JPH10267636A - 表面検査方法および表面検査装置 - Google Patents

表面検査方法および表面検査装置

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JPH10267636A
JPH10267636A JP9077985A JP7798597A JPH10267636A JP H10267636 A JPH10267636 A JP H10267636A JP 9077985 A JP9077985 A JP 9077985A JP 7798597 A JP7798597 A JP 7798597A JP H10267636 A JPH10267636 A JP H10267636A
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Kazumi Haga
一実 芳賀
Motoyuki Sakai
基志 坂井
Yoshihiro Ishiguro
義弘 石黒
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NEW KURIEISHIYON KK
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    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B11/00Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques
    • G01B11/30Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring roughness or irregularity of surfaces
    • G01B11/306Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring roughness or irregularity of surfaces for measuring evenness

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な装置構成で、周期的な凹凸パターンの
形状を精度良く、しかも広い範囲を一度で表面検査す
る。 【解決手段】 平行光束からなる照明光で測定対象領域
を照射し、当該測定対象領域の所定の周期で周期的な凹
凸パターンが形成された表面状態を検査する表面検査方
法であって、前記測定対象領域の斜方から当該測定対象
領域を前記照明光で照射する第1のステップと、前記測
定対象領域への前記照明光の入射方向と合致する光軸を
有し当該測定対象領域の一点に対する物側開口角が所定
角度に設定された物側テレセントリック光学系または像
物側テレセントリック光学系で当該測定対象領域での反
射光を結像する第2のステップと、この結像された像を
撮像して前記測定対象領域の各点の輝度データを収集す
る第3のステップと、前記輝度データを所定方向につい
て周波数分解し周波数データとする第4のステップと、
前記周波数データのうちから所定の周波数成分を抽出し
て合成する第5のステップとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定対象領域の形
状を測定する表面検査方法および表面検査装置に係り、
特に、周期的な凹凸パターンが形成された測定対象領域
の表面性状を検査するのに好適な表面検査方法および表
面検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】物体表面の形状の測定は、物体の性質の
計測や製品としての物品の良否の判定などにあたって用
いられる。物体表面の形状の測定は、特に、略平面状の
物体の表面の凹凸の測定に多用されている。
【0003】図9は、略平面状の物体の表面の凹凸形状
を測定する測定装置の代表的な例の構成図である。図9
に示すように、この装置は、(a)略平行光を発生する
光源910と、(b)光源910から出力された光を入
力し、測定対象物990の測定対象領域に向けて出力す
るハーフミラー920と、(c)測定対象物990の測
定対象領域からの反射光を入力して、結像する結像光学
系930と、(d)結像光学系930の結像面に受光面
941が配置された撮像器940と、(e)撮像器94
0から出力された輝度データを収集して、画像処理する
処理器950とを備える。
【0004】この装置を使用して、測定対象領域の形状
測定は以下のようして行なわれる。光源910から出力
された略平行光がハーフミラー920を介して測定対象
物990の測定対象領域に照射される。測定対象領域で
反射された光は結像光学系930で結像され、結像され
た像が撮像器940で撮像される。撮像結果は輝度デー
タとして撮像器940から出力され、処理器950によ
って収集される。処理器950は、収集した輝度データ
を処理して、測定対象領域の像を再構成する。こうして
再構成された測定対象領域像を観察して、像のぼやけか
ら測定対象領域の凹凸部の有無や凹凸部の位置を測定す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の物体の形状測定
は上記のように行なわれるので、凹凸部の形状のおおよ
そは知りえるが、ウェーハの表面に回路が形成された後
のように、凹凸が周期的なパターンとして形成されてい
る場合には、凹凸パターンの形状が精度良く判別できな
い。したがって、精度良く凹凸パターンの形状を測定す
るとすれば、走査型共焦点顕微鏡といった大規模、複
雑、かつ、高価な装置を使用せざるを得なかった。
【0006】本発明は、上記を鑑みてなされたものであ
り、簡易な装置構成で、凹凸パターンの形状を精度良
く、しかも広い範囲を一度で測定可能な表面検査方法を
提供することを目的とする。また、本発明は、本発明の
表面検査方法を好適に実行する、簡易な構成の表面検査
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る表面検査方法は、平行光束からなる照明光で測定対象
領域を照射し、当該測定対象領域の所定の周期で周期的
な凹凸パターンが形成された表面状態を検査する表面検
査方法であって、前記測定対象領域の斜方から当該測定
対象領域を前記照明光で照射する第1のステップと、前
記測定対象領域への前記照明光の入射方向と合致する光
軸を有し当該測定対象領域の一点に対する物側開口角が
所定角度に設定された物側テレセントリック光学系また
は像物側テレセントリック光学系で当該測定対象領域で
の反射光を結像する第2のステップと、この結像された
像を撮像して前記測定対象領域の各点の輝度データを収
集する第3のステップと、前記輝度データを所定方向に
ついて周波数分解し周波数データとする第4のステップ
と、前記周波数データのうちから所定の周波数成分を抽
出して合成する第5のステップとを備えることを特徴と
する。なお、本明細書において「平行光束」とは完全な
平行光束だけでなく、擬似点光源によって作られた平行
光束をも含む。
【0008】請求項2記載の発明に係る表面検査装置
は、平行光束からなる照明光で測定対象領域を照射し、
当該測定対象領域の所定の周期で周期的な凹凸パターン
が形成された表面状態を検査する表面検査装置であっ
て、前記測定対象領域の斜方から当該測定対象領域を前
記照明光で照射する光照射部と、前記測定対象領域への
前記照明光の入射方向と合致する光軸を有し当該測定対
象領域の一点に対する物側開口角が所定角度に設定され
た当該測定対象領域での反射光を結像する物側テレセン
トリック光学系または像物側テレセントリック光学系
と、この結像された像を撮像して前記測定対象領域の各
点の輝度データを収集する撮像部と、前記輝度データを
所定方向について周波数分解して周波数データを得る第
1のデータ変換部と、前記周波数データのうちから所定
の周波数成分を抽出して合成する第2のデータ変換部と
を備えることを特徴とする。
【0009】以上に述べた発明によれば、輝度データを
所定方向について周波数分解して周波数データを得、こ
の周波数データのうちから所定の周波数成分を抽出して
合成するので、所望の凹凸状態が検出できることにな
る。例えば、集積回路が形成された半導体ウェーハ上の
特定のパターンの凹凸状態だけ、あるいはそのパターン
の凹凸を捨象した下地の凹凸状態を検出できることにな
る。このことは、半導体製造の後工程(集積回路形成工
程)の工程において極めて有用である。半導体ウェーハ
の熱的な影響による反りや、パッシベーション膜などの
形成による反りや、特定の配線パターンの形成具合など
を各工程ごとに検査することができるからである。
【0010】なお、この発明において、周波数分解する
前に、例えば輝度データの分布を一次微分して測定対象
領域の傾斜分布を求めたり、輝度データの積分データを
求めたり、その積分データから回帰曲線を求めたりして
おいても良い。そして、積分データを周波数分解した
り、あるいは回帰曲線と積分データの差に基づいて得ら
れた測定対象領域内での凹凸データを周波数分解するよ
うにしても良い。
【0011】また、光源からの光をバンドパスフィルタ
を介して測定対象領域に照射したり、あるいは測定対象
領域からの光をバンドパスフィルタを介して結像させる
ようにし、測定対象領域からの回折光による影響を極力
除去するようにしても良い。このことは測定対象領域に
微小な凹凸が細かいピッチで多くある場合に特に有効で
ある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の表面検査方法および表面検査装置の実施の形態を説明
する。なお、図面の説明にあたって同一の要素には同一
の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0013】(第1実施形態)図1には、本発明の表面
検査装置の第1実施形態の構成が示されている。同図に
示すように、この装置は、平行光束とした照明光で測定
対象領域を照射する光照射手段110と、測定対象領域
の斜方から当該測定対象領域を照明光で照射するように
測定対象領域を傾斜させることができる角度設定手段2
00と、測定対象領域への照明光の入射方向と光軸が合
致し測定対象領域の一点に対して所定の物側開口角を有
し測定対象領域での反射光を結像する物側テレセントリ
ック光学系300と、この結像された像を撮像して画素
ごと(測定対象領域の各点)の輝度データを収集する撮
像部400と、この輝度データを所定方向についてフー
リエ変換により周波数分解して周波数データを得たり、
この周波数データのうちから所定の周波数成分を抽出し
逆フーリエ変換するデータ変換部(第1および第2のデ
ータ変換部)520と、輝度データの積分データなどを
求めたりするとともに測定対象領域の表面性状を求める
処理部510とを備える。
【0014】ここで、光照射手段110は、光源11
1、アパーチャ112およびハーフミラー113および
コリメートレンズ114から構成されている。このうち
コリメートレンズ114は結像系の一部をも構成してい
る。また、物側テレセントリック光学系300は、コ
リメートレンズ114を含む結像レンズ系320と、
物側テレセントリック光学系300の絞り位置に設けら
れた開口絞りまたはアパーチャなどの光制限手段310
と、光制限手段310の開口径を変化させて物側テレ
セントリック光学系300の物側開口角を変える開口角
可変手段330とを備える。
【0015】本実施形態の表面検査装置は、証明光の照
射に伴う測定対象領域での反射光が、物側テレセントリ
ック光学系300により、証明光の測定対象領域の各点
における入射角(平均入射角)に応じた輝度で結像され
ることを利用している。
【0016】ここで、結像された像の各点の輝度が、測
定対象領域の対応する各点における入射角に応じた輝度
となるのは次の理由による。すなわち、コリメートレン
ズ114で平行光束を作る場合、光源111とアパーチ
ャまたは開口絞り112によって点光源を作ることが行
われている。しかし、アパーチャや開口絞り112の開
口はある程度の大きさを有するので、完全には点光源と
はならない。したがって、コリメートレンズ114で作
られる平行光束は完全な平行光束でなく、測定対象領域
の各点にはアパーチャまたは開口絞り112の開口径に
応じた様々な角度成分をもった光線が照射される。つま
り、照明光はある照明開口角をもって測定対象領域に照
射される。その結果、測定対象領域が平坦部であって
も、反射の法則に従って、各点では所定の角度範囲で広
がる反射光が生成される。この場合、照明光の入射方向
(平均入射方向)に直交する平面(基準平面)と平行な
面での反射光全てがちょうど開口絞り310の開口に入
るように物側開口角θを設定した場合(照射開口角と物
側開口角θが等しい場合)を考えると、図2(a)のよ
うに所定の照射開口角をもって入射した照明光は、測定
対象領域で反射し、その反射光は同図(b)に示すよう
に物側開口角θの範囲一杯に拡がるように反射する。こ
の場合、反射光は全て開口絞り310の開口に取り込ま
れ、撮像部400に到達するので、その面の像は輝度1
00%の明るい像となる。
【0017】一方、基準平面に対して傾斜している面を
考えると、図3または図4に示すように、入射した照明
光は測定対象領域で反射し、反射光の全部または一部は
開口絞り310の開口に取り込まれなくなるので、その
部分は輝度0%の暗い像となるか、あるいは開口絞り3
10の開口を通過する光量に応じた輝度の像となる。次
に、測定対象物900の測定対象領域(ほぼ平面)に円
錐状の凹部が存在すると共に、凹部の斜面の傾斜角=
θ’/2、直径=L、深さ=dとの間にd=(L/2)
tan(θ’/2)の関係があるときを考える。
【0018】この場合、基準平面と平行な面での反射光
全てがちょうど開口絞り310の開口に入るように物側
開口角θを設定し、しかも、照明光が測定対象領域の法
線方向から照射されている場合を考えると、図5に示す
ように、斜面の傾斜角(θ’/2)が(θ/2)よりも
大きい凹部のときには、その斜面での反射光は全て開口
絞り310の開口を通過しないので、凹部の像の輝度は
0%、測定対象領域のその他の部分(平坦部)の像の輝
度は100%となる。
【0019】一方、測定対象領域を図5の状態から傾き
角θ”(=θ/4)だけ傾けさせる場合を考えると、凹
部の一方の斜面(A面)の基準平面に対する傾き角は
((θ’/2)−(θ/4))となり、他方の斜面(B
面)の基準平面に対する傾き角は((θ’/2)+(θ
/4))となる。この場合、斜面の傾斜角(θ’/2)
=(θ/4)であるとすると、一方の斜面(A面)は基
準平面と平行となるので、この部分の反射光は全て開口
絞り310の開口に入る。したがって、その部分の像の
輝度は100%となる。また、他方の斜面(B面)は基
準平面に対して(θ/2)の傾きとなり、その斜面での
反射光は全て開口絞り310の開口を通過しないので、
その斜面(B面)の像の輝度は0%となる。さらに、こ
の場合、平坦部の基準平面に対する傾きは(θ/4)と
なり、その平坦部での反射光は開口絞り310の開口を
約半分しか通過しないので、その平坦部の像の輝度は約
50%となる。その様子が図6(a)乃至(b)に示さ
れている。
【0020】他方、測定対象領域の平坦部での反射光の
広がり角度範囲の2倍となるように物側開口角θを設定
した場合(照明開口角の2倍が物側開口角θである場
合)には、測定対象領域を図5の状態から傾き角θ”
(=θ/4)だけ傾けさせたときに平坦部が50%の輝
度の像となり、斜面の傾斜角(θ’/2)が(θ/4)
である凹部の一方の斜面(C面)が100%の輝度、他
方の斜面(D面)が0%の輝度の像となる。
【0021】このように、本実施形態の表面検査装置で
は、測定対象領域の入射角度に応じた輝度で像を結像さ
せる。測定対象領域の平坦部での反射光の広がり角度範
囲つまり照射開口角を変えたり、あるいは物側開口角θ
を変えれば、凹部の検出感度を自由に調整できることは
明らかである。そこで、本実施形態では、開口絞り31
0の開口角可変手段330を設けて物側開口角θを自由
に変えられるようにした。なお、開口絞り112の開口
径を変化させる開口径可変手段125をも設けて、それ
らが連動するような構成とすれば、感度調整が極めて容
易に行えることになる。
【0022】また、本実施形態の表面検査装置において
は、撮像部400は、物側テレセントリック光学系30
0で結像された像を撮像し、さらに、処理部510は画
素ごと(測定対象領域の各点)の輝度データを収集する
が、この輝度データの収集にあたっては、例えば256
階調で輝度データを収集する。
【0023】なお、この場合、測定対象領域を一の方向
(X方向)に傾けた場合の輝度データと、それと交差す
る方向(Y方向)に傾けた場合の輝度データとを収集し
ておくことが望ましい。一般に、測定対象領域を基準平
面に対して傾斜させると、前述したように、各点の基準
平面からの傾きに応じて各点の輝度が変化する。この輝
度の変化を利用して凹凸部の有無や形状を求めるように
したのが、本実施形態の表面検査装置であるが、この場
合、基準平面に沿う1つの軸に対して測定対象領域を傾
斜させるだけでは、山や谷が該軸に沿って延びる凹凸部
(ウネリやスリップ)を的確に把握できない場合も生じ
る。そこで、基準平面内の互いに交差する2方向に沿う
軸(X,Y)それぞれに対して測定対象領域を傾斜させ
て(好ましくは同角度だけ傾斜させて)、各々について
輝度データを収集しておくようにしている。
【0024】また、処理部510は、輝度データの分布
を一次微分して測定対象領域の傾斜分布を求めたり、輝
度データの積分データを求めたり、その積分データから
回帰曲線を求めたりするとともに、データ変換部520
に所定方向を指示するとともに、各種データを通知す
る。
【0025】フーリエ変換部520としては、高速フー
リエ変換装置(FFT)を好適に採用できるが、輝度デ
ータを周波数分解し得るものであるならばFFT以外の
装置であっても良いことはもちろんである。例えば、離
散コサイン変換装置(DCT)などを用いることができ
る。また、最大エントロピー法により周波数分解する装
置を用いることもできる。
【0026】一般に、輝度データには、測定対象領域に
形成された周期的な凹凸パターンに応じた繰り返し周波
数が高い成分と、測定対象領域の全体としての撓みや歪
に応じた繰り返し周波数が低い成分が混在している。例
えば、回路が周期的に配列されて形成された後の半導体
ウェーハを考えると、高周波数成分は形成された回路に
応じた成分であり、低周波数成分は熱処理などによって
生じた半導体ウェーハとしての撓みや歪に応じた成分で
ある。このような輝度データを基に、データ変換部52
0は、処理部510から指示された所定方向について輝
度データをフーリエ変換し、フーリエ変換像を処理部5
10へ返送する。ここで、所定方向は、検査対象領域に
形成された凹凸パターンの周期性によって、1方向また
は2以上の方向が選択される。すなわち、凹凸パターン
の周期性が1次元的であれば、周期に応じた1方向を選
択し、凹凸パターンの周期性が2次元的であれば、1つ
の周期性に応じた1方向と、当該1方向に直交する方向
を選択することが好適である。なお、2以上の方向が選
択される場合には、各方向についてフーリエ変換を実行
する。また、フーリエ変換により周波数分解された周波
数データのうちの低周波数成分を捨象し、高周波数成分
を抽出する。あるいは、フーリエ変換により周波数分解
された周波数データのうちの高周波数成分を捨象し、低
周波数成分を抽出する。一方、処理部510は、データ
変換部520に所定方向を指示し、データ変換部520
は、処理部510から指示された所定方向について高周
波数成分の周波数データを逆フーリエ変換し、そのデー
タを処理部510へ送る。
【0027】この処理部510に送られたデータは、撮
像部400で撮像された像から低周波数成分が除去さ
れ、周期的に形成された凹凸パターンのみの像、あるい
は撮像部400で撮像された像から高周波数成分が除去
され、周期的に形成された凹凸パターンのみの像となっ
ている。例えば、回路パターンの形成後のウェーハ表面
の検査にあたっては、ウェーハの全域程度の周期の凹凸
の成分が除去され、ウェーハ上に周期的に形成された回
路パターンの凹凸に関する像となっている。あるいは、
ウェーハ上に周期的に形成された回路パターンの周期的
な凹凸成分が除去され、ウェーハの全域程度の周期の凹
凸に関する像となっている。
【0028】こうして、検査対象領域に形成されている
任意の周期の凹凸パターンを好適に検査できる。
【0029】(第2実施形態)図7は、本発明の表面検
査装置の第2実施形態の構成図である。同図に示すよう
に、この装置は、第1実施形態と比べて、光照射手段1
10が、所定の波長範囲の光を選択的に透過するバンド
パスフィルタ115を更に備えることが異なる。本発明
による表面検査では、周期的な凹凸パターンが形成され
た表面に照明光を照射する。このとき、周期的な凹凸パ
ターンは回折格子として機能してしまうので、照射光が
広い波長範囲を有していると、反射による0次回折光以
外にn(≠0)次回折光が発生する。回折光の波長λn
は、出射角θn、凹凸パターンの周期をdとすると、 λn=(d・sin(θn))/n …(1) となる。また、この波長λnは半導体ウェーハの膜質に
も依存する。こうした回折光は、結像されると、互いに
ずれた独自の観察像を形成することになるので、観察像
がぼけてしまう。したがって、所定の次数の回折光のみ
を形成することが精度の良い表面検査の点から好まし
い。
【0030】本実施形態の表面検査装置では、検査対象
領域に照射される照射光の波長範囲が限定されてること
を除いて、第1実施形態と同様に動作する。この結果、
本実施形態の装置では、検査精度を低下させる余分な次
数の回折光による像が無い状態で表面検査を実施する。
したがって、第1実施形態のよりも高い精度で表面検査
を実施することができる。
【0031】なお、バンドパスフィルタ115が選択す
るべき波長範囲は、光源111が発生する光の波長範囲
や検査対象領域における凹凸パターンの周期によって異
なる。したがって、バンドパスフィルタ115を交換可
能とすることが好適である。特に、複数の透過波長範囲
のバンドパスフィルタを用意しておき、処理部510の
指示により、透過波長範囲を選択とすることが更に好適
である。
【0032】(第3実施形態)図8は、本発明の表面検
査装置の第3実施形態の構成図である。同図に示すよう
に、この装置は、第1実施形態と比べて、測定対象領域
から撮像部400までの光路中に配設された、所定の周
期の凹凸パターンによる所定次数以外の回折光の波長の
光を遮断するバンドパスフィルタ350を更に備えるこ
となる。
【0033】第2実施形態の表面検査装置が、所定次数
以外の回折光の撮像部400の到達を照射光の発生の段
階で防止するのに対して、本実施形態の表面検査装置
は、測定対象領域からの光の内から撮像部400に到達
する光の波長を限定する。すなわち、本実施形態の表面
検査装置は、測定対象領域からの光が撮像部400に到
達する前に、バンドパスフィルタ350によって、検査
精度を低下させる余分な次数の回折光を除去する。この
点を除いて、本実施形態の表面検査装置は、第1実施形
態の表面検査装置と同様に動作する。
【0034】この結果、本実施形態の装置では、第2実
施形態と同様に、検査精度を低下させる余分な回折光に
よる像が無い状態で表面検査を実施する。したがって、
第1実施形態のよりも高い精度で表面検査を実施するこ
とができる。なお、バンドパスフィルタ350が選択す
るべき波長範囲は、光源111が発生する光の波長範囲
や検査対象領域における凹凸パターンの周期によって異
なる。したがって、バンドパスフィルタ350を交換可
能とすることが好適である。特に、複数の透過波長範囲
のバンドパスフィルタを用意しておき、処理部510の
指示により、透過波長範囲を選択とすることが更に好適
である。
【0035】本発明は、上記の実施形態に限定されるも
のではなく、変形が可能である。例えば、上記の実施形
態では、フーリエ変換や逆フーリエ変換の演算を撮像後
のデータについて行っているが、フーリエ変換や逆フー
リエ変換の演算を光学系で行うことも可能である。
【0036】また、上記の実施形態では、例として周期
的に回路が形成された半導体ウェーハの回路形成面につ
いての直接的な表面検査を挙げたが、細かい凹凸が多数
形成された半導体ウェーハの裏面について、本発明によ
る表面検査を行ったり、また、周期的段差を持つワイヤ
ソーの切断面の検査にも適用できる。
【0037】
【発明の効果】以上に述べた発明の代表的なものによる
効果を説明すれば、輝度データを所定方向について周波
数分解して周波数データを得、この周波数データのうち
から所定の周波数成分を抽出して合成するので、所望の
凹凸状態が検出できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の表面検査装置の構成図
である。
【図2】本発明の表面検査装置の結像動作の説明図であ
る。
【図3】本発明の表面検査装置の結像動作の説明図であ
る。
【図4】本発明の表面検査装置の結像動作の説明図であ
る。
【図5】本発明の表面検査装置の結像動作の説明図であ
る。
【図6】本発明の表面検査装置の結像動作の説明図であ
る。
【図7】本発明の第2実施形態の表面検査装置の構成図
である。
【図8】本発明の第3実施形態の表面検査装置の構成図
である。
【図9】従来の表面検査装置の構成図である。
【符号の説明】
110… 光源 115…バンドパスフィルタ 200…角度設定部 300…物側テレセントリック光学系 310…開口絞り 320…物側テレセントリックレンズ 350…バンドパスフィルタ 400…撮像部 510…処理部 520…輝度データ変換部 610…位置設定手段 620…測定対象領域移動手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行光束からなる照明光で測定対象領域
    を照射し、当該測定対象領域の所定の周期で周期的な凹
    凸パターンが形成された表面状態を検査する表面検査方
    法であって、前記測定対象領域の斜方から当該測定対象
    領域を前記照明光で照射する第1のステップと、前記測
    定対象領域への前記照明光の入射方向と合致する光軸を
    有し当該測定対象領域の一点に対する物側開口角が所定
    角度に設定された物側テレセントリック光学系または像
    物側テレセントリック光学系で当該測定対象領域での反
    射光を結像する第2のステップと、この結像された像を
    撮像して前記測定対象領域の各点の輝度データを収集す
    る第3のステップと、前記輝度データを所定方向につい
    て周波数分解し周波数データとする第4のステップと、
    前記周波数データのうちから所定の周波数成分を抽出し
    て合成する第5のステップとを備えることを特徴とする
    表面検査方法。
  2. 【請求項2】 平行光束からなる照明光で測定対象領域
    を照射し、当該測定対象領域の所定の周期で周期的な凹
    凸パターンが形成された表面状態を検査する表面検査装
    置であって、前記測定対象領域の斜方から当該測定対象
    領域を前記照明光で照射する光照射部と、前記測定対象
    領域への前記照明光の入射方向と合致する光軸を有し当
    該測定対象領域の一点に対する物側開口角が所定角度に
    設定された当該測定対象領域での反射光を結像する物側
    テレセントリック光学系または像物側テレセントリック
    光学系と、この結像された像を撮像して前記測定対象領
    域の各点の輝度データを収集する撮像部と、前記輝度デ
    ータを所定方向について周波数分解して周波数データを
    得る第1のデータ変換部と、前記周波数データのうちか
    ら所定の周波数成分を抽出して合成する第2のデータ変
    換部とを備えることを特徴とする表面検査装置。
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