JPH10269893A - 一体型キートップならびにそれを用いたキー入力装置およびコンピュータ - Google Patents

一体型キートップならびにそれを用いたキー入力装置およびコンピュータ

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JPH10269893A
JPH10269893A JP9075610A JP7561097A JPH10269893A JP H10269893 A JPH10269893 A JP H10269893A JP 9075610 A JP9075610 A JP 9075610A JP 7561097 A JP7561097 A JP 7561097A JP H10269893 A JPH10269893 A JP H10269893A
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hinge
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Tadashi Hyono
匡 表野
Manabu Uchisawa
学 内澤
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒンジ部の強度,耐久性,操作性その他の必
要条件について最適設計され、かつ製造および組付が容
易なヒンジ式の薄型化された一体型キートップならびに
それを用いたキー入力装置およびコンピュータを提供す
る。 【解決手段】 複数のキートップ11が周囲のフレーム
部分12に対して一体的に形成されてなる一体型キート
ップであって、各キートップ11の所定の1辺の両端近
傍が、所定の幅および厚さの略直線状に伸びるヒンジ部
15を介してフレーム部12に対し変位可能に連結さ
れ、上記キートップ11とヒンジ部15とフレーム部1
2とがプラスチック材料を用いて一体成形されているこ
とを特徴とし、また、上記ヒンジ部15が、その厚さt
(mm)および幅の和w(mm)について、0.25≦
t≦0.6、かつ2≦w≦10の範囲において、8≦2
0t+w≦14を満たすように設定されていることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、キートップ成形
体ならびにそれを用いたキー入力装置およびコンピュー
タに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンピュータやワードプロセッサ
などのキー入力装置としては、各キートップを押し下げ
操作して電気接点を閉じる際に、ガイド機構やパンタグ
ラフ機構を介してキートップを動作させるものが知られ
ている。ところで、近年、特にノート型などの携帯用の
コンピュータ等についてより一層の小型軽量化、とりわ
け薄型化が求められており、その一環として、キー入力
装置についても、より一層薄くすることが要求されてい
る。
【0003】しかしながら、上記従来のガイド機構やパ
ンタグラフ機構を利用したものの場合には、キートップ
と電気接点との間にこれらの機構を設けるスペースが必
要であるので、十分な薄型化を達成することは本来的に
難しい。そこで、例えば実開平6−38358号公報に
示されるように、キートップを周囲のフレーム部分に対
しヒンジを介して連結し、このヒンジで支持した状態で
キートップを動作させることにより、キートップと電気
接点との間のスペースを極力小さくすることが考えられ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このヒンジ
式の場合には、キートップの下方(電気接点との間)を
コンパクト化してキー入力装置のより一層の薄型化を図
ることができるものの、実際に具体化を検討する際に
は、特にヒンジ部に関して、強度(外力の作用による破
損等に耐え得る絶対的強度),キー入力操作の繰り返し
に対する耐久性(疲労強度)およびキー押し下げ操作に
おける所要操作力、更には、操作力の作用位置のバラツ
キに対するスイッチ作動の確実性あるいは製造・組立の
容易性などを考慮する必要があり、キー入力装置として
の薄型化を達成した上で、これらの各要件を満たすよう
に、ヒンジ部の諸寸法(長さ,厚さ,幅の総和など)及
び位置等を最適に設定することは、なかなか困難であっ
た。
【0005】すなわち、まず、ヒンジ部の長さについて
は、各キー部の大きさがキーボードの面積およびキー配
置などにより制約され、かつ、各キートップ自体の面積
についてもキー入力操作性の観点から一定以上に確保す
る必要があるので、フレーム部とキートップとの間隔は
制限される。ヒンジ部の長さは、通常、このフレーム部
とキートップとの間隔で規定されるので、一定以上に長
く設定することはできない。また、ヒンジ部の厚さおよ
び幅(幅の総和=各ヒンジ部の幅×本数)については、
ヒンジ部の強度(絶対的強度)を確保する上では、とも
に大きい方が好ましいのであるが、反面、キートップの
押し下げ操作力が大きくなるので操作性が低下する。
【0006】換言すれば、ヒンジ部の厚さについては、
操作力への影響の観点からは薄い方が好ましいが、強度
(絶対的強度)確保のためには厚い方が良い。一般に、
応力が直接的な影響を及ぼす耐久性についてはヒンジ厚
さの2乗が、また、バネ力が直接的な影響を及ぼす操作
力についてはヒンジ厚さの3乗が効く。一方、ヒンジ部
の幅(幅の総和)については、操作力を低く抑える上で
は狭い方が好ましいが、強度(絶対的強度)確保のため
には広い方が有利である。バネ力が直接的な影響を及ぼ
す操作力についてはヒンジ幅は1乗で効く。ただし、通
常想定されていない横方向あるいは斜め方向などからの
キー操作力の作用に対しては、ヒンジ幅が広くても余り
有効ではないので、絶対的強度についてはヒンジ幅の影
響は比較的小さい。
【0007】また、ヒンジ部の位置(つまりキートップ
のどの部分にヒンジ部を設けるか)について、キートッ
プの所定の一辺における中央部にヒンジ部を設けた場合
には、操作力がキートップの中央部を外れてヒンジ幅方
向の端部に作用した際(いわゆる片押し時)には、ヒン
ジ部のねじれ変形により他端側が浮き上がってしまうの
で電気接点が閉成しにくくなる。すなわち、操作力の作
用位置のバラツキに対するスイッチ作動の確実性を保つ
ことは難しい。このことは、特に、横長のキートップの
場合に顕著となる。
【0008】更に、通常のキー入力操作においては、キ
ートップは、ヒンジ部のフレーム部に対する固定点を中
心にした変位動作によるストロークが、予め定められた
ストッパ部で規制されるまで変位させられる。換言すれ
ば、キートップの変位ストロークは上記ストッパ部の作
用により一定以下に抑制されるので、キートップの一辺
の全幅について(つまり、一辺の端部側のみならず中央
部にも)ヒンジ部を設けても、耐久性(疲労強度)の向
上にさほど好影響を及ぼすことはない。むしろ、ヒンジ
幅が広くなることによって所要操作力が大きくなり、ま
た、これを回避しようとすれば、ヒンジ厚さをそれだけ
薄くせざるを得ず、別体形成したヒンジ部を組み込む場
合には、その取り扱いが難しくなるなど、かえって不都
合が生じ易い。以上のように、キー入力装置としての薄
型化を達成した上で、上述の必要な条件を満たすよう
に、ヒンジ部の諸寸法や位置等を最適に設定することは
なかなかに困難であった。
【0009】この発明は、上記技術的課題に鑑みてなさ
れたもので、ヒンジ部の強度,耐久性,操作性その他の
必要条件について最適設計され、かつ製造および組付が
容易なヒンジ式の薄型化された一体型キートップならび
にそれを用いたキー入力装置およびコンピュータを提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、本願の第1の
発明は、複数のキートップがその周囲のフレーム部分に
対して一体的に形成されてなる一体型キートップであっ
て、各キートップの所定の1辺の両端近傍が、所定の幅
および厚さの略直線状に伸びるヒンジ部をそれぞれ介し
て、上記フレーム部に対し変位可能に連結され、上記キ
ートップとヒンジ部とフレーム部とが一体的に形成され
ていることを特徴としたものである。
【0011】また、本願の第2の発明は、上記第1の発
明において、上記キートップとヒンジ部とフレーム部と
がプラスチック材料を用いて一体成形されていることを
特徴としたものである。
【0012】更に、本願の第3の発明は、上記第2の発
明において、上記ヒンジ部が、その厚さt(mm)およ
び幅の和w(mm)について、0.25≦t≦0.6、か
つ2≦w≦10の範囲において、8≦20t+w≦14
を満たすように設定されていることを特徴としたもので
ある。
【0013】ここに、ヒンジ部の厚さtを上記の範囲と
したのは、ヒンジ部をキートップ及びフレーム部ととも
にプラスチックで一体成形した場合には、長期間の使用
に対して、厚さtが0.25[mm]未満では、操作フ
ィーリングは良好に確保できても十分な耐久性が得られ
ず、また、絶対的強度が不足する場合もあり、一方、厚
さtが0.6[mm]を越えると、耐久性は十分でも操
作フィーリングが不良となるからである。また、ヒンジ
部の幅(幅の和)wを上記の範囲としたのは、長期間の
使用に対して、幅wが2[mm]未満では、操作フィー
リングは良好に確保できても十分な耐久性が得られず、
一方、幅wが10[mm]を越える場合には、耐久性は
十分でも操作フィーリングが不良となるからである。更
に、ヒンジ部の厚さtおよび幅(幅の和)wについて、
8≦20t+w≦14としたのは、8>20t+wの領
域では、操作フィーリングは良好に確保できても十分な
耐久性が得られず、一方、20t+w>14の領域で
は、耐久性は十分でも操作フィーリングが不良となるか
らである。
【0014】また、本願の第4の発明は、上記第1の発
明において、上記ヒンジ部が、金属製またはプラスチッ
ク製のシート材でなることを特徴としたものである。
【0015】更に、本願の第5の発明は、上記第4の発
明において、上記ヒンジ部が金属製のシート材でなり、
その厚さt(mm)および幅の和w(mm)について、
0.1≦t≦0.25、かつ1≦w≦6の範囲において、
4≦20t+w≦8を満たすように設定されていること
を特徴としたものである。
【0016】ここに、ヒンジ部の厚さtを上記の範囲と
したのは、金属製シート材でなるヒンジ部をキートップ
及びフレーム部とともに一体成形した場合には、長期間
の使用に対して、厚さtが0.1[mm]未満では、操
作フィーリングは良好に確保できても十分な耐久性が得
られず、また、絶対的強度が不足する場合もあり、一
方、厚さtが0.25[mm]を越えると、耐久性は十
分でも操作フィーリングが不良となるからである。ま
た、ヒンジ部の幅(幅の和)wを上記の範囲としたの
は、長期間の使用に対して、幅wが1[mm]未満で
は、ヒンジ幅として狭すぎて強度確保ができず取り扱い
も困難となるからであり、一方、幅wが6[mm]を越
える場合には、耐久性は十分でも操作フィーリングが不
良となるからである。更に、ヒンジ部の厚さtおよび幅
(幅の和)wについて、4≦20t+w≦8としたの
は、4>20t+wの領域では、操作フィーリングは良
好に確保できても十分な耐久性が得られず、一方、20
t+w>8の領域では、耐久性は十分でも操作フィーリ
ングが不良となるからである。
【0017】また、更に、本願の第6の発明は、上記第
4の発明において、上記ヒンジ部がプラスチック製のシ
ート材でなり、その厚さt(mm)および幅の和w(m
m)について、0.1≦t≦0.5、かつ2≦w≦10の
範囲において、7≦20t+w≦12を満たすように設
定されていることを特徴としたものである。
【0018】ここに、ヒンジ部の厚さtを上記の範囲と
したのは、プラスチック製シート材でなるヒンジ部をキ
ートップ及びフレーム部とともに一体成形した場合に
は、長期間の使用に対して、厚さtが0.1[mm]未
満では、操作フィーリングは良好に確保できても十分な
耐久性が得られず、また、絶対的強度が不足する場合も
あり、一方、厚さtが0.5[mm]を越えると、耐久
性は十分でも操作フィーリングが不良となるからであ
る。また、ヒンジ部の幅(幅の和)wを上記の範囲とし
たのは、長期間の使用に対して、幅wが2[mm]未満
では、操作フィーリングは良好に確保できても十分な耐
久性が得られず、一方、幅wが10[mm]を越える
と、耐久性は十分でも操作フィーリングが不良となり、
また、キートップ幅を越える場合が生じるからである。
更に、ヒンジ部の厚さtおよび幅(幅の和)wについ
て、7≦20t+w≦12としたのは、7>20t+w
の領域では、操作フィーリングは良好に確保できても十
分な耐久性が得られず、一方、20t+w>12の領域
では、耐久性は十分でも操作フィーリングが不良となる
からである。
【0019】また、更に、本願の第7の発明は、上記第
1〜第6のいずれか一の発明において、上記各キートッ
プの押し下げ操作部と上記ヒンジ部への連結端部との間
には、上記押し下げ操作部よりも低く設定された所定長
さの低位部が設けられていることを特徴としたものであ
る。
【0020】また、本願の第8の発明は、複数のキート
ップを備えたキーボードと、各キートップに対応して設
けられた電気接点と、該電気接点と上記キートップとの
間に配設された接点押し部材とを備え、上記キートップ
の押し下げ操作により上記接点押し部材を介して上記電
気接点が閉じられるようにしたキー入力装置であって、
上記キーボードに、上記第1〜第7のいずれか一の発明
に係る一体型キートップが用いられていることを特徴と
したものである。
【0021】更に、本願の第9の発明は、コンピュータ
として、上記第8の発明に係るキー入力装置を備えたこ
とを特徴としたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、本発明の実施の形態を、添付図面
に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形
態1に係るコンピュータ1の一例を示す斜視図である。
この図に示すように、上記コンピュータ1は例えば携帯
用ノート型のもので、本体部の筺体2に対して蓋体4が
開閉可能に設けられ、上記本体部筺体2にキー入力装置
3が設けられる一方、蓋体4には例えば液晶パネルを備
えた表示部5が設けられている。上記キー入力装置3
は、図2から良く分かるように、補強板7とメンブレン
スイッチシート8とクリックラバー9と一体型キートッ
プ10とを順に重ねて、例えば接着剤を用いて相互に固
定することにより一体的に形成されている。
【0023】上記補強板7は、例えば金属製で、本体部
筺体2の上側に取り付けられ、キー入力装置3に加えら
れるキー操作力に対する補強作用をなすものである。本
実施の形態では、この補強板7として、例えば、厚さ
0.8[mm]のアルミニウム製の板材を用いた。ま
た、上記メンブレンスイッチシート8は、具体的には図
示しなかったが、従来から良く知られているものと同様
の断面構造を有するもので、上下2枚の電極シートの間
に、キートップ11の下方に対応する部分を除いて電気
絶縁層でなるスペーサを介装したもので、キートップ1
1を押し下げ操作することにより、以下に述べるクリッ
クラバー9を介して、上側(可動側)の電極シートが補
強板7上に支持された下側(固定側)の電極シートに対
して押し付けられ、両電極の接点間が導通するようにな
っている。
【0024】上記クリックラバー9は、キートップ11
の下方(電気接点との間)に配設され、後でより詳しく
説明するように、キートップ11が押し下げ操作された
際に、上記上側(可動側)の電極シートを下側(固定
側)の電極シートに対して押し付けて電気接点を閉成さ
せる接点押し部材をなすとともに、キートップ11の押
し下げ操作に一種の節度感(クリック感)を付与するた
めのもので、その各凸状部分9a上に各キートップ11
が位置する。また、上記一体型キートップ10は、キー
入力操作に必要とされる文字,数字,記号等のキーシン
ボルに各々対応した操作キー(キートップ11)が並べ
られたもので、本実施の形態では、後で詳しく説明する
ように、全てのキートップ11がフレーム部分12と共
に一体成形されたキートップ成形体として構成されてい
る。また、上記メンブレンシート8及びクリックラバー
9も、それぞれキートップ成形体10と略同じ大きさ
で、それぞれが一体成形されている。なお、上記キート
ップ成形体10の上側に、そのフレーム部分12のみを
覆うカバーシートSc(化粧シート)を重ねて配置する
ようにしても良い。
【0025】図3および図4に示すように、各キートッ
プ11は、平面視で例えば略矩形状に形成され、フレー
ム部12にそれぞれ対応して形成された略矩形状の開口
部13内に位置している。本実施の形態では、各キート
ップ11は、その所定の1辺(図3の例では上辺)の両
端近傍が、所定の幅および厚さの略直線状に伸びるヒン
ジ部15を介して上記フレーム部12に対して連結され
ており、押し下げ操作されることにより、図5から良く
分かるように、上記ヒンジ部15のフレーム部12に対
する固定部15aを支点として下方に向かって回動し、
操作キーとしての屈曲動作を行うようになっている。な
お、このキー入力操作時、キートップ11の回動動作
は、ヒンジ部15が連結された一辺側の基部11sの下
面がクリックラバー9に当て止められることによって規
制される。つまり、上記一辺側の基部11sとクリック
ラバー9とでストッパ機構が形成されている。
【0026】本実施の形態では、全てのキートップ11
について、各キートップ11とヒンジ部15とフレーム
部12とは、所定のプラスチック材料を用い一体物(キ
ートップ成形体10)として成形されている。このプラ
スチック材料として、本実施の形態では、例えばABS
(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂を用
いた。なお、上記クリックラバー9の材料としては、例
えば硬度(ショア硬さ)が50度程度のシリコンゴムを
用いた。そして、このクリックラバー9と上記キートッ
プ成形体10との接着(具体的にはキートップ成形体1
0のフレーム部12の下面とクリックラバー9の上面と
の接着)には、例えば、両面粘着テープ(例えば、日東
電工株式会社製No.5302A)を適用した。あるい
は、熱かしめによって組み立てることも可能である。
【0027】上記キートップ成形体10の樹脂材料を選
定するに際しては、物性的には、疲労強度(耐久性)が
高いこと、及び曲げ弾性率が比較的小さい(ヒンジ力が
小さい)ことを主な基準にして選定した。具体的には、
以下の物性値を基準として選定した。 a)疲労限度(107回の繰り返しに対して):1.5〜
2.0[kg/mm2] b)曲げ弾性率:100〜200[kg/mm2] この二つの物性値を満足する樹脂材料としては、ABS
樹脂以外に、ナイロン樹脂(特に、ナイロン・ABSの
アロイ、或いはナイロンにガラス繊維などの無機物を加
えたもの等),塩化ビニル樹脂(特に、ABS樹脂やニ
トリルゴムなどをブレンドしたもの等)あるいはポリプ
ロピレン樹脂などが該当する。
【0028】上記ABS樹脂を材料として用いたキート
ップ成形体10の成形方法・条件等の一例を以下に示
す。 ・キートップ成形体の主要寸法[mm]:縦×横×基本
厚さ=120×280×3 ・ヒンジ部の断面(矩形断面)寸法[mm]:厚さt×
幅w=0.3×5(例1),0.4×4(例2),0.5
×4(例3) 尚、上記幅wは、2つのヒンジ部15の各幅w1,w2
の和である。 ・成形方法:射出成形(ホットランナとコールドランナ
を併用) ・成形機:射出成形機(住友重機械株式会社製;型式番
号P165/75) ・樹脂温度:180℃ ・金型温度:60℃ ・射出圧力:120MPa(例1),100MPa(例
2),85MPa(例3)
【0029】上記のようにキートップ11を押し下げて
キー入力操作した際には、キー入力操作に伴う一種の節
度感としてのクリック感が求められるが、このクリック
感は、キートップ11の押し下げ操作の進行に伴って操
作荷重が増し、ある限界値に達すると、クリックラバー
9の凸部9aを形成している側壁部分に座屈が生じるこ
とによって得られるものである。つまり、この側壁部分
の座屈現象により急に大きな撓みが生じて操作荷重が低
下するが、この急激な操作荷重の低下が操作フィーリン
グに一種の節度感としてのクリック感を与えるのであ
る。図6は、キートップ11の押し下げ操作時における
クリック特性の一例を示すグラフで、曲線6aはクリッ
クラバー9を下方に配置しない状態でキートップ11の
みを単独で押し下げ操作した場合における操作力のスト
ロークに対する変化特性を、また、曲線6bはクリック
ラバー9のみを(つまりクリックラバー9の凸部9aを
直接に)単独で押し下げ操作した場合における操作力の
ストロークに対する変化特性を、更に、曲線6cはクリ
ックラバー9を下方に配置した正規の状態(図4及び図
5参照)でキートップ11を押し下げ操作した場合の総
合的な操作力のストロークに対する変化特性を、それぞ
れ表している。
【0030】上記図6のグラフから良く分かるように、
クリックラバー9を用いない場合(曲線6a参照)に
は、キートップ11の操作力は、ストロークの増加に伴
って高まるだけで、途中で一時的に低下することはな
い。したがって、この場合には、キー操作における節度
感としてのクリック感を得ることはできない。一方、ク
リックラバー9のみを単独で押し下げ操作した場合(曲
線6b参照)には、操作力を増して行き、ストロークの
増加に伴って、一旦、操作力がピーク値(極大値:Cb
1)まで達すると、座屈現象により急に大きなストロー
クが生じて操作力が低下し、下限値Cb2まで低下する
と、再びストロークの増加に伴って操作力は上昇する。
したがって、この場合には、キー操作における節度感と
してのクリック感が生じることになる。尚、この場合、
クリック感の程度を表す指標であるクリック率C
R(%)は、次の計算式(1)で算出される。 ・CR[%]={(Cb1−Cb2)/Cb1}×100…(1)
【0031】このような、キートップ11の押し下げ操
作における操作力の一時的な低下現象は、上述のよう
に、押し下げ操作の進行によってクリックラバー9の凸
部9aを形成している側壁部分に座屈現象が生じること
によるものであり、クリックラバー9の形状・寸法およ
び材質等によって、異なったクリック特性を得ることが
できる。そして、クリックラバー9を下方に配置した正
規の状態(図4及び図5参照)でキートップ11を押し
下げ操作した場合(曲線6c参照)、その操作力は、キ
ートップ単独の場合(曲線6a)とクリックラバー単独
の場合(曲線6b)とを加え合わせた総合的なものとな
るが、この総合的な操作力についても、押し下げ操作の
進行に伴う操作力の一時的な低下現象が明瞭に現れてお
り、クリックラバー単独の場合よりもクリック率は低く
なるが、明確なクリック感が得られた。本実施の形態で
は、より好ましくは、50%以上のクリック率CRが得
られるようにし、また、このクリック感が生じた時点
で、クリックラバー9の凸部9aの裏面側がメンブレン
スイッチシート8に押し付けられ(図5参照)、電気接
点が閉じられるように設定した。
【0032】次に、上記ヒンジ部15の縦断面の基本寸
法の決定方法について説明する。本実施の形態では、ヒ
ンジ部15の厚さtおよび幅wの最適範囲を定めるため
に、ヒンジ部15の厚さtおよび幅wについて寸法が異
なるキートップ11のサンプルを種々作製し、これらサ
ンプルを各々クリックラバー9と組み合わせ、キートッ
プ11としての操作フィーリング及び耐久性の試験を行
った。尚、上記幅wは2つのヒンジ部15の各幅w1,
w2の和である(w=w1+w2)。この試験に用いた
キートップ(サンプル)の材料・基本寸法およびクリッ
クラバーの特性を、以下に示す。 ・使用プラスチック材料:ABS樹脂(成形条件は上述
の通りである。) ・キートップの幅寸法:12[mm] ・クリックラバーの特性(ラバー単独で) :ピーク荷重(図6におけるCb1値)=50[g], クリック率CR=70%
【0033】また、耐久性試験の試験条件等を、以下に
示す。 ・試験装置:キーボード耐久性試験装置(アイコーエン
ジニアリング社製;型式番号RA500) ・試験荷重:350[g] ・試験速度:2回/秒 ・試験ストローク:10[mm](最大) ・圧子:先端の曲率半径R=10[mm];材料:デル
リン ・判定基準:キートップ操作時のスイッチ機能の不良ま
たは外観に異常が認められた時に、耐久性寿命が来たと
判定する。そして、1000万回の繰り返し荷重を加え
ても、何らの異常も認められなかった場合に合格とし
た。
【0034】更に、操作フィーリングについては、キー
トップの押し下げ操作に必要な力が大きく、操作感が重
たく感じられた場合に、フィーリング不良と判定した。
また、この操作フィーリング試験において不良と判定し
た場合、並びに耐久性試験において寿命が来たと判定し
た場合および耐久性試験で合格判定した場合には、それ
ぞれ当該サンプルについて、クリック率CRを測定し
た。
【0035】試験結果を図7のグラフに示す。この図7
において、符号Gは、1000万回(107回)の耐久
性試験で合格であり、しかも、操作フィーリングも良好
であったものを示す。この場合、クリック率CRは50
%以上であった。また、符号B1は、耐久性試験では合
格であるが、操作フィーリングが不良となったものを示
す。この場合、クリック率CRは50%未満であった。
更に、符号B2は、操作フィーリングは良好であった
(この場合、クリック率CRは50%以上であった)
が、耐久性試験で異常が認められたものを示している。
【0036】図7のグラフから、ヒンジ部15の厚さt
については、0.25[mm]未満では、操作フィーリ
ングは良好でクリック率CRも50%以上を確保できた
が、十分な耐久性は得られなかった。この場合、ヒンジ
厚さが薄いので成形性が悪く、また、支障なく成形でき
たとしても絶対的な強度が不足することに起因して、早
期の寿命を来したものも含まれている。一方、厚さtが
0.6[mm]を越える場合には、耐久性は十分である
が、操作フィーリングが不良となる。また、ヒンジ部1
5の幅wについては、2[mm]未満では、操作フィー
リングは良好でクリック率CRも50%以上を確保でき
たが、十分な耐久性は得られなかった。一方、幅wが1
0[mm]を越える場合には、耐久性は十分であるが、
操作フィーリングが不良となる。したがって、ヒンジ部
15の厚さtおよび幅wとしては、0.25≦t≦0.
6、かつ2≦w≦10の範囲内で設定する必要がある。
【0037】しかも、上記の範囲内でも、厚さtと幅w
の寸法の組み合わせによっては、操作フィーリングと耐
久性の両方について、良好な結果を得ることはできなか
った。すなわち、厚さtと幅wの両寸法の組み合わせ
が、図7における直線7aと直線7bの間の領域にある
場合にのみ、操作フィーリングと耐久性の両方について
良好な結果が得られた。直線7bの上側の領域では、耐
久性は十分であるが、操作フィーリングが不良となる。
また、直線7aの下側の領域では、操作フィーリングは
良好でクリック率CRも50%以上を確保できたが、十
分な耐久性は得られなかった。直線7aおよび直線7b
は、それぞれ以下の式(2),(3)で現すことができる。 ・直線7a:w+20t−8=0…(2) ・直線7b:w+20t−14=0…(3)
【0038】したがって、操作フィーリングと耐久性の
両方について良好な結果を得るためには、以下の条件を
全て満たすように、ヒンジ部15の厚さtおよび幅wを
設定すれば良いことが分かった。これは、図7において
斜線を付して示した領域に該当する。そして、本実施の
形態1では、かかる条件に基づいてヒンジ部15の寸法
設定を行った。 ・厚さt[mm]の範囲:0.25≦t≦0.6…(4) ・幅w[mm]の範囲:2≦w≦10…(5) ・厚さtと幅wの両寸法の組み合わせ:8≦20t+w≦14…(6) そして、本実施の形態1では、かかる条件に基づいてヒ
ンジ部15の寸法設定を行った。
【0039】また、キートップ成形体10の材料を、上
記ABS樹脂以外で、前述の材料選定の基準物性値(疲
労限度:1.5〜2.0[kg/mm2];曲げ弾性率:
100〜200[kg/mm2])を満足する樹脂材
料、つまり、ナイロン樹脂(特に、ナイロン・ABSの
アロイ、或いはナイロンにガラス繊維などの無機物を加
えたもの等),塩化ビニル樹脂(特に、ABS樹脂やニ
トリルゴムなどをブレンドしたもの等)及びポリプロピ
レン樹脂を用いて成形し、上記と同様の操作フィーリン
グ及び耐久性の試験を行ったが、いずれの材料について
も、上記ABS樹脂の場合と同様の傾向を示し、ほぼ同
一の数値範囲を示した。更に、他の樹脂材料として、例
えば、ポリカーボネート樹脂,アクリル樹脂,ポリエチ
レン樹脂についても、上記ABS樹脂の場合と同様の傾
向を示した。また更に、例えば所謂スペースキーなど大
型のキーの場合を想定し、キートップ11の幅を40
[mm]に変更して上記と同様の操作フィーリング及び
耐久性の試験を行ったが、上述のキートップ幅12[m
m]の場合と同様の傾向を示し、数値範囲についても同
様の結果が得られた。
【0040】以上のようにしてヒンジ部15の厚さtお
よび幅wが設定されたキートップ成形体10を用いて上
記キー入力装置3を組み立てた(図2参照)。これによ
り、組立が比較的容易で、しかも、ヒンジ部の強度,耐
久性,操作性その他の必要条件について最適設計された
ヒンジ式の薄型化されたキー入力装置を得ることができ
た。また、このキー入力装置3を用いて上記携帯用のコ
ンピュータ1を組み立てた(図1参照)。これにより、
コンピュータとしてのより一層の薄型化を図ることがで
きた。
【0041】以上、説明したように、本実施の形態によ
れば、各キートップ11が上記ヒンジ部15を介して周
囲のフレーム部12に対し回動可能に連結されているの
で、従来のガイド機構やパンタグラフ機構を利用したも
のに比して、キートップ11の下方(つまり電気接点と
の間)をコンパクト化することができ、キー入力装置3
のより一層の薄型化を図ることが可能になる。この場合
において、上記ヒンジ部15はキートップ11の所定の
1辺の両端近傍に設けられているので、キー入力の操作
力がキートップ11の中央部を外れてヒンジ幅方向の端
部に作用した際(いわゆる片押し時)でも、ヒンジ部1
5のねじれ変形により他端側が浮き上がることを抑制で
き、電気接点が閉成しにくくなることを防止できる。す
なわち、キートップの所定の一辺における中央部にヒン
ジ部を設けた場合に比べて、操作力の作用位置のバラツ
キに対するスイッチ作動の確実性を高めることができ
る。また、ヒンジ部15はキートップ11の所定の1辺
の両端近傍のみに設けられているので、上記1辺の全幅
にわたってヒンジ部を設ける場合に比べて、キー入力操
作力の増大を招くことなくヒンジ部を厚肉に設定するこ
とができ、ヒンジ部の強度(絶対的強度)を高めること
が可能になり、通常想定されていない横方向あるいは斜
め方向などからのキー操作力の作用に対して、ヒンジ部
15の破損を有効に防止できる。また、成形性も向上す
る。更に、複数のキートップ11について、キートップ
11とヒンジ部15とフレーム部12とがプラスチック
材料を用いて一体成形されているので、別体で形成され
たキートップとその周囲のフレーム部分とをヒンジで連
結して組み立てる場合のように、製造および組立に多大
の工数・手間が掛かることがなく、キー入力装置3への
組付も容易で、製造コストも低減できるのである。
【0042】また、特に、上記ヒンジ部15が、その厚
さt(mm)および幅の和w(mm)について、0.2
5≦t≦0.6、かつ2≦w≦10の範囲において、8
≦20t+w≦14を満たすように設定したので、ヒン
ジ部15をキートップ11及びフレーム部12とともに
プラスチックで一体成形した場合について、キー入力操
作における操作性を良好に維持した上で、長期間使用し
た際の耐久性(疲労強度)を確保することができる。
【0043】更に、上記キートップ成形体10をキー入
力装置3を組み込むようにしたので、組立が比較的容易
で、しかも、ヒンジ部の強度,耐久性,操作性その他の
必要条件について最適設計されたヒンジ式の薄型化され
たキー入力装置を得ることができる。また、このキー入
力装置3を用いて上記携帯用のコンピュータ1を組み立
てるようにしたので、コンピュータとしてのより一層の
薄型化を図ることが可能になる。
【0044】実施の形態2.次に、本発明の実施の形態
2について説明する。尚、以下の説明において、上記実
施の形態1における場合と同じものには同一の符号を付
し、それ以上の説明は省略する。本実施の形態では、図
8および図9に示すように、キートップ21の所定の1
辺(図8における上辺)の両端近傍に連結された各ヒン
ジ部25は、キートップ21及びその周囲のフレーム部
22とは、もともと別体で形成されたものである。本実
施の形態では、このヒンジ部25の材料として、金属製
のシート材、例えば、JIS C5210に規定される
リン青銅のシート材を用いた。
【0045】そして、所定厚さおよび幅に設定されたリ
ン青銅のシート材を、成形型内の所定の部位にセットし
た上で、例えばABS樹脂を用いて所謂インサート成形
を行い、キートップ21とヒンジ部25とフレーム部2
2とを一体成形した。なお、ヒンジ部21に用いるイン
サート材(リン青銅のシート材)の一端側の端部近傍に
は、所定直径の穴部25hが設けられており、この穴部
25hが、成形状態でキートップ21の上記1辺側の基
部21sの裏面に位置するように、成形型内でセットさ
れる。これにより、ヒンジ部25は、一端が上記1辺側
の基部21sの裏面において上記穴部25hを貫通する
突起部21bで固定される一方、他端がフレーム部22
内に差し込まれた状態で、キートップ21とフレーム部
22とを連結する。
【0046】次に、上記ヒンジ部25の縦断面の基本寸
法の決定方法について説明する。本実施の形態では、ヒ
ンジ部25の厚さtおよび幅w(w=w1+w2)の最
適範囲を定めるために、ヒンジ部25の厚さtおよび幅
wを種々変更して、実施の形態1の場合と同様の操作フ
ィーリング及び耐久性の試験を行った。この試験に用い
たキートップ(サンプル)の材料・基本寸法およびクリ
ックラバーの特性、並びに操作フィーリング及び耐久性
の試験の試験装置・条件・判定方法などは、いずれも実
施の形態1の場合と同様とした。
【0047】試験結果を図10のグラフに示す。この図
10における符号G,B1及びB2は、それぞれ実施の
形態1の場合と同様の結果を示すものである。図10の
グラフから、ヒンジ部25の厚さtについては、0.1
[mm]未満では、操作フィーリングは良好でクリック
率CRも50%以上を確保できたが、十分な耐久性は得
られなかった。一方、厚さtが0.25[mm]を越え
る場合には、耐久性は十分であるが、操作フィーリング
が不良となる。また、ヒンジ部25の幅wについては、
1[mm]未満では、ヒンジ幅として狭すぎて強度確保
が難しく、また、ヒンジ部として取り扱い性が極めて悪
くなる。なお、この下限値では、厚さtが所定範囲であ
れば良好な結果を示した。一方、幅wが6[mm]を越
える場合には、耐久性は十分であるが、操作フィーリン
グが不良となる。したがって、ヒンジ部25の厚さtお
よび幅wとしては、0.1≦t≦0.25、かつ1≦w≦
6の範囲内で設定する必要がある。
【0048】しかも、上記の範囲内でも、厚さtと幅w
の寸法の組み合わせによっては、操作フィーリングと耐
久性の両方について、良好な結果を得ることはできなか
った。すなわち、厚さtと幅wの両寸法の組み合わせ
が、図10における直線10aと直線10bの間の領域
にある場合にのみ、操作フィーリングと耐久性の両方に
ついて良好な結果が得られた。直線10bの上側の領域
では、耐久性は十分であるが、操作フィーリングが不良
となる。また、直線10aの下側の領域では、操作フィ
ーリングは良好でクリック率CRも50%以上を確保で
きたが、十分な耐久性は得られなかった。直線10aお
よび直線10bは、それぞれ以下の式(7),(8)で現すこ
とができる。 ・直線10a:w+20t−4=0…(7) ・直線10b:w+20t−8=0…(8)
【0049】したがって、操作フィーリングと耐久性の
両方について良好な結果を得るためには、以下の条件を
全て満たすように、ヒンジ部25の厚さtおよび幅wを
設定すれば良いことが分かった。これは、図10におい
て斜線を付して示した領域に該当する。そして、本実施
の形態2では、かかる条件に基づいてヒンジ部25の寸
法設定を行った。 ・厚さt[mm]の範囲:0.1≦t≦0.25…(9) ・幅w[mm]の範囲:1≦w≦6…(10) ・厚さtと幅wの両寸法の組み合わせ:4≦20t+w≦8…(11)
【0050】また、ヒンジ部25の材料を、上記リン青
銅以外の、例えば、JIS G4801に規定するバネ
鋼あるいはJIS G4307に規定するステンレス鋼
(例えばSUS304)などの他の金属製のシート材に
種々変えて、上記と同様の操作フィーリング及び耐久性
の試験を行ったが、いずれの材料についても、上記リン
青銅の場合と同様の傾向を示した。更に、例えば所謂ス
ペースキーなど大型のキーの場合を想定し、キートップ
11の幅を40[mm]に変更して上記と同様の操作フ
ィーリング及び耐久性の試験を行ったが、上述のキート
ップ幅12[mm]の場合と同様の傾向を示し、数値範
囲についても同様の結果が得られた。
【0051】以上、説明したように、本実施の形態によ
れば、キー入力装置3のより一層の薄型化や操作力の作
用位置のバラツキに対するスイッチ作動の確実性の向上
について、また、キートップ成形体をキー入力装置3に
組み込むこと、及びそのキー入力装置3を備えたコンピ
ュータ1を組み立てることについて、上記実施の形態1
と同様の効果を奏することができる。しかも、この場
合、ヒンジ部25を金属製のシート材で形成したので、
キートップ21や周囲のフレーム部22に比べて機械的
・物理的特性の優れた材料をヒンジ部25に用いること
ができ、これら全てを同じ材料で成形する場合に比べ
て、ヒンジ部25の強度(絶対的強度)および耐久性
(疲労強度)を高めることができる。一方、ヒンジ部2
5はキートップ21の所定の1辺の両端近傍のみに設け
られているので、上記1辺の全幅にわたってヒンジ部を
設ける場合に比べて、キー入力操作力の増大を招くこと
なくヒンジ部25を厚肉に設定することができ、ヒンジ
部25の強度(絶対的強度)を高めることが可能にな
り、通常想定されていない横方向あるいは斜め方向など
からのキー操作力の作用に対して、ヒンジ部25の破損
を有効に防止できる。また、製造時、ヒンジ部25(金
属製のシート材)をキートップ21とフレーム部22の
間に装着する際の取り扱い性も向上する。更に、複数の
キートップ21について、キートップ21とヒンジ部2
5とフレーム部22とが一体的に成形されているので、
別体で形成されたキートップとその周囲のフレーム部分
とをヒンジで連結して組み立てる場合のように、製造お
よび組立に多大の工数・手間が掛かることがなく、キー
入力装置3への組付も容易で、製造コストも低減でき
る。
【0052】また、特に、上記ヒンジ部25が金属製の
シート材でなり、その厚さt(mm)および幅の和w
(mm)について、0.1≦t≦0.25、かつ1≦w≦
6の範囲において、4≦20t+w≦8を満たすように
設定されているので、金属製シート材でなるヒンジ部2
5をキートップ21及びフレーム部22とともに一体成
形した場合について、キー入力操作における操作性を良
好に維持した上で、長期間使用した際の耐久性(疲労強
度)を確保することができる。
【0053】実施の形態3.次に、本発明の実施の形態
3について説明する。本実施の形態では、図11および
図12に示すように、キートップ31の所定の1辺(図
11における上辺)の両端近傍に連結された各ヒンジ部
35は、実施の形態2の場合と同じく、キートップ31
及びその周囲のフレーム部32とは、もともと別体で形
成されたものであるが、本実施の形態では、このヒンジ
部35の材料として、プラスチック製のシート材、例え
ば、PET樹脂製のシート材を用いた。
【0054】そして、所定厚さおよび幅に設定されたP
ET樹脂のシート材を、成形型内の所定の部位にセット
した上で、例えばABS樹脂を用いて所謂インサート成
形を行い、キートップ31とヒンジ部35とフレーム部
32とを一体成形した。なお、ヒンジ部31に用いるイ
ンサート材(PET樹脂製のシート材)の一端側の端部
近傍には、実施の形態2における場合と同様に、所定直
径の穴部35hが設けられており、この穴部35hが、
成形状態でキートップ31の上記1辺側の基部31sの
裏面に位置するように、成形型内でセットされる。これ
により、ヒンジ部35は、一端が上記1辺側の基部31
sの裏面において上記穴部35hを貫通する突起部31
bで固定される一方、他端がフレーム部32内に差し込
まれた状態で、キートップ31とフレーム部32とを連
結する。
【0055】次に、上記ヒンジ部35の縦断面の基本寸
法の決定方法について説明する。本実施の形態において
も、上記実施の形態1及び2と同様の試験を行い、同様
の方法で、ヒンジ部35の厚さtおよび幅w(w=w1
+w2)の最適範囲を定めるようにした。試験結果を図
13のグラフに示す。この図13における符号G,B1
及びB2は、それぞれ実施の形態1及び2の場合と同様
の結果を示すものである。図13のグラフから、ヒンジ
部35の厚さtについては、0.1[mm]未満では、
操作フィーリングは良好でクリック率CRも50%以上
を確保できたが、十分な耐久性は得られなかった。この
場合、ヒンジ厚さが特に薄いので(0.05[m
m])、絶対的な強度が不足することに起因して、早期
の寿命を来したものも含まれている。一方、厚さtが
0.5[mm]を越える場合には、耐久性は十分である
が、操作フィーリングが不良となる。また、ヒンジ部3
5の幅wについては、2[mm]未満では、操作フィー
リングは良好でクリック率CRも50%以上を確保でき
たが、十分な耐久性は得られなかった。一方、幅wが1
0[mm]を越えると、耐久性は十分でも操作フィーリ
ングが不良となる。したがって、ヒンジ部35の厚さt
および幅wとしては、0.1≦t≦0.5、かつ2≦w≦
10の範囲内で設定する必要がある。
【0056】しかも、上記の範囲内でも、厚さtと幅w
の寸法の組み合わせによっては、操作フィーリングと耐
久性の両方について、良好な結果を得ることはできなか
った。すなわち、厚さtと幅wの両寸法の組み合わせ
が、図13における直線13aと直線13bの間の領域
にある場合にのみ、操作フィーリングと耐久性の両方に
ついて良好な結果が得られた。直線13bの上側の領域
では、耐久性は十分であるが、操作フィーリングが不良
となる。また、直線13aの下側の領域では、操作フィ
ーリングは良好でクリック率CRも50%以上を確保で
きたが、十分な耐久性は得られなかった。直線13aお
よび直線13bは、それぞれ以下の式(12),(13)で現す
ことができる。 ・直線13a:w+20t−7=0…(12) ・直線13b:w+20t−12=0…(13)
【0057】したがって、操作フィーリングと耐久性の
両方について良好な結果を得るためには、以下の条件を
全て満たすように、ヒンジ部35の厚さtおよび幅wを
設定すれば良いことが分かった。これは、図10におい
て斜線を付して示した領域に該当する。そして、本実施
の形態2では、かかる条件に基づいてヒンジ部25の寸
法設定を行った。 ・厚さt[mm]の範囲:0.1≦t≦0.5…(14) ・幅w[mm]の範囲:2≦w≦10…(15) ・厚さtと幅wの両寸法の組み合わせ:7≦20t+w≦12…(16)
【0058】また、ヒンジ部35の材料を、上記PET
樹脂以外のシート材として、例えばポリカーボネート樹
脂のシート材に変えて、上記と同様の操作フィーリング
及び耐久性の試験を行ったが、上記PET樹脂の場合と
ほぼ同様の傾向を示した。上記ヒンジ部35の材料とし
ては、キートップ31及びフレーム部32の成形材料
(母材)との組み合わせにおいて、この母材よりも溶融
温度あるいは成形可能温度が高い樹脂材料であれば用い
ることが可能である。更に、例えば所謂スペースキーな
ど大型のキーの場合を想定し、キートップ11の幅を4
0[mm]に変更して上記と同様の操作フィーリング及
び耐久性の試験を行ったが、上述のキートップ幅12
[mm]の場合と同様の傾向を示し、数値範囲について
も同様の結果が得られた。
【0059】以上、説明したように、本実施の形態によ
れば、ヒンジ部35に用いる材料が異なる点を除いて
は、上記実施の形態2と同様であり、基本的は同様の効
果を奏することができる。特に、上記ヒンジ部35がプ
ラスチック製のシート材でなり、その厚さt(mm)お
よび幅の和w(mm)について、0.1≦t≦0.5、か
つ2≦w≦10の範囲において、7≦20t+w≦12
を満たすように設定されているので、プラスチック製シ
ート材でなるヒンジ部35をキートップ31及びフレー
ム部32とともに一体成形した場合について、キー入力
操作における操作性を良好に維持した上で、長期間使用
した際の耐久性(疲労強度)を確保することができる。
【0060】実施の形態4.次に、本発明の実施の形態
4について説明する。この実施の形態4は、上記実施の
形態2または3の変形例を示すものである。すなわち、
ヒンジ部を金属製またはプラスチック製のシート材で形
成してインサート成形により、キートップ及びフレーム
部と一体成形する場合、図14および図15に示すよう
に、シート材40をヒンジ部45だけでなく、キートッ
プ41及びフレーム部42まで延長して形成し、このよ
うなシート材40を成形型内に位置決めセットし、イン
サート成形するものである。この場合、フレーム部42
は、内部により強度の高い芯材を有して補強されること
となる。また、フレーム部42側とヒンジ部45との連
結強度およびヒンジ部45の支持強度も向上する。更
に、キートップ41側についても、シート材40がキー
トップ41の略中央部まで延長され、4箇所の突起部4
1bで固定されているので、キートップ41側とヒンジ
部45との連結強度および支持強度が高められる。
【0061】実施の形態5.次に、本発明の実施の形態
5について説明する。本実施の形態では、図16および
図17に示すように、上記各キートップ51の押し下げ
操作部51aとヒンジ部55への連結端部51bとの間
には、上記押し下げ操作部51aよりも低く設定された
所定長さの低位部51cが設けられている。この低位部
51cの長さLcは、より好ましくは、ヒンジ部55の
長さLhの1/2以上となるように設定されている。
【0062】このように、本実施の形態では、上記キー
トップ51の押し下げ操作部51aとヒンジ部55への
連結端部51bとの間に、押し下げ操作部51aよりも
低く設定された所定長さの低位部51cが設けられてい
るので、キートップ51を押し下げてキー入力操作を行
う際、この低位部51cには操作力が作用しにくくなる
関係上、操作力の作用点を上記ヒンジ部55への連結端
部51bから遠ざけることができる。この結果、操作力
の作用点が押し下げ操作部51aの略中央からヒンジ部
55側へ外れることに起因して、電気接点を閉成させる
に要する操作力が増大すること、並びにこれに伴う操作
性の悪化およびヒンジ部への過大な応力の作用を有効に
防止することができるのである。
【0063】尚、本発明は、以上の実施態様に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、
種々の改良あるいは設計上の変更が可能であることは言
うまでもない。
【0064】
【発明の効果】以上のように、本願の請求項1の発明に
よれば、各キートップが上記ヒンジ部を介して周囲のフ
レーム部に対し回動可能に連結されているので、従来の
ガイド機構やパンタグラフ機構を利用したものに比し
て、キートップの下方(つまり電気接点との間)をコン
パクト化することができ、キー入力装置のより一層の薄
型化を図ることが可能になる。この場合において、上記
ヒンジ部はキートップの所定の1辺の両端近傍に設けら
れているので、キー入力の操作力がキートップの中央部
を外れてヒンジ幅方向の端部に作用した際(いわゆる片
押し時)でも、ヒンジ部のねじれ変形により他端側が浮
き上がることを抑制でき、電気接点が閉成しにくくなる
ことを防止できる。すなわち、キートップの所定の一辺
における中央部にヒンジ部を設けた場合に比べて、操作
力の作用位置のバラツキに対するスイッチ作動の確実性
を高めることができる。また、ヒンジ部はキートップの
所定の1辺の両端近傍のみに設けられているので、上記
1辺の全幅にわたってヒンジ部を設ける場合に比べて、
キー入力操作力の増大を招くことなくヒンジ部を厚肉に
設定することができ、ヒンジ部の強度(絶対的強度)を
高めることが可能になり、通常想定されていない横方向
あるいは斜め方向などからのキー操作力の作用に対し
て、ヒンジ部の破損を有効に防止できる。また、キート
ップを樹脂で一体成形する場合には成形性も向上する。
【0065】また、本願の請求項2の発明によれば、基
本的には、上記請求項1の発明と同様の効果を奏するこ
とができ、特に、複数のキートップについて、キートッ
プとヒンジ部とフレーム部とがプラスチック材料を用い
て一体成形されているので、別体で形成されたキートッ
プとその周囲のフレーム部分とをヒンジで連結して組み
立てる場合のように、製造および組立に多大の工数・手
間が掛かることがなく、キー入力装置への組付も容易
で、製造コストも低減できる。
【0066】更に、本願の請求項3の発明によれば、基
本的には、上記請求項2の発明と同様の効果を奏するこ
とができる。特に、上記ヒンジ部が、その厚さt(m
m)および幅の和w(mm)について、0.25≦t≦
0.6、かつ2≦w≦10の範囲において、8≦20t
+w≦14を満たすように設定したので、ヒンジ部をキ
ートップ及びフレーム部とともにプラスチックで一体成
形した場合について、キー入力操作における操作性を良
好に維持した上で、長期間使用した際の耐久性(疲労強
度)を確保することができる。
【0067】また、本願の請求項4の発明によれば、基
本的には、上記請求項1の発明と同様の効果を奏するこ
とができ、特に、ヒンジ部を金属製またはプラスチック
製のシート材で形成したので、キートップや周囲のフレ
ーム部に比べて機械的・物理的特性の優れた材料をヒン
ジ部に用いることができ、これら全てを同じ材料で成形
する場合に比べて、ヒンジ部の強度(絶対的強度)およ
び耐久性(疲労強度)を高めることができる。この場合
において、ヒンジ部はキートップの所定の1辺の両端近
傍のみに設けられているので、上記1辺の全幅にわたっ
てヒンジ部を設ける場合に比べて、キー入力操作力の増
大を招くことなくヒンジ部を厚肉に設定することがで
き、ヒンジ部の強度(絶対的強度)を高めることが可能
になり、通常想定されていない横方向あるいは斜め方向
などからのキー操作力の作用に対して、ヒンジ部の破損
を有効に防止できる上、製造時、ヒンジ部(金属製また
はプラスチック製のシート材)をキートップとフレーム
部の間に装着する際の取り扱い性も向上する。
【0068】また、更に、本願の請求項5の発明によれ
ば、基本的には、上記請求項4の発明と同様の効果を奏
することができる。特に、上記ヒンジ部が金属製のシー
ト材でなり、その厚さt(mm)および幅の和w(m
m)について、0.1≦t≦0.25、かつ1≦w≦6の
範囲において、4≦20t+w≦8を満たすように設定
されているので、金属製シート材でなるヒンジ部をキー
トップ及びフレーム部と一体的に形成した場合につい
て、キー入力操作における操作性を良好に維持した上
で、長期間使用した際の耐久性(疲労強度)を確保する
ことができる。
【0069】また、更に、本願の請求項6の発明によれ
ば、基本的には、上記請求項4の発明と同様の効果を奏
することができる。特に、上記ヒンジ部がプラスチック
製のシート材でなり、その厚さt(mm)および幅の和
w(mm)について、0.1≦t≦0.5、かつ2≦w≦
10の範囲において、7≦20t+w≦12を満たすよ
うに設定されているので、プラスチック製シート材でな
るヒンジ部をキートップ及びフレーム部と一体的に形成
した場合について、キー入力操作における操作性を良好
に維持した上で、長期間使用した際の耐久性(疲労強
度)を確保することができる。
【0070】また、更に、本願の請求項7の発明によれ
ば、基本的には、上記請求項1〜請求項6の発明のいず
れか一と同様の効果を奏することができる。しかも、そ
の上、上記各キートップの押し下げ操作部と上記ヒンジ
部への連結端部との間には、上記押し下げ操作部よりも
低く設定された所定長さの低位部が設けられているの
で、キートップを押し下げてキー入力操作を行う際、こ
の低位部には操作力が作用しにくくなる関係上、操作力
の作用点を上記ヒンジ部への連結端部から遠ざけること
ができる。これにより、電気接点を閉成させるに要する
操作力の増大、並びにこれに伴う操作性の悪化およびヒ
ンジ部への過大な応力の作用を有効に防止することがで
きる。
【0071】また、本願の請求項8の発明によれば、キ
ー入力装置に組み込まれる一体型キートップについて、
上記請求項1〜請求項7の発明のいずれか一と同様の効
果を奏することができ、その上で、キー入力装置とし
て、組立が比較的容易で、しかも、ヒンジ部の強度,耐
久性,操作性その他の必要条件について最適設計された
ヒンジ式の薄型化されたキー入力装置を得ることが可能
になる。
【0072】更に、本願の第9の発明によれば、コンピ
ュータに組み込まれるキー入力装置について、上記請求
項8の発明と同様の効果を奏することができ、その上
で、コンピュータとしてのより一層の薄型化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係るコンピュータの
一例を示す斜視図である。
【図2】 上記実施の形態1に係るコンピュータのキー
入力装置の構成を示す分解斜視図である。
【図3】 実施の形態1に係るキートップの平面説明図
である。
【図4】 図3のIV−IV線に沿った縦断面説明図であ
る。
【図5】 実施の形態1に係るキートップの押し下げ操
作状態を示す縦断面説明図である。
【図6】 実施の形態1に係るキートップの押し下げ操
作時におけるクリック特性の一例を示すグラフである。
【図7】 実施の形態1に係るキートップのヒンジ部の
厚さおよび幅の最適範囲を示すグラフである。
【図8】 本発明の実施の形態2に係るキートップの平
面説明図である。
【図9】 図8のIX−IX線に沿った縦断面説明図であ
る。
【図10】 実施の形態2に係るキートップのヒンジ部
の厚さおよび幅の最適範囲を示すグラフである。
【図11】 本発明の実施の形態3に係るキートップの
平面説明図である。
【図12】 図11のXII−XII線に沿った縦断面説明図
である。
【図13】 実施の形態3に係るキートップのヒンジ部
の厚さおよび幅の最適範囲を示すグラフである。
【図14】 本発明の実施の形態4に係るキートップの
平面説明図である。
【図15】 図14のXV−XV線に沿った縦断面説明
図である。
【図16】 本発明の実施の形態5に係るキートップの
平面説明図である。
【図17】 図16のXVII−XVII線に沿った縦断面説
明図である。
【符号の説明】
1 コンピュータ、3 キー入力装置、9 クリックラ
バー(接点押し部材)、10 キートップ成形体(一体
型キートップ)、11、21、31、41、51 キー
トップ、12、22、32、42、52 フレーム部、
15、25、35、45、55 ヒンジ部、40 シー
ト材、51a 押し下げ操作部、51bヒンジ部への連
結端部、51c 低位部、t ヒンジ部の厚さ、w,w
1,w2 ヒンジ部の幅。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のキートップがその周囲のフレーム
    部分に対して一体的に形成されてなる一体型キートップ
    であって、 各キートップの所定の1辺の両端近傍が、所定の幅およ
    び厚さの略直線状に伸びるヒンジ部をそれぞれ介して、
    上記フレーム部に対し変位可能に連結され、上記キート
    ップとヒンジ部とフレーム部とが一体的に形成されてい
    ることを特徴とする一体型キートップ。
  2. 【請求項2】 上記キートップとヒンジ部とフレーム部
    とがプラスチック材料を用いて一体成形されていること
    を特徴とする請求項1記載の一体型キートップ。
  3. 【請求項3】 上記ヒンジ部が、その厚さt(mm)お
    よび幅の和w(mm)について、0.25≦t≦0.6、
    かつ2≦w≦10の範囲において、8≦20t+w≦1
    4を満たすように設定されていることを特徴とする請求
    項2記載の一体型キートップ。
  4. 【請求項4】 上記ヒンジ部が、金属製またはプラスチ
    ック製のシート材でなることを特徴とする請求項1記載
    の一体型キートップ。
  5. 【請求項5】 上記ヒンジ部が金属製のシート材でな
    り、その厚さt(mm)および幅の和w(mm)につい
    て、0.1≦t≦0.25、かつ1≦w≦6の範囲におい
    て、4≦20t+w≦8を満たすように設定されている
    ことを特徴とする請求項4記載の一体型キートップ。
  6. 【請求項6】 上記ヒンジ部がプラスチック製のシート
    材でなり、その厚さt(mm)および幅の和w(mm)
    について、0.1≦t≦0.5、かつ2≦w≦10の範囲
    において、7≦20t+w≦12を満たすように設定さ
    れていることを特徴とする請求項4記載の一体型キート
    ップ。
  7. 【請求項7】 上記各キートップの押し下げ操作部と上
    記ヒンジ部への連結端部との間には、上記押し下げ操作
    部よりも低く設定された所定長さの低位部が設けられて
    いることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一
    に記載の一体型キートップ。
  8. 【請求項8】 複数のキートップを備えたキーボード
    と、各キートップに対応して設けられた電気接点と、該
    電気接点と上記キートップとの間に配設された接点押し
    部材とを備え、上記キートップの押し下げ操作により上
    記接点押し部材を介して上記電気接点が閉じられるよう
    にしたキー入力装置であって、 上記キーボードに、請求項1〜請求項7のいずれか一に
    記載された一体型キートップが用いられていることを特
    徴とするキー入力装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載されたキー入力装置を備
    えたことを特徴とするコンピュータ。
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