JPH10268879A - 楽曲データ配信システムおよびカラオケ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 全国の通信カラオケ装置に対して同時に新曲
を配信でき、且つ、通信費用を低減化した楽曲データ配
信システムを提供する。 【解決手段】 配信センタ１は新曲の楽曲データをテレ
ビ放送局２に伝送する。テレビ放送局では、この楽曲デ
ータを、２００ビット程度のブロックに分割し、テレビ
の映像信号の垂直帰線期間の水平走査期間に埋め込んで
送信する。カラオケ装置は、テレビチューナを備えてお
り、受信したテレビ放送の映像信号から前記データブロ
ックを分離し、このデータブロックを結合して楽曲デー
タを復元することができる。欠損したデータブロックが
あった場合には、そのブロックののみモデム５を介して
配信センタ１からダウンロードする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、テレビ放送を介
して楽曲データやニュース情報などを配信センタからカ
ラオケ装置に配信する楽曲データ配信システムおよびカ
ラオケ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の通信カラオケ装置に対するカラオ
ケ曲演奏用の楽曲データの配信は、電話回線を介して行
われていた。すなわち、配信センタが各通信カラオケ装
置に対して個別に電話を掛け、新たな楽曲データなどを
ダウンロードしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、今日の
ように通信型カラオケ装置が大量に全国に普及した現在
では、全ての通信カラオケ装置に対して個別に電話を掛
けて楽曲データの配信を行うことは、配信センタにとっ
て大きな負担であるとともに、通信費用が増大する問題
点があり、また、各カラオケ装置に対する新曲の楽曲デ
ータの配信に時間差が生じるため、配信順序の前後によ
って配信サービスに差ができてしまうという問題があっ
た。

【０００４】また、カラオケボックスなどの店舗では、
顧客に対して緊急のニュースを伝える手段がなく、配信
センタから緊急ニュースを伝達するようにしても、上記
個別の配信では全カラオケ装置にこれを伝えるまでに時
間が掛かってしまうという問題点があった。

【０００５】この発明は、テレビ放送を利用して楽曲デ
ータを配信することにより、上記課題を解決した楽曲デ
ータ配信システムおよびカラオケ装置を提供することを
目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この出願の請求項１の発
明である楽曲データ配信システムは、楽曲データによっ
てカラオケ曲を演奏するカラオケ装置と、該カラオケ装
置に配信する楽曲データが登録される配信センタとを有
する楽曲データ配信システムにおいて、前記配信センタ
をテレビ放送局と接続し、前記配信センタに、登録され
た楽曲データを前記テレビ放送局に転送するデータ転送
手段を設け、前記テレビ放送局に、前記配信センタから
転送された楽曲データをテレビ放送用の映像信号に重畳
して送信する重畳送信手段を設け、前記カラオケ装置
に、テレビ受信機と該テレビ受信機が受信したテレビ放
送の映像信号に重畳されている楽曲データを分離するデ
ータ分離手段とを設けたことを特徴とする。

【０００７】この出願の請求項２の発明である楽曲デー
タ配信システムは、前記カラオケ装置に、前記テレビ受
信機が受信した映像信号から分離した楽曲データの一部
に欠損があったとき、電話回線を介して前記配信センタ
に接続して、該欠損した一部データの送信を要求する手
段を設け、前記配信センタに、上記送信要求のあった一
部データのみ前記電話回線を介してダウンロードする手
段を設けたことを特徴とする。

【０００８】この出願の請求項３の発明であるカラオケ
装置は、テレビ受信機と、該テレビ受信機が受信したテ
レビ放送の映像信号に重畳されているカラオケ曲演奏用
の楽曲データを分離するデータ分離手段と、該データ分
離手段が分離した楽曲データの一部に欠損があったとき
電話回線を介して該欠損した一部データを受信する手段
と、を設けたことを特徴とする。

【０００９】この出願の請求項４の発明であるカラオケ
装置は、テレビ受信機と、該テレビ受信機が受信したテ
レビ放送の映像信号に重畳されている表示用データを分
離するデータ分離手段と、該分離された表示用データを
モニタに表示する情報表示手段と、を備えたことを特徴
とする。

【００１０】

【発明の実施の形態】図面を参照してこの発明の実施形
態である楽曲データ送信システムについて説明する。図
１は同楽曲データ配信システムの全体構成を示す図であ
る。配信センタ１は、約１万曲のカラオケ演奏用楽曲デ
ータを記憶したサーバコンピュータである。この配信セ
ンタ１には２週間に１度程度の頻度で新曲の楽曲データ
が登録される。配信センタ１は、この新たに登録された
楽曲データを複数のカラオケ装置４に配信するが、この
配信をテレビ放送局２を介して行う。テレビ放送局２
は、ＶＨＦの商業放送局であり、全国ネットワークで番
組を放送するいわゆるキー局である。キー曲は、自局が
直接テレビ放送するのみならず、中継回線を介して他の
放送局にこのテレビ放送用の映像信号を配信する。配信
を受けた他の放送局もこのテレビ放送用の映像信号を所
定のＶＨＦチャンネルで放送する。前記テレビ放送局２
は、配信センタ１から転送された楽曲データを前記テレ
ビ放送用の映像信号に重畳し、直接送信し、且つ、他局
に配信する。

【００１１】映像信号には、１フィールドが終了する毎
に走査線を下中央から上中央に戻すための約１．２ｍｓ
の垂直帰線消去期間が設けられており（図２参照）、こ
の垂直帰線消去期間の水平同期パルスで区切られる水平
走査期間（Ｈ）に楽曲データを埋め込む。１つの水平走
査期間において、水平同期パルスおよびカラーバースト
信号を除いた利用可能な区間は約５０μｓであるため、
楽曲データをこの区間で伝送可能な約２００ビット程度
のデータブロックに分割し、ヘッダ，同期符号，誤り訂
正符号などを付加したパケットとして各水平走査期間に
順次埋め込む。垂直帰線消去期間は通常２１Ｈであり、
そのうち水平同期パルスのみで空白の区間は１２Ｈある
が、このうち放送用制御信号が埋め込まれる区間を除い
た３〜４Ｈをこの楽曲データ配信用の区間として用い
る。１Ｈで２００ビット＝２５バイト、１フィールドで
４Ｈとすると、１秒＝６０フィールドあたり、６キロバ
イトのデータを送信することができる。１曲当たりの楽
曲データのサイズを５００キロバイトとすると、約８５
秒程度で１曲分のデータを送信することができる。

【００１２】このテレビ放送を受信して、映像信号から
カラオケ演奏用の楽曲データを分離するため、カラオケ
装置はテレビチューナを備えている。このテレビチュー
ナはカラオケ装置本体に内蔵してもよく、カラオケ装置
本体に外付で接続してもよい。図１の実施形態ではカラ
オケ装置本体４に対してチューナ３を外付けで接続して
いる。チューナ３はアンテナ３ａを介して前記テレビ放
送局２が送信するテレビ放送電波を受信し、復調された
映像信号をデコーダ３ｂに入力して垂直帰線消去期間に
埋め込まれているパケットを分離し、誤り訂正などの処
理ののち楽曲データのデータブロックを切り出してカラ
オケ装置本体４に入力する。なお、このチューナ３は上
記テレビ放送局２のテレビ放送電波を受信するように固
定的にチャンネル設定されている。また、この図には示
していないが、このチューナ３にモニタを接続してお
き、一般のテレビ映像を表示できるようにしてもよい。

【００１３】テレビ放送局２は、データが更新されるま
で同じデータを繰り返し送信するが、カラオケ装置４
が、ノイズなどの影響によって楽曲データのデータブロ
ックを正しく再現できなかった場合には、モデム５から
電話回線６を介して配信センタ１に接続し、前記分離・
復元できなかったデータブロックのみの再送を配信セン
タ１に要求する。配信センタ１はこの要求に応じて不足
しているデータブロックのみを当該カラオケ装置４に送
信する。テレビ放送電波とは別に特別に楽曲データをダ
ウンロードしたい場合にも、電話回線６を介して配信セ
ンタ１に接続し、楽曲データをダウンロードすることも
できる。

【００１４】図３は、配信センタ１がテレビ放送局２に
転送し、テレビ放送用の映像信号に重畳して送信するデ
ータ群を示す図である。配信センタ１は、映像信号に重
畳するデータとして、前記楽曲データのほかに、データ
配信のスケジュール、ニュースデータなどをテレビ放送
局２に配信データとして転送する。テレビ放送局２は前
記スケジュールに従い、このスケジュール，楽曲デー
タ，ニュースデータを映像信号に重畳して順次放送す
る。ニュースデータは、天気予報，星占い，スポーツの
結果などカラオケ演奏の合間に表示して顧客の関心をひ
くことができる内容のものであり、１日に数回更新され
る。なお、配信センタ１が前記スケジュールに含まれて
いる楽曲データは過去数か月の間に登録された新しい新
曲データのみであり、１００曲程度である。この程度の
データ量であれば、スケジュール，楽曲データ，ニュー
スデータを含めて３時間程度で全データを放送すること
ができる。テレビ放送局２はデータの更新があるまで同
じデータを映像信号に重畳して繰り返し放送する。

【００１５】また、災害，地震，事故などの緊急のニュ
ースが発生した場合には、配信センタ１の係員処理によ
り、この緊急ニュースが緊急メッセージとしてテレビ放
送局２に転送される。テレビ放送局２は、上記スケジュ
ールデータ、楽曲データ、ニュースデータを、スケジュ
ールに従って映像信号に重畳して放送しているが、緊急
メッセージが入力されると、上記スケジュールに従った
送信を中断して、この緊急メッセージを映像信号に重畳
して放送する。

【００１６】カラオケ装置本体４は、チューナ３からス
ケジュールが入力されたとき、このスケジュールに含ま
れる楽曲データのリストに基づいて受信すべき楽曲デー
タを選択する。そして、その受信すべき楽曲データの放
送時間帯まで待機して、その楽曲データを取り込んでハ
ードディスク記憶装置に記憶する。また、ニュースデー
タを受信すると、そのデータをハードディスク記憶装置
に記憶しておき、カラオケ演奏の合間に表示する。緊急
メッセージを受信した場合は、カラオケ演奏中であって
も、直ちにこれをモニタに表示する。

【００１７】図４は前記カラオケ装置のブロック図であ
る。このカラオケ装置は、該カラオケ装置本体４に内蔵
されているＣＰＵ１０には、内部バスを介してＲＯＭ１
１，ＲＡＭ１２，ハードディスク記憶装置１７，リモコ
ン受信部１３，表示パネル１４，パネルスイッチ１５，
音源装置１８，音声データ処理部１９，文字表示部２
０，表示制御部２１が接続されるとともに、外部装置で
あるコントロールアンプ４２，音声信号処理装置４３，
ビデオＣＤ再生装置４４，前記モデム５およびチューナ
３が接続されている。

【００１８】ＲＯＭ１１にはこの装置を起動するために
必要な起動プログラムなどが記憶されている。装置の動
作を制御するシステムプログラム，アプリケーションプ
ログラムなどはハードディスク記憶装置１７に記憶され
ている。アプリケーションプログラムはカラオケ演奏プ
ログラムなどである。カラオケ装置の電源がオンされる
と上記起動プログラムによってシステムプログラムやカ
ラオケ演奏プログラムがＲＡＭ１２に読み込まれる。

【００１９】ハードディスク記憶装置１７には、楽曲デ
ータ記憶エリア、ニュースデータ記憶エリア、および、
プログラム記憶エリアが設定されている。楽曲データ記
憶エリアには約１万曲分の楽曲データが記憶される。ニ
ュースデータ記憶エリアには、テレビ放送局２から送信
されてきたニュースデータが記憶される。新たなニュー
スデータが送信されてきたとき、古いデータは消去され
る。また、プログラム記憶エリアには、前記システムプ
ログラムやアプリケーションプログラムなどが記憶され
ている。

【００２０】リモコン装置４８は、テンキーなどのキー
スイッチを備えており、利用者がこれらのスイッチを操
作するとその操作に応じたコード信号が赤外線で出力さ
れる。リモコン受信部１３はリモコン装置４８から送ら
れてくる赤外線信号を受信して、そのコード信号を復元
しＣＰＵ１０に入力する。リモコン装置４８から曲番号
が入力されると、ＣＰＵ１０はこの曲番号をＲＡＭ１２
に設定されている予約リストに登録する。

【００２１】表示パネル１４はカラオケ装置本体４の前
面に設けられており、現在演奏中の曲番号や予約曲数を
表示するマトリクス表示器や現在設定されているキーや
テンポを表示するＬＥＤ群などを含んでいる。パネルス
イッチ１５は、前記リモコン装置４８と同様の曲番号入
力用のテンキーやキーチェンジスイッチ、テンポチェン
ジスイッチを備えている。

【００２２】音源装置１８は、楽曲データの楽音トラッ
クのデータに基づいて楽音信号を形成する。楽音トラッ
クは、複数のトラックを有しており、音源装置１８はこ
のデータに基づいて複数パートの楽音信号を同時に形成
する。音声データ処理部１９は、楽曲データに含まれる
音声データに基づき、指定された長さ、指定された音高
の音声信号を形成する。音声データは、バックコーラス
などの人声など電子的に形成しにくい信号波形をそのま
まＰＣＭ信号として記憶したものである。前記音源装置
１８が形成した楽音信号および音声データ処理部１９が
再生した音声信号は、コントロールアンプ４２に入力さ
れる。コントロールアンプ４２には、２本のマイク４７
ａ，４７ｂが接続されており、カラオケ歌唱者の歌唱音
声信号が入力される。コントロールアンプ４２はこれら
のオーディオ信号に、それぞれエコーなど所定の効果を
付与したのち増幅してスピーカ４５に出力する。音声信
号処理装置４３は、コントロールアンプ４２から入力さ
れた歌唱音声信号をディジタル処理することにより、音
程のずれを修正したり、他のパートのハーモニー歌唱を
作成したりする。修正された歌唱音声信号および作成さ
れた他のパートのハーモニー歌唱信号は再度コントロー
ルアンプ４２に入力される。

【００２３】文字表示部２０はＣＰＵ１０入力される文
字コードデータに基づいて文字パターンを生成する。文
字コードデータとして、カラオケ演奏時の歌詞、ニュー
スデータ、緊急メッセージなどが入力される。生成され
た文字パターンは表示制御部２１に入力され、モニタ４
６に表示される。また、ビデオＣＤ再生装置４４は、Ｃ
ＰＵ１０から入力された映像選択データに基づいて動画
の映像を背景映像として再生する。表示制御部２１は、
前記文字表示部２０から入力される歌詞などの文字パタ
ーンを背景映像に合成してモニタ４６に表示する。

【００２４】図５〜図８は、この楽曲データ配信システ
ムを構成する各機器の動作を示すフローチャートであ
る。図５は、前記配信センタ１の動作を示すフローチャ
ートである。配信センタ１は、新たな楽曲データ，新た
なニュースデータまたは緊急メッセージが登録されると
これをテレビ放送局２に転送する。新たな楽曲データま
たは新たなニュースデータが登録されるとｓ１からｓ２
に進み、この新たなデータを含めたデータ放送のスケジ
ュールを作成する。このスケジュールはテレビ放送の時
間帯に基づいて決定される。そして、このスケジュール
および新規に登録されたデータをテレビ放送局２に転送
する（ｓ３）。テレビ放送局２は、受信した新規データ
を送信データに加えるとともにスケジュールに基づき送
信しなくなった古いデータを消去する。また、緊急メッ
セージが入力されると（ｓ５）、この緊急メッセージを
電文の形式に編集して（ｓ６）、テレビ放送局２に転送
する（ｓ７）。テレビ放送局２はこの緊急メッセージを
直ちに送信する。

【００２５】図６は前記テレビ放送２の動作を示すフロ
ーチャートである。同図（Ａ）は、前記配信センタ１か
らデータを受信したテレビ放送局２の動作を示すフロー
チャートである。配信センタ１から新規登録されたデー
タを受信した場合は（ｓ１０）、新たに送られてきたス
ケジュールに書き換え（ｓ１１）、次に、新たに送られ
てきたデータを加えるとともにスケジュールに含まれな
くなったデータを消去してデータ本体を更新する（ｓ１
２）。また、緊急メッセージを受信すると（ｓ１３）、
この緊急メッセージを２００ビットのデータブロックに
分割し（ｓ１４）、現在実行中のデータ送信を中断して
この緊急メッセージを映像信号に重畳して放送する（ｓ
１５）。

【００２６】同図（Ｂ）は、通常の送信動作を示すフロ
ーチャートである。この動作では配信センタ１から受信
したスケジュールに従ってデータを送信する。まず、ス
ケジュールを２００ビットのデータブロックに分割し
（ｓ２０）、これを現在テレビ放送中の映像信号に重畳
して放送する（ｓ２１）。次に楽曲データおよびニュー
スデータからなるデータ本体を２００ビット程度のデー
タブロックに分割し（ｓ２２）、これを現在テレビ放送
中の映像信号に重畳して放送する（ｓ２３）。データが
更新されるまで同じデータを繰り返し放送する。

【００２７】図７はカラオケ装置本体４の動作を示すフ
ローチャートである。同図（Ａ）は、チューナ３が分離
したデータが入力されたカラオケ装置本体４の動作を示
すフローチャートである。入力されたデータがどのよう
なデータであるかをｓ３０，ｓ３４，ｓ３７で判断す
る。受信したデータがスケジュールであれば（ｓ３
０）、このスケジュールに含まれるデータの内容と、現
在カラオケ装置に記憶している楽曲データやニュースデ
ータのリストとを比較し、まだダウンロードしていない
新規データがあるかを判断する（ｓ３２）。そして新規
データがある場合にはこのデータを識別する情報とその
データの放送時間帯を記憶する（ｓ３３）。

【００２８】受信したデータが楽曲データやニュースデ
ータなどのデータ本体であった場合には（ｓ３４）、こ
れが新規データであるかを判断する（ｓ３５）。新規デ
ータでない場合にはこのデータを取り込む必要がないた
めこれを無視する。新規データであった場合には、これ
をハードディスク記憶装置１７に書き込む（ｓ３６）。
受信したデータが楽曲データの場合には既存のデータに
追加され、受信したデータがニュースデータの場合には
古いニュースデータにオーバーライトされる。また、受
信したデータが緊急メッセージであった場合には（ｓ３
７）、これを直ちに文字パターンなどに展開してモニタ
４６に表示する（ｓ３８）。この表示は、カラオケ演奏
の実行中であっても実行される。

【００２９】なお、緊急メッセージに緊急の程度を示す
データを書き込んでおき、カラオケ装置においては、こ
の緊急の度合いに応じて、表示態様を変えるようにして
もよい。たとえば、緊急度が高いの場合には、カラオケ
演奏を中断してこのメッセージを表示し、緊急度が中程
度の場合には、カラオケ演奏を中断せずに背景映像の画
面に重ねてこれを表示するようにし、緊急度の低い場合
には、カラオケ曲の演奏が終了したのちこれを表示する
ようにすればよい。また、受信したニュースデータは、
カラオケ曲の予約待ちの時間帯に表示すればよい。

【００３０】同図（Ｂ）はテレビ放送局２から受信した
映像信号から分離・復元した新規データにデータブロッ
クの欠損があった場合のカラオケ装置４の動作を示すフ
ローチャートである。すなわち、チューナ３はデータと
して復元できないデータブロックがあった場合でも、そ
のブロックを欠損部としてデータを再構成し、カラオケ
装置本体４に入力する。カラオケ装置本体４が、欠損し
たデータブロックを発見するとこの動作が実行される。
新規データに欠損したデータブロックがある場合には
（ｓ４０）、モデム５を用いて電話回線６を介して配信
センタ１と接続する（ｓ４１）。そして、欠損したデー
タブロックのブロック番号をアップロードして、この欠
損したデータブロックの送信を要求する（ｓ４２）。配
信センタ１はこのブロック番号に基づいてどのデータの
どの部分であるかを割り出し、このデータブロックのみ
をダウンロードしてくる。カラオケ装置４は、このダウ
ンロードされてきたデータブロックを受信し（ｓ４
３）、復元したデータの欠損部にこのデータを書き込ん
でデータを復元する（ｓ４４）。この欠損データブロッ
クのダウンロード要求は、ある程度の欠損ブロックがた
まったときまとめて行うようにしてもよい。

【００３１】これにより、殆どのデータを放送によって
受信し、一部欠損が生じたデータブロックに関してのみ
配信センタ１からのダウンロードを受けるようにしたこ
とにより、配信センタが多数のカラオケ装置に対して個
別に電話を掛けて楽曲データのダウンロードを行う必要
がなくなり、配信センタの負担が軽くなるとともに、全
曲に設置されているカラオケ装置に対する電話通信費用
を削減できる。さらに、全国ネットの放送を用いてデー
タを放送すれば、全てのカラオケ装置においてデータ配
信の時間差がなくなりサービスの均等化を図ることがで
きる。

【００３２】なお上記実施形態では、テレビ放送局２を
ＶＨＦの地上放送局としているが、ＵＨＦ放送局であっ
てもケーブルテレビ局であってもよい。また、衛星放送
を利用することもできる。

【００３３】また、楽曲データを同時に複数のカラオケ
装置に配信する目的でなければ、ビデオテープやビデオ
ディスクなどの媒体にデータを埋め込んでおき、この媒
体を再生すれば楽曲データを取り出すことができるよう
にしてもよい。

【００３４】また、この発明は、カラオケボックスなど
に設置される営業用のカラオケ装置に限らず、家庭用の
カラオケ装置に適用することもできる。このようにすれ
ば、楽曲データが重畳されている番組の視聴率を上げる
ことができる。

【００３５】また、楽曲データなどを水平走査期間Ｈに
埋め込み可能なデータブロックに分割する処理をテレビ
放送局２で行っているが、配信センタ１がデータブロッ
クに分割したのちテレビ放送局２に転送してもよい。

【００３６】

【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、テレビ
放送を用いてカラオケ演奏用の楽曲データを配信するこ
とができるため、電話回線を利用して個別に配信してい
た従来の方式に比べて、多数のカラオケ装置に配信する
場合に、通信費用を削減することができるとともに、全
てのカラオケ装置に対して同時に楽曲データを受信させ
ることができるため、配信の時間差がなくなる利点があ
る。

【００３７】また、テレビ放送から受信した楽曲データ
に一部欠損があった場合には、配信センタに電話を掛け
て欠損した一部データをダウンロードすることができる
ため、テレビ放送による楽曲データ配信の信頼性を高く
することができる。

【００３８】また、請求項４の発明によれば、テレビ放
送で緊急ニュースなどの表示用データをカラオケ装置に
送信することにより、カラオケ装置がこれを受信してモ
ニタに表示するため、カラオケボックスなどで伝えにく
い緊急ニュースを全国に同時に伝えることができ、サー
ビスの向上およびカラオケボックスなどの公共性を高め
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施形態であるカラオケデータ配信
システムの構成を示す図

【図２】テレビ放送用の映像信号の構成を示す図

【図３】配信センタからテレビ放送局に転送されるデー
タの内容を示す図

【図４】同カラオケデータ配信システムに含まれるカラ
オケ装置の構成図

【図５】配信センタの動作を示すフローチャート

【図６】テレビ放送局の動作を示すフローチャート

【図７】カラオケ装置の動作を示すフローチャート

【符号の説明】

１…配信センタ、２…テレビ放送局、３…チューナ、４
…カラオケ装置本体、４６…モニタ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 楽曲データによってカラオケ曲を演奏す
   るカラオケ装置と、該カラオケ装置に配信する楽曲デー
   タが登録される配信センタとを有する楽曲データ配信シ
   ステムにおいて、 前記配信センタをテレビ放送局と接続し、 前記配信センタに、登録された楽曲データを前記テレビ
   放送局に転送するデータ転送手段を設け、 前記テレビ放送局に、前記配信センタから転送された楽
   曲データをテレビ放送用の映像信号に重畳して送信する
   重畳送信手段を設け、 前記カラオケ装置に、テレビ受信機と、該テレビ受信機
   が受信したテレビ放送の映像信号に重畳されている楽曲
   データを分離するデータ分離手段とを設けたことを特徴
   とする楽曲データ配信システム。
2. 【請求項２】 前記カラオケ装置に、前記テレビ受信機
   が受信した映像信号から分離した楽曲データの一部に欠
   損があったとき、電話回線を介して前記配信センタに接
   続して、該欠損した一部データの送信を要求する手段を
   設け、 前記配信センタに、上記送信要求のあった一部データの
   み前記電話回線を介してダウンロードする手段を設けた
   ことを特徴とする請求項２に記載の楽曲データ配信シス
   テム。
3. 【請求項３】 テレビ受信機と、 該テレビ受信機が受信したテレビ放送の映像信号に重畳
   されているカラオケ曲演奏用の楽曲データを分離するデ
   ータ分離手段と、 該データ分離手段が分離した楽曲データの一部に欠損が
   あったとき、電話回線を介して該欠損した一部データを
   受信する手段と、 を設けたことを特徴とするカラオケ装置。
4. 【請求項４】 テレビ受信機と、 該テレビ受信機が受信したテレビ放送の映像信号に重畳
   されている表示用データを分離するデータ分離手段と、 該分離された表示用データをモニタに表示する情報表示
   手段と、 を備えたことを特徴とするカラオケ装置。