラインが計
測され、更に、2層目以降の重ね露光を行う為のプレー
トアライメントマークを有する固定マークの位置も計測
されたことになる。
【0048】次に露光動作について説明する。以上のよ
うに4枚のレチクル121〜124がセットされ、投影
露光を行うプレートが搬送系によりステージ201上に
搬入、載置される(図15、SP7)。
【0049】第1層目の露光時のプレート202には、
当然アライメントマークは存在せず、露光波長に感光す
るレジストが塗布されている。露光は、載置されたプレ
ート202を例えば、プレート202の基準辺をメカニ
カルにステージ201上の不図示のピンに押し当てるよ
うなプリアライメント機構によりラフに位置合わせし、
露光を開始する。
【0050】ここで、各レチクル121〜124のステ
ージ座標と、固定マーク151、152のステージ座標
は先に計測されている為、これらを用いて、まず固定マ
ーク151、152に配置されているプレートアライメ
ントマークを投影露光する。この時のプレートアライメ
ントマークを投影露光するプレート上の位置は、ステー
ジ座標系の予め設定された位置であり、先に計測した固
定マーク151、152の位置と、ステージ201の移
動量とにより正確に定められ、そこに露光される(図1
5、SP8、SP9)。
【0051】投影露光について、再び図2を参照し説明
する。上述した基準マーク141の照明に用いた光ファ
イバー303の分岐された光ファイバー303a、30
3bのうちの一方303aを用い、ビームスプリッタ4
12を介し、レンズ411によりこの光ファイバー30
3aからの光をコリメートし、固定マーク151のアラ
イメントマークを照明する。ここで、分岐した光ファイ
バー303aは、リレーレンズ411と受光素子163
との間の光路中に配されたビームスプリッター412の
反射面に、前記光路外から光を入射させるように接続さ
れている。
【0052】照明された固定マーク151上のプレート
アライメントマーク151a(図5の(b)参照)から
の光は、部材401の内側から、その斜面で反射され、
投影レンズ112を介して、プレート202の所定の位
置に投影露光されることになる。
【0053】図2では、固定マーク151の位置検出用
マーク151b(図5の(b)参照)も同時に投影露光
されるが、このマークを露光したくない場合には、例え
ば固定マーク151とレンズ411との間にリレーレン
ズ411aを挿入配置して、固定マーク151と共役な
位置を設け、ここに視野絞り411b等で視野を限定す
ることも可能である(図3の(b)参照)。
【0054】露光量は、不図示ではあるが、所定の露光
量となるように例えば、前記光ファイバー303aの一
部の光を光電変換素子にて直接検出したり、図中のビー
ムスプリッタ412を透過する光を検出したりすること
により検出し、ファイバー303aの出口にあるシャッ
タ413により所定の量になるように制限されている。
【0055】次にレチクル121〜124上の実パター
ンをプレート202のアライメントマークと同様にレチ
クル121〜124を順次交換しながら、プレートステ
ージ201を移動させ、先に計測された各レチクルの位
置を基に、各レチクルをレチクルアライメント系を用い
てアライメントし、順次プレート202に投影露光し、
第1層目の露光が終了することになる(図15、SP1
0、SP11、SP12、SP13、SP14)。
【0056】つまり、レチクル121〜124と、固定
マーク151、152のアライメントマークとの双方の
ステージ座標を正確に求め、レチクルと、プレートアラ
イメントマークとを露光することにより、プレートアラ
イメントマークが、レチクル121〜124の製造誤差
と、投影光学系112のレンズディストーション等に影
響されることなく、所定の位置に2層目以降のプレート
のアライメントに用いられるプレートアライメントマー
クを正確に露光することができるのである。
【0057】ここでは、初めに固定マーク151上のプ
レートアライメントマークをプレート上に投影露光する
こととしたが、1層目用のレチクルの実パターン露光を
終了した後にプレートアライメントマークを投影露光し
ても構わないし、スループットを重視するように、1層
目用のレチクルの実パターンと固定マークのプレートア
ライメントマークを任意の順で露光しても構わない。
【0058】更に、固定マークのプレートアライメント
マークの投影露光と、固定マークの位置計測用検出系
は、ビームスプリッタ412により分岐しているが、ビ
ームスプリッタ412のかわりに、図6に示すように光
ファイバー303とそれから分岐する光ファイバー30
3a、303b、303cを用いて光を分岐しても構わ
ない。
【0059】更に、本装置では、固定マーク151検出
系と、固定マーク151のプレートアライメントマーク
露光系を、レチクルマーク検出系、レチクルパターン露
光系とは、別に配置したが、例えば図7に示すように、
固定マーク151の像が透過するようにレチクルに窓1
21aを設け、プレート202のプレートアライメント
マークを露光するときにメイン照明光を固定マーク15
1に導くように偏向部材403を挿入しても構わない。
この場合には、メイン照明系100内のシャッター30
1系や不図示の露光量制御系、更に、レチクルブライン
ド109系を用いて露光することができ、更に、固定マ
ーク151の位置検出系も照明系100内のセンサ10
5をレチクルマークと基準マーク141の相対計測を行
うセンサと共通に使用することが可能になる。
【0060】なお、前記偏向部材403は、断面が平行
四辺形(平行な辺同士が45度の角度をなしている)を
しており、2つの平行な辺がレチクル121の面と平行
に設けられている。これらの辺と45度をなす他の平行
な2辺のうち1辺が固定マーク151の像を受けて反射
し、レチクルに平行な方向に偏向し他の辺で再度反射し
て、投影光学系112の光軸に平行に偏向するように、
レチクル121の窓121aを挟んで部材151と反対
の側に配置されている。
【0061】図8と図9は、本発明に用いる別の投影露
光装置の例を示す。この装置では、不図示のレチクルマ
ークと基準マーク141を検出する系の構成として、メ
イン照明系100のメイン照明光を用い、ステージ20
1中に配置された光ファイバー304を用いて、レチク
ルマークと基準マーク141の透過光量を装置固有の位
置に配置された光電変換素子164にて検出する構成を
とる。
【0062】更に、固定マーク151と基準マーク14
1の位置計測は、メイン照明系100より、光ファイバ
ー305a、305bにて、それぞれ固定マーク15
1、152を照明し、この固定マーク151、152の
像を投影光学系112を介し、先に述べたレチクルマー
ク検出系にて検出する。プレートライメントマークの露
光は、同光学系を用いて露光される。
【0063】光電変換素子164は、ステージ201中
でも構わないが、本例の装置では、受光素子164自身
の発熱による熱膨張を小さくするために、熱の影響を受
けない場所に光ファイバー304にて導かれている。
【0064】受光方式としては、スリット開口を利用す
る、いわゆるスリットスキャン方式や、パターンのエッ
ヂを利用するナイフエッジ方式等が考えられる。
【0065】図9は、受光センサ部にステージ201に
埋設されたCCD等の撮像素子165を用い、基準マー
ク141の像を拡大して撮像素子165へ導く拡大光学
系171を設けている。この場合には、例えば、基準マ
ーク141に図10の(a)に示される正方形の環状枠
のパターン、固定マーク151、レチクルマークに図1
0の(b)に示されるような縦横の線がそれぞれ3本の
同一幅の線とスペースからなる十文字マークを配置すれ
ば、撮像素子165に映し出される合成像は、図10の
(c)に示されるように正方形環状枠と十文字が重なっ
て田の字形状の像になる。
【0066】さらに、この固定マーク151の位置検出
用マークとプレートアライメントマークを同一の形状に
すればオフセット管理する必要もなく都合がよい。この
像を図11の(a)に点線で示されている領域、即ち田
の字の縦横の3本の線(十文字マークが3本線から成る
ことを考慮すれば5本)を横切る領域にて画像処理を行
うことにより、基準マーク141(正方形の環状枠マー
ク)と固定マーク151のプレートアライメントマーク
(十文字マーク)、または、基準マーク141とレチク
ルマーク(十文字マーク)の相対位置、つまりは、基準
マーク141を基に、固定マーク151のプレートアラ
イメントマークと、レチクルマークのステージ座標を検
出することが可能となる。
【0067】また、メイン照明系100のメイン照明光
を用いる場合には、照射による熱膨張を避ける為、レチ
クルブラインド109により、各計測ポイントの領域に
照射エリアを絞ることが望ましい。固定マーク151上
の露光は、固定マーク151の位置検出を行った照明系
を用いてプレートアライメントマークを露光すればよ
い。
【0068】更に、プレートアライメントマークの露光
は、図1を参照して説明したように露光量を検出する光
電変換素子105、とシャッター301にて所定の露光
量となるようにしてある。また、図8、図9の装置の場
合も図7と同様に露光用若しくは、固定マーク151の
位置検出用に用いる照明光を偏向部材403とレチクル
透過窓121aにより導いても構わない。
【0069】図12は、本発明の第2の実施の形態に用
いる投影露光装置の概略図であり、図12、図13及び
図17、図18を参照して第2の実施の形態を説明す
る。第1の実施の形態との相違点は、プレートアライメ
ントマークが形成されている(原版とは別の)部材が、
レチクル(原版)ステージに固設されていること、した
がって、図15のステップSP1が図17においてはス
テップSP18に置き代わっており、また図16のステ
ップSP8とステップSP9との間にステップSP19
が挿入されている点である。
【0070】本投影露光装置は、図12に示されている
ように、レチクル121他を載置するレチクルテーブル
(レチクルステージ)501上にレチクルのパターン面
(投影光学系112側)とほぼ同一の面に配置された固
定マーク153を有している。更に、レチクルテーブル
501は投影光学系112の光軸に直交する面内でXY
θ方向に移動可能であり、移動量は、レチクル干渉計5
03にて制御されている。レチクル干渉計503用の移
動鏡502が、レチクルステージ501に固設されてい
る。
【0071】プレートステージ201側の検出系は、図
1の場合で用いられたものや、図8、図9の場合で用い
られたような検出系が考えられるが、図12には、プレ
ートステージ201内にあるCCDセンサ162を有す
る場合を例として示してある。この場合には、通常プレ
ート202(図12には不図示)を載置するプレートス
テージ201の座標(プレート干渉計203で計測され
る)に加え、レチクル干渉計503によるレチクル座標
を管理すれば良い。固定マーク153内にあるアライメ
ントマークをレチクル干渉計503により所定の位置に
移動させ、メイン照明光を用いてプレートステージ20
1中のCCDセンサ162により、プレートステージ2
01側の基準マーク141との相対位置を計測する(図
17、ステップSP18)。
【0072】この時の様子を図13に示す。更に、レチ
クルの実パターン近傍に配置形成されている不図示のレ
チクルマークの位置は、レチクル側を移動させることに
より基準マーク141との相対位置を求め、例えば、基
準マーク141側を静止させておけば、レチクルマーク
と固定マーク151の相対位置を検出することが可能に
なる。このようにして計測すれば、投影光学系112の
常に同じ位置にて計測することができるため、ディスト
ーションの影響のないレチクル121〜124の描画誤
差のみを検出することが可能になる。
【0073】実際の製品用実パターンの投影露光を考慮
すれば、固定マーク153は、投影光学系112のディ
ストーションの影響を受けないようにするため、計測さ
れた位置と同じ位置にて投影露光することが望ましい。
【0074】更に、レチクルマークの位置計測の場合に
投影露光の時と同じ条件(ディストーション)で計測す
ることが望ましいため、実際には、固定マーク153を
プレートアライメントマークを露光する場合の所定の位
置に移動し、位置計測を行い、次に例えば不図示ではあ
るがレチクルのみの位置合わせを行う為のレチクルアラ
イメント系にてレチクル121〜124をほぼ投影露光
する位置に移動し、プレートステージ側の基準マーク1
41を用いてレチクルマークの位置を計測する。
【0075】更に、プレート202のアライメント系1
31〜134の位置を基準マーク141を用いて計測す
ることにより、ベースラインが求まることとなる。
【0076】1層目は、まず予め計測された位置に固定
マーク153を移動し(図18、ステップSP19)、
プレート202のプレートアライメントマークを露光し
て形成し、次に、レチクルアライメント系にて所定の位
置にセットされたレチクル121他の実パターンを投影
露光する。このようにして投影露光されればプレート2
02にアライメントマークの位置を正確に投影露光して
形成することができることになる。以下、1層目の投影
露光を行い、さらに2層目、3層目と重ね露光して製品
基板を完成する(図16)点は、第1の実施の形態と同
様である。
【0077】以上の各実施の形態では、第1層目につい
ての投影露光のプロセスについて主に説明し、第2層
目、第3層目の重ね露光の簡単な手順に関しては図16
に示している。
【0078】次に、図19を参照しながら、第2層目、
第3層目・・・第n層目(但し、n≧2)の重ね露光を
して行き、液晶表示装置や半導体デバイス等を製造して
いく具体的なプロセスについて説明する。
【0079】以上の各実施の形態において述べたよう
に、第1層目についての投影露光のプロセスが完了する
と、次に第2層目の投影露光の工程に移行する。
【0080】図19に示されるように、まず、基板ステ
ージ上の基準マーク141を用いて、プレートアライメ
ント系(131、132、133、134)の位置をス
テージ干渉系にて計測する。次に、基板ステージ上の基
準マーク141を用いて、第2層用の各レチクルを交換
しながら、第2層用の全てのレチクルの位置を照明光学
系100中に設けられた光電変換素子105にて検出す
る。そして、最終的に、継ぎ露光するたの第2層用の全
てのレチクルに対するベースラインを計測する(図1
9、SP20)。
【0081】次に、第1層目の実パターンが露光された
第2層目用の感光性基板202(以下、第2層目用の感
光性基板と呼ぶ。)を基板ステージ201上に載置し
て、第2層目用の感光性基板202における第1層目上
に露光形成されたプレートアライメントマークに基づ
き、第2層目用の感光性基板202の露光すべき位置
(又は第2層目用の感光性基板202の位置)をプレー
トアライメント系(131、132、133、134)
にて検出する(図19、SP21)。
【0082】その後、第2層用の第1レチクルを原版ス
テージ501に載置して、レチクルアライメント系によ
って第2層用の第1レチクルの位置決めを行う(図1
9、SP22)。
【0083】そして、上記工程SP21でのプレートア
ライメント系の検出値と上記工程SP22でのレチクル
アライメント系での検出値に基づいて、第2層用の第1
レチクルの位置と第2層目用の感光性基板202とが整
合するように基板ステージ201又は原版ステージ50
1を移動させて位置合わせを行う。これにより、第2層
用の第1レチクルと第2層目の露光用の基板(第1層目
の実パターンが露光された感光性基板)202との相対
的な位置合わせが行われる(図19、SP23)。
【0084】次に、投影光学系を介して第2層用の第1
レチクルの実パターンを第2層目の感光性基板202に
投影露光する(図19、SP24)。ここで、もし、継
ぎ露光を行うための第2層用のレチクルが複数枚あれ
ば、再び、工程SP22、工程SP23及び工程SP2
4を繰り返す。そして、最終的に、第2層用の最後のレ
チクルの実パターン露光が完了するまで、工程SP2
2、SP23及びSP24を繰り返し行う。
【0085】以上の第2層用の全てのレチクルの実パタ
ーンの露光が完了すると現像工程SP25に移行し、現
像される(図19)。
【0086】現像工程SP25が完了した後、第3層目
の実パターンの露光を行う場合には、再び、工程SP2
0に戻り、工程SP20、工程SP21、工程SP2
2、工程SP23、工程SP24及び工程SP25を繰
り返す。そして、最終的に、第n層用の最後のレチクル
の実パターンの現像(又は露光)が完了するまで、工程
SP20、工程SP21、工程SP22、工程SP2
3、工程SP24及び工程SP25を繰り返し行う。
【0087】以上の各工程を経ることにより、第2層
目、第3層目・・・第n層目での重ね合わせ露光を行う
ことができるが、第1層目に形成したプレートアライメ
ントマークを用いて、最終的に、レチクルと感光性基板
との相対的な位置合わせが可能となるため、各層の実パ
ターン同士での良好なる重ね合わせが達成できる。
【0088】なお、重ね合わせを行う層の数が多い場
合、又は第1層目に形成したプレートアライメントマー
クが各プロセスを経ることにより変形した場合には、新
たに、プレートアライメントマークを感光性基板に形成
(露光)しても良い。
【0089】以上、実施の形態で説明したように、本発
明の構成をとれば、アライメントマークを有する部材を
レチクルとは異なった位置で、更に、投影光学系に対す
る像高も所定の像高になる位置に配置し、実際にプレー
トにアライメントマークを露光する場合には、前記アラ
イメントマークを有する部材のステージ上の位置を計測
することにより、レチクル毎に持っているレチクル製造
誤差を排除し、アライメントマーク自身の位置を、使用
する投影露光装置が何号機であっても、その号機毎に固
有に検出してしまえば良いことになる。
【0090】例えば、アライメントマークを有する部材
の実際のアライメントマークとステージ上の位置計測マ
ークが異なったマークであっても部品1個でのオフセッ
ト量を求めて補正すれば、号機ごとの固有のオフセット
になるだけで、レチクルのように同一のレチクルを異な
った号機で使用することもなく、誤差は発生しない。
【0091】このアライメントマークを有する部材のマ
ークをプレート上に露光する場合には、投影光学系のデ
ィストーションの影響を受けて、露光されることにな
る。しかし、このマークの位置を予めステージ座標系に
対応した位置を計測することにより、露光されるアライ
メントマークは、投影光学系の所定の像高のディストー
ションを含んだ値を計測していることとなるので、正確
にアライメントマークを所定の位置に露光することが可
能になる。即ち、レチクルのように誤差を含んだアライ
メントマークを1層目の露光と同時に露光し、かつ、レ
チクル上の任意の位置に配置されているアライメントマ
ークは、投影光学系のレンズディストーションにて変化
し、更に、同一レチクルを用いた異なった号機による露
光を考えれば、当然レンズ毎に誤差を発生することにな
ってしまう。この誤差を取り除く為に、レチクルとは別
に配置したアライメントマークを用い、このマークの位
置を計測し、レチクルの露光と別に露光することによ
り、正確に所定の位置にアライメントマークを露光する
ことができ、牽いては、2層目以降の重ね合わせ露光が
正確に行うことができることとなる。
【0092】なお、プレートアライメントマークを露光
すべき基板上の位置は、あくまでも理想的(投影レンズ
のディストーション、倍率等の誤差がゼロで、かつレチ
クルの製造誤差もゼロ)に実パターンをショットできた
としたときの仮想的な実パターンと所定の位置関係にな
るように配置される位置である。
【0093】例えば、レチクルの位置をステージの計測
系により求め、各計測点に統計的処理を行う等してレチ
クルの中心位置を求め、そのレチクルの中心位置に対し
て、所定の関係となるように(プレート)アライメント
マークを露光する。
【0094】以上においては、主に液晶表示装置を製造
する露光装置を例として説明したが、本発明は半導体デ
バイスを製造する露光装置に適用できることは言うまで
もない。したがって、本発明によって良好な液晶表示装
置や半導体デバイスを製造することができる。
【0095】
【発明の効果】従来の技術では、レチクル上のアライメ
ントマークのように誤差を含んだアライメントマークを
1層目の露光と同時に露光し、かつ、レチクル上の任意
の位置に配置されているプレートアライメントマーク
は、投影光学系のレンズディストーションにて変化し、
更に、同一レチクルを用いた異なった号機による露光を
考えれば、当然レンズ毎に誤差を発生することになって
しまう。しかしながら、以上のように本発明によれば、
レチクルとは別に配置したアライメントマークを用い、
このマークの位置を計測し、レチクルの露光とは別に露
光するので、前記ような誤差が取り除かれ、正確に所定
の位置にアライメントマークを投影露光して形成するこ
とができ、ひいては、2層目以降の重ね合わせ露光を正
確に行うことができる。したがって、良好な液晶表示装
置や半導体デバイスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる投影露光装置の概略構成を示す
斜視図である。
【図2】図1の投影露光装置を真横から見た側面図であ
る。
【図3】図2に示される固定マークを形成した部材の拡
大図である。
【図4】1つの部材に、固定マークを形成した2つの部
材を固定的に配置した例を示す図である。
【図5】基準マーク、固定マーク(プレートアライメン
ト用マーク、位置計測用マーク)の例、及びスリットマ
ークによる信号レベルの例を示す図である。
【図6】図2のビームスプリッターの代わりに、分岐し
た光ファイバーを用いる例を示す図である。
【図7】レチクルに窓を設け、固定マーク検出系とレチ
クルマーク検出系、プレートアライメントマーク露光系
とレチクルパターン露光系とを共通に用いるようにした
例を示す図である。
【図8】本発明に用いる投影露光装置の別の例であり、
ステージ中に配置された光ファイバーを用いて、マーク
透過光を光電変換素子に導く例を示す図である。
【図9】本発明に用いる投影露光装置の別の例であり、
ステージ中に埋設された受光素子を用いて、マーク透過
光を検出する例を示す図である。
【図10】基準マーク(a)及び固定マーク、レチクル
マーク(b)並びに両者の重なった合成像(c)の例を
示す図である。
【図11】図10に示される合成像を画像処理すること
によって、基準座標を基にしてプレートアライメントマ
ークとレチクルマークのステージ座標を検出する場合の
信号レベルの例を示す図である。
【図12】本発明に用いる投影露光装置の別の例であ
り、固定マークがレチクルステージに設けられた例を示
す図である。
【図13】図12の投影露光装置において、固定マーク
のアライメントマークと基準マークとの相対位置を計測
する様子を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態の方法において、
ベースラインを計測するステップを示すフローチャート
である。
【図15】図14に示すステップに続いて、基板に第1
層目を投影露光するところまでを示すフローチャートで
ある。
【図16】図15に示すステップの後、基板に第2層目
以下を投影露光するステップを示すフローチャートであ
る。
【図17】本発明の第2の実施の形態の方法において、
ベースラインを計測するステップを示すフローチャート
である。
【図18】図17に示すステップに続いて、基板に第1
層目を投影露光するところまでを示すフローチャートで
ある。
【図19】本発明の各実施の形態に関して、基板に第2
層目以上を投影露光する具体的ステップを示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
112 投影光学系 121、122、123、124 レチクル 141 基準マーク 151、152、153 固定マーク 162、163、164、165 受光素子 201 プレートステージ 202 プレート 203 プレート干渉系 301 シャッター 302、303、304、305 光ファイバー 401、402 部材 403 偏向部材 411 リレーレンズ 412 ビームスプリッター 413 シャッター 501 レチクルステージ 502 レチクル移動鏡 503 レチクル干渉系

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のパターンが形成された原版を露光
    光によって照明し、投影光学系を介して、該照明された
    前記所定のパターンの像を感光性基板上に投影露光する
    投影露光方法において;前記投影露光とは独立に、前記
    原版と前記感光性基板との相対的な位置合わせを行うア
    ライメントマークを前記感光性基板上に形成する工程を
    含み、該アライメントマーク形成工程は;前記感光性基
    板を前記投影光学系について前記所定のパターンが形成
    された原版を配置すべき位置とほぼ共役な位置に配置す
    る第1の工程と;前記所定のパターンが形成された原版
    とは別の部材であって、前記感光性基板の位置合わせ用
    アライメントマークを形成した部材を、前記感光性基板
    とほぼ共役な位置に配置する第2の工程と;前記感光性
    基板に、前記投影光学系を介して前記部材に形成された
    アライメントマークを投影露光する第3の工程とを備え
    る;投影露光方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の工程が、位置計測系を有する
    基板ステージに前記感光性基板を載置する工程を含み;
    前記第3の工程が、前記アライメントマークの前記感光
    性基板上に転写される位置を、前記基板ステージの位置
    計測系を用いて計測することにより定める工程を含む;
    請求項1に記載の投影露光方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の工程が、前記部材を前記原版
    の配置されるべき位置と前記投影光学系の間の所定の不
    動位置に配置する工程を含み;前記第3の工程が、前記
    アライメントマークの前記感光性基板上に転写される位
    置を、前記投影光学系を介した、前記アライメントマー
    クと前記基板ステージに設けられた基準マークとの相対
    的位置を計測することによって定める工程を含む;請求
    項2に記載の投影露光方法。
  4. 【請求項4】 前記部材は、前記アライメントマークが
    前記原版の所定パターンの配置される位置とほぼ同一平
    面内にあるように、前記原版を載置する原版ステージに
    対して固設されており;前記原版ステージは、その位置
    を計測する原版ステージ位置計測系を有しており;前記
    第3の工程が、 前記原版ステージを、前記アライメントマーク用パター
    ンが前記投影光学系の視野内に入るように移動する工程
    と;前記投影光学系を介した、前記アライメントマーク
    と前記基板ステージに設けられた基準マークとの相対的
    位置を、前記原版ステージ位置計測系と前記基板ステー
    ジの位置計測系とを用いて計測することによって、前記
    アライメントマークの前記感光性基板上に転写される位
    置を定める工程とを含む;請求項2に記載の投影露光方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    の投影露光方法により、前記所定のパターンを感光性基
    板に投影露光することによって、液晶表示装置を製造す
    る方法。
JP8880497A 1997-03-24 1997-03-24 投影露光方法及び投影露光により液晶表示装置を製造する方法 Pending JPH10270344A (ja)

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